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*SAMURAI SPIRITS
【さむらいすぴりっつ】
|ジャンル|剣戟対戦格闘|CENTER:&amazon(B07NX8YCV3)&amazon(B07XD1W42N)|
|対応機種|プレイステーション4&br;Xbox One&br;Xbox Series X/S&br;Nintendo Switch&br;アーケード(NESicAxLive2)&br;Windows(Epic Games Store/Steam)|~|
|発売・開発元|SNK|~|
|発売日|【PS4/One】2019年6月27日&br;【AC】2019年10月24日&br;【Switch】2019年12月12日&br;【Win(EGS)】2020年6月12日&br;【XSX】2021年3月16日&br;【Win(Steam)】2021年6月15日|~|
|定価|【PS4/One】6,980円(税別)&br;【Switch】6,345円(税別)&br;【Win(EGS)】5,980円(税込)&br;【Win(Steam)】5,775円(税込)|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
|レーティング|CERO:D(17才以上対象)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|通称''『令サム』''&br;2.5Dとなった久々の新作『サムスピ』&br;初期作を意識したシンプルなゲーム性&br;サムスピらしさはしっかり健在&br;一方、やや極端な調整には賛否あり|~|
|>|>|CENTER:''[[サムライスピリッツシリーズ]]''|
#contents(fromhere)
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**概要
2008年の『[[サムライスピリッツ閃]]』から11年ぶり、2D最終作の『[[サムライスピリッツ 天下一剣客伝]]』から数えると実に14年ぶりとなる新作サムスピ。~
グラフィックは「UNREAL ENGINE 4」を使用した3Dモデルだが、システムは2D時代のものを踏襲しており、『[[ストリートファイターIV]]』以降の格闘ゲームに多く見られる2.5Dスタイルとなった。
正式タイトルが『[[初代サムスピ>サムライスピリッツ]]』と全く同じ((開発中には『サムライスピリッツ暁』というタイトル案があったが、発表前に変更された。『暁』は後に中国語版令サムのタイトルや一部漢字圏のサブタイトルとして正式採用されている。))なため、こちらは「令和時代初のサムスピ」という事で''『令サム』''と称されることが多い((他に『2019』『新サム』などの略称もある。))。~
海外版タイトルも初代と同じく『SAMURAI SHODOWN』。
"REBOOT"と銘打たれ、シリーズ初期作のようなシンプルな操作系や一撃必殺の爽快感を重視した作り。~
毛筆を模したエフェクト、返り血の表現((正確に言うと斬られた側の身体に付く血糊なのだが、ここでは便宜上「返り血」と表記する。))、大技が決まった際に背景が金箔貼り風や二色刷り風に変化するなど、時代劇らしさと3Dグラフィックの長所を活かした演出が行われている。~
なお、本作の時系列は『[[零>サムライスピリッツ零]]』と『初代』の間(零の一年後)となっている。
**システム
全体的に『初代』や『[[真サム>真サムライスピリッツ 覇王丸地獄変]]』に近いシンプルなシステムへと回帰。~
『[[斬サム>サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣]]』から『[[天サム>サムライスピリッツ 天草降臨]]』時代に存在した「対極選択」「空中ガード」「連斬」「追い打ち」などは不採用、『零サム』以降の特徴的な要素であった「剣気ゲージ」「無の境地」「絶命奥義」なども廃止された。
-1レバー+4ボタン制。~
ボタンは弱斬り・中斬り・強斬り・蹴り(レバー入れで強蹴りや足払いに変化)、同時押しで各種特殊動作という『斬サム』『天サム』同様の操作系が採用されている。~
同時押し動作各種は余ったボタンに割り振ることが可能。
-本作の特徴的な要素として挙げられるのが、一試合に一度のみ使用できる''「秘奥義」''の存在。
--過去作にも同名の要素はあったが、本作の秘奥義は威力が極めて高く、決まれば一発で体力の6~8割ほどを奪う超大技となっている。~
ただし技の出は非常に遅く、コマンドも長め(641236+強蹴同時押し)。キャンセルで出すこともできないため、基本的に相手の大きな隙を誘って単発で当てる必要がある。~
当然、外したときの隙も一級品。
-怒りゲージ
--サムスピの代名詞。ダメージを受けたり、「見極め」(後述)に成功すると溜まるパワーゲージの一種。~
ゲージがMAXになると一定時間「怒り状態」となり、攻撃力が上昇、一部の必殺技が強化、超必殺技に相当する「武器飛ばし必殺技」(ヒットすると相手の武器を弾き飛ばして素手状態にする)が使用できる。
--「怒り爆発」
---一試合に一度だけ発動可能。ガード不能の衝撃波を放つと同時に怒りゲージが消滅し、「爆発ゲージ」が出現する(ゲージ量は発動時の残り体力が少ないほど多い。時間経過で徐々に減少)。~
相手の攻撃ヒット中・ガード中でも発動できるため、「サイクバースト」のような緊急回避技としての役割も兼ねている。ただし空中やダウン中は発動できない。~
また怒り爆発中はタイムカウントが停止するため、相手の逃げ切りを阻止して逆転を狙うことができる。
---怒り爆発中は攻撃力が大幅に上昇、一部の必殺技が強化、武器飛ばし必殺技を使用できる他、''「一閃」''を使用可能。~
「一閃」は完全無敵の強力な高速突進技。威力は爆発ゲージの残量に依存し、最大で体力の7割近くを奪う。武器飛ばし必殺技はヒットした時点、一閃は使用した時点で爆発ゲージが消滅する。
-「見極め」
--本作の新要素。いわゆる「直前ガード(ジャストディフェンス)」。~
成功すると削りダメージが無効、怒りゲージが少量増加、ガードキャンセルに相当する「押し返し」が出せる。
--ただし、ガード硬直減少やガードバック減少といった効果はなく、押し返しもダメージなし、無敵なし、発生も遅いため重要度はそれほど高くない。
-&color(#F54738){''「ガードクラッシュ」''}(Ver.2.10~)
--2021年3月16日のアップデートで追加された新システム。
--各種攻撃をガードさせることで相手の「ガードクラッシュ値」が減少していき、ガードクラッシュ値が残り僅かな状態になるとキャラが赤く発光する。~
この状態で各種''「立ち強斬り」''をガードさせると強制的に相手のガードを破り、のけぞらせることができる。
---ガードクラッシュ自体にダメージは無いが、大きな隙を生むため様々な追撃が入る(使用キャラによっては秘奥義も可)。
---「見極め」に成功するとガードクラッシュ値は減少しない。また、素手状態の相手に攻撃をガードさせてもガードクラッシュ値は減少しない。~
ガードクラッシュ値は時間経過で徐々に回復。
#region(その他システム解説)
-特殊動作
--「避け」
---その場で攻撃を避ける。投げも避けられるが、無敵時間は短く硬直は長め。
--「不意打ち」
---しゃがみガード不能の中段技。キャラによって性能は異なるが、基本的にキャンセル不能のため単発。
--「防御崩し」
---通常投げに相当。成功すると相手をよろつかせる。『零』以降のような「崩し斬り」とセットではなくなり、『斬』『天』のように自由に追撃が可能(補正がかかるためダメージは減少)。~
発生が非常に早いが、空振りしたときの隙も非常に大きい。
--「弾き返し」
---いわゆる「当て身投げ」のような先行入力型の防御システム。成功すると相手を大きくのけぞらせ、反撃で大ダメージが狙える(強斬りやダッシュ中・強斬りを弾くと武器を飛ばすこともできる)。~
ただし弾き返せるのは上段判定の斬り攻撃のみで、必殺技や打撃属性の技などは不可。
---素手状態では「真剣白刃取り」となり、成功すると相手を大きく蹴り飛ばすと同時に武器を弾き飛ばす。
--「移動起き上がり」
---ダウン時にレバーを入れることで、前転もしくは後転しながら起き上がることができる。~
相手の起き攻めをかわしたり、距離を取って仕切り直しやすいなどのメリットがあるが、その場起き上がりと違って起き上がり直後の投げ無敵がなくなるというデメリットもある。
-「鍔迫り合い」
--武器攻撃同士がかち合ったときにランダムで発生。~
ボタン連打勝負(レバガチャも関係するという説もあり)に移行し、勝つと相手をのけぞらせたり、武器を弾き飛ばす。
-「素手状態」
--武器飛ばし必殺技、弾き返し、真剣白刃取り、鍔迫り合いなどによって武器を落としたり、「武器外し(武器捨て)」を行うと素手状態となる。~
素手になると通常技が大きく弱体化、武器を使う必殺技や怒り爆発・一閃が出せなくなるなど不利な状態となるが、キャラによっては通常技が強化されたり、素手専用の必殺技を持っている場合もある。
---落ちた武器の近くで弱斬りボタンを押すと拾うことが可能。
-「弾かれキャンセル」
--厳密に言うとシステムではないが、サムスピ特有の重要テクニック。~
武器による攻撃がガードされると、カキーン!と跳ね返る動作(弾かれ硬直)を取るのだが、この硬直は必殺技や弾き返しなどでキャンセルが可能(一部例外あり)。~
これによって相手の反撃を潰したり、固めたり、逆にガードした方も弾かれキャンセルを見越して様子を見たり…といった二重三重の読み合いが発生する。
-「深当て」
--こちらもサムスピシリーズ特有の要素。~
本作はジャンプ攻撃ヒット時ののけぞり時間が短く、地上の相手に当てても通常はそこから連続技を繋げることはできない。~
しかし着地する直前に技を当てることでのけぞりが大幅に増加するという性質があり、そこから地上技に繋ぐことができる。
--また、しゃがみ状態の相手にジャンプ攻撃を当てた場合も同様にのけぞりが大きくなる。
-「目ジャンプ」
--同じくシリーズ特有の要素。~
ジャンプの着地硬直は歩きを含むあらゆる行動でキャンセルできるが、中でも着地に重ねられた投げを回避するには着地した瞬間に「再びレバーを入れてジャンプ(上入れっぱなしではダメ)」する必要があり、重要なテクニックとされている。
--ただし本作では着地直後のバックステップや避けでも同様の効果が見込める。
-「予約入力」
--硬直中に必殺技などのコマンドを先行入力し、最後のレバー入力を保持したまま対応するボタンを連打しておくと硬直が解けた瞬間に技が出る。~
ダッシュやバックステップを最速で行いたい場合も、最後のレバー入力を保持しておけば良い。
---受け付け猶予はおそらく1秒以上あり、かなり長い。ガード硬直が長い大技をガードした後の反撃や、弾かれキャンセルで技を出したいときなどに有用。
-非同期型のオンラインシステムとして、AIがプレイヤーの戦闘スタイルを学習する「ゴーストシステム」を導入。
--ゴーストを育てる事で、他のプレイヤーと戦わせたり、他のプレイヤーのゴーストをダウンロードして戦うことが出来る。ネットランキングにも対応。
#endregion
**キャラクター
-発売当初のプレイアブルキャラは16名。キャラクターデザイン・イラストは佐治有倫氏が手掛けた。
--覇王丸、ナコルル、牙神幻十郎といったおなじみのキャラクターのほか、2D系列のサムスピでは初登場となる色(しき)((『ポリサム』と呼ばれる旧SNK時代の3D格闘ゲーム『SAMURAI SPIRITS ~侍魂~』と『SAMURAI SPIRITS 2 ~アスラ斬魔伝~』のヒロイン的キャラクター。))が参戦。~
新キャラクターとして鞍馬夜叉丸、ダーリィ・ダガー、呉瑞香(ウー・レイシャン)の3名が加わった。
-2021年9月現在では、DLCキャラクターとして「シーズン1」「シーズン2」「シーズン3」で14名が追加(コラボキャラ3名、ゲストキャラ1名を含む)され、総勢30名となっている。
#region(登場キャラクター一覧)
''太字''は新キャラクター、&color(red){赤字};はコラボキャラクター
|~初期から参戦|覇王丸、ナコルル、服部半蔵、ガルフォード、橘右京、千両狂死郎、柳生十兵衛、タムタム、シャルロット、牙神幻十郎、アースクェイク、色、徳川慶寅&br;''鞍馬夜叉丸''、''ダーリィ・ダガー''、''呉瑞香''|
|~シーズン1追加|リムルル、首斬り破沙羅、風間火月、王虎、緋雨閑丸(無料DLC)|
|~シーズン2追加|真鏡名ミナ、風間蒼月、いろは、&color(red){ウォーデン};、&color(red){公孫離};(無料DLC)|
|~シーズン3追加|チャムチャム、&color(red){高嶺響}、天草四郎時貞、&color(red){梅喧};|
#endregion
#region(新キャラクター紹介)
-''&ruby(くらまやしゃまる){鞍馬夜叉丸}''
--没落した武家の青年。弱者から富を搾取する悪人を嫌い、義賊『烏天狗』として暗躍する。父を無実の罪で処刑された過去を持ち、幕府に対する憎しみは誰よりも深い。~
形見の長巻を振り回し、代々受け継ぐ天狗の力を用いて戦う。風を操る烏天狗に天も地もなく、悪人を掻き払う長巻の軌跡は暴風の如し。
---本作では数少ない、二段ジャンプが可能なキャラ。長いリーチと空中機動、怒りで大きく強化される技の存在が強み…だが、武器飛ばし技が精○みたいなのでファンの間では○子丸とか射○丸とか呼ばれてる。
-''ダーリィ・ダガー''
--あらゆる工具を使いこなす船大工。幼い頃に流れ着いた島で大工からは物を作る力を、海賊からは身を守る動きや生き抜くための知恵を教え込まれる。現在は島の工房で仲間達と船を造っており、その船は何があっても沈まないと言われ、造船を依頼する人は後を絶たない。~
たかが船大工だと思って舐めて掛からない方がいい、その拳で殴られれば一瞬にして全身の骨と言う骨が砕け散るだろう。
---強力な空中技やガードポイント付きの武器飛ばし技、素手時に出せる一発逆転技などを武器とするパワー系褐色姉さん。船大工らしいが見た目はどう見ても女海賊である。
-''&ruby(ウーレイシャン){呉瑞香}''
--由緒正しい風水師一族の末裔で、清帝国に仕えている女。代々龍脈を守ることを使命とし、皇帝の命を受けて各地へ旅立つ。賢明な人物だが極度のドジ。また、室内に籠もりがちであるため運動が大の苦手。~
神獣の力を顕現させ、秘伝の奥義で龍さえ呼び寄せる帝国一の風水術に不可能なし。
