Angry Alligator ワニワニ大冒険
【あんぐりーありげーたー わにわにだいぼうけん】
| ジャンル | アドベンチャー |  
  
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| 対応機種 | Nintendo Switch プレイステーション4
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| 発売・開発元 | goGame | 
| 発売日 | 2021年12月2日 | 
| 定価 | 4,180円(税込) | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 4個 | 
| レーティング | CERO:B(12才以上対象) | 
| 判定 | クソゲー | 
| ポイント | なんちゃってオープンワールドもどき 画面酔い酷すぎ
 根本的にボリューム薄すぎ
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概要
海外製の3Dアクションゲーム。プレイヤーはワニとなるという珍しい視点が特徴。
しかし、視点の独自性を活かせていないどころか、かえって足かせにしかなっていない酷い完成度となってしまった。
タイトルについては、パッケージでは大文字となっているが、商品の説明ページではSwitch/PS4版ともに小文字となっている。
ここでは商品の説明ページの表記に準じている。
システム
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プレイヤーは、とある島のワニとなって島のあちこちを巡って獲物を食べながら成長していくことになる。
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一応「ワイズクロコ」なる長老的キャラからミッションを受けてシナリオを進めることになる。
 
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プレイヤーのアクションは、「噛みつき」と「テールアタック」。噛みつきで獲物を捕食しつつ、テールアタックで障害物を壊していく。シナリオを進めると特殊能力も得られるが……(後述)。
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体力は空腹度ということで常時減少していく。ただ、ちゃんと獲物を適宜食べていけばそこまで気にする必要はない。
問題点
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画面酔いがあまりに酷すぎる
。本作をプレイしてまず目につく最大の問題点。
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画面酔いは3Dゲームにはどうしてもついて回る問題ではあるが、本作の場合「ワニ視点を再現する」ということに重点を置きすぎており、とにかく低い視点でガクガクと這いずり回る、という人間のプレイヤーのことをまるで考慮していない酷いカメラワークになってしまっている。
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カメラ操作の融通も2021年のゲームとはとても思えないほど劣悪。水中で上下視点を動かそうとするとどっちを向いているのかさっぱりわからなくなることもしばしば。
 
 
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オープンワールドっぽいシステムにはなっているが、全く活かされていない。
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単純に、舞台が島一つだけと狭いのはまだいいとしても、環境が砂浜、森、沼、牧場ぐらいしかなく変わり映えがしない。リアルと言えばリアルだが、ゲームなんだから火山とか砂漠とかを混ぜるケレン味があっても良かったのではないだろうか?
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これに前述のカメラワークのマズさもあり、マップ機能自体は完備されているのに頻繁にどこに向かえばいいのか迷う。
 
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敵のバリエーションが乏しく、序盤から出てくるドローンが最後まで最強の雑魚敵である。人間やクマは序盤はそこそこ手強いが、ちょっと鍛えるとあっという間にひと噛みで抹殺できるようになってしまう。
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ドローンだけは異様に強く、逃げ回ってもどこまでも追いかけてきて蜂の巣にしようとしてくる。草むらに隠れれば逃げられる……と説明されているが、そもそも隠れられる草むらがマップ上にろくにない。
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本作では敵の強さ以外に特に明確に進行範囲を制限する要素はないため、序盤からマップのどこにでも行けてしまう。そのため、オープンワールドにありがちな「この場所にはどうやったら行けるようになるのだろう?」的なワクワクは一切ない。
 
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収集要素が少なすぎる。コレクションアイテムや世界観を補完する日記ぐらいで、集めることでゲーム進行が有利になるものは皆無。
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本作の成長要素は経験値を集めてのレベルアップしかない。そのため、「強力な装備や能力を集めて究極のワニを作り上げる」的な楽しみはできない。
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見た目を変えられるアクセサリーはあるが、頭にしか装備できないし、獲得条件は「レベルアップ」のみ。せっかくのコレクションアイテムに装備品は一切ない。
 
 
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特殊能力の使い道がない。
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シナリオ進行で4つの特殊能力を獲得できるが、「加速」ぐらいしかまともに使える場面はない。
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特殊能力を獲得することで進行できる範囲が広くなる、などということもなく、習得したあとは特段使わなくても先に進めるため影も薄い。
 
 
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ストーリーが雑。
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アクションゲームに複雑なシナリオを期待する必要もないだろうが、それにしても一応は「アドベンチャー」を名乗る割にはシナリオのクオリティが低い。
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明確な名有りの登場人物は長老的ポジションの「ワイズクロコ」ぐらいで、ライバルキャラなどもいないので世界観の薄さが半端ない。
 
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最初のプロローグでは「島にはびこる人間を倒そう」的なガイドをされるのに、結局人間のボスキャラは登場せず、中ボスはサメ、ラスボスはワニと、そもそものシナリオの根幹設定が混乱している。
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一応「人間が島の動物を改造して生物兵器にしようとしている」という設定ではある。
 
 
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マップの狭さもあり、画面酔いさえ克服できればラスボス撃破までの推定プレイ時間はせいぜい4〜5時間程度。一応言っておくと、本作は
ロープライスのダウンロード専売ゲームではなく、ミドルプライスのパッケージゲームである。
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前述のように、コレクション要素も乏しく、ひたすら雑魚を食いまくって経験値を貯めるぐらいしかやり込める要素はない。
 
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バグも多い。画面に文字が残り続ける、明らかな当たり判定付け忘れと思しき貫通するオブジェクトが多数存在するなど。
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Switch版の初期はフリーズバグが多発しており、とても遊べるものではなかった。一応現在は更新でマトモにはなっている。
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PS4版では獲得条件が不明なトロフィーがあり、トロフィーコンプ不可とされている。
 
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起動時のロード時間がかなり長い。ただ、オープンワールドなのでゲーム中にロードがないのはまだ救いか。
評価点
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特にない。無理やり挙げるとしても……
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グラフィックはアメリカンカートゥーン風で、極端なクオリティの低さはないが、際立って褒めるほど良くはない。
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音楽はそこまで悪くはないが、シチュエーションで切り替わることがほとんどなく終始似たような曲調である。
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レベルアップのペースはそこそこ早いため、強くなった実感はある。
 
総評
意外とありそうであまりない「ワニになって冒険するアクションアドベンチャーゲーム」である。
ただ、その着眼点のユニークさは褒められるが、それを無理矢理活かそうとした結果、どうにもプレイしづらい作品になってしまっている。
そもそものボリュームの薄さに加えて、アクションゲームとしても特別評価できる点もないため、「どうしてもワニになってみたい」という人以外には勧められない。
最終更新:2025年07月01日 00:39