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機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威 / アクシズの脅威V」を以下のとおり復元します。
本項目ではPSPソフト『機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威』と続編『機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威V』を紹介しています。
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#contents
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*機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威
【きどうせんしがんだむ ぎれんのやぼう あくしずのきょうい】

|ジャンル|戦略シミュレーション|&amazon(B000WD6YU0)|
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|
|発売元|バンダイナムコゲームス|~|
|開発元|ベック|~|
|発売日|2008年2月7日|~|
|定価|6,090円(税5%込)|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|廉価版|PSP the Best:2009年1月8日/2,800円(税5%込)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|『ジオンの系譜』のバージョンアップ&br;『ZZ』『逆シャア』本格参戦&br;だだ余る資源|~|
|>|>|CENTER:''[[ガンダムゲームリンク>ガンダムシリーズ]]''|
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**概要
『[[機動戦士ガンダム ギレンの野望]]』シリーズ第5作。『蒼き星の覇者』以来の携帯機での新作リリースとなる。

**特徴
-システムは前々作『[[機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオンの系譜]]』ベースに戻った。
-新たに『ガンダムZZ』『逆襲のシャア』『MS IGLOO』などの作品からキャラ・ユニットが参戦する。
--『Zガンダム』も劇場版からの出典がある他、小説『ベルトーチカ・チルドレン((『逆襲のシャア』のノベライズだが一部キャラの名前が異なる他、アムロがベルトーチカと恋人のままであるなど一部展開にも差異がある。この小説の続編が『閃光のハサウェイ』である。))』からの出典も存在する。
-ゲーム開始時の陣営選択に「連邦」「ジオン」だけでなく、『Zガンダム』の勢力である「エゥーゴ」「ティターンズ」「アクシズ((『ZZ』にて「ネオ・ジオン」に改名するが、本作では他の「ネオ・ジオン」との区別のためか終始アクシズ名義のままである。))」が加わった。要は一年戦争からプレイするか、グリプス戦役からプレイするかとなる。
--さらに外伝シナリオとして『系譜』に存在した「正統ジオン」「新生ジオン」「ネオ・ジオン(キャスバル)」「デラーズ・フリート((本作では開始時の敵対勢力として既にティターンズが存在している設定。))」「ティターンズ(シロッコ)」に加え、新たに『Z』後半にて暗殺されたブレックスの後を継ぎ、クワトロがエゥーゴの代表となった「エゥーゴ(クワトロ)」、『ZZ』終盤で、多数の軍勢を引き入れたグレミーがハマーンに反旗を翻した「アクシズ(グレミー)」、映画『逆襲のシャア』準拠のシナリオ「ネオ・ジオン(シャア)」などが追加された。
---本作では登場した勢力を倒す事でシナリオが解放されるのではなく、各勢力をクリアする事で次の勢力が解放されるため、これまでと比べて解放難易度が下がっている。
---「ネオ・ジオン(シャア)」のみ、初期勢力5つのクリアが解放条件となる。
-「外交」が無くなり、代わりに「アライメント」が導入された。
--プレイヤーの行動やイベントの選択肢により「LAW(善)」と「CHAOS(悪)」のどちらかに揺れ動く。
---「LAW」寄りだと中立勢力から資金・資源の援助が得られ、「CHAOS」寄りだと暴動が発生し部隊の行動に制限がかかるが、コロニー落としなどの大量殺戮作戦が使用できる。~
解り易くいえば、『独立戦争記』の「策略」と「忠誠値」などの要素を簡略化したものと言える。
---また、寄った度合いが大きくなると自軍に志願兵としてキャラが参入してくる。中には最大近くまで振り切らないと参入しないキャラも。なおこの方法で入ったキャラは、反対側のアライメントに寄ると随時抜けていく。抜けたキャラはもう一度調整しても戻ってこない。
--基本的に原作で味方側だった勢力は「LAW」寄り、敵側だった勢力は「CHAOS」寄りとなっている。
-前作『ジオン独立戦争記』の「改造」コマンドはユニットを同系列のユニットへ変換する方式に変更された。
--この変更により、ドダイとの合体ユニットであるザクII・ドダイYSやこれまで開発プランからの生産となっていた各キャラの専用機が改造による変換となっている。
---専用機への改造は対象キャラを対象ユニットに乗せる事が条件となる。
-他、『独立戦争記』から「夜戦」「部隊単位での委任」などの要素が引き継がれている。
--「夜戦」は本作ではフェイズごとに昼夜が入れ替わるようになっている。夜戦時では索敵の成功率が低くなる代わりにZOC((敵ユニットを味方ユニットで挟むことにより移動に制限を効かせるテクニック。))が無効化されるため、昼間とは別の戦術が必要となる。
-『系譜』に存在した「侵入」コマンドが廃止。これにより、戦術フェイズにおいて隣り合わせのエリアへと侵入する事で敵エリアを制圧する「侵入テクニック」も使えなくなった。
-最初から難易度選択が可能になった。

