トランスフォーマー アーススパーク

登録日:2023/10/08 Sun 00:18:00
更新日:2025/04/03 Thu 21:22:53
所要時間:約 6 分で読めます



トランスフォーマー アーススパークとは、トランスフォーマーシリーズのアニメ作品である。

概要

2022年からアメリカの児童向けアニメチャンネル「ニコロデオン」で放送開始、その後2023年10月より日本国内での放送を開始している。
オートボットディセプティコンの戦争が終わって15年後の世界で、地球生まれのトランスフォーマー「テラン」と人間の兄妹の絆を描く。
全編3DCGアニメーションだが、エフェクトなど一部は手描きという最近のトランスフォーマーシリーズでよく使われている手法を引き継いでいる。


公式では初代アニメなど、G1シリーズの世界観のつながりがある、と説明されているが、設定には本作独自のものが多く、ユニバーサルストリームにおけるG1関連の世界「Primax」に属する作品かは不明。
一応劇中の描写に則るのであれば、初代トランスフォーマーの終戦結果が日本展開・海外展開どちらのものにもよらず、最終的にオートボットがサイバトロン星を繋ぐゲートであるスペースブリッジを破壊し帰還不能となり、人間との共存の道を選ぶ。
その過程でメガトロンが心変わりをし、リーダーでありながらディセプティコンを抜けたことで結果として終戦した…という流れの模様。つまりこの世界観では『2010』の出来事もない世界(コンボイは死なず、メガトロンもガルバトロンになっていない)である。
これを踏まえるのであれば、ガルバトロンにならずに終わったメガトロンがいるという「初代の分岐世界の一つ」と見るのが正しい認識か。

なお、一連の過去の流れは世界観の元がG1シリーズなためか初代TFの作画で描かれており、アスペクト比も4:3になるしザ・ムービーやOPで使われた構図などを作画ミス再現も含めて再現している力の入れっぷりである。

ちなみに今作では戦争の後日談ということもあり、TFとの出会いを描くことが多かったTFシリーズでは珍しく、続編でもないのに開始時からトランスフォーマーの存在は地球人に認知されている
オートボットは英雄として認識されているようで、オートボットのファンがいたり、トランスフォーマーのコミック(G1風)が発売されていたりする。


国内での放送枠は『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー アゲイン』と同じだが、新作アニメとしては実に『トランスフォーマーアドベンチャー』以来7年ぶりとなる地上波放送、全国枠となると『超ロボット生命体 トランスフォーマー プライム』以来約10年ぶりとなっている。アゲインにもいえたことだが、よりにもよって時間がかの有名特撮とモロ被りしており、一部の視聴者にどちらを優先するか悩ませている。
ただ、諸事情でいろいろと規模は縮小しており、本来なら30分番組だが*1アゲインのように15分番組に分割して放送している。一応前作『サイバーバース』と「国内においては」同一の長さではあるが。

今作では岩浪美和がサイバーバースや実写版『ビースト覚醒』での電撃起用に続き、音響監督に就任。あまり過去作にちなんだキャスティングのない本家海外版とは異なり、主に自身がかねてからTFシリーズで重用している声優を過去作での活躍を鑑みつつ選出している。直近作で同キャラを演じた人物を起用しているパターンも多いが、例えば今作の柚木涼香への配役はかつて変則的な設定でエリータ・ワンを演じた(アニメイテッド)経緯を踏まえてのキャスティング。一方で今まで虫のTF縛りだった加藤賢崇の新機軸を広げるようなキャスティングもある。。
今回は初代コンボイ実写オプティマスの声を担当した玄田哲章が参加していることが話題となった*2ライバル役のメガトロンにビーストメガトロンでお馴染みで、かつ直近作で初代スタイルのメガトロンを演じた千葉繁を据えている。

また、アゲイン同様公式Youtubeチャンネル*3で見逃し配信も実施されている。
先の通り国内の2話分で元の1話であるためか*4、第1話と第2話に関してはまとめての配信がされている。
まとめ配信された第1~2話を除き、1週間限定公開なので視聴はお早めに。一応たまーに全話開放をしてくれる模様な他、各種配信サイトでも平行展開されている。
恐らくアドベンチャーやサイババ*5のようにはならないだろう。

音響監督が岩浪美和という事もあり、第1話の戦闘シーンでは声優無法地帯台詞脚色やアドリブもあり、笑わせてくれる。一方で「真面目にストーリーが見たい」という過去作での批判を汲んでか、ストーリー上重要となるシーンではアドリブは鳴りを潜めている。
エンディングは国内独自でEDトークが繰り広げられる。たとえは1話の内容はロビーとモーがTF恒例のしりとりをするなど、割とフリーダム。
一方第2話のEDトークでは父のアレックスがロビーにいきなり好きな子がいるか聞いたりとフリーダムであり、EDトークで脚色要素を入れる、という形になってると思われる。

しかし、本作の放送後に偶然あったビーストウォーズの上映イベントにおいて岩浪自身が発言したところによると、サイバーバースのようなお笑い重視の作風ではなく、プライムのようにふざけていいキャラとダメなキャラを分けており、1話前半のようなおちゃらけテンションに寄った雰囲気はそれ限りの予定、と語っている。*6
実際に第2話は原語版に忠実で、原語版の時点でギャグがあるとはいえ、アドリブはおろか岩浪作品特有の脚本段階でお笑い寄りに脚色したと思われる要素も驚くほどにほとんど見受けられなかった。以降も多少のアドリブこそあれどサイババのようにはっちゃけてはいない。千葉トロンもおふざけが控えめともいわれており、例えば第3話ではウケを狙った脚色もアドリブも存在しない。


主題歌「TRANSFORMERS-Earthspark!!」は国内独自のもの。サイバーバースには主題歌すらなかったので日本版TFのアニメシリーズに主題歌が付くのはアドベンチャー以来。尺の都合、OPはサビの部分のみの超短縮バージョンであり、フルを聞くと驚くだろう。
担当するサイキックラバーは『超ロボット生命体 トランスフォーマー マイクロン伝説』の主題歌「TRAMSFORMER-Dream Again」も担当(しかもメジャーデビュー作)している。いわばシリーズへの久々の復帰である。


