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遊☆戯☆王 真デュエルモンスターズ ~封印されし記憶~ - (2017/08/05 (土) 19:56:42) の編集履歴(バックアップ)


遊☆戯☆王 真デュエルモンスターズ ~封印されし記憶~

【ゆうぎおう しんでゅえるもんすたーず ふういんされしきおく】

ジャンル 対戦型カードバトル(アドベンチャーRPG)
対応機種 プレイステーション
発売元 コナミ
発売日 1999年12月9日
定価 通常版:5,800円
限定版:9,800円(共に税別)
※限定版は特製ポケットステーション&ストラップ付き
廉価版 コナミ ザ・ベスト:2000年7月13日/2,800円
PS one Books:2002年3月28日/1,800円
※廉価版には特典カードは封入されていない。
判定 クソゲー
ゲームバランスが不安定
ポイント 異常な勢いで敵がインフレ
ポケステ無しではクリアはほぼ不可能
ポケステがあっても終盤は理不尽な高難易度
封印されし黒歴史
遊☆戯☆王 関連作品リンク


概要

ゲームボーイで発売されていた遊戯王デュエルモンスターズシリーズのプレイステーション版。
3Dによる迫力のモンスターバトルや、当時漫画でも明かされていなかった闇遊戯の過去が明かされるということが本作のウリであった。

システム

  • 召喚守護星システム
    • DM2に存在した召喚魔族システムに代わるもの。
    • モンスターの召喚時に決められた2つの守護星のうち1つを選んで召喚する。
    • この守護星には優劣があり、相性が良い相手だと攻撃力・守備力が500UPする。
  • クイック融合システム(仮称)
    • 本作では、1ターンに手札を何枚でも掛け合わせることができる。
    • これにより、2段階以上の融合も1ターンで行える(前作では、融合を1回行うのに2ターン必要であった)。
    • また、次のターンには手札は5枚に補充されるので、不要なカードを処理し、デッキの回転を早めることもできる。
    • 一風変わった要素として、魔法と魔法魔法とモンスター等、謎の融合もいくつか存在する。
      • 魔法と魔法の場合、「海+神の息吹=ポセイドンの力」など想像がつきやすいが、魔法とモンスターの場合は「炎の剣士+海=伝説の剣」とか「ハーピィ・レディ+見えないピアノ線=ハーピィの羽根帚」とか剥ぎ取りじみたシュールなものも見られる。
  • デュエル評価システム&パスワード
    • デュエル終了後、そのデュエルの内容がどうであったか、剛・柔(各S~D)の10段階で評価される。
    • モンスターの攻撃で素早く倒すと剛SやA、魔法カードや罠カードを駆使して粘ると柔SやAの評価になり、中途半端に時間がかかると各B~Dの評価になる。
    • この評価が高い(S>A>B>C>D)ほど、強力なカードがもらえる確率が上がり、パスワードに必要なスターチップを多くもらえる(5~1個)。
    • 得たスターチップは、ゲーム中でOCGに記載されているパスワード(8桁の数字)を入力することで、一定のスターチップと引換えにそのカードを1度だけ手に入れることができる。
      • しかし、強力なカード(《青眼の白龍》などの強力モンスターや、《サンダー・ボルト》などの魔法カード)の入手には、スターチップ999999個が必要である。つまり、実質的にパスワードでの入手が不可能。
  • ポケットステーションとの連動機能
    • 特定のカードをトレードするとトレード先で別の強力なカードに変化する通信融合と、赤外線受信機能を使ってテレビのリモコンからの赤外線を受信してランダムにカードをゲットできる機能が使用可能になる。
    • 後述するが、今作はこの連動機能ありきでゲームバランスが設定されている傾向がある。

