ジグソーマスターピース
【じぐそーますたーぴーす】
ジグソーマスターピースEX 神連鎖ジュエルヘヴン
【じぐそーますたーぴーすいーえっくす かみれんさじゅえるへぶん】
ジャンル
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パズル
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対応機種
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Nintendo Switch
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発売元
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ボトルキューブ
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開発元
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【元祖】ボトルキューブ 【EX】ボトルキューブ / CYBIRD
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発売日
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【元祖】2020年5月7日
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【EX】2021年9月16日
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定価
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【元祖】100円(税込)
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【EX】3,480円(税込)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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【元祖】CERO:A(全年齢対象)
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【EX】IARC:3+(3才以上対象)
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判定
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良作
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備考
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子供向けの『ジグソーマスターキッズ』という派生作品も有り 2019年3月12日より『Jigsaw Masterpieces』の名称で Steam版が無料配信中だが内容は若干異なる
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ポイント
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暇潰しとしては非常にコスパが良い 豊富なDLCで好みの絵柄を購入可能 ジグソーパズル以上でも以下でもない
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概要
複数の会社から発売されているデジタルジグソーパズルゲームの1つ。
元祖となる「ジグソーマスターピース」と、のちに発売された
「ジグソーマスターピースEX 神連鎖ジュエルヘヴン」はゲーム内容がほぼ同様であるため、本ページにてまとめて記載する。
本ページでは「ジグソーマスターピース」を一部「元祖」という言葉で記述させていただく。
また、本作はSteam版が存在するが、DLCを除いた本体価格が無料であり、
背景の種類やDLCの数がSwitch版より少ないなどの違いがある模様。
本ページは投稿時点でSwitch版に限定した内容を記載する。
ゲーム内容
基本は、ごくシンプルなジグソーパズルである。
メニュー
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ジグソーマスターピース本体のみを購入すると「トライアル&ボーナス」のフォルダのみが解放されており、
初期状態では同フォルダの10枚中3枚のジグソーパズルを遊ぶことができる。
残り7枚のパズルはロックされており、これらは一定のスコアを獲得すると順次解禁されていく。
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デフォルト解禁の3枚の全難易度をクリアすると1枚だけアンロック可能なスコアを稼げる。
以降のアンロックはDLCを利用してスコアを稼ぐ必要がある。
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遊びたい絵柄を選択すると、70ピース・260ピース・400ピースの3段階の難易度を選べる。
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選んだ難易度に応じて、銅・銀・金のクリアメダルとスコアが加算される。
メダル・スコアのどちらも初回クリア時のみ獲得できる。
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ギャラリーを選択すると、クリア済みのパズルに限り画像を切れ目なしで閲覧できる。
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オプションではBGMの変更(全5種類)、BGMおよびSE音量の調整ができる。
プレイ中の操作
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左スティックでピースにカーソルを合わせてAボタンを押し続けるとピースを保持。Aボタンを離すと配置する。
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Xボタンを押すと、スキン(背景)を変更できる。背景は10種類。
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見やすい背景に固定しておけばよい…と考えがちだが、探している色のピースが見つからない時に
背景を変更すると、補色などの関係で驚くほど簡単に見つかったりする。
