「チョロQワンダフォー!」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

チョロQワンダフォー! - (2022/06/13 (月) 02:09:56) の編集履歴(バックアップ)


チョロQワンダフォー!

【ちょろきゅーわんだふぉー】

ジャンル レースゲーム imageプラグインエラー : 画像を取得できませんでした。しばらく時間を置いてから再度お試しください。
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM
発売元 タカラ
開発元 イーゲーム(E-GAME)
発売日 1999年8月5日
定価 5,800円(税別)
プレイ人数 1~2人
廉価版 PlayStation the Best for Family
2001年8月23日/2,800円(税別)
判定 なし
ポイント ゲーム性の大幅変更
レース<探索
燃料制の導入
シリーズ中でも非常に高い難易度
特定のユーザーからは「黒歴史」という声も
チョロQゲームリンク


概要

  • PS版チョロQシリーズの4作目*1にあたり、ボリュームたっぷりで評価の高い『チョロQ3』(以下前作)の後に発売された。
  • 前作のエンディング後の画面で『チョロQ4』の製作・開発を示唆していたが、発売されたのは製作会社の異なる本作であった。*2

特徴・評価点

  • 街要素の充実・拡大
    • 従来作のレースメインで、街要素はあくまでサブであったゲーム構造とは大きく変わり、今作は街要素がメインとなった。
      • 今作では様々な街を中心にして走り回り、各街の「Q's ファクトリー(以下Q's)」という場所に行ってレースに参加するという流れになっている。
      • レースの受付だけではなく、燃料の補給やパーツの変更、データのセーブもこのQ'sで行うことになる。
      • またそれぞれの町にはいくつかの宝箱があり、これを開けることによって自車の性能を強化するパーツを獲得することができる。
    • 過去作はプレイヤー以外のチョロQの存在が街では殆ど皆無だったのに対し、今作は様々なチョロQが暮らす世界が舞台となった。
      • チョロQは人と同じような扱いとなっており、RPGさながら他のチョロQと会話することができる。
  • イベント・ストーリーの充実
    • ゲームの最終目的はワールドグランプリ(以下グランプリ)で総合優勝すること。
      • ストーリーがほぼ存在せず、基本的にひたすらレースが目的であった過去作とは異なり、プレイヤーがレースに出場するためのストーリーも存在する。
      • グランプリの開催には優勝カップの返還が必要になるのだが、前回の優勝者である主人公(プレイヤー)は優勝カップを不注意で壊してしまい、
        代わりとなるものを探すべく各地を飛び回る、というストーリー。
    • レースで勝ったり、住人のお願いを聞いてあげたり、ミニゲームをクリアしたりすると、スタンプがもらえる。
      • 住人に話しかけるだけで良いものもあれば、各街を行き来しないといけないものなど様々。
      • スタンプは全部で100個あり、全スタンプの入手は大変なものの、やりごたえのあるものになっている。また、スタンプを全て集めてからある人物のもとへ行くと、シリーズ恒例のあのアイテムが…
      • スタンプの他にもメモ帳が存在し、*3特定の住人から聞いた攻略のヒントが記されていく。主人公の解説書の口調とメモ内の口調の違いはある意味必見*4
    • ストーリーが進むと過去の世界へ行くことになる。
      • 過去へ行くのは、前述の通り代わりの優勝カップを手に入れるため*5
      • 過去でもマップの形状は大きくは変わらず、一部の建物に現代と似た外観のものもある。とはいえ、しっかりと現代の街との差別化がなされており、街の外観は殆どが大幅に変化している。例えば現代の自分のガレージの場所が過去では地下迷路の入り口となっていたりと、現代と過去の比較が楽しめるようになっている。
      • 過去の世界の「ゴールドシティ*6」と「ブルーシティ*7」関連の設定は攻略に直接関わるものではないものの、現代と過去の住民や街の違いから「なぜああなってしまったのか」を考えさせられる、デフォルメ玩具を元とした『チョロQ』シリーズらしからぬ生々しい設定となっている。
  • その他
    • オプションパーツの登場
      • 「オプションパーツ」は装備数の制限がなく、一度に複数着ける事ができ、接地能力を3段階で調整できる「バリアブルウィング」や、使用すると莫大な燃料を消費する代わりに強力な加速力とスピードを得られる「ジェットタービン」などの、装備すると特殊能力が得られるパーツとなっている。
      • オプションパーツを全て装備した自車は非常に重装備な外観となり、初期状態と比べて見違える様な外観となる。
      • これらのオプションパーツは「タイムユニット」を除き、汎用ではなく選んだボディに合わせた専用のデザインが用意されている。
    • UI関係では、コースマップは常に左端に表示されるようになった。
      • チョロQ3』までの3部作に比べるとサイズはやや小さめだが、自車や敵車の位置を判別する事が困難、という訳では無い。
      • この仕様はPS2でのタイトル(HGシリーズなど)でも採用された。

