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遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX TAG FORCE - (2013/07/21 (日) 11:27:47) の編集履歴(バックアップ)


遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX TAG FORCE EVOLUTION

【ゆうぎおうでゅえるもんすたーずじーえっくす たっぐふぉーすえう゛ぉりゅーしょん】

ジャンル 対戦型カードゲーム
対応機種 プレイステーション2
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
発売日 2007年12月6日
価格 7,329円(税込)
分類 劣化移植
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概要

  • 『週刊少年ジャンプ』で連載されていた人気漫画『遊☆戯☆王』のテレビアニメシリーズ第2作『遊戯王デュエルモンスターズGX』をゲーム化したもの。
    『遊戯王オフィシャルカードゲーム デュエルモンスターズ*1』という名称でトレーディングカードゲームも発売されていた。
    • ※以下、トレーディングカードゲーム版をOCGと表記。
  • PSPで展開される『TAG FORCE』シリーズは、デュエル(カードゲーム対決)中にキャラクター(デュエリスト)がモーションを取りながら喋ったり、特定モンスターを召喚する際ムービーが入ったりと、アニメを再現した演出がされているのが売りのひとつである。
    ルールはOCGと同じで、同時期のDS版や過去作のGB版・GBA版などのように容量制限などによる収録枚数の制限もなく、発売当時のカードをほぼ全て収録しているため対戦ツールとしても評価が高い*2
    シングル対戦もできるが、一応メインは2対2のタッグデュエルとなっている。
  • 本作はPSPで発売された『遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX TAG FORCE』の移植作である。
    PS2でこれ以前に2作発売された遊戯王のゲームはOCGとはルールの全く異なる別のゲームであり、このゲームがPS2で初のOCGルールに対応した遊戯王のカードゲームソフトであった。
    使用できるカードの収録総数は『TAG FORCE』では「アニメオリジナルカード(未OCG化)」20種を含む2448種類だったが、このゲームでは続編『TAG FORCE2』で追加されたものを合わせ2889種類に増加した。

問題点

ディスク容量が多く、処理性能もおおむね上回る据え置き機への移植ということで、新規カードや演出・システム面など、様々な強化が期待されていた。
当時はPSPの普及率も低かったことから、PS2で同じものが遊べるというだけでも一定の需要があったと思われる。
しかし…

  • オリジナル版にあったキャラクターボイスが全削除された。モーション等は変わっていないので、キャラクター達は虚しく口パクするばかりである*3
  • アニメ2期のオープニングテーマであり、移植前のオリジナル版でもオープニングムービーに使われていた歌『99%』が、別の曲に差し替えられている。PSPの本シリーズでも『TAG FORCE2』以降はアニメBGMが使われなくなったので、恐らく版権がらみだろう。
  • 本ゲームで適用される禁止・制限カード*4はこのゲームが発売された時点で使用されていた2007/09/01改訂か、『TAG FORCE2』と同様の2007/03/01改訂辺りが妥当と思われるが、なんと禁止・制限リストは移植前のオリジナル版と同じ2005/09/01改訂である。
    • この改訂後に追加されたカードが大量に存在するため、「ダンディライオン」「(裁定変更前の)森の番人グリーン・バブーン」「未来融合-フューチャー・フュージョン」「E・HERO エアーマン」「冥府の使者ゴーズ」「N・グラン・モール」等の強力カードが三枚(フル投入)積めてしまうという無法地帯っぷり。
      • 言い換えれば、移植されることで追加された400枚以上のカード(実際のOCGで2年分)に対するバランス調整が一切行われていない。カードゲームによくある、新カードの登場に付随して強化されたカードも放置されてしまっているため、ゲームバランスが崩壊している。
      • またこの2005/09/01というのは「このカードが入ってないデッキはデッキではない」とまで言わしめた「強欲な壺」が禁止になる前の制限改訂であり、なんとほぼ全キャラクターが使用し、それぞれが専用の台詞を持つカード*5なのである。そのため「強欲な壺」を禁止にしないために2005/09/01の制限改訂にされたのでは? とまで言われている。
      • だが、それはボイスが付いているPSP版なら分かる話であり、ボイスが付いていない今作では単なる手抜きである。
  • カードが大幅に増えたにも関わらず、対戦相手の使うカードは移植前と何も変わっていない。
    • これが上記の制限リスト未改定の根拠だろう。
  • 追加カードは「チェッカー・フラッグ」というほぼ全カードを収録したパックのみの収録のため、膨大な収録カードから引き当てないといけない。
    • 一応封入率操作がされており所持枚数の少ないカードが出やすくなっているが、枚数が枚数のため欲しいカードを狙って引き当てるのはかなり困難。デッキに入れられる最大枚数である3枚を入手したい場合は、更に困難な作業となる。
  • 『TAG FORCE2』で中途半端に収録されていた「GLADIATOR'S ASSAULT」というパックのカードが補完されていない。
  • 画質や音質の向上は一切なし。読み込み時間も別に変わっていないが長く感じてしまう。
  • パートナーのデッキ編集やカードアルバムの拡大機能など、 2作目『TAG FORCE2』で改善された点は何も反映されていない
    • これだけのやっつけ移植にかかわらず、パートナーの好感度を上げることができる「ドローパン」を購入する際のルーレットだけが何故か『TAG FORCE2』仕様である。
  • オンライン機能が対応していないため、対人戦はできない。
  • これらの点はどれも公式ページ等で告知されていないため、買ってみるまでわからなかった。詐欺である。
  • ローディング時間が致命的に長い。デュエル中であろうとお構いなしに処理落ちのオンパレードである。
    タダでさえロードが長いと言われるPSP版と比較にならないほど長くなってしまっている。

総評

据え置き機から携帯機への劣化移植はよくあるが、その逆をやってのけたという珍しい作品である。上記の点を我慢すれば、元のゲームの出来は良いので遊べないことはない。
だが、PSPを持っておらず、どうしてもPS2で遊戯王のOCGのゲームをやりたいという理由と、付属カードが欲しいという理由以外では買わないほうがいい。
一応、PSP版の『2』とUSBケーブルによって連動するという機能が備わっている。『2』のゲーム内容をコンプリートしたい場合はそのためだけに中古を探すのも悪くないが、それにしても『3』以降とは連動が無くなっているため微妙。

余談

付属カードの1枚が特定のデッキのほぼ必須カードで割と高値で取引されており、カード無しのこのゲームの価格を上回ってしまうことさえある。
こうなってしまうとやはりこのゲームはカードのおまけとしか言いようが無い。