SFC GO GO ACKMAN シリーズ

本ページではスーパーファミコンソフト『GO GO ACKMAN』および『GO GO ACKMAN2』および『GO GO ACKMAN3』について記述する。判定は3作ともゲームバランスが不安定



GO GO ACKMAN

【ごーごーあっくまん】

ジャンル アクション
対応機種 スーパーファミコン
発売元 バンプレスト
開発元 バンプレソフト
発売日 1994年12月23日
定価 9,000円
プレイ人数 1人
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント 悪魔のような難易度
アックマンVS天使軍団
原作とは違う展開
バカゲー要素は少し
少年ジャンプシリーズ

概要(SFC版I)

Vジャンプに連載されていた鳥山明氏の漫画『GO!GO!ACKMAN*1』のゲーム化作品。

原作は人間を殺してその魂を集めようと目論む悪魔の王子と、そんな彼を危険視して抹殺しようとする天使の少年の攻防を描いたバイオレンスギャグ漫画である。
そのゲーム化となる本作は、原作要素は良好である一方、あまりにも凶悪な難易度で本作に手を出したプレイヤーを返り討ちにした作品として知られている。

内容(SFC版I)

  • ストーリー
    • 本作ではアックマンと天使くん達との戦いが描かれる。
    • 原作はジョークの塊であり本作もギャグ要素のスパイスが効いている。
  • 原作からのアレンジ
    • 原作ではアックマンは直接または間接的に多くの命を奪って来ており、対する天使くんも重火器を振るって意図せずながらも多くの命を奪ったりしているが、本作では原作にあった過激な表現を和らげる方向性で作られている。
    • 人間を殺害する描写もなくなっている
      • そもそも人間自体が殆ど出てくることがなく、天使くんに雇われた殺し屋との戦いくらい。原作では平然と銃殺していたが、本作では戦って追い返す程度で命までは取らない。
    • これらのアレンジは続編でも引き継がれていく。

登場人物

  • 原作キャラが多数登場するが、ところどころ原作とは異なる要素もあるのでそちらも手順に解説する。
    + ... 主人公
  • アックマン
    • 本作の主人公。50年の眠りから目覚めた悪魔の王子。
      • 人間の魂を狩ってそれを魔王に買い取ってもらって荒稼ぎをしている。勿論、人を殺す事など何とも思っておらず金儲けの手段としか見ていない。
    • 体術と武器の扱いを得意としており、天使たちを倒すと魂を落とす。その際は相棒のゴードンが回収してくれる。
    • 女性の敵キャラについては、倒しても魂を奪えない。これでも倒せるだけまだマシになったほうだが。その代わりにアイテムを落とす事が多い。
      • 相手が女性の敵キャラだからと言って極端に不利になるという事も無い。
    • ゴードン
      • アックマンの使い魔。飛行しながら魂の回収を行うが彼自身は攻撃を行わず、アイテムの回収もしない。
        • 他にも、ピラミッド内部では灯りをともしたり、一部のエリアで通常ジャンプでは無理だと判断した際はジェットパック*2を取り出してアックマンに手渡すなどサポートキャラとして優秀。

    アックマンの宿敵、天使たち

    • 天使くん
      • アックマンの宿敵であり、世界を守るべく悉く衝突を繰り返しているがいつも返り討ち。
      • 今回は大天使ミカエラから天使軍団を借りて、更に殺し屋まで雇っている。
      • 原作では銃やバズーカ、殺人パンチ、戦車、手榴弾を使ってくるが、本作では巨大メカの作成に長けておりあらゆるメカで猛威を振るってくる。
    • ミカエラ
      • 天界の大天使であり、天使くんの上司。彼もまたアックマン討伐のために天使軍団を率いる。
      • アックマンのゲームでは声優の音声は使われていないが、ミカエラの笑い声が用意されている。

