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ソニック ロストワールド」を以下のとおり復元します。
//3DS版について追記と評価点問題点の項を分けてみました。

*ソニック ロストワールド
【そにっく ろすとわーるど】
|ジャンル|アクション|CENTER:&amazon(B00E0GKHZI)&amazon(B00E0GKI2K)|
|対応機種|Wii U&br()ニンテンドー3DS|~|
|発売・開発元|セガ|~|
|発売日|2013年10月24日|~|
|定価&br()(パッケージ/ダウンロード)|【WiiU】7,329円/6,500円&br()【3DS】5,229円/4,700円(全て税込)|~|
//運営方針議論スレの議論の結果、税込表記は発売当時の税制基準になります。
|分類|BGCOLOR(lightsteelblue):''賛否両論''|~|
|ポイント|ソニック カラーズを継承した続編&br()別名:スーパーソニックギャラクシー&br()深刻なキャラ崩壊&br()テイルス「ちゃんと作っていない証拠だね!」&br()製作者が言うほどのスピード感はない&br()豊富なダウンロードコンテンツ(無料)|~|
|>|>|CENTER:''[[ソニックシリーズリンク>ソニックシリーズ]]''|

**概要
WiiUと3DSのマルチで発売された作品。空に浮かぶ惑星のような謎の大陸ロストヘックスを舞台に、エッグマンとそれに従う六鬼衆と戦う。~
ストーリーや設定、基本アクションはほぼ同一だが、[[ソニックジェネレーションズ]]のようにステージなどは全くの別物。雰囲気はクラシックソニック時代のものに近く、ソニックカラーズ以上に過去の敵がリバイバルされているのが特徴。
グラフィックは[[ソニック ワールドアドベンチャー]]以降のソニックシリーズの空気に近いが、操作方法はまるで異なり、歩行・走行・スピンダッシュという三段階のスピードを使いこなして走る。~
[[ソニック カラーズ>ソニックカラーズ]]・ソニックジェネレーションズと同じアメリカ人ライターが脚本を執筆している。~
WiiU初のシリーズ作品であり、また携帯機版初3Dアクション作品でもある。

**特徴(共通)
-「カラーパワー」の継承。
--一部を除いてカラーパワーはほとんど前作のものを継承した他、新たなカラーパワーも登場する。
-新アクション「パルクール」の搭載。
--ダッシュの状態で壁に飛びつくと壁走りが出来るようになる。
--ちなみにパルクールとは、フランス発祥のスポーツで、人工物や自然物などの障害を物ともせず目的地に到達することを目標とするスポーツである。
-移動には三段階のスピードがある。ソニックワールドアドベンチャー以降に必ず実装されていたブーストは今回搭載されていない。
--「歩行」は一切走らず、ソニックがただ歩くだけ。
--「ダッシュ」は、いわゆるマリオのBダッシュ的なもので、そこそこの早さで駆け抜ける。このスピード以上においてのみパルクールが可能。ちなみに足はソニック・ザ・ヘッジホッグCDのように8の字を描く。
--「スピンダッシュ」は攻撃属性を持ったまま猛スピードで駆け抜ける。しかし時間や障害物などによって解除されることもある。この状態で壁にあたってもパルクールには移行しない(解除しなくてはいけない)。
-二段ジャンプが可能。ただし飛距離というより縦方向へのジャンプ力を高めるものである。
-メガドライブ時代の設定をモチーフにしており、エッグマンのメカを倒すと中から動物が登場する。動物が閉じ込められたカプセルもあり、これもスコアを稼ぐ時には重要なポイント源となる。
--カプセルに入ったアイテムの数々は、MDのものを現代に蘇らせたものが多く、ソニックジェネレーションズ以上にMD版リスペクトが多い。
--効果音も一部がMDのものを意識したものになっている。敵を倒した時の音はまさにそれである。

**評価点(共通)
-ギミック重視のステージ構成
--ワールドアドベンチャー以降のソニックをプレイした人はやや戸惑いがちだが、かつてのMD版ソニックのようにギミックが重視されている。
--中には仕掛けを発動しないと先に進めないものもあり、浮かぶ星のような小島を渡り歩いていくことから[[スーパーマリオギャラクシー]]と似たものになっている。
-新アクションは軒並み好評。
--マルチロックオン機能を搭載。敵をマルチロックすると、複数の敵を一瞬にしてホーミングアタックで倒すことが出来る。
--パルクールはこれまで壁蹴り体勢でしかひっつけなかった壁を、そもそも「走ることが出来る」ようにしたことで、攻略の幅が広がった。
--ダッシュボタンを押すと、ソニックがその場で走るモーションをとる。そこからかけだしても別にチャージされてダッシュが始まるというわけではないが、自分がダッシュしているかどうか一目でわかる。
-六鬼衆のキャラはよく立っている。
--皆をまとめるリーダー・ザボック、単細胞で戦闘狂・ザズ、大食感のふとっちょ・ゾモン、ザボック達の師匠・マスタージーク、キャリアウーマンのような紅一点・ジーナ、陰気で中二病なナルシスト・ゾア、これらは皆個性が際立っており、敵ながら感情移入しやすい。
-『ジェネレーションズ』に引き続き、タイムアタックランキングを実装。
-BGMは近年のソニック音楽を担当する大谷智哉で安定の高品質。