理不尽なゲームバランス

  • 本作がクソゲー評価を受ける理由…それがゲームバランスの悪さである。
  • 初期デッキのモンスターは高くても攻撃力1000程度なのだが、クイック融合システムによりそんなデッキでも高い攻撃力の融合モンスターを出していくことができる。最強は攻撃力2800の《双頭の雷龍》。
    しかし、過剰なまでの攻撃力のインフレが発生しているため、このモンスターですら段々と力不足になっていく。
  • このゲームの展開を大きく分けると古代編1→現代編→古代編2となる。
    • 古代編1は序盤という事もあって普通。たまに攻撃力2000を超えるモンスターが出てくることもあるが、単体ではなく融合で出てくるので、そこまで気にする必要も無い。
    • 現代編になると攻撃力2000程度では突破できないモンスターが顔を出してくる。
      • 4人目のキースが使う《デビルゾア》(攻撃力2600)と《メタル・デビルゾア》(攻撃力3000)
      • 6人目の闇バクラは守備力3000の《千年の盾》《迷宮壁-ラビリンスウォール-》
      • 7人目のペガサスが《メテオ・ブラック・ドラゴン》(攻撃力3500)
      • 8人目の石津*1が《ブラック・デーモンズ・ドラゴン》(攻撃力3200)
      • さらにラストの海馬は彼の代名詞・《青眼の白龍》(攻撃力3000)を出してくる。
      • キース・ペガサス・石津は上記のカードを出してくる確率はまれな上に、一人倒すごとにセーブが出来るので何度も挑戦すれば十分に突破できる。
      • 海馬は強化魔法を使わないので、通常の融合で作り出せるモンスター最高攻撃力2800の《双頭の雷龍》を強化できれば勝ちがほぼ確定する。
    • 古代編2、まずは5つの神殿の大神官を倒す。このあたりから本格的に難易度が高くなる。
+ 大神官一覧