    殺し屋

    • マイケル山田
      • 銃と格闘技を得意としておりそれで牙を剥いてくる。
        • また、書道は2級との事。天使くんに雇われた際は1分3000円の報酬を要求している。原作でも遅刻したのだが結局は戦って倒している。
        • ステージ1で戦う事になるのだが、ルート分岐で遅刻すると会う事すらなく戦闘をスルー出来るため続編で再戦する理由が薄くなっている。
    • ヤキモ ヘーデル
      • 格闘技の世界チャンピオン。
        • 原作で天使君に雇われた際は月々1万円の5年払いで60万円。体術パフォーマンスを実演した直後アックマンに額を撃たれ射殺されている。
      • 本作では海岸ステージの直後のボスとして体術で猛威を振るってくる。銃で戦ってみたいところだが、手前のステージでは銃アイテムは手に入らないので原作再現は難しいだろう。
        • 続編でも再来して来た際に額のキズの恨みと言われるが、原作を知らないとピンとこない。
    • ジョセフィーヌ山本
      • お立ち台ギャル。アックマンが女性に弱い事を知った天使君が1万円で雇ったが下品な理由でニューハーフだとばれる。
        • 本作では戦う場所が砂漠だったり、ニューハーフだとばれた理由がのどぼとけとなっている。戦闘の際はセンスを飛ばして攻撃を仕掛けてくる。

    彼らを倒すとザコ敵よろしく魂が1個手に入るのだが、原作のように命までは取られることはなく後の作品でも再来してくることになる。

    このほかにも多くの天使軍団が襲い掛かる。

    ゲーム内容

    • 基本仕様
      • 基本的に横スクロールアクション仕様。
    • アックマンのアックション
      • 体術
        • パンチ、ジャンプしながらで飛び蹴り、地上回し蹴りなど色々な動作が用意されている。
      • ジャンプからの踏みつけ
        • ジャンプ中に天使達を踏む事も出来る。踏みつけた天使はしばらく動きが止まりその間にマリオのノコノコのように蹴る事も可能。
        • 他の敵に当てると攻撃判定もあるが、蹴られた天使が壁に当たると跳ね返ってくるのがその当たり判定はアックマンにも有効なので注意したい。尚、天使同士を衝突させると共倒れなどする仕様。
        • ただ、天使を踏みつけて高くジャンプという事は出来ない。また、無効な敵に対し踏もうとすると逆にダメージを受ける。
      • チャージショット
        • その場で攻撃ボタンを溜めていると遠距離攻撃を繰り出せる。溜めている間は移動が出来ないが、地形を貫通する事も可能。
      • スライディング
        • 下+ジャンプでスライディングが行える。本作では攻撃判定はないがロックマンのように狭いところに入り込める。
      • これらの操作を行うキーはコンフィグ可能となっている
    • アイテム
      • 爆弾
        • 即座に全画面攻撃を繰り出す、所持数は3個まで。ステージに配置されていたり一部の敵が落としたりする。
      • その他
        • ハートでHP回復、ドクロマークで一定時間無敵、色々な武器等が用意されている。
    • 3つの武器
      • 道中「ブーメラン」と「剣」と「銃」が設置されている。攻撃範囲が広くて有用かつ使用回数に制限はないが1度でもダメージを受けると消失する。
      • 近接武器で攻撃範囲が広い。
      • 真横に弾丸を撃ち出す。弾数に制限はなく地形貫通もある。
    • ブーメラン
      • 広範囲に円の軌道を描く。基本的に戻って来るが画面外に行った際は撃ちなおせる。撃っている最中も体術が行えるので隙がない。
      • また、アイテム回収の判定もありブーメランが触れた瞬間にアイテム取得となる。
      • ブーメランが飛んでいる際は体術が使えるようになっているので隙はない。
    • これらは遠距離攻撃など便利であるが敵の攻撃を食らった際は即座に失ってしまう。
    • ライフ制
      • HPは4であり敵の攻撃にはある程度耐える。
    • 制限時間
      • 画面上部には制限時間が設けられており0になると即ミス。尚、時間切れ間近になると音で警告してくる。
    • 難易度変更
      • 「EASY」と「NORMAL」が用意されている。EASYでは最大ライフが4から6に上がっているがそれでも焼け石に水と言える。
    • 魂をいただく
      • 敵を倒すと魂を落とし、ゴードンがそれを回収する。100個集めると1upするが実はエンディングにも関わってくる。
    • 分岐ルート
      • ステージ開始前には、使い魔のゴードンとの会話が出て来て2択でルートが変わる。尚、次回作以降では廃止されている。
    • コンティニュー仕様
      • 本作は死んで覚えろと言わんばかりの高難易度のためか、コンティニューは何度でも行えるようになっている。

