NieR Re[in]carnation ストーリー資料館
百獣の双槍
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nier_rein
むかしむかしある王国に3人の領主がいました。力の騎士、智の騎士、心の騎士と呼ばれた3人は、3つに分けた国の領地をそれぞれ任されましたが、その内の1人、心の騎士は、真面目なだけの平凡な青年でした。
心の騎士はその誠実な性格と人当たりの良さから、多くの領民に信頼されました。しかしその心労は余りに重く、彼はある事に深く頭を悩ませる事となります。それは自身が選ばれた理由、「心」の意味についてでした。
「力」の騎士はその武勇を、「智」の騎士はその知識を。ならば王は何を望み、「心」の騎士という名を私に授けたのか。彼は日夜考え続けましたが、どれだけ考えても納得のいく答えを見付ける事は出来ませんでした。
そうして彼は今日も、寝台の上で王の獣欲を浴びながら、「心」の意味について考え続けます。彼が王の真意に気付くことはありませんでしたが、それでも彼はその身の全てを捧げ、王の「心」を満たし続けました。
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むかしむかしある王国に3人の兄弟がいました。
3兄弟の三男は毎日寝て暮らすなまけ者でした。
でも、三男はとても陽気だったのでみんなに好かれていました。
国に病気が流行った時も、三男は王宮でゴロゴロしながら鼻歌鳴らすだけ。でも街の人は三男の陽気な歌声に癒されるようだと三男の事を褒め称えます。
あの人は立派だよ本当に立派だよ。
国が戦争に巻き込まれた時も、三男は王宮でゴロゴロしながら昔話をするだけ。でも街の人は三男の面白い話で戦争のつらさも忘れる事が出来ると慰め合いました。
あの人はすごいよ本当にすごいよ。
ある日も三男は王宮でゴロゴロしていました。でも今日は街の人の声は聞こえてきません。三男はゴロゴロしながら、どうしてだろう?ゴロゴロ、どうしてだろう?ゴロゴロ、どうしてだろう?
ゴロゴロ……と考え続けていました。が、そのうち眠くなって寝てしまいました。
戦争と病でみんな死んでしまった国で、いびきだけが今日も王宮に響いています。
ここは幸せの王国。幸せの王国。幸せの王国。幸せの王国。幸せの王国。幸せの王国。
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NieR:Automata |
NieR:Automata
むかしむかしある王国に三人姉妹の王女がいました。三女は世界一醜いと評判でしたが、とても心の優しい少女でした。
人の役に立ちたいと願う三女は野に下り、民に救いの手をさし伸べます。けれど、その手は弾かれ好意を受け取って貰える事はありません。それどころか人々は少女を疎み遠ざけます。
三女が拒まれるのは醜いからだと、ある人が言いました。しかし少女は自分の尽くす心が足りないからだと思い、毎日無償で奉仕を続けました。毎日毎日毎日毎日――
ある日、三女は路地裏で小さくなって死んでいました。けれどその遺体の醜さゆえに誰も葬ろうとはしてくれません。醜い少女は醜く腐ってそのまま土に帰りました。
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王は謳う。
永久の王国を、沈む事なき太陽の実現を。
王妃は歌う。
偉大なる王を、彼の成し遂げた偉業を。
王子は詠う。
反逆に怯む事無く、前進する兵の尊さを。
道化は謡う。
権力に胡坐をかいて滅んだ、三人の王族を嗤う物語を。
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