Cyber Velocity Run
【さいばー べろしてぃ らん】
| ジャンル | アクション |  | 
| 対応機種 | Nintendo Switch | 
| メディア | ダウンロード専売 | 
| 発売・開発元 | 11Sheep | 
| 配信開始日 | 2022年11月10日 | 
| 定価 | 349円(税込) | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 1箇所・オートセーブ方式 | 
| レーティング | IARC:3+ | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 30秒以内にゴールを目指すランニングアクション 何かともたつく操作性の厄介さ
 ステージ数は多彩だがクリア不可能なステージあり
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概要
イスラエルのインディーズメーカーである11SheepからリリースされたNintendo Switchダウンロードソフト。
ジャンルは30秒以内にゴールを目指すタイプの横スクロールのランニングアクション。謎の長方形を操作して、監視カメラまみれのサイバー空間の中を走る設定。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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5ワールド×25ステージを順々にクリアしていく。ステージセレクト対応。クリア後はステージ別で最短クリア時間の記録がされる(ステージ25除く)。
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原則としてステージ順通りにクリアしないと先に進めないが、各ワールドにつき2ステージ分までならクリアを無視できる(ステージ25除く)。
 
 
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操作体系
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基本は移動とジャンプのみで長方形を操作していく。攻撃手段にあたる操作はないが、ボス戦では別途ダメージをあたえる手段が用意されている。
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アナログスティックで左右移動。長方形は機敏な動きが行えず、移動を止めると微小な"もたつき”が発生しやすい。
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ジャンプボタンでジャンプ。壁に接した状態でジャンプボタンを押しっぱなしにすると三角飛び。ジャンプ台を踏むと大ジャンプ。
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ブロックや倒せる橋に対し長方形を接触させると押す動作。同じくレバーやスイッチ等に接触させると近場のトラップを解除。
 
 
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ステージクリアとミス条件について
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各ワールドのほとんどのステージにおいては「制限時間約30秒以内にゴールポイントに到達」すればクリア。
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ステージが開始してもすぐには制限時間がカウントされず、何かしらの操作をするとカウントがされる。カウント前の状態でも仕掛け等は動いている。
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各ステージは寄り道がほとんどない手短な一本道構造となっている。30秒の制限時間の件もあり、少しの操作ミスや"もたつき"でもミスとなりやすい。
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「ジャンプ台やブロック等を利用」「レバー等を作動させてトラップ解除」などの動作をしないと、先に進めない局面多数。
 
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各ワールドのステージ25はボス戦となっており、何かしらの方法でボスを倒すとワールドクリアとなる。
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通常のステージとは異なり制限時間はなく、クリア時間のカウントもされない。ワールドによってはボス戦前に通常ステージと同じ通路が挟まれる場合がある。
 
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「制限時間30秒経過」「長方形がトゲや電流等のトラップに触れる」とミス。ミス後はステージ最初からのやり直し。
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原則としてトラップ接触で即ミスとなるが、爆風や敵弾のトラップに対しては数発分の耐久度があり、すぐにはミスにはならない。
 
 
評価点
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ゲームとしての分かりやすさとボリューム感
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「制限時間30秒以内にゴールポイントを目指す」という極めて分かりやすいルールでゲームが楽しめる。
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なにせ30秒しか時間がないので、操作の手が止まるような複雑なルールはほとんどなく、ただゴールまで進むだけという単純明快さである。
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一方で仕掛けやトラップ等が頻繁に配置されており、闇雲に進めばいいというものではない。あらかじめパターンを覚えないとクリア困難なステージも多い。
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問題点の件もあるが、大半のステージは常識的でそこまで苦戦する難易度ではない。特にステージ25は制限時間がない事もあり、あっけなくクリアできやすい。
 
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総125ステージと販売価格を考慮すればボリューム感があり、それなりにやり応えも含む内容なのも嬉しいポイント。
 
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謎のサイバー空間での孤独な戦い
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大きな舞台説明はされないものの、「サイバーな空間の中で長方形が30秒の孤独な戦いに挑む」という設定は個性的である。
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画面のほぼ全域は白黒のみで描かれ、その中に部分的に光が輝く対比表現がどことなく芸術的。自機が長方形そのものというシュールさも味わい深い。
 
 
問題点
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何かともたつく操作性の厄介さ
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本作の操作性は何かあるごとに"もたつく"現象が多く、そのせいで不自然なミスを繰り返しやすい。
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「移動を止めると"もたつき"」「ジャンプ後に長方形の位置調整をすると"もたつき"」という状況となり、思い通りの操作がなかなかし辛い。
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他のアクションゲームであれば、せいぜいうざい程度の操作性で済むが、制限時間30秒の本作においては「もたつき=ミス」となり得るのがきつい。
 
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とはいえ操作性そのものが格別に酷い訳ではなく、もたつき以外の面ではむしろまともな操作性である。
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もたつきに関しても「慣れればある程度の制御は可能」なレベルで、そもそもミスしても即リトライできるので、プレイの負担はそこまで高くはない。
 
 
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ゲームバランス上の問題点
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ステージの難易度が妙にちぐはぐな場面が多く、クリアのしやすさに結構な格差がある。
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制限時間ギリギリでないとクリアできないステージもあれば、20秒もあれば余裕でクリアできるステージもあり、そのゲームバランスはあまり良くない。
 
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ワールド4の一部ステージは、とある方法を利用しないとクリアできない仕様である。
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このステージでは「制限時間カウントの前に10数秒程待ち、動く地形を奥まで進ませる」必要あり。待ちがないと足場となる地形が確保できずにクリアが詰む。
 
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ワールド5のステージ10は序盤のトラップを回避する手段がなく、どう頑張っても絶対にクリアできない。
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上記ルールの「2ステージ分までならクリアを無視できる」仕様があるため、他のステージのクリアが詰まない限りはオールクリアは可能。
 
 
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その他不具合と思われし現象
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制限時間0秒寸前でゴールポイントに触れても、唐突に金縛りが発生してミスと化す。そのため30秒ジャストクリアは実質無効という事になる。
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ステージ開始時において画面中央付近に「移動でスタート」という文字表示がされるのだが、高頻度でこの表示が消えないままにステージが始まる。
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頻度はかなり稀だが、「長方形が地形の隙間に引っかかる」「長方形の足場がブロックに絡んで足止めされる」という不可解な現象も起きる。
 
総評
問題点も決して少なくはないものの、「30秒以内でクリアを目指す」という分かりやすいルールと100ステージ超のやり応えありのボリューム感は評価できる一作。
複雑なルール抜きでシンプルにランニングアクションをプレイしたい人には割とお勧めできる内容。ただしストレスとなる部分も多々含むため注意。
最終更新:2023年12月17日 00:00