---下段判定の設置技を特徴とする特殊な飛び道具キャラ。怒り爆発を利用したガード不能の超ダメージ連係が可能だが、欠点も多い上級者向けロマン枠。乳、尻、眼鏡。
-''&ruby(しき){色}''
--恐山で目覚めた女。名前以外の一切を忘れており、あても無く各地を彷徨い歩く。自分が何者かを証明する物を何一つ持っておらず、唯一手にしている刀ですら恐山のふもとで拾ったものである。~
持ち前の体のやわらかさと型に嵌らない攻撃、その両方が合わさった時、どんな剣豪も立っては居られない。
---クロスオーバータイトルである『[[SNK GALS' FIGHTERS]]』『[[SVC>SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS]]』『[[ネオコロ>ネオジオバトルコロシアム]]』には出演していたが、本家2D系列のサムスピにはお祭りタイトルの『剣サム』でも登場しておらず本作が初参戦。~
『SAMURAI SPIRITS ~侍魂~』以前の時系列であるため洗脳が不完全な状態。高い機動力や優れた反撃性能を持つ立ち中斬りを軸に、多彩な動きが可能なインファイター。
-''&ruby(しずかごぜん){静御前}''(CPU専用キャラ)
--ストーリーモードのラスボス。1ラウンド取ると発狂デモが入り、開幕初見さん絶対殺すビームを撃ってくる。あと脱ぐ。
-''ウォーデン''
--祖国とその民を守る為に剣を振るう異国の騎士。騎士道の最も優れた価値観を体現する事を求められており目標とするものは多いが、実際に果たせるものは殆どいない。&br;忠を尽くすべき相手を探す放浪の旅の最中にこの地を訪れていた。敵を倒し祖国と民を守る。男はただそれだけを胸に戦場に立つ。
---ユービーアイソフトのアクションゲーム『For Honor(フォーオナー)』からのコラボ参戦キャラ。通常技からの派生斬りやキャンセルフェイント、ガード技などを持つテクニカルキャラ。
-''&ruby(コウソンリ){公孫離}''
--とある目的を果たすため日ノ本を訪れた異国の舞姫。その舞は人々を魅了し多くの人に希望を与えると言われている。&br;だがそれは表の顔、舞姫は民に不幸をもたらす者達からその証拠を集めると言う裏の顔を持つ。幸福を奪うものを舞姫は許さない、誰かの助けになるのであればその力を存分に奮うであろう。
---テンセントゲームズのソーシャルゲーム『王者栄耀(おうしゃえいよう)』からのコラボ参戦キャラ。傘を設置してワープポイントにする技を持ち、素手でも戦えるトリッキーキャラ。ウサ耳。
-''&ruby(たかねひびき){高嶺響}''
--幕末の刀匠の娘。父の最後の言葉の答えを探す旅の道中、とある怨念の力により時代を超えて天明七年の地を訪れる。敵に刃を振るう事すら躊躇う心優しい性格。そんな彼女にとって「相手を斬る」という行為は心を深く傷つけることになるだろう。&br;狂気の狭間で剣を振る彼女は、花を愛でる心優しい女として生きるか、命を手折る人斬り女となるか…その答えは谺の刃のみぞ知る。
---SNKが1998年に発売した対戦格闘ゲーム『[[幕末浪漫第二幕 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~]]』からのゲスト参戦キャラ。原作の「人斬りEND」を再現した要素や、ラウンドコールが原作風に変化する演出が盛り込まれている。~
出が早く間合も広いが、外すと隙も非常に大きい、という居合斬りの特性を体現する中距離地上戦特化キャラ。
-''&ruby(ばいけん){梅喧}''
--とある場所より流れ着いた復讐者。幼い頃に全てを奪われ、右腕と左目を失った。その体験が彼女の人生を大きく変える事となった。
自分の全てを奪った男の情報を得る為に訪れた異邦の地で、彼女は数多の剣士と戦う事となる。&br;その隻腕の剣に狂い無し。その隻眼に死角無し。ただ「あの男」を……斬る。
---アークシステムワークスの対戦格闘ゲーム『[[GUILTY GEAR>GUILTY GEARシリーズ]]』シリーズからのコラボ参戦キャラ。『[[Xrd>GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-]]』準拠での参戦となっている。~
当身から繋がる派生技や暗器によるリーチに優れた牽制等、やれる事が多い分覚える事も多いキャラ。原作でも話題をさらった乳揺れはこちらでも健在。
#endregion
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**評価点
''シンプル、かつバッサリ感を味わえる一撃必殺スタイルへの回帰''
-複雑な操作がほぼ存在せず、格闘ゲーム初心者でも軽くチュートリアルやトレーニングモードをこなして基本的な操作を覚えれば、一通りの動きができるようになる。~
初期のサムスピを意識したオールドスタイルの作りになっているため、昨今の展開が早い格闘ゲームと比べてゲームスピードもゆっくりめ。
--特に、強斬りが一発入れば3割前後という大ダメージを奪えるのはやはり魅力。怒りやカウンターが重なるとさらに倍率ドン。
---もちろん対戦では強斬りを振り回すだけで勝てるほど甘くはないが、まずはストーリーモードで強斬りが強い覇王丸や牙神幻十郎などを使ってみて、その威力と爽快感を味わってみると良いだろう。
-連続技も「中斬りキャンセル必殺技」程度の簡単なものがほとんど。シビアな目押しなどは不要で、キャンセル猶予も比較的長い。
--&u(){ジャンプ強斬り>(遠)強斬り}や&u(){ジャンプ強斬り>(ダッシュ)中斬り>>必殺技}が入るだけでも4割前後という大火力を叩き出せる。~
ジャンプ攻撃から連続技を繋げるには「深当て」(上記「その他システム解説」の折りたたみ内を参照)が必要なためそう簡単には決まらないものの、令サムの駆け引きの性質上、慣れてくると狙える場面は比較的多い。
---さらに、斬り攻撃をガードさせた時に発生する「弾かれ硬直」の仕様上、通常技を出した直後に必殺技のコマンドを入力(いわゆる「入れ込み」)しておくと、&u(){「斬りがヒットしていればキャンセルで必殺技が出るが、ガードされていた場合は何も出ない」}という現象を起こせる。~
ヒット確認の難度が大幅に下がるため、覚えておきたいテクニック。
---ただし本作は空中の相手には連続技が入らない仕様になっており、通常技が空中ヒットした場合は入れ込んだ必殺技が空振りし、反撃確定となってしまうリスクもあるので万能ではない。~
また通常技が空振りしていた場合も、空振りキャンセルで必殺技が出てしまいやすい点に注意。~
地上ヒットか空中ヒットかの確認は上級者でも難しい判断になるが、その辺りは追々感覚を掴んでいけば良い。
-本作の目玉要素のひとつである「秘奥義」も非常に強力かつ演出が派手で、まさに一撃必殺の大技と言うに足る威力。
--発動前に暗転演出が入る上に発生も遅いため、単にぶっぱなしてもそうそう当たるものではない((一応、暗転までの10フレーム間は完全無敵だが、実用的な無敵とは言い難い。))が、「弾き返し」を決めたときや投げを「避け」でスカしたときなど、秘奥義の確定ポイントは複数存在する。~
本作でほぼ唯一、コマンドがやや複雑な技なので慣れるまでは咄嗟に出すのに苦労するが、その分成功したときは相応の達成感。
---ヒットするとステージ背景が金箔貼りの屏風のような質感に変化し、各キャラ凝ったカメラワークの技演出へと移行する。
''差し合い重視の駆け引きの緊迫感''
-技の一振り、一発が大きな意味合いを持つゲーム性となっているため、中距離戦の占める重要性が高い。
--剣道の試合などで、一定の距離を挟んで剣先を仕掛け合ったり、踏み込むと見せかけて退いたりといった立ち合いの様子を見たことがあるかもしれないが、本作の上級者どうしの対戦は(キャラにもよるが)まさにそのような構図になる局面が多い。~
一撃でバッサリという豪快なイメージとは裏腹に、ジリジリとした牽制戦による布石が同等に重要なのがサムスピ本来の魅力である。
---連続技の精度やテクニックの占める割合が低く、ゲームスピードも速くない分、相手の心理を読み合って仕掛ける、或いは引くタイミングの見極めが初心者と上級者の大きな差となって表れる。
---「移動起き上がり」の存在や、ジャンプ・バックステップを入力した瞬間から空中判定となる仕様などにより、起き攻めが仕掛けにくいゲームでもある。~
このため、いわゆる起き攻めのループによる「分からん殺し」や「ハメ」のような展開が横行することもあまり無い。~
尤も、起き上がり方向まで読み切られた場合や、武器飛ばし技を食らった直後などはその限りではないが。
-時間切れ間際の駆け引きが熱い。
--牽制戦に費やす時間が長い分、時間切れが起こりやすいゲームではあるが、タイムカウントを停止させる「怒り爆発」があるため最後まで気が抜けない。
---特に&u(){怒り爆発中に一度だけ出せる大技「一閃」は超強力。}~
ほぼ1画面分を一瞬で突進、完全無敵あり、威力は最小3割~最大7割前後という破格の性能のため、単純にぶっぱなしても強いが、その真価は一閃をちらつかせつつの仕掛け。~
しっかり引き付ければ完全対空にもなり、空中で軌道を変えられるキャラ以外は怒り爆発中の相手に跳んだら一閃確定。~
弾かれキャンセルで一閃を出すこともできるため、通常の差し合い時よりも遥かに強気に攻めに出ることができる。
---一閃の恐ろしさを知っている者であれば相手の爆発中は迂闊な行動ができなくなるので、ここでいかに仕掛けるか、いかに耐えるかが腕の見せどころとなる。
--一発で2、3割は平気で減ることのあるゲームなので、怒り爆発を使い切ったとしても何が起こるか分からない。~
土壇場では残り時間と体力差を秤にかけ、逃げ切るか殺し切るかの極限の状況判断が迫られる。
---「相手の怒り爆発も無くなったし体力も余裕あるから安全に逃げよう」…と思ったら残り0秒で強斬りやジャンプ強斬りが刺さって昇天、などということもしばしば。~
おそらく、本作で最も心臓がバクバクする状況は、最終ラウンドでお互い怒り爆発を使い切った後、かつお互い一撃死圏内で時間切れ間近という条件が揃ったときだろう。
''グラフィック・演出''
-同時期の他社製ゲームと比べて特に優れているという訳ではないが、グラフィックに関しては及第点の出来。
--直近のSNK作品である『[[THE KING OF FIGHTERS XIV]]』や『SNKヒロインズ Tag Team Frenzy』では、ノウハウを蓄積する目的もあって自社製エンジンを使用しており、質の低さは否めなかったが、本作では満を持してUE4を採用。
--キャラクターのモデリングに力が入れられており、特に覇王丸やナコルルといったシリーズを代表する人気キャラの造形は非常に良く出来ている。~
過去作のドット絵のイメージを違和感なく高画質の3Dに落とし込んだ、と言っても過言ではなく、遅まきながら理想的なグラフィックの世代交代に成功したと言える。
---頭身にデフォルメが効いた2D時代の造形を再現するため、本作では意図的にキャラの体型が「ずんぐりむっくり」寄りにモデリングされている。~
よって棒立ちの状態ではやや胴長・横幅が広く見えるキャラが多いのだが、武器格闘という特性上、腰を落として低重心の構えを取るキャラが多いため、実際の対戦時の動きはむしろ自然に見える。
---キャラクターのアウトラインに墨で引いたような厚めの線が入る(いわゆるトゥーンシェーダー処理)、あえて肌が粗めの木綿のような質感で描画されているなど、時代劇感を高めるための処理も概ね好評。
--斬り技が当たったときに派手に飛び散る血飛沫、キャラクターの身体や地面に残る返り血の表現など、真剣勝負の緊張感を際立たせる演出の出来も良い。
---大技でKOしたときに発生する胴体切断演出だけは(2D時代の演出の再現であることを考慮しても)作りが雑に見えてしまい、「蛇足だったのではないか」とも言われるが…。~
ただ、真面目にやってしまうと[[Mortal Kombat 11]]のようにモツまで描写→CERO:Zでも足りないので日本未発売という事態になってしまうため致し方なしか。~
なお残虐表現はオプションでオフにすることも可能。
-全体的な雰囲気は『斬サム』のような渋めのダークファンタジー路線へと回帰。
--「怒り爆発」発動時にステージ背景が緊張感漂う演出に変化する、過去作の「極限空間」を意識した舞台装置も抜かり無く再現。
--エンディングは静止画とナレーションによるいわゆる紙芝居形式だが、淡い色彩と絵巻物を紐解くような映像演出によって一抹の寂寥感を漂わせるものに仕上がっている。
-音楽の出来も上々。~
初代キャラセレ曲のアレンジ「十六士~壱」と真サム黒子テーマのアレンジ「お調子六句・再」を除いて全て新曲。~
和楽や環境音を積極的に活用しており、サウンドディレクターの山添浩史(ZOE)氏や『KOF』シリーズでもお馴染みの麻中“sha-v”秀樹氏らを中心に、過去のBGMのイメージがしっかりと継承されている。
--全体的に落ち着いた曲が多いゆえに、悪く言えば耳に残らない曲もあるものの、対戦を盛り上げるアップテンポの曲もしっかり押さえている。
---中でもナコルルのテーマを3拍子に仕上げた「自然の円舞」、正統派の和ロックチューンであるガルフォードの「不屈の鮨」や徳川慶寅の「粋」、尺八や篠笛・能管の響きが心地よい鞍馬夜叉丸の「鴉天狗」などの評判が良い。
---エンドクレジット曲にはストレートな英詞ボーカル曲「Revive the Soul」が配置されており、今までのサムスピシリーズには無かった領域にも挑戦している。~
ちなみに従来作の定番エンディングテーマだった「祭り」シリーズの最新作「祭り彩る」も簡易エンドクレジット曲としてこっそり収録。
''新キャラクターについて''
-新キャラの3名は義賊『烏天狗』として暗躍する青年・鞍馬夜叉丸、あらゆる工具を使いこなす女船大工のダーリィ・ダガー、清帝国に仕える風水師でメガネっ娘かつ極度のドジっ子の呉瑞香。
--加えてラスボス1名であるが、いずれも雰囲気に溶け込んでおり概ね好評。使用人口も比較的多い。
--ただし、後述するストーリーの掘り下げ不足により、デザイン面や設定面でのせっかくの工夫を活かし切れていない感はある。
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**賛否両論点
***ゲームバランスに関する賛否
-投げ(防御崩し)が異様にハイリスク・ハイリターン
--初めて本作をプレイした人がまず最初に戸惑うことが多い点。~
本作の投げは非常に発生が早く、特に3フレームで発生する前投げは全キャラの全技中最速(弱斬りや小足よりも速い)。
