モーラ

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モーラ - (2011/09/10 (土) 19:07:30) の編集履歴(バックアップ)


「灰は灰に、塵は塵に…」


ニトロプラスのPCゲーム『吸血殲鬼ヴェドゴニア』に登場するキャラクター。

ヴァンパイアハンターのフリッツ・ハールマンと共に行動するヴァンパイアハンターの少女。
常人を遥かに超える超人的な身体能力の持ち主で、その小さな体に似合わぬ巨大なスレッジハンマーを振り回し、
吸血鬼どもを塵に返していく。外見は10歳程度だが実年齢は19歳。
吸血鬼と人間の間に生まれたハーフであり、成長が止まった身体に強いコンプレックスを持っている。
父親である吸血鬼を憎み、殺すことを生涯の目的としている。

劇中ではヴェドゴニア(人間ではあるが、大量の出血、および日数経過によって吸血鬼に変貌を遂げる)化してしまった
主人公・伊藤惣太に自分の血を輸血したことがきっかけで、彼と共に吸血鬼の秘密結社「イノヴェルチ」と戦うことになる。

ちなみにこのような吸血鬼と人間のハーフをダンピールといい、吸血鬼と人間の長所を持ち合わせている。
その代わり両種族からの被差別対象でもある為(人間からはバケモノ、吸血鬼からは劣等種扱い)幸福な人生は送れない。
多くのダンピールにとって、ヴァンパイアハンターとなる以外に生きる道を選ぶ事はできない。
なおドノヴァン・バインも同じような境遇である。彼の親は魔族だし目的は魔物の殲滅と広いけど。

+ 原作ネタバレ
彼女の本名(というかフルネーム)はモーラ・ハールマン。相棒のヴァンパイアハンター、フリッツの妹である。
フリッツとは異父兄妹の間柄で、村を襲った吸血鬼に手篭めにされた彼の母親が産んだのがモーラなのだ。
そういった事情がある為、村の住人からは家族全員そろって迫害対象とされ、あまり幸福な幼少期は送っていない。
しかしフリッツと二人の母親だけはモーラの事を愛しており、家族のことだけを大切にして生きてきた。
また度重なる村人の嫌がらせやリンチも半吸血鬼である自分が悪いといって抵抗せず耐え忍んでいた。

ある年、インチキな宗教家が商売の宣伝をしようと、モーラに聖水だと言って煮えた油を浴びせた為、
フリッツは宗教家を殺害し財産を強奪。モーラを伴って故郷の村を脱出し、以降ヴァンパイアハンターとなる。
当初は木の杭と槌だけで戦いを始めた二人だったが、成長して経験を重ねるにつれ装備を増強。
吸血鬼から奪った財産や、吸血鬼が『狩り』の為に開発した特殊な武器を駆使して戦い続けている。
ヴァチカンの埋葬機関王立国教騎士団ほどではないにしろ、腕の立つハンターのようだ。

そういった事情から、あまり他の人間に心を開くことはない。
唯一の例外がフリッツであり、そして吸血殲鬼ヴェドゴニア――主人公の伊藤惣太である。
幸福で平凡な人生を送っていた惣太は、秘密結社イノヴェルチより逃走したロードヴァンパイアに襲われ、
大量の出血、或いは日時の経過と共に吸血鬼へと変貌してしまう存在、ヴェドゴニアへとなってしまう。
ロードヴァンパイアを追跡していたモーラとフリッツは彼を救うと共に、ロードヴァンパイア、イノヴェルチと
戦う為の武器として利用するようになる。
(この時の姿は、ニトロワ出演時のリーブアタックでも見ることができるが、完全にバケモノ。
 口に鋼鉄の枷を嵌め、拘束着を纏わねば、吸血鬼として暴走してしまう)
しかし惣太は元々裏世界とは関係ない一般人であり、半吸血鬼という自分に似た境遇を持つ惣太を利用するのは
モーラとしてはかなり不本意だった様子。
ナイフで手首や首筋を切って人間をやめ、倒したバケモノの血を啜って人間に戻る過酷な戦いの日々。
苦悩し、絶望しながらも何とか人間であろうと抗い続ける惣太を気遣っていたモーラは、
やがて惣太から外見ではなく、本来の年齢相応の女の子として接されるようになり、その事をきっかけに心を開いていく。


実は彼女の父親はイノヴェルチの大幹部・ナハツェーラーであり、モーラルートでは彼女との直接対決が発生する。
といっても敵は催眠術を得意とする(つまり戦闘向けではない)存在の為、わりとあっさり倒されてしまうのだが、
兄のフリッツを洗脳し吸血。自分の死後、モーラに対する刺客として彼を送り込んだ。
妹に対する家族愛が、吸血鬼化によって歪んだ形で増大したフリッツは、彼女と二人で生きる為にモーラを吸血鬼化しようと試みる。
ロードヴァンパイアを倒した為、もはやヴェドゴニアとしての力を失い、ただの人間に戻った惣太は、
フリッツに果敢に戦いを挑みダメージを与えるものの、片腕を切断され、瀕死の重傷を負い、遂には追い詰められてしまう。
そんな彼を救ったのはモーラであり、彼女は惣太を生かすため、自ら兄の心臓に杭を突き立てたのだった。

