スヌーピーのはじめてのおつかい
【すぬーぴーのはじめてのおつかい】
ジャンル
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アクションパズル
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対応機種
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ゲームボーイ
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発売・開発元
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ケムコ
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発売日
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1996年12月21日
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定価
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3,980円(税抜)
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プレイ人数
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1人
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備考
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スーパーゲームボーイ対応
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判定
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なし
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スヌーピーシリーズ
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概要
世界一有名なビーグル犬・スヌーピーを題材としたゲーム。『スヌーピーのマジックショー』に引き続き、ケムコから発売されている。
スヌーピーをうまく誘導して、飼い主であるチャーリー・ブラウンに頼まれたものを買ってゴールするのが目的。
あらすじ
グーグー。スヤスヤ。ムニャムニャ。
きょうもスヌーピーは、大好きなお昼寝中。
夢のなかで、はらっぱを走りまわったり、ケーキをお腹いっぱい食べたり。
とてもしあわせそうに眠っていました。
「おーい、スヌーピー。」
そのとき、とつぜん、チャーリー・ブラウンの呼び声が。
「エッ!?おやつの時間かな?」
のんきなスヌーピーは、寝ぼけまなこをこすりながら、チャーリー・ブラウンのもとへ。
でも、彼からわたされたのは、ケーキではなく、大きなリュック。
「いいかい おつかいをしてきてほしいんだ!」
なんと、チャーリー・ブラウンからの頼みは、おつかい。
それは、スヌーピーにとっては、生まれてはじめての体験だったのです。
はじめての町や山へのおつかい。しかもたったひとりで!
「ウキウキ、ワクワク」
期待に胸をふくらませて、大はりきりのスヌーピーですが、その行く手には、いろんなワナやちょっぴりコワイ動物たちが待ちかまえています。
はたして、スヌーピーは、そんなキケンをのりこえて、ちゃんと、おつかいを成功できるのでしょうか?
ちょっぴり、心配そうなチャーリー・ブラウンをあとに、レッツ・ゴー!
(取扱説明書より引用)
…という微笑ましい内容になっているが、実際のゲーム内のオープニングの概要は以下の通りで、一部展開が異なっている。
スヌーピーはウッドストックと一緒に犬小屋の屋根の上に座っていたところ、チャーリー・ブラウンに呼び出される。
ご飯を期待していたスヌーピーだが、チャーリー・ブラウンからリュックを差し出され、ご飯でないと知るや受け取らずに踵を返す。
しかしウッドストックがチャーリー・ブラウンからリュックを受け取ってしまったので、仕方なくおつかいに出かけることに。
特徴
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各ステージは以下の要素で構成されている。全45ステージ。
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ステージの開始時に、店で購入するものと値段、お小遣い、リュックの容量が表示される。
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内容確認の制限時間は設けられていないので、画面内のスヌーピーのようにメモを取るか、画面を撮影することをおすすめする。
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フィールド画面は斜め視点で、移動可能なマスや店、アイテム、障害物、ゴール地点で構成されている。
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プレイヤーはスヌーピーの進行方向を4方向から指示できる。マスの上に移動させたい方向の矢印を配置し、スヌーピーが矢印に乗るとその方向に沿って歩き出す。一時停止させたり、スヌーピーが拾ったアイテム(後述)を使用することも可能。
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進行方向の指示は先行して複数配置できるが、一定時間が経過すると消滅してしまう。
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スヌーピーが移動可能領域を超えて移動してしまうか、強制スクロールで画面外に出るとミスになり、残機が1減ってしまう。残機が0になるとゲームオーバーで、コンティニューは3回まですることができる。
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店の前に立っただけでは店に入らないので、店の方向に移動指示を出す必要がある。
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セレクトボタンを押して、残機を1減らす代わりにステージを最初からやり直すことが可能。
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店に入ると、店の名前と商品の一覧が表示されるので、商品を選択して購入する。何も購入せずに出ることも可能。
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お小遣いとリュックの容量に限りがあるので、無駄なものを買わないように気を付ける必要がある。