ストーリー

オプティマスプライムによりサイバトロン星への通路「スペース・ブリッジ」が破壊され、正義のオートボットと悪のディセプティコンの戦争が終わってから15年。
フィラデルフィアからペンシルベニア州の小さな町ウィトウィッキーに引越してきたマルト一家のロビーとモーの兄妹は、偶然入った洞窟で、テランと呼ばれる地球生まれの新しいトランスフォーマーを誕生させてしまう。
テランのツウィッチとスラッシュの2人とロビーとモーは手に付けられたサイバー・スリーブによって感情が繋がっていることに気付く。そしてテランのふたりはマルト一家の家族として生活を始めるのだった。

オプティマスプライムは人間とトランスフォーマーが平和に暮らせる世界を目指し、ゴーストと呼ばれる秘密組織で働き、ディセプティコンを捕らえていた。そんな中、最近ディセプティコン達が消えているという噂を耳にする。
新たな敵がウィトウィッキーの町に迫まっていると察知したオプティマスは、かつて戦争で共に戦ったロビーとモーの母親ドットを訪ね、ゴーストに協力してほしいと頼む。
(公式サイトから抜粋。)

キャラクター

人間、動物

マルト家の長男。母親のやりたい仕事の都合でフィラデルフィア*7の都会からWifiも通じないような田舎町ウィトウィッキーに引っ越したことに辟易しており、家出してフィラデルフィアまで帰ろうとしていたが、その最中、謎のロボットの襲撃にあい、モーと共に逃げているうちにある洞窟に迷い込んでしまい…

洞窟の中で謎の物体を見つけ、それをモーと共に触れた瞬間、「サイバー・スリーブ」を腕に取り付けられ、さらにツウィッチとスラッシュの2体のTFを生み出してしまう。モー共々ツウィッチ、スラッシュと絆を結び、彼らの家族になる。

吹き替え担当の高垣は『アニメイテッド』のアーシー及びテレトラン1を演じていた。

ロビーの妹。人懐っこい性格でプロレス好き。ロビーを連れ帰るために追いかけたが、ロビーと共にある洞窟に迷い込んでしまい、その際に「サイバー・スリーブ」を取り付けられ、TFと絆を結ぶ。
フルネームは「モーガン・ヴァイオレット・マルト」。叱られた際に判明した。

ロビーと比べると初めから新たな生活になじんでいるが、幼いが故に「ルールを守る」ことに反発し、ディセプティコンのスインドルを信用するなど、問題児的な行動をとることがあった。しかし、スインドルに騙されたことで反省。「悪人から守るためにある」ルールの重要性を学んだ。

ロビーとモーの母親。メガトロンがドロシーと呼んだこともあり、ドットは愛称の可能性もある。
かつては軍人としてトランスフォーマーの戦争に参加していたが、終戦後は夢だった自然保護管に転職。家族ともどもウィトウィッキーに引っ越し、仕事に従事している。
ロビーとはすれ違いこそあったものの、トランスフォーマーを友達にしたことを黙っていた二人を怒らず無事を喜ぶ、ツウィッチとスラッシュに特訓をさせようとするオプティマスに対し「二人も家族だから、誰にも連れて行かせない」と啖呵を切る*8など、基本的には家族思い。

メガトロンを改心させた張本人で、あの人間を見下していたメガトロンと冗談すらやりあえる仲。
元軍人ということもあり、本編ではロボット相手でも臆さず平気で渡り合っている。今作における人間辞めてる枠と言えるかもしれない。

実は右脚が義足であり、軍人を辞めたのは傷痍軍人として退役した為なのかもしれない。

  • アレックス・マルト(CV:小松史法)
ロビーとモーの父親。家族を大切にする性格で、料理もできる良き父親。料理や家の修理のシーンが多く、専業主夫のように思えるかもしれないが、職業は歴史を専門領域とする大学教授。
トランスフォーマー(特にバンブルビー)のファンという一面もあり、ディセプティコンや古代史のことも含めてかなり詳しい。放送前の解説動画での解説役も務めている。

吹き替え担当の小松は実写版TFのサム・ウィトウィッキーや『ビースト覚醒』のリークの声を担当していた。
バンブルビーが好き、ということもあって特に前者の前歴が考慮されたのかもしれない。ただ声は若者な感じのサムと異なり、かなりおじさんチック。

トランスフォーマーの戦争で右腕を失ったことで、トランスフォーマーを恨んでいる悪のマッドサイエンティスト。本名はメリディアン。捕まえたハードトップから右腕を奪いとっており、片腕だけ機械という異形な姿をしている。
「スパイダーロボ」と呼ばれる蜘蛛型ロボットの軍団を操るほか、ホログラムで変装する能力を持つ。
マンドロイドとはスラッシュが自分達を「テラン」と名付けてくれたことに対する100%善意のお返しとして「ヒューマン」と「アンドロイド」を文字って付けられた名前。
本人は捻りがないと気に入っていないが、オプティマスからもそう認識されてしまい、本編では実質この名前で通っている。

ちなみにマンドロイドに操られたトランスフォーマーは目から色が消えて真っ白になる特徴がある。そして原語版では台詞もなくなる。(日本語版ではハードトップなど台詞を話しているキャラも居る)

吹き替え担当の飛田は『初代ビーストウォーズ』のテラザウラーや『プライム』のラチェット、『ビースト覚醒』のスカージなど、岩浪監督の監修下を中心に数多くのTFの声を担当していた。

  • ジョン・シュローダー(CV:高橋伸也)
ゴーストの捜査官。「よろしく!」が口癖。ツウィッチをディセプティコンと勘違いし追っており、ドットに捜査の協力を依頼する。
ビークルモードのバンブルビーを気に入ったからといってアレックスに運転させるなどわがままな一面があるが、ディセプティコンは問題を起こしたものだけを捕獲すればいいというスタンスであったり、基本的に民間人への被害を嫌うなど、根は善良である。
一方、姉であり上官でもあるクロフトには頭が上がらない模様。