賛否両論点

過去作とはゲーム性が大きく変化したため、賛否両論点が多く、評価も分かれる部分が多い。

  • グラフィックが前作までと比べ大幅に変化、車の動きも少しもっさりとしており遅いと感じ易い。過去作の感覚でプレイすると痛い目を見る。
    • グラフィックに関しては基本的には(あくまでPSのゲームとして)綺麗なのだが、一部グラフィック(例としてタイヤのグラフィック)が粗い。
    • 実は、グラフィックを作り込み過ぎてPSの性能を超えてしまい本来のグラフィックよりも粗く表示されてしまっている…というのが真相。容量の事を考えると、恐らく後述の選べるボディが少ない原因の一つ。一部のエミュレーターでプレイすると本来のグラフィックを見る事ができる。
  • 燃料システムの導入
    • 今作ではシリーズで初めて「燃料」という概念が導入され、燃料をなくさないようにレースをしなくてはならなくなった。ガス欠になっても走行はできるが、最高速が急激に低くなるのでリタイアは必至。
    • アクセルを踏むだけで燃料が少しずつ消費される他、上述したオプションパーツ「ジェットタービン」を使用することで莫大な燃料が消費される。
    • この「燃料」は消費して量を減らす程、自車の加速性能が良くなる。 このため敢えて燃料をガス欠ギリギリまで使い、自車の性能を最大限に活かすという戦略もある。
    • エンジンの一つ「ウルトラターボ」は数あるエンジンの中でも最高のパワーを誇るが、燃費の悪さも最高。その消費量たるや1つ前のエンジンの2倍にもなるほど。
      • ウルトラターボと上記のジェットタービンとの組み合わせは特にご法度であり、この組み合わせで運用する際には綿密な燃料調整を必要とする。しかしスピードミッションと組み合わせて、上手く燃料を管理することができれば、他車を寄せ付けない強力な組み合わせと化す。
    • なお、本作には 「クラッチ」 も存在し、クラッチを切って燃料の消費や減速を抑える事ができる。これによる惰性走行中(アクセルOFF)は燃料を一切消費しない*8
      • 作中でも解説してくれる住民がいるが、エンジンブレーキ*9が効かなくなるため。ガス欠になった際は、下り坂であればクラッチを切って惰性で走った方が速い場合もある。
      • 現実のようなクラッチを急に繋ぐことで起きる(エンジンとタイヤの回転差等による)ショックや減速も無いため、燃費を考慮する必要が出てくる終盤は、クラッチを活かせるセクション*10で積極的に活用することが求められる。*11
    • 燃料の残量を考慮して走らなければならず、過去作のように制限なしに走り回れなくなった為自由度が減った。ゲーム性としては複雑性が増したため、合わない方もいると思われる。
      • 「そもそもゲームで、しかもチョロQで再現されても困る!」との声もあるが、燃料システムは『チョロQ HG2』にも受け継がれる事になる(クラッチは廃止)。
  • 挙動の大きな変更
    • 『チョロQ3』までは比較的少ない減速でもコーナーを曲がれたが、今作はしっかりと減速をしなければタイヤのグリップが落ち、更に素早く曲がれない挙動になっており、慣れるまでが大変。
    • 前作までのゲーム然とした挙動というよりは、GRAN TURISMOに近いレースシミュのようなやや難しい挙動になっている。前述した燃料システムやクラッチシステムもそうだが、システム自体が悪いという訳ではない*12ものの、こちらに関してもチョロQシリーズでそれをやる必要があったのか、という声がある。
    • しかし、『チョロQ』シリーズ自体が型にとらわれない作風であり、本作の様な闇の深い設定の存在、そして本作の挙動や、挙動の方向性こそ異なるものの『チョロQ3』までの硬派な挙動を採用しての人気があるという一面も存在する。
    • システムの出来自体は良いものの、前作までとは大きく異なる方向性に多くのプレイヤーが戸惑う事となった。