なお記載されている数値はフィールド魔法による補正(+500)前の数値です

神殿 名前 要注意モンスター 備考
大神官セクメトン 《クラブ・タートル》(攻撃力2550) 大神官の中では最も弱い。《双頭の雷龍》も海で強化されるので、これさえ作れればどうにかなる。ただし、その対策なのか《迷宮壁ラビリンスウォール》(守備力3000)や《千年の盾》(守備力3000)を出してくることがあるので、守護星は「月」にするように。
大神官アヌビシウス 《完全究極態グレートモス》(攻撃力3500) ヤバい相手その1。羽蛾には出来ないことを平然とやってのける。やめて。しかもほぼ1ターン目に出してくる。ただし、《メテオ・ブラック・ドラゴン》の守護星を火星で出すことで対抗可能。
大神官アテンツァ 《ブラック・デーモンズ・ドラゴン》(攻撃力3200)
《メテオ・ブラック・ドラゴン》(攻撃力3500)
ヤバい相手その2。《青眼の究極竜》、《青眼の白竜》以外の強いドラゴンは大体出てくる。…が《双頭の雷龍》が強化される事と他のドラゴンの攻撃力が低めなのでこれらが出る前に倒せる可能性のあるコイツはまだマシな方。
砂漠 大神官マアティス 《迷宮壁-ラビリンス・ウォール-》(守備力3000) 攻撃力の高いモンスターがあまり居ない。《双頭の雷龍》で、倒せないのは「迷宮壁」だけ。神官兵にも言えることだが、《双頭の雷龍》の守護性は「月」にすること
草原 大神官ケプリア 《ゲート・ガーディアン》(攻撃力3750) ヤバい相手その3。攻撃力3750はこのゲーム中2番目に高い数値。どうしろと。しかもだいたい1ターン目に出し、強化までしてくるので極悪きわまりない。他にも守備力3000の壁モンスターを2種類も持っている。
  • 神殿と同じフィールド魔法が最初からかかっているため、要注意モンスターは例外なく能力が+500される。よって大神官のうち3人が攻撃力4000持ち、ケプリアに至っては攻撃力4250というとんでもない状態に。他のフィールド魔法で上書きすることも可能だが、たまにフィールドを戻してくることもある。
  • 神殿は「神殿兵→大神官」の2連戦のため、運ゲーで勝とうとするとムダに時間がかかる。一度神殿を出れば神官兵は復活している。
  • 大神官を2人倒して旧デュエル場へ行くとイベントが発生し、迷路神官兵とセト2戦目と戦うことになる。このイベントを発生させないまま大神官を5人全て倒すとこのイベントは発生しなくなってしまう。
    • しかしそうするとフリーデュエルのセト2戦目が埋まらない。と、いうか神殿攻略が必死すぎて、セト2戦目に気付かない場合も少なくない。ので、そもそも褒美ですらない。(むしろセト2戦目は寄り道必須なので隠しに近い)
    • ちなみにセト2戦目の強さはというと、《青眼の白龍》(攻撃力3000)や《カオス・ソルジャー》(攻撃力3000)やそれに近い攻撃力を持ったカードをボンボン出してくるデッキ。たまに《ゲート・ガーディアン》(攻撃力3750)も出してくる。魔法、罠も中々のカードを持っているが、正直《メテオ・ブラック・ドラゴン》を《太陽》にすれば勝てる…《メテオ・ブラック・ドラゴン》を引ければの話だが。
  • 大神官5人を全員倒すとラスボスの神殿に乗り込む。が、セーブ無しで6~7連戦しなければならない。もちろん敵は非常に強く、ラスボスとセト3戦目は《青眼の究極竜》(攻撃力4500)をほぼ毎回最初のターンに出し、特にセト3戦目は隙あらばこちらの主力や罠カードを除去カードでで消し飛ばしていく。
    6連戦もする都合上、一戦一戦運に任せてセーブ&ロードで勝ち進むということもできず、相手とほぼ同等の強さを持つデッキもしくは全ての試合で最初から主力と強化カードを引き一点強化の運ゲでないとクリアが出来ない。
    • 《メテオ・ブラック・ドラゴン》を3枚投入したデッキならば、カードを流し続ける事でセト3戦目の前までは消化試合と化す。ラスボスとセト3戦目が《青眼の究極竜》をほとんど出さない事もあるため、サンダー・ボルトを積み試行回数を重ねれば一応クリアできる。運ゲーには変わり無いが
  • この圧倒的な攻撃力を埋めるには除去魔法・罠や強化魔法を使うのが筋なのだが…
    • 除去系の魔法・罠で汎用性に優れるカード(《サンダー・ボルト》や《万能地雷グレイモヤ》等)はいずれもレアリティが非常に高く、普通にやってるとなかなか手に入らない。パスワードを使用しても要求スターチップ数は999999。
      《サンダー・ボルト》や《ブラック・ホール》は初期デッキに必ず1枚入っているため、サブデータからの通信交換は駆使すれば収集可能ではあるが。
    • 強化魔法はモンスターの種族等で使えるカードが違ってくるが、デッキを対応モンスターで埋めればそれほど腐ることは無い。しかし、上昇値は1000UPの《巨大化》を除き一律500UPのため、複数枚使用しても太刀打ちできないことも多々ある。
      というか、ただでさえインフレが酷いのに運が悪いと相手が強化魔法を使う事すらある。どうしろと…
