雑学クイズ大臣

【ざつがくくいずだいじん】

ジャンル クイズ
対応機種 プレイステーション4
Nintendo Switch
発売元 グランゼーラ
開発日 GZOE
発売日 2022年6月30日
定価 440円(税込)
プレイ人数 1~2人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント スマホアプリの移植
安価かつテンポは良好
問題のジャンルや傾向に偏りあり


概要

スマートフォン向けクイズゲームアプリの移植版。
基本的には、4択クイズを回答するだけのシンプルなゲーム。


ゲーム内容

基本ルール

  • 出題される4択クイズを5問正解するか、5問正解する前に時間切れになると1ゲーム終了。
    残り時間の減りは比較的遅いが、誤答をすると大きく減少してしまうため、回答の速度よりも正解率が重要となるゲームバランス。
    • 5問正解すると、まれに『大臣チャンス』というボーナス問題が1問追加される。
      • 通常通りの4択問題に加えて、大臣チャンスのみ正解が複数ある選択肢を全て選ぶ多答問題や回答に時間がかかりやすい図形問題が出題されることがある。その代わり大臣チャンスでは時間制限がなく、正解するとボーナスポイントが貰える。誤答による減点もない。
    • 1ゲームが終了すると、残り時間に応じたポイントが獲得できる。また、累計ポイントに応じて称号が獲得できる。

その他のモード

  • メインとなるモード「ひとりでクイズ」のほか、以下のようなモードがある。
    • ふたりで対戦
      • ゲーム機1台で対戦を行うモード。
    • アイテム
      • ルーレットや実績で獲得したアイテムの所有数の確認や使用を行う。アイテムは3ゲームまで効果を発揮する「難易度低下」「3択化」「タイム減少緩和」と、時間切れになった時に任意で使用して残り時間を半分まで回復させる「コンティニュー」の計4種。
    • ランキング
      • 累計ポイントのオンラインランキング。自分のポイントはゲームプレイ後に登録できる。ランキングは「全期間」「週間」の2つ。
    • ルーレット
      • 1日1回、ランダムでアイテムが手に入る。3個手に入る当たりがあるが、獲得アイテムなしのハズレはない。
    • 実績
      • 様々な条件を満たすことでイラストを解放できる。
    • 成績
      • クイズの正解数などのデータ閲覧や称号の変更ができる。
    • オプション
      • BGM音量・SE音量の変更のみ。スタッフクレジットの閲覧もできる。

評価点

  • テンポよくゲームが進み、暇つぶしとしては最適。
    • メインとなる「ひとりでクイズ」は1ゲーム1~2分と短く終わるため、次々プレイしたくなる。
    • ゲーム起動時から各モードに至るまでロード時間や余計な演出が皆無なので空き時間に手軽に遊びやすい。
    • ゲーム内容の評価ではないが、税込み440円とワンコイン価格なのも嬉しい。
  • ゲームを盛り上げる演出や中だるみしないシステムがささやかながら盛り込まれている。
    • 出題されたクイズが「初出題」か「前回不正解」か「前回正解」かが画面に表示される。出題済みのクイズに正解すると拍手や歓声が沸き起こったり、前回不正解の問題に正解すると「REVENGE!」と大きく表示される。
    • 単純な四者択一クイズばかりにならないよう、時折大臣チャンスで多答問題が出題されるシステムもマンネリ防止に貢献している。
    • 基礎ルールなので見落としがちだが「制限時間内に5問正解する」というクリア条件が設けられているのも重要。これによりだらだら回答し続けるだけになっておらず、時間切れの焦燥感や、クリアできた時の達成感が味わえるようになっている。
      • タイムオーバーが近づくと画面がやや赤みがかる演出が加わる。
      • 制限時間の設定もちょうどよく、初めは誤答を繰り返してタイムオーバーになりやすいが、既出の正解を覚えていくことで徐々にクリア率が上がっていく。
  • ゲーム終了後、出題された問題の内容と正解が表示され復習できる。
    • 間違えてしまった直後にも短時間ながら正解にマークがつく。
  • 回答はABXYのボタンに対応して上下左右に配置されており、レバー操作を行わずワンボタンで回答できる。

賛否両論点

  • 問題文の表示がやや遅い。
    • 問題文は一文字ずつ表示されるが、その表示速度は問題文の長さによって異なり、短い問題文ほど表示に時間がかかる。
    • 短い問題文は画像問題が多く、その場合は画像を見れば出題内容がすぐ把握できるが、そうではないケースもある。
    • 一方で回答の選択肢は初めから一括表示されているため、最終的には「選択肢を覚えて回答するゲーム」になりがち。
      • もっとも、特に早押し形式のクイズにおいては上級者になると「問題文をいかに早く予測して回答するか」の勝負になることが多く、制限時間の存在(ゲームバランスとの兼ね合い)もあるため、問題文の表示が遅いのが一概に悪いとは言えない側面もある。

問題点

  • 設問の傾向に偏りがある。
    • ゲームタイトルの通り雑学関係の問題が多く科学・数学・物理学・生物学など学力系の問題が少ないのは良いとしても、日本各地の地理・観光・特産などに関する問題が極端に多い
      1ゲームプレイしてみたら「〇〇県出身の~」や「〇○県で始まった~」といったように問題文に地名が含まれているか、もしくは選択肢が地名になっている問題で埋め尽くされている…というようなことはザラである。
      • 結果として日本の地理・文化には詳しくなっていくが、もっと日常的なテーマや世界の地理など雑学と呼べる知識はいくらでもあるのでバランスよく取り入れて欲しかったところ。
    • 加えて、百人一首の下の句を回答する問題も妙に多い。
  • 「成績」の項目がまるで役に立たない。
    • 成績で確認できるのは「クリア回数」「累計正解数」「累計ポイント」「称号」の4つ。累計ポイントと称号はメインメニューに常に表示されているため、ここでしか見られない項目はクリア回数と累計正解数のみ。
    • 「クリア回数」はあるのに「プレイ回数」がなく、「正解数」はあるのに「出題数」の項目がないため、クイズゲームで最も重要なクリア率や正解率が分からない
    • 日ごとのクリア率のグラフ化・ジャンル別の正解率の分布…まで欲しがるのは安価ゲームゆえ欲張りかもしれないが、できればクリア率と正解率くらいまでは表示して欲しかったところ。
  • タッチ操作に対応していない。
    • もともとがスマートフォン向けアプリだったため画面配置もある程度それを継承しており、タッチ操作への対応は難しくなかったはずだが残念ながら非対応。
  • 称号を獲得すると、自動的に現在の称号から上書きされてしまう。
    • 称号は4種類ほどまとめて獲得できるものの、過去の称号に気に入ったものがあっても戻せない。

総評

出題ジャンルの偏りがあったり、正解率が確認できなかったりするのは人によって気になるところであろうが、肝心要のクイズ自体は片手操作で気楽に、かつロード時間等もなくテンポよくプレーできるので暇潰しにはうってつけである。

ワンコインの低価格というのも嬉しく、常用漢字や一般常識程度の知識があれば老若男女問わず楽しめる一作。

余談

ルーレットは狙った目が真下(6時の方向)に来た時にボタンを押せば確実に当てられる。

最終更新:2022年10月25日 09:38