  • 難易度の高さ
    • 序盤で走る事になる「レッドシティ」「グリーンパーク」でのレースの敵車がやや速く、丁寧な旋回・減速を心掛けないと入賞できない。
    • 最初に街から街へと移動する際に、跳ね橋やゲレンデと言ったミニゲームステージを通過する事になる のだが、どれも難易度が高い。中でも過去世界の「音当て峠」は音を聞き分けて正解を選んでいかないといけない上に、11ステージ中1回でも間違えると最初の峠からやり直しの為、音感の乏しいプレイヤーの場合非常に苦戦する。
      • 燃料も最初の入口でしか補給ができない。但し正解ルートはいつも決まっている為、聞き分けられない場合はメモを取りながら進めれば、時間はかかるがクリアはできる。
    • 過去のグランプリはジェットタービン前提のバランスなのか、このパーツ無しでは3位入賞でさえ危ういほどに敵車が速い。
      敵車の速さのバラつきも激しく、パターンによっては非常に難易度が跳ね上がる。特にオフロードコースの「グリーンタウン」の難易度が高い。
    • しかしジェットタービンの使用を禁止されている現代のグランプリは、第1戦のオンオフ混合の「ブラックシティ」コース以外は、基本的に適切な運転を行えばドライバーズポイントを抜かれることは少なく、更に過去世界に比べ、上位勢のライバルの順位が変動しやすいという要因もあり、過去のグランプリに比べると些か拍子抜けな印象を受ける。
      • 現代のグランプリの最終戦はある隠しコースで行われ、特殊な路面の為に一見かなりの高難易度に思えるが、コースの構成に気付いて対策するとあっさりと勝てるため、最終戦とは思えぬ難易度となっている。コースの構成を利用せずに挑むと苦戦する為、それが救済措置になっているとも言えるが。
    • 但しあくまで「過去のグランプリと比べて」難易度が低いというだけであり難易度自体は高く、 *13現代のグランプリも「跳ね橋の宝箱」の様な高性能パーツを取得していないと非常に難易度が跳ね上がる。
      • 特に上述の「ブラックシティ」はパターンによっては1位優勝が非常に厳しくなる。又、2戦目の「グリーンパーク」ではとあるライバルがホームストレートで鬼の様な加速とスピードを出す為、警戒していないとあっという間に抜かされてしまう。
  • パーツショップの廃止
    • 過去作とは異なり、お金の概念やパーツショップが存在せず、パーツは町などの特定の場所に配置されている宝箱から入手する必要がある。
    • レースで勝てない場合に他のコースを何度も走ることでお金を貯め、より良いパーツを購入し、そしてリベンジ、というこれまでのシリーズで出来た回り込みが序盤はできない。
      • 裏を返せば、資金稼ぎをせずとも入賞に必要なパーツを手に入れられるということでもある。序盤2つの町を除けば入賞せずとも次の町へ行ける為、中盤以降は探索を優先すれば高性能なパーツを手に入れて戻ることも出来る。
      • ストーリー進行に関わるような一部パーツは、フラグ管理や別のパーツを入手してからなど手順を踏まないと入手できないように対策されている。
  • パーツの性能表記のわかりにくさ
    • 過去作ではパーツの性能はグラフである程度は容易に確認できたのだが、今作では一行だけの簡潔な説明文しかなく、具体的な性能を把握できない。
    • 例を挙げると 「ローハイミッション」 は「ローとハイの2段しかないのだよ」と書かれているだけで、使用するまで特性*14が殆ど分からない様な解説となっている。
    • しかし上述のローハイよりも説明文に問題のあるパーツが2つ存在する。それが 「スピードミッション」 「ワイドミッション」 である。
      • スピードミッションは「最高速重視」、ワイドミッションは「加速が良く、最高速も高くバランスが良い」という説明文なのだが、実際はスピードミッションの方が遥かに性能バランスが良く、*15実際の性能に当て嵌まらない解説となっている。