**評価点(WiiU)
-MD版時代の世界観をモチーフにしつつ、HD対応にして美しくなった世界観。
--1080p・60fpsでぬるぬる動くソニックは見ていて心地が良い。処理落ちもほとんど無い。
-いろんなアイデアが詰め込まれた多様ステージ。
--とても細長い木に作られた蜂の巣を真下に駆け抜けるステージや、お菓子だらけのステージなど個性的なステージが目立つ。
--他にも巨大フルーツをミキサーにかけるとジュースの川が出来るステージや、水中に作られた工場内をグラインドレース一本で滑走するステージなんてのもある。
-クリア後に出現するヒドゥンワールドがなかなかカオス。
--パ○クマンのような、毛がフッサフサで不気味な敵から逃げたり、時間切れまで延々ルービックキューブの敵を倒したりする。あるゾーンではソニックアドベンチャー2のあの曲のインストアレンジが聞ける。しかも瀬上純のギター付き。
-3DS・Miiverseとの連動機能が充実
--クエストを終えることで手に入るアイテムを、Miiverseに放流することが出来る。また、放流されたアイテムを自分が受け取ることも可能。
--3DS版があればテイルスラボで開発したラジコンをWiiUのゲーム内の登場させることが出来る。
-WiiU版のみに存在する、他作品とのコラボステージの配信。
--第一弾はソニックチームの代表作であるNiGHTSをモチーフとしたナイトメアステージ。
--第二弾はまさかのヨッシーアイランドがモチーフのステージ。ただしゲームの雰囲気はヨッシーストーリー寄り。
--第三弾はゼルダの伝説ステージ。ソニックがリンクのコスチュームに身を包む他、HPの概念があるなど特殊なステージ。
---どれも気合いの入った出来であり、これらのダウンロードコンテンツは全て&bold(){無料}である。
-アップデートでいくつかの不便な要素が解消された
--初期残機数が5から10に増えさらにリングを100枚集めると1UPするようになったので、ゲームオーバーになりにくくなった。
--カラーパワーがボタン操作にも対応し、操作性が向上した。

**評価点(3DS)
-ボリュームの増加
--『ジェネレーションズ』3DS版では、ステージ数が非常に少なくあっという間にクリアしてしまい、ボリューム不足だという声が多く聞かれた。ミッションモードやタイムアタックモードはあったものの、やりこむプレイヤーでないとボリュームはかなり少ないと言えた。
--その意見を反映したのか、本作はかなりボリュームが増えている。
---全部で7つのワールドがあり1つのワールドには通常ステージが3つとボスステージが1つ、さらに通常ステージでレッドスターリングというアイテムを全て取得することで隠しステージが1つ開放される。
---更にゲームクリア後にはハードモードが追加。初期リング1枚以外のリングがステージ内で手に入らず、全てのステージで敵の配置や仕掛け、ルートなどが変更されている。これにより、タイムアタック派以外でも長くやりこめるようになった。
---シリーズ恒例の、カオスエメラルドを入手するスペシャルステージも健在
-WiiU版と比較して、スピード感は高い。
--ブーストよりは劣るものの、スピンダッシュやカラーパワーはスピード感を落とす要因にはなっていない。
--スーパーソニックやアイテムのスピードアップなど、ソニックのスピードをぐんと上げる手段もある。
--足を止めなければいけない仕掛けは存在するものの、実はパルクール等のテクニックでスルーできるものが多い。後述の難易度の高さも含めて、タイムアタックまでプレイするやりこみ派からの評価は高い。
-テイルスラボ
--3DS版のみに登場する施設で、その名の通りテイルスがプレイヤーのサポートをしてくれる。
---ステージで使用するラジコンやアイテムを開発できるほか、すれちがい通信の管理や一度見たカットシーンの閲覧、ゲーム中流れる音楽を聴くことも可能となっている。作ったラジコンはWiiU版に送ることも出来る。
---項目を選んだ際の上画面でのテイルスのしぐさは必見。ストーリー中のテイルスにがっかりしたファンの心を癒してくれる。

