バランスブレイカー(TCG)

登録日:2018/03/18 Sun 21:36:35
更新日:2024/04/07 Sun 16:27:46
所要時間:約 34 分で読めます









本項目では、トレーディングカードゲームにおけるバランスブレイカーについて解説する。
その他のゲームにおけるバランスブレイカーについてはバランスブレイカー(ゲーム)にて解説している。


概要

TCGにおけるバランスブレイカーは、
「カードパワーが高すぎる(コストが設定されている場合、コストに対して得られるアドバンテージが多すぎる)」 壊れカード
「他のカードとの併用ですごすぎるコンボができる」 壊れコンボ といったものが挙げられる。

中には「対抗策が無い(あっても少なすぎる)」「相手にターンが回らないまま勝てる」等の「そもそもゲームにすらならない」という最悪レベルの物も存在する。
ここまでくるとカードプールという絶対的上限が存在する以上プレイヤー単位で対策することは不可能で、
特定の構築をして特定の戦法をすればそれだけで勝てる、駆け引きも糞もない単調な作業になってしまい、面白みも何もあったものではない。
こうなれば当然引退者も続出し、過疎化をもたらすので、運営サイドが迅速に対策や禁止措置を取る事が多い。

とはいっても、もちろんどこまで強くするかの調整は必要だが、強力なカードを新規のパックで出さないと売れないという販促上の問題もあり、
強すぎれば環境がそれ一色になってゲームとしての面白みが低下するが、かといって弱ければわざわざ買う理由がないので売れず、ゲーム自体が終わりに近づいてしまう。
この、どちらに寄りすぎてもいけない調整の難しさは、数多のTCGが今なお抱えている課題でもある。
上位互換/下位互換(TCG)の項目も参照。


禁止カード

その名の通り、その当時の環境で猛威を振るい続けた結果ゲームバランスを完膚なきまでに蹂躙・崩壊させたり、
ゲームの範疇を越えて大会運営そのものやプレイヤー間の信頼にダメージを与えるといった論外な影響を与えた結果、
1枚すら使う事を許されないと指定された「バランスブレイカー」ならぬ「ゲームブレイカー」達の総称。
長い歴史があるゲームはどれもその数、特徴は非常に膨大なので、詳しくは各項目参照。
あくまで特定の組み合わせが問題の場合は「どちらか片方を入れるのはいいが、同時にデッキに入れてはいけない」コンビ指定というものも。
ただし、環境の変化による相対的な弱体化や、問題のある効果のエラッタ(下記参照)によっては禁止カードから使用可能なカードに復帰する事合もある。


制限カード

こちらはデッキに入れる枚数を制限されたもの。
複数枚投入することで猛威を振るうものに対してこの処置が下される。
1枚制限という措置が非常に多いが、遊戯王のように2枚制限のカテゴリを用意しているものもあり、
中には「デッキに何枚でも入れることが出来る」カードを「20枚まで」と制限した例もある。


上記禁止・制限については以下の項目も参照のこと。


エラッタ/ナーフ

カードの効果の改訂、書き換えを行うこと。TCGではエラッタ、DCGではナーフという用語を使うことが多い。
ゲームの進行に支障をきたすようなミスに対して行うことが基本ではあるが、TCGの種類によっては「パワーレベルの調整」をこれでしていることがある。
MTGの場合はパワーレベル調整のエラッタを廃して、元の効果に戻すという措置を取ったことがある。
TCG毎の個別な詳細については項目を参照。


『壊れカード』の例

Magic the Gathering

MtG黎明期に作られてしまった、あまりに強大すぎる力をもつ9枚のカードの総称。
Black Lotusや各種Moxも含まれる。詳しくは項目を参照。
ある意味TCG史上初のバランスブレイカーとも言えるカード達。
現在では非常に希少価値が高く入手する事は困難。
2023年現在9枚全てを最美品で買おうとした場合、家が買えるような値段となる。
更にP9の最高額である《Black Lotus》1枚で高級車が買える(αのBlack Lotusが数千万円に到達)*1

「I win」「勝ちゃん!それは禁止カードのはず!」などの名言を生み出した黎明期のぶっ壊れ土地。
詳しくは項目参照。
パワー9に特別に仲間入りさせてもらえることがあるというだけでその異質さが分かるだろう。

通称「イカリング」。アンコモンだからパワー9から漏れたとまで言われた壊れマナ加速カード。
設置費用1マナでタップで2マナ出るのはどう考えてもおかしい。
ちなみに凶悪さに反して100円程度で買えてしまう。アンコモンなおかげで再録が利くのが活きた格好である。

「印刷したのが間違い」とまで評された問題児。
詳しくは項目参照。

、その一言だけで事足りる。
詳細は項目参照。
登場して10年ほど経った後にようやく「今のモダンのパワーレベルなら適正」と言われ始めた。
また下記のプレインズウォーカーに最強の座を明け渡したとも。

発売から49日で禁止された、上記神に並ぶPW。
軽い(3マナ)、堅い(初期4だが実質5~6)、盤面に触れる(1体or1つずつとはいえ厄介なクリーチャーorアーティファクトを3/3バニラの大鹿にできる)。
鹿化能力の忠誠度変化は+1だ。マイナスじゃないんだぜ
しかも大鹿への変化元にできてライフ回復にも使える食物トークンを1つずつだが忠誠度を2上げつつ生成できる自己完結っぷりと、カードパワーは増し増しの特盛。
大会の盤面を食物と鹿で埋め尽くし、スタンダード、パイオニア、モダン、レガシーの禁止四冠(ブロールを含めるなら五冠、ヒストリックも数えると六冠)達成を果たしている。
未だ制限されていないヴィンテージでは案の定活躍中。
数多のプロや一般プレイヤーから「神を超えた」と言われた。

  • 相棒/Companion(特に《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》)
とうとうカードパワーだけで本当にルールすらぶっ壊した10体のクリーチャー
「デッキ構築に制限を設ける代わりに、ゲームの外部から召喚できる」というキーワード能力と、混成シンボル*2を持つクリーチャーたち。
それだけならよくないまだよかったのだが、どいつもこいつも能力が優秀すぎたため、上から下までありとあらゆる環境を荒らしまくった。
最終的にレガシー・ヴィンテージで禁止カードを出し、それにも飽き足らず相棒というキーワード能力のルール変更にまで至った。
その後、ルール改定からしばらくしてヴィンテージの禁止カードは(保護観察処分で)釈放された。
詳細は禁止カード(MtG)禁止カード(レガシー)○○の冬(MTG)辺りを参照。
特に《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》はゲームバランスを理由に史上初めてヴィンテージの禁止カードに一時期なった凄まじいカードであり、
相棒メカニズム弱体化を経てなお単純に書いてあることが強かったためモダン・パイオニアを中心に猛威を振るい続け、最終的に両フォーマットでお縄につくこととなった。
一時は上記のオーコすら「相棒条件に合わないから抜けるけど、相棒のほうが強いから良いや」と言われたという恐ろしさ。

遊戯王OCG

基本的な壊れカードは禁止カード(遊戯王OCG)制限カード(遊戯王OCG)を参照。
中にはインフレにより釈放しても問題ないとされるカードが緩和される事もある。
しかし年々規制対象が増えていく事にさすがに懸念を覚えたのか、最近ではたまに禁止カードがエラッタされ復帰する事も。