  • カレン・クロフト(CV:渡辺明乃)
ゴーストの女性司令官。ジョン・シュローダーとは姉弟の関係。
イベント会場へのディセプティコンの襲撃の際、民間人の避難の先導を率先して行うなど、良い人と思われていた。
しかし、実際はディセプティコンに対し非常に苛烈かつ陰湿で、収監されたディセプティコンを意味もなく拷問する、弟と異なりディセプティコンであれば誰彼構わず捕縛しようとする、野生動物に寄生する生体兵器の開発を主導するなど、ゴーストの暗部を象徴するかのような人物である。

吹き替え担当の渡辺は、前作『サイバーバース』でスリップストリーム及びシャドウストライカーを演じていた。

  • フワミミちゃん
マルト家で飼われている子牛。名前通りふわふわとした耳が特徴。元々ロビーやモーと仲が良かったが、ツウィッチやスラッシュとも仲良くなった。

トランスフォーマー

テラン

地球で誕生したトランスフォーマーで、人間に反応して生まれた存在。最初に生まれたツウィッチとスラッシュは通常のトランスフォーマーと比べてサイズが非常に小さく、人間の大人1.5人分くらいだが、後に生まれた3人は通常のトランスフォーマーに近いサイズとなっている。
誕生の契機となった人間の腕に取り付けられたグローブ「サイバー・スリーブ」を通じて、感情がダイレクトに伝わる。そして距離もわかる。
「テラン」とはマンドロイドが付けた名前で、純粋なサイバトロニアンとは違う体質を持つようである。二人が気に入ったためオプティマスからも正式にそう呼ばれるようになった。

「テラン」のエネルギー源はエネルゴンではなく水である、という可能性が示唆された。さらにその可能性が判明した泉では、謎の古代サイバトロン文字がつづられていたり、謎のマークがあったりと、今後の展開を期待される。

地球生まれのトランスフォーマー「テラン」の1人。生まれたてなためか子供っぽく好奇心旺盛な性格だったが、マンドロイドとの戦闘を経て、しっかり者に成長した。マルト一家の家族となる。ロビーと行動することが多い。性別は女性。
第3話でゴーストのドローンをスキャンし、オレンジ色の身体と二刀流のブレードを手に入れる。このドローンの元はホイルジャックが作ったオートボット所属のもの。

初めは自由に変形ができない時があったが、牛たちが脱走するという騒動の中で変形のコツを覚え、以降は自由に変形できるようになった。

アレックスやロビーと違って、生まれたての自分にはない「家族の伝統」を求めていたが、「パパ2号」であるホイルジャックと出会ったことで、「ホイルジャックとスパイダーロボ退治」という伝統を得ることができた。

  • スラッシュ(CV:武内駿輔)
「テラン」の1人。子供っぽいうえに天然な性格。ツウィッチ同様、マルト一家の家族となる。変形モチーフは白いサイドカー付きバイク。モーと行動することが多い。
第3話時点までスキャンしていなかったが、第4話にて戦闘中に偶然スキャン対象を見つけてパワーアップ。スキャン後はツウィッチと違い色の変化はあまりないが、バイクを取り込んだ影響で身体にタイヤが付いたり、ゴーグルをするようになった。

スラッシュ共々、当初は自由に変形できないことがあったが、克服した。
またモー同様当初は「ルールを守る」ことに反発する問題児らしき一面があったが、その後はスインドルに騙されて反省。モー共々ルールの大切さを学んだ。

吹き替え担当の武内は『ビースト覚醒』のホイルジャック役から間髪入れず抜擢。同作ではアドリブが禁じられているのにもかかわらずアドリブを入れて全てNGとなっており、
岩波曰く「申し訳ないことをした」とのことで、本作では大量のアドリブが?と思われたが、そこまで暴れてはいない。(小ネタは挟んでいるようである)

ツウィッチとスラッシュに続いてジョウブレイカー、ナイトシェードと共に誕生したテランの1人。ゴーストで正式採用されている紺色の通信装置付きバンに変形する。
何処へ行くにも(トランスフォーマーサイズの)タブレットを手放さず、「ずっと家で動画見てたい」と宣う…と聞くとお前ら出不精なインドア派のように思えるが、「映える写真」を撮ったりとギャルに近い感じで、外遊びには普通に参加していたりしている。
頭の中でネットに繋がっているのか検索が可能で、それを利用してブレイン役のように動くほか、強力なハッキング能力を有し、施設一つのセキュリティを無意識レベルで突破した上でシステムを丸ごと掌握してしまうほど。

  • ジョウブレイカー(CV:こぶしのぶゆき)
ハッシュタグ、ナイトシェードと共に誕生したテランの1人。
生まれてすぐは自分に合ったビークルモードを探すのに積極的で、ハッシュタグに協力してもらいながらビークルを探していたが、後に自分に合ったビークルを見つけるまで待つ選択を取り、同時に生まれた2人よりも遅れを取っていた。
しかしグリムロックと出会い、彼のもとで指導を受けている最中に土壁が崩れて恐竜の化石が現れ、それをスキャンして黄色いスティギモロク*9に変形可能となった。

吹き替え担当のこぶしはかつて『マイクロン伝説』にてステッパーとジムを演じていた。

ハッシュタグ、ジョウブレイカーと共に誕生したテランの1人。
学者気質で、牧舎の地下に秘密基地を独自に建設してしまうほど器用。
本国版ではノンバイナリージェンダーな設定だが、日本版はやや臆病な男性といった感じで演じられている…と思いきや、国内でもノンバイナリーの設定はあったようだ。
フクロウの彫像をスキャンしたため、メタリックな緑のフクロウに変形する。

吹き替え担当の山口はラットル役で有名。しかし今作はアドリブでふざけたりせず、真面目にやっている。

ゴースト所属

人間とトランスフォーマーの共存を目的とした秘密機関で、『Global Hazard and Ordinance Strike Team』の略称がGHOST。一部のオートボット及びメガトロンがゴーストに加入している。
所属しているトランスフォーマーはエンブレムがゴーストのものとなっている。実はメガトロンのみオートボットのインシグニアがディセプティコンのものに置き換わっている*10

真面目で正義感が強いオートボットの司令官。宇宙を守るため、サイバトロン星への唯一の帰り道であったスペースブリッジを破壊し、その後は「ゴースト」に加盟する。変形モチーフはもちろん赤いトレーラー。
武器はお馴染みレーザーライフルとエナジーアックス。アックスは過去作の物より大振りでかなりの迫力。