---それだけならば過去にも同じ仕様のタイトルはあったのだが、基本的に投げからは専用の追撃技「崩し斬り」しか入らずローリスク・ローリターンだった『零』などと違い、本作では(ダメージ補正はかかるものの)連続技が普通に入る。
---さらに通常技から武器飛ばし技が繋がったり、投げから武器飛ばし技が直接入るキャラも多数おり、そうしたキャラは怒り中に投げが決まる=武器飛ばしが確定。~
武器飛ばしを食らうと補正込みでも3割前後のダメージを負う上、素手状態で大幅に弱体化する多くのキャラは非常に不利な読み合いを強いられるため、下手をするとそのまま巻き返すチャンスなく勝負が決まる。
---つまり、相手が怒り中かつ投げから武器飛ばしが入るキャラであれば''「一度投げられただけで試合が終わりかねない」''という恐怖が常につきまとうことになる。
--これだけの強みがあるのだから当然と言えば当然だが、本作の投げはスカったときの硬直が他に例を見ないほど長い。その隙、実に''74フレーム(=約1.23秒)''。
---具体的に言うと、前方or後方ジャンプやバックステップ等でスカした場合は着地後に強斬りクラスの反撃で3~4割、垂直ジャンプでスカした場合はJ強斬り深当てからの最大連続技で4~6割。~
避けなどでスカした場合に至っては秘奥義で6~8割といった特大の反撃が確定し、''逆に試合が終わりかねない''。
---そのため、本来通常投げよりも強力なはずのコマンド投げは、防御崩しよりも発生が遅く、リターンは安定しているが小さめ、代わりに隙も小さくローリスク、という一種の逆転現象が起こっている。
--このように、リスクとリターンのバランスは取れてはいるのだが、その振れ幅が極端に大きいのが令サムの防御崩しである。~
さらに、これが怒り爆発中となると''「ダッシュからの投げor一閃」という単純かつ恐ろしい二択が成立する''(つまり、投げを恐れて回避行動を取ると一閃が確定、一閃ぶっぱなしを恐れて固まると投げられる)。
--一般的な格闘ゲームにおいては相手のガードを崩す手段として比較的気軽に仕掛けられることが多い通常投げだが、こと令サムにおいては一回の投げの成否がそのまま勝負を左右しかねない重さ。
---これを「迂闊な行動が死に直結するシビアなゲーム性」と捉えるか、「単に大味である」と捉えるかは人それぞれではある。~
しかし、少なくとも初心者がとっつきにくさを感じやすい一面であることは否定できないだろう。
-全体的に「待ち」「逃げ」が強い
--待ちが強いのはサムスピシリーズの伝統ではあるのだが、本作は従来作と比べて通常技をガードさせたときの不利フレーム(弾かれ硬直)が全体的に大きく、隙の小さい技を当て、相手を固めて攻めるのが特に難しい。~
小足ですら多くのキャラは密着でガードさせると、フレーム上は投げによる反撃が確定してしまう。
--また、「攻撃を避けつつ前方に移動」といった特殊行動が無いため、単純にリーチの長いキャラや隙の小さい飛び道具を持つキャラが牽制戦において優位に立ちやすい。
---弾かれ硬直の長さに関しては、「弾かれキャンセル」を従来作よりも早めに受け付けるようにしてバランスが取られている。~
しかし、発生が速い技や無敵技のような隙のフォローに使いやすい必殺技を持っているキャラもいれば、共通システムの「弾き返し」ぐらいしか有効なフォローが無いキャラもおり、キャラ格差が出やすい要素のひとつとなっていることは否めない。~
無論、それだけでキャラの強弱が決まるという訳では全くないが。
---飛び道具連打が強い一部のキャラに関しては、現状有効な対抗策を持たないキャラはひたすら我慢を強いられてしまう。
--上で述べた通り、本来待ちを崩す手段として有効な通常投げが非常にリスクの高い行動となっていることも、逃げや待ちが強い要因のひとつだろう。
--加えて、本作は''「困ったらバクステしとけばいい」''などと言われるほどバックステップがローリスク。
---入力が成立した瞬間から空中判定(投げ無敵)、後退距離が長い、着地硬直も短い。また、空中の相手には連続技が入らない仕様であるため、相手がバクステを読んで走り込んできても単発のダッシュ強斬り等以外では大きなダメージを食らいにくい。
---しかも、本作のダッシュは少しでも相手と接触したと判定されると強制的に停止する仕様になっているため、そもそもバックステップを追いかけること自体が困難(タイミングまで完璧に読めていれば不可能ではないのだが)。~
コレの対処として、Ver.2.10で接触扱いになる距離が短縮化されたが、根本的な問題解決には至っていない。~
また、接近してきた相手をバックジャンプから追い払いやすい空中技を持つキャラも多い。
--こうした要素が重なって、逃げ・待ちに適したキャラでその性能を十分に引き出せる相手を崩すには、相当の我慢強さと勝負勘が要求される。~
よって、本作の上級者どうしの対戦では(1ラウンドの制限時間が長めのゲームであるにもかかわらず)時間切れによる決着が頻発する。
---もちろん、体力リードを奪えなければ守りに徹して逃げ切ることはできない訳で、単にガチガチに守れば勝てるということではない。~
このようなゲームバランスであるからこそ、一発の重みや先制の重要性、「怒り爆発」を含めた時間切れ間際の攻防の緊迫感がより増している面があることも確かである。
-強斬りと連続技
--&u(){サムスピの醍醐味とも言える強斬りの存在感がやや薄い。}~
強斬り一発の大ダメージや爽快感は健在だが、本作では全体的に中斬りキャンセル必殺技などの連続技のリターンが大きく(その最たるものが武器飛ばし技に繋ぐ連続技)、秘奥義・一閃といった大技の存在もあり、相対的に重要性が低下している。
---カウンターダメージを考慮すると確定反撃場面では連続技よりも強斬り一発の方がダメージが高い場合もあるものの、基本的には火力に大差がない場合が多い。~
そのため、「斬鉄閃」という代名詞的な強斬りを持っている覇王丸ですら、咄嗟の反撃には発生が早い中斬り始動の連続技を選択した方が安全・確実になりがち。
---ただし、強斬りの性能が良かったり、弾かれキャンセルの選択肢が多いキャラであれば、反撃を受ける危険が低い間合で牽制としておもむろに振ったり、相手の小技暴れを誘って間合の外からぶった斬る、怒り爆発のチャンスを与えず一撃で殺し切る、といった強斬りならではの用途はある。~
つまりキャラ次第と言えばそれまでなのだが、古くからのサムスピファンには不満として挙げられやすい点。
-空対空と無敵対空
--本作では昇竜系の対空必殺技の多くに実用的な無敵が付いたため、従来作と比べて空対空が相対的に弱化。
---尤も、二段ジャンプなどの空中制御が可能なキャラや、ジャンプが低く速いキャラは昇竜では落としにくいため、昇竜を持つキャラであっても空対空は依然として有用。~
そもそも昇竜が無いキャラはやはり空対空に頼ることになるので、こちらもキャラ差と言えばそれまでである。
---対空手段としては他に、くぐり対空(相手のジャンプをダッシュでくぐり、裏からダッシュ攻撃を当てたり着地に投げを重ねるテクニック)も有効。めくり判定のある空中技には潰されやすいが。
---とはいえ、安定した無敵対空を持つキャラに対する攻めが通りくくなっていることは確か。全体としての「待ち」の強さを助長している一因ではある。
***「ガードクラッシュ」追加に伴う変化
-Ver.2.10で追加されたガードクラッシュによって、「ガードを固めて待つ」という戦術にも一定のリスクが生まれるようになった。~
待ちに徹することによって得られる &u(){反撃によるダメージ蓄積のチャンス} というメリットと同時に、&u(){ガードクラッシュ値の蓄積} というデメリットも進行するためである。
--つまり、キャラが赤く発光している(ガードクラッシュ寸前の)状況下では「ガードクラッシュからの大ダメージ」と「強斬りの直撃による大ダメージ」という二択を迫られる危険がある。~
守る側はこれを防ぐために先手を打って大斬りを潰す、ジャンプ等で回避する、弾き返しや見極めを狙う。対して攻める側もガードクラッシュを匂わせつつ仕掛けのタイミングをずらす、相手の回避行動を狩る…といった読み合いが生じるため、局面局面での駆け引きに動きが出やすくなった。
---ただしガードクラッシュは(キャラや対戦カードにもよるが)一試合に何度も狙えるようなものではなく、仕掛ける側にも相応のリスクが伴う。~
また、そもそものリーチ差や飛び道具の優位性を覆すのは相変わらず難しいため、ゲームバランスを大きく変えるほどの影響力があるとは言えない。
---だが少なくとも、ガードクラッシュ値蓄積に至るまでの立ち回りを含めた''「動」の駆け引きが活性化''したことや、ガードクラッシュのトリガーである''強斬りの価値がある程度上昇した''ことは間違いない。~
根本治療にまでは至らないが、対処療法としては悪くない追加要素……というのが大方の評価といったところだろうか。
***キャラクターバランスについて
-~Ver.1.10
--''圧倒的調整不足''。~
"EVO 2019"制覇キャラである牙神幻十郎をはじめ、明らかに壊れた性能のキャラが複数いる一方で、弱いキャラは絶望的に弱い。
#region(※以下、筆者のうろ覚えによるキャラ評なので参考程度に)
---主な強キャラは、異常に性能の良い弱「光翼刃」を筆頭に固め・崩し・暴れなんでもござれな牙神幻十郎、パンチを繰り出すダッシュ弱斬り(通称「ダッスト((「ダッシュストレート」の略。『ストリートファイター』シリーズのバイソンの必殺技になぞらえてこう呼ばれるようになった。))」)がやたらと強く、サムライではなくボクサーなどと揶揄された覇王丸、~
食らい抜け技「イミテイトレプリカ」が高性能すぎてもはや連続技無効状態のガルフォード、多段のくせにめくりが可能なため頭上で出されるとほぼガード不能になるジャンプ強斬りが猛威を振るった徳川慶寅など。
---「三弱」と呼ばれた千両狂死郎、色、呉瑞香などは秘奥義と一閃を決めてうやむやに勝つぐらいしか勝ち筋が無く、使う方が悪いとまで言われた。
---キャラバランス以前にも、なぜかダッシュ弱斬りの弾かれ硬直が異常に長かったり(このせいで打撃属性の覇王丸のダッストが余計に強い)、連続技の途中で怒り爆発されると衝撃波が空振りして一閃が確定してしまう連中がいたり、武器が飛ぶ位置がランダムなため運が悪いとそのまま詰んだりと、最終調整が不十分な状態で発売したことを窺わせる箇所が多々あった。~
逆にその無法っぷりがかつての(『斬』~『天』あたりの)サムスピっぽくて良かったという声も。
#endregion
-Ver.1.11~
--2019年8月14日に配信されたVer.1.11の大型調整で状況は一変。~
理不尽だった技が順当に弱体化、弱キャラの性能は全体的に底上げ、システム周りも調整され、上と下の差が詰まって一気にキャラ格差が改善された。~
その後もDLCキャラの追加とともに細かい調整は行われているが、基礎的なキャラ性能はここで概ね決定付けられたと言って良い。
--2020年10月現在は''緋雨閑丸の一強''ということでほぼ見解が一致しているものの、それ以外は人によって意見が分かれることが多く、どのキャラを使ってもそれなりの勝ち筋は見いだせるようになっている。
#region(※以下、筆者の私見によるキャラ評なので参考程度に)
-緋雨閑丸
--Ver.1.11配信の1ヶ月後に無料配信されたため、初期の感覚で調整されそのままリリースされたのではないかと噂される器用万能傘ショタ。~
テクニックが必要なキャラではあるものの全体的に高性能な技が多く、一人だけ一撃必殺のボタン溜め技を持っていたり、ノーリスクの高速中段が可能だったり、空中浮遊で投げや一閃の恐怖から容易に逃げられたり。~
他のキャラができないことを高い水準でこなせてしまうため、一人だけ別ゲーをやっていると揶揄される。
--2020年3月26日の弱体化調整でようやく傘の暴力から解放されるかと世のサムライたちは胸をなで下ろしたが、結局あんまり変わっとらん。~
-柳生十兵衛
--閑丸には劣るものの、それに次ぐ位置と評価されることが多い。「リーチは正義」を地でいく二刀流おじさん。~
遠中斬りのリーチと判定が非常に優秀で、先端気味でも「二ツ角羅刀」に繋がってダメージも一級品。~
ジャンプ中斬りの強力な空対空、多くの低姿勢技を潰せる上に先端を当てればほぼ反撃を受けない不意打ち、最強クラスのスライディングなどの存在と合わせて中距離戦を制圧可能。
--「投げから武器飛ばし技が入らない」というハンデを背負ってもなお強く、閑丸が令サムのルールを逸脱した反則キャラだとするならば、十兵衛は令サムのルール内で真っ当に強いキャラと形容できる。~
-いろは & 公孫離
--強さとしては中堅上位~上位程度とされているが、とにかくその&s(){身体が}戦い方がいやらしい飛び道具&トリッキーキャラ。~
両名とも隙が小さく高性能な飛び道具を遠距離から一方的に撃ちまくることができ、痺れを切らして跳び込んできた相手は無敵対空や強力な空対空で返り討ちに。~
加えていろはは二段ジャンプや胡散臭いめくり、公孫離は高速ワープと強力な素手攻撃で相手を翻弄し荒らすことが可能で、飛び道具反射や低姿勢技によるすり抜けなどの対策を持たないキャラにとっては非常に厄介な相手。
--まとまったダメージを奪うにはリスクを冒す必要があるため、終始冷静に対処されると苦しい展開に陥りやすいものの、その前に相手のリアル怒りゲージをリアル怒り爆発させやすい。
#endregion
''その他''
-完全新キャラの数が少ない
--本作は久々のシリーズ最新作として制作されたのだが、完全新キャラはデフォルトの3名とラスボスの1名の計4人しか登場しない。~
DLCでの追加キャラも現状では過去作からの復活キャラ+自社、他社作品からのゲストキャラのみで本作独自に制作された完全新キャラは存在しない。
--他社作品からのゲストキャラは『フォーオナー』からウォーデン(通称「をでん((「をーでん」「おでん」とも。ローマ字入力のキーボードで「うぉ」と打つのが微妙に面倒臭いため、「wo」で代用されるうちにこのような表記が定着した。ちなみに正しく「うぉ」と入力する方法は「who」「uxo」「ulo」などがある。))」)、『王者栄耀』から公孫離、『GUILTY GEAR』から梅喧。~
プレートアーマー姿の騎士、中華系の舞姫、隻眼隻腕の男勝りな女侍と3人ともサムライスピリッツの世界観によく馴染んでいるデザインであり、「言われるまでゲストキャラだと気付かなかった」という声もあるほどである。
---しかしながら、ウォーデンに関しては登場の経緯にちょっとした騒動があり、最初から諸手を挙げて歓迎されたとは言い難い。
#region(をでん騒動)
-というのも、ウォーデンが追加された枠は&u(){「シーズン2の有料DLCの最後の1枠」}であり、''誰が参戦するのかは実装の直前まで伏せられていた''のである。