    評価点(SFC版I)

    原作要素が豊富

    • アックマンと天使たちのやり取りは見ていて面白い。
      • ところどころに一枚絵も挿入されており、その際の文章も表情豊かな顔グラと漢字が使われている文章で高品質。
    • 使い魔のゴードンは名わき役
      • イベントでの会話は勿論、ゲーム中でも天使を倒した際に落とす魂を即座に回収してくれたりするので快適と言える。
    • ステージも多彩
      • 草原や海岸、洞窟、砂漠に遺跡など多彩なステージが用意。各ステージには題名まで用意されている。
      • 女性キャラも多数登場して、ローラースケート、水がめ、魔女などが出てきて華がある。
        • 原作では女性キャラを見ただけで戦闘どころではなくなっていたが、本作では普通に戦えるようになっている。
        • 倒しても魂を奪えないのも原作通りであるが、アイテムを落としてくれることが多い。
      • 地形も豊富
        • 坂道は色々な角度で表現の幅が広い。
        • 流砂も登場しており、そこで戦うボスもいるのだが、撃破した際はちゃんと流砂が止まるので撃破した後に落下死という事がないようになっている。
    • エンディング
      • 敵キャラもしっかり紹介されている
        • 今まで登場した敵キャラのグラフィックと名前が表示されている。
        • 最後にアックマン紹介されて、そこから車で天使くんを追いかけながらスタッフロールに移行する。
    • 〆は一枚絵
      • 道中で集めた魂の数でエンディングが分岐する。累計200個未満でゴードンとの写真、累計200個以上から天使くんとの写真、累計400個以上で家族写真となっている。
      • 勿論、最後の一枚絵が異なるだけでストーリ性に大きな違いはない。

    グラフィック・演出が良い

    • ドット絵も一枚絵も非常に良く書き込まれており、世界観の表現に成功している。
      • アックマンは色々なアクションは勿論、地形のフチで落ちかけている際は慌てている動作も用意と細かい。
    • 遠景も、ただのスクロールではなく段階的にラスタスクロールが使われており奥行き感が伝わってくる。
    • ボス戦の曲数も多い。

    問題点(SFC版I)