    • ただしエンジンだけは例外で、「パワー」と「消費燃料」の2項目が明記されているため、パッと見でも性能を把握できる。
  • 使い所がかなり限定されるパーツがある
    • ほぼグリーンパークのゲレンデ専用のタイヤ「スタッドレス」や、跳ねにくくなるので水中移動時には有利だが加速が悪くなる「おもいシャーシ」など。
    • 「ローハイミッション」に関しては、先程の特性の通り性能に癖がありすぎて街乗りも満足に行えない。ある程度出番のある先述2種のパーツと異なり、このパーツが必要となる状況は通常の攻略の場合はほぼ無いと言っても良い。
      • しかし入手時点(現代から過去に行く直前まで)のミッションの中では最高速が最も高く、中速域の加速力を補い高速で走れば、すでに手に入っている他2種よりも非常に速い*16ため、序盤に「跳ね橋の宝箱」のパーツを入手しておき、低い加速力をカバーして過去の世界のミッションが手に入るまで使うという利用方法も存在する。
    • しかし上述のローハイよりも性能に難のあるパーツが存在する。それが先程述べた「ワイドミッション」である。
    • このワイドミッション、バランスが良いという解説に反して、速度が140キロを超えると加速力が大きく下がってしまう。かと言って最高速が抜きん出ている訳でもなく、その数値はスピードミッションと同等の263キロとなっている。
      • こちらは トップクラスの性能のスピードミッションよりも後に手に入るミッション なのにも関わらず、各コースとの相性にムラがあり実用性があまりなく、ネタ性やロマン性*17に振り切っているローハイミッションや、初期装備の割には意外にもバランスが良い 「ノーマルミッション」 、序盤で重宝するパワー重視の 「パワーミッション」 、そしてジェット無しで300キロまで出せる 「スーパーミッション」 という個性的なミッション群と比べても、特に突出した部分が無く没個性的なミッションとなってしまっている。入手タイミングも微妙であり、正直現代で手に入るローハイよりも使い所に困るミッションかもしれない。
  • オフロード系タイヤの不足
    • 本作ではグランプリのシステム上、終盤までオフロードコースを走る事となるのだが、これまでの作品に比べオフロードタイヤの強化が無い。基本的に序盤に入手する「オフロード」タイヤか、終盤に入手する「ビックタイヤ」を使用する事になる。
      • 一応「ビックタイヤ」はグリップ力に関しては「オフロード」のほぼ上位互換*18なのだが、「レーシングタイヤ」等のオンロード特化のタイヤと比べるとオフロード特化タイヤとして力不足であり、オフロードコース(特に過去)の難易度を高くしている。
      • 更に上述の通り性能表記も説明分のみの為(特に「オフロード」の説明文は『オフロードでもあまりグリップが落ちない』というどの程度のグリップがあるのか分かりづらい文章の為)、ビックタイヤの方が対応できる路面が多い事にも非常に気付きづらい。
  • 本作はミッション(トランスミッション)が何種類か存在するのだが、コントローラーの使用ボタン数の関係もあってかAT(自動変速)のみであり、前作『チョロQ3』まであったMT(手動変速)はない。
    • MTが苦手な人には有り難い点ではあるが…
  • スタンプ全回収の特典
    + ネタバレ注意
    • スタンプをすべて集めてとある場所へ行くと、シリーズ恒例のアクマパーツの「アクマのタイヤ」を受け取ることができるが、今迄のシリーズと異なりタイヤ以外のアクマパーツが存在しないため、特典として少々物足りなさを感じる。
      • タイヤ単体で比較した場合の性能は今までのシリーズに劣る事はなく、一度装備すれば他のタイヤとは次元の違うグリップ力を見せつける。本作の理不尽とも言えるスタンプ100個までの難易度を考えれば十分の性能。説明文通り理屈じゃない!