-当然、「未登場のサムスピキャラの中から誰かがサプライズ登場するのだろう」などと気楽な考えで事前にシーズンパス(4キャラのセット販売)を購入していたユーザーからは、突如姿を現した甲冑鉄仮面を前に''「誰お前!?」''とか''「ふぉーおなーとは何ぞや?」''とか''「ぬぅ…あれは古の南蛮武者、&ruby(クルセイダー){狂星堕}……」「知っているのか&ruby(ワンフー){王虎}!?」''などの困惑の声が続出。~
一方のフォーオナー勢からも''「なぜウォーデン!?」''とか''「さむすぴとは何ぞや?」''とか''「ヴァルキリー(女)が良かった」''などの困惑の声が上がり、事態は混迷を極めることとなった。
--いざ実装されてみると普通にサムスピっぽいキャラだったため、今となってはウォーデンそのものは歓迎されているものの、事前告知なしでシーズンDLCにコラボキャラを混ぜてきた(SNKの)やり口に対しては非難の声が強い。
---そうした声を知ってか知らずか、コラボ2連発となった続く公孫離は無料DLCという大判振る舞いで配布されることと相成った。~
''こちらも「誰お前!?」な人選ではあったが''。
---これは『王者栄耀』は日本で未展開のソーシャルゲームで知名度が低いためである((正確に言えば、インターナショナル版である『Arena of Valor』を日本国内向けに翻案したものが配信されているため、全くの未展開というわけではない。ただし、そちらでは元々のキャラクターが欧米向けにアレンジされているため結局、公孫離自体は未登場となっている。))が、実は中国では2016年というかなり早い時期から既にサムスピからナコルルと橘右京、KOFから不知火舞がゲスト&ruby(ヒーロー){操作キャラクター}として『王者栄耀』に参戦しており、その経緯から考えれば公孫離のサムスピ参戦はむしろ至極自然な流れと言える。
--こういった声を受けてか、シーズンパス3でのコラボキャラは『月華の剣士』と『ギルティギア』からの参戦である事を事前にアナウンスしている。%%ついでに玄武の翁は選考外である事もアナウンスされている。%%
#endregion
~
----
**問題点
-「武器消し」問題~
&color(red){''※ 2021年3月16日のVer.2.10アップデートにて大部分は解消済み''}
--前述の「一度投げられただけで試合が終わりかねない」大きな理由がこれ。~
&u(){相手が落とした武器を画面外に消し、拾えないようにすることができてしまう}。やり方は自分と相手の両者を武器が画面に映らない位置に移動させるだけ。
---体力リードしている側が武器を消した場合、バックステップ等で逃げ続ければ相手は素手状態で前に出るしかなくなり、ステージ位置や体力差によっては(ごく一部の素手でも強いキャラ以外は)限りなく「詰み」に近い状態になる。
--一応、武器飛ばし必殺技を当てた後は倒れたキャラの近くに武器が落ちるようになっており、リスク覚悟で起き上がり後に拾うことは可能だが、当然そこでさらに挽回不能な大ダメージを食らってしまう可能性もある、という不自由な二択を迫られる。
---しかも画面端以外で武器飛ばし技を当てた場合、キャラがダウンする位置と武器が落ちる位置が微妙にずれるため起き上がり直後に拾うことすらできない。キャラによってはダウン中の相手をダッシュ等で押すこともできる。~
なお、初期のバージョンでは武器が落ちる位置がランダムだったため、さらに武器消しが簡単だった。
--あくまで「読み合いに負けた結果として起こり得ること」なので、武器を消されるのは自業自得と見る向きもある。~
しかし本作はただでさえ武器が飛ぶ機会が多く、武器飛ばし技を食らった側は大幅不利な状態で起き攻めを凌がなければならないのに、詰む可能性まであるのは極端と言わざるを得ない。
---また、ランダムに発生する鍔迫り合いで武器を消されるような事態にでもなった暁には理不尽なことこの上ない。
---武器を持った側が逃げ続け、絶対安全な位置まで来たら丸腰の相手をいたぶる という''絵面があまりに汚い''のも問題である。
--ちなみにこの武器消し、旧作では絶対に武器が消えない仕様になっていたのだが『剣サム』で可能になり、かなりの不評を買ったという経緯があるにもかかわらず、本作もそれを受け継いでしまっていた。
--その後、DLCシーズン3発表と同時のアップデート予告にて名指しで「対処予定」と異例のアナウンスがあり、Ver2.10アップデートで「武器が飛んだ方向の画面端で画面外の武器を拾える」ように変更されたことでこの問題は決着したが、''対策を打つまでに2年近くも時間を要した''のは遅きに失した感が強い。
-ストーリーの練り込み不足
--せっかくの完全新作なのに、ストーリーモードのシナリオは毒にも薬にもならないものばかり。~
『零』と『初代』の間のミッシングリンクを埋めるということもなく、淡々と各キャラがボスを倒すだけの内容である。例外は『零』エンディングの謎が解ける真鏡名ミナぐらい。
---新キャラクター3名のストーリー内容も説明不足な感が強く、せっかくの設定が宙ぶらりんになってしまっている部分が多い。
---ラスボスも同様に、誰かしら登場キャラクターとの因縁がある訳でもなければ((一応、夜叉丸との戦いの際に会話の内容が少し変わる程度。))、後の時系列に及ぼした影響なども無いのでポッと出の印象が否めない。~
CPU戦のボスキャラとして見ても特に相手をしていて面白いものでも無いので、とにかく印象が薄い。デザイン面のインパクトはそれなりにあるのだが。
--下手にキャラを動かして既存のイメージを壊したり、後の話の辻褄が合わなくなるのを防ぐという意図は理解できるが、どうも守りに入りすぎてしまった感がある。
-オンライン対戦モードの不備
--&u(){ランクマッチがいまだに「検索側」と「待ち受け側」に分かれている}という令和のゲームとは思えない時代遅れの仕様。~
同様の仕様は『KOF XIV』のときから不満点として挙げられていたが、まるで成長していない…。
---しかも、''エリア設定の「同じ」が「全て」に含まれない''という謎仕様のため、検索側は両方の設定を交互に試してみないと現在待ち受け中の全プレイヤーを探すことができない。~
不便でこそあれ、利点が何ひとつ思い浮かばないため、何を考えてこのような仕様にしたのかは謎に包まれている。
---ちなみに「クイックマッチ」に相当する、とりあえず軽く対戦したい人向けの機能も存在しない。
---またランクマッチには連戦の仕様があるが、双方が合意し続ける限り''無限に連戦可能''で、良く言えば同じレベルの相手と当たったときに飽きるまで対戦できるが、悪く言えばマッチングが発生しづらく対戦相手が見つからないような状況が起こりやすい。
---同社格闘ゲームの『SNKヒロインズ Tag Team Frenzy』も(こちらはモード名はクイックマッチ、ベッドマッチ)同じ連戦仕様であり、他社の格闘ゲームによく見られる「ランクマッチは2勝先取」で良かったのではという意見も見られる。
--カジュアルマッチのロビー内のUIが不親切。
---恐らくゲームセンターで1つの対戦台にギャラリーが乱入の順番待ちをする様子を再現したUIだと思われるが、初見では分かりにくい。~
一応、初期の仕様に比べると改善されており、慣れれば不便なく使える程度のものではある。
--かつカジュアルマッチの対戦台が1台のみ。
---『KOF XIV』と『SNKヒロインズ』は複数の対戦台が表示されており、ロビー内に大勢のプレイヤーがいる場合の順番待ちの解消手段にはなったが、その2作品では連戦モードの場合対戦相手同士が合意し続ける限り無限に対戦が続くという問題が発生した。~
今作ではVer.1.11以降は他プレイヤーが待機席にいる場合、連戦が止まって順番が回る仕様に改善はされたが…。対戦台は1台のみなので、ロビー内のプレイヤー数が多い場合に順番待ちが長く発生してしまう。
---せめて対戦台がもう1台くらいあればまんべんなく対戦のローテーションが可能だったかもしれないとの見方もある。
--軽いステージと重いステージの差が大きい。
---これは多くのタイトルで指摘される「格闘ゲームあるある」なので、本作に限った問題ではないのだが。~
軽いとされているのは「芝居小屋」「ミネルヴァの間」「日光」等。逆に選んではいけないとされているのは「ガレオン船上」「熊野古道」「隅田川」など。
---後にPC版が発売された際、「ネット対戦が重い」と言われていたステージは総じて''無駄に作り込みの範囲が広い''ことが発覚。~
例を挙げると、「隅田川」は花火が打ち上がる河岸の町並みを背景に、川舟の上で対戦するというステージなのだが、データ上はなぜか''絶対に画面内に映らない町並みが三丁分ぐらい作り込まれている''。~
重いのも納得、というか''なぜその労力を他の部分に注がなかったのか''。それとも開発段階では''『サムスピ無双』でも作るつもりだったのか''。
--対戦リプレイのダウンロード機能がない。
---『KOF XIV』に存在した、各プレイヤーが任意でアップした対戦動画をダウンロードできる機能が『SNKヒロインズ』に続き存在しない。
---試合の振り返りや初心者の参考になる動画が手軽に探しにくく、後述のゴーストAIも微妙なので、初心者に対する配慮や非プレイヤーに興味を持たせるための宣伝露出が十分になされてるとは言い難い。
-勝利メッセージ画面のキャラがひどい
--まずポーズがおかしいキャラが多い。ライティングもおかしい。~
元からムサ苦しい男キャラ連中は多少おかしいぐらいでイメージが崩れることは無いのでまだ良いが、女性キャラは割と致命的な痛手を被っている人がいる。''シャルロットとか。''
---これなら佐治有倫先生のイラストか、キャラセレの画像でも表示しておいた方がマシという声も。
--一方でDLCキャラクターであるいろはやミナの勝利画面は&bold(){普通にエロい}と好評。
-ゴーストAIシステムが使い物にならない
--&u(){「AIが実現した格闘ゲームにおける革新的な機能」}などと大仰な謳い文句で実装されたゴースト機能だが、実際に使ってみるとてんでデタラメな動きしかしない。~
無意味にジャンプしたり何もない所で攻撃したりと隙だらけで、通常のCPUの方がよほどマシである。
--尤も、この機能が発表された当初からサムライ勢の間では「胡散臭い機能」との見方が大半を占めており、真面目に期待していた人がどれだけいたのかは不明だが…。
---実力差やマッチングの手間を気にせずダウンロードしたプレイヤーのゴーストAIと気軽に対戦でき、かつ対戦戦績が残らない非同期型オンライン対戦が可能なので''「きちんと動作するものであれば」''上達目的や、レベルの高い試合はしたいが対人戦に躊躇する層にとって魅力的なものであり、まさに「格闘ゲームにおける革新的な機能」となっていた可能性のあるシステムではある。~
だが、先述のとおり何千戦対戦しようがAIがデタラメな動きしかせず、現在でもこのシステムは形骸化した状態。不具合ともとれるレベルだが、公式からのアナウンスなども特にない。
---そんな残念なゴーストAIだが、なんと[[権威あるゲーム開発者の賞"CEDEC AWARDS 2020"の優秀賞に選ばれている。>https://cedec.cesa.or.jp/2020/event/awards/eng#prize_top]]~
技術的には見るべきところがあったようなので、今後の発展に期待したいところである。
----
**総評
久々に復活した2D系列のサムスピとしては十分及第点の出来。~
特にグラフィックや演出に関しては、良い意味で期待を裏切るほどしっかりとしたサムスピであった(比較対象がお世辞にも見た目が良いとは言えない『KOF XIV』だったこともあるが…)。~
粗削りかつ調整が極端に過ぎるところが目に付くのも確かだが、対戦格闘ゲームとして一定以上のバランスは保っており、古き良き頃のサムスピを彷彿させる部分も随所に見られる。~
あまり複雑な操作も要求されない設計となっているので、格闘ゲーム初心者からでも手を出しやすい一作である。~
キャラクターバランスに関してもアップデートによる調整が継続的に行われており、今後のさらなる展開に期待したい。~
~
----
**余談
-アレンジコスチューム
--一部キャラクターには「レトロ3Dコスチューム」(いわゆるローポリ版)が早期購入特典や店舗特典、無料配布などにて配信されている。
--スマートフォン・タブレット向けのソーシャルゲーム『[[パズル&ドラゴンズ(パズドラ)>パズル&ドラゴンズシリーズ]]』との双方向コラボ企画として、"星輝の黄龍帝・ファガン" コスチューム(牙神幻十郎用)と "霊護の白虎・ハク" コスチューム(色用)が有料配信中。
-本作のタイトルを初代と同じにした理由として、プロデューサーの小田泰之氏は「サブタイトルを付けてシリーズ作感を出すと、新規プレイヤーが入りにくいことを懸念したのがいちばんの理由」と公式ファンイベント(「SAMURAI FES」)の席上で述べている。また、「(個人的意見であることを前置きした上で)例えば『真サムライスピリッツ 覇王丸地獄変』とサブタイトルを付けた場合、これを海外に持っていった時に「タイトルどうするんだろう?」とか、色々ややこしい問題がある」旨を述べている([[ソース>https://www.famitsu.com/news/201907/17179780.html]])。
-2021年3月16日にXSX版が発売。120FPSでプレイできる。
--スマートデリバリーに対応し、One版所有者は無料で入手できる。また、セーブデータやDLCも引き継がれる。
-Windows版は当初Steamでの配信でSwitch版と同時発売の予定であった。
--しかし、Steamでの配信についてはその後音沙汰もなく、何故か2020年6月12日にEpic Games Storeでの配信が開始された。Steamでの配信が中止になったというアナウンスは公式にはされておらず、Epic Games Store配信作の通例に基づき、1年間の時限独占配信であることがわかり、Steam版も2021年6月15日に配信が開始された((Steam版の発売に合わせて、シーズン3の追加DLCキャラである天草四郎時貞も同時配信が開始された。))。
-他、海外ではGoogle Stadiaでの配信も行われている。
-Switch版は早期購入特典としてネオジオポケット版『[[サムライスピリッツ!2]]』を移植したものが付属。2020年8月6日に単体での一般配信が開始された。
-『ソウルキャリバーVI』に本作仕様の覇王丸がDLCキャラとして参戦している((同作での「シーズン2」のDLCキャラクターという扱いになっている。))。
