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トゥルーラブストーリー3 - (2011/03/01 (火) 12:16:26) の最新版との変更点

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*トゥルーラブストーリー3 【とぅるーらぶすとーりーすりー】 |ジャンル|恋愛シミュレーション|#amazon(B00005OVSI)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|エンターブレイン|~| |開発元|ゲームクラブ|~| |発売日|2001年4月5日|~| |価格|7140円|~| |ポイント|紛うこと無きTLSだけど……&br()明らかな作り込み不足&br()慣れないことはやるものではない&br()ロリコン養成ゲーム|~| //|分類|''シリーズ異色作''|~| **「トゥルーラブストーリーシリーズ」とは -アスキー発売、ビッツラボラトリー開発の恋愛シミュレーションゲームのシリーズ。現在のところ、四作目の「Summer days and yet...」が最終作で、略称「TLS」。熱狂的なファンをトゥルラーと呼ぶ。 -一作目は1996年発売だが、形を変えながらも未だシリーズの系譜は続いており、その歴史は「[[ときめきメモリアル>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/67.html]]シリーズ」や「[[サクラ大戦>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/132.html]]シリーズ」と並び、また家庭用オリジナルタイトルとしてもそれらに次ぐ売り上げである。 --もっとも、上記のそれらには、流石に大きな差をつけられている。 --ギャルゲーの中でも女の子とのやり取りに特化した作品である。そのせいか、この作品のファンには恋愛色のある育成SLGを邪道と嫌う層が不思議と多い。 -全作共通して、 --登場キャラが地味な髪の色をしており、通称「TLS系キャラデザ」というキャラクターデザインの方向性を立てた。 --4作目以外「別れ」をテーマにしており、転校や卒業によってそれが描かれる。 --音楽は、「グランディア」「LUNAR」で知られる岩垂徳行氏。内容にマッチした感傷的なメロディーは、全作通じて評価は高い。 --システムは、場所を移動してイベントを起こすオーソドックスなアドベンチャー方式。また、下校会話モードがあり、下校中に女の子と話しながら帰ることができる。 -余談だが、一作目のOPを無名時代の仲間由紀恵が歌っており、彼女の黒歴史だと言われることも(実際は本人のディスコグラフィーに掲載されている)。また、OPムービーはサンライズが制作しており、シリーズ中最も評価されている。 **本作概要 -ということで、歴史の古いギャルゲー「トゥルーラブストーリーシリーズ」を背負って発売されたPS2進出作。当時のギャルゲーがまだPSで出されることが多かった中(高いスペックが必要なかった)、いち早くPS2で発売された。 -売り上げこそ振るわないが、安定した製作体制であったため評価は常に高くギャルゲーの中では鉄板だとされたシリーズ。本作も当然、その体制下で製作されるものだと、多くのファンが疑わなかった。 -だが、「2」発売を前後し、発売元のアスキーがエンターブレインに合併され、開発元のビッツラボラトリーも再編されてしまう。その結果、満足のいかないまま製作が始まってしまったため、その内容は多くのファンをガッカリさせる内容になった。 **特徴 -今までは期間が一ヶ月だったが、一年になった。舞台も''高校から中学''になり、中学最後の一年を追体験していく内容となっている。 --よって期間が長いため、一日ずつ日数を進めるのではなく、一週間の中からプレイする日を選んでいく。また、移動可能な回数も一日四回から一回に減った。 -下校会話モードにほとんど変更は無いが、場合によっては三人での下校となることもある。 **問題点 -OP部分は、キャラクターデザインの松田浩二が担当している。だが、氏はクリエイター出身のため、今までのようにアニメーションという訳にはいかず、半ば背景画やキャラ絵のスライドショーになってしまった。松田氏のデザインは独特なクセがありながらも人気が高いが、今までがフルアニメーションのOPだっただけに、こればかりは批判の対象となった。 -ギャルゲーとしては未知の領域である中学校に踏み込んだ作品であるが、その結果として「共感できない」という意見が続出した。いや、共感できるにはできるのだが、ある意味ジブリのアニメ映画「耳をすませば」をトラウマに持つ心理と同様であろう。もっとも、そうでなくともデザインがかなり幼くなっており(年齢相応とも言う)、共感できないのも頷ける。というか、そもそも中学生を攻略したいと思う人が何人いるのか疑問である。 --本作は、多くのギャルゲーが高校を舞台にする理由をその身をもって知らしめたと言えよう。 -今までの作品はテンポが良く大抵二~三時間で終わり、それを売りにさえしてたきらいがあったのだが、本作は期間が長いため、一周に四~六時間はかかる。 --しかも、その期間が長いため、シリーズの特徴である下校会話が途中から話すネタが無くなってくる。必然的に、毎回同じ会話をせざるを得ない。 --その一方、デートに行く→告白する→失敗→卒業式まで飛ぶ、という流れなので、例え六月であっても八月であっても、告白イベントが発生してしまえばその後の年間行事イベントは見ることが出来ない。 ---以上のことから、期間を長くしたメリットを失っている。 -攻略可能人数が大幅に減り、四人だけである。前作までは、固定キャラ(「1」五人、「2」四人)+各季節及び各学期限定キャラで六人だったので、「1」では総計九人、「2」では十人であった。 --そのくせ、非攻略の女性キャラは多い。固定キャラの四人を除けば、シリーズ最多の七人である。恐らく「2」の非攻略キャラ、安藤桃子同様攻略対象になり損ねたのだろうが、それにしても手抜きかと見紛うほど。 **評価点 -転校をテーマにしていないからか雰囲気こそそれまでと異なるが、それ以外は驚くほどいつものTLS。キャラクターはいつも通りの松田タッチだし、岩垂節全開のBGM、相変わらず没個性的な主人公に、キャラクターとのやり取り。また、さすがに卒業間近ともなると、いつもどおり切なさ全開の雰囲気を醸し出す。 --もっとも、何人かそれまでにはないタイプのキャラがいるので、多少たじろぐかもしれない。 -攻略こそできないが、サブキャラはサブキャラで、サブシナリオにおいてしっかりキャラクター描写がされている。 **総評 -悪いことばかり書いたようだが、これらに目を瞑れば、実質はかなりTLSらしいまともな作品ではある。マンネリ脱却を目指した新構成、PS2初期の作品であることを鑑みれば、相当に評価されるべき作品であろう。また、製作陣を巡るゴタゴタがあったことをみれば、むしろ、よくぞそんな状況下で作れたものだ、と思えてしまう。 -だが、スタッフが提示したそんな新しい形も、ファンが望むそれとは全く異なっていた。まだPS2の普及が進んでいなかった時期ということもあり、売り上げはシリーズ最低を記録、シリーズに大きな影を落とすことになる。 --もっとも、大量出荷がされなかったためか、ワゴン行きになるものは少なかった。 -また、同時代から続く「ときめきメモリアルシリーズ」のPS2作品「[[ときめきメモリアル3>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/713.html]]」とは、共にPS2進出作で、しかも発売年が同じであるため何かと比較される。実際、OPや攻略人数の減少など、似たような欠点が多い。 *その後 -本作発売から2年後の2003年、現時点での最新作である「True Love Story Summer days,and yet...(TLSS)」が発売された。''大まかなシステム周りが「2」と同じ''になったため、黒歴史ではないにしろ、シリーズの中でも変わり者という立ち位置は変わらない。 --また「TLSS」では、「3」で松田氏が引退したため、今までグラフィックスタッフだった高山箕犀がキャラクターデザインを担当している。 -2006年、本シリーズのスタッフが開発した「キミキス」「true tears」が発売された。特に、「キミキス」は最も本シリーズの特徴を受け継いでおり、続編の「アマガミ」同様、「TLSの後継作」と言われる。 --ただし、それらは実質シリーズの打ち切りでもあり、TLSからのファンの間では賛否分かれている。
//全体的に表現を公平なものに編集 *トゥルーラブストーリー3 【とぅるーらぶすとーりーすりー】 |ジャンル|恋愛シミュレーション|CENTER:&amazon(B00005OVSI)[[裏を見る>https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/5152A7GTFYL._SY445_.jpg]]| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|エンターブレイン|~| |開発元|ゲームクラブ|~| |発売日|2001年4月5日|~| |価格|7,140円|~| |判定|なし|~| |ポイント|過去2作からシステム面が変更&br;中学生との恋愛は早すぎた?|~| |>|>|CENTER:''[[エンターブレイン恋愛シミュレーションシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[トゥルー・ラブストーリー]]』シリーズとしては初のPS2進出作。~ 当時のギャルゲーがまだPSで出されることが多かった中(高いスペックが必要なかった)、いち早くPS2で発売された。~ シリーズ全体の詳細は[[一作目>トゥルー・ラブストーリー]]の記事および『[[エンターブレイン恋愛シミュレーションシリーズ]]』の記事を参照。 **特徴・システム -これまでのシリーズと異なり、主人公は''中学3年生''。またプレイ期間もこれまでの一ヶ月から一年間に大きく伸びた。 -プレイ期間が長いこともあり、これまでのように毎日行動を選択するのではなく、一日の終りに次の一週間の中から「がんばる日」=行動する日を選ぶ方式となった。 --カレンダーにはどの日に特殊なイベントが起こるかのガイドが付いている。 --「がんばる日」を選ぶと、登校→校内の場所を選択→下校というこれまでと同じようなゲームの流れになるが、移動箇所の選択は一日一回だけ。 --また日曜日に行動すると、所持金を使って女の子に渡すプレゼントを購入することも可能。お金は毎月頭にお小遣いとして貰える。 --「がんばる日」を連続して選べば毎日行動することも可能……だが連続してがんばると「やる気」ステータスが減少してしまい、イベント発生率が低くなってしまうため、適度に休みを挟みながら進めていくのが基本となる。 -下校会話モードでは、条件を満たすと他のキャラが混ざって3人での下校となる。 --普段とは違う会話が見られるが、デートに誘えなかったりスキンシップができなくなるため、攻略的には基本的にデメリット要素である。 **評価点 -「転校」ではなく「卒業」がテーマという点こそ過去作と異なるが、基本的な作風はいつものTLSと変わらない。 --キャラクターはいつも通りの松田タッチだし、岩垂節全開のBGM、相変わらず没個性的な主人公に、キャラクターとのやり取り。また、さすがに卒業間近ともなると、いつもどおり切なさ全開の雰囲気を醸し出す。 --もっとも、何人かそれまでにはないタイプのキャラがいるので、多少たじろぐかもしれない。 -攻略こそできないが、サブキャラはサブキャラで、サブシナリオにおいてしっかりキャラクター描写がされている。 **賛否両論点 -高校ではなく中学校が舞台 --主人公・攻略ヒロインが中学3年生というのは学園ギャルゲーとしては比較的珍しく((中学生はおろか小学生(!)をも攻略対象とした先駆者として『初恋物語』シリーズがあるが、マイナー作品なのは否めない))、キャラクターデザインやヒロインの言動もこれまでより年相応に幼くなっており、好みが分かれる部分である。 **問題点 -攻略期間が伸びたことによる間延び感 --これまでのシリーズが大抵二~三時間でクリアできたのに対し、本作はプレイ期間が長いため一周に四~六時間はかかる。 --イベント自体は少なくないものの、日数が多いため同じやり取りを何度も繰り返し見ることになりがち。特にシリーズの特徴である下校会話のネタが途中で切れてしまう。 --一方で、条件を満たす((好感度を最高まで上げるか、デートで特定の選択肢を選ぶ))と主人公が自動で「告白を決心」し、以降そのヒロインは特定のイベント以外で登場しなくなってしまう。そして「告白」するとそのまま自動で卒業式まで時間が飛んでエンディング……というやや特殊な流れとなる。 ---そのため、早くに告白してしまうとプレイ時間は短縮できるが、その後のイベントを見ることができなくなってしまう。 -OP部分は、キャラクターデザインの松田浩二が担当している。だが、氏はクリエイター出身のため、今までのようにアニメーションという訳にはいかず、半ば背景画やキャラ絵のスライドショーになってしまった。 --松田氏のデザインは独特なクセがありながらも人気が高いが、今までがフルアニメーションのOPだっただけに、こればかりは批判の対象となった。 **総評 開発会社とプラットフォームが変わったものの、ゲームの根幹自体はこれまでのTLSシリーズからブレていない。~ しかし攻略期間は伸びたが、会話パターンの少なさなどから密度の薄さを感じてしまうのが残念な点。~ システムの変更や、中学校が舞台というやや人を選ぶ要素、PS2の普及が進んでいなかった時期ということもあり、売り上げはシリーズ最低に落ち込んでしまった。~ とはいえ恋愛ゲームとしてはとりわけ悪い出来というほどでもないので、中学生らしい初々しい恋愛を描いたゲームがプレイしたいなら手に取る価値はある。 **その後 -同時代から続く恋愛ゲームとして「ときめきメモリアルシリーズ」のPS2作品『[[ときめきメモリアル3>ときめきメモリアル3 ~約束のあの場所で~]]』が同年に発売された。 --システムの変更、攻略人数の減少、売上が振るわなかったことなど似た要素が多いため何かと比較された。 -本作発売から2年後の2003年、『[[True Love Story Summer Days, and yet...]](TLSS)』が発売された。 --TLSSは''大まかなシステム周りが『2』と同じ''に戻ったため、本作のシリーズの中でも変わり者という立ち位置は変わらない。 --またキャラクターデザインは『3』まで担当していた松田氏が引退したため、今までグラフィックスタッフだった高山箕犀が担当している。

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