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機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威 / アクシズの脅威V」を以下のとおり復元します。
本項目ではPSPソフト『機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威』と続編『機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威V』を紹介しています。(判定は共に''良作'')
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#contents
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*機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威
【きどうせんしがんだむ ぎれんのやぼう あくしずのきょうい】

|ジャンル|戦略シミュレーション|&amazon(B000WD6YU0)|
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|
|発売元|バンダイナムコゲームス|~|
|開発元|ベック|~|
|発売日|2008年2月7日|~|
|定価|6,090円(税5%込)|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|廉価版|PSP the Best:2009年1月8日/2,800円(税5%込)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|『ジオンの系譜』のバージョンアップ&br;『ΖΖ』『逆シャア』本格参戦&br;だだ余る資源|~|
|>|>|CENTER:''[[ガンダムシリーズ]]''|
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**概要
『[[機動戦士ガンダム ギレンの野望]]』シリーズ第5作。『蒼き星の覇者』以来の携帯機での新作リリースとなる。

**特徴
-システムは前々作『[[機動戦士ガンダム ギレンの野望 ジオンの系譜]]』ベースに戻った。
-新たに『ガンダムΖΖ』『逆襲のシャア』『MS IGLOO』などの作品からキャラ・ユニットが参戦する。
--『Ζガンダム』も劇場版からの出典がある他、小説『ベルトーチカ・チルドレン((『逆襲のシャア』のノベライズだが一部キャラの名前が異なる他、アムロがベルトーチカと恋人のままであるなど一部展開にも差異がある。この小説の続編が『閃光のハサウェイ』である。))』からの出典も存在する。
-ゲーム開始時の陣営選択に「連邦」「ジオン」だけでなく、『Ζガンダム』の勢力である「エゥーゴ」「ティターンズ」「アクシズ((『ΖΖ』にて「ネオ・ジオン」に改名するが、本作では他の「ネオ・ジオン」との区別のためか終始アクシズ名義のままである。))」が加わった。要は一年戦争からプレイするか、グリプス戦役からプレイするかとなる。
--さらに外伝シナリオとして『系譜』に存在した「正統ジオン」「新生ジオン」「ネオ・ジオン(キャスバル)」「デラーズ・フリート((本作では開始時の敵対勢力として既にティターンズが存在している設定。))」「ティターンズ(シロッコ)」に加え、新たに『Ζ』後半にて暗殺されたブレックスの後を継ぎ、クワトロがエゥーゴの代表となった「エゥーゴ(クワトロ)」、『ΖΖ』終盤で、多数の軍勢を引き入れたグレミーがハマーンに反旗を翻した「アクシズ(グレミー)」、映画『逆襲のシャア』準拠のシナリオ「ネオ・ジオン(シャア)」などが追加された。
---本作では登場した勢力を倒すことでシナリオが開放されるのではなく、各勢力をクリアすることで次の勢力が開放されるため、これまでと比べて開放難易度が下がっている。
---「ネオ・ジオン(シャア)」のみ、初期勢力5つのクリアが開放条件となる。
-「外交」が無くなり、代わりに「アライメント」が導入された。
--プレイヤーの行動やイベントの選択肢により「LAW(善)」と「CHAOS(悪)」のどちらかに揺れ動く。
---「LAW」寄りだと中立勢力から資金・資源の援助が得られ、「CHAOS」寄りだと暴動が発生し部隊の行動に制限がかかるが、コロニー落としなどの大量殺戮作戦が使用できる。~
『独立戦争記』の内政要素を簡略化したものと言えるだろう。
---また、寄った度合いが大きくなると自軍に志願兵としてキャラが参入してくる。中には最大近くまで振り切らないと参入しないキャラも。なおこの方法で入ったキャラは、反対側のアライメントに寄ると随時抜けていく。抜けたキャラはもう一度調整しても戻ってこない。
--基本的に原作で味方側だった勢力は「LAW」寄り、敵側だった勢力は「CHAOS」寄りとなっている。
-前作『ジオン独立戦争記』の「改造」コマンドはユニットを同系列のユニットへ変換する方式に変更された。
--この変更により、ドダイとの合体ユニットであるザクII・ドダイYSやこれまで開発プランからの生産となっていた各キャラの専用機が改造による変換となっている。
---専用機への改造は対象キャラを対象ユニットに乗せることが条件となる。
-他、『独立戦争記』から「夜戦」「部隊単位での委任」などの要素が引き継がれている。
--「夜戦」は本作ではフェイズごとに昼夜が入れ替わるようになっている。夜戦時では索敵の成功率が低くなる代わりにZOC((敵ユニットを味方ユニットで挟むことにより移動に制限を効かせるテクニック。))が無効化されるため、昼間とは別の戦術が必要となる。
-『系譜』に存在した「侵入」コマンドが廃止。これにより、戦術フェイズにおいて隣り合わせのエリアへと侵入する事で敵エリアを制圧する「侵入テクニック」も使えなくなった。
-最初から難易度選択が可能になった。