-2022年10月4日に『THE KING OF FIGHTERS XV』ver1.51にてサムライチームとして「覇王丸」「ナコルル」「ダーリィ・ダガー」がDLC配信された。
*SAMURAI SPIRITS
【さむらいすぴりっつ】
|ジャンル|剣戟対戦格闘|CENTER:&amazon(B07NX8YCV3)&amazon(B07XD1W42N)|
|対応機種|プレイステーション4&br;Xbox One&br;Xbox Series X/S&br;Nintendo Switch&br;アーケード(NESicAxLive2)&br;Windows(Epic Games Store/Steam)|~|
|発売・開発元|SNK|~|
|発売日|【PS4/One】2019年6月27日&br;【AC】2019年10月24日&br;【Switch】2019年12月12日&br;【Win(EGS)】2020年6月12日&br;【XSX】2021年3月16日&br;【Win(Steam)】2021年6月15日|~|
|定価|【PS4/One】6,980円(税別)&br;【Switch】6,345円(税別)&br;【Win(EGS)】5,980円(税込)&br;【Win(Steam)】5,775円(税込)|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
|レーティング|CERO:D(17才以上対象)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|通称''『令サム』''&br;2.5Dとなった久々の新作『サムスピ』&br;初期作を意識したシンプルなゲーム性&br;サムスピらしさはしっかり健在&br;一方、やや極端な調整には賛否あり|~|
|>|>|CENTER:''[[サムライスピリッツシリーズ]]''|
#contents(fromhere)
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**概要
2008年の『[[サムライスピリッツ閃]]』から11年ぶり、2D最終作の『[[サムライスピリッツ 天下一剣客伝]]』から数えると実に14年ぶりとなる新作サムスピ。~
グラフィックは「UNREAL ENGINE 4」を使用した3Dモデルだが、システムは2D時代のものを踏襲しており、『[[ストリートファイターIV]]』以降の格闘ゲームに多く見られる2.5Dスタイルとなった。
正式タイトルが『[[初代サムスピ>サムライスピリッツ]]』と全く同じ((開発中には『サムライスピリッツ暁』というタイトル案があったが、発表前に変更された。『暁』は後に中国語版令サムのタイトルや一部漢字圏のサブタイトルとして正式採用されている。))なため、こちらは「令和時代初のサムスピ」という事で''『令サム』''と称されることが多い((他に『2019』『新サム』などの略称もある。))。~
海外版タイトルも初代と同じく『SAMURAI SHODOWN』。
"REBOOT"と銘打たれ、シリーズ初期作のようなシンプルな操作系や一撃必殺の爽快感を重視した作り。~
毛筆を模したエフェクト、返り血の表現((正確に言うと斬られた側の身体に付く血糊なのだが、ここでは便宜上「返り血」と表記する。))、大技が決まった際に背景が金箔貼り風や二色刷り風に変化するなど、時代劇らしさと3Dグラフィックの長所を活かした演出が行われている。~
なお、本作の時系列は『[[零>サムライスピリッツ零]]』と『初代』の間(零の一年後)となっている。
**システム
全体的に『初代』や『[[真サム>真サムライスピリッツ 覇王丸地獄変]]』に近いシンプルなシステムへと回帰。~
『[[斬サム>サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣]]』から『[[天サム>サムライスピリッツ 天草降臨]]』時代に存在した「対極選択」「空中ガード」「連斬」「追い打ち」などは不採用、『零サム』以降の特徴的な要素であった「剣気ゲージ」「無の境地」「絶命奥義」なども廃止された。
-1レバー+4ボタン制。~
ボタンは弱斬り・中斬り・強斬り・蹴り(レバー入れで強蹴りや足払いに変化)、同時押しで各種特殊動作という『斬サム』『天サム』同様の操作系が採用されている。~
同時押し動作各種は余ったボタンに割り振ることが可能。
-本作の特徴的な要素として挙げられるのが、一試合に一度のみ使用できる''「秘奥義」''の存在。
--過去作にも同名の要素はあったが、本作の秘奥義は威力が極めて高く、決まれば一発で体力の6~8割ほどを奪う超大技となっている。~
ただし技の出は非常に遅く、コマンドも長め(641236+強蹴同時押し)。キャンセルで出すこともできないため、基本的に相手の大きな隙を誘って単発で当てる必要がある。~
当然、外したときの隙も一級品。
-怒りゲージ
--サムスピの代名詞。ダメージを受けたり、「見極め」(後述)に成功すると溜まるパワーゲージの一種。~
ゲージがMAXになると一定時間「怒り状態」となり、攻撃力が上昇、一部の必殺技が強化、超必殺技に相当する「武器飛ばし必殺技」(ヒットすると相手の武器を弾き飛ばして素手状態にする)が使用できる。
--「怒り爆発」
---一試合に一度だけ発動可能。ガード不能の衝撃波を放つと同時に怒りゲージが消滅し、「爆発ゲージ」が出現する(ゲージ量は発動時の残り体力が少ないほど多い。時間経過で徐々に減少)。~
相手の攻撃ヒット中・ガード中でも発動できるため、「サイクバースト」のような緊急回避技としての役割も兼ねている。ただし空中やダウン中は発動できない。~
また怒り爆発中はタイムカウントが停止するため、相手の逃げ切りを阻止して逆転を狙うことができる。
---怒り爆発中は攻撃力が大幅に上昇、一部の必殺技が強化、武器飛ばし必殺技を使用できる他、''「一閃」''を使用可能。~
「一閃」は完全無敵の強力な高速突進技。威力は爆発ゲージの残量に依存し、最大で体力の7割近くを奪う。武器飛ばし必殺技はヒットした時点、一閃は使用した時点で爆発ゲージが消滅する。
-「見極め」
--本作の新要素。いわゆる「直前ガード(ジャストディフェンス)」。~
成功すると削りダメージが無効、怒りゲージが少量増加、ガードキャンセルに相当する「押し返し」が出せる。
--ただし、ガード硬直減少やガードバック減少といった効果はなく、押し返しもダメージなし、無敵なし、発生も遅いため重要度はそれほど高くない。
-&color(#F54738){''「ガードクラッシュ」''}(Ver.2.10~)
--2021年3月16日のアップデートで追加された新システム。
--各種攻撃をガードさせることで相手の「ガードクラッシュ値」が減少していき、ガードクラッシュ値が残り僅かな状態になるとキャラが赤く発光する。~
この状態で各種''「立ち強斬り」''をガードさせると強制的に相手のガードを破り、のけぞらせることができる。
---ガードクラッシュ自体にダメージは無いが、大きな隙を生むため様々な追撃が入る(使用キャラによっては秘奥義も可)。
---「見極め」に成功するとガードクラッシュ値は減少しない。また、素手状態の相手に攻撃をガードさせてもガードクラッシュ値は減少しない。~
ガードクラッシュ値は時間経過で徐々に回復。
#region(その他システム解説)
-特殊動作
--「避け」
---その場で攻撃を避ける。投げも避けられるが、無敵時間は短く硬直は長め。
--「不意打ち」
---しゃがみガード不能の中段技。キャラによって性能は異なるが、基本的にキャンセル不能のため単発。
--「防御崩し」
---通常投げに相当。成功すると相手をよろつかせる。『零』以降のような「崩し斬り」とセットではなくなり、『斬』『天』のように自由に追撃が可能(補正がかかるためダメージは減少)。~
発生が非常に早いが、空振りしたときの隙も非常に大きい。
--「弾き返し」
---いわゆる「当て身投げ」のような先行入力型の防御システム。成功すると相手を大きくのけぞらせ、反撃で大ダメージが狙える(強斬りやダッシュ中・強斬りを弾くと武器を飛ばすこともできる)。~
ただし弾き返せるのは上段判定の斬り攻撃のみで、必殺技や打撃属性の技などは不可。
---素手状態では「真剣白刃取り」となり、成功すると相手を大きく蹴り飛ばすと同時に武器を弾き飛ばす。
--「移動起き上がり」
---ダウン時にレバーを入れることで、前転もしくは後転しながら起き上がることができる。~
相手の起き攻めをかわしたり、距離を取って仕切り直しやすいなどのメリットがあるが、その場起き上がりと違って起き上がり直後の投げ無敵がなくなるというデメリットもある。
-「鍔迫り合い」
--武器攻撃同士がかち合ったときにランダムで発生。~
ボタン連打勝負(レバガチャも関係するという説もあり)に移行し、勝つと相手をのけぞらせたり、武器を弾き飛ばす。
-「素手状態」
--武器飛ばし必殺技、弾き返し、真剣白刃取り、鍔迫り合いなどによって武器を落としたり、「武器外し(武器捨て)」を行うと素手状態となる。~
素手になると通常技が大きく弱体化、武器を使う必殺技や怒り爆発・一閃が出せなくなるなど不利な状態となるが、キャラによっては通常技が強化されたり、素手専用の必殺技を持っている場合もある。
---落ちた武器の近くで弱斬りボタンを押すと拾うことが可能。
-「弾かれキャンセル」
--厳密に言うとシステムではないが、サムスピ特有の重要テクニック。~
武器による攻撃がガードされると、カキーン!と跳ね返る動作(弾かれ硬直)を取るのだが、この硬直は必殺技や弾き返しなどでキャンセルが可能(一部例外あり)。~
これによって相手の反撃を潰したり、固めたり、逆にガードした方も弾かれキャンセルを見越して様子を見たり…といった二重三重の読み合いが発生する。
-「深当て」
--こちらもサムスピシリーズ特有の要素。~
本作はジャンプ攻撃ヒット時ののけぞり時間が短く、地上の相手に当てても通常はそこから連続技を繋げることはできない。~
しかし着地する直前に技を当てることでのけぞりが大幅に増加するという性質があり、そこから地上技に繋ぐことができる。
--また、しゃがみ状態の相手にジャンプ攻撃を当てた場合も同様にのけぞりが大きくなる。
-「目ジャンプ」
--同じくシリーズ特有の要素。~
ジャンプの着地硬直は歩きを含むあらゆる行動でキャンセルできるが、中でも着地に重ねられた投げを回避するには着地した瞬間に「再びレバーを入れてジャンプ(上入れっぱなしではダメ)」する必要があり、重要なテクニックとされている。
--ただし本作では着地直後のバックステップや避けでも同様の効果が見込める。
-「予約入力」
--硬直中に必殺技などのコマンドを先行入力し、最後のレバー入力を保持したまま対応するボタンを連打しておくと硬直が解けた瞬間に技が出る。~
ダッシュやバックステップを最速で行いたい場合も、最後のレバー入力を保持しておけば良い。
---受け付け猶予はおそらく1秒以上あり、かなり長い。ガード硬直が長い大技をガードした後の反撃や、弾かれキャンセルで技を出したいときなどに有用。
-非同期型のオンラインシステムとして、AIがプレイヤーの戦闘スタイルを学習する「ゴーストシステム」を導入。
--ゴーストを育てる事で、他のプレイヤーと戦わせたり、他のプレイヤーのゴーストをダウンロードして戦うことが出来る。ネットランキングにも対応。
#endregion
**キャラクター
-発売当初のプレイアブルキャラは16名。キャラクターデザイン・イラストは佐治有倫氏が手掛けた。
--覇王丸、ナコルル、牙神幻十郎といったおなじみのキャラクターのほか、2D系列のサムスピでは初登場となる色(しき)((『ポリサム』と呼ばれる旧SNK時代の3D格闘ゲーム『SAMURAI SPIRITS ~侍魂~』と『SAMURAI SPIRITS 2 ~アスラ斬魔伝~』のヒロイン的キャラクター。))が参戦。~
新キャラクターとして鞍馬夜叉丸、ダーリィ・ダガー、呉瑞香(ウー・レイシャン)の3名が加わった。
-2021年9月現在では、DLCキャラクターとして「シーズン1」「シーズン2」「シーズン3」で14名が追加(コラボキャラ3名、ゲストキャラ1名を含む)され、総勢30名となっている。
#region(登場キャラクター一覧)
''太字''は新キャラクター、&color(red){赤字};はコラボキャラクター
|~初期から参戦|覇王丸、ナコルル、服部半蔵、ガルフォード、橘右京、千両狂死郎、柳生十兵衛、タムタム、シャルロット、牙神幻十郎、アースクェイク、色、徳川慶寅&br;''鞍馬夜叉丸''、''ダーリィ・ダガー''、''呉瑞香''|
|~シーズン1追加|リムルル、首斬り破沙羅、風間火月、王虎、緋雨閑丸(無料DLC)|
|~シーズン2追加|真鏡名ミナ、風間蒼月、いろは、&color(red){ウォーデン};、&color(red){公孫離};(無料DLC)|
|~シーズン3追加|チャムチャム、&color(red){高嶺響}、天草四郎時貞、&color(red){梅喧};|
#endregion
#region(新キャラクター紹介)
-''&ruby(くらまやしゃまる){鞍馬夜叉丸}''
--没落した武家の青年。弱者から富を搾取する悪人を嫌い、義賊『烏天狗』として暗躍する。父を無実の罪で処刑された過去を持ち、幕府に対する憎しみは誰よりも深い。~
形見の長巻を振り回し、代々受け継ぐ天狗の力を用いて戦う。風を操る烏天狗に天も地もなく、悪人を掻き払う長巻の軌跡は暴風の如し。
---本作では数少ない、二段ジャンプが可能なキャラ。長いリーチと空中機動、怒りで大きく強化される技の存在が強み…だが、武器飛ばし技が精○みたいなのでファンの間では○子丸とか射○丸とか呼ばれてる。
-''ダーリィ・ダガー''
--あらゆる工具を使いこなす船大工。幼い頃に流れ着いた島で大工からは物を作る力を、海賊からは身を守る動きや生き抜くための知恵を教え込まれる。現在は島の工房で仲間達と船を造っており、その船は何があっても沈まないと言われ、造船を依頼する人は後を絶たない。~
たかが船大工だと思って舐めて掛からない方がいい、その拳で殴られれば一瞬にして全身の骨と言う骨が砕け散るだろう。
---強力な空中技やガードポイント付きの武器飛ばし技、素手時に出せる一発逆転技などを武器とするパワー系褐色姉さん。船大工らしいが見た目はどう見ても女海賊である。
-''&ruby(ウーレイシャン){呉瑞香}''
--由緒正しい風水師一族の末裔で、清帝国に仕えている女。代々龍脈を守ることを使命とし、皇帝の命を受けて各地へ旅立つ。賢明な人物だが極度のドジ。また、室内に籠もりがちであるため運動が大の苦手。~
