トレーナー(ウマ娘 プリティーダービー)

登録日:2022/10/23 Sun 00:00:59
更新日:2025/04/20 Sun 17:51:31
所要時間:(その時、ふと閃いた!この記事の内容は、約 31 分で読み切れるかもしれない!)






おはようございます、トレーナーさん。
いよいよ担当ウマ娘との日々が始まりますね!

二人三脚で体や心を鍛え、絆を育み……
ぜひ、実りの多い日々を過ごしてください!



+ 目次


◆概要

現実世界の競馬における調教師に該当する存在で、ウマ娘たちにレースに向けての各種指導を行う。

自身の担当ウマ娘を一つのレースで走らせ、勝たせようとするだけでも、当該レースが行われるコースや出走予定の対戦相手の情報分析を行い、
担当ウマ娘のバ場・距離・脚質といったありとあらゆる面での最適な適性を見抜いた上で、担当ウマ娘に合った、当該レースに勝つためのトレーニングプランを検討しなければならない。
その上で、レース開催日までのフィジカル・メンタルのケア、ウイニングライブの全ポジション分の指導を行い、万全の状態でレースに挑めるよう調整し、
更に、予定通り出走してくる、あるいは急遽出走を表明したライバルたちの作戦を把握した上でそれに応じた当日での戦略の構築などなど、あらゆる専門的な知識、技能を求められる。
そして、それらをウマ娘が現役で活躍する数年単位で臨機応変に活用しなくてはいけないため、なかなかにハードである。

立場的には資格試験に合格して「トレーナーライセンス資格(=トレーナーバッジ)」を有するトレセン学園に所属する職員の一種という扱い。
あくまで担当ウマ娘の「トレーナー」であり、全学生に学習指導を行う「教員」ではないので、授業を受け持ったりはしない。
また、『シンデレラグレイ』で語られているところでは、中央のトゥインクル・シリーズと地方のローカル・シリーズそれぞれで必要なライセンス資格が異なるとのこと。
特に中央のトレーナー試験に受かるためには並大抵の努力では足りない、最難関資格と位置付けられている。
『シンデレラグレイ』のミニーザレディ曰く「T大行くような人でも難しく、合格者ゼロの年もある」という狭き門である*1
アプリ版においても2025年1月に実装されたフリオーソの個別ストーリー序盤でこの辺りに触れられており、当初は地方所属だったフリオーソのトレーナーが特別留学制度を利用するフリオーソの側にいるために中央のライセンス試験を獲得しようと奮闘するのだが、
地方組には馴染みのない芝レースを始めとした超専門的知識の数々を求められる上に、毎年出題内容が一新されるために過去の出題傾向から学ぶといった対策も通じず、毎年の合格者は極少数という超難関試験であると語られていた。

つまり、アニメ・アプリ双方で主な舞台となる中央トレセン学園に登場するトレーナーたちは、主要人物たちはもちろんモブの新人からベテランまで例外なく文句のつけようない超エリートということになる。

制度上男女はもちろん、ヒトに限らずウマ娘自身が取得することが可能となっているようで、アグネスデジタルの初期設定には「トレーナーになりたい」という一文もあった。
しかし作中世界では「ヒトとウマ娘の間に生まれる不思議な力が、ウマ娘の能力をより強くする」という逸話が信じられているためなのか、フィジカル面で大差がありながらもトレーナーを務めるのがヒトであるのが殆ど。
一般的にはアスリートへの指導は元競技者がやることが多い中で、元競技者が数少ないという珍しい環境になっている。


これら諸々の活動内容は、自身が担当するウマ娘がいてこそ発揮されるものなため、トレーナーは資格獲得後、今度は学園内で担当ウマ娘のスカウトに奔走することになる。
年に数回開催される、デビュー前のウマ娘たちがアピールの場とする選抜レースを観戦し、そこから自身が見出したウマ娘をスカウトし、相手が了承し合意することで担当決定というのが基本的な流れ。
他にも選抜レース以外の場でトレーナーが目を付けたウマ娘にスカウトを申し込んだり、逆にウマ娘の方が興味を持ったトレーナーに対して逆指名を行うなんてパターンも珍しくない。
ウマ娘側としても、中央のトゥインクル・シリーズでデビューするには、担当トレーナーの決定が条件の一つとなっているため、基本的には選抜レース含めて自身の実力を広くアピールすることに熱心。

