セグレイブ

登録日:2022/11/26 Sat 00:00:04
更新日:2025/01/23 Thu 16:18:36
所要時間:約 5 分で読めます





逆さまになり口から冷気を吹きだす力で突進。

背びれの剣で敵を仕留める。


セグレイブは『ポケットモンスター』シリーズで登場するポケモンの一種である。


■データ


全国図鑑No.998
分類:ひょうりゅうポケモン
英語名:Baxcalibur
高さ:2.1m
重さ:210.0㎏
タマゴグループ:ドラゴン/鉱物
性別比率:♂50♀50


特性:ねつこうかん(ほのおタイプの技を受けると攻撃が上がる。やけど状態にならない。)
隠れ特性:アイスボディ(天気がゆきのときHPを少しずつ回復する。)

種族値
HP:115
攻撃:145
防御:92
特攻:75
特防:86
素早さ:87

合計:600

努力値:攻撃+3

セビエLv35でセゴールに、セゴールがLv54でセグレイブに進化する。


■概要


ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」で初登場したSVにおける600族のポケモンである。

キュレム以来のこおり/ドラゴンタイプのポケモンであり、大剣のような巨大な背びれを持った怪獣のような姿をしている。
口から吐き出す冷気は灼熱のマグマをも瞬時に凍結させるほどの極低温であり、これだけでも強力な力を持ったポケモンなのだが、真骨頂はこの冷気のパワーと背中の大剣を組み合わせることにある。
その方法はなんと頭を下にして強力な冷気ブレスを推進力に変えて猛烈な勢いで突進、そのまま背中の大剣を突き刺すという某怪獣王のような芸当をするというものである。
事実専用技の「きょけんとつげき」はまさに上記の通りの動きをして攻撃するため必見。

名前の由来はおそらく「背びれ」との穂先を剣状にした武器である「グレイブ」だと思われる。
また英語名Baxcaliburは後ろを表す「back」にかの有名な聖剣「エクスカリバー」を組み合わせた名称となっている。

ちなみに、いかにも怪獣っぽい見た目をしているにも関わらずタマゴグループはドラゴン・鉱物


■ストーリーでのセグレイブ


セグレイブ自身は野生で出現することは2023年1月現在では無く、進化前を育てて入手する必要がある。
進化前のセビエはパルデア地方の北部にある雪山のナッペ山に生息するが、出現率はかなり低い。
とはいえ実はナッペ山のある地点では進化系のセゴールが出現する地点がある他、山の北側には固定シンボルとしてあくテラスタルするセビエがいるので探してみよう。

ストーリー上ではオレンジ/グレープアカデミーの美術教師にして四天王の一角であるハッサクのエースポケモンとして登場する。
ドラゴンタイプのテラスタルを発動させてくる上に、高い攻撃力による攻撃は厄介なため、ドラゴン技が無効になるフェアリータイプを用意したり、「きょけんとつげき」の隙に一気に倒してしまった方がよいだろう。


■対戦でのセグレイブ


非伝説ポケモンの中ではオノノクスに次ぐ攻撃力と、一般ドラゴントップのHPを併せ持つ。
一方で攻撃とHPに種族値を振り過ぎた結果、他の種族値は600族にしてはどうにもパッとせず、特に特攻は600族最低。
良くも悪くも物理攻撃に特化した性能を持つ。
しかし、HPが高いおかげで物理耐久・特殊耐久共に中速アタッカーとしては申し分ない程度にはある。
それでも脆く感じるならそれはたぶんこいつらのせい

専用特性「ねつこうかん」はほのおタイプの攻撃を受けると攻撃が一段階上昇し、更にやけど状態にならなくなる効果を持つ。
物理アタッカーとしては受けたくないやけど状態にならない点は嬉しい一方、ほのお技によるダメージを半減する効果はない。特にセグレイブはほのお耐性を持たないため、受け出しで活かすのはあまり得策とは言えない。
なお、対「おにび」はやけど無効の効果が優先される。
夢特性は「アイスボディ」で、タイプと技の都合上持久戦は不得手である為基本は忘れてしまっていい。
どうしても活かすのであれば専用構築になるか。