神獣の力を顕現させ、秘伝の奥義で龍さえ呼び寄せる帝国一の風水術に不可能なし。
---下段判定の設置技を特徴とする特殊な飛び道具キャラ。怒り爆発を利用したガード不能の超ダメージ連係が可能だが、欠点も多い上級者向けロマン枠。乳、尻、眼鏡。
-''&ruby(しき){色}''
--恐山で目覚めた女。名前以外の一切を忘れており、あても無く各地を彷徨い歩く。自分が何者かを証明する物を何一つ持っておらず、唯一手にしている刀ですら恐山のふもとで拾ったものである。~
持ち前の体のやわらかさと型に嵌らない攻撃、その両方が合わさった時、どんな剣豪も立っては居られない。
---クロスオーバータイトルである『[[SNK GALS' FIGHTERS]]』『[[SVC>SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS]]』『[[ネオコロ>ネオジオバトルコロシアム]]』には出演していたが、本家2D系列のサムスピにはお祭りタイトルの『剣サム』でも登場しておらず本作が初参戦。~
『SAMURAI SPIRITS ~侍魂~』以前の時系列であるため洗脳が不完全な状態。高い機動力や優れた反撃性能を持つ立ち中斬りを軸に、多彩な動きが可能なインファイター。
-''&ruby(しずかごぜん){静御前}''(CPU専用キャラ)
--ストーリーモードのラスボス。1ラウンド取ると発狂デモが入り、開幕初見さん絶対殺すビームを撃ってくる。あと脱ぐ。
-''ウォーデン''
--祖国とその民を守る為に剣を振るう異国の騎士。騎士道の最も優れた価値観を体現する事を求められており目標とするものは多いが、実際に果たせるものは殆どいない。&br;忠を尽くすべき相手を探す放浪の旅の最中にこの地を訪れていた。敵を倒し祖国と民を守る。男はただそれだけを胸に戦場に立つ。
---ユービーアイソフトのアクションゲーム『For Honor(フォーオナー)』からのコラボ参戦キャラ。通常技からの派生斬りやキャンセルフェイント、ガード技などを持つテクニカルキャラ。
-''&ruby(コウソンリ){公孫離}''
--とある目的を果たすため日ノ本を訪れた異国の舞姫。その舞は人々を魅了し多くの人に希望を与えると言われている。&br;だがそれは表の顔、舞姫は民に不幸をもたらす者達からその証拠を集めると言う裏の顔を持つ。幸福を奪うものを舞姫は許さない、誰かの助けになるのであればその力を存分に奮うであろう。
---テンセントゲームズのソーシャルゲーム『王者栄耀(おうしゃえいよう)』からのコラボ参戦キャラ。傘を設置してワープポイントにする技を持ち、素手でも戦えるトリッキーキャラ。ウサ耳。
-''&ruby(たかねひびき){高嶺響}''
--幕末の刀匠の娘。父の最後の言葉の答えを探す旅の道中、とある怨念の力により時代を超えて天明七年の地を訪れる。敵に刃を振るう事すら躊躇う心優しい性格。そんな彼女にとって「相手を斬る」という行為は心を深く傷つけることになるだろう。&br;狂気の狭間で剣を振る彼女は、花を愛でる心優しい女として生きるか、命を手折る人斬り女となるか…その答えは谺の刃のみぞ知る。
---SNKが1998年に発売した対戦格闘ゲーム『[[幕末浪漫第二幕 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~]]』からのゲスト参戦キャラ。原作の「人斬りEND」を再現した要素や、ラウンドコールが原作風に変化する演出が盛り込まれている。~
出が早く間合も広いが、外すと隙も非常に大きい、という居合斬りの特性を体現する中距離地上戦特化キャラ。
-''&ruby(ばいけん){梅喧}''
--とある場所より流れ着いた復讐者。幼い頃に全てを奪われ、右腕と左目を失った。その体験が彼女の人生を大きく変える事となった。
自分の全てを奪った男の情報を得る為に訪れた異邦の地で、彼女は数多の剣士と戦う事となる。&br;その隻腕の剣に狂い無し。その隻眼に死角無し。ただ「あの男」を……斬る。
---アークシステムワークスの対戦格闘ゲーム『[[GUILTY GEAR>GUILTY GEARシリーズ]]』シリーズからのコラボ参戦キャラ。『[[Xrd>GUILTY GEAR Xrd -REVELATOR-]]』準拠での参戦となっている。~
当身から繋がる派生技や暗器によるリーチに優れた牽制等、やれる事が多い分覚える事も多いキャラ。原作でも話題をさらった乳揺れはこちらでも健在。
#endregion
~
----
**評価点
''シンプル、かつバッサリ感を味わえる一撃必殺スタイルへの回帰''
-複雑な操作がほぼ存在せず、格闘ゲーム初心者でも軽くチュートリアルやトレーニングモードをこなして基本的な操作を覚えれば、一通りの動きができるようになる。~
初期のサムスピを意識したオールドスタイルの作りになっているため、昨今の展開が早い格闘ゲームと比べてゲームスピードもゆっくりめ。
--特に、強斬りが一発入れば3割前後という大ダメージを奪えるのはやはり魅力。怒りやカウンターが重なるとさらに倍率ドン。
---もちろん対戦では強斬りを振り回すだけで勝てるほど甘くはないが、まずはストーリーモードで強斬りが強い覇王丸や牙神幻十郎などを使ってみて、その威力と爽快感を味わってみると良いだろう。
-連続技も「中斬りキャンセル必殺技」程度の簡単なものがほとんど。シビアな目押しなどは不要で、キャンセル猶予も比較的長い。
--&u(){ジャンプ強斬り>(遠)強斬り}や&u(){ジャンプ強斬り>(ダッシュ)中斬り>>必殺技}が入るだけでも4割前後という大火力を叩き出せる。~
ジャンプ攻撃から連続技を繋げるには「深当て」(上記「その他システム解説」の折りたたみ内を参照)が必要なためそう簡単には決まらないものの、令サムの駆け引きの性質上、慣れてくると狙える場面は比較的多い。
---さらに、斬り攻撃をガードさせた時に発生する「弾かれ硬直」の仕様上、通常技を出した直後に必殺技のコマンドを入力(いわゆる「入れ込み」)しておくと、&u(){「斬りがヒットしていればキャンセルで必殺技が出るが、ガードされていた場合は何も出ない」}という現象を起こせる。~
ヒット確認の難度が大幅に下がるため、覚えておきたいテクニック。
---ただし本作は空中の相手には連続技が入らない仕様になっており、通常技が空中ヒットした場合は入れ込んだ必殺技が空振りし、反撃確定となってしまうリスクもあるので万能ではない。~
また通常技が空振りしていた場合も、空振りキャンセルで必殺技が出てしまいやすい点に注意。~
地上ヒットか空中ヒットかの確認は上級者でも難しい判断になるが、その辺りは追々感覚を掴んでいけば良い。
-本作の目玉要素のひとつである「秘奥義」も非常に強力かつ演出が派手で、まさに一撃必殺の大技と言うに足る威力。
--発動前に暗転演出が入る上に発生も遅いため、単にぶっぱなしてもそうそう当たるものではない((一応、暗転までの10フレーム間は完全無敵だが、実用的な無敵とは言い難い。))が、「弾き返し」を決めたときや投げを「避け」でスカしたときなど、秘奥義の確定ポイントは複数存在する。~
本作でほぼ唯一、コマンドがやや複雑な技なので慣れるまでは咄嗟に出すのに苦労するが、その分成功したときは相応の達成感。
---ヒットするとステージ背景が金箔貼りの屏風のような質感に変化し、各キャラ凝ったカメラワークの技演出へと移行する。
''差し合い重視の駆け引きの緊迫感''
-技の一振り、一発が大きな意味合いを持つゲーム性となっているため、中距離戦の占める重要性が高い。
--剣道の試合などで、一定の距離を挟んで剣先を仕掛け合ったり、踏み込むと見せかけて退いたりといった立ち合いの様子を見たことがあるかもしれないが、本作の上級者どうしの対戦は(キャラにもよるが)まさにそのような構図になる局面が多い。~
一撃でバッサリという豪快なイメージとは裏腹に、ジリジリとした牽制戦による布石が同等に重要なのがサムスピ本来の魅力である。
---連続技の精度やテクニックの占める割合が低く、ゲームスピードも速くない分、相手の心理を読み合って仕掛ける、或いは引くタイミングの見極めが初心者と上級者の大きな差となって表れる。
---「移動起き上がり」の存在や、ジャンプ・バックステップを入力した瞬間から空中判定となる仕様などにより、起き攻めが仕掛けにくいゲームでもある。~
このため、いわゆる起き攻めのループによる「分からん殺し」や「ハメ」のような展開が横行することもあまり無い。~
尤も、起き上がり方向まで読み切られた場合や、武器飛ばし技を食らった直後などはその限りではないが。
-時間切れ間際の駆け引きが熱い。
--牽制戦に費やす時間が長い分、時間切れが起こりやすいゲームではあるが、タイムカウントを停止させる「怒り爆発」があるため最後まで気が抜けない。
---特に&u(){怒り爆発中に一度だけ出せる大技「一閃」は超強力。}~
ほぼ1画面分を一瞬で突進、完全無敵あり、威力は最小3割~最大7割前後という破格の性能のため、単純にぶっぱなしても強いが、その真価は一閃をちらつかせつつの仕掛け。~
しっかり引き付ければ完全対空にもなり、空中で軌道を変えられるキャラ以外は怒り爆発中の相手に跳んだら一閃確定。~
弾かれキャンセルで一閃を出すこともできるため、通常の差し合い時よりも遥かに強気に攻めに出ることができる。
---一閃の恐ろしさを知っている者であれば相手の爆発中は迂闊な行動ができなくなるので、ここでいかに仕掛けるか、いかに耐えるかが腕の見せどころとなる。
--一発で2、3割は平気で減ることのあるゲームなので、怒り爆発を使い切ったとしても何が起こるか分からない。~
土壇場では残り時間と体力差を秤にかけ、逃げ切るか殺し切るかの極限の状況判断が迫られる。
---「相手の怒り爆発も無くなったし体力も余裕あるから安全に逃げよう」…と思ったら残り0秒で強斬りやジャンプ強斬りが刺さって昇天、などということもしばしば。~
おそらく、本作で最も心臓がバクバクする状況は、最終ラウンドでお互い怒り爆発を使い切った後、かつお互い一撃死圏内で時間切れ間近という条件が揃ったときだろう。
''グラフィック・演出''
-同時期の他社製ゲームと比べて特に優れているという訳ではないが、グラフィックに関しては及第点の出来。
--直近のSNK作品である『[[THE KING OF FIGHTERS XIV]]』や『SNKヒロインズ Tag Team Frenzy』では、ノウハウを蓄積する目的もあって自社製エンジンを使用しており、質の低さは否めなかったが、本作では満を持してUE4を採用。
--キャラクターのモデリングに力が入れられており、特に覇王丸やナコルルといったシリーズを代表する人気キャラの造形は非常に良く出来ている。~
過去作のドット絵のイメージを違和感なく高画質の3Dに落とし込んだ、と言っても過言ではなく、遅まきながら理想的なグラフィックの世代交代に成功したと言える。
---頭身にデフォルメが効いた2D時代の造形を再現するため、本作では意図的にキャラの体型が「ずんぐりむっくり」寄りにモデリングされている。~
よって棒立ちの状態ではやや胴長・横幅が広く見えるキャラが多いのだが、武器格闘という特性上、腰を落として低重心の構えを取るキャラが多いため、実際の対戦時の動きはむしろ自然に見える。
---キャラクターのアウトラインに墨で引いたような厚めの線が入る(いわゆるトゥーンシェーダー処理)、あえて肌が粗めの木綿のような質感で描画されているなど、時代劇感を高めるための処理も概ね好評。
--斬り技が当たったときに派手に飛び散る血飛沫、キャラクターの身体や地面に残る返り血の表現など、真剣勝負の緊張感を際立たせる演出の出来も良い。
---大技でKOしたときに発生する胴体切断演出だけは(2D時代の演出の再現であることを考慮しても)作りが雑に見えてしまい、「蛇足だったのではないか」とも言われるが…。~
ただ、真面目にやってしまうと[[Mortal Kombat 11]]のようにモツまで描写→CERO:Zでも足りないので日本未発売という事態になってしまうため致し方なしか。~
なお残虐表現はオプションでオフにすることも可能。
-全体的な雰囲気は『斬サム』のような渋めのダークファンタジー路線へと回帰。
--「怒り爆発」発動時にステージ背景が緊張感漂う演出に変化する、過去作の「極限空間」を意識した舞台装置も抜かり無く再現。
--エンディングは静止画とナレーションによるいわゆる紙芝居形式だが、淡い色彩と絵巻物を紐解くような映像演出によって一抹の寂寥感を漂わせるものに仕上がっている。
-音楽の出来も上々。~
初代キャラセレ曲のアレンジ「十六士~壱」と真サム黒子テーマのアレンジ「お調子六句・再」を除いて全て新曲。~
和楽や環境音を積極的に活用しており、サウンドディレクターの山添浩史(ZOE)氏や『KOF』シリーズでもお馴染みの麻中“sha-v”秀樹氏らを中心に、過去のBGMのイメージがしっかりと継承されている。
--全体的に落ち着いた曲が多いゆえに、悪く言えば耳に残らない曲もあるものの、対戦を盛り上げるアップテンポの曲もしっかり押さえている。
---中でもナコルルのテーマを3拍子に仕上げた「自然の円舞」、正統派の和ロックチューンであるガルフォードの「不屈の鮨」や徳川慶寅の「粋」、尺八や篠笛・能管の響きが心地よい鞍馬夜叉丸の「鴉天狗」などの評判が良い。
---エンドクレジット曲にはストレートな英詞ボーカル曲「Revive the Soul」が配置されており、今までのサムスピシリーズには無かった領域にも挑戦している。~
ちなみに従来作の定番エンディングテーマだった「祭り」シリーズの最新作「祭り彩る」も簡易エンドクレジット曲としてこっそり収録。
''新キャラクターについて''
-新キャラの3名は義賊『烏天狗』として暗躍する青年・鞍馬夜叉丸、あらゆる工具を使いこなす女船大工のダーリィ・ダガー、清帝国に仕える風水師でメガネっ娘かつ極度のドジっ子の呉瑞香。
--加えてラスボス1名であるが、いずれも雰囲気に溶け込んでおり概ね好評。使用人口も比較的多い。
--ただし、後述するストーリーの掘り下げ不足により、デザイン面や設定面でのせっかくの工夫を活かし切れていない感はある。
----
**賛否両論点
***ゲームバランスに関する賛否
-投げ(防御崩し)が異様にハイリスク・ハイリターン
--初めて本作をプレイした人がまず最初に戸惑うことが多い点。~
本作の投げは非常に発生が早く、特に3フレームで発生する前投げは全キャラの全技中最速(弱斬りや小足よりも速い)。
---それだけならば過去にも同じ仕様のタイトルはあったのだが、基本的に投げからは専用の追撃技「崩し斬り」しか入らずローリスク・ローリターンだった『零』などと違い、本作では(ダメージ補正はかかるものの)連続技が普通に入る。