ただ、如何に限られたエリートとはいえトレーナーも多種多様、決して一枚岩でなく、ひたすらにウマ娘の夢や向上意欲を支える真っ直ぐなタイプがいれば、実力相応にそこそこの成績を残せれば良いというリアリストもいる。
中には不躾な話ではあるが「自身の名声のためにウマ娘を利用する」みたいな考えを持つ輩もいないわけではない。*2
そして当然ウマ娘側も一枚岩でないのは同様であり、求めている指導も多種多様なので、担当選びはトレーナー試験以上に重要且つ難関であるといっていいかもしれない。
そのため、契約後に指導が合わないというケースも散見され、その場合は担当契約の解除もある*3ので、契約後も(当然ながら)難しい舵取りとなる。

担当ウマ娘に人数の規定は無く、中には自身のチームで複数人の担当ウマ娘を指導しているトレーナーもいる。
というよりアニメ1期時点の設定では「チーム結成には最低5人以上必要」「トゥインクル・シリーズでデビューするにはチームへの参加が必須」となっていた。
しかしアニメ2期及びアプリの育成シナリオでは4人以下のチームや専属担当といった描写が見られるため、この辺の設定は媒体によって異なる。

トレセン学園の職員という扱いのため、給料もきっちり出ているらしいが、中央と比較すると地方のトレーナーは安月給で、ここでも圧倒的な格差がある模様。
アニメではチームスピカのトレーナーがしょっちゅう金欠になっている場面が多く見られたりもするが、高級バーに通っていたり、ウマ娘へスイーツ食べ放題を約束していたりするので、収入以上に出費が多いのだろう。
逆に言えば、「その程度の出費ができるほどに給料が多い」「ただし、交際費などはその中から払う必要がある」と言う事だと思われる。

◆各作品における固有トレーナー

アニメ

ゲーム本編では登場しないが、定期的に開催される「特別移籍」での依頼人の中には彼等と思わしきシルエットのみの人物が確認できる。
一期に登場した者(加えて南坂とシングレの北原)は苗字に方角が入っているという共通点があり、
また下の名前の由来は麻雀の役「嶺上開花」ではないかとする説がある。

CV:沖野晃司
アニメ第1-3期においてメインキャラの1人、トレーナーサイドの主人公と言ってもいい存在。
設定上は本名が存在するという節も本編外で見られるが公式には固有名を持たないため、ファンからの通称・愛称は「沖野T」あるいは「沖トレ」。
これはウマ娘プロジェクトの初代Pがディレ1だった繋がりからファンコミュニティにアイマス文化が持ち込まれており、赤羽根Pや武内Pの例に従ったもの。

基本的にはウマ娘それぞれの自主性を尊重した放任主義者であり、悪い言い方をするなら大雑把でもある。なのでしっかりとした指導を求めるウマ娘には相性が最悪となるタイプ。
しかし、決して全てが投げっぱなしというわけでなく、チームメンバーそれぞれの個性をしっかり把握した上で、
各々に最適且つハードなトレーニングの構成やメンタルケアにも全力を注ぐなど、中央所属のトレーナーとして相応しいだけの実力を有している。

ウマ娘の秘めたる素質を見抜く眼力、洞察力にも非常に優れており、アニメ1期の主役であるスペシャルウィークを強引ながらもチームにスカウトし、日本一のウマ娘と呼ぶにふさわしい実力に育て上げてもいる。
ただし、その方法が公衆の面前だろうとお構いなしに無許可でウマ娘の脚を直に触って確かめるというもののため、端から見てればただの不審者である……。
そして顔面に蹴りを喰らっても無事であるあたりかなりの頑丈さがうかがえる。
チームメンバーは当該項目を参照。

  • 東条ハナ
CV:豊口めぐみ
アニメ内における最強と称される実力派チーム<リギル>を率いる女性トレーナー。スーツとメガネでバッチリ決めた眼光鋭いキャリアウーマンといった風貌。

放任主義のスピカトレーナーとは正反対に、自身が構築した綿密なトレーニングプランを基に所属ウマ娘を完璧に鍛え上げるといった方針。
合理主義且つストイックな面も強いため、自主性を重んじるウマ娘との相性は最悪と言える。この辺りは沖野Tと正反対。
とはいえ決して自身の考えを絶対視し、ウマ娘各々の人格を完全無視するような冷血なトレーナーというわけでは決してなく、あくまでも教え子をより強く高い舞台に至らせたいという愛ゆえのもの。
なので、その真意を理解しているチームのウマ娘たちからの信頼は厚く、実際に確かな実力と成績を残しているのも事実である。
アニメ1期におけるグラスワンダーの敗北時における不器用な抱擁シーンからもそれが十分に窺える。

