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サイコチェイサー - (2020/04/22 (水) 14:59:26) の1つ前との変更点
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*サイコチェイサー
【さいこちぇいさー】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B0000ZPTDS)|
|対応機種|PCエンジン|~|
|メディア|2MbitHuカード|~|
|発売元|ナグザット|~|
|開発元|スティング|~|
|発売日|1990年4月6日|~|
|定価|5,800円|~|
|配信|バーチャルコンソール:【Wii】2008年3月11日/600Wiiポイント|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|自機が歩行型&br()サイコエナジーで自機強化&br()ひたすらに硬派で地味|~|
|>|>|CENTER:''[[ナグザットSTGシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-ナグザット(現:加賀テック)リリースのPCエンジンシューティングの一つ。
-自機は歩行型のサイボーグ戦士という設定で、一切の飛行能力を持たず徒歩でバトルを繰り広げる事になる。自機が飛行しない強制スクロールの縦シューティングは結構珍しいかもしれない。
-一人プレイ専用、全6ステージ構成、周回あり。
**主なルール
-使用するボタンはショットとショット切り替えの二つ。自機には初期から4つのショットを所持しており、ショット切り替えを行う事により、使いたいショットを変更する事が可能となっている。
--主なショット種類、及び切り替え順は「ファイヤー(前方一点型ショット)」⇒「マルチウェイ(後方メイン型ショット)」⇒「バスター(左右型ショット)」⇒「サンダー(ホーミングレーザー型ショット)」⇒以下ファイヤーに戻る、となっている。
--専用アイテムを取る事により、サブウエポンであるミサイルをメインショットと一緒に発射できる。但し、ミサイルに関してはどのショットでも性能は同じである。
-ステージ中に敵が「サイコエナジー(以下PE)」というアイテムを落とす。取得したPEはステージをクリアするか、ミスしてしまうかで自機強化画面に入り、上記4ショットのどれかのゲージにPEを注入する事により、そのショットを強化できる。
--PEは各ショット毎に最大4ゲージまで存在し、初期段階にて各1ゲージがすでに固定注入されているので、残り3ゲージ分を任意で注入する事になる。任意で注入したPEゲージはオレンジ色で、この時点ではそれを他ショットのPEに回す事が可能だが、注入したステージをクリアすると、次の自機強化画面にて注入したオレンジPEゲージは青色に変化する。青になったPEゲージは固定化し、一切の変更ができなくなるので注意。
--手に入れたPEはどんな事態になっても一切消滅はしない。よって、特にペナルティなどを気にする必要は無い。
-ステージ中に手に入れられるアイテムは以下の通り。
--「サイコエナジー」…上記の通り、自機強化画面のPEを注入するのに必要なもの。8個取るとゲージ1つが増えるものと、1個とるだけで1つ増えるもののニ種類がある。
--「ミサイル」…サブウエポンのミサイルを放つ事ができる。
--「スピードアップ/ダウン」…自機スピードを上昇、もしくは下降させる。
--「その他」…一定時間自機を無敵にする「無敵化」、残機数を1増やす「1UP」がある。
--「隠しアイテム」…ステージ3と5のとある場所にて隠された超レアアイテム。取ると自機のショット性能をさらに上げられる。
-残機制で敵ダメージを食らうか壁とスクロールに挟まれると1ミス、ミス後は自機強化画面を経て戻り復活となり、残機が全部なくなるとゲームオーバー。
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**評価点
-無機質な世界観は良く描かれている。
--自機強化画面の絵がやたらとかっこいい。
-敵出現率高めで、そこそこの破壊の楽しさを堪能できる。
-グラフィック、サウンドの出来は当時のPCエンジンシューティングの中でも及第点な方。