  • 序盤こそは融合などを使いこなして、戦略的にカードバトルを楽しめるが、シナリオが進むにつれ、こちらのデッキを強さを上回る猛烈なインフレで敵のデッキが強くなってしまっている。終盤になれば攻撃力3000を超えるモンスターを当たり前のように使ってくるため、あの《青眼の白龍》ですら終盤では雑魚カードである。さらに《サンダー・ボルト》などの強力魔法もガンガン使ってくるため、並大抵のデッキでは太刀打ちすることができない。
  • 通常プレイで手に入るモンスターの最高攻撃力は草原神官兵(大神官ではない)を倒すと入手できる3500の《メテオ・ブラック・ドラゴン》だが、敵はそれを上回るモンスターまで平然と使用してくる。攻撃力3750の《ゲート・ガーディアン》は守護星で対抗できるが、攻撃力4500の《青眼の究極竜》は強化カードで太刀打ちするしかない。
    • 《青眼の究極竜》は除去カードの《サンダー・ボルト》や《ブラック・ホール》で処理するのも良いが、2枚目を出される危険性を考えればあまり得策とは言えない。
  • 一部の敵CPUはこちらが裏側表示で出したカードを透視して行動をする。こちらが裏側で出したカードより攻撃力が高いモンスターを相手が出せば必ず攻撃、低ければ攻撃してこない。
    • ラストのセーブ無しで最低でも6~7連戦の対戦相手のうち後半4人が全員透視能力を持っていたりする。これも戦略性を損なっている原因の一つ。卑怯だ。
  • 本作ではポケットステーション(以下、ポケステ)に対応しており、ポケステにテレビのリモコンのボタンなどを当てれば、一部のカードを除いた全カードからランダムで1枚貰える。
    • しかし、ランダムであるが故に家にあるリモコンを総動員しても強いカードが手に入らないこともある。メーカーごとに周波数を変えられるリモコンでは同じボタンでも違うカードが貰えるが、家になければそれまでである。つまり、運が悪いとポケステがあってもクリア不可能という事態もありうる。
    • 余談ではあるが、ポケステを使うことでゲームボーイカラーの『デュエルモンスターズ2』のカードを赤外線通信で転送することができるが、条件はゲームをクリアしている事。ポケステ側では真DMのかばんのデータが上書きされる為、事前に他のメモリーカードを使ってバックアップを取る必要がある。
      また、IDナンバーを使った宝くじモードもあり、この事は攻略本には載っておらず、当時のVジャンプに載っていた。
  • シリーズ恒例のデータ間での通信融合についても問題がある。
    • 今作にはトレード手段として本体ソフト上でカードを交換するか、ポケステの機能で無線通信を行って交換するかの2つがある。
    • しかし、通信融合を行えるのはポケステを使ってのトレードのみ
    • よって、友人がポケステを持っていてその上このゲームをやっているという状況でもなければ自分でポケステを2台用意しないと通信融合を行えないことになる。
    • 通信融合で作れるカードには、今作最強カードの《青眼の究極竜》と次点の《ゲート・ガーディアン》が入っていることもプレイヤー泣かせの要素である。
  • 以上の理由から、ポケステが無ければまずクリアは不可能とされる。
    だが逆に、使いすぎると序盤から強力魔法と攻撃力3000以上のモンスターでデッキを埋めることもできるので、極端にヌルくなってしまうことも(それでも終盤の難易度は高いが)。
    • ラスボスに常に勝とうと思ったら冗談抜きで《青眼の究極竜》と《ゲート・ガーディアン》を3枚ずつ投入し、《巨大化》《サンダー・ボルト》などの凶悪魔法も大量に積むレベルのデッキが必要である。
    • ポケステが無いと、ひたすらフリーデュエル(一度倒した相手と何度でもデュエルできるモード)でカードを集め続けることになる。比較的弱い相手でも評価が高ければ良いカードをくれるので、一旦現代編までクリアしておけばカード集めには苦労しない。この手段でもクリアは可能なようだが、ラスボスを撃破できるレベルのデッキにするまでは想像を絶する時間がかかる。
      • また、こうした方法でも攻撃力3500を超えるモンスターカードは手に入らないため、「相手が開幕で《究極竜》を出してきた場合には破壊カード又はそれを超えるモンスターを出せないと(モンスター+強化重ね掛け)ほぼ詰み」等、運の要素がかなり存在する。
      • 一応自分も魔法や罠を手に入れられる事も出来るは出来るのだが、強力な魔法を手に入れるには魔法や融合や罠等を使いデッキ切れにして勝ち、相手に「おお、こりゃ良く考えたデッキだな」。と思わせ柔のSもしくはAを取らなければいけない。
      • ちなみにこのゲームにはランクがあり、剛のSもしくはAを取らないと強いカードは入手出来ない。条件は、「早めに勝つことが条件。魔法、罠もあまり使わない事」。剛と柔のランクは、SA(良)BCD(悪)というのがある。
      • Sがスターチップ5枚で、Aが4枚、Bが3枚…と続く。
      • このゲームでは1回デュエルに勝って得られるカードは1枚だけ。しかし、強力なカードの入手確率は軒並み1%未満。現代のソシャゲかそれ以上に厳しい確率である。