**評価点
-プレイ感覚が『系譜』とほぼ同じである事。
-『Zガンダム』関連が充実した他、『ZZ』『逆襲のシャア』の要素が大幅に取り入れられた。
--『ジオンの系譜』では『Z』までの参戦となっている上、その『Z』からの出典も一部厳選だった。
--特に『ZZ』以降の参戦は『ジオンの系譜』にてジオン系の勢力のキャラ・ユニットの偏りが激しいなど、不参戦だった事が諸に響いていたためバランス面でも大きな恩恵を得られたと言える。
-「アライメント」システムによる難易度調整。
--「アライメント」システムは双方に恩恵があるが、基本的には大量殺戮作戦を行使できるCHAOSの方が楽に進められる。特に他勢力に対するアドバンテージがビグ・ザムしかない新生ジオンやユニット、人材の質・量共に非常に厳しいデラーズ・フリートではこの傾向が強い。
---一方のLAWで進める恩恵が強いのは初期選択できる5シナリオのうちグリプス戦役から始まる3シナリオで、LAWの値が高くないと優秀な人材が抜けたり選択ミスでゲームオーバーになったりする。そもそも初期5シナリオはCHAOSだと暴動による行動制限が意外と足かせになるので、LAW寄りのほうがスムーズに進められるのである。
--ただ必ずしもこうすべきというわけではなくプレイヤー自身で選択をできるので、プレイスタイルに合わせやすくしたのは評価できるだろう。

**問題点
-『ジオンの系譜』をベースとしているのはいいが、問題点も基本的に『系譜』と同じである事が多い。
--『ジオン独立戦争記』にあった「策略」コマンドが廃止されたためか、ゴップなど一部キャラが役立たずに戻ってしまった。
-今回でもユニット・キャラの選出の偏りがある。
--例えば、『IGLOO』からはモニカの弟のエルヴィンが登場せず、『ガンダム戦記』も各勢力の隊長であるマットとケンだけしか登場しない((彼らは漫画及び小説版のみの登場でゲーム版には登場しないため、ある意味逆転現象とも言える。))。
--せっかくの『逆シャア』参戦なのに、何故かロンド・ベル仕様のアムロが登場しない。
---後述の『脅威V』では改善された。
--また、『ジオン独立戦争記』で登場した『戦略戦術大図鑑』の面々はごっそり削除された。やはりマニアック過ぎたからだろうか。
-相変わらずゲームバランスが悪い。
--ゴッグなどの超火力を持ったMSや思考力の悪いAIは本作でも健在。
-「外交」が無くなった影響か、資源が余る事が多くなった。
--前作までは「外交」により資源を各勢力へ援助する事が出来た。要は使い道が減ってしまったと言える。
-連邦及びジオン編にて、次の部に進むには敵勢力の本拠地を制圧する「完全勝利」するしか無くなった。
--一応、専用のエンディングが用意されており、これを見るのも一考ではある。
-アニメムービーが廃止された。
--代わりに小杉十郎太氏のナレーションと一枚絵による進行が導入された。
---大河ドラマのようでこれはこれで渋みがあるのだが、歴代作のムービーからの流用も多く、新規カットとで画質に差が出てしまっている。
---イベントの進行が解りづらいという声もある。
-図鑑から解説文が無くなってしまった。
--無くなったのは解説文であり、一部の機体にあった開発時のコメント変化は残っている((ただしパイロット専用機の仕様変更の影響を受けある外伝シナリオの隠し機体でしか見られなくなってしまったが。))。

**総評
シリーズの中でも特に評価が高い『系譜』をベースとしているだけあって、プレイ感覚はそちら譲りの出来栄えである。~
惜しむらくは、後述の『V』が本作の完全版と言っても過言ではないため、現在プレイする場合あえてこちらを選ぶ必要性が薄い所かもしれない。