「これが入ってないデッキはデッキじゃない」とまでいわれ、投入しないデッキは【フルモンスター】などのごく一部に限られた。
効果はデッキから2枚ドローするという他TCGでもありふれた物だが、
このカードが強力な理由は
  • 遊戯王OCGはMTGにおけるマナのようなコストの概念が無い
  • 手札を捨てる、モンスターを墓地へ送るといったカード消費もなく(=引いてすぐ使える)、他に制約もない
という2点であり、他TCGの類似ドローソースとは事情が異なる。
制約、デメリット、コストが付いた調整版も多数登場しているが、それですら環境で活躍、規制経験を持つカードもある。

はっきり言ってカードゲーム最強カード候補と言っても過言では無いカード。
このカードが直接攻撃して勝利して相手のライフを0にしたプレイヤーは、1本目であってもマッチ(3本勝負)に勝利する効果を持つカード。
条件こそ厳しいが成功すればマッチに勝利と言う最高の報酬が得られ、さらにこのカードの効果は効果外テキストなので無効にすることすらできない。
詳細は《ヴィクトリー・ドラゴン》の項目を参照してほしいが、わざわざマッチ戦を行う意義を無くしてしまう恐ろしい効果である。
通常なら3本勝負で読み合いを楽しむところを1枚で強制終了させられるとあって、対戦相手へのリスペクトと引き換えに勝利をもたらすカードとすら言えてしまう。ちなみにヘルカイザー本人は一切関係ない。
なのでメインデッキの対策を余儀なくされる、また、ルールやマナー等の問題も多かったので一発禁止になった。
またショップによっては禁止制限がかからないノーリミットデュエル大会ですら例外的に使用禁止になることもあるほど。なのでカードゲームにおいて、禁断の効果を持ったカードと言っても過言ではない。
世界大会の優勝賞品のモンスターはマッチキル効果を持つことが通例となっているが、いずれも公式のデュエルでは使用できないという一文が加えられている。

戦闘ダメージを与えられると相手のドローフェイズをスキップさせる。
つまり、手札と場にこれを止めるカードが残っていないとライフが0になるまで延々と殴られることになり詰む
除去カードと手札破壊をガン積みしてこれでなぶり殺すデッキが流行したのは言うまでもなく、露骨な遅延プレイや上述のヴィクトリー・ドラゴンと組まれた日には目も当てられない。
……が、それもぶっちゃけ過去の話
かつてのパートナー達は軒並み禁止カードに指定・エラッタされ、このカードの効果を決めるよりも早く相手に勝てるデッキが増加。
さらにドローロックされても少ない手札や墓地、エクストラデッキなどから動けるデッキが増えた現在では、元々の弱すぎるステータスやスピリットモンスター特有の性質が足を引っ張り、全盛期程の活躍は見込めなくなっている。
簡単に言えば、今時このカードを通して長々とロックがかけられるほど有利な状況が作れるならば、そもそも別のカードでさっさととどめを刺した方が強い上に安定するという本末転倒な状態なのである。
そんなわけで2022年にひっそりと禁止解除となり半年後には無制限化。
以降は特に結果は残しておらず、長年禁止されている年月の間にすっかり環境に取り残されてしまった形である。

デュエル・マスターズ

基本的な壊れカードはプレミアム殿堂(デュエル・マスターズ)殿堂入り(デュエル・マスターズ)を参照。
2009年からプレミアム殿堂コンビの解除、2015年から殿堂入りに降格もしくは殿堂解除が行われるようになった。
下記は元プレミアム殿堂か殿堂入りのカード。
第4弾という最初期に登場した水文明の化け物。
バトルゾーンに出た時に3枚ドローを進める、わずか2コストの進化サイバー・ウイルス。
進化という制約有りとはいえ「2ターン目にパワー4000が手札3枚補充しながら召喚酔いせず殴ってくる」と言えば、どれだけ恐ろしいかお分かり頂けるだろう。
同弾に《マリン・フラワー》という1コストの進化元が存在したのも大きい。
リーフのドローで次のリーフを進化元ごと引っ張ってくることさえ可能であり、青単速攻で《マリン・フラワー》共々4積みされた。
初期のドロー軽視が生んだ怪物であり、当時の水文明の地位を確固たるものとした存在。
一部からは「闘魂編の水レアが弱いのはコイツのせい」とも。
同じく水のドローソースである《ストリーミング・シェイパー》、《サイバー・ブレイン》、
とばっちりを食らった《ディープ・オペレーションと共に初めて「殿堂入り」に指定されたカード。

しかしインフレが進むにつれて種族進化であることが大きなデメリットとしてのしかかり、 殿堂入りから約15年経った2019年、ついに釈放された
文明進化に転生した悪いスライムは殿堂入りした……がそっちも後に殿堂解除された。
《サイバー・ブレイン》も殿堂解除された当たり、高速化の進んだ現環境では悠長にドローしている暇もないということだろう。初期の壊れカードも今や適正なカードパワーなのである。
二十年近く経ってようやく適正って……

バトルスピリッツ

マジックカードすべてをノーコストにしてしまうというコスト制TCG全体で見ても明らかにオーバーパワーなカード。
第2弾という初期も初期の登場でありながら、同時に登場した《トリックスター》の存在も相まって、当時のバトスピ環境をソリティア地獄に変えた。

実はデザイナーの記述ミスで生まれてしまったテキストであることが明かされており、本来意図したデザインで『自分のアタックステップ』のみの効果であったならば、ドローや回収を行うメインステップ専用の効果は使用できずここまで壊れたカードではなかったはずである。
事実、そちらの効果を持つスピリットは何枚か存在し、それらは規制されるほど活躍はしていない。

開発者いわく、「ミカファールの次に壊れてるスピリット」。
「使用済みのコアが5個以上あるとき、その全てのコアを使用前に戻すことが召喚コスト」という他のTCGを触ったことがある人間ならば一目でわかるヤバい効果【烈神速】を持つ。
このカードが環境にいた時は「コスト5はコスト4よりも軽い」などというパワーワードが飛び交う程で、登場から約1年で禁止になった。
禁止後しばらく後に調整版のアルティメット・セイリュービが登場したが、そちらはアルティメット特有の「召喚条件」を設定する事で場に出しづらくなっている。

凶悪なロックカード。
デッキ破壊も強いバトスピでビートダウンを妨げられたらひとたまりもない。
なんと発売からわずか163日で禁止されており、バトスピ内の禁止記録では最速。

◇三国志大戦

  • 関羽(忠義の大号令)
三国志大戦3(旧作)で追加された関羽。旧三国志大戦を事実上終わらせた一枚。
武力10の3コスト騎兵で技能3つ持ちと言う、新たな大戦が出た後の世では考えられないようなイカれたスペック持ち。
計略「忠義の大号令」の効果は武力が上がり兵力値の上限を越えて回復するというもの。
これに軍師カードの諸葛亮と組み合わせると兵力ゲージが200%近くまで上がりヘタな号令では太刀打ちできなかった。
一応メタデッキは開発されたのだがそれも忠義と言う意味不明っぷりで、結局忠義に勝つには忠義を握るしかなく当時の頂上対決は片方はだいたい忠義、酷い時には忠義対忠義もザラであった。

実は最初から大暴れしたわけではない。
稼働直後は軍師カードが大暴れしており、当時としては早い方だった1ヶ月で修正が入りこの時忠義も調整が入ったのが全ての始まりだったとされる。
3ヶ月後に忠義の回復量は修正されたが軍師諸葛亮はノータッチで結局忠義大戦は5ヶ月後の次のメジャーアップ(3.1)まで続くことになった。
ちなみに当時行われた全国大会の様相がどうなったかはお察しください
これらの反省からバランス調整はほぼ毎月実施されることになった。