その他の問題点

  • 原作者がシナリオに関わっており、闇遊戯の過去が明かされるとの触れ込みだったが、結局漫画本編にはこのゲームオリジナルの設定はほとんど反映されていない。
    • ただし、完全になかったこと扱いというわけではなく、下記のいくつかのポイントは引き継がれている。
    • 主人公が大会に出て過去を取り戻す切っ掛けを手に入れる、過去に戻って悪役が滅ぼすという過去を改変する等大筋そのものは同じ。
    • 当時の漫画では千年アイテムとその所有者がすべて登場していなかったため、ゲーム中では何故か海馬が千年ロッドを所有しているが、原作漫画でこのゲームよりかなり後に描かれた通称「記憶編」では、海馬の前世らしき神官「セト」が千年ロッドを所有している。
    • 後に原作漫画で描かれた世界は現代人の脚色の入った「推測された物語」という設定があり、一応本ゲームへの配慮を感じさせる。
  • 何度もデュエルをすることになるので忘れがちになるが、本作のストーリー部分はもの凄く短い。
    • スムーズに進むことができれば2時間ほどで終わってしまう。スムーズに行ければの話だが……。
  • プレイヤー=闇遊戯であるため、闇遊戯の台詞が一切用意されてない。
    • 特に表遊戯と闇遊戯が心の世界で対話するシーンは闇遊戯の台詞がないため非常に違和感を感じる展開になっている。
  • 3Dによるモンスターバトルは、カードを攻撃する際に□ボタンを押すことで見られる。とはいえ能動的に見るだけなので、デュエル中にわざわざ見る機会は少ない。
    • ほとんど見ることがないのに、細かいところまでかなりしっかりと作りこまれているのが悲しい。
      せっかく全モンスター分作ってあるのだから、ストーリーの演出に使うなどすればよかったのでは。
      • 守護星によって攻撃方法が異なる。が、あまり変化がないモンスターもいる。
        《闇魔界の覇王》を例に挙げると、月ならば原作でも使った必殺技「魔導波」、冥王星ならば口から吐くブレスと変化する。《真紅眼の黒竜》は逆に月でも海王星でも原作の必殺技「黒炎弾」で、微妙に演出が違うだけ。
    • 平均で見るとPSにしてはモンスターのポリゴンも作り込んであるといえなくもないが、酷いモンスターはとことん酷い。人気モンスターだからといってよくできているわけではないので、期待しすぎるとがっかりするだろう。
      • 《カオス・ソルジャー》などはよく出来ていて格好いいが、ゲームでよく見ることになる《ゲート・ガーディアン》や《双頭の雷龍》*2はかなりしょぼい。さらに下を見ると《グラップラー》などは凄まじく酷いポリゴンとなっている。
    • いつでも3Dのモンスターを見れると考えれば評価点となるが、何の自慢にもならない。
      • 続編である『遊☆戯☆王 真デュエルモンスターズII 継承されし記憶』ではポリゴンの出来の良いモンスター・悪いモンスター問わず全てのモンスターのポリゴンが作り直されているので、美しい3Dのモンスターを見たいなら続編をプレイする事をお勧めする。ただし、本作と異なり攻撃方法は1つだけとなっている。
  • 5か月早く発売されたGBの『デュエルモンスターズ2』と比較すると、カード枚数はたった2枚しか増えていない。
    • さらに一部カードの歯抜けもある。代表例としては原作でキースの使用した《リボルバー・ドラゴン》など。
  • パスワードで入手するために999,999枚のスターチップを要求されるのは前述の強力なカードだけではない。
    • 攻撃力が最低クラスの《聖なる魔術師》や、遊戯が使った《砦を守る翼竜》なども同じ枚数を要求されるのである。
    • その他にもこのゲームで唯一の効果モンスターである《封印されしエクゾディア》に必要な《封印されし者の左足》と《封印されし者の右足》も同様であり、事実上効果モンスターがなくなってしまっている。
    • カード収集がポケステのリモコン機能ありきなのが見え見えである。
    • 救いなのはリモコン限定のカードは総じて大して強くないこと。クリア目的ならなくても何ら問題はない。
  • カード屋があるのにもかかわらず、カードを売ってくれず、買い取ってもくれない…もらうカードが弱いにもかかわらずである。
    • 特に、カードを買い取ってくれないため雑魚カードは処分することもできず無駄に溜まっていくだけになる。
    • ここで出来るのは、「セーブ」「デッキ編集」「タイトルに戻る」「戻る(来た場所に戻る…上記の、大会中なのであれば次の奴と戦う)」だけである。
    • 『DM7』と『8』ではカード単体を売買出来るようになり、『IN2』では双六のお店でパックも買えるようになった。
  • メモカorポケステが2枚あれば2P対戦ができる。しかし据置機という制約上画面を共有することになる。
    • そのため画面に表示されるカードは数字で暗号化されているのだが、自分にも何かわからなくなるため、メモが必要になる。
    • そもそも戦略性皆無のルールなので他人と対戦しても面白くない。
  • オプションは、ポケットステーション用のゲームデータの書き出しとサウンドの切り替えだけ