**問題点(共通)
-WiiU版も3DS版もゲームレベルの調整があまりにも雑で、理不尽さばかりが際立つ。
--軽く駆け抜けられるのは1-1のみ。というかWiiU版1-3や3DS版1-2からして即死ポイントやギミックの連続と、難易度が高い。MD時代の理不尽なレベルデザインまで再現するのは…。
--ようやく攻略した1面を超えると、更に高難易度となるステージ2が待っている。移動しづらい、即死罠多し、ゆっくりなギミックなど、ソニックのスピード感を尽く削いでいる。
--WiiU版には何度もミスすると登場するアイテムの「羽」があり、一パートまるまる飛ばすことが可能ではあるものの、決して残機が増えやすいシステムではないので焼け石に水。
--3DS版もリングや1UPアイテムを大量取得できるポイントが存在するが、それが難易度を下げる事にあまり役に立っていない。
-あれだけ押せ押せで出した各ボスの六鬼衆があまりにも歯ごたえがない。
--行動が読めやすく、パターンもわかりやすいので早々負けることはない。
--WiiU版は2面と4面がボスと最後に戦うことになるボスステージという構成になっており、キャラ押ししたいからとはいえややゲームテンポを崩している。
--3DS版はボスによっては、カラーパワーを使用するとあっという間に体力を減らせてしまう。
---例えば、1面ボスのザズは彼が撤退する演出(10秒弱)を含めて約30秒でクリアできる。
--また、今作でかなり推されている存在なのに、各六鬼衆の名前がゲーム中に出てくる機会が極端に少なく、キャラが立っている割に名前が覚えづらいという問題も。
-シリーズ中もっとも雑なシナリオ。キャラ崩壊の数々。
--『カラーズ』や『ジェネレーションズ』のシナリオを執筆したアメリカ人の脚本家が書いているのだが、既存のレギュラーキャラの性格が崩壊している。
--まずソニックの性格に余裕が無い。空気を読まずに先走った行動をしたり((一度ならまだしも、今回は二度三度と行っているため、ただの馬鹿と思われるのも仕方ない。))、相棒のテイルスを自分の軽率な行動のために危険にさらしたことで短気になるなど、クールさがほとんど欠けている。
--テイルスが嫌味ったらしい性格になっている。同じメカニックのエッグマンと共闘体勢になったことで、「ソニックがエッグマンの方を信用している」と思い込んで終始ピリピリしている。
---ソニックも「おかしい」と指摘するほど。『カラーズ』ではむしろエッグマンのことはある程度買っていたはずなのだが…。
---テイルスに関しては「反抗期ではないか」と指摘するファンもいたが、従来に比べて言わなくて良い時に嫌味を挟むなど、ただの嫌なやつになっている。
--その他サブキャラクターとして久々にエミーやナックルズが登場するが、別行動なためほとんど脇役同然。
---こちらの二人もややおかしい感はある。エミーのソニックに対する執着心が欠けていることが主。ナックルズのいじり方はこれまでのシリーズに似通った部分もあり、どちらとも言えない。
--『カラーズ』で初登場したオーボット・キューボットは前作では支離滅裂でよくわからないところもあったが大幅に改善されている。
//そんなに支離滅裂だった?
-何故『カラーズ』のウィスプ達がロストヘックスに居るのか一切説明がない。カラーパワーを出すことを優先して、設定を投げたともとれる。彼らは宇宙人でちゃんと生きているのだが、今作ではただのアイテム扱いである。