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**評価点
-プレイ感覚が『系譜』とほぼ同じであること。
-『Ζガンダム』関連が充実した他、『ΖΖ』『逆襲のシャア』の要素が大幅に取り入れられた。
--『ジオンの系譜』では『Ζ』までの参戦となっている上、その『Ζ』からの出典も一部厳選だった。
--特に『ΖΖ』以降の参戦は『ジオンの系譜』にてジオン系の勢力のキャラ・ユニットの偏りが激しいなど、不参戦だった事情が大きく響いていたためバランス面でも大きな恩恵を得られたと言える。
--原作イベントの再現も多く行われている。中には劇場版『Ζ』や小説版『ΖΖ』のネタも取り入れられている。
-「アライメント」システムによる難易度調整。
--「アライメント」システムは双方に恩恵があるが、どちらかというと大量殺戮作戦を行使できるCHAOSの方が楽に進められる。特に他勢力に対するアドバンテージがビグ・ザムしかない新生ジオンやユニット、人材の質・量共に非常に厳しいデラーズ・フリートではこの傾向が強い。
---一方のLAWで進める恩恵が強いのは初期選択できる5シナリオのうちグリプス戦役から始まる3シナリオで、LAWの値が高くないと優秀な人材が抜けたり選択ミスでゲームオーバーになったりする。そもそも初期5シナリオはCHAOSだと暴動による行動制限が意外と足かせになるので、LAW寄りのほうがスムーズに進められるのである。
--ただ必ずしもこうすべきというわけではなくプレイヤー自身で選択をできるので、プレイスタイルに合わせやすくしたのは評価できるだろう。

**問題点
-『ジオンの系譜』をベースとしているのはいいが、問題点も基本的に『系譜』と同じである場合が多い。
--『ジオン独立戦争記』にあった「策略」コマンドが廃止されたためか、ゴップなど一部キャラが役立たずに戻ってしまった。
-今回でもユニット・キャラの選出の偏りがある。
--例えば、『IGLOO』からはモニクの弟エルヴィンが登場せず、『ガンダム戦記』も各勢力の隊長であるマットとケンだけしか登場しない。彼らは漫画及び小説版のみの登場でゲーム版には登場しないため、ある意味逆転現象とも言える。
--せっかくの『逆シャア』参戦なのに、なぜかロンド・ベル仕様のアムロが登場しない。
---後述の『脅威V』では改善された。
--また、『ジオン独立戦争記』で登場した『戦略戦術大図鑑』の面々はごっそり削除された。やはりマニアック過ぎたからだろうか。
-相変わらずゲームバランスが悪い。
--ゴッグなどの超火力を持ったMSや思考力の悪いAIは本作でも健在。
-「外交」が無くなった影響か、資源が余る場合が多くなった。
-連邦及びジオン編にて、次の部に進むには敵勢力の本拠地を制圧する「完全勝利」するしか無くなった((一年戦争時は「休戦条約締結」、それ以降は「人類滅亡」エンディングとなる。))。
--一応、専用のエンディングが用意されており、これを見るのも一考ではある。
--隠し要素解放の条件の一つであるエンディング回数もカウントされる。但し連邦、ジオン共通で1カウントとなる。
-アニメムービーが廃止された。
--代わりに小杉十郎太氏のナレーションと一枚絵による進行が導入された。
---大河ドラマのようでこれはこれで渋みがあるのだが、歴代作のムービーからの流用も多く、新規カットとで画質に差が出てしまっている。
---イベントの進行がわかりづらいという声もある。
---特に初期五勢力のうちエゥーゴはイベント進行のフラグ管理が非常に複雑で、事前情報なしでは思わぬ結果になってしまったプレイヤーも多いと思われる。
-図鑑から解説文が無くなってしまった。
--無くなったのは解説文であり、一部の機体にあった開発時のコメント変化は残っている。
---ただしパイロット専用機の仕様変更の影響を受け、ある外伝シナリオの隠し機体でしか見られなくなってしまったが。