---さらに通常技から武器飛ばし技が繋がったり、投げから武器飛ばし技が直接入るキャラも多数おり、そうしたキャラは怒り中に投げが決まる=武器飛ばしが確定。~
武器飛ばしを食らうと補正込みでも3割前後のダメージを負う上、素手状態で大幅に弱体化する多くのキャラは非常に不利な読み合いを強いられるため、下手をするとそのまま巻き返すチャンスなく勝負が決まる。
---つまり、相手が怒り中かつ投げから武器飛ばしが入るキャラであれば''「一度投げられただけで試合が終わりかねない」''という恐怖がつきまとう。
--これだけの強みがあるのだから当然と言えば当然だが、本作の投げはスカったときの硬直が他に例を見ないほど長い。その隙、実に''74フレーム(=約1.23秒)''。
---具体的に言うと、前方or後方ジャンプやバックステップ等でスカした場合は着地後に強斬りクラスの反撃で3~4割、垂直ジャンプでスカした場合はJ強斬り深当てからの最大連続技で4~6割。~
避けなどでスカした場合に至っては秘奥義で6~8割といった特大の反撃が確定し、''逆に試合が終わりかねない''。
---そのため、本来通常投げよりも強力なはずのコマンド投げは、防御崩しよりも発生が遅く、リターンは安定しているが小さめ、代わりに隙も小さくローリスク、という一種の逆転現象が起こっている。
--このように、リスクとリターンのバランスは取れてはいるのだが、その振れ幅が極端に大きいのが令サムの防御崩しである。~
さらに、これが怒り爆発中となると''「ダッシュからの投げor一閃」という単純かつ恐ろしい二択が成立する''(つまり、投げを恐れて回避行動を取ると一閃が確定、一閃ぶっぱなしを恐れて固まると投げられる)。
--一般的な格闘ゲームにおいては相手のガードを崩す手段として比較的気軽に仕掛けられることが多い通常投げだが、こと令サムにおいては一回の投げの成否がそのまま勝負を左右しかねない重さ。
---これを「迂闊な行動が死に直結するシビアなゲーム性」と捉えるか、「単に大味である」と捉えるかは人それぞれではある。~
しかし、少なくとも初心者がとっつきにくさを感じやすい一面であることは否定できないだろう。
-全体的に「待ち」「逃げ」が強い
--待ちが強いのはサムスピシリーズの伝統ではあるのだが、本作は従来作と比べて通常技をガードさせたときの不利フレーム(弾かれ硬直)が全体的に大きく、隙の小さい技を当て、相手を固めて攻めるのが特に難しい。~
小足ですら多くのキャラは密着でガードさせると、フレーム上は投げによる反撃が確定してしまう。
--また、「攻撃を避けつつ前方に移動」といった特殊行動が無いため、単純にリーチの長いキャラや隙の小さい飛び道具を持つキャラが牽制戦において優位に立ちやすい。
---弾かれ硬直の長さに関しては、「弾かれキャンセル」を従来作よりも早めに受け付けるようにしてバランスが取られている。~
しかし、発生が速い技や無敵技のような隙のフォローに使いやすい必殺技を持っているキャラもいれば、共通システムの「弾き返し」ぐらいしか有効なフォローが無いキャラもおり、キャラ格差が出やすい要素のひとつとなっていることは否めない。~
無論、それだけでキャラの強弱が決まるという訳では全くないが。
---飛び道具連打が強い一部のキャラに関しては、現状有効な対抗策を持たないキャラはひたすら我慢を強いられてしまう。
--上で述べた通り、本来待ちを崩す手段として有効な通常投げが非常にリスクの高い行動となっていることも、逃げや待ちが強い要因のひとつだろう。
--加えて、本作は''「困ったらバクステしとけばいい」''などと言われるほどバックステップがローリスク。
---入力が成立した瞬間から空中判定(投げ無敵)、後退距離が長い、着地硬直も短い。また、空中の相手には連続技が入らない仕様であるため、相手がバクステを読んで走り込んできても単発のダッシュ強斬り等以外では大きなダメージを食らいにくい。
---しかも、本作のダッシュは少しでも相手と接触したと判定されると強制的に停止する仕様になっているため、そもそもバックステップを追いかけること自体が困難(タイミングまで完璧に読めていれば不可能ではないのだが)。~
コレの対処として、Ver.2.10で接触扱いになる距離が短縮化されたが、根本的な問題解決には至っていない。~
また、接近してきた相手をバックジャンプから追い払いやすい空中技を持つキャラも多い。
--こうした要素が重なって、逃げ・待ちに適したキャラでその性能を十分に引き出せる相手を崩すには、相当の我慢強さと勝負勘が要求される。~
よって、本作の上級者どうしの対戦では(1ラウンドの制限時間が長めのゲームであるにもかかわらず)時間切れによる決着が頻発する。
---もちろん、体力リードを奪えなければ守りに徹して逃げ切ることはできない訳で、単にガチガチに守れば勝てるということではない。~
このようなゲームバランスであるからこそ、一発の重みや先制の重要性、「怒り爆発」を含めた時間切れ間際の攻防の緊迫感がより増している面があることも確かである。
-強斬りと連続技
--&u(){サムスピの醍醐味とも言える強斬りの存在感がやや薄い。}~
強斬り一発の大ダメージや爽快感は健在だが、本作では全体的に中斬りキャンセル必殺技などの連続技のリターンが大きく(その最たるものが武器飛ばし技に繋ぐ連続技)、秘奥義・一閃といった大技の存在もあり、相対的に重要性が低下している。
---カウンターダメージを考慮すると確定反撃場面では連続技よりも強斬り一発の方がダメージが高い場合もあるものの、基本的には火力に大差がない場合が多い。~
そのため、「斬鉄閃」という代名詞的な強斬りを持っている覇王丸ですら、咄嗟の反撃には発生が早い中斬り始動の連続技を選択した方が安全・確実になりがち。
---ただし、強斬りの性能が良かったり、弾かれキャンセルの選択肢が多いキャラであれば、反撃を受ける危険が低い間合で牽制としておもむろに振ったり、相手の小技暴れを誘って間合の外からぶった斬る、怒り爆発のチャンスを与えず一撃で殺し切る、といった強斬りならではの用途はある。~
つまりキャラ次第と言えばそれまでなのだが、古くからのサムスピファンには不満として挙げられやすい点。
-空対空と無敵対空
--本作では昇竜系の対空必殺技の多くに実用的な無敵が付いたため、従来作と比べて空対空が相対的に弱化。
---尤も、二段ジャンプなどの空中制御が可能なキャラや、ジャンプが低く速いキャラは昇竜では落としにくいため、昇竜を持つキャラであっても空対空は依然として有用。~
そもそも昇竜が無いキャラはやはり空対空に頼ることになるので、こちらもキャラ差と言えばそれまでである。
---対空手段としては他に、くぐり対空(相手のジャンプをダッシュでくぐり、裏からダッシュ攻撃を当てたり着地に投げを重ねるテクニック)も有効。めくり判定のある空中技には潰されやすいが。
---とはいえ、安定した無敵対空を持つキャラに対する攻めが通りくくなっていることは確か。全体としての「待ち」の強さを助長している一因ではある。
***「ガードクラッシュ」追加に伴う変化
-Ver.2.10で追加されたガードクラッシュによって、「ガードを固めて待つ」という戦術にも一定のリスクが生まれるようになった。~
待ちに徹することによって得られる &u(){反撃によるダメージ蓄積のチャンス} というメリットと同時に、&u(){ガードクラッシュ値の蓄積} というデメリットも進行するためである。
--つまり、キャラが赤く発光している(ガードクラッシュ寸前の)状況下では「ガードクラッシュからの大ダメージ」と「強斬りの直撃による大ダメージ」という二択を迫られる危険がある。~
守る側はこれを防ぐために先手を打って大斬りを潰す、ジャンプ等で回避する、弾き返しや見極めを狙う。対して攻める側もガードクラッシュを匂わせつつ仕掛けのタイミングをずらす、相手の回避行動を狩る…といった読み合いが生じるため、局面局面での駆け引きに動きが出やすくなった。
---ただしガードクラッシュは(キャラや対戦カードにもよるが)一試合に何度も狙えるようなものではなく、仕掛ける側にも相応のリスクが伴う。~
また、そもそものリーチ差や飛び道具の優位性を覆すのは相変わらず難しいため、ゲームバランスを大きく変えるほどの影響力があるとは言えない。
---だが少なくとも、ガードクラッシュ値蓄積に至るまでの立ち回りを含めた''「動」の駆け引きが活性化''したことや、ガードクラッシュのトリガーである''強斬りの価値がある程度上昇した''ことは間違いない。~
根本治療にまでは至らないが、対処療法としては悪くない追加要素……というのが大方の評価といったところだろうか。
***キャラクターバランスについて
-~Ver.1.10
--''圧倒的調整不足''。~
"EVO 2019"制覇キャラである牙神幻十郎をはじめ、明らかに壊れた性能のキャラが複数いる一方で、弱いキャラは絶望的に弱い。
#region(※以下、筆者のうろ覚えによるキャラ評なので参考程度に)
---主な強キャラは、異常に性能の良い弱「光翼刃」を筆頭に固め・崩し・暴れなんでもござれな牙神幻十郎、パンチを繰り出すダッシュ弱斬り(通称「ダッスト((「ダッシュストレート」の略。『ストリートファイター』シリーズのバイソンの必殺技になぞらえてこう呼ばれるようになった。))」)がやたらと強く、サムライではなくボクサーなどと揶揄された覇王丸、~
食らい抜け技「イミテイトレプリカ」が高性能すぎてもはや連続技無効状態のガルフォード、多段のくせにめくりが可能なため頭上で出されるとほぼガード不能になるジャンプ強斬りが猛威を振るった徳川慶寅など。
---「三弱」と呼ばれた千両狂死郎、色、呉瑞香などは秘奥義と一閃を決めてうやむやに勝つぐらいしか勝ち筋が無く、使う方が悪いとまで言われた。
---キャラバランス以前にも、なぜかダッシュ弱斬りの弾かれ硬直が異常に長かったり(このせいで打撃属性の覇王丸のダッストが余計に強い)、連続技の途中で怒り爆発されると衝撃波が空振りして一閃が確定してしまう連中がいたり、武器が飛ぶ位置がランダムなため運が悪いとそのまま詰んだりと、最終調整が不十分な状態で発売したことを窺わせる箇所が多々あった。~
逆にその無法っぷりがかつての(『斬』~『天』あたりの)サムスピっぽくて良かったという声も。
#endregion
-Ver.1.11~
--2019年8月14日に配信されたVer.1.11の大型調整で状況は一変。~
理不尽だった技が順当に弱体化、弱キャラの性能は全体的に底上げ、システム周りも調整され、上と下の差が詰まって一気にキャラ格差が改善された。~
その後もDLCキャラの追加とともに細かい調整は行われているが、基礎的なキャラ性能はここで概ね決定付けられたと言って良い。
--2020年10月現在は''緋雨閑丸の一強''ということでほぼ見解が一致しているものの、それ以外は人によって意見が分かれることが多く、どのキャラを使ってもそれなりの勝ち筋は見いだせるようになっている。
#region(※以下、筆者の私見によるキャラ評なので参考程度に)
-緋雨閑丸
--Ver.1.11配信の1ヶ月後に無料配信されたため、初期の感覚で調整されそのままリリースされたのではないかと噂される器用万能傘ショタ。~
テクニックが必要なキャラではあるものの全体的に高性能な技が多く、一人だけ一撃必殺のボタン溜め技を持っていたり、ノーリスクの高速中段が可能だったり、空中浮遊で投げや一閃の恐怖から容易に逃げられたり。~
他のキャラができないことを高い水準でこなせてしまうため、一人だけ別ゲーをやっていると揶揄される。
--2020年3月26日の弱体化調整でようやく傘の暴力から解放されるかと世のサムライたちは胸をなで下ろしたが、結局あんまり変わっとらん。~
-柳生十兵衛
--閑丸には劣るものの、それに次ぐ位置と評価されることが多い。「リーチは正義」を地でいく二刀流おじさん。~
遠中斬りのリーチと判定が非常に優秀で、先端気味でも「二ツ角羅刀」に繋がってダメージも一級品。~
ジャンプ中斬りの強力な空対空、多くの低姿勢技を潰せる上に先端を当てればほぼ反撃を受けない不意打ち、最強クラスのスライディングなどの存在と合わせて中距離戦を制圧可能。
--「投げから武器飛ばし技が入らない」というハンデを背負ってもなお強く、閑丸が令サムのルールを逸脱した反則キャラだとするならば、十兵衛は令サムのルール内で真っ当に強いキャラと形容できる。~
-いろは & 公孫離
--強さとしては中堅上位~上位程度とされているが、とにかくその&s(){身体が}戦い方がいやらしい飛び道具&トリッキーキャラ。~
両名とも隙が小さく高性能な飛び道具を遠距離から一方的に撃ちまくることができ、痺れを切らして跳び込んできた相手は無敵対空や強力な空対空で返り討ちに。~
加えていろはは二段ジャンプや胡散臭いめくり、公孫離は高速ワープと強力な素手攻撃で相手を翻弄し荒らすことが可能で、飛び道具反射や低姿勢技によるすり抜けなどの対策を持たないキャラにとっては非常に厄介な相手。
--まとまったダメージを奪うにはリスクを冒す必要があるため、終始冷静に対処されると苦しい展開に陥りやすいものの、その前に相手のリアル怒りゲージをリアル怒り爆発させやすい。
#endregion
''その他''
-完全新キャラの数が少ない
--本作は久々のシリーズ最新作として制作されたのだが、完全新キャラはデフォルトの3名とラスボスの1名の計4人しか登場しない。~
DLCでの追加キャラも現状では過去作からの復活キャラ+自社、他社作品からのゲストキャラのみで本作独自に制作された完全新キャラは存在しない。
--他社作品からのゲストキャラは『フォーオナー』からウォーデン(通称「をでん((「をーでん」「おでん」とも。ローマ字入力のキーボードで「うぉ」と打つのが微妙に面倒臭いため、「wo」で代用されるうちにこのような表記が定着した。ちなみに正しく「うぉ」と入力する方法は「who」「uxo」「ulo」などがある。))」)、『王者栄耀』から公孫離、『GUILTY GEAR』から梅喧。~
プレートアーマー姿の騎士、中華系の舞姫、隻眼隻腕の男勝りな女侍と3人ともサムライスピリッツの世界観によく馴染んでいるデザインであり、「言われるまでゲストキャラだと気付かなかった」という声もあるほどである。
---しかしながら、ウォーデンに関しては登場の経緯にちょっとした騒動があり、最初から諸手を挙げて歓迎されたとは言い難い。
#region(をでん騒動)
-というのも、ウォーデンが追加された枠は&u(){「シーズン2の有料DLCの最後の1枠」}であり、''誰が参戦するのかは実装の直前まで伏せられていた''のである。