**問題点(WiiU)
-ワールドアドベンチャーで確立されたブーストを基軸とした操作が全撤廃され、スピード感がガタ落ちしたのは共通点であるものの、WiiU版はそれが特に顕著に現れている。
--「ただ駆け抜けるだけではレースゲームと変わらない」という危惧を持っていたプロデューサーの発案による変更である。
--製作者曰く「スピンダッシュではブーストと同じスピード感が出る」とのことだが、実際はまるでブーストに及ばないスピード感。特に2Dパートではそれが顕著。(遅いという分けでもないが)
--しかも空中では使えないので、かつてのMD版ソニックのような使い勝手の良さもない。
//MDソニックも空中じゃスピンダッシュもブーストも出来ないが、何に対してMD版ソニックのような使い勝手の良さがないと言ってるのか?
-全般的にゲームテンポが悪い。
--前述のように足が止まるギミックや、走れない場所、待ち時間が発生する地点が多く、駆け抜けるアクションの面影はほとんどないと言える。
---今作ではソニックのスピードも従来より遅くなっており、足が止まるギミック等が多いのもこのゲームの路線を考えれば当然ともいえる。ただ、それが問題点として見られているのはやはりソニックの性に合っていないということか。
-『カラーズ』よりも使い勝手が悪くなったカラーパワー
--ウィスプカプセルからウィスプを救出することで能力が使えるようになるのは同じだが、『カラーズ』はカプセルに触れるだけでよかったのにWiiU版はカプセルを攻撃しないとウィスプが入手できなくなっている。地味だが煩わしいひと手間が掛かる。
--カラーパワーを発動させる時には必ず説明文を表示するためゲームが一時停止し、『カラーズ』のように発動したら即パワー開放という流れにならない。
--終了時にも「カラーパワーがかいじょされました」との表示があり、また画面が止まってしまう。つまり発動と終了で二度止まるのでテンポが悪く、カラーパワーの印象を悪くする仕様。
---PVでは従来通りだったのだが、せめて設定で変更出来なかったのだろうか?
---表示される説明文もとても簡素なもので、初見ではカラーパワーの特色を掴み切れないまま能力が終了してしまう。
--また、カラーパワーの操作はジャイロセンサーやタッチ操作を強要されるものがある
---これは後のアップデートでマゼンタ・リズム以外は全てボタン操作が可能になった。
-『カラーズ』におけるエッグマンの園内放送のような形で、ボスの登場するステージでは特定ポイントで六鬼衆のボイスが挿入されるのだが、これが賛否両論。
--全員個性溢れるトークを聞かせてくれるのはいいが、このボイス、音量がそこそこ大きい上にリトライ時に同じポイントを通過する度に流れる。チェックポイント近くで流れるものだと、リトライする度に同じ口上を幾度となく聞かされることに。
--ノーマルプレイだけでなくタイムアタック時にも強制的に流れ、オプション等からオフにすることもできない。
---また、その内容の多くが&bold(){ソニックへの罵倒}であり、繰り返し聞いていて気持ちのいいものでないことも特筆に値する。
-アイテムの保管数が少なすぎる。
--Miiverseから多くのアイテムが流れてくる時もあるのだが、すぐにアイテムケースの中身が一杯になってしまい、満杯になったらそのほとんどを捨てざるを得ない。
-その他気になる点
--ゲーム中にヒントがWiiUゲームパッドに表示されるが、テレビでプレイ中だといちいち首を下げて見るのが面倒で疲れる。
---ただしヒント自体はそう頻繁に見るものではない。
--一度見たムービーを見直すことが出来ない。
--オプション周りの劣化。

**問題点(3DS)
-強制されるジャイロ操作
--本作の一部ステージやギミックなどにはジャイロ操作が採用されている
--一番の問題点は、オプションなどでスティック操作などに変更できずにジャイロ操作を強制される点。
---これらの存在するステージは、電車内などの外出先でプレイしづらく気軽に持ち運びできるという携帯機の利点を完全に潰してしまっている。
--新カラーパワーのクエイクはこの点からよく批判される。
---そもそもクエイクの能力が微妙と言えば微妙なのだが。
--スペシャルステージもジャイロ操作強制である。
---普通に椅子に座ったり寝転がっていてはまともにプレイできない。回転椅子を用意したり、立ってプレイすることが必須といえる。
-面倒くさい敵の数々
--ホーミングアタックは同一の敵にも3度ロックオンできるようになったが、それを前提にしているのかやたら体力が高く面倒くさい敵が増えた。
--3ロックオン×3回(ホーミングアタック9回相当)の体力を誇り、ダメージを与えるとしばらく無敵になる亀や、腕を振り回している間は無敵のエッグポーン。
--サマーソルトで弱点を露出させないと倒せないミミズなどひたすらソニックの足を止める敵が登場し続ける。
---一部はカラーパワーで速攻で突破できる場合もあるが、基本的にはホーミングアタックを使う事になる。
-なぜかムービーの画質が悪い
--体験版の時から言われていたがムービーが圧縮されているのか、画質がにじんだような、ぼやけたような感じになっている
---体験版や製品版のDL版の容量を少なくするため強い圧縮をかけたのでは?という意見があるが、容量の問題が無いパッケージ版でも画質は悪いまま。WiiU版では画質は綺麗である。
--画質とは関係ないが、WiiU版にあったいくつかのムービーが3DS版では省かれている。そのせいで一部の話がおかしなことに。

**総評
ソニックシリーズでも珍しく万人に遊びやすいレベルデザインであったソニックカラーズの系統ということで期待されていたが、~
それとは大きく異なる無茶な難易度設定により理不尽な難しさを感じられるようになったことが何よりの問題である。~
コアユーザーにプレイさせるにしても、これまでのソニックで好評だった疾走感は失われており、ブーストの廃止によって走りづらくなった感は否めない。~
ただしMD版のソニックを意識した高難度のアクションゲームとして見れば決して悪い出来ではなく、本作の評価を分ける要因となっている。

復元してよろしいですか?