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*機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威V
【きどうせんしがんだむ ぎれんのやぼう あくしずのきょうい ぶい】
|ジャンル|戦略シミュレーション|&amazon(B001PTHLSO)&br;&amazon(B001PTHLUC)|
|対応機種|プレイステーション2&br;プレイステーション・ポータブル|~|
|発売元|バンダイナムコゲームス|~|
|開発元|ベック|~|
|発売日|2009年2月12日|~|
|定価|【PS2】6,800円&br;【PSP】5,500円(各税5%込)|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|廉価版|【PS2/PSP】GUNDAM 30th ANNIVERSARY COLLECTION:2009年12月17日&br;【PS2】PlayStation2 the Best / 【PSP】PSP the Best:2010年6月3日&br;いずれも2,800円(税5%込)|~|
|配信|【PSP】PSP the Best:2013年11月7日/2,800円(各税5%込)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|AIが刷新するなどバランス調整が大きく行われた&br;遂に『センチネル』『閃ハサ』も参戦&br;PS2版の存在意義|~|
|>|>|CENTER:''[[ガンダムゲームリンク>ガンダムシリーズ]]''|

**概要(V)
『アクシズの脅威』の続編。PS2とPSPのマルチプラットフォームでの発売となる。~
前作をベースに、様々な部分が改良・変更された事実上の完全版である。~
タイトルのVは、「Volume UP(ヴォリュームアップ)」「Value UP(ヴァリューアップ)」のV。%%VだからといってVガンダムまで時間が跳んだりはしない%%

**前作との変更点
-マップや画面フォントなどグラフィックの一部が刷新された。
-一部パイロットが追加された他、新たに『Zガンダム』の外伝である『ADVANCE OF Z』、Zガンダム版MSV『Z-MSV』、模型雑誌での連載小説『ガンダムセンチネル』、『ベルトーチカ・チルドレン』の後日談『閃光のハサウェイ』が参戦する。
-システム面の変更や機体・パイロットのパラメータ調整が行われた。
--難易度が「VERY EASY」「EASY」「NORMAL」「HARD」「VERY HARD」「HELL」「SPECIAL」の7段階になった。
---「HELL」は「VERY HARD」を上回る最高難易度、「SPECIAL」は「NORMAL」をベースにユニットの被弾率が大きくなった代わりに全ユニットの生産コスト半減・1ターンで生産可能というぶっ飛んだ難易度。
---「VERY EASY」では追加要素として、初期配備機体にオーバーテクノロジー機が追加されるようになった。地球連邦軍のギャプランやジオン公国軍のリック・ディアスなど、明らかにオーバースペックと呼べる機体も配備されており、初心者救済に一役買っている。
--部隊数の上限が200から250に増加。
--艦船から最大3部隊の同時出撃が可能となった。
--『人事』コマンドが無くなり、キャラクターの配置は『部隊』コマンドで行うようになった。
---これに伴い、パイロットの階級は自動で昇格するようになった。
-特別篇「テム・レイ軍」の登場。
--酸素欠乏症から回復したテム・レイが各勢力の技術者たちと共に戦争を終わらせるために決起したというシナリオ。テム・レイ自体は『ジオン独立戦争記』以来の参戦となる。
--技術レベルを最大まで上げれば本作に登場する全ての兵器が開発できるようになる。さらにこのシナリオでのみ開発可能な機体も存在する。
--ちなみにサブタイトルは「ギレンの野望外伝 ''テム・レイ月面に立つ''((言うまでもなく1stガンダム第1話サブタイトル「ガンダム大地に立つ」のパロディ。))」。悪ノリし過ぎである。