**問題点
-初見殺しが多く、それでいて自機当たり判定が大きいので、先に進むにつれ予期できないミスを多発してしまいがち。
--何の予備動作もなく敵のレーザー攻撃が発射されて一瞬でミスしたり、他シューティングでは余裕で避けられそうな弾間をかわすのにも苦戦したり、といった具合。
--それでいて本作は戻り復活なわけで、ごり押しプレイもほぼ不可能である。そういった意味では初心者に優しくないゲームといえる。
-今何のショットを切り替えているのかが分かり辛い。一応は画面右下にアルファベットで使用中のショットが表記されているが、ぱっと見では何なのか判断するのは困難である。
--また、切り替えボタンが一つしかなく、使いたいショットに切り替えるのに何回もボタンを押さなければならないという煩わしさの問題もある。
-PE注入の自由度が低い。そもそも初期段階で注入できるゲージが各3ゲージずつ、全部で12ゲージしか存在しないわけで、普通にプレイしてもステージ中盤を終える頃にすべてのショットゲージがMAXになるのは当たり前。
--自由度を高めようと導入したであろうシステムだが、はっきりいって存在意義がよくわからない有様である。
-ステージ3、5にある隠しパワーアップアイテムを逃すと、デフォルト状態で先を挑まなければならず、知らないプレイヤーにとっては公平性に欠ける。
--もっとも、取らなくても十分クリアは可能なバランスではあるが。
-クリアしてもエンディングに該当するものは無し。スタッフロールが流れて次の周に進むという、そっけない流れとなる。
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**総評
ひたすらに硬派、それでいてひたすらに地味なゲームである。~
特別ゲームを盛り上げるような凄い演出がある訳でもなし、名作、怪作と呼べるようなインパクトの強い作りでもない。良くも悪くもごく平凡に仕上げられた、そんな一作。
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**余談
-Wiiのバーチャルコンソールに配信されている。
*サイコチェイサー
【さいこちぇいさー】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B0000ZPTDS)|
|対応機種|PCエンジン|~|
|メディア|2MbitHuカード|~|
|発売元|ナグザット|~|
|開発元|スティング|~|
|発売日|1990年4月6日|~|
|定価|5,800円|~|
|配信|バーチャルコンソール:【Wii】&br()2008年3月11日/617Wiiポイント(2019年1月27日配信終了)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|自機が歩行型のシューティング&br()サイコエナジーで自機強化&br()ゲームとしては非常に大味|~|
|>|>|CENTER:''[[ナグザットSTGシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
ナグザット(現:加賀テック)リリースのPCエンジンソフトの一角。開発は後に別メーカーから発売された『[[オーバーライド]]』にも関わったスティングが担当。~
ジャンルとしては縦スクロールシューティングだが、PCEのシューティングとしては珍しく自機にあたる存在は飛行をせず徒歩での移動を行う。
人類の殺戮を繰り返す「アウラ帝国」の暴走を止めるため、人類が望みをかけて作り上げた超戦闘アンドロイド「サイコチェイサー」が戦いに挑むというストーリー設定。
一人プレイ専用。全6ステージ構成の周回制。
**ゲームルール
-''操作体系''
--十字キーにてサイコチェイサー(以下:自機)の移動。ボタンは各自、ショットボタンとショット切り替えボタンに使用する。
---十字キーで8方向移動操作。本作の自機は徒歩移動という性質上、行動できる地形に制限がかかる場面がある。
---ショットボタン押しっぱなしで切り替え中のショットを撃つ(ボタン連射は不要)。
---ショット切り替えボタンで今使用しているショットの切り替えを行う。切り替えや各ショットの発射回数に制限はない。&br()ボタンを押す度に「ファイヤー ⇒ マルチウェイ ⇒ バスター ⇒ サンダー ⇒ 以後ファイヤーからループ」の順に変化し、それぞれ性能が異なるショットを撃てる。