スピカトレーナーとは旧知の仲且つ腐れ縁といった関係で「おハナさん」と呼ばれている。
特にアニメ1期では表向き毛嫌いしているようなリアクションも多かったが、根っこの部分ではお互いの考えを深く理解し合っており、アニメ2期では態度もだいぶ軟化していた。
在籍中のウマ娘は以下の通り。
マルゼンスキー
シンボリルドルフ
ナリタブライアン
ヒシアマゾン
フジキセキ
エアグルーヴ
タイキシャトル
エルコンドルパサー
グラスワンダー
テイエムオペラオー
▶デアリングタクト(Season3から加入)

ざっとG1競走40勝。トリプルティアラ含む三冠ウマ娘3人、うちシンボリルドルフとデアリングタクトは史実通りであれば無敗三冠。顕彰馬6頭というとんでもない顔ぶれであり、視聴者からも「厨パ」の評を受けているなど、「学園最強」の名は伊達ではない。
スピカも大概ではある

CV:古川慎
アニメ2期から登場した、チーム〈カノープス〉を率いる男性トレーナー。グレーのスーツを着用した穏やかな雰囲気の優男といった風貌。
個性派揃いのチームメンバーたちに振り回される苦労人といった役回りなのだが、所属ウマ娘たちは決して彼を蔑ろにしてるなんてことはなく、他チームと同様に南坂のことは強く信頼している。

……が、終盤で見せたとあるブッ飛んだ行動のために、わずか1話でアニメ登場トレーナーの中でもぶっちぎりのやべー奴との評価に至った。
冷静に考えると、イクノディクタスの常軌を逸したレースローテを許可するあたり、元から胆力の強さを持っていたこともも窺えるのだが。
チームメンバーは当該項目を参照。


  • 黒沼
CV:黒田崇矢
アニメ2期から登場した男性トレーナー。ミホノブルボンの他、数名のウマ娘を指導している。
筋骨隆々の体型に胸元を大きく開いた白ジャン、帽子にサングラス、ヒゲなどなど、登場トレーナーの中でも一際強面な風貌。
中の人の別キャラも合わせ、完全にそっちの家業の人にしか見えないが、実は中の人の風貌(宣材写真)をほぼそのまま採用した結果である。
椛島洋介氏(アニメのキャラクターデザイン)が自身のtwitterにて「 僕が黒田さんにどうしても声を当てて欲しくて見た目まで黒田さんにしてしまった黒沼トレーナー! 」と事情を話している。

その見た目に違わずトレーニング内容も超スパルタで、「スピードは天賦の才、スタミナは鍛錬でカバーできる」「精神は肉体を超えられる」といった持論で、担当ウマ娘たちにハードトレーニングを課している。
チームのモブウマ娘たちはその過酷なトレーニングにバッテバテな様子だったが、サイボーグと称される程のフィジカル・メンタルを有するミホノブルボンとは相性抜群だったようで、彼女からはマスターと呼び慕われている。
ただ、流石に菊花賞での敗北に骨折、長期療養を余儀なくされたブルボンに対しては、「お前には負担をかけすぎたかもしれない」と、申し訳なさそうに謝罪をしていた。

第3期でも登場し、キタサンブラックの頑丈さを鍛えるための特別ハードトレーニングのためにブルボンと共に協力していた。
が、何故かトレードマークのジャンパーをブルボンに貸したままで上半身裸がデフォになっており、11話で他のトレーナーたちとバーに赴いた際も上半身裸のままという変な方向でのインパクトを残すことに…替えのジャンパー買いなさいよ。

設定の元ネタは史実の競走馬ミホノブルボンの調教師であった故・戸山為夫氏で、競走馬に対するスパルタトレーニングで有名だった。
また、第3期で登場したのは「ブルボンのスパルタ調教を参考にして、ダービー惜敗後ビワハヤヒデをスパルタで仕上げた浜田光正厩舎の調教助手に清水久詞(キタサン調教師)がいた」という繋がりによる。

  • セイウンスカイのトレーナー
CV:なし
アニメ1期5話においてワンカットだけ登場したトレーナー。長髪長身の女性。
日本ダービー出走に向けてインタビューを受けるセイウンスカイのことを穏やかな笑みで見守っていた。

円盤特典の冊子「ウマ本」に掲載されている小説によると、彼女はチーム『デネブ』のトレーナー。
セイウンスカイは本来チーム『アルビレオ』のウマ娘のはずなのだが、何がどうなっているのかは謎のままである。

  • ライスシャワーのトレーナー
CV:なし
アニメ2期7話において、新聞記事にワンカットだけ映っていた、長髪長身スーツ姿の女性トレーナー。
鼻から上の表情はぼかされていたものの、天皇賞(春)に向けてのインタビューに緊張した面持ちで答えていた。