    凶悪なゲームバランス

    • 難易度が非常に高い
      • 全体的にステージが長い
        • 敵や地形など危ない箇所が多いが、それを殆ど完璧にこなさないと突破が難しい。長いわりにリスタート地点は一切なく、やられたらステージの最初からとなる。
      • 敵が厄介
        • 1つ1つだけ見れば脅威ではないが、倒した敵は何度も復活していたり、ジャンプした先や降りた先に敵が待ち構えているのもザラであり、攻撃を食らいやすい上に元々のライフの少なさもあって非常にやられやすい。また、回復アイテムを落とす敵は殆どいないので、自ずとノーダメージクリアが求められる。
        • 勿論、敵に当たるとダメージの他にもノックバックがある。特に足場が悪い場所では落とされやすい。
        • また、遠距離武器の確保が難しいのに対し、魔法使いの女性は遠くから遠距離攻撃をしてくるなど厄介な箇所もある。
      • 足場の悪い箇所も多い
        • ステージ1は市街地のはずなのに、その道中には落下穴やトゲ地形が多数配置されていたりする。
        • 序盤の車のシーンも、地形に挟まれたら即死、敵の攻撃や地形によるダメージも蓄積しやすい。しかもその直後にはボス戦があり、負けたらまたレースパートからやり直し。HP全回復で復帰できるとはいえ、厳しい。
      • 以降も足場が不安定な場所で、多くのザコと戦わなければならないようなステージが続くといった感じで、これら厳しい要素が複合した結果、難易度が上がっている。
    • 残念ながら後の作品でも難易度が緩和されることはなかった。
    • ボス戦闘
      • リトライ性が悪い
        • 負けてもボス手前ではなくステージ最初に戻されるのが痛い。その際に分岐の別ルートを選んでみる事が出来ないのも残念。
      • 遠距離に対抗するのが難しい
        • こちらの武器は敵の攻撃1回で失効するのでボス戦まで持ってくるのが難しい。ボスが遠距離攻撃をやって来るのに対し、こちらは遠距離攻撃の手段に乏しいので苦戦は必至。何とかボスを倒した際は武器で倒したような表現になっているので違和感がある。
        • ヤキモヘーデル戦では原作では額に銃を撃って簡単に済ませたが、本作ではそこまで銃を確保するのが難しい。なぜなら、手前のステージにも銃は配置されていないため。このため原作再現はかなり難しい。
    • 会話の無いボスが多い
      • 色々なボスがいるのだが、その際は会話の一つもなく戦って倒すだけの存在になってしまっているのが多い。せめて簡素な会話でもあればかなり違ったと思われる。
    • 他のエンディングへの道が厳しい
      • 集めた魂の数でエンディングが変わるのだが、コンテニューすると魂が0になるため、グッドエンドを見るには実質ノーコンテニューでクリアしなければならない。
    • 中断は出来ない
      • セーブもパスワードもないため通しでプレイする事になる。
    • 武器の扱い
      • 道中では色々な武器が手に入り、遠距離攻撃など便利なのは良いのだが、1度でも攻撃を受けると失ってしまうので維持するのは困難。
        • アックマンは自前の剣を持っているのに、拾った剣しか使えない。
    • スライディング
      • スライディングをしても攻撃判定がないどころか逆にダメージをくらうのは厳しい。

    総評(SFC版I)

    アックマンの世界をSFCで表現する事には成功している。
    しかしながら、悪魔のような難易度のおかげで、万人が純粋に楽しめる作品とは言い難い。原作をよく知っていて、歯ごたえのあるアクションゲームを求める人には向いているだろう。


    GO GO ACKMAN2

    【ごーごーあっくまんつー】

    ジャンル アクション
    対応機種 スーパーファミコン
    発売元 バンプレスト
    開発元 アスペクト
    発売日 1995年7月21日
    定価 9,500円
    プレイ人数 1人
    判定 ゲームバランスが不安定
    ポイント 凶悪難易度は健在
    ボカル登場
    EASYは甘ぇ!

    概要(SFC版II)

    本作は前作の続編である。
    ゲーム性や演出に磨きはかかっているが、凶悪なゲームバランスは相変わらず。

    本作からストーリーはゲームオリジナルとなっている。

    ストーリー(SFC版II)

    • 前作Iでアックマンにボロクソにのされた天使軍は色々なロボを作成して逆襲を図る。
      • そこに居合わせた、天使くんの兄ボカルが一枚かもうとしていた。
    • 今回も5話構成であり、メタルエンジェルズとの戦いに軸が置かれている。