--以下4種類のショットの性能を表記する。
#region(ショット性能の詳細)
|''ファイヤー''|前方1方向に敵貫通性能と高攻撃力を誇る弾丸を撃つ。。レベルアップすると連射数が増える。&br()前方に対して圧倒的な性能を持つショットで、全編通して使用頻度が高い。|~|
|''マルチウェイ''|前方1方向と後方左右斜め2方向に拡散弾を撃つ。レベルアップすると後方側が最大6方向まで増える。&br()自機の後ろにいる敵を倒すのに向いているが、前方側の攻撃範囲が貧弱なのが欠点。|~|
|''バスター''|左右にお互い1方向ずつ広域ビームを撃つ。レベルアップすると攻撃の幅が広がる。&br()自機の左右に対する攻撃において有効だが、当然ながら自機前後ががら空きとなってしまう危険性あり。|~|
|''サンダー''|前方に追尾レーザーを撃つ。レベルアップするとレーザーの長さと攻撃力が増す。移動しなくとも勝手に敵を攻撃してくれる利便性を持つが、追尾中は自機が無防備になりやすい。|~|
#endregion()
-''自機の強化について''
--本作では「サイコエナジーゲージ」(以下:PE)を自機に注入して各ショットを強化(レベルアップ)できるシステムを採用している。
---各ステージ開始前及びミス後の復活後において自機強化画面に切り替わり、強化したいショットにPEを注入すると該当ショットがレベルアップする。
---PEを手に入れるには、ステージ中においてパワーチップ及びサイコエナジーアイテムを取得する必要がある。
---注入できるPEの上限は各ショット一律で4ゲージまで。そのうちの1ゲージは既に注入済みなので、プレイヤーが注入できるのは3ゲージまでとなる。
---注入したPEはいかなる状況でも消滅はしない。よってミス後の復活時でもあっても各ショットのレベルが下がる心配は無用となる。
--PEには「黄のPE((ゲーム画面ではどうみてもオレンジだが、説明書ではイエローと表記されているので本ページでもそれに基づいて「黄」と表記する。))」と「青のPE」があり、それぞれの意味合いが少し異なる。
---黄のPEは一旦注入した該当ショットからの注入解除が行え、それを他のショットへと再注入する事ができるが、青のPEは完全固定となり注入解除できなくなる。
---ミス後の復活時における注入したPEは黄のままだが、ステージクリアすると注入したすべてのPEは青に固定されてしまう。
-''アイテムについて''
--特定の敵を倒すと以下のアイテムが登場し、自機に様々な効果をもたらしてくれる。
#region(アイテム一覧)
|''パワーチップ''&br()''サイコエナジー''|前者は8つ取得すると、後者は1つ取得するだけでPEが1ゲージストックされる。PEの使い道は上記参照の事。|~|
|''スピードアップ''&br()''スピードダウン''|前者は自機の移動速度を上げ、後者は下げる。最高3段階まで移動速度が上がる。|~|
|''ミサイル''|サブウエポンにあたる前方投下型のミサイルをショットと同時に撃てるようになる。最高3段階(6方向)までミサイルのパワーアップができる。|~|
|''パワーアップ''|隠しアイテムでステージ3と5のどこかに存在する。PE注入では不可能な限界を超えた全ショットのパワーアップができる。|~|
|''エクシテンド''|1UPの効果。本作にはスコアエクシテンドはないため、唯一のエクシテンド要因である。|~|
|''無敵化''|自機が赤に変色し、一定時間無敵となる。ただし、壁挟まれミスだけは回避できない。|~|
#endregion()
-''ミス条件について''
--残機制を採用しており、残機がすべてなくなるとゲームオーバー。ミス後は戻り復活となる。
---自機が敵や敵弾に触れると一撃ミス(無敵時は除く)。壁に触れても直接ミスにはならないが、スクロールと壁に挟まれるとミスとなってしまう。
---ミス後の復活後は必ず専用画面へと切り替わる(上記)。それまでに獲得したアイテムはPE関連のものを除き、すべての効果が消失してしまう。
---この手のシューティングとしては珍しく、本作におけるゲーム開始時の残機数は5つある。
--コンティニューは5回まで可能である。
