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*SIMPLE2000シリーズ Vol.43 THE 裁判 ~新米司法官 桃田司の10の裁判ファイル~
【しんぷるにせんしりーず ぼりゅーむよんじゅうさん ざ さいばん しんまいしほうかん ももたつかさのじゅうのさいばんふぁいる】
|ジャンル|法廷アドベンチャー|&amazon(B00016PKWG,image)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|D3パブリッシャー|~|
|開発|トムキャットシステム|~|
|発売日|2004年3月18日|~|
|定価|2,000円(税別)|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|雑な作りのシステム&br;後だしジャンケン裁判&br;裁判の題材は多彩|~|
|>|>|CENTER:''[[SIMPLEシリーズリンク>SIMPLE2000シリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-『[[逆転裁判>逆転裁判シリーズ]]』の後追いで制作された裁判ゲームであり、SIMPLE2000シリーズの一作。
-SIMPLEシリーズでも人気の『[[THE 推理>SIMPLE1500シリーズ Vol.59 THE 推理 ~IT探偵:18の事件簿~]]』シリーズのスピンオフ作品ということで発売前は期待されていたのだが……。
**特徴的なシステム
-時間制限の存在
--証拠などを集める調査パート、本番の裁判パートともにコマンドを1つ行うごとに規定の時間が経過する。
--無闇にコマンドを実行するのではなく、何が必要なのかプレイヤーは考えなければいけない。
-陪審員制の裁判
--現実の裁判と違い、作中では陪審員制度になっている。
--陪審員は11人いて、単純に言えば過半数から支持を受けられれば勝訴になる。
--陪審員がどちらの意見を支持しているかは裁判中にプレイヤーの行動に応じて移り変わる。
**評価点
-シナリオの本数
--タイトル通り全部で10のシナリオがある。
--扱う内容も刑事事件から著作権裁判、離婚裁判など多彩。
-陪審員の存在
--裁判中、現状がプレイヤーに有利か不利か一目でわかるようになっている。
--また、不利な状況から一気に優勢に立ったときには爽快感がある。
--勝訴にも多数決での勝利と陪審員全員から支持を得た完全勝利とあり、完全勝利を目指して再プレイも可能。
**問題点
-シナリオが雑
--毎回裁判間際になって主人公に依頼が来るので、ろくな捜査もできないまま裁判になだれ込むケースが多い。
---本家である逆転裁判ではこの点をクリアする為に『序審法廷制度』という設定を用意してある(簡単に言えば凶悪犯罪が多くなりすぎて手が回らなくなってきた為、とりあえず無罪か有罪かだけをすぐに決めるというもの)。これはこれで冤罪を生み出す事に一役買っているのだが、主人公と同じくプレイヤーがロクに情報を知らない状態で裁判に挑む状況を作り出しており、プレイヤーが納得出来るかどうかはともかく、その作品内で慌ただしく裁判が始まってしまう理由付けをしている。
--せっかく調査で集めた証拠も裁判中でなぜその証拠品の提出が正解なのか、分かりにくい。
--また、裁判の途中で発見された証拠が鑑定されて採用されたり、裁判所にいきなりやってきた証人が決定的証言をするなど、捜査が何の役にも立たない場合が多い。
--その他に、捜査段階で一言も言及されていなかったことが裁判中に明らかになることも多い。
--シナリオの中にはAIやクローン人間といった現実の法律を超えた範囲のものが登場し、法律を題材にしたゲームとして不適当である。
-あまり意味の無い捜査パートの時間制限要素
--時間制限がかなりゆるい設定になっているため、ある程度総当りでもOKになってしまっている。
---普通に進めていればかなり時間が余ることになる。
-尋問や異議の申し立てなどの裁判パートのシステム面
--裁判中に自分の証拠品を参照することができない。
--『逆転裁判』で言うところの「ゆさぶる」がない。
--異議を申し立てられるのはゲーム画面で「つっこむ」というアイコンが表示されたときのみ。
---「コレ見てみぃ」「それ関係ないやろ」「そこんとこ、もう少し詳しゅう」の3つから選択するのだが、何に対してなのか不明なため間違えやすい。
---3択が出現せず、「つっこむ」行動そのものが正解の場合もある。このことは説明書には未記載。
-ゲーム全体のシステム面
--チュートリアルになるシナリオがなく、説明書の解説も大味で、プレイヤーが右往左往してしまう。
---加えて、ゲーム中の選択肢で法律の専門知識が求められる場面があるがノーヒントである。
--既読メッセージのスキップ機能がない。バックログ機能はあるのだが、L1ボタンとR1ボタンで1つのメッセージごとに送っていかなければいけない。
--各シナリオをクリアした後でしかセーブができない。
---敗訴=ゲームオーバーで、シナリオの最初の調査パートからやり直しであるため、面倒である。
-キャラクターボイスについて
--キャラクターの1人、元検事の猿山太郎を除いてメインキャラクターはほぼフルボイスである。
---ボイスがない理由はゲーム開始直後に説明がある。
--ただし、シナリオクリア後の後日談にはどのキャラにも一切ボイスがない。
--完全な棒読みというのはないが、声優の演じわけが不十分で別のキャラなのに同じ声ということがある。
