将棋の星

【しょうぎのほし】

ジャンル テーブルゲーム
対応機種 メガドライブ
メディア 2MbitROMカートリッジ
発売・開発元 ホームデータ
発売日 1991年10月31日
定価 6,700円
プレイ人数 1人
判定 バカゲー
ポイント メガドライブ唯一の将棋ソフト
将棋なのにアイテム・必殺技が使用可能
とにかくテキトーなギャグセンス
※『巨人の星』とは関係ありません


概要

ホームデータ(後の魔法株式会社)からリリースされたメガドライブ用将棋ソフト。
メガドライブで発売された将棋ソフトは後にも先にも本作のみである。
また、セガハード全体を通しても本将棋ソフトは本作が初である*1


特徴

  • ゲームモード
    • 「アドベンチャーモード」と「本将棋モード」の2つがある。
      • アドベンチャーモードは、主人公の「星 金太」が父親の仇を取る物語……らしい。
      • 敵組織の人物と本将棋で対局して勝利することで物語が進んでいく。また、途中で詰将棋をやらされることもある。
      • 本将棋モードは、5級~初段の6つのレベルから選んで将棋を行う、普通の本将棋ができる。

おバカな点

  • ゲームを起動してタイトルが表示されると、アニメ『巨人の星』のOPテーマ「ゆけゆけ飛雄馬」のメロディーがそのまんま流れる
    • 本作の『将棋の星』というタイトルからして『巨人の星』のパロディであるため、確実に狙っているものだろう。
    • 「著作権的にマズいのでは……?」と思う人もいるだろうが、パッケージ裏にはJASRACの認可マークがある。つまり、わざわざ許可を取ってまでこのBGMを流しているそのせいか、低容量な2Mカートリッジのくせに定価がやや高い。
    • なお、タイトル画面だけではなく、詰将棋の最中とエンディングでも同じBGMが流れる。
  • アドベンチャーモードでは、将棋ゲームなのに、アイテム・必殺技がある。
    • アイテム・必殺技は対局中にスタートボタンを押すことで、選択して使用することが可能。
      • 回数が残っている分だけ使用可能。アイテムは登場人物から貰えることがあり、それによって回数が増える。
      • 必殺技は一局につき3回までしか使えない。
    • アイテムのネーミングセンスも中々ぶっ飛んでおり、「まった」をかけることができる「まったけセンス」、盤面を相手のものと入れ替える「ババンバ バンバン」、駒台を入れ替える「こまれ!コマ台」など、本作におけるアイテム名は、殆どこんな調子となる。
  • 本将棋モードの難易度表記もちょっとおかしい。
    • 最弱の5級は「よわいものいじめがすきな人は!」、との表記が。そんな書き方しなくてもいいのでは?
    • 4級は「せのびしてみたい人は!」、3級は「みえをはりたい人は!」、といった少々わかりづらい表記。人によって将棋の実力は違うとはいえ、前述の5級の表記と合わせて適切な難易度なのかちょっと不安になる。
    • 更に2級は「おませさんな人は!」、1級は「プッツンきた人は!」、と余計によくわからない表記に。プッツン……?
    • 最強の初段のみ「こわいものしらずの人は!」と、これだけ比較的まともな表記となっている。

評価点

  • とりあえず将棋ソフトとしての破綻はない
    • 前述したバカ要素に目が行きがちだが、本将棋自体のシステムに問題はない。後述するようにホームデータは過去に将棋ソフトをいくつか手掛けており、将棋ソフトの開発の実績はそれなりにある。
      • CPUの強さもそれなりで、ふざけまくっている作風に引っ張られて油断すると、いつの間にか追い詰められていることも。
    • アイテム・必殺技の使用できない普通の将棋が遊べる、本将棋モードも用意されているのは、普通にありがたいところ。
  • アイテムと必殺技の存在
    • 後述するように問題点はあるものの、アイテムと必殺技で他の将棋ソフトと差別化を図っている点も評価したい。

問題点

  • ストーリーが悪い意味で滅茶苦茶すぎる
    • ギャグの内容が悪い意味で荒唐無稽なものが多く、正直寒いものだらけ。笑えるモノの方が少ない。
    • 説明書にもあらすじが載っているのだが、ゲーム本編との矛盾や食い違いが発生している。
      • 例えば、主人公の父親が組織を裏切った理由が、説明書→「子供のために罪のない人から金を奪いたくない」、本編→「ジャイアントからタイガーへ乗り換えたから」といった具合。
    • 他にも、ラスボス戦後の展開も説明書のあらすじと矛盾している。
  • 一部強力すぎるアイテム
    • 前述した盤面を180°ひっくり返すアイテム「ババンバ バンバン」が強すぎる。負けそうになった時に使えば、簡単に逆転することが可能。
  • グラフィックの質が悪い
    • 特に酷いのがゲーム内の主人公のグラフィックで、パッケージや説明書のイラストと比べてあまり似てない。ボケる際に変顔を連発するということもあるが。
    • 地味だが将棋の駒のグラフィックも少し見にくい。具体的には崩し気味の書体の駒をドット絵で再現しているのだが、それが原因で初見だと竜王と竜馬の見分けがつきづらいという問題点が発生している。
  • 必殺技の説明不足
    • アイテムと同様、必殺技も自分の手番に使えるのだが、なんと肝心の効果が説明書にも書いていない。
      • 「名人指し1~4号」という必殺技があるのだが、説明書には「この必殺技については”なぞ?”なのです」としか書いておらず、効果が全くわからない。
    • また、必殺技は敵と対局して負けた場合に主人公が修行して強化される*2のだが、そのことについても全く説明がない。
  • アドベンチャーモードのボリュームが少ない
    • プレイヤーの将棋の腕前にもよるだろうが、3~4時間もあればクリアできる。正直かなり少なめ。

総評

良くも悪くも将棋ソフトにあるまじき、テキトーかつふざけきった作風で他の将棋ソフトとの差別化を図った珍作。
肝心の将棋のシステムはちゃんと作られているものの、そのふざけきった作風が原因で万人受けするゲームとはとても呼べないが、裏を返せば将棋ソフトの中では一際異彩を放っていることは事実でもある。
そもそも硬派な印象を持たれがちな将棋ゲームで、このようにぶっとんだ作風に挑戦したことは(好印象を持たれたかどうかは置いといて)ある意味評価できる……かもしれない。
ただ、少なくともメガドライブはおろか他ハードでも、本作のような将棋ソフトが発売されなかったあたり、あまり成功したとは言い難い結果となってしまったようだ。


余談

  • ホームデータは本作以外にも将棋ソフトを多数手がけているが、本作のようにふざけきった作風のものは無く、いたってまともな将棋ソフトばかりである。逆に何故本作だけこのような内容になってしまったのか……。
    • ホームデータは本作以前に、ファミコンでは『ファミコン将棋 竜王戦』、PCエンジンでは『将棋初段一直線』というPCエンジン初の将棋ソフトを開発している。
    • また、ホームデータは後に会社名を魔法に変えて以降は、『将棋最強』シリーズをリリースしている。

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  • テーブルゲーム
  • MD
  • ホームデータ
  • 1991年

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最終更新:2024年07月16日 00:41

*1 SG/SC時代には一応詰将棋ソフトの『芹沢八段の詰将棋』は存在するが、そちらでは本将棋対戦はできない。

*2 最初は「名人指し1号」のみ使えるが、対局に負けて主人公が修行を積むことで「名人指し2号」を覚える、といった感じ。