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Yボタンを押すと、カーソルの色を変更できる。7色。
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方向ボタン左を押すと、未確定ピースを盤面外側にまとめて除けることができる。
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位置が未確定であっても、いずれかのピースどうしと接続したものであればその場に残る。
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なお、すでに盤外に出ているピースも全てランダムな位置に再配置されるので、未確定ピースのシャッフルにも使える。
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方向ボタン右を押すと、外周ピースとそれ以外のピースを自動振り分けする。
実際のジグソーパズルでも外周から埋めていくのが基本になるため、それをサポートする機能。
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この操作によるピース整理は盤外ピースのみで行われ、「盤面に置かれた未確定ピース」を含まない。
そして、自動振り分けが完了した状態で再度入力すると、振り分けしたピースを盤外にランダムで配置し直す。
これらの仕様を利用した裏ワザ的な操作として、方向ボタン右を2回押すことで盤外に出ているピースのみをシャッフルすることができる。
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方向ボタン上を押すと、完成図柄を表示する。
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プレイ中の盤面とは異なる位置に表示されるので、重ね合わせてのヒントには使えず、大まかな位置を知るに留まる。
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‐ボタンでオプション表示。メニュー画面と同様のオプションの他、リスタートとメニューに戻る機能が利用できる。
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+ボタンで操作説明を表示。
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ピースの移動・配置はタッチ操作にも対応している。
ジグソーマスターピースEX 神連鎖ジュエルヘヴンの特徴
UIや操作方法、ゲームのルールなど、この段に書かれていない要素は元祖と同じと考えて差し支えない。
「神連鎖ジュエルヘヴン」とは2013年2月20日~2014年9月23日まで運営されていたスマートフォン向けゲーム。
ソーシャルゲームゆえすでにCGイラストが大量にあったため、それらを再利用する形で発売された。
原作では男性キャラクターのCGも存在したようだが、本作では女性キャラクターのCGのみ収録。
対象年齢が3歳と低いわりに、水着イラストも多い。
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アンロック要素はなく、全てのパズルがデフォルトで解禁されている。全120枚。
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よって、元祖にはあったスコアの概念もない。クリアメダルは記録されるがトータルのメダル数は表示されない。
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BGMの数は5種類で元祖と同じだが、曲が「神連鎖ジュエルヘヴン」で使用されていたものに変更されている。
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背景の数も10種類で元祖と同じだが、種類は異なる。こちらはジュエルヘヴンとは無関係の素材。
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DLCは無い。
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元祖ジグソーマスターピースとの連動要素はない。
ゲーム内容が同じだけで、独立した別のゲームである。
評価点
暇つぶしに最適なコストパフォーマンスの良さ
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元祖ジグソーマスターピース本体は「お試しパック」として100円で販売されているが、
この時点で3つの絵柄に3つずつの難易度+絵柄1つアンロックで、正味12枚のパズルが楽しめる。
400ピースともなれば一枚数時間は軽く溶けるので、暇潰しとしては非常にコスパが良い。
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加えてDLC「ジグソーマスターピース:バラエティパック」が無料でダウンロードできる(2022年12月現在)。
プレイ可能な絵柄は5枚と有料DLCに比べて少ないが、それでも100円でジグソー9種27枚が遊べるのは破格の安さ。
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また、「スターターパック」と称した、ジグソーマスターピース+DLC2本のセットが500円で販売されている。
2022年12月現在は犬猫エディション・名画エディションの2種類だが、絵柄が好みであればこちらもお得。
豊富なDLC
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本作が特に優れていると言っても良い特徴。
この手のジグソーパズルは何らかのテーマに絞った題材のものが多いが、そのテーマが好みでないと手を出しにくいという問題がある。
ゆえに大抵は名画・動物・風景など選り好みされにくいテーマの作品が多いのだが、
本作はその問題点をDLCという形式で解決しており、プレーヤーの好みの絵柄を選んで購入できる。
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DLCの数は非常に豊富で、2022年12月時点で72種類ものDLCが販売されている。
先述した無料DLCといった例外を除き、各DLCは絵柄10枚セットで300~400円とリーズナブル。
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特に、アニメ風CGのデジタルジグソーパズルは数が少なく一部のユーザーにはありがたい。
神連鎖ジュエルヘヴンに特化した「EX」だけでなく、元祖マスターピースにも
神連鎖ジュエルヘヴンのイラスト10枚を使用したDLCが販売されており、安価に美少女ジグソーを楽しむことができる。
