遊☆戯☆王デュエルモンスターズII 闇界決闘記

【ゆうぎおう でゅえるもんすたーずつー だーくでゅえるすとーりー】

ジャンル カードゲーム
対応機種 ゲームボーイカラー(全GB共通)
メディア 32MbitROMカートリッジ
発売元 コナミ
開発元 コナミコンピュータエンタテイメントジャパン
アイ・ティー・エル
発売日 1999年7月8日
定価 4,500円
判定 なし
ポイント 前作より収録カード枚数が大幅に増えた
デュエルシーンも改善
遊☆戯☆王 関連作品リンク


概要

今尚、発売され続けている『遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ』シリーズ第2弾。
ストーリーや登場キャラクターは王国編までだが、隠しキャラとして原作よりも先行登場したキャラクターがいる。
前作の350種類のカードから約二倍の720種類のカードが扱えるようになった。
オフィシャルカードゲーム(OCG)は発売中であり、本作で登場したモンスターも後々カード化されていく。
前作では、初期のカードゲームにありがちな力押しゲーだがキャラゲーとしては大成功だった。今作では、どう変更されたかと言うと…


新要素

デッキキャパシティ、デュエリストレベル

  • プレイヤーにレベルが設定されており、レベルが低いと強いカードをデッキに入れることができない。
    • ただし、融合召喚で作成したモンスターは別で、プレイヤーのレベルに関係無く最序盤から使用可能。
  • また、キャパシティも設定されており、レベルが高くても高コストのカードばかりデッキに入れることができない。
    • 上述のデュエリストレベルを上げるには、CPU戦や通信対戦及び通信交換を行う必要がある。
      特に通信対戦は1勝につき多めのキャパシティを得られる為、短時間のレベル上げには必須。

罠カード

  • 相手の行動によって発動するカード。次の自分のターンまでセットする事ができる。
  • ブラフや相手モンスターの除去にも効果を発揮し、コストも低いので重宝する。

儀式カード

  • 特定の条件のモンスターを揃える事により、強力なモンスターを召喚する。
    • 1回使用すると消滅してしまう使い切りのカードの為、取り扱いには注意。

召喚魔族の追加

  • 黒、白、悪魔、幻想魔族の4種と土、風、雷、水、炎、森の6種。
    • それぞれ、相性があり優劣が設定されている。どんなに攻撃力が低くとも相性次第で倒す事が可能になった。
    • 例えば「上位クラスの攻撃力を持つ白魔族の《青眼の白龍》を、本来なら攻撃力が劣っている筈の黒魔族の《クリボー》が撃破してしまう」なんてことも。

パスワード

  • OCGで入手したカードに記載されているパスワードを入力する事でゲーム内でも使用可能になった。
    • 但し、一度使うごとにデッキキャパシティが50減ってしまう。
    • この機能は次回作以降も引き継がれているが、デッキキャパシティの消費は廃止される事になった。

D-トランス


基本ルール

  • 基本的な部分は前作と変わらないので省略。
    • 今作は魔法カードを1ターンに可能な限り使用することができるになった(罠カードも同様)。
    • 何枚使おうと次のターンに手札のカードを必ず5枚補充する。
    • 前作では戦闘が終了すると自動でターンが終了していたが、今作よりスタートボタンを押した際に表示されるメニュー画面より、任意のタイミングでターンを終了させる形式に変更された。
      • これにより「毎ターン相手を攻撃するか守備表示への変更を行わなければならない」というプレイヤーへの縛りも事実上消滅したと言えるだろう。