問題点

  • ゲーム開始時に選択したプレイヤーのチョロQの車種は途中で変更できない。過去作ではボディチェンジが可能だったのだが。
    • その車種もたったの6種類。チョロQシリーズお馴染みの「せいそうしゃ」ことゴミ収集車などの変わり種を使う事もできない。
    • また、カラーバリエーションも単色8種類しかなく、過去のシリーズでできたツートンカラーやステッカーで飾ったモータースポーツ仕様にすることもできない。そもそもカラーチェンジ自体、バグ技を利用しない限り終盤でしか行うことができない。
  • コース・サーキットは、グランプリ専用も含めて前作の半分以下である全10コースしか存在しない。
    上記のボディの問題もそうだが、当時のハード性能やソフト容量の限界という面もあるものの、それを差し引いても目に余る。
  • キーコンフィグの仕様
  • 今作は初期設定のキーコンフィグが前作から変化し、チョロQ3までは ×ボタンでアクセル・◻︎ボタンでブレーキ だったが、 今作では×ボタンでブレーキ・○︎ボタンでアクセルとなった。
  • しかし本当の問題はここからで、今作のキーコンフィグは2種類のタイプから変更可能…ではあるのだが、なんと 「ぼうけんにでる」で「はじめから」を選択する前にタイトル画面の設定で変更した場合のみしか適応されず、 設定変更後に「つづきから」を選択しデータをロードしても適応されない。
  • つまりキーコンフィグの初期設定でゲームを開始し、セーブしたデータでキーコンフィグを変更したくても2度と変更することができない。初期設定に戻したい場合も然り。
  • 現代において、グランプリに参加可能になるまでは「地下迷路*19」を用いなくてはならず、町から町への移動が少々面倒。
    • グランプリに参加可能になると転送センターが使えるようになり、移動の負担が減る。ただし使用するには各町にある「ドミソビザ*20」で"ビザ"を受け取っている必要がある。
      • もっとも現代のグランプリが開催されている時点で、物語の進捗的には最終盤であり、今更転送センターが使えても…といった感じはあるのだが。但し地下迷路やイエロータウンの門を通らなくても良くなる恩恵は大きく、 グランプリ中の街間移動や各街のスタンプ回収時にはしっかりと役立つ施設となっている。
      • 過去のグランプリ開催の時点で使用できれば利便性が上がった様にも感じるが、本作のタイムスリップを軸としたストーリーを意識しての仕様の可能性もある。*21
  • 各街や、それ以上に複雑な構造の地下迷路が存在するにもかかわらず、どちらもゲーム内でのマップが存在しない。
    • 一応ポケットステーションでマップの確認は出来るがおまけ程度で、現在位置も確認できない。
    • コイン集めもかなり大変。集めたら集めたで地下迷路からどこかの街へ出ないと(途中リタイヤしてしまうと)、コインは没収となる。マップが無いのでマッピングするか、攻略本を見たほうがいいだろう。中には無限回廊の中盤に設置されているものもある。一応とある場所に存在する研究所で、質問の返答によってはそのコインの情報を教えてくれるのだが。
      • 「そもそも街を行き来するのになぜ高速道路ではなく地下迷路や跳ね橋等を経由しなければならないのか?」という疑問点もあるが、これについては特に理由は語られない。
      • 以降の作品でも、必ずしも全ての街間を高速道路で移動する訳では無い*22ので、チョロQシリーズでこういった面に突っ込むのは野暮かもしれない。
  • 過去に行くには「タイムユニット*23」と「ジェットタービン*24」というアイテムが必須だが、これらの入手に少々手間がかかる。
    • レースゲームを期待して買った層からすれば、この作業はなかなか大変だと考えられる。
    • 一度過去に行くと、グランプリへ参加可能になるまで現代には戻れないため*25、現代でギリギリ入賞した状態で過去に行くと苦戦を強いられる可能性がある。
      • 但し過去の世界にある宝箱のパーツはそれまでの現代のパーツに比べ、どのパーツも性能の水準が高いものとなっており、尚且つ過去の世界の街はレースで入賞せずとも地下迷路や音当て峠を利用すれば自由に移動できるので、先に高性能なパーツを入手してからレースに挑む、という攻略ができる様にはなっている。
  • メモ帳のメモの中に、特定の期間でないと記帳されないものがある。
    • ブラックシティのとある住民の家に関するイベントを終えた後、スタンプを100個集める前にその住民の家にもう一度入らないと記帳されないメモがある。他にも同様の現象が起きる、隠しコースに関してのメモもある。 もっともメモ帳に関しては全て埋めても特典は無い為、記帳されない事で起きる弊害は殆ど無いのだが。
  • タイムスリップ時のフリーズバグ