穏やかな性格で、初代と同様に天然にも見えるドジっ子気質を持ち、絵文字がお気に入りだったり、真面目過ぎるが故に何事にも真剣に対応しすぎてシュールに映ったりする場面も。
罠にはめて対峙したディセプティコンに対しても「戦争は終わったんだ、平和に暮らしなさい」と諭すような言い回しをしている。無下にされてカチーンと来てはいたが

ゴーストに関しては「私たちの居場所」として全面的に協力姿勢を見せているが、一方でバンブルビーのことを隠していたり、一応思うところはある様子。

吹き替えを担当した玄田はいわずと知れた初代コンボイや実写オプティマスの声も担当した、国内におけるオプティマスプライム(コンボイ)役の第一人者と呼べる声優。実はTVアニメとして見るとオプティマスプライム(コンボイ)役は初代コンボイ以来の担当。今作では作風もあってアドリブのようなセリフもあるが基本的に真面目。

「元」ディセプティコンの独裁者。かつては悪人だったが、ドットと出会い改心して突如オートボットに(事実上)加入。オプティマスと共にトランスフォーマー間の戦争を終戦へと導いた。変形モチーフは『アニメイテッド』同様の銀色のティルトローター機。
武器はお馴染み右腕のフュージョンカノンと、拳を収納して展開するエナジーフレイル。ビークルモードではミサイルも発射可能な他、ローター自体が鋭利な刃物となっている。

上記の経緯の通り、歴代シリーズでは異色の正義側のメガトロン最もメガトロンということもあり、そのうち裏切ったり考えの違いから対立したりするのではないかとファンから不安視されている。
現在は「ゴースト」に所属しているが、現状を必ずしも好んではいないらしい。しかしオプティマスの不器用な点を笑って許したり、ドットとまた戦えることに大きな喜びを感じている。
また、ある意味当然の事ながら「自分達を見捨てて一人だけオートボットに寝返った裏切り者」と、サウンドウェーブなどのかつての部下達から激しく憎まれている。自身もそれを自覚しており、サウンドウェーブに糾弾された際は言葉に詰まっていた。
一方でハードトップのように、未だに彼のことを慕っているような部下もいる。

吹き替え担当の千葉は、千葉トロンビーストメガトロンで知られている。また前作『サイバーバース』でもメガトロンを担当していた。
しかし今回は演技としてはビーストウォーズやサイバーバースのような腹筋崩壊大帝な演技ではなく、サービス終了したスマホゲーム・TFアライアンスにおいて担当した、故加藤精三(初代メガトロン役)の代役としてのそれに近い演技*11で、一部アドリブと思われる台詞*12こそあれどかなり真面目。

オートボットの女性戦士で、ゴーストに所属。変形モチーフは赤い4WDで、何故かデザインが『プライム』のバルクヘッドや『アドベンチャー』のクイルファイアのビークルモードに似ている。
語尾が「わ」となる所が「わん」となるのが特徴。文字に起こすと犬キャラみたい。

吹き替え担当の柚木はブラックウィドー及びナビ子が声優デビュー作となった声優で、以降岩波監修下においてはそのアドリブ力を見込まれた起用が多く、本作でも隙を見てネタを仕込んでいる様子(台本かアドリブかは不明)。
『ビースト覚醒』にてナイトバード役として久々にTFに参加し、続けてエリータ-1を担当した。実はかつてもエリータ1を担当した経験がある。

オートボットの女性戦士で、ゴーストに所属。変形モチーフはピンクのクラシックカー。
朗らかなお姉さん的なキャラで、オプティマスからの援軍要請にかこつけて指導をほっぽり出したバンブルビーに代わり一時的にツウィッチとスラッシュの先生を務め、わざと意味のない単純作業を延々とやらせる事で間違っていると思ったらハッキリと伝えるべき、という教えを彼らに伝授する。

吹き替え担当のファイルーズは『ビースト覚醒』においてもアーシーを演じていた。

  • ホイルジャック(CV:上田燿司)
オートボットの発明家。ゴースト所属だが、他のメンバーと違ってエンブレムはオートボットのまま。変形モチーフは『プライム』のデザインに近い白いスポーツカー。
ツウィッチがスキャンしたドローンを作ったりとゴーストのメカニックサポートをしている。ツウィッチからは彼女の変形モチーフの大本となったこともあり、「パパ2号」と呼ばれてるが、彼女のことを煙たがっていた…
が、ツウィッチとのスパイダーロボ退治後は、ツウィッチを認め、自ら「パパ2号」を名乗るようになった。同じくパパが増えた!と喜んだスラッシュには塩対応だったが。最も変形モチーフ的に、そもそもスラッシュとは接点無いし。

過去のホイルジャックの中ではプライム版のようなマスク形態とマスクオフ形態があるフェイスタイプで、マスクオフ時に口髭と顎髭を模した白いパーツがあり、一人称が「ミー」で語尾に「じゃ」を付けて喋る*13ちょっとおじいちゃん風。変形中のツウィッチを分解しようとしたりとG1同様マッドサイエンティスト気味。

吹き替えの上田は前作サイバーバースでもホイルジャックを含め多くのTFを担当していた。

オートボット

オプティマスがかつて率いていた正義の軍団。現在もオプティマスはオートボットのリーダーという扱いだが、直接的な指揮からは遠ざかっている様子。
あえてなのかは不明だがゴーストにその存在を知らせていないトランスフォーマーが多い。

オプティマスの信頼が厚い若き戦士で、変形モチーフは近年おなじみの黄色いスポーツカー。戦後は身を潜めているらしく、ゴーストには知られてないとか。
オプティマスとはしっかり連絡取ってたようで、マルト家で地球生まれのトランスフォーマー「テラン」のお目付け+指南役に任命されたが、最初は正直嫌々。
早く終わらせようとして無理やり訓練をさせようとしたが、それ故にツウィッチやスラッシュから反感を抱かれる。しかし、ある騒動を経て彼らやロビー、モーと和解。オプティマスの連絡より彼らとの時間を優先するようになる。