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ちなみに、店員はサリーやライナス、ルーシーなどスヌーピーの仲間たちが務めている。
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ゴール地点にたどり着くと、おつかいの結果が表示される。
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頼まれたものをすべて購入しているとステージクリアとなる。なお無関係のものを買っていてもペナルティはない。余ったお小遣いが得点に加算され(得点が一定値以上で残機アップ)、ステージのパスワード(トランプの柄4種類×4個の組み合わせ)が表示される。
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一つでも買い漏らしがある場合、残機は減らないがそのステージを最初からやり直すことになる。
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フィールドには様々なアイテムや障害物が設置されている。アイテムは設置マスにスヌーピーが到達すると自動で取得する。特定の障害物に対して特定のアイテムで処理するパターンが多い。以下はその一例。
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石・トンカチ:フィールドに設置されている石にスヌーピーが隣接するとその時点で止まり、通行することができない。スヌーピーがトンカチを拾った後、プレイヤーがトンカチを選択して石のあるマスを指定すると破壊できる。
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ネコ・魚:ネコはスヌーピーが近づくと後ろを付いてくるようになり、スヌーピーに接触するとミスにはならないがお小遣いが減ってしまう。スヌーピーに接触する前に魚に触れると後退する。
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おもちゃ・カブトムシ:設置されているマスに隣接すると、スヌーピーが勝手にそちらに行ってリュックに入れる(購入可能数が減る)。チャーリー・ブラウンのアイコンを取得していると誘導されなくなるが、設置マスに直接進んだ場合は通常通り拾ってしまう。
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バネ:スヌーピーが拾った後、プレイヤーが任意のマスに設置する。設置後にスヌーピーが上に乗ると、進行方向の2マス先にジャンプする。段差や穴を飛び越えるのに使用するが、移動先が移動可能領域でない場合は当然ミスになる。
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ワープ:マスの上にあるWのマーク。スヌーピーが上に乗ると特定の場所にワープする。
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スーパーゲームボーイに対応しており、オープニングやステージクリア画面などがカラフルになるほか、シンプルではあるものの独自のピクチャーフレームが表示される。
評価点
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絶妙な難易度調整
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最初はおつかいで要求される品物やフィールド上の障害物が少なく、本作のルールや障害物の対処法を覚えながらゆっくり進めることができる。
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ステージを進めていくと、複数の障害物を処理する必要があったり、立ち寄る必要のない店が出てきたりと次第に難易度が上がっていく。
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こうした難易度の上げ方は前作の『マジックショー』に通じるものがある。
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スヌーピーらしい演出
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ゲームボーイながらキャラクターのグラフィックの再現度が高め。
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オープニングやエンディングはそこまで長くないが、スヌーピーのマイペースさがよく表れている。
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ステージクリア時に表示されるパスワード画面も、シュローダーがピアノを弾きながら祝ってくれるという賑やかな演出になっている。
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パスワードがステージクリア時に表示され、わざとゲームオーバーになる必要がなくなった点は、『マジックショー』からの改善点として評価できる。
問題点
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一部テンポが悪い部分がある。
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フィールドでスヌーピーに移動指示を出す際などに動かすカーソルの速度がやや遅い。
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フィールドでの早送り機能がないため、一通り行動指示が終わった後はただひたすらスヌーピーがゆっくり歩き続けるのを見守るだけになり、退屈。
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中間地点は用意されていないので、1ステージのプレイ時間が長くなる終盤辺りでミスしたときのやり直しが面倒。
総評
そこそこ原作の要素が盛り込まれており、アクションパズル単体で見ても独自性が強い。
少々テンポが悪い部分もあるものの、スヌーピーのキャラゲーとしては普通に楽しめる部類である。
余談
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ミスしたときになぜかスヌーピーが天に召される。「キケン」ってレベルじゃないだろう…。
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スヌーピーのゲーム作品としては珍しく、本作は日本国内のみの販売となっている。
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元ネタである番組『はじめてのおつかい』やそれに相当する要素が当時の海外では浸透していないことが原因と思われる。
最終更新:2023年11月23日 12:20