-当然、「未登場のサムスピキャラの中から誰かがサプライズ登場するのだろう」などと気楽な考えで事前にシーズンパス(4キャラのセット販売)を購入していたユーザーからは、突如姿を現した甲冑鉄仮面を前に''「誰お前!?」''とか''「ふぉーおなーとは何ぞや?」''とか''「ぬぅ…あれは古の南蛮武者、&ruby(クルセイダー){狂星堕}……」「知っているのか&ruby(ワンフー){王虎}!?」''などの困惑の声が続出。~
一方のフォーオナー勢からも''「なぜウォーデン!?」''とか''「さむすぴとは何ぞや?」''とか''「ヴァルキリー(女)が良かった」''などの困惑の声が上がり、事態は混迷を極めることとなった。
--いざ実装されてみると普通にサムスピっぽいキャラだったため、今となってはウォーデンそのものは歓迎されているものの、事前告知なしでシーズンDLCにコラボキャラを混ぜてきた(SNKの)やり口に対しては非難の声が強い。
---そうした声を知ってか知らずか、コラボ2連発となった続く公孫離は無料DLCという大判振る舞いで配布されることと相成った。~
''こちらも「誰お前!?」な人選ではあったが''。
---これは『王者栄耀』は日本で未展開のソーシャルゲームで知名度が低いためである((正確に言えば、インターナショナル版である『Arena of Valor』を日本国内向けに翻案したものが配信されているため、全くの未展開というわけではない。ただし、そちらでは元々のキャラクターが欧米向けにアレンジされているため結局、公孫離自体は未登場となっている。))が、実は中国では2016年というかなり早い時期から既にサムスピからナコルルと橘右京、KOFから不知火舞がゲスト&ruby(ヒーロー){操作キャラクター}として『王者栄耀』に参戦しており、その経緯から考えれば公孫離のサムスピ参戦はむしろ至極自然な流れと言える。
--こういった声を受けてか、シーズンパス3でのコラボキャラは『月華の剣士』と『ギルティギア』からの参戦である事を事前にアナウンスしている。%%ついでに玄武の翁は選考外である事もアナウンスされている。%%
#endregion
~
----
**問題点
-「武器消し」問題~
&color(red){''※ 2021年3月16日のVer.2.10アップデートにて大部分は解消済み''}
--前述の「一度投げられただけで試合が終わりかねない」大きな理由がこれ。~
&u(){相手が落とした武器を画面外に消し、拾えないようにすることができてしまう}。やり方は自分と相手の両者を武器が画面に映らない位置に移動させるだけ。
---体力リードしている側が武器を消した場合、バックステップ等で逃げ続ければ相手は素手状態で前に出るしかなくなり、ステージ位置や体力差によっては(ごく一部の素手でも強いキャラ以外は)限りなく「詰み」に近い状態になる。
--一応、武器飛ばし必殺技を当てた後は倒れたキャラの近くに武器が落ちるようになっており、リスク覚悟で起き上がり後に拾うことは可能だが、当然そこでさらに挽回不能な大ダメージを食らってしまう可能性もある、という不自由な二択を迫られる。
---しかも画面端以外で武器飛ばし技を当てた場合、キャラがダウンする位置と武器が落ちる位置が微妙にずれるため起き上がり直後に拾うことすらできない。キャラによってはダウン中の相手をダッシュ等で押すこともできる。~
なお、初期のバージョンでは武器が落ちる位置がランダムだったため、さらに武器消しが簡単だった。
--あくまで「読み合いに負けた結果として起こり得ること」なので、武器を消されるのは自業自得と見る向きもある。~
しかし本作はただでさえ武器が飛ぶ機会が多く、武器飛ばし技を食らった側は大幅不利な状態で起き攻めを凌がなければならないのに、詰む可能性まであるのは極端と言わざるを得ない。
---また、ランダムに発生する鍔迫り合いで武器を消されるような事態にでもなった暁には理不尽なことこの上ない。
---武器を持った側が逃げ続け、絶対安全な位置まで来たら丸腰の相手をいたぶる という''絵面があまりに汚い''のも問題である。
--ちなみにこの武器消し、旧作では絶対に武器が消えない仕様になっていたのだが『剣サム』で可能になり、かなりの不評を買ったという経緯があるにもかかわらず、本作もそれを受け継いでしまっていた。
--その後、DLCシーズン3発表と同時のアップデート予告にて名指しで「対処予定」と異例のアナウンスがあり、Ver2.10アップデートで「武器が飛んだ方向の画面端で画面外の武器を拾える」ように変更されたことでこの問題は決着したが、''対策を打つまでに2年近くも時間を要した''のは遅きに失した感が強い。
-ストーリーの練り込み不足
--せっかくの完全新作なのに、ストーリーモードのシナリオは毒にも薬にもならないものばかり。~
『零』と『初代』の間のミッシングリンクを埋めるということもなく、淡々と各キャラがボスを倒すだけの内容である。例外は『零』エンディングの謎が解ける真鏡名ミナぐらい。
---新キャラクター3名のストーリー内容も説明不足な感が強く、せっかくの設定が宙ぶらりんになってしまっている部分が多い。
---ラスボスも同様に、誰かしら登場キャラクターとの因縁がある訳でもなければ((一応、夜叉丸との戦いの際に会話の内容が少し変わる程度。))、後の時系列に及ぼした影響なども無いのでポッと出の印象が否めない。~
CPU戦のボスキャラとして見ても特に相手をしていて面白いものでも無いので、とにかく印象が薄い。デザイン面のインパクトはそれなりにあるのだが。
--下手にキャラを動かして既存のイメージを壊したり、後の話の辻褄が合わなくなるのを防ぐという意図は理解できるが、どうも守りに入りすぎてしまった感がある。
-オンライン対戦モードの不備
--&u(){ランクマッチがいまだに「検索側」と「待ち受け側」に分かれている}という令和のゲームとは思えない時代遅れの仕様。~
同様の仕様は『KOF XIV』のときから不満点として挙げられていたが、まるで成長していない…。
---しかも、''エリア設定の「同じ」が「全て」に含まれない''という謎仕様のため、検索側は両方の設定を交互に試してみないと現在待ち受け中の全プレイヤーを探すことができない。~
不便でこそあれ、利点が何ひとつ思い浮かばないため、何を考えてこのような仕様にしたのかは謎に包まれている。
---ちなみに「クイックマッチ」に相当する、とりあえず軽く対戦したい人向けの機能も存在しない。
---またランクマッチには連戦の仕様があるが、双方が合意し続ける限り''無限に連戦可能''で、良く言えば同じレベルの相手と当たったときに飽きるまで対戦できるが、悪く言えばマッチングが発生しづらく対戦相手が見つからないような状況が起こりやすい。
---同社格闘ゲームの『SNKヒロインズ Tag Team Frenzy』も(こちらはモード名はクイックマッチ、ベッドマッチ)同じ連戦仕様であり、他社の格闘ゲームによく見られる「ランクマッチは2勝先取」で良かったのではという意見も見られる。
--カジュアルマッチのロビー内のUIが不親切。
---恐らくゲームセンターで1つの対戦台にギャラリーが乱入の順番待ちをする様子を再現したUIだと思われるが、初見では分かりにくい。~
一応、初期の仕様に比べると改善されており、慣れれば不便なく使える程度のものではある。
--かつカジュアルマッチの対戦台が1台のみ。
---『KOF XIV』と『SNKヒロインズ』は複数の対戦台が表示されており、ロビー内に大勢のプレイヤーがいる場合の順番待ちの解消手段にはなったが、その2作品では連戦モードの場合対戦相手同士が合意し続ける限り無限に対戦が続くという問題が発生した。~
今作ではVer.1.11以降は他プレイヤーが待機席にいる場合、連戦が止まって順番が回る仕様に改善はされたが…。対戦台は1台のみなので、ロビー内のプレイヤー数が多い場合に順番待ちが長く発生してしまう。
---せめて対戦台がもう1台くらいあればまんべんなく対戦のローテーションが可能だったかもしれないとの見方もある。
--軽いステージと重いステージの差が大きい。
---これは多くのタイトルで指摘される「格闘ゲームあるある」なので、本作に限った問題ではないのだが。~
軽いとされているのは「芝居小屋」「ミネルヴァの間」「日光」等。逆に選んではいけないとされているのは「ガレオン船上」「熊野古道」「隅田川」など。
---後にPC版が発売された際、「ネット対戦が重い」と言われていたステージは総じて''無駄に作り込みの範囲が広い''ことが発覚。~
例を挙げると、「隅田川」は花火が打ち上がる河岸の町並みを背景に、川舟の上で対戦するというステージなのだが、データ上はなぜか''絶対に画面内に映らない町並みが三丁分ぐらい作り込まれている''。~
重いのも納得、というか''なぜその労力を他の部分に注がなかったのか''。それとも開発段階では''『サムスピ無双』でも作るつもりだったのか''。
--対戦リプレイのダウンロード機能がない。
---『KOF XIV』に存在した、各プレイヤーが任意でアップした対戦動画をダウンロードできる機能が『SNKヒロインズ』に続き存在しない。
---試合の振り返りや初心者の参考になる動画が手軽に探しにくく、後述のゴーストAIも微妙なので、初心者に対する配慮や非プレイヤーに興味を持たせるための宣伝露出が十分になされてるとは言い難い。
-勝利メッセージ画面のキャラがひどい
--まずポーズがおかしいキャラが多い。ライティングもおかしい。~
元からムサ苦しい男キャラ連中は多少おかしいぐらいでイメージが崩れることは無いのでまだ良いが、女性キャラは割と致命的な痛手を被っている人がいる。''シャルロットとか。''
---これなら佐治有倫先生のイラストか、キャラセレの画像でも表示しておいた方がマシという声も。
--一方でDLCキャラクターであるいろはやミナの勝利画面は&bold(){普通にエロい}と好評。
-ゴーストAIシステムが使い物にならない
--&u(){「AIが実現した格闘ゲームにおける革新的な機能」}などと大仰な謳い文句で実装されたゴースト機能だが、実際に使ってみるとてんでデタラメな動きしかしない。~
無意味にジャンプしたり何もない所で攻撃したりと隙だらけで、通常のCPUの方がよほどマシである。
--尤も、この機能が発表された当初からサムライ勢の間では「胡散臭い機能」との見方が大半を占めており、真面目に期待していた人がどれだけいたのかは不明だが…。
---実力差やマッチングの手間を気にせずダウンロードしたプレイヤーのゴーストAIと気軽に対戦でき、かつ対戦戦績が残らない非同期型オンライン対戦が可能なので''「きちんと動作するものであれば」''上達目的や、レベルの高い試合はしたいが対人戦に躊躇する層にとって魅力的なものであり、まさに「格闘ゲームにおける革新的な機能」となっていた可能性のあるシステムではある。~
だが、先述のとおり何千戦対戦しようがAIがデタラメな動きしかせず、現在でもこのシステムは形骸化した状態。不具合ともとれるレベルだが、公式からのアナウンスなども特にない。
---そんな残念なゴーストAIだが、なんと[[権威あるゲーム開発者の賞"CEDEC AWARDS 2020"の優秀賞に選ばれている。>https://cedec.cesa.or.jp/2020/event/awards/eng#prize_top]]~
技術的には見るべきところがあったようなので、今後の発展に期待したいところである。
----
**総評
久々に復活した2D系列のサムスピとしては十分及第点の出来。~
特にグラフィックや演出に関しては、良い意味で期待を裏切るほどしっかりとしたサムスピであった(比較対象がお世辞にも見た目が良いとは言えない『KOF XIV』だったこともあるが…)。~
粗削りかつ調整が極端に過ぎるところが目に付くのも確かだが、対戦格闘ゲームとして一定以上のバランスは保っており、古き良き頃のサムスピを彷彿させる部分も随所に見られる。~
あまり複雑な操作も要求されない設計となっているので、格闘ゲーム初心者からでも手を出しやすい一作である。~
キャラクターバランスに関してもアップデートによる調整が継続的に行われており、今後のさらなる展開に期待したい。~
~
----
**余談
-アレンジコスチューム
--一部キャラクターには「レトロ3Dコスチューム」(いわゆるローポリ版)が早期購入特典や店舗特典、無料配布などにて配信されている。
--スマートフォン・タブレット向けのソーシャルゲーム『[[パズル&ドラゴンズ(パズドラ)>パズル&ドラゴンズシリーズ]]』との双方向コラボ企画として、"星輝の黄龍帝・ファガン" コスチューム(牙神幻十郎用)と "霊護の白虎・ハク" コスチューム(色用)が有料配信中。
-本作のタイトルを初代と同じにした理由として、プロデューサーの小田泰之氏は「サブタイトルを付けてシリーズ作感を出すと、新規プレイヤーが入りにくいことを懸念したのがいちばんの理由」と公式ファンイベント(「SAMURAI FES」)の席上で述べている。また、「(個人的意見であることを前置きした上で)例えば『真サムライスピリッツ 覇王丸地獄変』とサブタイトルを付けた場合、これを海外に持っていった時に「タイトルどうするんだろう?」とか、色々ややこしい問題がある」旨を述べている([[ソース>https://www.famitsu.com/news/201907/17179780.html]])。
-2021年3月16日にXSX版が発売。120FPSでプレイできる。
--スマートデリバリーに対応し、One版所有者は無料で入手できる。また、セーブデータやDLCも引き継がれる。
-Windows版は当初Steamでの配信でSwitch版と同時発売の予定であった。
--しかし、Steamでの配信についてはその後音沙汰もなく、何故か2020年6月12日にEpic Games Storeでの配信が開始された。Steamでの配信が中止になったというアナウンスは公式にはされておらず、Epic Games Store配信作の通例に基づき、1年間の時限独占配信であることがわかり、Steam版も2021年6月15日に配信が開始された((Steam版の発売に合わせて、シーズン3の追加DLCキャラである天草四郎時貞も同時配信が開始された。))。
-他、海外ではGoogle Stadiaでの配信も行われている。
-Switch版は早期購入特典としてネオジオポケット版『[[サムライスピリッツ!2]]』を移植したものが付属。2020年8月6日に単体での一般配信が開始された。
-『ソウルキャリバーVI』に本作仕様の覇王丸がDLCキャラとして参戦している((同作での「シーズン2」のDLCキャラクターという扱いになっている。))。
-2022年10月4日に『THE KING OF FIGHTERS XV』ver1.51にてサムライチームとして「覇王丸」「ナコルル」「ダーリィ・ダガー」がDLC配信された。