Stitchy in Tooki Trouble
【すてぃっち いん とぅーき とらぶる】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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Nintendo Switch
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メディア
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ダウンロード専売
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発売元
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Forever Entertainment
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開発元
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Polygoat
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配信開始日
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2021年4月15日
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定価
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1,348円(税込)
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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3箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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IARC:3+
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判定
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なし
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ポイント
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カカシが主人公の横スクロールアクション ゲームバランス・操作性共に上質 ボリューム不足と不具合の数々が難点
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概要
ベルギーのインディーズディベロッパーであるPolygoat開発によるダウンロード専売ソフト。発売はポーランドのForever Entertainment。
ジャンルはスタンダードな横スクロールアクション。全編通してグラフィックはポリゴンで描かれているが、ゲームとしては完全2Dのアクションである。
カカシの「スティッチ」が何者かに奪われたトウモロコシを取り戻しに行くという設定。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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全3ワールド×10ステージを順々に攻略していく。ステージセレクト制。
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各ワールドのほとんどのステージは通常戦、最後のステージはボス戦となっており、それぞれにクリア条件が異なる。
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各ワールドのトーテムポールの欠片(下記)のストックが一定まで達していると、先述の10ステージとは別で隠しステージもプレイ可能となる。
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操作体系
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基本的には移動とジャンプ(踏みつけ)のみでスティッチを操作していく。
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アナログステック等で左右移動。ジャンプ中にぶらさがるものに接触するとしがみつけるほか、ジャンプ台などの装置を利用する事で特殊移動も行える。
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ジャンプボタンでジャンプ(二段ジャンプも可能)。ジャンプ中に攻撃ボタンで踏みつけ攻撃。敵や木箱への攻撃は原則として踏みつけで行う形となる。
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各ワールドの一部ステージでは、強制スクロールの中でスティッチを乗せたトロッコを操作する場面がある。操作はジャンプのみ。体当たりで木箱の破壊。
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アイテムについて
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各ステージの通常戦限定で3か所の「トーテムポールの欠片」が配置されている。
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集めた欠片はクリア後にステージセレクト画面に表示され、欠片の総数もワールド別でカウントされる。
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集めた欠片の総数が一定に達すると隠しステージが解禁。一度取得した欠片を同じステージ内で再取得する事は可能だが、ワールド内のカウントはされない。
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他のアイテムとして、「100つ集めると1UPのトウモロコシ」や、「専用の木箱を破壊すると取得扱いとなるライフ回復」も随所に登場。
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トウモロコシに関しては木箱破壊や敵を倒す事でも取得できるほか、巨大木箱を破壊すると大量取得できる。なお単体の1UPアイテムは存在しない。
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ステージクリアとミス条件について
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通常戦と隠しステージは「ステージ奥に配置された巨大木箱を破壊」、ボス戦は「すぐさまに登場するボスを倒す」とステージクリア。
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各ステージをクリアするとはクリア時間に応じた4段階の星クリアマークが記録される。また最短クリア時間もステージ別でなされる。
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3ポイントのライフと残機制を採用。敵やトラップ等の接触で1ポイントダメージ。落とし穴転落で即ミス。残機がなくなるとゲームオーバー。
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ボス戦を除く各ステージにはチェックポイントが配置されており、ミス後はそこからの再開。それ以外のミスはステージ最初からのやり直し。
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ボス戦以外のミス後の復活時においては倒した敵や木箱、アイテムの取得状況がそのままになっている。ステージを抜けるまでは元に戻る事はない。
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コンティニューは無制限に可能。コンティニューしたからといって大きなペナルティはないが、コンティニュー回数がカウントされる。
評価点
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上質なゲームバランスと操作性
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アクションゲームとしてのゲームバランスは上質な部類に属し、操作性に関しても非常に軽快に動かせる小気味良さを感じさせる。
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極端に簡単すぎず難しすぎずのゲームバランスとなっており、難しいステージであっても何度も繰り返せば道が開ける絶妙加減を保っている。
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軽快な操作性のおかげで、さくさくと流れるようにスティッチを操れる。上手く操ればアグレッシブな動きでスピードランクリアする事もできる。
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ステージバリエーションとやり込み要素の豊富さ
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原則としてステージ奥に進む(ボスを倒す)という単純明快な内容でありながら、各ステージのバリエーションはなかなかに多彩。
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「荒ぶる波の中で地形ジャンプ」「崩れる地形に追われながら先を目指す」など、プレイヤーを飽きさせない作りが垣間見れる。
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トーテムポールの欠片集めや星クリアマーク集めというやり込みがあるのも嬉しい。
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すべての欠片集めと最高クリアマーク制覇を目指すとなるとなかなかに手強い難易度なため、ある程度の繰り返しプレイにも耐えうる作りとなっている。
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グラフィックとBGMの上質さ
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グラフィックのクオリティも高く、外観的な意味でも評価できる内容となっている。
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3Dポリゴンならではの奥行感がと2Dアクションの平面感の調和が上手く表現されている。各ワールドにおける背景等の変化の作り込みも素晴らしい出来。
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スティッチの躍動感ある動きや、変化に富んだステージバリエーションといった見所が多い。数は少ないもののイベントムービーも収録されている。
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BGMに関しても場の雰囲気にあったBGMがゲームを盛り上げてくれる。また効果音の使いどころも秀逸で耳に残る。
問題点
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やや小振りなボリューム
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各ステージのクリア時間はボス戦が若干の長期戦になる事を除けば短期で済みやすく、思いのほかの短時間でクリアできてしまう。
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やり込み想定でのプレイではそれなりに時間はかかるが、単なるオールクリア目的だと意外なほどにあっさりと終わってしまう可能性あり。
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販売価格を考慮すれば決して贅沢はいえないものの、がっつり系の横スクロールアクション感覚でプレイすると物足りなさはどうしても否めない。
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ラスボス戦前に壮大なイベントムービーが入るが、ラスボス撃破後のエンディングがあっけなく尻すぼみな締め方を迎える。
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細かな不具合の数々
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ステージに入る前のロード時間が少し長い。ゲーム本編は非常にテンポ良く進むだけに、このロードが若干気になるところ。
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同じステージを好成績のランククリアをした後に低ランククリアすると、後者側のランクが上書きされてしまう。なお最短クリア時間はそのまま記録に残る。
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ワールド3のステージにおいて画面の下へとはまってしまうバグが低頻度で起きる。ステージクリアができなくなるため、ステージ中断をするしかない。
総評
横スクロールアクションとしては誰でも無理なく遊べる間合いの広さと、ある程度のやり込みができる佳作クラスの内容だと推測される。
総合的にいえば良作クラスの横スクロールアクションといってもいい位に良くできた一作だが、ボリュームの面で小振りなのが残念。
最終更新:2022年12月28日 14:45