ちなみに三国志大戦(新)と英傑大戦でも忠義の大号令は出ているが今のところは昔ほど暴れてはない。
問題の回復量の上限突破はシリーズ最新作の英傑大戦でも登場しているが、連発できないよう慎重に調整されている*3

◇戦国大戦

  • 北条早雲
戦国大戦 1477-破府、六十六州の欠片へ-で追加された北条家の祖。
追加当時はその計略「千頭の劫火」の威力が非常に高く、適当に乱戦しているだけで敵の兵力がみるみる溶けていく、という鬼畜仕様だった。
そのため全国対戦でのカードごとの勝率ランキングでも脅威の70%を叩きだし、
「早雲に勝つには早雲を使うしかない」「戦国元年にして天下統一」とまで言われるレベルだった。
結果追加からたった1週間で下方。現在は下方に次ぐ下方修正で普通の計略の地位に落ち着いているが、それなりに愛用者は多い。

ちなみに、この後も大戦シリーズはなぜか定期的に環境をぶっ壊すカードの排出が繰り返されているのだが、ここでは詳細は割愛する。
一応緊急修正はしてくれてるし……


◇英傑大戦

  • 王騎
キングダムコラボに登場した蒼所属の騎兵。
春秋戦国時代の資料によっては別人と混同されていた実在したのかどうかわかっていない秦の将軍だった。
登場に際してキングダム補正により3.5コスト騎兵11/11無特技のトンデモスペックで登場。
他の3.5コストが10/11昂揚の武田信玄、11/6昂揚の上杉謙信、11/5気合の本多忠勝、11/3気合昂揚の前田慶次、11/8昂揚のハオ(SHARMAN KINGコラボ)なのでこれと比べると王騎の異常さがわかるだろう。
そして計略も士気8で武力+8速度上昇城攻撃力上昇のてんこ盛りで稼働初期の英傑大戦を一時期王騎大戦に塗り替えてしまい、直後のバージョンで下方するも影響は残り落ち着くまでに数バージョンほどかかった。

英傑大戦はコラボでキャラクターがそのまま出てくるようになったためかたまに環境をぶっ壊してくるコラボが多くなっている。リヴァイとか

◇ロード・オブ・ヴァーミリオン3

  • リヴァイ
Ver3.2"Twin Lance"にて追加。『進撃の巨人』からのゲスト出演。
人獣のコスト50アタッカーでアビリティでステータスが伸びない代わりに基礎ステータスが100/70と高めになっている。
…しかし、超覚醒アビリティ「人類最強の兵士」の効果が、
スマッシュが短いスパンで連発可能になって更に速度低減を受けていても発動可能になり、スマッシュ攻撃の移動距離が伸びて速度も上がり、その上で30の固定ダメージを追加する
という凶悪過ぎる効果であったのが問題。
コスト90ディフェンダーやケルビムのスロウアタックを受けてもスマッシュを発動して一瞬で射程から離脱し、低コストの根本とマジシャンは固定値で瞬殺、
逃げるアタッカーも瞬間的に追いついて固定値で確殺し、挙句苦手ジョブのディフェンダーすらも固定値攻撃で削り殺したりと環境を破壊し種族バランスを人獣一色に染め上げた。
当然やり過ぎたので幾度もの下方修正を受けて弱体化。
固定ダメージの低下とダメージ式の変更で根本ワンパンが不可能になったり、コスト70以降のディフェンダーからは逃げられなくなったりと狂っていた性能はマイルドにされていった。

  • ベル
Ver3.4"Re:3"にて追加。『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』からのゲスト参戦。
一見は20コストの普通のアタッカーであり、序盤から中盤にかけてのハラス要員。
…なのだが、召喚と覚醒アビリティの「憧憬一途」と超覚醒の「未完の少年」の効果が端的に言って狂っていた。
そして同時期に登場した人獣根本《ホケ》と《マルジー・スナーク》のマナ回収能力も合わさった結果、
{普通に出しても他種族の20コス荒らし要員より早く完成してその上でそれらを上回る高ステータスになり、
開幕でホケ一体とベルでスタートしても相手のタワーが制圧完了して15秒ちょっとで超覚醒可能}という意味不明過ぎる状況となった。
挙句壊れを倒すには壊れと自分達もベルを積む等、環境はベルくん一色に染まった。これにはヘスティアもニッコリ。
上のリヴァイ以上にやりすぎた結果、召喚から「憧憬一途」を削除されたり、
開幕凸自体がルール上不可能(やっても絶対にリザルトで上位になれなくなる)とゲームシステムを巻き込みつつ牙を抜かれることとなった。

ヴァイスシュヴァルツ

  • 飛鷹型軽空母2番艦「隼鷹」
艦これブースター収録。
「艦これの夏、ニセコイの冬」と呼ばれた2014年ヴァイスシュヴァルツ環境の暗黒時代を作り出した元凶の1つ。
高パワーアンタッチャブル、艦娘のパワーアップを全て併せ持つのは、ヴァイスシュヴァルツにおいてはシナジーの塊であり、壊れ以外の何物でもなかった。
その禁止指定までの速度はかのダーク・ダイブ・ボンバーをも上回る269日。
遊戯王とヴァイスシュヴァルツの規制スパンの差を考えても短すぎである。
他の数あるチートカードがエラッタやインフレで規制緩和される中、未だに禁止カードである点からも、明らかな調整ミスである。

  • 乙女心 万里花
先述したニセコイの冬の元凶。
クライマックスコンボ級のバーン効果をクライマックスなしで使え、おまけにこのカードはサーチも簡単だった為、環境がニセコイ一色になってしまった。
なお皮肉な事に、この「艦これの夏、ニセコイの冬」の時には、遊戯王ocgでも、屈指の暗黒期EmEmの環境を迎えていた。しかしその後インフレによって無制限に解除された。

  • ギャラクシーすみれ
レベル3そしてクロックが6枚になることでゲームエンドに持ち込める能力を2回使える、一発逆転の切り札として作られていたのだが、「しろくろフェス しよ子」というクロックを一枚置くことで蘇生できるカードをもう一体の「しろくろフェス しよ子」の上に置くことで無限蘇生ループが完成、これによりヴァイスの醍醐味である逆転要素を完全に無視し、一方的にゲームを決めると駆け引きもへったくれもないデッキは流石に問題だったのか、ループパーツと共に規制するも、そもそも「ギャラクシーすみれ自体が今後のラブライブスーパースターの強化を阻害しかねない」という理由により、禁止カードに指定。その速度は登場から187日と
《Emヒグルミ》・《EMモンキーボード》並のスピードである。

ハースストーン

  • Dr.Boom
上で上げられた面子と比べれば大人しいが、相性の悪いデッキ以外でほぼ間違いなく採用された汎用カード。
7マナ7/7の標準的なスタッツに加え、場に出たときに二体の1/1爆弾ロボを引き連れてくるのだが、この爆弾ロボが悪かった。
破壊されると相手の場のミニオン、ヒーロー1体にランダムに1~4点ダメージを飛ばすのだが、
ミニオンの戦闘で破壊しようものならランダムダメージで計算が狂い、ミニオンが居なければ体力に最大8点のダメージが入るという悪夢であった。
ヒーロー毎の固有フィニッシャーを差し置いて採用されるケースが非常に多く、ある種このゲームを象徴するカードであったが、
スタンダード制の導入によるローテーション落ちで姿を消した。