吹き替え担当の木村は『キュートランスフォーマー』に始まり、TVシリーズ『アドベンチャー』でバンブルビーを演じきった後、実写映画『映画バンブルビー』でも担当するなど、近年のほとんどの作品でバンブルビー役を担当し、定着している。

  • グリムロック(CV:咲野俊介)
バンブルビーの友人であり、お馴染みティラノサウルスに変形する。バンブルビー同様、オプティマスの指令で潜入作戦に従事していたためオートボットのまま。
初登場時はマンドロイド製のチップによって操られた状態でロボットバトルに参加させられており、さらにチップを外された後もその影響で暴走し続け、一度はなんとマルト家の近くに出現。
幸いテラン達によって鎮圧され正気を取り戻し、1人だけオルトモードを得られず落ち込んでいるジョウブレイカーを気にかけ、彼を指導する立場となる。
マンドロイドに捕まり操られていたことが大きなトラウマとなってしまっているようで、ジョウブレイカーとの特訓中にそれがフラッシュバックし、またも暴れだしてしまうものの
ビーストモードを得たジョウブレイカーの決死の呼びかけにより再び自我を取り戻すことが出来た。

ロボットモードの頭部デザインは、近年のグリムロックがツインアイ+口ありであることが多かったのに対し、G1に近いゴーグルアイ+マスクになっている。
そして何より、これまでと異なり非常に理性的な性格。同時にG1シリーズが配信中なこともあり、それと照らし合わせて驚いた視聴者も少なくない様子。

吹替の咲野は『ダークサイド・ムーン』でロードバスター*14を演じていた。

ディセプティコン

メガトロンがかつて率いていた軍団だが、戦時中にメガトロンが指揮を離れたことで実質瓦解。
その後はディセプティコン一体一体がはぐれトランスフォーマーのようになっており、一部はマンドロイドによって洗脳されて使い捨ての兵士にされている。
しかし一部のディセプティコンはメガトロンとは別で独自の行動をしている。

終戦を認めず、スィンドルと共に暗躍するディセプティコン。「◯◯だどー」と少し訛ったような口調で喋る。しかしオプティマス&エリータ1との戦いの末捕まってしまう。
しかし護送車を襲われてマンドロイドに捕縛され、彼の研究材料として右腕を奪われてしまった。変形モチーフは緑の大型バギー。
第4話ではマンドロイドに操られてかつての親分であるメガトロンと敵対するが、戦闘後に意識を取り戻すとすっかりメガトロンにヘコヘコとする羽目になるなどかなり可哀想な役回り。
一方、メガトロンを恨んでいるディセプティコンが多く登場する中にあって、メガトロンにはまだ忠誠を誓っている様子。

元ネタは『ギャラクシーフォース』の玩具限定キャラ*15と結構マイナー。バギーに変形するのも共通。

吹き替え担当の遊佐は『マイクロン伝説』のスラストアイアンハイド、『アニメイテッド』のプロールなどをTFシリーズではしばしば参加していたが、久々の参加。
本作では久々のTFシリーズ復帰というのも大きいが、二枚目役が多かった昨今を省みると今では珍しいイロモノ役である。

  • スインドル(CV:加藤賢崇)
ハードトップと共に暗躍するディセプティコン。普段は語尾に「スィン」をつけたり、シンを「スィン」と言い換える独特のしゃべり方が特徴。一歩間違えればクロちゃんである
変形モチーフは黄色いジープ。捕まったハードトップとは異なりその場から脱走するが…
元ネタはG1コンバットロンの一員…もその通りで、実際にG1スィンドルのデザインを踏襲しているが、一方で『ギャラクシーフォース』の海外版トイでは、前述したハードトップのリカラーのスィンドルも存在し、そちらも元ネタと思われる。
ちなみに従来とは異なり「スンドル」ではなく「スンドル」と、イの部分が何故か大文字になっている。

第7、8話ではメインヴィランとして登場。モーとスラッシュに接触し、実はいい人そうなそぶりを見せるが、実は真っ赤なウソ。途中で本性を現し、子供である二人に銃を突きつけるなど、冷酷な面を見せる。8話冒頭のバンブルビーとの戦闘シーンや、本性を現した時には語尾の「スィン」が消えており、独特なしゃべり方は演技であると思われる。

吹き替え担当の加藤はワスピーターでお馴染み。スィンドルのボイスはワスピーターのゆるい声ほぼそのまま。ただしスインドル自体は虫嫌いらしい。お前が言うな
これまでは岩浪美和監督下において、虫キャラが出たら呼ばれるといった立ち位置だったが、今回は初めて虫に関係しないトランスフォーマーを担当することになり、虫縛りから脱却した。これでアニメの仕事バンバン来ますね。
本性を現した時も声の雰囲気は変わらず、アドリブのようなセリフもあるが、それでも邪悪さは中和しきれない…それどころか抑揚が少なめで、冷酷さを感じると加藤の演技力の高さやワスピーター声の意外なポテンシャルに驚いた人も多かった。

  • スカルクランチャー
緑のワニのようなロボットに変形するディセプティコン。マンドロイドに操られていたためか台詞はなし。元ネタは『トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ』の湿原兵スカル。
ビースト形態では金属すら食べてしまうが、テラン達の連携に敗れたか最後は捕まった様子。

  • インセクティコン
ディセプティコンの昆虫部隊で、カブトムシのボンブシェルとクワガタのシャープネルが登場。キックバックは?
「インセクティコン」という名前はキャラ名や種族名としての登場が多く、G1のような複数種のTFによるチーム名として出たのは久々だったり。

初登場時にはマンドロイドに操られており、エリータ-1を振り切るも、助太刀に来たバンブルビーにボコボコにされて終わった。その後はゴーストの基地に囚われている。
G1と同じく分身能力で自らのコピー軍団を作り出す能力を持つが、G1インセクトロンが鉄屑などの触媒が必要だったのに対し、本作では何もない場所から自力でコピーを作る事が出来る。

カセットテープに変形する工作部隊カセットロンの1人。
オリジナルのG1版は男性TFだったが、今作では女性となっている。テンションが高く粗暴。
なおフレンジーは実写版にこそ登場していたが、なんとアニメへの登場は、G1シリーズ以来となっている。カセットロンが出るときは大抵がレーザービーク(コンドル)のみなので…
ラヴィッジ、レーザービークと協力することで、音響攻撃を放つことができる。