    登場人物

    + ...
    • アックマン
      • 本作の主人公。天使くんから挑戦状を叩きつけられる。
    • ゴードン
      • アックマンの使い魔であり色々とサポートをする。今回から一部のアイテムを取ると旋回攻撃を行うようになっている。
    • 天使たち
      • 天使くん
        • 前作で倒されてからリベンジをするためにロボットを製造して再戦を挑んでくる。
      • ボカル
        • 天使くんの兄だが支離滅裂な奇行で知られており、天使君がアックマンから同情される始末。
        • メタルエンジェルズのリーダーで4人の天使ギータ、サイザー、ベス、ラドムを従えており、メタトロンを横取りしようと狙って来る。
    • ミカエラ
      • 前作では、お前の手助けなど2度としないと言っていたがアックマンに仕返しをすべく天使軍最強のロボット兵器メタトロンをさずける。本作は姿を一切見せない。
    • マイケル山田とヤキモヘーデル
      • 前作でのリベンジを果たすべく序盤早々挑んでくる。
        • ただ、前作ではマイケル山田はスルーする事が可能であり、ヤキモヘーデルは銃で額を撃って倒すのが難しいので、ピンとこないというか再戦する理由は薄いかも知れない。
    • デデビル
      • アックマンに負けた事があり山籠もりでトレーニングをしていたが偶然出会いバトルになる。

ゲーム内容

  • 今作も横スクロールアクションとなっている
  • アックマンの動作は磨きがかかっている。
    • 今作から剣が標準装備となっており、また必要に応じて体術を繰り出す事も可能になっている。
    • 体術も前作から色々と追加されている。
      • パンチを放つ代わりに、敵を掴んで投げる動作も用意。この「敵を掴んで投げる」攻撃は、一部のボス戦で必須となる。
    • ↑+ジャンプでハイジャンプが追加された。
    • 踏みつけは出来なくなっており、逆にこちらがダメージを受けるのみとなっている。
    • スライディングに攻撃判定が付いた。
  • 爆弾は9個まで持てるようになった。
  • 武器の仕様
    • 本作も剣、銃、ブーメランの3種類が登場。
      • ステージ中に取得した数に応じて、L1~L3までランクアップするようになっている。
      • L1普通の剣、L2青い剣、L3炎の剣。上位になるほど攻撃力が増す。
      • L1銃、L2マシンガン、L3バズーカ。上位になるほど連射性能や威力が上がる。
    • ブーメラン
      • L1ブーメラン、L2鎌、L3で鎌を2枚投げる。
    • 敵の攻撃を食らうとランクダウンするものの、武器自体が失効する事はない。
  • 難易度
    • 「EASY」「NORMAL」が用意されている。EASYでは敵の耐久力が低くなり多少有利に進めるが、本作の難易度選択はエンディング内容に関わってくる。
  • コンティニューは無制限
    • 今回も使用回数に制限はない。また、エンディングの条件はゲームレベルなのでコンティニューによるペナルティは一切ない。

評価点(SFC版II)

進化した原作要素と演出

  • 多彩なステージ
    • 本作では市街地や空中戦など色々と用意されている。ステージ道中ではエフェクトが多用されておりフェードアウト、半透明、フラッシュなども併用して質感が向上している。
    • これにより、スポットライトの演出やボスの動きに残像なども表現。
  • ストーリーも進化
    • 今回もアックマンと天使くんとの戦いであるが、更に新キャラのボカルも加わって更に加速。
    • また、前作では主要キャラではないボスは戦って倒すのみであったが、本作から会話が用意されておりストーリー性が増した。
  • 色々な仕様
    • スライディングに攻撃判定が付いた
    • ゴードンもアイテムを取ると旋回攻撃をするようになり役割が増えた。
    • 武器の仕様
      • 前作は攻撃を食らうと簡単に失効していたが本作ではダメージを受けても武器自体は保持されたままとなる。ただ、敵の猛攻があるため武器レベルの維持が困難ではある。
  • ボス戦
    • 暴風で左右に流したり、広範囲乱打の際は攻撃地点の予測といった新しい攻撃パターンも登場。
    • ボス戦の曲も、ボスそれぞれに別の曲が用意されているという力の入れようである。

問題点(SFC版II)

難易度の凶悪さは相変わらず

  • 本作でも敵の猛攻、足場の悪さ、中断機能がないといった要素は相変わらずで、難易度は非常に厳しいものとなっている。
    • また、ボス戦で負けるとかなり前の方まで戻される事も多い。