Shadowverse

第5弾カードパック『Wonderland Dreams』収録のヴァンパイア用カード(フォロワー)で、レアリティは最高位のレジェンド。通称「倉木」。
とにかく対処しにくい要素がてんこ盛りで、潜伏持ちかつ潜伏状態であれば進化前は追加ダメージ込みで12ダメージ(進化後は16ダメージ)でリーダーを直接ぶん殴れるパワーアタッカー。
潜伏状態時に破壊や除去をしようものなら最後っ屁のバーンで6ダメージ(進化後は8ダメージ)をリーダーに直接ぶつけるためバーンカードとしても非常に優秀で、
このカードをノーダメージで処理する方法は片手で数えるほどしか存在しなかった。
コスト8と始動が遅いのが欠点に見えるが同時期には攻撃力5以上のヴァンパイアフォロワーをピンポイントでサーチし、サーチしたフォロワーの召喚コストを-3する《バフォメット》や、
《トーヴ》《豪拳の用心棒》《緋色の剣士》といった盤面制圧性能に長けたフォロワーが多数存在したため、事前情報公開時から危惧していたプレイヤーの予想を遥かに上回る勢いで大氾濫
「ヴァンプバース」「倉木バース」と揶揄されるレベルで環境を破壊し、引退者を多く出す『暗黒期』を作り出すこととなり、運営を初となるレジェンドカードのナーフに乗り出させる事態になった。
この際、サポーターのフォロワー達もまとめてナーフを食らったことで沈静化したものの、依然としてフィニッシャーとして優秀なことに変わりはない。
2019年3月のローテーション落ちと同時にナーフを解除した状態でアンリミテッドへ釈放されたが、サポーターは一切ナーフを解除されていないので鈍足が際立ってしまい場に出した頃には無視される事も多い。

  • 不思議の探求者・アリス
第5弾カードパック『Wonderland Dreams』収録のニュートラルフォロワー。上記に続いて『Wonderland Dreams』である。
元々『Wonderland Dreams』自体がクラス不問でデッキに組み込めるニュートラルカード群の強化というコンセプトであったのだが、
アリス自身はコンセプトに則していたものの、抱えていた問題点は場に出すだけで自身の手札と場にある全ニュートラル・フォロワーの攻撃力と体力をそれぞれ+1加算する強化効果。
アリスの召喚コストが4と比較的軽く、自ターン終了時に《ゴブリン》を呼び出す《ゴブリンリーダー》との相性は抜群で、
酷い場合は異なるクラス同士の対戦でありながら盤面展開の様子が中盤まで両者全く同じという画面の変化の乏しさもある意味問題だった。

上記《昏き底より出でる者》が周辺を固めていたフォロワー諸共ナーフを食らった際、
《ゴブリンリーダー》が能力値にナーフを食らっただけでアリスはノーダメージという調整も相俟って「運営の頭がワンダーランド」などと皮肉られる事も多々あった。
同カードパックの顔役という事もあってかナーフが遅れた結果、後述の通り最強(凶)のニュートラルヴァンパイアだけでなく、
ニュートラルウィッチ・ニュートラルビショップといった凶悪なデッキを3ヶ月の間に次々に生み出す元凶となった。
結局、第6弾カードパック『星神の伝説』実装時に強化効果にナーフを食らい、ついに環境から姿を消した。
こちらも現在はローテーション落ち済み。

  • 原初の竜使い
上記の悪夢の後である第6弾カードパック『星神の伝説』で登場したドラゴンクラスのレジェンド。
3コスト1/5と体力寄りのスタッツを持ち、PPが7以上である覚醒状態なら攻撃されず、
3コスト以下のドラゴンフォロワーを出した際にランダムな相手フォロワー1体に2ダメージ、相手リーダーに1ダメージを与える効果を持つ。
実装前の評価では「ランプで重量級を出すドラゴンとは噛み合わない」「軽量入れないといけないのにバーンショボくない?」といった具合にドラゴンとは噛み合わないという意見が大半であった。

だが実際には
  • バーンの1発1発はショボいが軽量フォロワーなので連発でき、相手の展開を一掃しつつ自分は大量展開が可能。
    • 原初自体も3コストなので横に並べながらバーンを撃ちまくる芸当も可能。
  • 1/5というスペルでも簡単には除去できないスタッツのため、横展開された取り巻きと同時に処理することがほぼ不可能。
  • 軽量を多めに組み込むことができるので事故を減らしつつ、後半では竜使いの効果で盤面制圧に活躍できる。
  • 覚醒状態にするためにPPブーストを組み込むので、結局の所空いた枠に重量級フォロワーも無理なく組み込める
    • バーン連打で相手を消耗させた後に《ダークドラグーン・フォルテ》や《ジェネシスドラゴン》の疾走でトドメを刺すという流れが徐々に定石となっていった。
といった具合にアグロ、ミッド、コントロールの良いとこどりのようなデッキの軸となるカードであり、デッキタイプも速攻寄りからコントロール寄りまで非常に幅広く組むことが出来た。
その結果、運営やユーザーの想定を真っ向から覆す勢いで大暴れ。

事前に予告されていたカード調整のタイミングで、唯一対等に戦えていたアグロロイヤル共々下方修正された。
コスト+1 体力-2とかなり重いナーフを受けたが、ナーフ後でも優秀なサポートが増えたおかげでトップメタとなっていた時期もあり、ナーフ前がどれだけ異常なカードパワーだったのかがわかる。
現在はローテーション落ちしているが、2020年4月現在においても弱体解除はされていない。

  • 絢爛のセクシーヴァンパイア
ヴァンパイアのライフ管理というコンセプトを全否定しながら、再びヴァンパイアがバランスをぶち壊した。
第13弾カードパック『Rebirth of Glory』収録のヴァンパイアクラスのレジェンド。
山札から引いた際に本来体力10以下の状態でないと発動しない復讐状態を体力そのままで永続的に発動するというクラスコンセプト全否定のカード。
こんなあからさまにやばい代物をユーザーが放置するはずもなく、実装直後から環境を支配、わずか2週間でナーフされることとなった。詳細は後述する復讐ヴァンパイアを参照。

Z/X

  • 暴虐紫怨剣マスプロトロン
事実上Z/X史上初の禁止カード枠『封神指定』の元凶。
妨害手段のないATで手札2枚につきリソースを1枚起こし、手札が少ない時はドローソースにもなる。それでいて自身はコスト4
過去にもデスティニーベインやピュアフロンなどの制限を望む声があるカードはあったが、その比ではない壊れカード。
2016年4月8日から翌年4月27日まで1年以上の間を置き、リソース起こしは2枚固定でドローと両立はしないというエラッタを受けて封神解除。

ちなみに封神指定されたカードは大半が世界観設定レベルでもいざこざに巻き込まれたことになっている。
マスプロトロンの場合は正気に戻ったカノープスによって封印されたが、アルクトゥルスによってリブートされた。