  • タイムユニットで時代を行き来する際、ワープする瞬間に走っている住人に話しかけてしまうとフリーズしてしまう。細い路地を通ってタイムスリップする事が多いブラックシティで稀に起こる。
  • 使用できるボタン数の関係上か、前作までは可能だったドライバー視点への視点変更ができなくなってしまった。
    視点変更ができないため、少々街の景観を眺めづらく、人によっては探索が少し辛いという問題がある。
  • 高難易度なミニゲーム、スタンプの数々
    + クリックで詳細
    • ミニゲームの一つである、レッドシティのジム牧場の牛数えゲームの難易度が高い。
      • 牧場内の牛の頭数を数える必要があるのだが、地形の高低差が大きく、初見だと 坂が2つある 事に気付きづらい上、牛の姿が草の色に紛れ、確認しづらいため数えるのが困難。
        しかも、牛に接触すると即終了プレイ毎に牛の頭数が変化するというおまけ付きで、しっかりと牛を数えないといつまでもクリアできない事になりかねない*26
      • なお、牧場内にもチョロQコインが落ちており、その回収実績もスタンプに含まれる。そしてミニゲームではクリアできなければコインは没収となるため、前述の仕様とあいまって回収の難易度は跳ね上がる。
    • スタンプの中には、ミニゲームで規定タイム内にゴールする*27と言うものがあるのだが、その規定タイムが非常にシビア。
      • 特にグリーンパークの「ゲレンデを60秒を切って降りることができた」のスタンプは、終盤の装備で挑んでもほぼ規定タイムギリギリなほどタイム設定が厳しい。
      • また、レッドシティの「跳ね橋で30秒を切って渡れた」のスタンプも、厳しいタイム設定となっている。
    • 「ブルーシティのレースを一度もぶつからずに完走する」という内容のスタンプがある。
      • 他のコースは「ぶつからずに入賞」となっているのだが、このコースのみ後述する難易度の高さ故、「ぶつからずに完走」となっている。
      • このコースは狭い道が多い上、かなり入り組んでいるため壁や敵車に接触せずに走ることは困難を極める。このコースで常に入賞レベルのスピードを出すのはやりこみプレイでもない限りは推奨しないが、遅すぎるのも危険。壁に接触しない様恐る恐る走っていたら後続車にぶつけられた…という事にもなりかねない。
    • 「サッカーをしてストレートでゲームに勝った」は人によっては恐らく本作で最も入手が難しいスタンプの一つ。
      • このゲームのサッカーは2on2*28でフィールド内をチョロQを操作して駆け回り大きなボールへぶつかって相手ゴールへ押し込み、先に3点を取ったチームの勝利というルールで行うのだが…
      • ただでさえボールをコントロールするのが難しい上、フィールドはオフロードなのにも関わらず、コンピュータは敵味方含めてコンピュータ専用の非常に高性能なタイヤを履いており、殆どスピンせずに凄まじい加速力でボールを狙ってくるため、1点勝ち取ることさえもやっとのところを、失点することなく3点先取しなければならない。故に実力だけでなく運も絡んでくるのも難しい理由の一つ。*29
      • 味方のレッカー車のことも上手くサポート*30してあげなければオウンゴールしてしまう。逆に言えば、終盤の装備を着けているにも関わらず味方がオウンゴールしてしまう場合は、大抵は自身の操作に問題があるとも言える。 しっかりとサポートをしてあげれば味方も割とサポートをしてくれるので、NPCとの協力の楽しさはシリーズ中でも随一かもしれない。 但し装備が弱いままだと味方のオウンゴール率が非常に上がるので基本的に性能を強化してから挑む様に。
    • 「グリーンタウンのレースを一度もぶつからずに入賞する」というスタンプでは、コース終盤の坂に乗り上げてジャンプするセクションで、 坂に乗り上げた際に偶にぶつかった判定になってしまうという仕様 となっており、非常に難易度が高い。理不尽な仕様の為ストレスも溜まりやすい。
      • これを回避するには速度を落とすか、坂の右側から通り抜けるかで対策しなければならないのだが、坂を通り抜ける場所によってはジャンプ時に自車をコントロールできなくなり壁にぶつかり、速度を落とすと後続の敵車に追いつかれ易くなる。但しぶつからずに 「入賞」 なので3位を狙ってぶつからない様にすれば達成し易くなる。さらにビッグタイヤを装備すればぶつかった判定が殆ど出なくなる。
    • 又、ぶつかった判定の理不尽さ自体は本作のみの問題という訳ではなく、前作の『チョロQ3』や、『チョロQ2』にも存在する。*31
  • 但しこれらのイベントは本作の挙動や仕様に慣れ、周回クリアを楽しむ際には程良い難易度となっており、敷居が高いながらもゲームバランスは比較的纏まっている。

