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マインドシーカー」を以下のとおり復元します。
*マインドシーカー 
【まいんどしーかー】
|ジャンル|%%エスパー養成%%アドベンチャー?|&amazon(B000068H3D)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|ナムコ|~|
|発売日|1989年4月18日|~|
|定価|6,825円|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|運ゲーの極み&br()超・能・力&br()悪徳商法ど真ん中&br()今だったら間違いなく訴えられる代物|~|
#contents(fromhere)
#hr
**概要
エスパーキヨタこと清田益章氏監修の''超能力開発ソフト''。~
当時は超能力のブームであったこともあり、「超能力が使えたらいいだろうな~」といったあどけない子供心をターゲットにしたとんでもないコンセプトで作られたソフト。~
しかし実態は、''本当に予知能力者でもなければクリアできない理不尽仕様''。ファミコンの技術でゲームに超能力なんぞが働くなど表現できないのは当たり前で、実際はただ運だけが頼りのゲーム。~
当然ながらこんな物で超能力者になれるはずもなく、購入した子供たちに「''世の中にそんなうまい話はない''」という教訓を与えた血も涙もないソフト。

**問題点
-「このゲームは ''たのしみながら ちょうのうりょくがかいはつされるように シミュレートされています''」という売り文句。
--基本操作はAボタンだけというシンプルな操作方法だが、''念じながら''ボタンを押して○○を動かすなどのFCには出来ない力を使用しなければならない。

ゲーム内では「''サイポイント''」というものがあり、集めてレベルを上げることによりストーリーが展開していく。
-超能力開発センター(1番最初のステージ)
--念力のトレーニング…Aボタンに念を込めて押して画面上のランプを点灯させる。実際はボタンを押した時にランダムでランプが点くかどうかが決まる。
--予知のトレーニング…ランプが5つ並べられ、次に何が点灯するかを答える。これはまあ予知というものを考えればこれで当然か。
--透視のトレーニング…伏せられたカードのマークを5択から答える。しかしブラウン管には裏側なぞ無い。
---なお予知と透視は内部的には予知はボタンを押した時にランダムでどこのランプが光るか決まり、透視はボタンを押す前に正解が決まるという違いがある。しかしプレイヤーにとってはどちらも5択なのでやることは同じ。つまり実質2種類しかトレーニングがないことになる。
---なお、これらは卒業試験までに当てた回数を増やして卒業試験に合格しなければ、サイCityへ出ることができない。
---この卒業試験も合格条件がなかなか厳しい。投げる人はここで投げる。

-サイCity
--晴れて卒業試験に受かるとセンター外へ放り出され、公園やサロンなどを巡りながらサイレベルを高める作業が始まる。
--主に街の人々は''「あなたのサイパワーを見せてください」''とか''「あなたのバイブレーションを見せてください」''としか言わない。''キャッチセールスしかいない街かここは!''
---そして''「噴水を出して下さい」''とか''「ここにある5つの品物の中から、私が次に出す品物を予知してください」''と言った後に上記にあるようなトレーニングの延長線上のものをさせられる。
---公園やサロンの中でのイベントも念力・予知・透視の3種類である。予知と透視はただの5択なのでどこでやっても変わらないが、念力は「何回中何回成功すればOK」と言うノルマが人と場所によって異なる。1回あたり1/2のランダムなので10回中5回が期待値であるが、たまに10回中8回がノルマ等無茶を要求される事がある。ただし、基本的に失敗してもポイントは減らない。
---移動中に不意に呼び止められ半強制的にサイパワーの披露をさせられる事がある。これも予知の5択を2回以内に当てろとか念力を10回中7回成功させろとか無茶がしばしば混じっているが、''失敗するとサイポイントを下げられてしまう。''拒否権は無い。
---しかも、とある老人に至ってはミスすると''「開発センターから出直せ」''みたいなことを言われる。
---見た目だけは多少バリエーションに富んでいるので、開発センターよりはクソ度は低め。
---一応カジノ的位置づけの「サイランド」というのもある。サイポイントを一定量賭けて、ゲームに勝つとそれが倍(ゲームの内容によっては最大3倍)になって帰ってくる。負ければもちろんボッシュート。
---そのミニゲームでも結果を予知せよと言われるもののやっぱり運ゲー。''結果が分かったら苦労しねえよと。''

-パワースポット
--これらの苦行に耐え、サイレベルを最高まであげると最終試練として行く場所。
--''今までと比べ物にならない''くらい極悪で、念力で開ける扉(開ける確率は''約13.3%(1/7.5)'')が''3つ''有る上、3つ目の扉は''5つの内から本物を透視して''見つけなければならない。
---最後の扉の前で失敗しても透視の前の扉(2番目の扉)から再開されるのがせめてもの救いか。
--最終試練をノーミスでクリアできる確率は 約0.047%(1/2109.375)&br()ノーミスクリア出来た人は本当に自慢してもいいだろう。
---ちなみに2番目の扉から挑戦しても、最終試練をクリアできる確率は''&color(red){約0.35%(1/281.25)};''。
---挑戦し直す(パワースポットに向かう)たびにテレポートの演出が入る。これが地味に長く、やる気を削ぐ。
---[[ここ>http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC]](ニコニコ大百科内)で詳しく言及されているので興味があるなら見てみよう。