こちらもライスシャワーをG1勝利ウマ娘として鍛え上げたという点だけ取れば優秀と言えるものの、
作中内における観客からのブーイング及び、自信喪失からの再起、その後の天皇賞(春)に向けたライスの自主トレ等々を加味すると、トレーナーである彼女が問題解決に絡んでいた描写はほぼ皆無。というかCVもついてないくらいの出番なので……
ブルボンとの関係性を強調するシナリオ構成上の都合が多分にあるとは思われるが、ライス自身からの言及も無かったためにメンタルケアの面を中心にその実力を疑問視されることも多い。
お姉さま失格。比較対象が悪いだけかもしれないが。

  • 沖田
CV:土田大
webアニメ「ウマ娘プリティーダービー ROAD TO THE TOP」におけるナリタトップロードのトレーナーで、劇場版「新時代の扉」でもトプロ担当として続投。風貌は至って平凡な壮年男性。
トプロの父親と古い友人であったことから幼少期のトプロとも知り合いで、その走りに惚れ込んで指導してきたという、主人公の担当としては珍しく担当ウマ娘と長い付き合いのあるトレーナー。
トレーナーとしての実績は「派手さはないが安定した成績を残すトレーナー」(アニメ公式サイト人物紹介より)。
トプロがダービー後に悩んでいるのを隠そうとしてもすぐに変調を見抜いて諭すなど、トプロとの相性は抜群。最終第4話で見事に二人で菊花賞の座を射止めた。

着ている白基調に赤青の袖という変なジャージは実馬トプロの調教師である沖芳夫厩舎の厩舎服*4から。名前も彼からだろう。「アニメの沖トレ」が誰だかわかんなくなっちゃった……
前で分けた髪型や雰囲気は鞍上の渡辺薫彦、というか「2023年現在の渡辺薫彦調教師」に似ている。
渡辺は父が沖厩舎の厩務員、自身は沖厩舎所属の騎手であり、父親の友人というのもこのあたりの捩りと思われる。

  • チーム〈カペラ〉トレーナー
CV:長谷川明子
サトノダイヤモンドサトノクラウンが所属する、サトノ家のウマ娘たちが集うチーム〈カペラ〉のトレーナー。本名不明。
おそらく彼女自身もサトノ家の者であるためと思われるが、緑がかった黒髪にいつでもメイド服という、上記の黒沼ほどではないが中々個性的な恰好をしている。
テキーラのストレートをジョッキで注文する凄まじい酒豪でもある。常人なら致死量レベルのアルコールなので絶対マネしないでください

  • タナベトレーナー
CV:緒方賢一
「劇場版ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」におけるフジキセキジャングルポケット達を指導する老齢のベテラントレーナー。
フジキセキを弥生賞後に怪我をさせてしまってからは長らくウマ娘の育成からは離れていたが、そのフジキセキからジャングルポケットの指導を頼まれ現場に復帰。
作中では正式な担当であるポッケ以外にも、集団トレーニングの際にポッケ友人のルー、シマ、メイにダンツフレーム、マンハッタンカフェも一緒に指導している。
終盤のフジキセキ再起と共に「フジキセキのトレーナー」としても前線に復帰、この際サングラスが丸いフレームから四角いフレーム(=フジキセキ現役当時につけていたもの)に変わっている。

設定の元ネタはフジキセキ・ジャングルポケット両方の管理調教師である渡辺栄。
また、劇中の立ち位置は監督の山本健が「昔の不良系スポーツ漫画、特に丹下段平を参考にした」と発言しており*5、タナベジムがボロい木造平屋な辺りに段平パロディが表れている。

  • アストンマーチャンのトレーナー(仮)
CV:なし
「劇場版ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」に出てきたアストンマーチャンの着ぐるみ
オペラオーの有馬記念後、学園の中を映す2,3秒のワンカットにてマーちゃんの横で動いている。
これがトレーナーとは明言されていないが、学園内にあんな狂人が二人いてたまるかという至極もっともな理由でアプリのマートレと同一個体だと確実視されている。
なお、これがアプリ版トレーナーが越境して他媒体に登場した唯一無二の事例であったが、後にゲーム作品『熱血ハチャメチャ大感謝祭!』でもアプリからの越境出演がなされたことで唯一ではなくなっている。
ハチャウマのもマーちゃん着ぐるみだから、実質的には唯一のままだが。


漫画『ウマ娘 シンデレラグレイ

※同作品の個別項目も参照

  • 北原穣
CV:小西克幸
地方レースの一つである岐阜県カサマツトレセン学園に所属する中年の男性トレーナー。
トレードマークは頭のハンチング帽で、周囲の親しい人物からは「ジョー」と呼ばれている。

