ガルフォース・創世の序曲
【がるふぉーすそうせいのじょきょく】
| ジャンル | ADV | 
| 対応機種 | PC-8801 PC-9801
 MSX2
 X1turbo
 FM7/77
 
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| 発売・開発元 | スキャップトラスト | 
| 発売日 | 1987年 | 
| 定価 | 7,800円 | 
| 判定 | ゲームバランスが不安定 | 
| ポイント | アニメ映画視聴必須 
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概要
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原作アニメ映画に準じたコマンド選択式のアドベンチャーゲーム。若干のオリジナル要素あり。
ストーリー
女性だけの種族ソルノイドと液体状の肉体を持つ種族パラノイドが交戦状態にあった。衛星カオス防衛戦にて、ソルノイドの巡洋艦スターボウルの副艦長エルザは不利を悟って、独断で脱出用小型艦スターリーフへの搭乗を仲間に呼びかけた。それに応じたわずか6人以外は全滅した。
特徴
コマンド選択式で、場面によって選択肢の数も内容も異なる。時には選択肢が2つだけという場面もあり、ゲームはテンポよく進行していく。
評価点
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アニメに忠実なグラフィックで、枚数も当時としては豊富。
賛否両論点
オリジナルシーンとして、エルザとラビィのラブシーンがある。当時のパソコンゲームでは18禁のアダルトゲームに属していない一般向けゲームでもこのような場面が盛り込まれることがあった。プレイヤーへのサービスと捉えるか、単なる蛇足と捉えるか、プレイヤー次第で判断の分かれるところかもしれない。
問題点
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グラフィックは豊富だが、BGMがやや乏しい。
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一部、不条理に難しい場面がある。同じコマンドを6回繰り返す必要がある場面は原作アニメでストーリーを把握していたとしてもゲーム進行が困難になる。
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展開の早すぎる場面がいくつかある。せっかくのグラフィックが、強制的に1秒程度で次に切り替えられてしまい、ゆっくり鑑賞できない。
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そもそも原作の世界設定がちょっとややこしいこともあって、ゲームの中でそのような世界設定の説明が不足しているものだから、原作を知らないとゲームの目的を見失ってしまう。
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原作がハッピーエンドとはいい難い内容で、ゲームも原作に沿っていることから、終盤の盛り上がりに欠け、やや寂しい終わり方をする。そのため、クリアしても再度プレイしたいという意欲を持ちにくい。
総評
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1987年はゲームの過渡期にあって、それまでの高難易度を競う姿勢を改め、演出とストーリーを強化して映画を視るような気分でクリアまでの過程を楽しませる方向へと転換が進んでいた。本作もそのような狙いを持って作られたものであったが、演出が物足りず、ストーリーが分かりづらく、一部で極端に困難な解答を用意したこともあって、目的を果たすには至らなかった。それゆえ、ゲームバランスが不安定という判定を下している。
余談
本作を第一弾とした3作品でシリーズ展開する予定だったが、結局、本作だけで終了となった。
最終更新:2024年08月23日 14:04