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**総評
シリーズの中でも特に評価が高い『系譜』をベースとしているだけあって、プレイ感覚はそちら譲りの出来栄えである。~
惜しむらくは、後述の『V』が本作の完全版と言っても過言ではないため、現在プレイする場合あえてこちらを選ぶ必要性が薄い所かもしれない。

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*機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威V
【きどうせんしがんだむ ぎれんのやぼう あくしずのきょうい ぶい】
|ジャンル|戦略シミュレーション|&amazon(B001PTHLSO)&br;&amazon(B001PTHLUC)|
|対応機種|プレイステーション2&br;プレイステーション・ポータブル|~|
|発売元|バンダイナムコゲームス|~|
|開発元|ベック|~|
|発売日|2009年2月12日|~|
|定価|【PS2】6,800円&br;【PSP】5,500円(各税5%込)|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|廉価版|【PS2/PSP】GUNDAM 30th ANNIVERSARY COLLECTION:2009年12月17日&br;【PS2】PlayStation2 the Best / 【PSP】PSP the Best:2010年6月3日&br;いずれも2,800円(税5%込)|~|
|配信|【PSP】PSP the Best:2013年11月7日/2,800円(各税5%込)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|AIが刷新するなどバランス調整が大きく行われた&br;遂に『センチネル』『閃ハサ』も参戦&br;PS2版の存在意義|~|

**概要(V)
『アクシズの脅威』の続編。PS2とPSPのマルチプラットフォームでの発売となる。~
前作をベースに、様々な部分が改良・変更された事実上の完全版である。~
タイトルのVは、「Volume UP(ヴォリュームアップ)」「Value UP(ヴァリューアップ)」のV。%%VだからといってVガンダムまで時間が跳んだりはしない%%

**前作との変更点
-マップや画面フォントなどグラフィックの一部が刷新された。
-一部パイロットが追加された他、新たに『Ζガンダム』の外伝である『ADVANCE OF Ζ』、Ζガンダム版MSV『Ζ-MSV』、模型雑誌での連載小説『ガンダムセンチネル』、『ベルトーチカ・チルドレン』の後日談『閃光のハサウェイ』が参戦する。
-システム面の変更や機体・パイロットのパラメータ調整が行われた。
--難易度が「VERY EASY」「EASY」「NORMAL」「HARD」「VERY HARD」「HELL」「SPECIAL」の7段階になった。
---「HELL」は「VERY HARD」を上回る最高難易度、「SPECIAL」は「NORMAL」をベースにユニットの被弾率が大きくなった代わりに全ユニットの生産コスト半減・1ターンで生産可能というぶっ飛んだ難易度。
---「VERY EASY」では追加要素として、初期配備機体にオーバーテクノロジー機が追加されるようになった。地球連邦軍のギャプランやジオン公国軍のリック・ディアスなど、明らかにオーバースペックと呼べる機体も配備されており、初心者救済に一役買っている。
--部隊数の上限が200から250に増加。
--艦船から最大3部隊の同時出撃が可能となった。
--『人事』コマンドが無くなり、キャラクターの配置は『部隊』コマンドで行うようになった。
---これに伴い、パイロットの階級は自動で昇格するようになった。
-特別篇「テム・レイ軍」の登場。
--酸素欠乏症から回復したテム・レイが各勢力の技術者たちと共に戦争を終わらせるために決起したというシナリオ。テム・レイ自体は『ジオン独立戦争記』以来の参戦となる。
---最も、テム・レイのグラフィックや音声は『独立戦争記』からの流用で違和感が激しくなっているが。
--技術レベルを最大まで上げれば本作に登場する全ての兵器が開発できるようになる。さらにこのシナリオでのみ開発可能な機体も存在する。
--ちなみにサブタイトルは「ギレンの野望外伝 ''テム・レイ月面に立つ''」。言うまでもなく「ガンダム大地に立つ」のパロディ。悪ノリし過ぎである。
--部隊章もわざわざ専用の物が用意されている。上部分は地球連邦軍の十字、下部分にガンダムのV型アンテナをくっ付けた形。こ、こんなかっこいい物を!