評価点

前作からの改善点

  • タイトル画面に「はじめから」「つづきから」の項目が追加され、データのリセットが容易になった。
  • 戦闘が前作より高速化。スムーズになった。
    • これに伴い、戦闘時に流れるBGMも非常に短くなり、前作ではバグでゲームの進行が止まるか1ターンキルを達成可能なクラスまでモンスターを強化しなければ最後まで聴けなかった戦闘BGMをほぼ毎回最後まで聴ける様になった。
    • ちなみに、前作の戦闘BGM自体も本作に収録されているが、決闘前のメニュー画面で使用されているので、ほぼいつでも最後まで聴く事が出来るファンサービスも。
  • バーン系魔法カードのダメージ量が大幅に減り(例《火炎地獄》5000→1000)、前作ほどの驚異ではなくなった。
    • …が、手札が必ず5枚補充されるので《火炎地獄》39枚のデッキで組むと魔法カードを使用しないCPU戦は楽勝。
    • しかし、キャパシティとデュエリストレベルの関係上、大量に所持していても使用できない場合があり、
    • 当の《火炎地獄》のコストも255でデッキに大量に積むにはキャパシティも必要になる。
      • 何よりレベル255、キャパシティ9999まで上げるのはやり込みの領域であり、この時点に達しているプレイヤーはほとんどやる事がないだろう。
    • また、対人対戦では《治療の神ディアンケト》1枚でカバーされたり、モンスターを並べる事ができないので《巨大化》のダイレクトアタックでKOされてしまう危険性も高い。
  • 勝利数で貰えるボーナスカードが10、20、30勝のそれぞれ3種までとなった。
    • 前作では100勝目で強力なカードを貰えたが今回はそれを廃止、上記の勝利数で報酬がループされるようになった。
  • 召喚魔族の追加により、単純な殴り合いから脱却。
    • 前作のようにこちらのカードを上回る強力なカードを出された場合でも、この相性のおかげで十分打開できるようになった。
  • デッキキャパシティの追加によって対戦でレギュレーションが設定できる様になった。
    • キャパシティの制限を設けており、お互い同じ条件で対戦できる。
    • キャパシティの数値が低い場合、高コストのカードばかり入れる事ができず、対人対戦においてバランス調整されている。
      • 最小のものでは、なんと「上限500」のレギュレーションなんてものも。このキャパシティ上限下では制約が大きく、高度なデッキ構築が求められる。

カードの増加

  • 属性や種族のバリエーションも増えた。

賛否両論点

色違いモンスター

  • 本作で追加されたカードの約半数は、前作に登場したモンスターの色違いが非常に多い。
    • 例:《クリボー》→《屋根裏の物の怪》、《二つの口を持つ闇の支配者》→《双頭の雷龍》など。
  • 本作発売の数ヵ月後に、PSにて全モンスターをポリゴンで再現した『封印されし記憶』が発売されているため、ポリゴンモデルを作る手間を減らすために、このようなモンスターが登場したと推測されている。
  • 事実、遊戯王OCGにおける色違いモンスターは本作にて初登場したモンスターしか存在しない。

問題点

通信対戦がアンティルール

  • 対戦に勝つと、前作ではデッキからだったが、今作では相手のかばんからカードを一枚奪い取るという ジャイアンシステム
    • 必要のないカードなら痛手は少ないが、貴重なカードを取られたら喧嘩が起きるだろう。

D-トランスで貰えるカードが弱い

  • 《クリボー》《ワイト》《ゾーンイーター》という攻撃力300以下の誰得カードばかり。
    • 一応、《クリボー》は次回作で増殖とコンボできる。その他のモンスターも主に序盤戦や低デッキキャパシティ対戦時の融合素材に使えるので上級者目線で見るとアリではあるのだが、モンスターの種類が種類である故に、結局本作のみの機能になってしまった。