**総評
陪審員制度の採用は目新しい点だが、それ以外は有名作品の劣化後追いでしかなく、それらを差し置いて本作をプレイする理由はないゲームである。&br;
作品単独で見てもクソゲーの範疇であり、同じSIMPLEシリーズでもスピンオフ元の『THE 推理』シリーズのほうをプレイしたほうがいいだろう。
*SIMPLE2000シリーズ Vol.43 THE 裁判 ~新米司法官 桃田司の10の裁判ファイル~
【しんぷるにせんしりーず ぼりゅーむよんじゅうさん ざ さいばん しんまいしほうかん ももたつかさのじゅうのさいばんふぁいる】
|ジャンル|法廷アドベンチャー|&amazon(B00016PKWG,image)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|D3パブリッシャー|~|
|開発|トムキャットシステム|~|
|発売日|2004年3月18日|~|
|定価|2,000円(税別)|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|雑な作りのシステム&br;後だしジャンケン裁判&br;裁判の題材は多彩|~|
|>|>|CENTER:''[[SIMPLEシリーズリンク>SIMPLE2000シリーズ]]''|
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**概要
-『[[逆転裁判>逆転裁判シリーズ]]』の後追いで制作された裁判ゲームであり、SIMPLE2000シリーズの一作。
-SIMPLEシリーズでも人気の『[[THE 推理>SIMPLE1500シリーズ Vol.59 THE 推理 ~IT探偵:18の事件簿~]]』シリーズのスピンオフ作品ということで発売前は期待されていたのだが……。
**特徴的なシステム
-時間制限の存在
--証拠などを集める調査パート、本番の裁判パートともにコマンドを1つ行うごとに規定の時間が経過する。
--無闇にコマンドを実行するのではなく、何が必要なのかプレイヤーは考えなければいけない。
-陪審員制の裁判
--現実の裁判と違い、作中では陪審員制度になっている。
--陪審員は11人いて、単純に言えば過半数から支持を受けられれば勝訴になる。
--陪審員がどちらの意見を支持しているかは裁判中にプレイヤーの行動に応じて移り変わる。
**評価点
-シナリオの本数
--タイトル通り全部で10のシナリオがある。
--扱う内容も刑事事件から著作権裁判、離婚裁判など多彩。
-陪審員の存在
--裁判中、現状がプレイヤーに有利か不利か一目でわかるようになっている。
--また、不利な状況から一気に優勢に立ったときには爽快感がある。
--勝訴にも多数決での勝利と陪審員全員から支持を得た完全勝利とあり、完全勝利を目指して再プレイも可能。
**問題点
-シナリオが雑
--毎回裁判間際になって主人公に依頼が来るので、ろくな捜査もできないまま裁判になだれ込むケースが多い。
--せっかく調査で集めた証拠も裁判中でなぜその証拠品の提出が正解なのか、分かりにくい。
--また、裁判の途中で発見された証拠が鑑定されて採用されたり、裁判所にいきなりやってきた証人が決定的証言をするなど、捜査が何の役にも立たない場合が多い。
--その他に、捜査段階で一言も言及されていなかったことが裁判中に明らかになることも多い。
--シナリオの中にはAIやクローン人間といった現実の法律を超えた範囲のものが登場し、法律を題材にしたゲームとして不適当である。
-あまり意味の無い捜査パートの時間制限要素
--時間制限がかなりゆるい設定になっているため、ある程度総当りでもOKになってしまっている。
---普通に進めていればかなり時間が余ることになる。
-尋問や異議の申し立てなどの裁判パートのシステム面
--裁判中に自分の証拠品を参照することができない。
--『逆転裁判』で言うところの「ゆさぶる」がない。
--異議を申し立てられるのはゲーム画面で「つっこむ」というアイコンが表示されたときのみ。
---「コレ見てみぃ」「それ関係ないやろ」「そこんとこ、もう少し詳しゅう」の3つから選択するのだが、何に対してなのか不明なため間違えやすい。
---3択が出現せず、「つっこむ」行動そのものが正解の場合もある。このことは説明書には未記載。
-ゲーム全体のシステム面
--チュートリアルになるシナリオがなく、説明書の解説も大味で、プレイヤーが右往左往してしまう。
---加えて、ゲーム中の選択肢で法律の専門知識が求められる場面があるがノーヒントである。
--既読メッセージのスキップ機能がない。バックログ機能はあるのだが、L1ボタンとR1ボタンで1つのメッセージごとに送っていかなければいけない。
--各シナリオをクリアした後でしかセーブができない。
---敗訴=ゲームオーバーで、シナリオの最初の調査パートからやり直しであるため、面倒である。
-キャラクターボイスについて
--キャラクターの1人、元検事の猿山太郎を除いてメインキャラクターはほぼフルボイスである。
---ボイスがない理由はゲーム開始直後に説明がある。
--ただし、シナリオクリア後の後日談にはどのキャラにも一切ボイスがない。
--完全な棒読みというのはないが、声優の演じわけが不十分で別のキャラなのに同じ声ということがある。
**総評
陪審員制度の採用は目新しい点だが、それ以外は有名作品の劣化後追いでしかなく、それらを差し置いて本作をプレイする理由はないゲームである。&br;
作品単独で見てもクソゲーの範疇であり、同じSIMPLEシリーズでもスピンオフ元の『THE 推理』シリーズのほうをプレイしたほうがいいだろう。