悪事を行っていたが、他のカセットロン共々オプティマスらに拘束される。しかしメガトロンは彼らはやり直せる、と考えており、オプティマスも一時は反対しながらも最終的にはメガトロンを黙認、自由になった後はどこかへ去っていった。
その後レーザービークと共にフィラデルフィアのロボットバトルの解説を務めることに。

  • ラヴィッジ
カセットロンの1体で四足獣に変形する。いわゆるジャガー。実はメス。
オプティマス達から見逃された後はフレンジー、レーザービークと共に自由の身になった……が、実は2体居る。
2体目はサウンドウェーブの体内に格納されており、イジェクトされて脱獄の手助けをした。

カセットロンの1体で鳥に変形する。いわゆるコンドル。
ロボットバトルの解説役としての再登場の際、実は喋れることが判明した。再登場時の初回は海外では普通に映っていたのに、国内ではカットされた都合声のみの出演となってしまった。

吹き替え担当の高木は『ビーストウォーズ』でのチータスが有名。それ以外にも過去のTF作品で様々な役を演じている。

  • サウンドウェーブ(CV:山本格)
カセットロンを指揮するディセプティコンの元情報参謀。G1のそれに似た濃いめのボイスエフェクトが掛かった片言口調が特徴的で、青いステルス爆撃機に変形する。
かつてはG1同様誰よりもメガトロンに忠誠を捧げていた腹心だったが、それだけに彼の行動への失望は深く、現在では「裏切り者」「オートボットに味方したクズ」と面と向かって罵るほど憎悪している。
武器は両掌から放つ音波と、右肩のキャノン砲。音波は物質を破壊するだけでなく、エネルギーシールドの波長を狂わせて穴を空ける事も可能。
戦闘能力は歴代サウンドウェーブの中でもトップクラスで、(メガトロンが元部下故に本気を出せなかったとはいえ)メガトロン、オプティマス、アーシーの3体と互角に渡り合っていた。
また全翼機というあまり小回りの利かなさそうなモチーフにも関わらず、ビークルモードではかなりアクロバティックな飛び方も披露している。少なくとも速度2ではなさそう。

部下のカセットロン達にわざと騒ぎを起こさせてオプティマスとメガトロンを誘き出し襲撃。
上述の経緯もあって終始優位に立つが、蟠りを克服したオプティマスとメガトロンの連携を前に敗北、ゴーストに捕縛された。
……が、それも作戦のうちだったようで、独房で密かに2体目のラヴィッジをイジェークト、施設内で破壊活動を開始する。

  • スタースクリーム(CV:佐藤せつじ)
ディセプティコンの元航空参謀。トリコロールのジェット戦闘機に変形する。
初登場時点で既にゴーストに捕縛されており、独房の中でバカ笑いしているという何とも言えない絵面でデビューを飾った。
一方で後に何故か囚われている状態で登場したが、スカルが隣の部屋でGHOSTの手で拷問を受けている様子を苦々しげに見つめているなど、酷薄ではなさそうな印象も与えている。
武器はお馴染み機銃に加え、実写スタスクのように腕に丸ノコを収納している。

最大の特徴は瞳の色で、初登場時こそディセプティコンお約束の赤だったが、なぜか再登場した時はオートボットのような青色になっている。
「作画ミスか?」と思われたが、その後は過去の戦争での描写も含めて青色になっていることから、どうやら今作のスタスクは青色の瞳がデフォのようである。もしかするとTF:WFCのように元オートボットだったのか?

性格はというと『小物風の言動も目立つがやるときはやるし、意外に正直者』という素行は悪いが根はそこまで腐っていないヤンキーといったところ。口癖は「マジ」。
部下のジェットロン達とはあまり上下関係を感じさせず、当の彼女らからも微妙に慕われていないが、特に気にはしてない様子。ただサウンドウェーブとはやっぱり不仲なのか「その他一名」呼ばわりだったが。
後述のハッシュタグの身を案ずるシーンも本心からであり、実際彼女を助けようと奮闘している。

訪れたメイン回では、ゴーストの拘留施設から脱走した際に隠れ場所にしようとしていた洞窟で子供たちや手欄たちと遭遇。最初のほうこそメガトロンと関わりがあるテランを人質に取ろうとするも、そこに潜む宇宙怪物「ドゥエラー」に襲われた際にテランたちが自分たちを助けてくれたので、スカイワープとノヴァストームを説得し彼らと共闘体制をとる。
そしてメガトロンにハッシュタグを誘拐したと勘違いされて襲われトラブルで仲間とはぐれたスタースクリームとハッシュタグは昔と今のメガトロンについてやり取りしたのち、ドゥエラーと対決。スタースクリームはここでハッシュタグを逃がすために体を張ろうとするが、洞窟の水のおかげで力を得たハッシュタグがドゥエラーを倒す。
洞窟の一件が片付いた後メガトロンは「まだ更生の余地があるのでゴーストの拘留所ではなく安全な隠れ家を提供する」と提案したが、かつての仕打ちからすっかりメガトロンを嫌悪しているスタースクリームは「あんたと一緒な限り安全はない」と拒否。メガトロン側にも心当たりがあるのかこの時点では説得を諦め、スタースクリームはハッシュタグにいい笑顔で激励の言葉をかけたのち、スカイワープの手で仲間たちとともにテレポートしていった。

吹替の佐藤はアニメ『ウォーフォーサイバトロントリロジー』でもスタースクリームを演じていた。また、原語版で声優を担当したスティーヴン・ブルームは、『プライム』であの歴代一ゲスなスタスクを演じた事で有名。
加えて、部下二名共々今作では数少ない声優無法地帯枠である。