嘗ては定職にも就かずに堕落した日々を過ごしていたニートだったものの、後述する六平に無理やり引きずられる形で地方トレーナーの資格を取得し今に至る。
地方における熱気の無いレースの現状に自身もまた嫌気がさしていた中、彼が葦毛の怪物ことオグリキャップと出会い、その実力を見出したのが同作における全ての始まり。
地方出身のということもあってか、所々で詰めの甘い部分も見られるものの、
才能に任せるままに走るだけだったオグリにレースの基本、イロハを教え込み、更なる成長のきっかけとなるなど、彼もまたトレーナーとしては相応の実力を有していると言える。

  • 六平銀次郎
CV:大塚芳忠
中央移籍後のオグリキャップとサポートで付いてきたベルノライトの担当を引き受けた老齢の男性トレーナー。
上述の北原の叔父にあたり、彼からは「ろっぺい」さんと呼ばれているが、実際の読みは「むさか」で、北原にろっぺいと呼ばれる度に訂正している。

強面で白髪に白髭、アロハシャツに麦わら帽子にサングラスとこれまたインパクト特大の容姿をしている。
若い頃からこういうワイルドなスタイルだったらしく、幼い頃の北原をギャン泣きさせてしまった事もあるとか。そりゃそうだ
エリートの巣窟である中央トレセンにおいても更に頭一つ抜けた実力を持つ大ベテランであり、オグリやベルノの指導はもちろん、彼の下で教えを受けて現役で活躍する弟子のトレーナーもいる程。

モチーフは恐らくオグリキャップの調教師だった瀬戸口勉氏。

  • 柴崎宏壱
CV:浪川大輔
カサマツトレセン学園に所属するトレーナーの1人。北原の後輩で特待生のフジマサマーチを担当している。

  • 川村日和
CV:生天目仁美
カサマツトレセン学園に所属するトレーナーの1人。名前は第2巻で公開され、同巻での設定によれば元ヤンだったとのこと。
3バカことノルンエース、ルディレモーノ、ミニーザレディを担当している。

  • 奈瀬文乃
中央トレセン学園に所属するトレーナーの1人でスーパークリークを担当。武豊の女体化。
スーツ姿でバッチリ決めた、一人称「僕」のスレンダーな体型だが、れっきとした女性。
父親の奈瀬英人は「魔術師」の異名を持ち六平とライバル関係にあった有名トレーナーだが、父に深い隔意を抱いており、周りから父と比較される事を嫌っている。

クリークとは強い絆で結ばれており、出会いの経緯含めて作中でもそれが窺える描写が多々。
クリークからも「私みたいな目立たないウマ娘を見つけて信じてくれた、それだけでも私にとっては奇跡なんです」と言われる程に慕われている。

  • 小宮山勝美
中央トレセン学園に所属するトレーナーの1人でタマモクロスを担当。でこ出しスタイルの緑髪が特徴的なラフな服装の女性トレーナー。

担当であるタマとの仲も良好で「タマちゃん」「コミちゃん」と愛称で呼び合っている。
また、上述の六平の弟子の1人であり、「六平さんの一番弟子」を自称している。
その自称に恥じずにタマを中央で活躍させるレベルに鍛え上げていることからも、トレーナーとしては間違いなく一流と言える。

  • オベイユアマスターのトレーナー
博多弁で喋る中年男性。来日経験があり、日本のレース場の芝がオベイユアマスターが得意とする米国西海岸の高速バ場に似ている事を指摘。
米国で生まれ育ったからと言って米国で結果を出さなければならないわけじゃない、日本こそがお前の舞台かも知れない」と諭し、彼女にジャパンカップ参戦を決意させ、結果的に勝利に導く。

モチーフは恐らくペイザバトラーに騎乗していたクリス・マッキャロン氏。顔に至ってははほぼそのまま直近の氏である。

  • 小内
中央トレセン学園に所属するトレーナーの1人でディクタストライカを担当。「小」なんて名字にある割に身長2mほどもある長身で、血色が悪い眼鏡黒スーツの20代男性。
いかつそうな見た目で暗い口調だが几帳面な性格で、攻撃的なディクタとは好対照となっている。関係性も割と良好。

  • 檮原(ゆすはら)龍子
大井時代におけるイナリワンの担当トレーナーで、中央のトレーナーではない。着物姿で気の強い壮年女性。
見た目は完全に極道の姉御といったところで、イナリからも姐(あね)さんと呼ばれている。
イナリが中央に移籍した後も中央のトレーナー室に居座ったり彼女のレース前に立ち会ったりとアドバイザーとして動いている。
幼い頃のイナリが夏祭りで迷子になった時、彼女を保護して親探しに奔走したのが出会いだった。