  • 道交変形セリウム&快速獣人ウェアプロングホーン
リソースに2枚揃って置かれることでセリウムはコスト6以上のゼクスにレンジ2を付与し、ウェアプロングホーンはコスト3以下のゼクスのパワーを+1000する。
スクエア制というゼクスの根幹をぶっ壊すセリウムは勿論のこと、プロングホーンはパンプアップが累積するので最大でコスト3パワー9000前後を生み出すやはりぶっ壊れ。
ただでさえ青と緑、手札とリソースを操作して引き込むのに特化した色の組み合わせに加えて、
リソースリンクは置いておくだけで機能するためセリウムだけ・プロングホーンだけ入れても問題ないし、Z/Xはランデスが少ないため崩す手段がないというのも拍車をかけた。
最終的に相性が良すぎるゼクス エクストラ……「Mode<Awaken>Type.Ⅺ」と「史上最凶 超魔王バール」が登場、レンジにはレンジをぶつけないと突破が困難ということもあり封神指定。
2019年5月30日に、セリウムは中央スクエアの左右、ウェアプロングホーンは自ターン限定のエラッタを受けて釈放。

セリウムは外患罪で誤認逮捕され、釈放後はウェアプロングホーンに交通法規の取締りへの協力要請とプロポーズを行ったが「ごめんなさい」と一言で断られた。

  • 枝植の胎動
リソースにあるコスト3以下のゼクスを登場させ、減った分デッキからリソースに置く。
このカード自体がデュナミスのウェイカーを捲ることで効果を発揮し、さらにリソースから同じウェイカーを捲るゼクスを出せば1ターン目にしてウェイカーLvが2になる
半年と経たずに封神指定されたが序盤からレベルの上がりが加速しすぎるのが問題だったため、登場効果はリソースが6枚以上ある時に限られ無事に封神解除。

  • まだ見ぬ明日へ
誰が呼んだか別名「八千代胎動」。
上記《枝植の胎動》のトラッシュ版。デッキから2枚落とすので序盤はランダム性が高いがこちらはコストが1低いので後攻0ターンから使える。なので1ターン目からLv3も有り得る。
キャラクターパックで確定入手でき、八千代のパートナーであるアルモタヘルを1枚も入れずにこれだけ入れるデッキが流行ったことからもその壊れっぷりがうかがえる。
一応言っておくがアルモタヘル自身も決して弱くはないのだがこれが強すぎた。
キャラクターパックの目玉だったこともあり、『リソースに「アルモタヘル」が3枚以上』の条件が付いて僅か数ヶ月で釈放。

  • 緑竜の息吹
別名「緑ゲロ」。いや確かにそう見えなくもないけど……
デュナミスで表向きのドラゴン2枚につき1枚デッキからリソースに置き、置いた数だけ手札に回収。さらにドラゴンが4枚以上捲れているとイグニッションアイコンを得る。
ただでさえコスト1でやる内容じゃないうえに踏み倒しまで効く最凶のドローソース。ドラゴンはウェイカーを兼ねているので簡単に捲れるというのも手が付けられない要因の一つ。
イベント回収要員と合わせてコンボデッキのパーツをひたすらかき集める使い方で暴れたため、明日へと同時に封神指定。
後に条件を捲れているドラゴン2枚から3枚につき1枚に変更、さらに回収できるカードをゼクス限定にする調整を受けて封神解除となった。

◇魔法少女 ザ・デュエル

  • 優しくしてね
強いカードではないが、このカードのせいでゲームバランスがおかしくなったという真の意味でバランスブレイカーと呼べるカード、かもしれない。
効果は「使ったターン、自分はダメージを受けない」というもの。
遊戯王なら「和睦の使者」、MTGなら「濃霧」「聖なる日」といえば分かるだろうか。和睦の使者や濃霧が禁止カードになったことが無いことから分かるように、強いカードではない。
しかし、このカードゲームでは墓地のカードを手札に戻すのが異常に簡単なため、毎ターンこのカードを手札に戻し延々とダメージを受けなくなるデッキが勃興。
墓地から除外したり、手札から捨てさせればいいため対処法はいくらでもあるのだが、このカードへのメタカードを投入すると普通のデッキに勝てなくなる。
このカードを中心にゲームバランスができあがってしまい、また、対戦の時間がいたずらに長くなったりしていたため、最初にして唯一の禁止カードとなってしまった。

Precious Memories

  • ドナドナ
効果は「捨て札3枚をデッキに戻してシャッフル+捨て札の『電波女と青春男』のキャラ1枚を手札に回収」という物。
キャラ以外のカード(特にイベントカード)は使い切りな分強力なカードが多く、基本的にイベントカードの回収手段はほぼない。
にもかかわらず前者の効果に作品名指定が無かった為に、 発売前のカード公開時点で無限ループのデッキデスコンボが発見される 始末。
結果、 発売日当日に使用禁止カードに指定 された。(作品単独でのデッキでは使用可能)

ポケモンカードゲーム

  • サンダーLv68
ゲーム版オリジナルかつ限定のカード
ゲームという媒体を活かし、「場に出た時にランダムな対象に30ダメージ」という特殊能力カミングサンダーと「使用するとランダムな対象に70ダメージ」という技ビッグサンダーを持つ。
攻撃の抽選対象はサンダー自身を除く味方も含まれるため、普通に使えば誤爆をも誘う使いづらいカードに見える。しかし「サンダー単騎」であれば必ず相手に雷を落とす事が出来てしまう。
ポケモンカードは必ず最初にバトル場にポケモンを出す事になる訳だが、サンダー一枚にしてしまえば特殊能力は使わないが確定でサンダー単騎のスタートが可能となる。
当時はシステム上引き直しにデメリットが一切なく、最初の手札にサンダーが来るまで無限マリガンが可能だった為、デッキの残りはエネルギーカードとトレーナーカードで埋めてしまってOK。時間だけはかかるが。
雷エネルギーを3つつければ後は70ダメージという高火力の雷が相手の場にドカドカと落ち始める。そこらのたねポケモンなら一撃できぜつは免れない。
そもそも当時のポケモンのHPは高くてもせいぜいラッキーの120程度なので2撃以上耐えられるポケモンがいないのである。しかもこの技、弱点・抵抗力を無視するため抵抗力のある闘タイプであってもお構いなしである。
単騎故にダメージが蓄積すると厳しい……と言ってもサンダー自身HPが100もあり、潤沢なトレーナーカードで耐久を支援してやればまず倒れない。当然のように弱点も無い
唯一の弱点は30以上のダメージを封じるバリヤードLv28だが、トレーナーカード扱いのなにかの化石とエネルギー・火力面の解決が出来るカブトで対策も出来る。
対人ならばポケモン育て屋さんとカメックスで素早く体勢を整えられると負けの目は十分にあるものの、一人プレイする限りならそんなデッキを使うNPCは存在しないのでサンダー単騎デッキが最強と謳われるのであった。
続編のポケモンカードGB2では特殊能力を無効化するトレーナーカードが出たためカブトも不要、事故死の危険こそ増えたものの完全な一強を手にしている。
対人でもサンダーが4枚手に入るようになったことからトレーナーカードを駆使して特殊能力のカミングサンダーを連発するデッキが新たに台頭している。