  • スカイワープ(CV:新谷真弓)
航空部隊ジェットロンの1人。黒いジェット戦闘機に変形する。
「スカイワープ」としては国内ではアニメイテッド以来のテレビアニメ登場となるが、フレンジー同様に女性キャラになっている*16。好戦的でキレやすい性格。
ワープ能力を持ち、連続使用で至近距離からでも敵を攪乱する事が出来る他、ワープ使用時に発生するプラズマを用いて物体を手元に引き寄せるという応用技も使用する。間違いなくG1スカイワープより上手く使いこなしている。
更にコックピット部分にスパイダーロボを忍ばせて奇襲させるというサウンドウェーブじみた芸当も見せた。
ノヴァストーム共々、本来はスタースクリームの部下なのだが、当人が収監されている事もあって現在はマンドロイド指揮下で行動している。他の野良ディセプティコンと違い操られていないが、扱いは雑。
そもそもマンドロイドに従っているのも「ゴーストに捕まりたくないから」以上でも以下でもなく、彼女ら自身もマンドロイドへの忠誠や信頼は皆無。

ジェットロンの1人。黄色いジェット戦闘機に変形する。
同名キャラはG1でも一応登場していた*17が、明確に名前と台詞を出してテレビアニメに登場するのは今作が初。相方のスカイワープ同様女性。
ふざけた言い回しが多く、自分がピンチの時でもギャグを飛ばす。元主君であるメガトロンを「ゴーストの犬」と侮蔑している。
マンドロイドを「イケオジ」と評しており、スカイワープよりは彼に親し気な態度を示している。しかし当人からの扱いはやはり雑。
スカイワープのような特殊能力は持たないものの格闘戦が得意で、その他胸部に強力なミサイルポッドを内蔵。
マンドロイドの命でオプティマスたちを襲撃するが返り討ちにあい、スカイワープ共々捕縛されるが、スタスクに連れられ脱走に成功した。

紫の蜘蛛型ロボットに変形するディセプティコンの科学者。見た目はメタルスタランスだが、生命体部分が薄まって金属部分が多くなっている。
外見・名前ともに完全にビーストウォーズの某科学者蜘蛛が元ネタだが、彼については本作唯一と言っても良い完全な穏健派のディセプティコン。
長らく続いた戦争に嫌気が差しているため同胞の悪事には加担せず、またゴーストにも関わろうとせず、マルト家からそう遠くない墓場の地下に構えた研究所でひっそりと暮らしている。

そこへひょんなことからやってきたナイトシェードと意気投合し、協力して地上で生きるためのホログラム装置を完成させるが、一緒に暮らそうという誘いをナイトシェードが断ったことを発端にドットとアレックスを誘拐、一時は対立してしまう。
しかし、トランスフォーム可能になったナイトシェードとの交戦の末鎮圧された後は、自らの誤解と過ちを悟り、この場に接近しつつあるゴーストからナイトシェード達を逃がす時間を稼ぐべく自ら囮となり彼らの前から去っていった。

日本語版の声優は元ネタ同様チョーが担当。一人称や口調はビーストの時と同様に「アタチ」「~ッス」だが、長く続いた隠匿生活に疲弊しているためかあちらに比べるとテンションは抑え気味。
そしてやっぱりエンディングで歌った。

  • ブレークダウン(CV:梅原裕一郎)
白いスポーツカーに変形するスタンティコン。
バンブルビーとは戦争前からレースで競い合う友人で、戦争終結後はゴーストから隠れながらカーレースに度々出ていた模様。
バンブルビーとカーレースをすることになったがゴーストに襲撃されてしまい、バンブルビーを逃がすため自らが囮となってゴーストに拘束された。

ディセプティコンの元防衛参謀。紫の多脚戦車に変形する。サイババ版にもいえるが、脚の形が形なので、(┌^o^)┐ホモォ..←こいつに似ていると言われたり。
ディセプティコンの栄光を信じる強力な戦士であると同時に優秀な科学者でもあり、戦時中はメガトロン指揮の下で様々な兵器を開発していた。
メガトロンから「旧き友」と呼ばれるほどの信頼関係を築いていたが、やはり現在では裏切った主君に対し怒りを隠そうともしない。
自身の武装はお馴染み左腕のレーザー砲と、対象を石化したかのように停止させるビーム「イモビライザー」。G1ではサイバトロン側が開発した兵器だが、後に取り込んだのだろうか?
また左腕からはマジックハンドを伸ばし、掴んだ対象の記憶を読み取る事が出来る。

戦争終結直前には地球に持ち込んだ大量のプロトフォームを用いたディセプティコン軍団の増産計画を企てていたが、メガトロンにカプセルに閉じ込められ、コールドスリープ状態に陥っていた。
しかし、長い年月を掛けて内側から負荷をかけ続けてカプセルを破壊して脱出し、メガトロンとテラン達を襲撃。
戦争は終わったと聞かされても聞く耳を持たず、テランを未来への希望だと語るメガトロンに対し「そいつらもどうせ裏切るんだろう?俺にしたようにな!」となじりながら攻撃を仕掛ける。
密かに仕込んでいたエネルゴンバリアで自身共々メガトロンを拘束、更にスペースブリッジに負荷をかけて爆発させ、メガトロンとの心中を図ろうとする。しかしスラッシュとナイトシェードにより爆発を阻止された上、自身も油断からイモビライザーを奪われて停止させられ敗北、ゴーストに引き渡された。

吹き替え担当の稲田は前作『サイバーバース』においてもショックウェーブ(及びグリムロック)を担当。
しかしショクショク鳴く以外は冷静で知的だったサイババショックウェーブとは異なり、スパリンレーザーウェーブを彷彿とさせる荒々しい口調で喋る。
他方、ややしゃがれた声色は島香裕演じる初代レーザーウェーブに似ているという意見も。

  • ブロウル
ディセプティコンのコンバットロン部隊の一人。G1と異なりツインアイで、左腕に実写映画版のような鉤爪が付いている。
戦争終結後は逃げ隠れていたようだがエネルゴンを求めてロボットバトルでバンブルビーと対決した。ロボットバトル敗北後はマンドロイドに左腕を奪われてしまった。

その他

鮫型の機械生命体シャークトロンのコンビ。青みがかった体色のほうがレイザーフィンで、紫がブリッツウェーブ。
宇宙に吹き飛ばされたマンドロイドが彼らの母星を侵略から救った(らしい)事が縁となり、彼に付き従う形で地球へ来襲。
2体とも口を開けば「腹減った」だの「齧り付きたい」だのとぼやき続けるなど、基本的に喰う事しか考えておらず頭も良くないが、その分戦闘や暴力には全く躊躇いが無く凶暴。