  • 檮原太郎
中央トレセン学園に所属するトレーナーの1人でイナリワンを担当。檮原龍子の息子。
渡米経験のあるスーツ姿の理知的な男性。ルー大柴の如く節々に英単語が混ざる独特な喋り方をしている。
イナリワンとは大井所属時代からの付き合いの様で、彼女からは坊(ぼん)と呼ばれている。

  • 奈瀬英人
中央トレセン学園に所属するトレーナーの1人でバンブーメモリーを担当。文乃の父。
「魔術師」とまで呼ばれる凄腕のトレーナーだが、育成方針は割と放任気味で本人が学園にいなかった時期も。
性格は他人の感情の機微に疎く、掴みどころの無いド天然タイプの節がある。
特に娘文乃に対してあまりにもそっけなさ過ぎたせいで、彼女からどうしようもなく嫌悪されており、彼の側から自分なりの親心を見せても通じない上彼自身も娘の隔意に気づかずさらに無自覚に地雷を踏む悪循環に陥っている。

優れた育成手腕で若き日の六平を散々に打ち負かしてきたらしく、悪い意味で飄々としすぎる性格もあってか六平からも嫌われている。
「六平さんにもライバルいたんですね」というベルノライトの発言に対しては「ライバルじゃねぇ、敵だ」と即座に訂正するほど。

モチーフは恐らくバンブーメモリー号の調教師にして、騎手時代「ターフの魔術師」と謳われた武邦彦氏。
史実では本作の奈瀬父娘レベルでの子供達との断絶は無かったものの、騎手になった息子2人の内武豊氏は別の調教師(武田作十郎)の元で騎手デビューしている。
この辺りを膨らませて本作での距離の隔絶に繋がったのかも知れない。

  • ヤエノムテキのトレーナー
中央トレセン学園に所属するトレーナーの1人でヤエノムテキを担当。名前は不明で年齢は50代である事が明らかになっている。
厳つい顔立ちで道着を着た、武術家のようなナリをした初老の男性。ヤエノからは師範代と呼ばれている。
基本的に声が大きく指導も厳格だが、厳しさの中にも優しさがあり、無理をしがちで精神的にも抱え込みがちなヤエノをそっとフォローする発言が取れる。
一方で六平の飲み友達であったり、ヤエノの気迫に押されて物理的な損害を被るなどコメディリリーフ的な側面も見せる。

漫画『ウマ娘 スターブロッサム』

  • 明石(あけいし)梧郎
チーム「アルケス」を率いるトレーナー。主人公・明石椿の父でもある。
スーツ姿で、学校の教師を思わせる落ち着いた風貌の壮年男性。

見た目通りに性格も非常に落ち着いており、声を荒げる事はほとんどないが、言うべき事は包み隠さずハッキリ言うし粗暴なヨシノプリヴェールが萎縮するほどの威圧感を放つ事もある。
サクラローレルの素質、そして脚部の弱さを見抜いており、それゆえに彼女のアスリート生命を背負いきる覚悟があるかを椿に何度も問うた上でスカウトを許可してこなかった。
しかしローレルとヨシノの模擬レースに立ち会い、ローレルの全てを背負い世界の頂点に立つという椿の覚悟を見届け、「気張れよ」と彼女たちの背中を押す。

モチーフは恐らくサクラローレル号の調教師・境勝太郎氏と主戦騎手・小島太氏。

  • 明石椿
同作の主人公でチーム「アルケス」のサブトレーナー。チームのトレーナーを務める明石梧郎の娘でもある。
腰まで届くウェーブがかった長髪とサイドテールの女性。サイドテールはしばしば分離する

渡仏経験があり、そこで出会ったある貴婦人からQui ne risque rien n'a rien.(挑戦なくして、得られるものなど何もない)という言葉を授かり、いつか一人前のトレーナーとしてロンシャンレース場に帰ってくるという約束を交わす。
その数年後にはトレセン学園のチーム「アルケス」のサブトレーナーになっていた。
「フランス帰りの若手サブトレーナー」というエリート然とした経歴の持ち主なのだが、非常におっちょこちょいで先走りしやすい性格。
サクラローレルの模擬レースを見てその才能に惚れ込み、「一緒に世界の頂点を目指しませんか」とスカウトをかけるが…

モチーフは恐らく小島太氏の次男で調教助手の小島良太氏。なお小島良太氏は境勝太郎氏の孫でもある。

  • 阿武隈紗季
チーム「ハダル」のトレーナーでナリタブライアンの担当。
シンデレラグレイの六平を女性化させたようなラフな格好をした若い女性。
見た目相応に言動も軽薄だが、ナリタブライアンを朝日杯ジュニアステークスの優勝に導くなどトレーナーとしての手腕は確か。
ローレルのメイクデビューを観戦し「『今はまだ』ブライアンのライバルになりそうなウマ娘はいない」としているが…?