総評

前作までとは方向性が大幅に変化し、燃料制やクラッチなどの高い戦略性が求められる操作システムの導入、そしてゲーム全体の高難易度さからチョロQシリーズの入門としてはお薦めしづらいものの、挙動や仕様に慣れさえすれば、比較的良く纏まった絶妙な難易度となっており、
更に多くの街・多くの住人チョロQの存在や、魅力的なオプションパーツ等のように、後のシリーズに影響を与えた要素も多く存在し、
自車ボディの仕様やコースの少なさ等の問題点はあるものの、全体的な出来自体は良質な作品だと言える。
チョロQ3までとは大きく異なる今作では、ユーザーによって受け入れられるかどうかが分かれる作品となった。
今作の後、開発元のe-gameは本作の要素を発展させた『HG2』や、
街の数は少ないが、燃料システムを廃止し(但し一部パーツの燃料は存在する)レース面に力を入れた『HG3』を出すこととなる。


余談

  • 2001年にベスト版(廉価版)として再発売された際には、ディスクのデザインの黄色の部分がピンク色に変更された。
  • 「ふたりであそぶ」モードは初期状態だと「レースコース3つ+ミニゲーム2つ」と少ないが、「ぼうけんに出る」のデータをロードし、すぐにタイトル画面に戻った後、「ふたりであそぶ」を選ぶと、「ぼうけんに出る」のデータの進捗度によって走れるコースと遊べるミニゲームが増える。
  • 「グリーンタウン」のBGMが、セガが1989年にリリースしたアーケードゲーム「レーシングヒーロー」のステージ1のBGMと酷似している。
  • 「ブルーレイク」にはちょっとした小ネタがある。
    + クリックで詳細
  • 「ブルーレイク」のQ'sファクトリーは建物がなく、ただそこにレッカー車のチョロQが佇んでいるだけとなっている。
    • 「ジェットタービン」と「ビッグタイヤ」、そしてその他最強パーツを装備し、勢いをつけてQ'sファクトリー付近のQ'sの石碑をジャンプ台にし、右側の壁伝いに走ると後ろに回り込む事ができる。
    • そして背後からレッカー車に話しかけると「ようこそ。いかにも、わたしがブラックバスです」と、ブルーレイクの何処かにいる「ブラックバス*32」と同じセリフを話す。こちらに話しかけても、ブラックバスのスタンプを貰うことができる。
    • その後に前進すればQ'sファクトリー内に入ってしまうが、入る前にレッカー車を後ろから押していれば、Q'sファクトリーの外にレッカー車を押し出すことができ、その後にまた話しかけても上記と同じセリフを話す。また、レッカー車を押し出した後でも通常通りQ'sファクトリーには入ることができる。
    • 改造動画によれば、同様の環境の「ブラックシティ」のうらないシスターは、Q'sファクトリーのレッカー車のセリフを話す様だ。