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**評価点(V)
-ゲーム全般に渡ってバランス調整が行われた結果、プレイしやすくなった。
--敵AIが全体的に賢くなっており、敗色濃厚でも戦い続けた従来作と異なり不利になると撤退し出すようになった。~
AIの思考時間も高速化しスムーズに進んでいく。
---このほかAIの砲撃が解禁されており、難易度HELLでは過去作の5ターンルール(敵は5ターン目終了までは自陣に攻め込んでこないという仕様)が廃止され、すぐに攻め込んでくるようになっている。
--難易度も敵軍が積極的に進軍してきたり、ジオン編にて序盤から潜水艦が登場するなど、全体的に向上している。
-余りがちだった資源は売却して資金へ変換することが可能になった。
---ただし、生産ユニットの必要資源も大きくなったため今度は資源が不足しがちな事態もよく発生するようになったが。
-図鑑の解説文が復活した。
-『閃ハサ』からの機体やキャラクターはしっかりと再現されている。
--モビルスーツは『逆シャア』より後ということもあって開発に時間が掛かるが最強クラスの性能になっている。
---例として、主人公機『Ξガンダム』は連邦系最強の機体として設定されており、兄弟機である『ペーネロペー』の開発も必須。
--原作で敵対した『キルケー部隊』の面々は脱退するハサウェイと入れ替わりで登場する。~
当のハサウェイはネオ・ジオンに組することとなり、マフティーに変化するという力の入れよう。
---マフティーとなったハサウェイには原作ではなかった、親であるブライトとの掛け合いが設定されている。~
ブライト側は再録されていないため、他の掛け合いからのセリフをつなぎあわせたものだが、違和感の無い仕上がりとなっている。

**問題点(V)
-良くも悪くもアッパーバージョンであり、変化はやや乏しい。
-『閃ハサ』以外の追加参戦組のキャラクター参戦が一切無し。
--『センチネル』に関しては権利がややこしいことになっているため、仕方ない面もあるが…。
-発売時期が悪い。
--まず、前作の廉価版が発売してからわずか1か月後に本作が発売される。そして10か月後に廉価版が発売されており、ガンダム記念年だったとはいえ廉価版リリースが早すぎるなど、悪い印象がどうにも拭えない。
-PS2版を選択する意味合いが薄い。
--据え置き機とのマルチ販売でありながら、PS2版はグラフィックなどがPSP版と大差が無く、アニメムービーが入っていない所も同じ。

-通称「指揮バグ」と呼ばれる、シミュレーションゲームとしては大きな問題である「ルール上のバグ」が存在する。
--やや複雑なバグだがおおざっぱにいえば「少佐以上は階級に限らず最大の指揮範囲を発揮し((本来は少佐ならば周囲1ヘクス、中佐なら2ヘクスという具合になっているのだが、階級に限らず少佐以上は最大の7ヘクスで固定されている))」「スタック隊長のルールが機能していない((本来はスタック内にキャラがいる場合、そのスタックでは指揮範囲に拠らずその人の指揮値で補正がかかるというシステム。今作では完全に機能していない))」というもの。
---これにより階級は高いが指揮がそこまでではないキャラはお荷物度が増し、低階級の高指揮キャラについては価値が激減した。一方高指揮値の少佐中佐などは価値が激増し、キャラごとにスタックを固めてもデメリットが無くなっている。
--ルールがバグっているという点では大きな問題であるが、ゲームバランス自体は別の形ではあるが保たれているのが救い。

