ピラミッドマジック

【ぴらみっどまじっく】

ジャンル アクションパズル
対応機種 メガドライブ
メディア ダウンロード配信
発売・開発元 セガ・エンタープライゼス
定価 セガ ゲーム図書館 月額800円
※追加課金なし
配信日 第一部:1991年5月
第二部:1991年7月
第三部:1991年8月
スペシャル:1991年6月
マップエディタ:1991年7月
総集編:1992年
備考 ワンダーメガ同梱ソフト『ワンダーメガコレクション』*1
メガCDソフト『ゲームのかんづめ』Vol.1、
セガチャンネル配信ソフト『ゲームのかんづめお徳用』*2に収録
プレイ人数 1人
判定 良作


概要

メガドライブのゲーム配信サービス「ゲーム図書館」でかつて配信されていたアクションパズル。
ピラミッドの奥に眠る重大な謎を秘めた棺があるという言い伝えを聞き、その解明のためにピラミッドに潜入していく。
ゲーム図書館サービスイン時の1990年11月3日の予告編*3の配信を経て、1991年5月より第一部・スペシャル・マップエディタ・第二部・第三部の順に配信された。
後に予告編を除いた全パートを収録した総集編が1992年に配信された。


システム

  • 基本的なルールは以下の通り。
    • 木箱→赤箱→緑箱の順に箱を開け、出口*4を開けて次の部屋に行くのが基本的な内容となっている。
    • ジャンプは2ブロック分までの段差、3ブロック分までの穴を飛び越えられる。
    • 蹴る事で石を移動させたり箱を開けることができる。
      • 石を蹴った場合はブロックに当たるまでまっすぐ飛び続ける。途中に石があった場合はその石も巻き込んでブロックに当たるまで飛んでいく。
    • ジャンプ中にもう一度ジャンプボタンを押せば、着地点の石を割ったり箱を開けることができる。
    • 石は持ち上げて運ぶことができる。
      • 石を持った状態でのジャンプは1ブロック分の段差、幅2ブロック分までの穴を飛び越えられる。
      • 石を持った状態であれば1ブロック分の隙間を通ることが可能。
      • 石を持った状態でもキックは可能。
      • 石は半ブロック単位で様々な形で設置可能。
      • 石を持った状態で段差を降りるとミスとなる。
  • ステージクリア時には所要時間に応じてクリアボーナスが加算(最大で1万点)。3000点ごとに1UP。
    • なお、所要時間はミスした場合でもリセットされない。
  • どうしても解けない場合はステージスキップを一定数実行することが可能である*5
    • ただし、終盤のステージはスキップ不可能となる*6
  • 5ステージクリアごとに中断可能となる。
    • 配信版ではパスワードが表示され、次回パスワードを入力することで当該ステージからの再開が可能となる。
    • CD収録版ではバックアップメモリに進行状況が記録され、次回開始時には当該ステージからの再開が可能となる。
      • なお、総集編では第二部以降は前の部をクリアしないとプレイできない*7
  • 第二部では以下のルールが追加。
    • 鍵マークの付いた石である石板が登場。出口に出る際には石板を持ってることが条件となる。
      • 石板は石と同じように運搬することが可能である。ただし壊すことは当然不可能。
      • 石板をマップの外側に出してしまった場合や石板を持たずに出口から出た場合はミスとなる。
  • 第三部では以下のルールが追加。
    • 割れやすい壺が登場。出口に出る際には壺を持っていることが条件となる。
      • 壺は石と同じように運搬可能。ただし壺を自分の位置より低いところに落としたり蹴ったりすると割れてしまいミスとなる。
      • 壺の上に乗ったり石を載せることは可能。ただし壺の上に高いところから石を落とすと割れてしまいミスとなる。
  • マップエディタでは第一部準拠のステージエディットが可能。
    • ステージの保存数は最大8ステージまで。また、石の設置数は1ステージ当たり最大28個まで。

評価点

  • パズルとしての完成度が非常に高い。
    • 序盤のステージはチュートリアル的なものばかりで難易度も低く、基本をしっかり学べる構成。
    • しかし進んでいくごとに簡単そうに見えて難しいステージ、一見難しそうで実は簡単なステージ、かなりの難しさのステージが出てくるなどバリエーションも豊富。
      • ステージも各部につき40ステージありボリューム十分。
    • どうしても解けない場合についても前述の通りステージスキップという救済措置もあるため、間口は広い。
  • 操作レスポンスも良好。
    • キャラクターの動きも程よいスピードで操作もわかりやすい。
  • BGMの評価も良好。
    • 曲は収録・配信されたバージョンによって異なるが*8、どのバージョンであっても雰囲気にあっており高評価。

問題点

  • 一部正攻法でなくても解けてしまうステージがある。
    • キックの範囲の関係で想定していない状況でのキックによる石の移動が可能なためである。
  • マップエディタでは第二部・第三部のルールでのエディットができない。
    • これに関しては配信時期の都合上、第二部以降の作品が出る前に配信されたエディタゆえに仕方がない部分もあるが。

総評

地味ながらとっつきやすいルールで奥が深いアクションパズルで、非常に完成度の高い逸品。
現在であっても十分楽しめる内容なのだが、それだけに今となっては遊べる環境を用意するハードルが若干高めなのが惜しまれる。

余談

  • マップエディタが配信された際にはオリジナル面の募集企画も開催されていた。
    • 最優秀賞にはゲームギア本体と当時の最新ゲームギアソフト1本が贈られた。

その後の展開

  • その後は携帯電話向けに第一部が2002年、第二部が2003年に配信されていた。
  • また、セガゲーム本舗にて2004年1月より第一部からスペシャルまでの4作品が順次配信されていた。
  • 2019年9月19日発売のメガドライブミニにて、本作の第一部が収録された『ゲームのかんづめ お徳用』が収録された。
  • 2022年10月27日発売のメガドライブミニ2にて、本作の総集編が収録された『ワンダーメガコレクション』が収録された。
最終更新:2024年04月20日 21:11

*1 ビクター発売の本体にのみ付属

*2 こちらは第一部のみ収録

*3 予告編はピラミッドの奥に眠るといわれるお姫様を見つけるというストーリーとなっており、ゲームシステムも若干異なる。

*4 なお、第三部を除き出口には幽霊が行く手をふさいでおり、緑箱を開けて幽霊を消す前に幽霊に接触した場合はミスとなる。

*5 第一部~第三部までは2回まで、スペシャルは3回まで。

*6 第三部以外ではステージ35以降、第三部ではステージ30以降がスキップ不可能。

*7 スペシャルは第三部クリア後にプレイ可能。

*8 内蔵音源使用版(配信版及びゲームのかんづめお徳用版)、ワンダーメガコレクション収録版、ゲームのかんづめVol.1収録版で異なる。