ゲームバランスの悪さ

  • ボカル
    • 森で最初に戦うのだが、敵を投げ返してぶつけることによってでしかダメージを与えられない。初見ではノーヒントでここに気づく必要がある。
    • パンチと掴みが同じボタンに割り当てられているのも問題。敵を掴もうとしたらパンチが出て倒してしまった、といったことが頻発するためストレスを招く。
  • トロッコステージ
    • 離れた場所にあるトロッコに乗り移る場面があるのだが、失敗すると即死。トロッコのスピードも速くタイミングも厳しいので初見では勿論、知っていてもなお難しい。しかもこれを複数回要求される。
    • 幸い、前半と後半に分かれており、コンティニューの際も後半から開始するようになっている。
  • メタトロン
    • 2本の腕が本体から飛んでくるのだが、動きが速く回避は非常に困難。捕まってしまうと一気に2ダメージを受けるのが痛い。
    • 一応パターンに嵌めさえすれば一方的に攻撃を加えることもできるのだが、先述の被ダメージの高さもあってそう簡単に覚えることもできない。
  • エンディング
    • 難易度EASYでラスボスを倒しても、ボカルから「NORMALでクリアしろ」と言われる一枚絵がわざわざ用意されており、エンディングもそこで終わるため、難易度NORMALでのプレイを強要される。
    • スタッフロールが寂しい
      • 前作ではボスの名前が出ていたが、本作ではそれがない。
      • メタルエンジェルズのメンバーのうちベスとラドムは会話でも名前が挙がっておらず、再戦時に柱に英語で名前が書いてあるくらいでやや気づきにくい。

総評(II)

多彩なステージと新たなキャラクターを交えた本作オリジナルの戦いが展開され、原作を知らない人でもある程度楽しめるようにはなっている。
ゲーム面でも武器関連の仕様が改善されているのは評価点。
しかしながら凶悪難易度も相変わらずなので、やはり前作同様、万人受けは難しいところである。

余談(SFC版II)

  • 本作発売の翌月にはGB版も発売されている。

GO GO ACKMAN3

ジャンル アクション
対応機種 スーパーファミコン
発売元 バンプレスト
開発元 アスペクト
発売日 1995年12月15日
定価 9,800円
プレイ人数 1人
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント MODE7の活用
まさかの共闘
4は未だ未発売

概要(SFC版III)

本作はアックマン2の続編。前作から更に磨きがかかっており練り込まれたストーリー、素材演出などがパワーアップしているのだが、難易度も非常に高いのは相変わらず。
作中では続編をうかがわせていたが、続編が出る事はなく、本作がアックマンシリーズの最終作となっている。

内容(SFC版III)

登場人物

+ ...
  • アックマン
    • 本作の主人公。今回も天使君から決闘を申し込まれるが……
    • 天使くんが冤罪で捕まったのを嘲笑いに行くが、大いに巻き込まれてしまう。
  • ゴードン
    • 今回もアックマンをサポートする。尚、旋回攻撃している際は魂の回収は行わない。
  • 天使くん
    • アックマンにリベンジすべく、ハイパーエンジェルギアmkIIを作成してイノシカ町で戦いにいそしんでいたが、今回は何と冤罪に巻き込まれてしまう。
    • 前作まではいがみ合ってばかりいたが本作では共闘をする事になる。
  • ラグエル
    • 天界警察エンジェルポリスの所長を務める大天使
      • 老師が殺害された事をうけ、天使くんに疑いの目を向ける。
      • おかしな趣味を持ち合わせており、アックマンにキスをしている。
      • 彼もまた、ボカルに勝るとも劣らない異常さと戦闘力を示す。
  • 殺し屋
    • ヤキモ・ヘーデル
    • マイケル山田
    • ジョセフィーヌ山本
      • 前作、全然作の逆恨みから序盤早々3連戦という形で牙を剥いて来る。
  • マージョ
    • 仙人の家の前でアックマンを待ち構えている。ラグエルからのボーナスを目当てに襲いかかってくる。
      • 女性キャラでアックマンの弱点を突こうとするがゴードンが機転を利かせて失敗する。
    • 天使君で挑んだ際は罪悪感で撤退してしまう。
  • メタルエンジェルズ
    • ボカル
      • 天使くんの兄。前作では悉く猛威を振るっていた。
      • 今回は、思わぬ場所で偶然遭遇してしまい、アックマンと口論になり即席でメタトロンIIを用意する、それは4人でスクラムを組むというものでアックマンからは呆れられており、前作ラスボスほどではないにせよそれでも4つのパターンを持ち厄介な強敵となっている。
      • 戦闘の際は天使の輪っかを飛ばしてくるなど、物理的な意味でも輪をかけた事をしてくる。