  • 猿野
チーム「アルケス」のトレーナーの一人。
アルケスは梧郎曰く大所帯であるらしく複数のトレーナーを抱えているのだが、その中の「モブトレーナー」とでも言うべき集団の中で唯一苗字が判明している。
三白眼で前髪パッツンの小柄な人物で、一人称は「僕」だが小柄な体格に加え顔立ちが中性的なので性別は不明

アプリ

  • 桐生院葵
CV:岡咲美保
代々優秀なトレーナーを輩出している名門家系、桐生院家の一人娘の新人トレーナー。
URAシナリオにおけるメインキャラクターの1人でもあり、担当ウマ娘であるハッピーミークと共に、同期であるプレイヤー=トレーナーと共に切磋琢磨していくことになる。

名門の出に恥じない知識と技術、そして担当ウマ娘であるミークを強くしてあげたいという熱意は本物だが、
桐生院一族の教えである「トレーナー白書」を基に形式ばった対応をしてしまうことも多い、良くも悪くも新人らしい教科書通りの指導も目立つ。
シナリオ内においてプレイヤーがそんな葵とミークのすれ違いを見守りつつ、時に手助けをしていくことに。

紛れもないヒト族ながら、同年代女性の平均を凌駕するどころか下手をすればウマ娘にも匹敵する常人離れしたフィジカルの持ち主としても有名。
「考案したトレーニングをまず自分で実践して試す」「ひったくり犯を捕まえて表彰されたことがある」「パルクールができる」など、
葵やミークに関するイベントが追加されていくにつれ、フィジカルお化けっぷりがどんどん明らかになっている。
なお、前述したトレーナーとしては新人らしいところが目立つ+教えてくれる『鋼の意思』が使えないこともあってフィジカル面ばかりに注目が集まるが、
何冊もの専門書を速読した上でその情報の取捨選択を苦も無く行うなど、頭脳面でも優秀である。

  • 樫本理子
CV:朴ロ美
トレーナーの資格を持つURAの幹部職員、シナリオによっては理事長代理も務めている。アオハル杯シナリオにおけるメインキャラの1人。
アニメ版の東条トレーナーを彷彿とさせるスーツ姿のキャリアウーマンといった風貌。
その方針も徹底した管理体制、プログラムによってウマ娘を鍛え上げるといったもので、反対にウマ娘個人の自主性や個人主義といったものを嫌う傾向にある。

かつての彼女は、むしろ担当の意志や自主性を尊重する正反対の方針を取っていた。
しかし、それゆえ担当が勝つために無茶なトレーニングを行うことを許してしまい、結果怪我から引退に追い込まれてしまったという辛い過去を抱えている。
現在の方針はその失敗を強く反省した、悪く言えば失敗がトラウマになったことに起因するもの。つまり、彼女の管理主義は東条トレーナーと同じでウマ娘を大切に思えばこそのものなのである。
なので彼女が率いるチームファースト所属のウマ娘、リトルココンやビターグラッセからも強く慕われている。
そして能力自体も本物で、アオハル杯決勝で出てくるチームファーストのメンバー、そしてURAファイナルズ決勝で出てくるココン・グラッセの能力は育成シナリオに登場する中では非常に高い。

……と、知識やウマ娘を指導することへの熱意は本物であり、不器用ながら担当ウマ娘への愛情もしっかり持ち合わせているという、理事長代理を務めるに相応しい傑物であるのだが欠点もある。
それは運動神経やフィジカル面が壊滅的なレベルで低いという点で、プレイヤー間では(能力的な意味で)葵と対照的な人物とみられることも。
その欠点に由来する、「マラソン大会は最下位」だの「跳び箱で追試」だのという、幼少期からのエピソードの数々は非常に哀愁を誘うもの。
さらに追加されたエピソードは「荷物を抱えふらつく姿をチームファーストのウマ娘たちに全力で心配される」という、微笑んでいいのか心配していいのか判断に困るものや、
コーヒーを飲み過ぎる(=カップ2杯相当)と夜眠れなくなる」など、本当に成人女性のエピソードなのか耳を疑ってしまうウワサも。
そのギャップから、プレイヤー間では「朴ロ美史上最弱」「ポンコツ理子ちゃん」などと呼ばれ、ネタ的に愛されている。
ココン必死のフォローによると最近はでんぐり返し前転が一回できるようになったらしい。

