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廃鋼ノ禁腕
解体工事半ばに重機と共に放棄された廃マンションがあった。コンクリート基材が剥き出しとなった寂しげなその場所に、身寄りも行き場もない、かつての記憶を失った老婆が棲み付いた。
老婆はそこで暮らすうち、次第に頭の中が鮮明になり、失われていた記憶を少しずつ取り戻していった。まず思い出したのは、昔ここで自分が暮らしていたという事実。
あの階段。仕事帰りの夫が、毎日笑顔で駆け上がってきた階段。あの踊り場。幼かった娘が、近所の子と遊び場にしていた踊り場。あの忌まわしい事故がなければ、皆幸せなまま年を取ったのに。
どうして忘れていたのだろう。どうして自分だけ生き残ったのだろう。老婆は、重機から垂れ下がるチェーンをぐるりと首に巻き付け、足場を蹴り落とした。亡き家族に少しでも早く逢うために。
武器種 | 格闘 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 火 | シリーズ | 廃鋼 |
EN | Forbidden Scrapsteel Arm | ||
廃鋼ノ禁柱
開発が進み、人の住む土地から自然が失われていた。都市にほど近いこの森もまた、伐採が進められ、跡地にアウトレットモールを建設するという計画が進められていた。5階分吹き抜けになったイベントホールが売りの、大規模な施設だ。
森の中に、ひときわ高くそびえ、太く深く根を張った巨木があった。10人の作業員が1日がかりで切り、その木は多量の赤い樹液を流して横倒しになった。上空では、鳥達が悲鳴のような鳴き声をあげ、不気味に旋回していた。
果たしてアウトレットモールは建設された。しかし、外では不気味な鳴き声の鳥達が飛び回り、施設内での事件・事故が後を絶たなかった。大々的に開業したにも関わらず、あっという間に客足が遠のき、すぐに廃業してしまった。
打ち棄てられたアウトレットモールは廃墟となり、みるみるうちに植物に侵食されていった。吹き抜けのイベントホールには、既に巨木がそびえ立っているが、人々はそれを知らない。別の業者が、この跡地をテーマパークにしようという計画を立てているらしい。
武器種 | 杖 | レアリティ | ★★★★ |
属性 | 火 | シリーズ | 廃鋼 |
EN | Forbidden Scrapsteel Obelisk | ||
廃鋼ノ禁刃
あるところに、とても真面目なサラリーマンの男がいた。男は、きっちり定時に出社し、きっかり定時にタイムカードを切り、誘われた飲み会を全て断って帰宅する。夜は家族で食卓を囲もうと妻と約束して以来、それを破ったことは一度もない。
ある週末、男は妻と小学生の息子を連れ、隣県の山へハイキングへ出かけた。毎月第三日曜日は、マイカーで遠出をするというのが家庭のルールだ。男は、雨が降ろうと、雪が降ろうと、息子が熱を出そうと、そのルールを破ることは決してない。
ハイキングの途中、息子の姿が見えなくなった。男と妻が心配して周囲を探すと、虫を追いかけて山道から逸れてしまった息子が、沼に足を取られて溺れかけていた。妻は、息子を助けようと沼へ駆け寄ったが、溺れた息子に手をつかまれ、引きずり込まれていった。
そうして、男の妻と息子は揃って溺死してしまった。警察に事情を聞かれた男は、こう答えたという。助けたくても助けられなかった、妻と息子が溺れていた場所は「立ち入り禁止」の看板が立っていたんだから、と。
武器種 | 小型剣 | レアリティ | ★★★ |
属性 | 風 | シリーズ | 廃鋼 |
追加日 | 2021年8月9日 | ||
EN | Forbidden Scrapsteel Blade |