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*ファイアーウーマン纏組 【ふぁいあーうーまん まといぐみ】 |ジャンル|学園ADV|~| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|徳間書店インターメディア|~| |開発元|HuneX|~| |発売日|1998年3月26日|~| |定価|7,800円|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 PC-FXでリリースされた同名作品をベースに、パラメータの再調整などを行ったリメイク作。イベントも追加されたが、一部に削除された要素もある。~ また、ドラマCDが二枚付属している。一部キャストが異なるが、理由は不明。~ 自主独立をモットーとする「白鷺学園」に転校してきた主人公が、学園のトラブルシューター「纏組」の一員となって約十ヶ月の期間をすごしていく。~ 喧嘩が非常に重要な要素となっており、スタッフ間では「学園喧嘩シミュレーター」と呼ばれていたらしい。 **特徴 -主人公のキャラクターメイキング --主人公のキャラクターメイキングの際「学年」も設定でき、1年生なら遠足、2年生なら修学旅行といった具合に一部のイベントに影響する。 -一風変わった行動内容 --授業を受けるシーンがほとんどなく、一日を特定の区切りをつけて行動選択することもない。放課後の校舎内を歩き回り、イベントを探していくスタイルになっている。 --ヒロインとの好感度を上げるのも、ほとんどが会話によるもの。話しかけていれば勝手に好感度が上がっていく。 --時間制限のあるイベントは存在せず、主人公が帰宅するまでが「一日」。 -部活動 --特定の部に所属するのではなく、好きな部活に参加可能。合宿や大会も同様。 --部活動は大きく分けて三種類。~ 文化系:最大体力が下がってしまうが、体調の変化が少ない。また、ある程度文化部の習熟度がないとテストで赤点を取ってしまい行動が制限される。~ 体育会系:体力が上昇するほか、大会に参加して好感度を上げられる。~ 格闘系:消耗は激しいが、習熟度によって新技を習得する。喧嘩の為には必要不可欠となる。~ --この他に菜園部(体力の上昇が非常に大きいが活動は不定期)、バレヱ団(一定の条件を満たすと参加できる隠し部活)などがある。 -喧嘩 --喧嘩はターン制で行なわれ、制限時間内に次のターンで行なう行動をボタン入力で選択する。 --1ターンに行なえる行動は 4つまでで、1つのターンが終了すると敵味方共に一旦攻撃を止め、次のターンの行動選択が可能となる。 ---相手の攻撃によっては、一時的に意識を喪失した状態になったり、弾き飛ばされたりして、自分の攻撃ができないこともある。 ---キャラによって技との相性があり、そこを突くとかなり楽に勝てるようになる。 -GPS --「Global Positioning System」ではなく「Gal Positioning System」の略。既に会ったヒロインの現在地やトラブルの有無を、保健室にいながら知ることが出来る。 --基本的にはこれに頼ってトラブルを探していくが、中にはGPSでは捕らえられないトラブルも存在する。 **賛否両論点 -肝心(なはず)のデートなどがいまひとつな出来 --自分からデートには誘えず、下校会話でデートの約束→次の休日に出かける、という流れになる。 --しかも一枚絵が表示されるのみで、デートの内容には一切関与できない。 --また、何故か休日用の私服立ち絵だけがタッチがまったく異なる。 --長期休暇に関しても、仲のいいヒロインとのショートムービーがわずかに流れるだけで終了。休み明けの会話とのギャップが大きい。 -体育会系の部活の意味が乏しい --体力を挙げるだけなら菜園部の手伝いをしたほうがいいし、大会にしても回数が少ない。 -一部イベントに不具合がある --わかりやすいのが、主人公が一年生の時に発生する遠足でのイベント。後ろから目隠しされて「だーれだ?」と言われるというよくあるイベントなのだが、ここにはボイスが付いていない。 ---スタッフルームでの会話によれば「忘れてました」とのことだが、ボイスセレクトのイベントでボイスを入れ忘れてはいけないだろう。 -システム面がよろしくない --PC-FXからの移植ということもあり、操作性があまりよくない。部活時のエフェクトもスキップできず、地味に不便。 **評価点 -自由度の高さ --ゲームの芯となるシナリオはあるが、それを無視しても問題がない。 --喧嘩の約束をスルーしてしまったり、四対一でフクロにしてしまってもそのまま進められる。好感度は下がるが、ゲームオーバーにはならない。 --ネタ分も豊富で、覗きイベントのあとであだ名が「裸の大将」になってしまったり、モブキャラに延々と話しかけているとサブイベントが起きたりする。 -喧嘩の楽しさ --一対一だけでなく多数を相手にする為の戦術やコンボの構築など、喧嘩パートがとても楽しめる。 --あるアイテムを所持した状態でクリアすると、タイトルメニューから喧嘩モードへと行くことが出来るようになる。本編では敵だったキャラを使用したり、対人対戦も可能。 **総評 この時期に濫立したギャルゲーの中では、頭ひとつ抜け出た感じのタイトル。~ 知名度が高くなく、なまじ声優陣が豪華だったこともあり「声優だけのゲーム」「ドラマCDのオマケ」などと呼ばれたりもしたが、馬鹿にしたものではない出来である。~ しかし版権の都合などでアーカイブス配信は難しいらしく、今からプレイするのはやや難しいか。