評価点

  • BGMは秀逸。
    • また、一部のBGMはDM3DM4DM5などでも使用されている。
  • 序盤のデュエルはそれなりに面白みがある。
    • 融合のパターンは豊富に存在し、初期のデッキでも容易に攻撃力2000以上のモンスターを作り出すことができる。
    • 融合素材のデッキ内配分を考えたりするのはカードゲームらしさを感じさせてくれる。
  • GB版ではあまり使えなかった《偽者のわな》や《ハーピィの羽根帚》といったカード効果の調整が掛けられている。
    • 儀式魔法カードについてはデッキから消滅しなくなった。
    • といっても儀式召喚そのものが非常に困難であるため、実用性がないことに変わりはない。
  • 後にOCG化されるカードのOCGイラストをいち早く拝めたこと。

総評

ゲームバランスの悪さ。これに尽きる。
PSなのに、収録カード数、効果モンスター無し、攻撃力が高いモンスターを出せば勝てるという単純すぎるシステムをGBとほぼ同じにしてしまった点も問題だろう。
ポケステなしではクリアは無理難題だが、あったらあったで大味なゲームバランスになってしまう。
ゲームバランスをマシにできたであろう召喚魔族システムすら守護星システムに改悪してしまっている点も無視できない。
次回作『3』はGBでありながらOCGの要素とゲームオリジナルの要素を同時に盛り込んでいたが、
本作はとにかく底が浅い、『遊☆戯☆王』のクソゲーに共通する問題点である「カードのおまけ」の域を出ないゲームだろう。

余談

  • こんなゲームだが海外でも『Yu-Gi-Oh! Forbidden Memories』のタイトルで販売されている。
    • 2014年頃から何故か海外勢によるRTAが非常に盛り上がっており、60名以上のプレイヤーが確認されている。
    • また、100%(=ポケステ限定カードまで含めた全カードのコンプリート)に挑む猛者も確認されている。
    • RTA勢の研究により、流石に「ポケステなしではクリア困難」という評価は過剰過ぎる、と評価が変遷しつつあることも付記しておく*3
    • 2016年11月現在、メモリーカード2枚とトレード機能を使い初期デッキから《サンダー・ボルト》3枚と《双頭の雷龍》の融合素材カード・強化魔法カードを可能な限り抜き出す方法でのキャンペーンクリアワールドレコードは約1時間半(うち30分程度がデータ作成時間)となっている。
  • 本作の登場人物・ヘイシーンは原作漫画『遊☆戯☆王』の担当だった編集者・瓶子吉久氏がモデルとされる。
    • 同名のキャラクターはDM3、真DM2、フォルスバウンドキングダムにも登場する。
    • DM1では「ヘイシヨシヒサ」が隠しカードを貰うためのパスワードの一つとなっていた。
    • 瓶子氏はその後出世して2011年には週刊少年ジャンプ編集長となった。
  • 本作の付属カードはウルトラレア3種とシークレットレア2種、計5種類からランダムで3枚付属するが、シークレットレア仕様の2種類の封入率は著しく低いものとなっている。この2種類、デュエルでの実用性は皆無なものの希少価値は高く、10000円近い値段で取引されることもある。