本記事では、SFC版『ロマンシング サ・ガ3』をメインに解説しています。
移植・リマスター版であるPSV/PS4/Switch/One/Steam版『ロマンシング サガ3』は参考記述扱いで掲載。
【ろまんしんぐさがすりー】
ジャンル | ロールプレイングゲーム | ![]() |
対応機種 | スーパーファミコン | |
メディア | 32MbitROMカートリッジ | |
発売・開発元 | スクウェア | |
発売日 | 1995年11月11日 | |
定価 | 11,400円 | |
配信 |
バーチャルコンソール 【Wii】2010年9月21日/800Wiiポイント 【WiiU】2014年2月26日/800円 |
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レーティング |
CERO:B(12才以上対象) アイコン:暴力、犯罪、麻薬等薬物 ※バーチャルコンソール版のみ |
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判定 | 良作 | |
サガシリーズ |
魔王か聖王か、それとも……
自由度の高いシナリオを特徴とする人気RPG『ロマンシング サ・ガ』シリーズの第3弾かつ『ロマンシング』シリーズの最終作である。
プレイヤーは8人の主人公の中から1人を選び、アビスゲートから復活した「四魔貴族」を倒してゲートを閉じ、さらに真の宿敵をも倒すという流れ。
本作では主人公候補同士は何かの繋がりがあることが多く、最も大きな関わりとして序盤で8人全員が集まるイベントがある。
『1』・『2』のシステムを更に進化させており、シリーズ全作品でも屈指の人気を誇る。
300年に一度、死星が起こす日食「死食」。
死食の年に新しく生まれたあらゆる命は死の運命を背負い、種族を問わず死に絶える。
約600年前、死食を生き延びた赤子は人々に祝福されて育ったが、
長じてアビスと呼ばれる世界に繋がるゲートを開き、アビスの魔物を従える魔王になり、破壊の限りを尽くした。
魔王なきあと4体の強大な魔物である魔貴族が世界を支配した。
約300年前、死食を生き延びた赤子は人々に恐れられ苛酷な人生を歩んだが、
人々をまとめ上げる聖王となり、四魔貴族をアビスに追い返してゲートを閉じて、世界の復興に尽力した。
そして15年前、再び死食が起こり、世界に様々な波紋を引き起こす。時は流れ、ロアーヌ侯国の侯女モニカは男爵の反乱計画を知って、
侍女兼護衛のカタリナの助けで城を抜け出し、辺境の開拓村シノンに逃げ延びる。
そして村の若者ユリアン、トーマス、エレン、サラの4人とたまたま立ち寄っていた高名な傭兵ハリードに護衛されて、
兄であるミカエル侯爵に知らせに行った。
ミカエル侯爵は軍を率いて、男爵の軍を撃退、男爵と手を結んでいたアビスの魔物の討伐を果たした(*1)。その後、若者の1人ユリアンはモニカの護衛部隊プリンセスガードへの入隊を勧められる。(*2)
豪農の家のトーマスは家の方針に従って村を出て親戚を訪ねるため旅立ち、
エレンとサラも今回の事件を機に、それぞれしばらく世界を見て回る旅に出ることにした。
仕事を終えた傭兵ハリードも気ままな旅を再開。
また侯女モニカはツヴァイク公子への嫁入り話が来る。
侍女カタリナは宝剣マスカレイドを盗まれ、奪回のために旅立つ。
ミカエル侯爵も影武者を立てて、たびたびお忍びの旅に出てみるのであった。
フリーシナリオシステム
「トレード」「マスコンバット」といったミニゲーム
前作の長所の継承、改良点
BGM・グラフィック
+ | 美麗な演出の数々 |
ゲームバランス
圧倒的な使い勝手の良さを誇る技の存在
「達人」システムについての賛否
ストーリーの関係上、ラストバトルにおいての不自由な仕様
+ | ネタバレ注意 |
術の使い勝手の悪さ
+ | 最強術の効果 |
極意化について
出現しないモンスター
最高ランク技の修得
ストーリー・シナリオ
