Super Rebellion

【すーぱーりべりおん】

ジャンル シューティング
対応機種 Windows/MacOS(Steam)
Nintendo Switch
メディア ダウンロード専売
発売元 【PC】Colossus Game Studio
【Switch】Cube Games
開発元 Colossus Game Studio
配信開始日 【PC】2019年11月15日
【Switch】2022年7月8日
定価 【PC】520円(税込)
【Switch】680円(税込)
プレイ人数 【PC】1~2人
【Switch】1人
セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式
レーティング IARC:3+
判定 なし
ポイント レトロスタイルなSF縦スクロールシューティング
自機の貧弱すぎる性能と無駄に硬い敵
雑で大味なシューティングの古典


概要

ブラジルのインディーズスタジオであるColossus Game Studio開発によるダウンロード専売ソフト。タイトル名には『スーパー反逆』の題が大きく表示される。

ジャンルはレトロスタイルなSF縦スクロールシューティング。縦スクロールだが画面は横長で表示される。PC版のみ2人同時プレイが行える。
エイリアン帝国に侵略された地球を奪還すべく、レジスタンスたちが戦闘機に乗って帝国に挑む設定。ステージの合間には文章付きのイベントシーンが挟まれる。


ゲームルール

  • ゲームの流れ
    • 簡単」「通常」「ハード」の3段階の難易度を選んでゲームスタート。全5ステージ構成。ステージセレクトはできない。
      • 通常以上の難易度ではボス戦においても援軍の敵が無限に湧いてくる激戦と化す。それ以外では敵の攻撃が激しくなる以外での難易度の差異は特になし。
      • 本作は敵そのものを倒してもスコアは入らず、倒した後に出現する星アイテムを回収する度に1点ずつのスコアが入る(自動回収)。
    • 自機(戦闘機)を最大9体から選択可能。パイロットの立ち絵と自機デザインが異なるがこれといった性能差は図られていない。
  • 操作体系
    • 8方向移動とショット及び使用回数のある特殊行動で自機を操作していく。
      • アナログスティック等で8方向移動。ショットはボタンによるON/OFFの切り替えが行え、ONにするとオートショットが操作抜きで発射され続ける。
        通常の「ボタン押しっぱなしでのオートショット」の操作も可能。ショットは連射があまり効かない前方2方向でパワーアップの概念はない。
      • 下記の特殊行動に対応した3か所のどれかのボタンを押すと発動。発動後はその特殊攻撃のストックが1つ消費。
  • アイテムと特殊行動について
    • 特定の敵を倒すと「S」「B」「W」「ハート」のいずれかのアイテムを落とす。何が出るかはランダムな模様。
      • Sはシールドストックが1つ追加。対応ボタンを押すと一定時間「自機が完全無敵になる」特殊行動が発動。
      • Bはボンバーストックが1つ追加。対応ボタンを押すと「時間差で広範囲のボンバーが発射される」特殊行動が発動。
      • Wはワイドショットストックが1つ追加。対応ボタンを押すと一定時間「ショットの連射力と攻撃範囲が強化し超火力化する」特殊行動が発動。
      • ハートは1UPの効果。最大で8機までストック可能。なおスコアエクステンドのよる1UPは存在せず。
  • ステージクリアとミス条件について
    • ステージ最後に待ち構えるボスを倒せばステージクリア。コンティニューは途中復活で2回まで可能だが、スコアのリセットはされない。
    • ゲージによるライフ制と途中復活の残機制の併用。初期残機は3機。敵や敵弾接触でダメージだが無敵時間はなく、ミス後の復活以外でのライフ回復手段はない。

評価点

  • シューティングとしては遊べなくはない
    • 明らかに問題点の方が多い作品ではあるが、ジャンル上破綻している部分はなく、全く遊べないものでもない。
    • 操作体系は非常に分かりやすいものであり、ボタンを押さなくともショットが撃てるのは快適な操作といえる。
    • 一応は「ストックした特殊行動をここぞという場面で使う」という計画性は含まれているが、いかんぜんこれにも下記の問題が絡んでくる。
  • BGMは良曲率高し
    • 勇ましさとおどろおどろしさを強調したBGMは、本作のクオリティとは不釣り合いな位の良曲といえる。ただし曲数はあまり多くない。