**賛否両論点(V)
-ユニット1つ1つに「戦力評価」なる数値が設定されており、AIの侵攻基準が従来の「エリアに配備されているユニット数」では無く、この評価値の合計で判断されるようになった。その結果、戦闘機などによる数の水増しをしても、小数精鋭戦力がすぐに攻めて来る事態になり、今までのような篭城・引きこもりプレイが難しくなっている。メリハリのあるプレイにはなるが、特に評価値が低いユニットしかいない連邦軍第一部ではかつてのシリーズにはない熾烈さでガンガン敵に攻められるようになった。
--ちなみにプレイヤーは敵エリアの戦力値などを知る術は無く、配備ユニットを確認するには一度攻め込む必要があるので、他のSLGの感覚でプレイすると理不尽さを感じるかもしれない。
-前作以上のバランスブレイカーの存在。前作で大暴れをしたゴッグは鳴りを潜めたが、今作ではさらに凶悪な機体が存在する。
--一部の勢力ではこれらが生命線となっており、完全に否定するのは難しい。もっとも、ならば封印したらどうにもならないかといえば全くそういうものでもないので、やはりバランスが悪いという指摘は免れ得ない。
---あまりにぶっこわれすぎるため、逆にこれまでこのシリーズをクリアできなかったプレイヤーへの救済措置とも言えなくもない。
--いくつかの機体(特にドム・キャノンとズサ・ブースター)については、このような性能になったもっともらしい理由が推察されており、''調整不足では無く数値の入力ミス''なのではないかという説が存在する。

#region(ゼク・アイン)
-『ガンダム・センチネル』で登場した、多数の装備を換装で扱える量産型モビルスーツ。当時の主流の大火力・大型化ではなく名前通りザクの設計思想である汎用性を特化させたMSである。地球連邦系勢力で生産可能。
-当時開発できる機体では異様にスペックが高い。同時期の機体であるリック・ディアスやバーザムは『Ζ』世代までが限界だが、本機は''『ΖΖ』''の世代まで戦える。援護機・後方支援としては終戦まで戦える傑作機。
--火力は特に抜きん出ており、本来は上位種である「ゼク・アイン(指揮官機)」をも超えている。これでは、格上の存在意義が無い。
--単純に燃費がよいA装備、若干射程が伸びたB装備、遠距離攻撃を行えるC装備と幅も広く、状況に合わせて変更可能。コンセプト通りとはいえ汎用性も高すぎる。
--他には限界値も高いおかげでパイロットを乗せるにも向いていて、コストパフォーマンスも良好。まさに''隙が無い''と言えるだろう。
-『0083』から突如『ΖΖ』まで時代が跳躍する地球連邦軍ではほぼ必須レベルであり、この機体だけで一気に戦力不足を補える壊れぶりを見せる。
#endregion

#region(ドム・キャノン)
-ハーモニー・オブ・ガンダムプロジェクトから参戦、ツインキャノンを装備したドム。ジオン系勢力で生産可能。
-本作を代表するバランスブレイカーの片割れ(もう一機は後述のズサ・ブースター)。一年戦争時の機体にもかかわらずツインキャノンの攻撃力は間接武器としては異常なレベルで、なんとジオン系機体ではズサ・ブースターまでこれを超える機体は現れないという壊れぶり。壊れ以外に超えるものは居ない…
--射程1では第二兵装しか使えないが、これだけでもなんと直接攻撃しかできず生産コストが同等程度のドムの第一兵装を威力・命中とも完全に上回っている。ジオン第一部やジオン系第三勢力ではこの機体と水場用のハイゴッグ(もしくはズゴックE)を作っていれば地上は制圧可能。
--しかも単機編成ではなく三機編成。SFSに乗っている相手ならZ時代の機体であっても七面鳥撃ち。繰り返すが、本機は一年戦争時の機体である。
-物資200で消費25という燃費もすさまじい。「アクシズの脅威」及び「V」では、間接攻撃機は全般的に燃費がかなり悪くされている(戦闘可能なのは3~4回程度)のに、本機の最大8回可能は明らかに異常で、本機より燃費のいいMSは存在しない。唯一の欠点は索敵がCということくらいだが、索敵できる偵察機なり母艦なりを付随させれば問題ない。
-総じて、まともにゲームを楽しみたいなら縛り必須レベルの機体。
-量産時の割引率が単編成高級機に多いCタイプになっており、実は1機編成のところを間違って3機編成にしてしまったのではないか、というもっともらしい推察がある。
#endregion