+ | 折りたたみ |
仲間キャラクター数に上限がある
外せないキャラクター
武器・防具の開発欄について
トレードのエージェントが街中の一般市民と兼用
所持金の上限が1万オーラムまでと少ない
コマンダーモードの設定ミスや不親切な仕様
その他、細かな点
細かな不満点や未完成な点こそ多いものの、演出・ゲーム性・グラフィック・BGMとあらゆる点で大きく進化した作品であり、サガシリーズ最高傑作という声も多い。
その一方で未完成な部分がプレイヤーをもやもやさせたのは確かであり、『ミンサガ』の件もあって特にリメイクが望まれている。
また、電撃オンラインのリメイクして欲しいゲームランキングで3位にランクインした。
とある町でのイベントについて
ボツ要素
バグ・裏技
攻略本について
その他
2019年11月11日にリマスター版が発売。当初はiOS/Android/PSVのみの予定だったが、PS4/Switch/One/Windows(*38)でも販売された。
ちなみに「リマスター」と謳ってはいるものの、実は原作に可能な限り"似せて"作り直した新作・別物である。
*1 実はミカエルは男爵の反乱計画を見抜いていて、実行させてから潰すことを想定してわざと城を空けていたのだが、モニカが城を抜け出してまで知らせに来ることは想定していなかった
*2 主人公がユリアンの場合、入隊するかは任意で選択可能
*3 ただし逆に主人公候補8人のほうに制約のあるキャラが増えた。
*4 敵味方で全く同じ技データを参照していた。
*5 WPは技を、JPは術を使用するためのポイント。
*6 正確には高い方が低い方の10倍+45以上あること。
*7 ミカエルは侯爵(ロアーヌ候国領主)という立場であるためか、固有イベントが他の主人公に比べて多く、マスコンバットもそのひとつ。
*8 攻撃の兵法+敵軍全滅で猛将の兵法、防御の兵法+自軍無傷で鉄壁の兵法、戦闘終了時自軍全てが画面右側1/4の状態で「背水の陣」。複数条件を満たす場合は「背水の陣」が優先される
*9 毒と石化は回復しないので、治療するならバックパックからアイテムを使用する必要がある。
*10 戦闘に参加しない控えメンバーが戦闘に与える効果。増幅レベル/128の割合で敵への与ダメージが増加する。
*11 特に「宵闇のローブ」という防具は誰もが引っ掛かる自称最強装備。表示されていない弱点によって物理防御は数値の半分、魔法防御も一部以外は0。なおこれは「実は偽物である」という理由に基づくものであり、あるキャラの固定装備である同名の防具は、弱点が殆どなくなってほぼ数値通りの防御力があり、また数々の耐性を有す優れた装備となっている。
*12 魚鱗=水属性に完全耐性、フェザーブーツ=浮遊状態付加、魔女の瞳=凝視無効など。
*13 剣・斧(通常技と固有技の2つ)・槍(固有技)・弓が該当。
*14 剣技の「分身剣」であれば10ごと。
*15 通常戦闘でJPを消費せずに術レベルを鍛えられる事や、半ば裏技だが特定ダンジョンで可能なオートレベル上げが消費0でないと継続して行えない等
*16 魔力を70~80程度まで高めてやると、中堅クラスの攻撃術でもラスボス相手に9999のカンストダメージを叩き出すほど強くなる
*17 一応バトルのたびに回復してくれる便利な固定敵がいるが、回復した際のメッセージがないため有用性に気付きにくい。
*18 ただし天系統の地相を変えられるのは太陽術・月術の専売特許である。
*19 特にトリトーンはイベント限定で行く場所にしか出現しないため、敵ランクが上がる前にイベントを終わらせているともう会えないというレアモンスター。
*20 前作では通常エンカウントで最上級モンスターが出現したので最高ランク技の習得は可能だった。
*21 「アクセルターン」から割と閃きやすい派生が設定されているが、その派生では閃かないようになっているため難度の高い「トマホーク」から閃くしかない。
*22 モンスターの名を拝借して○○道場などと呼ばれる