  • 巨大植物の森
こちらは紙の方。XY時代のバンデッドリンクで登場したスタジアムカードである。
効果は「草タイプのポケモンは最初のターンや出したばかりのターンでも進化できる」というもの。
植物モチーフが集まりがちな緑系統のカードをサポートするカードにありがちな展開強化だが、
後にあまりに草単色が有利になってしまうという理由でエクストラレギュレーションで禁止カードにされた訳だが、
このシンプルな効果が与えた影響の大きさも分かりやすいだろう。
特にこのカードとの組み合わせで猛威を振るったのがダーテング(BW3)。
このカードが持つ特性「きょだいなうちわ」の効果が問題で、それが「場に出した時にコインを投げて表なら、場のポケモン一体とついているカードを山札に戻す」という凶悪なバウンス効果だったのだ。
このダーテング自体は悪タイプだが、進化前のタネボー・コノハナが草タイプならば問題なく利用可能。
すなわち「AZ」「退化スプレー」といった回収手段を用意し、巨大植物の森で何度も進化を繰り返せばこのバウンス効果が連発出来てしまう。
ポケモンカードはサイドを全て取りきる、デッキデスさせる以外にも場のポケモンを全滅させても勝ちとなるため
「きょだいなうちわ」でバトル場もベンチもすべて吹き飛ばせば問答無用で制圧出来てしまう。当然先攻1キルも射程内。
あまりにあんまりなコンボに当時はこちらのダーテングの方が禁止になっていた。

  • カクレオン(時の果ての絆)
ポケボディー(特性)に「カラフルボディー」という当時存在した9つのタイプを全て有するというカクレオンらしい効果を持つ。
これだけならまだ弱点や抵抗力の計算がややこしくなるという程度の能力だったのだが、数年後にある日を境に突然禁止裁定を受けた。
原因はその後少ししてから登場したゼルネアス(青い衝撃)。
このカードは妖無無の3エネで10+ベンチポケモンのタイプ×30のダメージを出すことが出来たため、
ベンチにこのカクレオンを出して技を出す準備を整えてやれば1ターンで280ものダメージを叩き出す事が出来てしまう。
現代のカードでもエース級の大型ポケモンを一撃で吹っ飛ばせる威力であり、
このカードが刷られる事を踏まえて予め禁止にされたのではと考えられた。
そうだとすれば実際に環境でバランスブレイカーになる前に裁定を受けた珍しいカードという事になる。

  • わるいラフレシア(ロケット団)
旧裏第四段拡張パックに収録されたポケモン。
特殊能力「アレルギーかふん」は両者のトレーナーカードの使用を封じるというぶっ飛んだ性能を持っており、
「オーキドはかせ」「パソコン通信」など数々の強カードを潰す最凶のロックカードとして環境に名を馳せていた。
当時は先行からわざが使えたためコダック(化石の秘密)の「ずつう」で先行1ターンからロックを完成させることが可能。
しかしこいつが更に環境を破壊したのは後に登場した「タケシのキュウコン」コンボによる所が多い。
こいつは特殊能力「ばける」で進化カードを重ねて変身することが出来るため、わるいラフレシアを引っ張り出してロックを整えられたのだが
なんと「ばける」は自分のターンに任意で解除が可能。
このため相手にはロックをかけつつ、自分は自由にトレーナーカードを使えるというとんでもない凶悪ロック体制に強化されてしまった。
当時の殿堂指定でも最高ランクの★4に指定、更に後年のクラシックルールでは唯一の★4指定カードとなっている。


『壊れデッキ』の例

◆Magic the Gathering

調整不足とカードデザイナーの狂気とが産んだ最凶最悪のデッキ。
一度回り始めたが最後、対象を抹殺するまでまず止まらない。もはやゲームではない。
当時のスタンダードですらワンキル率5%、エクステンデッドやヴィンテージまで広げるともっと酷いとも言われる。

実際のところはワンキルが許容される環境なのに、代替コストで(0)になるカウンターや、マナを支払うかわりに手札を捨てるピッチスペルカウンターが無い=抑止力が足りてなかった、という点が大きい。
例えば現行のレガシーで「アカデミーのかわりに《High Tide》を使う」【High Tide MoMa】が《意外な授かり物》が無い程度で当時のエクステンデッドほぼそのままで使えるのだが、
抑止力として《意志の力》や《精神壊しの罠》、《誤った指図》等あるため、チェインコンボデッキ自体が劣勢を強いられている。
そのためキーカード1枚通せばなんとかなる【スニークショー】やその派生系【オムニテル】の方を選択するプレイヤーが多く、
チェインコンボ系でもフィニッシュがストーム呪文である《苦悶の触手》なためカウンターに対する耐性が高い【ANT】がかろうじて生き残っている程度。
そんな状況なのでMoMaを選択するプレイヤーが皆無。
更には【High Tide MoMa】自体も、MoMaが無くとも回すコンボが存在するため、キーカードを散らす意味でもMoMa抜きのパターンの方が多い…。

  • 緑系カンパニー(スタンダード)、奇跡コントロール(レガシー)
両者とも驚異的な占有率を誇りながらも何故か規制をスルーされ続けたデッキ。
カンパニーは各種大会の7割近い占有率を誇りながら「グランプリやプロツアーの優勝数がそこまでじゃない*4
だがグランプリなどでは確実に顔を出す*5ので禁止にはしたかったがタイミングがなかった」という言い訳と共にプレイヤーを失望させまくった*6
この後禁止カードの策定方針が変わり、積極的に禁止カードを出すようになったのだが、それはそれでまた絶望感が増しているため、どっちが良かったのかはまた別の話。

奇跡コントロールはデッキ成立から3〜4年環境トップに居座り続けていた。こっちは自然な環境変化によるメタ変遷を期待していたらいつの間にかこんなことになっていたそうな。
結局キーパーツの《師範の占い独楽》を禁止してようやく環境トップから姿を消した。

バトルスピリッツ

  • 白紫連鎖
剣刃編第4弾・暗黒刃翼にて追加されたカード群を中心に構築されたデッキ。
その名前の通り、指定した特定の色のシンボルがあれば追加で効果を発揮できる【連鎖】という効果を軸に組まれたデッキなのだが、
プレイヤーに「軽減の暴力」と評されたコストの軽さと、「こいつらだけ2年先から来た」とまで言われた無茶苦茶なアドバンテージ獲得能力、
相手にはまともに行動させない一方的なメタ効果で登場後瞬く間に環境を制圧、その後もトップを独走し続け、その年の全国大会で優勝を収めた。
しかも、丸一年以上たっても1枚たりともパーツの規制はなされず、同デッキはそのまま全国大会を2連覇*7
その結果を受けて尚やっぱり規制は完全スルー、それどころか構築済みデッキの発売によってパーツが増える有様だったが、
この時点でようやく周りのカードパワーが追いついてきた為、現在では環境の一角程度に留まっている。
つまり、「2年先から来た」というのは比喩でも何でもなく、周囲のカードパワーが同等になるまで2年近くかかったことを意味する。

◆CODE OF JOKER

  • KP突撃
CODE OF JOKER黎明期に作られたトンデモデッキ。
黎明期には0コストで召喚可能なユニット(DMで言うクリーチャー)が数多くいたこと、
突撃の合図と言うスピードムーブ(DMで言う速攻)を全体に与えるカードがわずか3コスト(2ターン目に使える最大コスト)であった事を活かし、
場のユニット全てをバウンスするKPと言うユニットを用いて場を更地にした上でこれらのユニットを大量展開し、
突撃の合図を発動して全体にスピードムーブを与えて殴りきるというデッキが誕生した。
別にこのギミックそのものにはあまり問題なく、現在でも一部のデッキにカードを少し変えて仕込まれている事があるのだが、問題はパーツを1ターンで集められること
というのも、当時追加されたパックに、「ユニットを場に出した時ノーコストでお互いに2枚ドロー」「ユニットを場に出した時ノーコストで2枚捨てて3枚ドロー」
というトンデモデッキ圧縮能力を持ったカードがあり、先に述べた0コストユニットにもデッキ圧縮能力を持ったカードがちらほらあるので、
これらをフル投入する事で高速でデッキを回し、先攻2ターン目(先攻1ターン目は流石に攻撃不能である)にパーツを集めきって殴りきる事が可能になってしまったのである。
このデッキは、あるプレイヤーがアップした「150円ランサー」という動画の影響で一躍有名になり、
わずか2日で先の2枚のデッキ圧縮能力が一時的な処置として禁止カードになり、その後0コストユニットの完全消滅、突撃の合図が5コストになった事で下火になった。