#region(ゼーゴック)
-IGLOOから参戦。宇宙から地上へと降下して大打撃を与えるモビルダイバー。ジオン軍系勢力で生産可能。
-一定範囲に攻撃を加える強力なMAP兵器『砲撃』を所持している機体の一つ。~
ただ本機は特殊な仕様であり、砲撃を使用するには『展開後』に変形する必要があるが、『展開前』だと砲撃機では無く、通常のモビルアーマーとして扱われる。
--基本的に敵AIは砲撃を避けるように部隊を展開させるのだが、上記の仕様のお陰で『展開前』で前進すればわざわざ敵が''砲撃範囲へと並んでくれる''。後は『展開後』へと変形、砲撃すれば容易に殲滅可能。
-これだけでも十分に優秀だが、要求される開発レベルが低い。唯一制限のあるジオン軍でもパイロットを一人だけ犠牲にすれば簡単に手に入ってしまう。
-さらに、優秀な量産機であるズゴックや、その指揮官機から即座に改造できるのも強み。手軽に次々と量産可能なので、数も揃えやすい。
-ダメ押しに宇宙、空中どちらでも普通に活動でき(本来は大気圏を突破、高度を落としつつ砲撃する使い捨て兵器なのだが…)、似たような性能で地上専用砲撃機であるアプサラスを完全に下している。
#endregion

#region(ズサ・ブースター)
-『機動戦士ガンダムΖΖ』で登場したアクシズ製ミサイル搭載モビルスーツ。ブースター付きのミサイルユニットを取り付けた状態であり、取り外すと15m級と後の世代のMS並みの小型MSである。ジオン系勢力で生産可能。
--元々「一撃離脱が基本の機動型ミサイルポッド」というコンセプトで、MS自体は作業用レベルのはずなのだが…

-''本作最強のバランスブレイカー''。何もかもを間違えており、あらゆる点で能力が高い上に汎用性もぶっちぎり。圧倒的なスペックは、多くの機体の存在意義を消している。
--可変機は本来、変形すると移動力と引き換えに回避に関わる『運動性』が大きく落ちる仕様なのだが、本機は逆に上昇。量産機の中では大番台である''46''に到達する。
---似たような機体のメタス改で33。後の量産機、ギラ・ドーガが45で僅差。ジオン系最上級量産機、メッサーが50でなんとか追い抜けるレベル。やはりおかしい。
---上述したように運動性は飛行形態だと下がるのだが、ズサ以外は例外なくMS時の3割''減''で計算されている。しかしズサの場合はMS時の3割''増''となっており、数値入力を取り違えた可能性が推察されている。
--本作では、武装を複数装備した一部の機体では第一武装以外は発動率・火力も不安定となってしまう。この場合はパイロットを乗せたり指揮官がいると安定するが…。
---しかし本機は武装が第一武装であるミサイル・ポッドのみのためパイロットがいなくとも''高い火力が確実に叩き込める''。さらに射程が若干長いので援護にも有効。
--戦闘では空中、宇宙の適正も所持しており、移動力は戦闘機をも超える''9''。多くの機体が苦手とする水中にも攻撃可能と移動面・攻撃面でも万能。
--細かい点では要求開発レベルもかなり低く、早い内から量産できる。どのくらい低いのかというと、ジオン公国軍編第1部をかなり早いタイミングでクリアすることで第2部開始直後から開発プランが出てくるほど。
---ジオン2部はエゥーゴとティターンズとの三つ巴の戦いになるので技術レベルを上げて相応の部隊を配備してからのクリアが望ましいとされるが、早くクリアすることでもらえるクリアボーナスを使えばズサを速攻で配備できるため、中途半端にターンを経過させるならば速攻でクリアした方が良いということに。
--限界値も高いのでパイロットを乗せれば''更なる伸びしろがある''。
--偵察機と戦艦を付けてサポートしてやれば、後は''ズサ・ブースターだけでいい''とまで言わしめた超万能超絶性能機体。まさに''アクシズの脅威''と言えよう。
#endregion

