Aabs Animals
【あーゔず あにまるず】
ジャンル
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動物
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対応機種
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プレイステーション・ヴィータ
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メディア
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ダウンロード専売
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発売・開発元
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アーヴズ
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発売日
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2012年11月29日
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定価
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1,000円
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1個
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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備考
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PS3版・Xbox One版あり(本記事では扱わない)
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判定
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なし
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ポイント
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画面に子猫を表示するだけ 眺めたりスクショを楽しめるかどうか
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概要
クリア等の達成目標を排して、AR上の子猫20種類の動画を眺めることに特化したツール。
システム
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内容は実にシンプルで、子猫を20種類のうちから選びVitaの画面内に表示。
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あとは回転させたり位置を動かしたりして観察するだけ。
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位置関係の調整
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左スティックで、子猫を画面中央からずらすように平行移動させられる。Lボタンで中央にもどせる。
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右スティックで、子猫を画面中央からは動かさずに回転させられる。Rボタンで正面にもどせる。
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十字ボタンの上下でズームインズームアウトできる。左右でもとの拡大倍率にもどせる。
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タッチ操作も受け付けており、2本の指を使って拡大縮小したり、子猫の向きを回転させたり出来る。
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Startボタンでメニューを開き、画面に表示される子猫を選びなおせる。
評価点
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子猫の動き
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子猫のしぐさは、完全なローテーションではなくランダム性あり。小動物特有の読めない動きは再現されているかもしれない。
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ウトウトしたり寝転んだり、座りなおしたりとかわいらしい。子猫の独特な「ミュー」といった鳴き声も再現されている。
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スクショツールとしては使えるかもしれない
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子猫をいろいろな角度から見つめたり、肉球を観察することは一応可能。画面中央以外に配置することも可能でスクショの自由度は最低限あるかもしれない。
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リアルな子猫さながらとまではいかないが、子猫のグラフィックも当時の水準で考えれば、それなりにしっかりしている。
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トロフィーを取得しやすい
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子猫を表示させて約5分放置するだけで、5種類あるトロフィーを全て入手可能。
賛否両論点
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ゲーム中で要求されるノルマがない
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ノルマのほぼ一切を排除することで、定期的に顔を出したり世話をしたりするわずらわしさからは解放されているのかもしれない。
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しかしトロフィーをとりきってしまうとゲーム中でやることが実質なくなる。評価点でも述べたとおり、スクショツールとしていかに有効活用できるかぐらい。
問題点
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触れ合いができない
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プレイヤーから子猫に対して強く干渉ができるわけではない。
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取扱説明書では、子猫をなでたりタップすることで子猫のアクションに変化を促せると書いてあるが、明確にリアクションするとは限らない。
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連続的なタップに逐一反応してくれるわけではない。断続的にタップすることで多少子猫のリアクションに変化がある模様だが、何もしなくてもしぐさは変化していくので、いまいちどこまで反応しているのか判断に困るところ。
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実質、AIが判断して動かす子猫のポリゴンを、プレイヤーはただただ見つめるだけの内容になっているといえる。
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こちらから世話したり、定期的に顔を出す必要は全く無いのでそのあたりは手軽ではあるかもしれないが。
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ARの不自然な挙動
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Vita版は背景がVitaのカメラで捕らえた現実世界のものになるだけで、子猫が実際の風景にいるように見せるには、プレイヤー側のそれなりの準備が必要。
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左・右スティックで移動・回転させていると、段々と子猫の軸がずれていき、不自然に傾いた状態になったりする。
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背景の地形を読み込んで、そこに猫を配置しているわけではない。PSVitaをもって動かしただけでは、猫はPSVitaの画面中央から移動しない。
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いやでも背景の地形から浮遊して平行移動しているような挙動になってしまう。
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子猫が歩くモーションをとることもあるが、子猫の位置が変わらない仕様上、ムーンウォークに見える。
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本作が発揮できるオリジナリティについて
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トロフィーコンプまで5分ちょっとで、あとは猫を眺めるだけの内容というのは、価格設定以前にソフトとして成立しているのか怪しい。もちろん、ゲームソフトとしての評価ではなく、あくまで癒し用ソフトとしての評価になるが。
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Animalsをうたっているが、結局子猫しか選べない。20種類いるといえば聞こえは良いが、耳の角度2通り、シッポの長さ2通り、柄5通りの計20通りなだけ。顔つきやしぐさの癖などが明確に差別化できているとも思えない。
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ちなみに発売から数ヵ月後のアプデまではさらに種類が少なかった。
総評
プレイヤー側が工夫してスクショを撮りたい、それなりに完成度のある子猫3Dモデルのランダムな動きを見て癒されたい、といった部分で猫好きへの需要は満たしているのかもしれない。しかし基本的には、こちらから子猫に特に干渉できず、子猫モーションを見て楽しむだけで終わる内容であるので、安価であることを加味しても買う際には注意が必要なソフトかもしれない。
余談
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製作元の「アーヴズ」は慈善事業の一環としてこのソフトの売り上げを動物愛護の団体に寄付している。
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「このゲームをきっかけとして実際の動物もかわいがってもらえれば」という言葉を作品の趣旨として挙げている。
最終更新:2024年07月25日 01:52