-ゲームの随所で、エスパーキヨタからの''高周波の電波''…もとい超能力談義を聞くことができる。[[参考>http://www.spelunker.jp/mindseeker/kiyota.html]]
--さすがに超能力者だけあって''常人にはとても理解できないような世界''が広がっており、EDに近づけば近づくほど、それはより途方も無い領域へと踏み込んでいく。

#region(ちなみに、これがEDでのコメント。(原文ママ))
&color(white,black){うちゅう は バランス のみだ         };~
&color(white,black){そこに ふかさとして の リズム がある。    };

&color(white,black){くうかん が そくど を もつのであって    };~
&color(white,black){ひかり が そくど を もつのではない。     };

&color(white,black){ぶっしつ は ひかり を めざし        };~
&color(white,black){ひかり は ぶっしつ を うみつづける。     };

&color(white,black){せいめい も うちゅう も           };~
&color(white,black){ぜんたいとして じぞくしている。         };

&color(white,black){そんざいとは ちょっかん の だいめいしである。};~
&color(white,black){げんご は はどう の ていちゃくである。    };

&italic(){''END''}




''……何言ってんだお前。''
#endregion

----
**評価点
-クソゲーの例に漏れずBGMはそこそこ聞ける出来。
--ただし繰り返し聞いているとトリップしそうな感がある。
---あるいはこれを聞き続けるのもトレーニングの一環なのだろうか…。

-エスパーキヨタがやたらカッコよく描かれている。
--彼のファン(今でもいるのだろうか…?)には評価点かもしれない。

-バッテリーバックアップのセーブ方式を採っているが、このセーブ機能が無駄に強力で、普通にプレイしている限りではこのゲームでセーブデータが消失する場面に遭遇する事はほぼ100%あり得ない。

-ほとんど唯一と言ってもいい評価点は、概要にも書いた通り当時の子供たちに「''そんなうまい話はない''」「''オカルトはヤバイ''」という教訓を与えたことだろう。
--大人になってからそういったものにハマる危険性を考えると、ファミコンソフト1本分の値段でそういう教訓を得られるのはそう悪くないかもしれない。いわゆる「''授業料''」である。
---とはいえ現代の我々からすれば''このゲームが真っ黒なクソゲーであることは疑う余地がないのだが。''

**TAS動画
#region()
TASさんマジエスパー
&nicovideo2(sm1228358)
#endregion

**結論
超能力開発ソフトと言うが、クリアしても全く超能力が身につかない。''当然である''。~
最大の問題は、''超能力という存在が立証されてないものを、あたかも存在して習得できるかのように謳って販売している点''にある。~
しかも、購入層は社会経験に乏しい子供たちが中心だったわけで…。~
その上発売元は耳慣れない中小メーカーではなく、紛うこと無き''大手メーカーのナムコ''である。何をか言わんやである。~

昔ならともかく、現在でこんな製品をこのような販売手法で売ろうものなら、&bold(){カルト・霊感商法の類}となるのは間違いなく、確実に訴訟は免れ得ない。~
下手すれば消費者庁などから裁きが下る、国規模の問題になりかねないレベルである。~

**余談
-本作監修の清田氏は少年時代(ちょうどユリ・ゲラーが話題になった頃)から超能力者として有名になっていた人物。
--なお、清田氏自身、本作発売の5年前にテレビ番組でトリックを使ったことを暴かれている。しかし氏は「テレビ局のプレッシャーでたまたまトリックを使っただけで、普段は使っていない」と弁明した。%%やれやれ。%%真相は闇の中、ということにしておこう。
---その後、2003年になって脱超能力者宣言をし、シャーマンを目指しはじめた。2006年には大麻取締法違反で有罪になったものの現在は断食や瞑想などストイックなシャーマン修行に専念しているようだ。
---現在でも氏のツイッターでは本作でおなじみのシンボルマークがアイコンとして使われている。

-ちゃんと超能力が使える人を集めてデバッグをやらせたのかは永遠の謎である。
--もしかしたらファミコンにも干渉できる本物の超能力者がいるのかも・・・?
---エミュレーターで解析した人によると一応内部プログラム的には''「透視」では選択肢が提示された段階で正解が決定しており、「予知」では選択肢を選んだ段階で正解が決定する''、というように差異が設けられているらしいが・・・。

-クソゲーオブザイヤー2007動画の選外作品群パートでBGMが使用されている。

-[[思い出のファミコンの当該作品のページ>http://homepage2.nifty.com/100man/mindseeker/mindseeker.html]]にて、本作のカートリッジをもって実際に清田氏本人に会いに行ったエピソードが掲載されている。詳細はリンク先に譲るが、要は''リアル「[[こんなげーむにまじになっちゃってどうするの>たけしの挑戦状]]」''である。

-エスパーキヨタによれば2013年には超能力と科学が一体化するらしいが''結局そんな2013年は来ず''、2015年現在でもそんな事態になってるのはラノベの中ぐらいである。
--2080年ごろには宇宙人と交流できる(意訳)そうなので長生きして待っていよう。

-本作はエンディングを迎えてもスタッフロールは表示されない。しかしデータ内にはスタッフクレジット用だったと思われる画像が残っている。([[参考リンク>http://twilog.org/makimura_mfg/search?word=chr-rom%E5%86%85&ao=a]])

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