**評価点(V)
-ゲーム全般に渡ってバランス調整が行われた結果、プレイしやすくなった。
--敵AIが全体的に賢くなっており、敗色濃厚でも戦い続けた従来作と異なり不利になると撤退し出すようになった。~
AIの思考時間も高速化しスムーズに進んでいく。
---このほかAIの砲撃が解禁されており、難易度HELLでは5ターンルール((過去の作品では敵は5ターン目終了までは自陣に攻め込んでこないという仕様だった。))が廃止され、すぐに攻め込んでくるようになっている。
--難易度も敵軍が積極的に進軍してきたり、ジオン編にて序盤から潜水艦が登場するなど、全体的に向上している。
-余りがちだった資源は売却して資金へ変換する事が可能になった。
---最も、生産ユニットの必要資源も大きくなったため今度は資源が不足しがちな事態もよく発生するようになったが。
-図鑑の解説文が復活した。
-『閃ハサ』からの機体やキャラクターはしっかりと再現されている。
--モビルスーツは『逆シャア』より後という事もあって開発に時間が掛かるが最強クラスの性能になっている。
---例として、主人公機『Ξガンダム』は連邦系最強の機体として設定されており、兄弟機である『ペーネロペー』の開発も必須。
--原作で敵対した『キルケー部隊』の面々は脱退するハサウェイと入れ替わりで登場する。~
当のハサウェイはネオ・ジオンに組する事となり、マフティーに変化するという力の入れよう。
---マフティーとなったハサウェイには原作ではなかった、親であるブライトとの掛け合いが設定されている。~
ブライト側は再録されていない為に、他の掛け合いからのセリフを繋ぎあわせた物だが、違和感の無い仕上がりとなっている。

**問題点(V)
-良くも悪くもアッパーバージョンであり、変化はやや乏しい。
-『閃ハサ』以外の追加参戦組のキャラクター参戦が一切無し。
--『センチネル』に関しては権利がややこしい事になっているため、仕方ない面もあるが…。
-発売時期が悪い。
--まず、前作の廉価版が発売してからわずか1か月後に本作が発売される。そして10か月後に廉価版が発売されており、ガンダム記念年だったとはいえ廉価版リリースが早すぎるなど、悪い印象がどうにも拭えない。
-PS2版を選択する意味合いが薄い。
--据え置き機とのマルチ販売でありながら、PS2版はグラフィックなどがPSP版と大差が無く、アニメムービーが入っていない所も同じ。
--PSP版は前作からシステムデータの引き継ぎが出来る他、現在ではダウンロード版も存在し、PSVitaでもプレイ出来るなどの利点が多い事も大きい。
--一応、テレビ画面を使ってのプレイが出来るという利点はある。ステータス画面など一部の文字表記も見やすい。

-通称「指揮バグ」と呼ばれる、シミュレーションゲームとしては大きな問題である「ルール上のバグ」が存在する。
-やや複雑なバグだがおおざっぱにいえば「少佐以上は階級に限らず最大の指揮範囲を発揮し((本来は少佐ならば周囲1ヘクス、中佐なら2ヘクスという具合になっているのだが、階級に限らず少佐以上は最大の7ヘクスで固定されている))」「スタック隊長のルールが機能していない((本来はスタック内にキャラがいる場合、そのスタックでは指揮範囲に拠らずその人の指揮値で補正がかかるというシステム。今作では完全に機能していない))」というもの。
--これにより階級は高いが指揮がそこまでではないキャラはお荷物度が増し、低階級の高指揮キャラについては価値が激減した。一方高指揮値の少佐中佐などは価値が激増し、キャラごとにスタックを固めてもデメリットが無くなっている。
--ルールがバグっているという点では大きな問題であるが、ゲームバランス自体は別の形ではあるが保たれているのが救い。

**賛否点(V)
-前作以上のバランスブレイカーの存在。前作で大暴れをしたゴッグは鳴りを潜めたが、今作ではさらに凶悪な機体が存在する。
--一部の勢力ではこれらが生命線となっており、完全に否定するのは難しい。もっとも、ならば封印したらどうにもならないかといえば全くそういうものでもないので、やはりバランスが悪いという指摘は免れ得ない。
---これまでこのシリーズをクリアできなかったプレイヤーへの救済措置とも言えなくもない。
--いくつかの機体(特にドム・キャノンとズサ・ブースター)についてはこのような性能になったもっともらしい理由が推察されており、''調整不足では無くバグ''なのではないかという説が存在する。