*23 初期案ではそれぞれラストバトルが異なり、ミカエルは城から出る必要がなく内政やマスコンだけでエンディングを迎えられる予定のキャラだった。
*24 主人公によっては常時入城可能となるが、カタリナはそれに該当しない。
*25 ミカエルかモニカを仲間にしている場合はその後も入城可能。ユリアンも入城可能キャラだが、カタリナ編では仲間にならない。
*26 一応、序盤のイベント中は選んだ主人公側に注目した会話等を設ける事で、差別化は計られている。
*27 世界中の街に散らばる職人をちゃんと発見して武器に2人、防具に4人にするのが最もバランスが良い。さらに武器3、防具3にしておいて仲間キャラのノーラ(二度と仲間にできなくなる代わりに本人&職人1人が工房に入る)を防具開発に回して武器3人&防具5人ならば詰まることはほぼない。
*28 しかも手に入れるとレベル上げ・閃きに有用な最強クラスのザコ敵「アスラ」の出現ポイントを潰してしまう事になるため(退却可能なアスラ道場としてならハリード以外はこの一箇所しかない)たいていは武器と防具の両方が開発欄に残ってしまう。(アスラと戦うだけならヤーマスでのイベントを残したり終盤に野盗の巣窟を訪れたりでも出来るがボス戦扱いで退却不可な上一戦のみ)。
*29 本来「竜鱗の盾」が並ぶべき場所に「スマートガード」という全く別のアイテムが陳列されており、実際に購入しても手に入るのは当然「スマートガード」。
*30 材料を使わなかった場合当然素材は残るのでそれでまた開発アイテムを買うことができる。例えば「竜鱗の剣」を5本手に入れるということも可能である
*31 とはいえ前述のとおりミカエルは開発で優遇されるため最終的には他の主人公パーティーより有利になる可能性がある。初期状態である程度強力な装備が各種倉庫に入っているため最初は装備にあまり金をかけなくてもすみ、それらを売ることである程度資金も賄える。
*32 ただし術戦士タイプは腕力(器用さ)・魔力の両方に優れている者が多く、陣形技・合成術どちらに組み込んでも有用という利点はある。
*33 ダメージを与える技のみ。ただし「ファイナルストライク」など武器を破壊・変化させる技は使用しない。
*34 最大でも40%程
*35 ニコニコ生放送:『サガ』シリーズ25周年特別番組でのインタビューにて
*36 後年のディスクメディアとは違いROMカセットは製造に時間がかかるため、再発注してもすぐ届く保証はなかった
*37 問屋の力が強すぎたため大量発注しないと掛け値をよくしてくれなかったり、流通を取り仕切っていた初心会の実売予想本数が実態とかけ離れたものだった
*38 Windows版はMSストアのWindows10専用版とSteam版の2種
*39 とは言え基本はヤミーと同じなので比較的対処はしやすい。またその性質上コマンダーモードだと難易度がかなり下がる。
*40 ハリードのみ、別のダンジョンで戦うことが可能。
*41 リマスター版でトウテツに遭遇可能になったため、「霧の水環」「トウテツパターン」が入手可能になり厳密には6つ。
*42 霊幻亡者がガーダーを装備している、ガーダーを装備している敵がガーダー回避ではなく盾軽減を行う、本来は盾で軽減できないはずの小剣が盾で軽減される等。
*43 ブラックはハーマンの能力値を引き継ぐため、いくらブラックを強化しようが次周には引き継がれない。更にこれを利用したアイテム装備増殖バグすらある。
*44 レオニード城の聖杯、ビューネイが確定でドロップする竜鱗など
*45 SFC版は近接攻撃でカウンターの発動と共に解除され、熱属性攻撃では解除されない。これは前作やそのリマスター版は勿論、ミンサガでも同じ仕様である。
*46 分身剣やマキ割りダイナミックが分かりやすい。
*47 一介の毛皮屋、木こり、果ては魔王殿などが三大商会を凌ぐ収益を叩き出すようになる
*48 正常な状態では相手がお金を積んだ状態から始まるため、原則こちらが不利