専用技は「きょけんとつげき」。
威力120・命中100と謂わば行動制限のない「げきりん」だが、次に自身が行動するまで相手の攻撃が必中+被ダメージ倍という強烈な諸刃の剣。相手を倒しきれないと手痛い反撃が待っている。
後攻で打ったなら次のターンに先制技のこおりのつぶてでデメリットが踏み倒し出来るのはナイショ。
特に耐えられて一撃必殺技など撃たれたら目も当てられない事になる。
ドラゴン技は抜群を突きづらい為、ダメージ倍加のデメリットがどうしても気になるなら「げきりん」「ドラゴンクロー」あるは『碧の仮面』で技マシン化した「スケイルショット」辺りから選択する事になる。

こおりタイプの技はそこそこの威力と怯みを狙える「つららおとし」かタスキ持ち等に有効なタマゴ技の「つららばり」あたりが候補。
なお、「つららばり」は同タマゴタイプに習得者がいないためものまねハーブでの横遺伝が必須。『碧の仮面』で技マシンに対応したので面倒ならばこちらを利用しよう。
またタイプ一致先制技の「こおりのつぶて」も覚えられる。
しかし、残念ながら「トリプルアクセル」は習得不可。体格の問題だろうか?

サブウェポンとしては一致タイプを両方半減されてしまうはがねタイプへの有効打になるじめんタイプの「じしん」や、ドラゴン技が効かないフェアリーの弱点を突く「アイアンヘッド」。
他にも「かみくだく」や「しねんのずつき」に「かみなりのキバ」も使える。こおり複合だからかほのお技を覚えないのが少し残念。キュレム?あれは半分ほのおタイプ混ざってるから……

補助技はドラゴンらしく「りゅうのまい」や、攻撃強化の「つるぎのまい」と言った積み技を持つ。
しかしこれ以外の補助技は汎用技ばかり。そのため絡め手はてんで不得手。
ちなみに自力習得できる補助技は「ゆきげしき」「にらみつける」「きあいだめ」の3種のみ。コイツどんだけ殴り合いたいんだ。

総じて、火力を上げて物理で殴るを体現したようなポケモンであり、補助技も特殊技も投げ捨てたストロングスタイルなポケモンである。


欠点は上記の通り、物理で殴るしかできない脳筋であることに加え、こおり複合故に耐性3弱点5と、受けに回るのが難しい事。
特に「きょけんとつげき」のデメリットを考慮すると、まず相手に手を返す余裕はない。
また素早さも低くはないが半端なので、「りゅうのまい」やこだわりスカーフ、先制技によるフォローも欲しくなる。

多くの物理ドラゴンタイプの天敵であるマリルリは例に漏れず天敵。
さらに、ほぼ愚直などつき合いしかできない為、物理耐久が高い相手もかなり辛い。
特にはがねタイプは攻守ともに分が悪く、「じしん」を無効にするミミズズ(どしょく)やふゆう持ちも苦手。
同じ600族で特性『ふゆう』のサザンドラも天敵となる。
弱点突いてくる上に素早さで負けているのはもちろんの事、氷が2倍弱点なのでガブリアスと違って「こおりのつぶて」1発では倒せない上に特性で「じしん」も無効。
さらにはがねタイプにテラスタルされた場合はメジャーなセグレイブの全技を半減以下に抑えられる……と、とことん相性が悪い相手。

弱点こそ多いものの耐性面は地味に優秀で、水・電気・草半減で氷も等倍となるので一部の特殊水や電気等に対して強い。
概ねあのユキノオーと似たような評価をされていると思えばわかりやすいか。
そのため素の耐久の高さも合わせてサイクル寄りの構築でもよく採用される。後述の突撃チョッキ持ちが多くなっているのもこの特徴が評価されての物である。
正直、第9世代のユキノオーはあんまり元気があるとは言えないが

テラスタルに関しては、高火力なポケモンが溢れる環境では耐性が優秀なテラス、それ以外では攻撃面を補助するテラスが多くなる傾向がある。
基本的には氷技との補完の取れる地面や電気など攻撃面を考慮したテラスが多くなるようだ。
特に地面テラスが多いが、氷と地面の組み合わせの攻撃範囲の優秀さはマンムーが証明済み。
……と、言うよりそのせいで耐性が全くないマンムーが『碧の仮面』で復活しても元気がない要因になってしまった。
電気テラスもテラバーストで天敵であるマリルリアーマーガアに致命傷を負わせたり、ヘイラッシャに対する打点となる。まひ耐性と弱点の少なさも噛み合っている。

