Hillbilly Doomsday

【ひるびりー でぅーむすでぃ】

ジャンル アクションシューティング
対応機種 Nintendo Switch
Xbox One
Xbox Series X/S
メディア ダウンロード専売
発売元 Sometimes You
開発元 Uncle Frost Team
配信開始日 【One/XSX】2022年6月29日
【Switch】2022年6月30日
定価 【One/XSX】580円(税込)
【Switch】490円(税込)
プレイ人数 1人
セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式
レーティング IARC:16+
備考 日本語非対応
判定 なし
ポイント 農夫が主役のバイオレンスアクションシューティング
絶え間ないスプラッタ表現といかしたメタルサウンド
ゲームバランスは割と大味


概要

海外メーカーであるSometimes You発売、Uncle Frost Team開発によるダウンロード専売ソフト。日本語非対応だが文字に触れなくともゲームへの支障はない。

ジャンルは横スクロールのアクションシューティング。以前にSteamで配信されている『Hillbilly Apocalypse』を前身とした作品。
正体不明の敵によってゾンビまみれと化した世界を舞台に、農夫「ビリーおじさん」がショベルと重火器を手にゾンビどもをぶちのめしていくという設定。
外見はコミカルながらゾンビの肉片が飛び散るスプラッタ表現が満載であり、レーティングの対象年齢は高く指定されている。


ゲームルール

  • ゲームの流れ
    • 全6ステージを順々に攻略していく。ゲームを一旦止めた後のステージからの再開は可能だが、ステージセレクトは行えない。
  • 操作体系
    • 主に移動とジャンプ・及び攻撃でおじさんを操作していく。
      • アナログスティック左右等で左右移動。スティック下でしゃがみ。ジャンプボタンでジャンプ。水中にいる状態ではスティックとジャンプの組み合わせで泳ぐ。
      • 攻撃ボタン押しっぱなしで今装備している武器の攻撃。切り替えボタンで使用する装備の切り替え。ボタン1つでショベルに切り替える操作もある。
    • 本作には複数の装備があり、それらを自由に切り替えながらの攻撃ができる。どの武器も攻撃方向はおじさん向き前方のみ。
      • ほとんどが重火器の武器だが、すべての武器に弾数制限は設けられておらず撃ち放題となる。武器の種類については下記参照の事。
+ 武器一覧
ショベル 初期装備。接近戦専用だが攻撃力・攻撃判定共に強力で、ほとんどの雑魚敵を一撃で倒せる。
ピストル 初期装備。連射可能で画面端まで届く弾を撃つ。攻撃力は低く大量の敵に対しては押されやすい。また水中での発射は射程距離が低下する。
セカンドピストル 購入装備。ピストルの弾を2発同時に撃つ。ピストルに比べると攻撃力が増す反面、射程距離は短くなる。
マイクロSMG 購入装備。連射力に長けたマシンガンを乱射する。攻撃範囲は広いが射程距離は短め。
フレイムスロウアー 購入装備。射程距離の短い火炎放射を放つ。重火器だが使い勝手としては接近戦特化の武器に近い。
ショットガン 購入装備。攻撃力と攻撃範囲の広いショットガンを撃つ。連射は非常に効きにくく射程距離も長くない。
ミニガン 購入装備。連射力と攻撃範囲の広いガトリングを乱射する。高い攻撃力と長めの射程距離も持ち、マイクロSMGの高性能版といえる性能。
RPG 購入装備だがステージ5のボス戦で確定入手となるため、最終ステージでは必ず装備できる特殊な武器。
画面端まで届く射程距離と爆風を伴う最強攻撃力を誇るランチャーを撃つ。しかし連射が効かず、おじさん自身にも爆風ダメージを受けてしまう。
  • アイテムとショップについて
    • 主に敵を倒したり破壊物を破壊すると頻繁に「コイン」のアイテムを落とす。
      • コインは「ドル」で表示される。貯めておくと後述のショップにおける通貨として利用できるほか、コンティニュー時の出費費用としての価値も持つ。
    • ステージ2からのスタート前ではショップで様々な買い物が行える。
      • 品揃えとしては「購入武器(6種)」「コインの自動回収化」「ダメージ軽減のアーマー(3種)」「残機ストック」「ライフ全回復」がある。
      • ほとんどの品揃えは一度購入すると再度購入はできない(永久効力)。なお残機ストックとライフ全回復は低頻度でステージ中のアイテムとしても登場。
  • ステージクリアとミス条件について
    • 数々のエリアに進みつつも奥に待ち構えるボスを撃破すればステージクリア。
      • 各ステージは完全一本道での進行で前エリアの後戻りはできない。またステージクリア後も残機増加やライフ回復はなされない。
    • 3機の残機制&ゲージによるライフ制。敵接触等のダメージでゲージが消費し、すべて失うとミス。落とし穴転落や即死攻撃をくらうと即ミス。
      • 敵接触等のダメージでミスすると残機消費による途中復活。落とし穴転落等のミスでは残機消費によるエリア最初からの戻り復活。
      • 残機をすべて失うとゲームオーバーだが、コインを少量消費した状態で強制コンティニューがされる。コンティニュー後はエリア最初からのやり直し。