◆Shadowverse

  • ニュートラルヴァンパイア
上記《昏き底より出でる者》と《不思議の探求者・アリス》を主軸とした、即効性と安定性に長けたShadowverse史上初となる最悪のバランスブレイカーデッキ
ニュートラルの軍勢やヴァンパイアのパワーカードによる盤面制圧性能、対処手段の限られるフィニッシャーの確定サーチ+踏み倒し、
バーンダメージや疾走フォロワーで最後の一押し手段も豊富と、頭のおかしい要素がてんこ盛り。
とにかく1枚1枚のカードパワーが凄まじいため、所謂『事故』がほぼ起きない上に不利な相手も存在せず、アグロもミッドレンジもコントロールも全てこなせると、
本項目概要の「あらゆる状況に対応可能」「対抗策が少なすぎる」「特定手段の併用で高速勝利可能」「対戦相手に対策させないまま勝てる」という4項目全てに該当するという、あまりにも隙が無いデッキだった。
他にも《昏き底より出でる者》の代わりに、ドローとバーンを同時に行う《ファントムキャット》を主軸に据えた構築も存在した。
運営の統計によれば、『Wonderland Dreams』実装後1ヶ月間のニュートラルヴァンパイアデッキ使用率は全アクティブユーザー中38.1%、勝率56%*8であり、
それ以前に猛威を振るった事があるデッキ群をも上回る使用率・勝率を叩き出し、ヴァンパイア一強環境を作り出した。
当然、大会でも出場者のほとんどがこのデッキを選択し、決勝トーナメントに残ったほぼ全員がこのデッキを使用していた。

当時は第3弾『バハムート降臨』、第4弾『神々の騒嵐』と相次いでパワーカードが量産され著しいインフレが発生しており、困惑あるいは辟易としていたユーザーにとってはこの悪夢がトドメとなり、
明けても暮れてもニュートラルヴァンパイア、寝ても覚めてもニュートラルヴァンパイア、右も左も上も下もニュートラルヴァンパイア、
「先攻ニュートラルヴァンパイア以外はプレミ」とまで言い表された酷すぎる環境にShadowverseが暗黒期へ突入し引退者が続出。
アクティブユーザーの割合が嘗て無い低さになるなどゲームそのものへの影響も凄まじく、事態を重く見た運営は実装から1ヶ月で大規模なナーフを敢行。
《昏き底より出でる者》を筆頭としたデッキのエンジン部分たるフォロワー群に対し、過去最大規模とも言われるナーフとエラッタが施され、安定性を著しく欠いたことで第一線を退く事になった。
ニュートラルヴァンパイアデッキ40枚中9種21枚が最終的にナーフを食らった」という文言と大規模ナーフはShadowverseの伝説となると共に、
それまでの「レジェンドカードはどんなにぶっ壊れでもナーフされない」というユーザー間の共通認識が《昏き底より出でる者》ナーフによって覆されたことも当時話題を呼んだ。

今ではヴァンパイアフォロワーを《バフォメット》と《ファントムキャット》に絞った形となっている。
これ以降はニュートラル軸を強化するカードも特に追加されず、現在はパーツが根こそぎローテーション落ちしているため、環境で見かける機会はもう無い。
余談として、上述のアリス共々悠長に構えた結果アクティブユーザーの割合の著しい低下を招いたからか、これ以降あからさまにやばいデッキとカードに対し敏感に対処するようになった。

  • 復讐ヴァンパイア
『Wonderland Dreams』環境の悪夢再び
復讐ヴァンパイアというコンセプト自体は『神々の騒嵐』から存在しある程度実績を上げたこともあったが、『Rebirth of Glory』でぶっ壊れてしまった。
上述の《絢爛のセクシーヴァンパイア》に加え《堕落の漆黒・アザゼル》を主軸として復讐時効果持ちのパワーカードを投げまくるデッキ。
例としては
  • 自分のフォロワーが進化する度に10コストからコストダウンし、3点AoE持ちの6/6に復讐なら1/1守護*9が2体付随する《破滅のサキュバス》
  • 復讐なら疾走*10を付与できる《レイジコマンダー・ラウラ》
  • 復讐なら7ダメージを受けるデメリット無しで場のフォロワーを3体破壊する効果を持つ《カラミティブリンガー》
  • 3コスト1/5(進化後5/5)というスタッツに加え復讐なら無償で進化でき、相手がフォロワーを出すたびに2点のライフアドを稼ぎ続ける《悪逆の公爵・ユリウス》
  • 2コスト2/2という標準スタッツに復讐なら任意のカードを2コスト下げる効果が付随する《哀切の悪鬼》
    • コストダウンは危険と判断されたのか、絢爛のセクシーヴァンパイアと共に6コスト6/6にナーフされた。
などが存在し、これがリスクを侵さずに出てくるものだからたまったものではない。
同弾の《堕落の漆黒・アザゼル》の進化時効果でも擬似的な永続復讐状態になれるため、これらのカードが腐りづらい点も大きい。

ちなみに、早い段階で復讐状態になってそれを維持し、復讐状態で強いカードを投げるから『復讐ヴァンパイア』なわけだが、
特に《絢爛のセクシーヴァンパイア》等で復讐状態になった場合、相手が攻撃どころか何もしていなくとも勝手に復讐状態になるため、
相手からすれば「何もしてないのに復讐状態になった相手にパワカでぶん殴られる」という理不尽極まる状況を指して『逆ギレヴァンプ』という俗称でも呼ばれた。

公式の発表ではローテで勝率58.0%(1位)・使用率40.3%(1位)、魔境と呼ばれるアンリミテッドでさえ勝率57.9%(2位)・使用率22.0%(1位)というNヴァンパイア以上にトチ狂った数値を叩き出し、
復讐ヴァンパイアの次に異常な勝率・使用率を発揮していた同弾追加の《清純なる祈り・エイラ》を軸としたエイラビショップ*11共々、
それまででは最速となる2週間ナーフを受けることとなった。またヴァンパイアか