とにかく攻め手だけは優秀で有り、立ち回りの幅は広い。
「りゅうのまい」を活かした積みアタッカーの他にも、「とつげきチョッキ」で対面性能を上げた型、単純に「きあいのタスキ」で行動保証をつけた型などなかなかに盛りだくさん。
「つららばり」「スケイルショット」の補強として「いかさまダイス」も候補になる。

SVの対戦環境最初期の頃は氷複合故の多弱点が目立ちあまり評価されていなかったが、パラドックスポケモンが解禁されたシーズン3辺りから前述の実は優秀な耐性、
そして何よりも十分すぎる火力と高い耐久を持った中速ポケモンと言うSVの環境において最も都合がいい種族値バランスが評価され、その採用率をめきめきと伸ばしている。
なんとシーズン4後半ではあのカイリューに使用率が肉薄しているのだ。
その後しばらくは攻撃範囲の噛み合わせが良いトップメタのハバタクカミと組み、そこに両者がやや苦手な物理アタッカーに強いヘイラッシャを加えた『セグカミラッシャ』なる構築がテンプレ構築としてトップメタに上がっていた。

四災解禁以降のシーズンでは同じ優秀な氷タイプの高火力物理アタッカーとしてパオジアンが参戦した為残念ながら枠を食われる形で採用率は下がったが、パオジアンとは耐久の高さによるサイクル戦性能や連続技の使い勝手から差別化出来る為、なんだかんだで常に30位前後とそこそこ良い位置を維持している。
そのサイクル戦適正が評価された結果最初期は多かった努力値素早さ振りの「りゅうのまい」アタッカーはてんねん持ちの存在もあって数を減らしており、
耐久に寄りに努力値を振ったとつげきチョッキ型が5割近い採用率を誇り、そこにいかさまダイス持ちが次ぐと言ったところ。
たまに「こだわりハチマキ」を持ち超威力の「きょけんとつげき」をぶちかます型も存在する。ドラゴンテラスタルと合わせればあのヘイラッシャすら受け出しが効かない破壊力を発揮しなかなか侮れない。フェアリーテラスタルを切られたらご愁傷さまです

しかし、準伝説や禁止伝説相手はさすがに分が悪く、弱点が狙われやすくテラスタルの権利も回り気味という事もあり、採用率は落ち着いていった。


なお、肝心の特殊技は一致技を除くと「はかいこうせん」しかないという清々しいほどの物理一辺倒っぷり
一応みずタイプへの有効打になる「フリーズドライ」を覚えるので、マンムーなどの氷物理アタッカーにも環境ポケモンへのピンポイントメタとして採用されたことから選択肢にできるように思われたが、
実際はフリーズドライ4倍の相手にはつららばりの方がダメージが入ると言う始末なので、基本的に奇をてらった構築は不可能だと言っていい。
……一応、特攻も75と完全に死んでいるわけではなく、威力の高い技自体は一通り揃っているため、その考えを逆手に取って特殊型で奇襲を仕掛けるのもアリか。


■余談


  • 大剣のような大きな背びれとセゴールの姿などからデザインのモチーフはスピノサウルスが思い浮かぶ*1が、実はSVの舞台とされるスペインでは槍の穂先のように尖った背びれが特徴であるコンカヴェナトルという肉食恐竜が発見されている。
    また体温を調整する用途があったと考えられていることも特性の「ねつこうかん」に通ずる特徴もあったりする。

  • また、その見た目や専用技のモーションがゴジラに似ていると指摘する声もある。
    セグレイブだけならただの偶然なのかもしれなかったのだが、進化前のセビエも、体色やキモ…ブサかわいい顔などゴジラの息子であるミニラに類似している点が多いので本当にモチーフにしている可能性がある。
    『スカーレット』でモノズとセビエの生息域が被っているのもそういうことなのかもしれない……




追記・修正は口からのブレスの勢いで突進しながらお願いします。

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最終更新:2025年01月23日 16:18

*1 実際外国語名には一貫して「spino」の字が入っている