ゲーム内容

  • 本作も横スクロールアクションであるが、色々なステージが用意されている。
  • アクション
    • 体術や武器の仕様は前作同様であり、地上旋回蹴りやスライディングで飛び道具無効。ダッシュボタンの代わりに方向キーダブル押しでダッシュなどがある。
    • 敵を踏みつける動作も1作目から再登場
      • マリオのノコノコよろしく蹴る事は出来ないが、天使が動けなくなったところを持ち上げる事ができるようになっている。
  • アイテム
    • ショップ
      • ステージ道中には扉があり中は店になっている。品ぞろえはステージによって固定であり、3種類の武器、爆弾、最大HPなどがある。
    • ストック
      • 購入したアイテムは8個までストック可能になった。これにより武器の持ち替えやHPの回復などの自由度が広がった。
      • アイテムはLとRボタンで切り替え可能で、PAUSE中でもゆっくり切り替えられるようになっている。
  • 武器の仕様
    • 本作ではL4の武器が新たに登場する。
      • 剣L4は電気の剣。威力が高い。
      • 銃L4はマシンガン。水平~斜め上まで広範囲に撃ちまくる。ただしジャンプ中に撃つとアックマンが真下に落ちる仕様には注意。
      • ブーメランL4は赤い鎌が2枚になる。1枚残っていると次は撃てないので注意。
    • ただし、敵の攻撃を食らうごとにランクが下がっていくので維持するのは難しい。

アックマンと天使くんの共闘

  • 交代
    • 道中にある矢印みたいな看板のところで、↑ボタンでアックマンと天使くんの交代を行う。
    • 武器やHPは共用となっている
      • 基本動作はアックマンも天使くんも変わりはない。
      • 天使くんと重火器は違和感があると思われるが、原作でも天使くんは重火器の熟練者でありむしろ得意武器。
  • 能力の違い
    • アックマン
      • ゴードンが魂を集める、武器を振るのが速いというのが強み。
    • 天使くん
      • 魂を集める事は出来ないが、翼で機動力を誇り一部のステージでは大幅なショートカットも可能。
      • また、一部のボスとの交戦を回避する事が出来るなどの特徴がある。

その他

  • 難易度設定
    • NORMALとHARDの2つがある
      • HARDでは最大ライフが5から3に減少しているので厳しい。
      • 前作ではエンディングに関わっていたが、本作はHARDでクリアしても特に何かあるわけではない。

評価点(SFC版III)

原作要素ゲーム性は更に進化

  • ステージは豊富
    • 序盤では進んでいる間に日が暮れるようになっていたり、高速ステージ、音を立てないように進むステルス味のステージなどがあり、更にはMODE7を活用して水上で3Dステージも用意、更にそのボス戦も巨大なバケモノが迫って来て迫力がある。
      • 特にラグエルのキッスまでMODE7を使って演出する。迫力はあるが、性能の無駄遣いとしか言えない。
  • 武器は進化
    • 武器レベルL4の登場もさることながら、他の武器を取ってもレベルがL1に戻らずそのまま維持されるようになっている。
  • ボス戦
    • 色々と多彩
      • 巨大なボスやMODE7を活用したボスが多くバリエーションに富んでいる。また、BGMの種類も結構多い。
    • リトライ性の改善
      • ボス戦で負けても大きく戻される事はなくなった。ただし、交代が出来ないのでそのキャラで戦うしかないのは残念。
    • 色々な攻撃パターン
      • ラスボスあたりになるが、高速雷撃の予告、吸引などがあり、更には方向キーを反転させる状態異常など新しいパターンも登場している。
  • HP表示と表情
    • 色々な表情が用意されていたが、本作では残りHPに応じて表情が割り当てられるようになった。特にライフが残り2、残り1の表情は焦りが伝わってくる。
    • 勿論、アックマンだけではなく天使くんにも実装されている。
  • 効果音も高品質
    • ダメージ音の質感の向上、パトカーのサイレンの音など効果音にも力が入っている。