#region(ゼク・アイン)
-『ガンダム・センチネル』で登場した多数の装備を換装で扱える量産型モビルスーツ((当時の主流の大火力、大型化ではなく名前通りザクの設計思想である汎用性を特化させたMS。))。地球連邦系勢力で生産可能。
-当時開発できる機体では異様にスペックが高く、同時期の機体であるリック・ディアスやバーザムは『Z』世代までが限界だが、本機は''『ZZ』''の世代まで戦える。
--火力は特に抜きん出ており、本来は上位種であるゼク・アイン(指揮官機)をも超えている。これでは、格上の存在意義が無い。
--他には限界値が高いおかげでパイロットを乗せるにも向いていて、コストパフォーマンスも良好。何処にも''隙が無い''と言えるだろう。
-真正面での戦いはもちろん、援護機としては終戦まで戦える傑作機。余りにもスペックが高すぎる為に、後方支援としては終戦まで活躍できる。
--単純に燃費がよいA装備、若干射程が伸びたB装備、遠距離攻撃を行えるC装備と幅も広く、状況に合わせて変更可能。
-『0083』から突如『ZZ』まで時代が跳躍する地球連邦軍ではほぼ必須レベルであり、この機体だけで一気に戦力不足を補える壊れぶりを見せる。
#endregion

#region(ドム・キャノン)
-ハーモニー・オブ・ガンダムプロジェクトから参戦、ツインキャノンを装備したドム。ジオン系勢力で生産可能。
-本作を代表するバランスブレイカーの片割れ(もう一機は後述のズサ・ブースター)。一年戦争時の機体にもかかわらずツインキャノンの攻撃力は間接武器としては異常なレベルで、なんとジオン系機体ではズサ・ブースターまでこれを超える機体は現れないという壊れぶり。
--射程1では第二兵装しか使えないが、威力・命中ともなんとドムの第一兵装を完全に上回っている。ジオン第一部やジオン系第三勢力ではこの機体とハイゴッグ(もしくはズゴックE)を作っていれば地上は制圧可能。
--しかも単機編成ではなく三機編成。SFSに乗っている相手ならZ時代の機体であっても七面鳥撃ち。繰り返すが、本機は一年戦争時の機体である。
-物資200で消費25という燃費もすさまじい。間接攻撃機で本機より燃費のいいMSは存在しない。唯一の欠点は索敵がCということくらい。生産コストもドムとどっこい。
-総じて、まともにゲームを楽しみたいなら縛り必須レベルの機体。
-量産時の割引率が単編成高級機に多いCタイプになっており、実は1機編成のところを間違って3機編成にしてしまったのではないかというもっともらしい推察がある。
#endregion

#region(ゼーゴック)
-IGLOOから参戦。宇宙から地上へと降下して大打撃を与えるモビルダイバー。ジオン軍系勢力で生産可能。
-一定範囲に攻撃を加える強力なMAP兵器『砲撃』を所持している機体の一つ。
--基本的に敵AIは砲撃を避けるように部隊を展開させる。ただしゼーゴックは特殊な仕様であり…。
--本機は砲撃を使用できる『展開後』に変形する必要があるが、『展開前』だと砲撃機では無く、通常のモビルアーマーとして扱われる。
-この本機独自の仕様のお陰で『展開前』で前進すればわざわざ敵が''砲撃範囲へと並んでくれる。''後は『展開後』へと変形、砲撃すれば容易に殲滅可能。
-これだけでも十分に優秀だが要求される開発レベルが低く、ジオン軍ではパイロットを一人だけ犠牲にすれば簡単に手に入ってしまう。
-ダメ押しに宇宙、空中どちらでも普通に活動でき((本来は大気圏を突破、高度を落としつつ砲撃する使い捨て兵器なのだが…。))、似たような性能で地上専用砲撃機であるアプサラスを完全に下している。
#endregion