デュエリストレベル、キャパシティを上げるのに時間がかかる

  • 通信を介さずCPU相手オンリーならすべてのカードを使用可能にするまで最低でも550勝以上しなければならない。
    • 特に魔法カードはその多くが高レベルに設定されているため、前作で気軽に使えたカードが中々使えないという悪循環に陥ってしまう事に。その結果、強力なカードを使用するまでにゲームに飽きてしまう人も多かった。
    • CPU勝利時のデッキキャパシティ獲得量は3と微量で、通信対戦やトレードを行わないと中々レベルが上がらない。
    • またパスワード入力でカードを獲得する事が出来るが、初出作品である本作では一度に50ものキャパシティを差し引かれてしまう。加えて、キャパシティ消費分のデュエリストレベルも下がってしまう仕様なので、通信すら出来ないぼっちプレイヤーはパスワードを入力した時点でこれまでの苦労が水の泡。
  • ちなみにデュエリストレベルが255でもキャパシティは9999になるまで増え続ける。
    + デュエリストレベル255
  • デュエリストレベルが最大になってもキャパシティ9999まではまだまだ遠い。

貰えるカードに差がある

  • 対戦相手から10、20、30戦毎にボーナスとしてカードが貰えるのだが、それに格差がある。
    • シモン・ムーランから貰える《双頭の雷龍》、バンデット・キースからもらえる《デビルゾア》並びに《メタル・デビルゾア》に強化する為の《メタル化》、闇遊戯から貰える《ブラック・マジシャン》、海馬から貰える《青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイトドラゴン)》と強力なカードを落とす相手の存在から、結局彼らと対戦しがち。
    • 特に入手できるカードも勝利ボーナスで貰えるカードも微妙な本田やモクバなどと戦い続ける価値はあまりない。だが、エクゾディアパーツや《ダーク・ラビット》といった滅多に手に入らないレアカードを入手出来る事がある為、戦う意義自体はある。
      • ちなみに遊戯や城之内は序盤の対戦相手にもかかわらず強力なモンスターを比較的入手しやすいが、CPU戦オンリーで行く場合は序盤はレベル不足でデッキに投入出来ない。

相変わらずCPU戦は粗が多い

  • 前作同様、魔法カードは一切使用せず、今作でも相手は守備表示で必ずモンスターを召喚して来る為、CPU戦は相変わらず一方的。
    • だが、本作では召喚魔族の概念が追加された為、いくら相手をフルボッコにしようとしても、属性勝ちで逆転される可能性がある為、油断は禁物。
    • CPU戦が相変わらず一方的な展開である為か、本作で導入された罠カードはCPU戦であまり有効とは言えない。通信対戦の出来ないぼっちプレイヤーにおける罠カードは「デッキ容量を無駄に食うカード」と容認されがちで、結局本作の時点では罠カードの使い勝手は微妙であった。
      特に《避雷針》や《シモッチによる副作用》といった魔法発動に対するカウンターとして発動するタイプの罠カードに至っては、CPU戦では使い道が無い
  • CPUのデッキが一定でない。 本田が稀にブルーアイズを使用したり、迷宮兄弟が儀式関係無しにゲート・ガーディアンを召喚してきたり*1するほどのハチャメチャぶり。
    • とは言え、ほとんどキャラの強さに見合ったモンスターを使用するのでこういう事は本当に稀である。また、本作の時点では儀式モンスターにも正式な召喚魔族が設定されている為、属性の相性次第では十分に挽回が可能な点は救いか。
    • ちなみに、前作では《ホーリー・エルフ》や《幻想師・ノーフェイス》といった守備力の高いモンスターを相手に出された場合は守備力に勝る攻撃力のモンスターや《守備封じ》や《サンダー・ボルト》といった魔法カードを用意しない限り「敗北」が確定していた。しかし、本作では召喚魔族で対策が可能な為、CPU戦では詰みにくくなったとも言える。