評価点

  • 単純明快なグロい豪快さ
    • 目先にいるゾンビどもを肉片にしながら先に進む」という単純明快な分かりやすい内容となっている。
      • ショベルと重火器をぶっぱなす度に砕けたトマトの如くゾンビの肉片が飛び散る演出が豪快。本作の自重しない、絶え間ないスプラッタ表現が繰り広げられる。
      • グロ描写まみれな作品だが、むしろ雰囲気としては悪趣味かつポップな一面が強い。そのためグロさ以上に画面が赤く塗りしていく感じの滑稽さを感じさせる。
      • 敵の出現率も非常に高いため、「何も考えずに大量のゾンビどもをぶちのめす」的なストレス発散な楽しみが本作における最大の面白さといえる。
  • ノリノリないかしたメタルサウンド
    • 作中に流れるステージBGMはすべていかしたメタルサウンドであり、作中の雰囲気も相まってゲームを大いに盛り上げてくれる。
      • 「終末と化した世界で農夫のおじさんがゾンビ相手にショベルと重火器をぶっぱなす」という異様な光景と、いかしたメタルサウンドの調和は最高に合っている。

問題点

  • 画面がごちゃごちゃしやすい
    • やりすぎな位にゾンビの肉片が飛び散る故に、画面内がどうなっているのかが把握し辛い。
      • ゾンビがわんさか出現する機会が多いため、肉片とゾンビが重なってしまい見えないゾンビやその攻撃に触れてダメージという被害に合いやすい。
    • 肉片抜きにしても全体的な画面の色彩がごちゃごちゃしている場面が多く、何が地形で何が破壊物なのかという判断も若干見極めにくい。
      • それに加えてゾンビと肉片まみれが加わる事で、より訳の分からない状況となる。ステージを進むとそれがより顕著となりカオスと化す。
    • 視認性もあまりいいものとはいえず、「画面の上下にいるゾンビやダメージ物に触れる」「落とし穴だと気付かずに転落」というトラブルも発生しやすい。
  • 実用的な購入武器が少ない
    • 総計で8種類の武器が存在するが、使い物になり得る実用性のある武器は大幅に限られてしまう。
      • 初期装備であるショベルとピストルが十分に高性能であり、ほとんどのステージにおいてはこの2つの武器だけで攻略ができてしまう。
        ショベルは攻撃力と攻撃判定が極めて強く、大抵の雑魚をこれ一振りで葬れる。画面端まで連射可能なピストルは遠くから撃っていれば敵が沈んでいく。
      • 他に実用的な武器としては攻撃力・連射力・攻撃判定・射程距離のすべてが安定して強いミニガンがあれば十分。他の武器は無理に使うような性能ではない*1
      • RPGはステージ5ボス戦で確定入手できるため、わざわざ購入する必要がない。RPGのショップでの売価はべらぼうに高く、そもそも購入が行いにくい*2
      • むしろ下手に武器を大量購入してしまうと、使いたい武器の切り替えが煩わしく、敵への対応が億劫になりがちなデメリットを伴う。
    • 武器以外で購入価値のある品揃えはコイン自動回収と上位アーマー。コイン少量減で途中コンティニューができる関係上、残機とライフ回復の購入はほぼいらない。
  • 敵の種類が少ない
    • 早い段階から雑魚敵の種類のほとんどが出尽くしてしまい、あからさまな敵の使い回しが目立つ。
      • 先のステージでも似たような顔ぶれが、しつこい位に何度でも使い回される。一応はステージ限定の敵もいるが、それでも総合的な敵の種類は少ない。
      • 各ステージの背景やボスの顔ぶれは流石に差別化されているが、ステージ3のボスは前に登場した雑魚ゾンビが湧くだけのラッシュで済まされている。
  • ステージセレクトができない不便さ
    • 今時のアクションゲームの多くで搭載されているステージセレクトができず、プレイしたいステージからの再開が行えない。
      • 本作はステージ構造が比較的長いため、一通りのプレイを行うには時間がかかりやすい。プレイ可能なのはステージ1と中断したステージのみ。
    • 長い道のりを超えてラスボスを倒しても、エンディングが悲しい位にあっけなく根本的な凶行の解決に至らない不完全な結末を迎えてしまう。

総評

単純明快なアクションシューティングとしての豪快さは強く、ゲームバランスは割と大味ながらも普通に遊べる一作。
コミカルとはいえグロ描写まみれな内容でもあるため、そういうのが苦手な人にはお勧めはできない点に注意。

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インディー
最終更新:2023年03月04日 16:00
添付ファイル

*1 ステージ5のボスはRPG以外の武器ではダメージをあたえられず、強制的にRPGを使用しなければならない戦況となる。

*2 RPGの売価は5,000ドルで、これは大体3~4ステージ分をクリアしないと溜まらない金額。なお次点で高額なミニガンは2,500ドル。