問題点(SFC版III)

難易度は厳しいまま

  • 基本仕様
    • ステージが長いので、落下死や敵からのダメージが蓄積したりなどでアウトになりやすい。
  • 高速道路
    • 基本的にスクロールが速く敵も多くやってくるのでスピード感を楽しむよりも神経をすり減らすと言った方が良い。
      • 乗り物は3種類から選択するが、やられた際は他の乗り物を試してみる事は出来ない。
  • トリの巣でメガネ捜し
    • ゼルダのように草を刈りながら仙人のメガネをさがすのだが、こちらの移動が遅いのに対し画面外からトリも突然飛来してくるので見てからでは間に合わない。
    • メガネの位置も、毎回位置がランダムで変わるので暗記は通用しない。
  • 立て直しが厳しい
    • ゲームオーバーになった際のコンティニューは無制限だが、魂の数とそれまでの強化が全て失われてしまう。
    • ショップを利用するにも、制限時間の関係もあって魂を集めるのは難儀であり、そもそも天使くんは魂を集める事が出来ない。
    • 最後のショップ
      • なぜか1回しか立ち入れず、1度出てしまうとラスボス手前に放り出される。

その他

  • 台詞の操作性の改悪
    • 本作は勝手にメッセージを送ってしまうようになってしまっておりテンポが悪くなっている。音合わせならまだしも本作にそういう仕様はないので、ただただ不便になってしまった。
  • 武器の取り扱い
    • 敵の攻撃で簡単に武器レベルが下がってしまうのは相変わらずで維持するのが難しい。最低レベルを上げるアイテムが売ってはいるが1つにつき80個と安くはなくゲームオーバーでは失われるのも難儀。
  • エンディングが1種類に減った。
    • スタッフロールでは1作目にあった敵キャラ紹介もない。

総評(SFC版III)

3作にわたり色々と進化を遂げながらアックマンの世界を表現する事には成功したと言える。
しかしながら、3作とも悪魔のような難易度が容赦なく牙を剥いてきておりどうしても人を選ぶシロモノとなってしまっている。これでゲームバランスさえ良好だったら続編もあったのではと思われるのは勿体ないところである。

余談(SFC版III)

  • 原作でも天使君は指名手配された事がある。
    • 重火器でアックマンと戦っていたら、悉くよけられてしまいそれが人々の方に行ってしまいその結果、大量殺人犯として賞金首になっている。最初は200万円、後に500万円にまで跳ね上がっている。

GOGOアックマンその後の展開

  • 『3』のエンディングでは続編を思わせる内容があったが、未だ続編は発売されていない。
    • アックマンシリーズはSFCの3作と、その間に発売されたGB版のみである。
  • 後に『3』はオムニバス作品である『バンダイナムコゲームス PRESENTS Jレジェンド列伝』に収録されている。
  • アックマンのアニメ
    • 1話だけ15分アニメが制作された事がある。内容はアックマンと天使くんの戦いでゲーム版よりも原作に近い。
      • のちにVジャンプ紙上の応募者全員サービス品『Vフェスビデオ』のひとつに収録された。
最終更新:2024年01月10日 13:55

*1 原作コミックは短編集である『鳥山明〇作劇場』3巻及び文庫『鳥山明満漢全席』1巻に収録。

*2 どこかの軍曹みたいに機動力が飛びぬけていたり、しゃがんでいれば当たらないという事まではいかない。