  • 機械エルフ
第16弾『ナテラ崩壊』のエルフクラスのレジェンドである《螺旋の鉄腕・ダミアン》を主軸としたデッキ。
機械エルフというコンセプト自体は第12弾『鋼鉄の反逆者』から存在したが、当時は完全に埋もれており、大暴れしたのは『ナテラ崩壊』で追加された新カードの影響である。
主軸となるダミアンは、他の機械カードをプレイしていればプレイしてすぐにリーダーを攻撃できる『疾走』効果を持つ上、
攻撃時に自分を含めた場の機械フォロワーの数だけ相手リーダーと相手フォロワー全てにバーンをバラ撒くという、あからさまなパワーカード。
1コストという軽量カードでありながら、プレイしたターンに限り手札の機械カードのコストを-1する《機械ミノムシ》や、
機械カードと自然カードをそれぞれ一枚以上融合していれば、コストを-3した機械カードと自然カードを融合した枚数分デッキからサーチできる《鋼鉄と大地の神》との相性が抜群で、
中盤辺りから《機械ミノムシ》を連続プレイして機械フォロワーを並べた上で召喚したダミアンを疾走させたり、
《鋼鉄と大地の神》でコストダウンした機械フォロワー共々ダミアンを並べて疾走させたりすることで、最速5ターン目から8点を超える打点を盤面を更地にしながら叩き込むことが可能
これ以外にも、ラストワードでデッキから最低コストの機械フォロワー(=《機械ミノムシ》)をサーチできる《マシンブーメランエルフ》や、
鋼鉄と大地の神でコストを丸ごと踏み倒した場合0コスト3/3疾走持ちという怪物となって吶喊してくる《マシンクローエルフ》、
ファンファーレと進化時にそれぞれ機械フォロワーをサーチしてそのコストを-1する《鉄扇のエルフ》という強力なカードが存在したことで、安定してダミアン及び上述の動きに繋げることが出来た。
パーツが揃えばほぼ確定で勝てる上に、それを揃えるためのドローソースやサーチ手段も豊富というこのデッキは、
同じ機械エルフ、もしくは唯一対等に渡り合えていたディスカードドラゴン以外のデッキを握っていないならば、何をしてくるか分かっているのに打つ手がないというトンデモデッキであった。

今弾では、本実装前に最高100パック購入でき、それで入手したカードと本実装時のカードプールで作ったデッキで戦えるプレリリース(プレローテ)が実装されたのだが、
機械エルフはそのプレリリース・プレローテの段階で既に「このまま実装されたら(一強環境になるという意味合いで)まずいのではないか」という声が上がっており、
果たして本実装直後はその予想通り、ローテーション環境を本デッキが席捲。
本実装から数日で勝率61.2%(1位)、使用率31.5%(1位)という復讐ヴァンパイア並かそれ以上のトチ狂った数字を叩き出し、「ナテラ崩壊」を捩った「アタマ崩壊」と揶揄される事になった。
当然これが見逃されるわけもなく、プレリリース期間含めても最短となる本実装から僅か3日後の緊急メンテナンスにて、ダミアンと《鉄扇のエルフ》は、
上述の通り唯一機械エルフと対抗できていたディスカードドラゴンの主軸フォロワー《波濤のプレシオサウルス》共々下方修正を受けることとなり、文字通り三日天下に終わった。

◆Z/X

  • キムリックロック
相手のイグニッションフェイズ開始時にスクエアとチャージにあるゼクスを自他問わず指定してリソースに送れる「翠竜の桜翼 娑伽羅」で自分の「夢幻蝶スワロウテイル」をリソースに置く。
スワロウテイルのリソースリンクで「ベテラン警部キムリック」を出すと、キムリックのcipで相手のリソースは全てスリープになり、
リソースもスクエアのゼクスもなくなった相手は一切行動できずにターン終了せざるを得なくなる
返しの自ターンで「想いを込めて 娑伽羅」などの能力でリソースからまたスワロウテイルを出すことで延々と同じ挙動ができる。
一度動き出すと対策がリソースリンクでスワロウテイルを除去するか、ライフからヴォイドブリンガーが出てくるのを祈るしかないというかなり完成されたロックコンボ。
カジュアル志向のZ/Xが滅多に行わない日本一選手権においてベスト16中4人ベスト4中2人のデッキにキムリックが入っていたレベル。
キムリックの封神指定から自ターン登場時のエラッタを受けて消滅。

事件を追う中で致命傷を負ったキムリック警部だったが、なんとか一命を取り留め現場へ復帰を果たした。

◆ドラゴンクエストライバルズ エース

  • 熟練度ミネア
占い師の《勇者レック》を使った、熟練度を上げるにつれて強力な効果を発揮していくデッキ。
必要な熟練度を高く設定することで序盤は弱く終盤に強いデッキコンセプトを想定して設計されたとされていた。
現実は強力なユニットを展開しながら熟練度の達成条件を満たすことができ、序盤のテンポロスという弱点を解決しつつ終盤へと繋げることが可能となってる。
同じコンセプト同士の対戦を除いた勝率66.2%(1位)
、使用率30.2%(1位) という高い勝率と使用率になっており上位では熟練度ミネア以外のデッキはほぼ見ない環境になっていた。
強いことは勿論、デッキを作ることにかかる錬金石も安かったことが高い使用率の原因になったとされている。
あまりの強さに実装の2日後にはプロデューサーからバランスを調整すると通知され、実装の1週間後に調整内容が発表され、実装の9日後にはバランス修正がされた。


特殊な事例

登場時点でそれまでの防御マジックを悉く上回っていた最強の防御マジック。
登場当初は【バースト】に触る手段もなく、伏せられたらアタックステップが1回は必ず止まってしまうという状況だった。
剣刃編でバーストへの除去手段が増加してもなおも採用率は落ちず、互換カードが多数登場する烈火伝中盤まで実に4年もの間、常に3積みが当たり前だった。
防御カードの中ではバランスブレイカーであるのだがあらゆるデッキで採用が可能であったため、全てのデッキに等しくバランスをもたらしたという稀有なカード。
コストの支払い自体には色拘束がないというバトスピのシステムゆえの事例である。

当時のスタンダード環境を完全に掌握、これは禁止カードが出る…とまでされた1強デッキ。
デッキ完成からの1プロツアー6グランプリで、グランプリ4連勝含む5勝と、勝率だけで言ったら先出の【緑系カンパニー】や、その環境での勝率トップだった【白緑トークン】より圧倒的だったのだ。
しかしスタンダード環境を完走してしまう。ただし後の世界王者が禁止になるというネタが出来た
確かに強いのだが、勝ち筋が冗談抜きで細く、カウンターの当て所を間違えると途端にきつくなる(=プレイヤーの習熟度が露骨に勝敗に直結する)ため、なんとか許された格好。



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最終更新:2024年04月07日 16:27

*1 ただし、状態の非常に悪い物であれば100万円前後で買える。それでも100万円なのだが。

*2 二色のどちらのマナでも払えるコスト

*3 兵力が回復すると共に何かしら他の追加効果も付くようになっている。が、それでも強い為結下方修正を喰らった例は多い

*4 意外にも思うがゲートウォッチの誓い参入後の完成形が出来てから退場までの15大会で3勝、最多は白緑トークンの5勝。

*5 最終盤の2つのグランプリではTop100中30%以上がカンパニーを選択。

*6 当時は新セット発売直前にしか禁止改訂が行われていなかった。そのため「新セットで環境変化するかも知れないから…」という希望的観測により禁止を免れ続けた。それに加え、プロツアーは新セット発売直後に行われるため、プロ対プロであればカンパニーがガチガチに対策されてたので勝ちにくかっただけ、ということ。しかし実際には対策の対策によりカンパニーが生き残っていた

*7 さすがにこれと同じ程度のパワーのデッキもいくらか存在しており、メタゲームの末の優勝ではあったが

*8 一見すると勝率は低そうに見えるが、「互いに同じデッキを使って戦った場合、そのデッキの勝率は50%」という事を考えると「他のデッキに対する勝率」がかなり高くないとこうはならない。別ゲーだが、Hearthstoneの開発者も「勝率55%を超えるデッキは非常に稀、使用率20%~25%は危険な兆候」と発言している。

*9 相手の攻撃先を守護に限定させる。

*10 召喚酔いしない。

*11 ローテでの勝率51.2%、使用率12.7%で共に2位。アンリミテッドでの勝率58.0%で1位、使用率19.2%で2位。いずれにせよトチ狂った数値であることには変わりない。