その後、モーラの元で「人間の吸血鬼ハンター」として修行を積んだ惣太は、彼女と共に戦い続ける人生を選ぶ。
学校生活、両親、幼馴染、平穏な人生、そういった全てを捨てて、彼はモーラと生きていくことを決意したのだ。
二人の目的は、全ての吸血鬼の抹殺。そうすることで、初めてモーラは平穏な人生を送ることができるのだから。
右腕の鋼鉄の義手を構え、スレッジハンマーを携え、二人は吸血鬼のねぐらへと踏み込んでいく。
山奥に小さな小屋を建て、子供の代わりに二匹の猫を飼い、そして共に穏やかに生きていく為に――

「灰は灰に…」「塵は塵に…」


余談ではあるが、この作品のモチーフとなった作品はブラム・ストーカーと『仮面ライダー』である。
人でなくなりながらも戦う悲哀のヒーロー&改造バイクと吸血鬼伝説を合わせた結果
こういうまったく新しい作品になる辺りはいかにもニトロらしい。
その為、後にライダーシリーズで吸血鬼を題材とした『仮面ライダーキバ』では偶然か設定が似ている部分がある。
(主人公がハーフだったり兄が敵になったりする、あと巨大なハンマーを武器に使う)

更に余談だが、彼女が登場する『ヴェドゴニア』という作品は元々普通の学園物として企画され、
ヒロインの方向性も、幼馴染、眼鏡っ娘、ロリ、不思議少女、という良くあるチョイスだった。
実際、幼馴染に朝起こされたりするし、真面目そうな眼鏡っ娘が実はメタル好きといったギャップ萌え等も盛り込んである。
そしてロリ担当がこのモーラであり、「お兄ちゃん」というセリフも用意されてるのだがしかし、
上記の要素もぶち込んだ結果がこの通りである。
実のところ脚本担当の虚淵玄氏は真面目に恋愛ゲームのシナリオを作ろうとしていたのだが、
どうしてもそういったシナリオの構想ができず、納期が近づいていたのもあって
最終的には自分の趣味に走って書くしかなかったとのことらしい。

なお、『吸血殲鬼ヴェドゴニア』のヒロイン代表としてニトロワに参加した彼女だが、
小説や漫画では他のキャラにヒロインの座を譲っている。とはいえどちらも彼女の出番や見せ場自体は多いのだが。


『ニトロ+ロワイヤル』におけるモーラ

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ニトロ+ロワイヤル』においても持ち前のパワーでハンマーを振り回し戦う。
技は全体的に使いやすいものが多く、ガンガン攻めていくスタイルの近距離パワー型。
担当声優は山菱白花(『吸血殲鬼ヴェドゴニア』にはボイスがない)。


MUGENにおけるモーラ

MUGENではkayui uma氏が作成。
SPカラーとして常時ゲージMAXの黒カラー、回復能力付きの金カラーがある。
金カラーの時には
  • ライフ自動回復
  • リーブアタック以外で与えたダメージの半分ライフが回復
スレイヤーの金カラーのような性能になっている。

更新版だと「GSX-Desmodus」にモーラが乗り込んでそのまま戦うことも。

現在青色⑨号氏によるAIパッチが公開されており、ニコMUGENにおけるニトロワキャラではトップクラスの強さを誇る。
昇竜技「デッドライジング」と叩き落しの「ディジョン・ザ・ナイトメア」による高火力ループコンボや、
AI殺しのリーブアタック「GSX-Desmodus」*1(バイクに乗った惣太が突撃してくるアレ)によって各大会で現在進行形で猛威を振るっている。
更新前はループコンで10割余裕というぶっ飛んだ火力だったが、更新によってこの辺りのループの制限がきつくなっており、
いささか前よりおとなしくなった。
それでも1ゲージあれば6割は減らしてくる辺り、未だ高火力キャラであるといえる。
更に「GSX-Desmodus」が相手の後ろからだけでなく、新たに自分の後ろからも出せるようになったのも新たな強みである。

+ ストーリー動画で使う人に向けて。原作での口調など
性格は非常に冷静。口調も落ち着いており、声を荒げたりすることはめったに無い。
「~ね」「~よ」「~だわ」など、女性らしい丁寧な言葉遣いである。一人称は「私」、二人称は「あなた」。
近しい人間(?)の名前は呼び捨てにするが、そうで無い者については「くん」や「さん」などを付ける。
所謂幼女ではないし、ロリババアでもない。
彼女はあくまでも19歳(モーラEND後の設定なら29歳)の女の子なのだ。気をつけよう。

余談だがハイウェイスターと戦う際、イントロが特殊イントロでも搭載してるんじゃないかと
思われるほど非常にシンクロしているので、一度見てみるといいだろう。

8:06ごろ

参加大会

シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止中大会
削除済み大会
  • 第2回 意外と見ないコンビでタッグリーグ OP
非表示大会

登場ストーリー



*1
フリッツが敵の拠点からかっぱらってきたバイク。
吸血鬼が殺戮を楽しむための玩具であり、触れただけで切れるほど鋭利なチタン製のブレードが取り付けられている。
原作ゲーム中でも敵の吸血鬼を一瞬でミンチにしており、格ゲー補正がなかったら相当スプラッタなことになっていたと思われる。
余談だが、原作ゲームには他にもイカれたデザインの武器が登場しており、惣太がの付いたショットガンを使ったかと思えば、
敵もギターアサルトライフルをくっつけたりしている。なんなんだこのエロゲ

「あいつの行く手に、茜と山査子(さんざし)の棘があるように」