元ネタは『2010』に登場したクインテッサ星人の手下。
ただ歯以外鮫要素が感じられなかったあちらと異なり、こちらは手足の生えた鮫そのものの姿。

玩具、ゲーム

玩具は「スピンチェンジャーシリーズ」、「スパっとチェンジシリーズ」、「DXシリーズ」の3シリーズでの展開が決定している。サイババと同じくゲームも発売中。
海外ではそれらに加え、ギミック重視の「ウォリアークラス」と小型サイズの指人形が変形する「タクティコン」が発売されている。
なおスラッシュに関してはメインキャラにもかかわらず日本で玩具が出ていなかったが、2024年3月にようやくDXシリーズが発売された。*18

  • スピンチェンジャーシリーズ
今作の大型商品枠。人間のフィギュアが付属し、ビークル→ロボットへの変形の途中でフィギュアを肩にのせることで、回転しながら自動変形するというスピンチェンジギミックを兼ね備えている。

  • スパっとチェンジシリーズ
「ターボチェンジ」などの従来の瞬間変形を踏襲したシリーズだが、ロボットからビークルが倒すだけで変形できるようになった(ビ―クル→ロボットは従来通り一発だが手動)。さながら「グラビティボッツ」の要素を組み合わせたといってもいい。
海外名は「ワンステップチェンジャー」で、進化したとはいえ実質的には従来の瞬間変形シリーズと同じラインにあたると思われる。

  • DXシリーズ
変形に加え可動も追求した、トランスフォーマーの定番シリーズ。海外ではデラックスクラス、あるいはウォリアークラス*19として発売された商品の国内導入版で、全てのトイがデラックスクラス相当の大きさでボイジャー以上の発売は予定されていない
『サイバーバース』のデラックスクラスの国内導入版であるアクションマスターは販売が遅れ、さらにタカラトミーモール限定となっていたが、今回は初期から発売され、店頭にも並ぶ。
一部の商品は『サイバーバース』のデラックスクラスからのリデコやリカラー。特にスタースクリームなどは劇中デザインとの差がかなり激しい。
もっとも前述の通りサイバーバースのデラックスクラスは国内ではアクションマスターとして限定販売だったり、そもそもサイババでは国内未発売だったものも出たため有難いともいえるが…

ちなみに海外版デラックスクラスではボーナスパーツがついており、集めると本作の悪役であるマンドロイドのフィギュアが完成するものとなっていた。バラバラ死体とか言わない
日本発売版ではブリスター梱包になり、マンドロイドのパーツがオミットされた一方、本体の塗装が海外版と比べてより重塗装になっている。

さらに国内で発売されたトレーラー付きオプティマスプライム「DXバトルステーション オプティマスプライム」は、海外版はサイバーバースのトレーラー付きオプティマスを流用したのに対し、国内では海外でいうウォリアークラス版が発売されていないのを逆手に取り、それに入れ替えることでオプティマス本体もアーススパーク基準になっているという特別仕様で発売された。

バンブルビーを操作してマンドロイドの野望を打ち砕くアクションゲーム。Switch/PS5/Steam版で発売。当初はPS4でも発売予定だったが、技術的な問題により中止となった。
海外で先にリリースされており、日本でも数日はSteamで購入できたが速攻でおま国化。日本のトランスフォーマーギーク達を悲しませた。
しかし後に日本でもリリースが決定、発売は7月11日で、なんと日本版声優による日本語ボイスを追加しての販売となった。
サイバーバースの「バトルグラウンド」のように日本でも買えるし日本語字幕もあるが雑すぎる和訳のせいで没入感が削がれる内容ではない(はず)。
なお、トランスフォーマーのゲームで日本語吹き替えありきのゲームはビーストウォーズなど数少ない。というかビースト以外ではほぼ初かもしれない。
スクエニから出た「ライズ オブ ザ ダーク スパーク」ですら日本語吹き替えが収録されていなかったため、かなり粋な豪華仕様である。



追記・修正は地球生まれのトランスフォーマーと家族になってからお願いします。

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最終更新:2025年04月03日 21:22

*1 ちなみに本家の第1話は40分の拡大SPである。

*2 実はTVアニメとして見るとコンボイ役は初代以来の担当。岩浪作品という区切りで見ればスーパーリンクでも出演しているため実は縁が深い。

*3 タカラトミーチャンネルと公式ホビーチャンネルでそれぞれ配信。タカラトミーチャンネルの方は子供を対象にしているためかコメントが不可能となっている。

*4 本家では第1話は40分番組だがCM入りで区切られている。

*5 同作もいずれ配信停止が避けられないがyoutube以外では配信されておらず、ソフト化もされていないので配信停止されればアドベンチャー同様二度と見られなくなる。

*6 ビースト覚醒の時に明言されたが、そもそも監督する岩浪自身は必要に応じてギャグを入れるのであって、無闇にビーストウォーズのノリを目指しているわけでもない。

*7 ペンシルベニア州最大の都市で、独立宣言が採択されたアメリカ誕生の地としても知られる。また、米国におけるプロレスの聖地の一つとしても知られており、モーのプロレス好き設定に影響を与えている可能性あり

*8 実際にはオプティマスは指南役のバンブルビーの方をマルト家に駐在させようとしていた。

*9 頭突きをしていたといわれることで有名なパキケファロサウルスの仲間の恐竜

*10 オプティマスのある玩具も初期版はミスで同じ仕様になっていたり…

*11 ちなみに千葉にとって業界の恩師にして師匠は加藤精三らしく、しっかり継承されたキャスティングである。

*12 第5話の「肩こり治った」、最終回のOPの「俺のエビチャーハンは?」など。

*13 本作のキャラ付けのしかたをみるにホイル「ジャ」ックだから、というのもあるかもしれない。

*14 レッカーズの緑色のやつ

*15 国内ではUSAエディションとして限定販売。

*16 前作サイバーバース(国内未放映分で登場)においても女性キャラだった。

*17 第6話「SOSサイバトロン!」に登場した保安部隊の黄色いジェットロンがそれ

*18 海外ではウォリアークラスとして発売されていたもの。

*19 デラックスクラスと同じ大きさで、武器ギミックが搭載されている代わりに再現性や可動性がやや劣る。