美少女CGだけでなく、男性キャラクターのCGをまとめたDLCも複数販売されている。
本物のジグソーパズルにはない、ゲームならではの便利機能
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周辺に散らばるピースも含めて配置がオートセーブされるので、気軽に中断・再開できる。
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外周ピースをワンボタンで振り分けできる。本物のジグソーパズルではこれも1つの作業なので、もちろん使わずプレイしても良い。
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コントローラ操作・タッチ操作の両方に対応している。
その他
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本物のジグソーパズルと同じように、カッティングの形状がピースごとに微妙に異なるので、
絵柄だけでなくピースの細かな形もヒントにしながら組み立てることができる。
賛否両論点
ジグソーパズル以上でも以下でもない
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メーカーの説明通り、いつでも中断でき、ピースが無くなったり片付けに困ったりすることもなく、
外枠ピースをワンボタンで分けられるなどゲーム独自の利点はある。
一方で、動画ジグソーやクリアタイムの保存など、ゲーム機であることを活かした追加要素などはほとんどない。
良く言えば、余計な要素がなく黙々とジグソーに没頭できるということでもある。
ピースの回転要素が無い
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ピースは常に正しい向きで配置される。
これは本物のジグソーパズルとしては異質だが、本物さながらの400ピースジグソーともなると
難易度は凄まじいものとなるので、この点はジグソーパズルを気楽に楽しむために簡易化されたと見ることもできる。
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あえて問題点寄りに書くのであれば、ピースの手動回転要素を残しつつ外枠ピース振り分けと同じようにピースの向きを整列させる機能を搭載しても良かったかも知れないが、
ピースの回転要素が存在しないことが本作の評価を大きく損なうとは考えにくいため、ここでは賛否両論として表記する。
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他社のデジタルジグソーパズルもピースの回転要素はオミットされていることが多い。
問題点
BGM・SEの問題点
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BGMは5種類あるのだが、元祖のBGM1および2はアップテンポでメロディアスな曲調になっており、とてもパズルに集中できる曲ではない。
BGM4は潮騒、BGM5は甲高いウグイスの鳴き声と、これも集中力を削がれやすい。
唯一BGM3はアンビエント調のピアノ曲なので、実質的に選択肢はこの曲に絞られるが、ループが非常に短い。
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「EX」では神連鎖ジュエルヘヴン原作で使用されたBGM5曲に置き換わっているが、
「パズルに集中しにくい明るい曲が多い」「曲のループがいずれも短い」という全く同じ問題点を抱えている。
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ちなみに、オプションで設定した曲はタイトル画面以外の全てのシーンで流れ続ける
(タイトル画面は、元祖・EXどちらも「BGM1」が流れる)。
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クリア時に拍手喝采のSEが鳴るがボリュームが少し大きい。SE音量を下げると他の音も小さくなってしまう。
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落ち着いたBGMをかけていると特に、急な大音量の拍手喝采が雰囲気を壊しがち。
操作・UIの問題点
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コントローラ操作ではAボタン長押しでピースを掴み、離すと配置という操作方法しかない。
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ゲームの性質上、ピースを掴んだ状態でいる時間が長いため、必然的に
Aボタンもプレー中の大半で押しっぱなしにすることになり、やや指に負担がかかる。
「Aでピースを掴み、再度Aで配置」という、タイプBの操作方法がオプションにあればより快適だっただろう。
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コントローラ操作のカーソル移動速度が速い。
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特に上級ではピースが小さくなるため、目当てのピースを掴みにくかったり、
配置しようとした場所を通り過ぎたりしてしまいやすく、チョン押しの微調整を余儀なくされる。
LRボタンをカーソルの加速または減速に割り当てて微調整できる機能が欲しかったところ。
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タッチ操作では外周ピース振り分けやBGM変更などの機能を利用できず、ピースを動かすことしかできない。
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画面右上には常に「+ボタン」のアイコンが半透明で表示されており、
これはつまり操作方法を忘れてしまった時に困らないようにという配慮だと思われるが、
この部分をタッチすることで操作方法を表示→表示された操作方法の各部をタッチすることで
ボタン操作と同様の機能を利用できるなどが可能であれば一層便利だった。
総評
ジグソーパズルは複数の会社から販売されているが、本作は他のデジタルジグソーパズルゲームが抱える「図柄の好み」という問題点を「基本価格を抑えつつ、豊富にDLCを取りそろえる」という方法で解決している。
これにより、ユーザーが好みのジグソーパズルだけを選んで安価に遊ぶことができるようになった。
ジグソーパズル以上でも以下でもない作品だが、黙々とジグソーパズルを組み立てるのが好きなユーザーであれば暇潰しとして高いコストパフォーマンスを発揮するだろう。
最終更新:2023年01月10日 22:00