問題点

難易度面での問題点

  • 自機の貧弱すぎる性能
    • まず真っ先にぶち当たる問題として自機のショットが貧弱な点が挙げられる。
      • 終始前方2方向しかショットを撃てず、その連射性能までもが高くないため、特に通常~ハードにおける中~後半ステージは敵の物量に押されてがち。
    • そして「自機の当たり判定が大きく、無敵時間が発生しない」という虚弱体質さがさらに難易度を高騰させる要因となってくる。
      • 場合によっては「敵や弾にめり込んで全ライフ消滅(=即ミス)」という状況も起こり得る程で、ダメージ後の立て直しという配慮がなされていない。
      • 運よくダメージ後にライフが残ったとしても、貧弱なショットメインである事には変わりがなく、根本的な解決には至らないまま死亡フラグの脅威に怯える事に。
    • せっかく9体もの自機が用意されているのに、どの自機も性能差が一切されていないのも辛いところ。
      • 性能差のない事自体はさして深刻な問題ではないが、どの自機も絶望的なまでに例外なく貧弱というのが大きな問題である。
  • 無駄に硬い敵の恐怖
    • 本作における通常の敵は無駄に硬いものが多く、それでいて同時出現を繰り返すため、まともな攻撃や回避が非常に困難。
      • 何の前兆もなく突進する敵」「自機の当たり判定を考慮しない弾幕を放ってくる敵」「張り付きショットでも破壊しにくい敵」がわんさか出現。
      • こういう敵まみれなために、敵を破壊する事よりも「いかに自機のダメージを抑えていくか」というプレイスタイルと化しやすい。
    • ボスは比較的常識的な強さではあるが、通常~ハードにおける無駄に硬い援軍が交わる事により難易度の無茶ぶりに拍車がかかる。
      • ボス自体も強烈な攻撃を仕掛けてくるのに、その上から「突進・弾幕・破壊困難」という鬼畜さが加わるため、ショットだけで対応するのは至難の業。
      • もはやボス戦は「特殊行動使用によるごり押し」位の攻略でないときつい。長期戦はただただ残機が減るだけでいい事がまるでない。
  • アイテム出現の運依存性
    • 出現するアイテムがランダムかつ、その効力の性能格差があるため、何が出現及びストックできるかによって難易度がかなり変わってくる
      • ショットが一時的に超火力化するWは敵一層&ボス戦で猛威を振るう。特殊行動中のショット撃ち込みはボスですら致命的ダメージを与えるほど。
        一定時間無敵になれるSは敵張り付き&延命用として役立つが、Wほどの火力は期待できない。一方でBの性能はWに比べて火力がなさ過ぎて使いにくい。
      • 自機の命綱となるハートもぜひ取得したいアイテムだが、出現するかどうかは当然ランダム。出るときは連続で出るし、出ないときは無慈悲な位に出ない。
      • なおアイテムを出す敵はボス戦においても出現するため、運が良ければボスの撃破が楽になる場合がある。もちろん運が悪ければ死亡フラグでしかないが…。
    • アイテムはやや高頻度で出現するため、(運もかなり絡むが)ゲームバランスとの調和は辛うじて取れているといえなくもない。

その他の問題点

  • ステージバリエーションの乏しさ
    • ステージ数が5つしかない上に、同じ敵が何度も使い回されるためステージバリエーションが乏しい。
      • ステージ専属の敵はごく少数しかおらず、「このステージならでは」という個性に乏しい。デザインも似たものが多く、視覚的な意味でも非常に地味。
      • ボスは全員別の顔ぶれだが、これも攻撃パターンに類似性があり個性が薄い。そして援軍の敵はどのステージも似たようなものばかり。
  • いまいち盛り上がれない演出
    • ステージ中のスクロールが終始スローで演出らしい演出も少ないため、ゲームの盛り上がりに欠ける。
      • このスローな中で無駄に硬い敵がわんさか出現するために、激戦を超えていくというよりは、うざい敵に絡まれているという印象を覚える。
  • 2人同時プレイができない(CS版)
    • なぜPC版でできた機能をCS版で削るのかが謎。もっともあったところでゲームの評価が上がるものでもないが…。
  • 理解困難な雑翻訳と空気なパイロット
    • 海外ローカライズの作品にありがちな事だが、イベントシーンの文章の翻訳が理解困難なレベル
      • 日本語の怪しい文章の羅列により事の状況が頭に入ってこない。イベントシーンを照らし合わせながらフィーリングで読めという事なのだろうか?
      • オープニングイベントにてエイリアン帝国の侵略行為が「結婚レース」というパワーワードで紹介される。もちろん結婚の描写は作中にはない。
    • 自機のパイロットが作中で活躍する描写が全くないばかりか、イベントシーンにすら登場せず、キャラの存在があまりにも空気。
      • さらにいえばどの自機でオールクリアしようがエンディングは同じ。なおエンディングはモブのレジスタンス4人のガッツポーズをとるというもの。
      • なおパイロットの中には「占い師」「研究員2人組」「ファイテングポーズをとるボクサー」などがいる。どうみても出演作品を間違えている

総評

一言でいえば「雑で大味なシューティングの古典」というべき一作であり、その完成度はお世辞にも良いものとはいえない。
クソゲーといえる程の出来ではないと思われるが、わざわざ500円以上も払ってプレイする価値があるものかといわれると極めて疑問である。

最終更新:2023年02月18日 19:08
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