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**評価点
-''敵破壊の爽快感''
--本作のシューティングとしての趣旨は「とりあえず敵を破壊しまくる」系のものとなる。
---敵の出現率は全編通して多めで、大量に湧いてくる敵どもを豪快な爆破音と共に破壊していくのが気持ちいい。もちろん、ただ撃ってればいいというものではないが…。
---アイテム出現率も高めで、画面内に敵とアイテムが入り乱れる様がカオスな雰囲気を醸し出している。
---こういう作風なので正直ゲームとしては拭いきれない大味さはあるものの、細かい事は抜きにしてプレイするのが無難な楽しみ方といえる。
-''渋いテイストのグラフィックとBGM周り''
--グラフィックは荒廃的かつ無機質感の強い色使いで、全編通して特有の渋さを放っている。
---「孤独の戦士がダンジョン風のステージを突き進んでいく」という絵面にストイックさを感じる。グラフィックの書き込みもまずまずの出来でPCEとしては及第点な方。
---タイトル画面や自機強化画面で描かれる自機の全身絵が、人工的に作られたメカニックボディ的な感じで非常にかっこいい。
--BGMに関してもひたすらに渋い系の楽曲メインとなっている。
---派手さはあまりないものの、作中の舞台とぴったりと合った重厚でおどおどしい曲の数々がいい味を出している。
---裏技ではあるがサウンドテストが可能。ただし、裏技のやり方が少々めんどくさい。
**問題点
-''厄介な自機の死にやすさ''
--プレイに慣れていない状態における本作の難易度は大分高く、妙な苦戦を強いられやすい。
---本作の自機は他のシューティングと比べて大きめに描かれており、それでいて当たり判定も大きい。敵側も同様で全体的に密閉感が強い節がある。
---敵の攻撃パターンは全体的に単調で分かりやすいものの、この当たり判定のせいで敵の攻撃が異様なまでに避けにくい。おまけに突発的な初見殺しが多めに発生する。
---このために他のシューティングと同じ感覚でプレイすると、''何てことのない敵攻撃を避けられずミス''という状況が当たり前のように起きる。
---おまけに本作は戻り復活なので、勢い任せのごり押しプレイは効かないのが厄介。ミスしてもPEのレベルが下がらないので、復活時の戦力があまり落ちないのが救いだが…。
--一方で自機の当たり判定のイメージと初見殺しの対処が理解できるようになると、その難易度は極端に下がる。
---敵の行動はワンパターンなものが多く、ボスを含めた敵の耐久度もさほど高くないので、驚くほどあっさりとクリア可能。この辺が大味なゲームといわれる所以である。
-''存在意義が感じられないPEシステム''
--本作最大の売りだと思われしPEによる自機強化だが、''システムそのものが蛇足でしかない''。
---自機強化画面で注入できるPEは全12ゲージだが、普通にプレイしても''中盤ステージを超えるころにはそれら全部を獲得でき、すべてのPEを注入できてしまう''。
---すべてのPEを注入し終えるとそれ以上の強化ができないので、PEを稼ぐ理由がなくなる。好みのショットにPEを注入していくという自由度が根本的に否定されている。
--ミサイルとパワーアップがアイテム強化でPE注入制でないのもかなり謎。
---せっかくのPEによる自機強化なのだから、強化できる要素はすべてPE注入制にすれば自由度が高まるはずなのに、PEとアイテム別々で強化させる意味があったのだろうか?
---さらにいうとパワーアップアイテムの効果が極めて強力((パワーアップすると全ショットの攻撃範囲が強大に増す。PEによるゲージ全注入をするよりも圧倒的に強い。))で、何のためのPE強化なのか分からない。
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**総評
正直なところゲームとしての完成度はお世辞にも高いとはいえず、一般的には大味で雑なシューティングと言わざるを得ない。~
特有の渋い外観に魅力を見出し、ゲームバランスよりも破壊のカタルシスに浸りたいシューターならばプレイする価値はあるかもしれない。
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**その後の展開
-かつてはWii版のバーチャルコンソールに配信されていた(2019年1月27日配信停止)。