『ウマ娘シンデレラグレイ』にも登場。学園内に不法侵入したマスコミに警備員を派遣し事態を収める。
18巻の着せ替えカバーも担当している他、久住氏がツイッターで描いたイラストが特典として配布された。

  • チーム〈シリウス〉トレーナー
CV:なし
メインストーリー第1部において主役を務めるトレーナー。名称はアプリのユーザー名と同一で、育成シナリオと同じでプレイヤーの分身と言える。
当初は同チームのサブトレーナーであり、チームのエースであるオグリキャップの華々しいラストランと共に引退となった先代トレーナー*6の立場を引き継ぎメイントレーナーとなった。
が、チームのエースたるオグリの脱退を機に他メンバーが次々に辞めてしまい、唯一残ったメジロマックイーンと共に、チーム解散の危機を背負いながら奮闘していくことになる。

最終的にはチームメンバーも10名*7にまで増え、その全員がトップレベルの実力を持つに至るなど、一トレーナーとして非常に優秀な実力と功績を持った存在になったと言える。
そして成績を振り返るとやたら天皇賞に強く、春の御紋付楯を5枚*8・秋の御紋付楯を2枚で計7枚という楯男(楯女)になっている。

第2部では直接登場はしないものの、後述の〈アスケラ〉トレーナーと同期の「天才トレーナー」として存在が示唆されている。

  • チーム〈アスケラ〉トレーナー
CV:なし
メインストーリー第2部において主役を務めるトレーナー。名称はアプリのユーザー名と同一で、〈シリウス〉トレーナーとメタ的な意味では同じプレイヤーの分身である。勿論作中的には全くの別人。気になるならストーリーを見る間だけトレーナー名を変えるといいかもしれない
「『名士』と呼ばれた先代〈アスケラ〉トレーナーの父親」からアスケラを引き継いで受け持ったという経緯でチームを持っている。
受け継いだチームは引継ぎ後に低迷期に突入、一時はキングヘイロー以外のチームメンバーがいないという状態まで落ち込んだ。
そのどん底からキングと二人三脚で立て直し、メンバーも増えてきたところで更なる新人が……という状態で第2部の物語がスタートする。

設定上のモデルは「キングヘイロー担当で後にラインクラフト・シーザリオも受け持つ二世」「(事情は当然ながら大きく異なるが)父が退いたのも一因となって着任*9」という点から、明らかに騎手時代の福永祐一より取られている。
最も先述したようにすでに『シングレ』で武豊の経歴を引用していると思われるトレーナーが登場していたほか、アプリ内でも特定ひとりのウマ娘の担当トレーナーとして既に和田竜二*10、ミルコ・デムーロ*11がモデルと思われる人物が登場しており、むしろ実在ジョッキーモチーフがトレーナー描写のお約束になりつつあるとする解釈もある。



追記・修正は中央トレーナーの資格を持っている人がお願いします。

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最終更新:2025年04月20日 17:51

*1 現実の調教師試験も非常に狭き門であり、例えばコントレイルやラヴズオンリーユーを管理した矢作芳人調教師は、2004年に合格するまで延べ13回も試験を不合格になった。

*2 桐生院葵のイベントにて。温厚で他人の育成方針を尊重する彼女にしては珍しく怒りを露わにしており、言われた側の当該トレーナーも考えを改めている。

*3 しかもエアグルーヴの出会いエピソードでの立ち振る舞いを見る限り、解除権はウマ娘側優位の模様。

*4 調教師によって厩舎ごとのオリジナルユニフォームを作っていることがあり、服装で判別できる厩舎がいくつか存在する。絶対に必要なものではないので、作らない厩舎もある。

*5 ソース:劇場販売のパンフレット収録のスタッフインタビュー

*6 この先代トレーナーだが「オグリキャップを担当するハンチング帽着用の男性」ということから、『シンデレラグレイ』の北原トレーナーの成長した姿ではないか?とか言われることも。

*7 マックイーンのほかライスシャワー、ウイニングチケット、ナリタブライアン、サイレンススズカ、スペシャルウィーク、ゴルシと同時期にチーム入りしたモブウマ娘3人

*8 ゴルシがもし史実通りの成績なら後で1枚追加

*9 史実の祐一の父・洋一は落馬事故で生死を彷徨うレベルの大ケガを受け、文字通り乗れなくなってしまい引退。少なくともこれは再現せずにカットするのもやむを得ないであろう。

*10 ワンダーアキュート育成シナリオのトレーナー。ただし史実と異なりテイエムオペラオーは担当していないとも解釈できる描写になっている

*11 同じくネオユニヴァース。