-調整不足の機体が存在する。
--他の機体に性能面で追いぬかれ、活躍が難しくなった機体がいくつか存在する。

#region(リック・ディアス)
-『機動戦士Ζガンダム』で登場したエゥーゴ系量産型モビルスーツ。
-劇中ではエース機としても度々登場して敵量産機を蹴散らす活躍が目立った機体であり、基本スペックはMk-IIと同等。前作まではそれに相応しい単騎編成高性能機だったのだが、なぜか大幅低性能化して量産機に。しかし周りが優秀すぎて霞んでしまう。
-量産機としてはコストがかなり高く、盾が無いため防御面に不安が残る。量産機特有の3機編成なので特に厳しく、補充が頻繁に発生しやすい。前線で活躍させて補給すると赤字になりかねない。
-かといって性能は、射程2の援護攻撃はなぜか旧型機であるパワード・ジムに負け、隣接攻撃ではすぐに開発できるメタスに負けてしまう。高コストはまだ譲ってもこの低性能は理解しがたい。
--ちなみにパワードジムはただでさえ強いのにさらに強化され、リック・ディアス以外ではジム・カスタムやジム・クゥエルの立場をも危うくしている。こちらも割とバランスブレイカーといえる。
--さらに連邦軍では後続として援護攻撃、隣接攻撃どちらも得意とするゼク・アインが控えている。
-パイロットを乗せるには限界が低く、量産機としてもエース機としても中途半端な仕上がりとなっている。
-ただ、Ζ計画を進める上で必須の機体であり、本機の発展機は非常に優秀である。
-なおクワトロ専用機もあるがこちらはさらに産廃であり、「上記性能のままで1機編成」という救いようが無いものになっている。
#endregion

#region(ガザシリーズ、ガ・ゾウム)
-『機動戦士ガンダムΖΖ』で登場したアクシズの可変量産型モビルスーツ。
-ガザシリーズはアクシズの作業用マシンから作られた機体であることを忠実に再現しており、性能が低く設定されている。とはいえ変形すれば移動力が上がり2ヘクス先への攻撃も可能となるため、他のユニットの援護など使い道がないわけではない。
--しかし結局のところ同時期に上述のぶっ壊れ性能ズサ・ブースターが開発可能となるため、やはりわざわざ新規生産をする価値はない。ズサ・ブースター最大の犠牲者といえよう。
#endregion

-上記に限らず、1機編成が適正な性能で3機編成だったり、逆に3機性能なのに1機編成だったりするのがいくつかある。ユニット数が非常に多いとはいえ、バランス調整を漏れ無くやったとは考えにくい。

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**総評(V)
バランスにはまだ難が残っているものの、格段に遊びやすくなっておりガンダムのキャラゲーとしての質もアップ。~
ただバランス調整以前のチェック抜けと思われる点が多々あるのは頂けない。おかしく高いスペックは自主規制できるが、低すぎるのはどうにもならない。バランス調整もところどころオカシイ点がある。~
そこに目を瞑れば、『ギレンの野望』シリーズの完成形と言っても良いだろう。~

なお、本作で『系譜』系列のシステムは完成されたと見なされたためか、次回作である『新・ギレンの野望』は初代『ギレンの野望』ベースのシステムへ回帰した。

復元してよろしいですか?