#region(ズサ・ブースター)
--『機動戦士ガンダムZZ』で登場したアクシズ製ミサイル搭載モビルスーツ((ブースター付きのミサイルユニットを取り付けた状態であり、取り外すと15m級と後の世代のMS並みの小型MSである。))。ジオン系勢力で生産可能。
--''本作最強のバランスブレイカー。''何もかもを間違えており、あらゆる点で能力が高い。圧倒的なスペックは、多くの機体の存在意義を消している。
--可変機は本来変形すると移動力と引き換えに回避に関わる『運動性』が大きく落ちる仕様なのだが、本機は逆に上昇。量産機の中では大番台である''46''に到達する。
---似たような機体のメタス改で33。後の量産機、ギラ・ドーガが45で僅差。ジオン系最上級量産機、メッサーが50でなんとか追い抜けるレベル。やはりおかしい。
--一部の機体は複数の武装を装備。それ故に第一武装以外は発動率、火力も不安定となってしまう。この場合はパイロットを乗せたり指揮官がいると安定するが…。
---本機は武装が第一武装であるミサイル・ポッドのみの為にパイロットがいなくとも''高い火力が確実に叩き込める。''さらに射程が若干長いので援護にも有効。
--戦闘では空中、宇宙の適正も所持しており、移動力は戦闘機をも超える''9''。多くの機体が苦手とする水中にも攻撃可能。
--細かい点では要求開発レベルもかなり低く、早い内から量産できる((どのくらい低いのかというと、ジオン公国軍編第1部をかなり早いタイミングでクリアすることで第2部開始直後から開発プランが出てくるほど。ジオン2部はエゥーゴとティターンズとの三つ巴の戦いになるので技術レベルを上げて相応の部隊を配備してからのクリアが望ましいとされるが、早くクリアすることでもらえるクリアボーナスを使うことでズサを速攻で配備できるため、中途半端にターンを経過させるならば速攻でクリアした方がよいということに。))。限界値が高いのでパイロットを乗せれば''まだ伸びしろがある。''
--偵察機と戦艦を付けてできない事を補ってやれば、後は''ズサ・ブースターだけでいい''とまで言わしめた機体。まさに''アクシズの脅威''と言えよう。
-上述したように運動性は飛行形態だと一律で下がるのだが、実は例外なく歩行時の3割''減''で計算されている。しかしズサの場合は歩行時の3割''増''となっており、数値入力をとっちがえた可能性が推察されている。
#endregion

-調整不足の機体が存在する。
--他の機体に性能面で追いぬかれ、活躍が難しくなった機体がいくつか存在する。

#region(リック・ディアス)
-『機動戦士Zガンダム』で登場したエゥーゴ系量産型モビルスーツ。
-エース機としても度々登場した機体なのだが、なぜか大幅低性能化して量産機に。しかし周りが優秀すぎて霞んでしまう。
-量産機としてはコストがかなり高く、前線で活躍させて補給すると赤字になりかねない。
-盾が無い為に防御面に不安が残る。量産機特有の3機編成なので特に厳しい。
-射程2の援護攻撃は何故か旧型機であるパワード・ジムに負け、隣接攻撃ではすぐに開発できるメタスに負けてしまう。
--さらに連邦軍では後続として援護攻撃、隣接攻撃どちらも得意とするゼク・アインが控えている。
-パイロットを乗せるには限界が低く、量産機としてもエース機としても中途半端な仕上がりとなっている。
-ただ、Z計画を進める上で必須の機体であり、本機の発展機は非常に優秀である。
-なおクワトロ専用機もあるがこちらはさらに産廃であり、「上記性能のままで1機編成」という救いようが無いものになっている。
#endregion

#region(ガザシリーズ、ガ・ゾウム)
-『機動戦士ガンダムZガンダム、ZZガンダム』で登場したアクシズの可変量産型モビルスーツ。
-ガザシリーズはアクシズの作業用マシンから作られた機体である事を忠実に再現しており、性能が低く設定されている。
--発展機も作れるが性能が大きく変わる事は無く、よくも悪くもただのバージョンアップとなってしまっている。
--最終系であるガ・ゾウムとなれば性能も良くなって戦えるようになるが、開発に時間が掛かり過ぎる。
-他勢力の同世代の機体がより優秀で、真正面から戦うのはどうにも厳しい。
--追い打ちと言わんばかりにジオン系ではすぐにより優秀な量産機、ガルスJが開発可能となる。
-モビルアーマー形態になる事で運動性と引き換えに移動力と射程が伸びる。しかし…。
--似たような使い方ができるズサ・ブースターが圧倒的に強く、どう足掻いても勝てない。
-確かに最初は間に合わせの機体ではある物の、多方面のライバルが優秀すぎた為にどうしても見劣りしてしまう機体と言える。
#endregion

-上記に限らず、1機編成が適正な性能で3機編成だったり、逆に3機性能なのに1機編成だったりするのがいくつかある。ユニット数が非常に多いとはいえ、バランス調整を漏れ無くやったとは考えにくい。

**総評(V)
バランスにはまだ難が残っているものの、格段に遊びやすくなっておりガンダムのキャラゲーとしての質もアップ。~
『ギレンの野望』シリーズの完成形と言っても良い。~
なお、本作で『系譜』系列のシステムは完成されたと見なされたためか、次回作である『新・ギレンの野望』は初代『ギレンの野望』ベースのシステムへ回帰した。

復元してよろしいですか?