癖が強すぎる儀式仕様

  • 手に入る回数が少ない上に 使用したらデッキから儀式カードは消えてしまう。
    • その上、テキストに書かれている指定モンスターのヒントが非常に分かりづらく、かつ指定モンスターの攻撃力もバラバラなので儀式自体が非常に扱いづらい。
    • 加えて、本作の儀式カードのうちパスワード(後述)で入手可能なものは、入手手段故に繰り返し使う事が出来ない。結局儀式カード自体をかばんの肥やしにしてしまうプレヤーも多かった。
    • 儀式の追加によって、前作では大会の上位入賞者限定であった《カオス・ソルジャー》や《ゼラ》が容易に使用可能になったものの、儀式仕様の癖が強すぎる故にリアルタイムのプレイヤーにおける儀式のデッキ投入率は皆無であり、本作で頻繁に儀式モンスターを使用するなら後発作品との通信が必要不可欠。

召喚魔族の偏り

  • 収録モンスターカードのうち、黒・水魔族が多く優遇気味
    • これらの魔族の弱点となる幻想・雷魔族は数が少ない上に、幻想魔族の場合は強力なモンスターが皆無な上、弱点となる悪魔・土魔族の数も多くて倒されやすい。
    • 優遇種族のうち、黒魔族は強力なブルーアイズも倒せるので場に出しておけば大体安心できる。一方、雷魔族の弱点となる土魔族にも《迷宮壁-ラビリンス・ウォール-》という優秀な壁モンスターが存在するので、いくらデッキに《双頭の雷龍》を投入していても油断は禁物。

《巨大化》の一撃必殺

  • どんなモンスターも一気に二段階パワーアップする《巨大化》が強すぎる。
  • 強力なモンスターに使用すれば楽に1ターンキルも可能で、攻略本にすら書かれる始末であった。
    • しかし、《巨大化》のレベルは255なので序盤は使うことができない。

入手不可のカードが多い

  • 新機能のパスワードを使わせるためなのか、はたまた遊戯王OCGを売るためなのか、本作の発売日に近かった遊戯王OCGのパックに入っているカードは、エクゾディアのパーツのような重要なカードから、ステータスに遭ってないノーマルカードまで、ゲーム中では入手不可であり(具体的に言えば、Vol.3、Vol.4、ブースター3のカード)、逆に強力なカード(グレートモス系や火炎地獄、スカルビショップ等)はパスワードですら書かれてないOCGカードもある。
  • 儀式カードもゲーム中で入手不可のカードが多く、《究極竜の儀式》に至っては攻略本に「Vジャンプの情報を待とう!」と書かれている始末である。
    • 儀式カード自体はパスワードで入手する事ができるが、一部の儀式モンスターはトレードやパスワードでも入手できない。
    • また、一部の儀式カードは初回生産分のみパスワードを書かれた紙がランダムに入っている。
    • 《青眼の究極竜》や《ゲート・ガーディアン》などが上記に該当するが、CPUは儀式もせずに使用してくる。
  • 現在となっては次作とのトレードが可能な為、入手は可能である。ゲームボーイ(orカラー)と、通信ケーブルが必要なのだが…。

相手の使ってくるカードがおかしい

  • 前作では、昆虫デッキ使い手のインセクター羽蛾、機械デッキのバンデット・キース…等々、ちゃんと各キャラのデッキも、原作で使ってたor使いそうなカードで構成されていた。
  • だが今作では全くを持ってバラバラで、原作での使用モンスターは各キャラクターの切り札として使う程度なので、中々出してこなくなってしまった。
    • おそらく召喚魔族の概念の追加により、弱点の魔族で対策されると何も出来なくなるからだろう。
    • ちなみに攻略本の各キャラクターの攻略ページでは使用モンスターの傾向や対策が書かれているものの、ゲーム本編の仕様がこの有様である為、モンスター攻撃力の範囲や落とすカードの情報以外は殆ど役に立たないのも同然であった
    • 他にも一部のキャラ攻略方法に関しては「~が出てきたらヤバイので強化魔法を使おう!」と書いてある。初期レベル15のこのゲームで、150になってようやく使える強化魔法をどうやって使えと…(無理やりやれば使えなくもないが…そこまでしなくても勝てる相手には勝てるので)
  • この点に関しては、次作で改善されている。

その他

  • ラスボスのペガサス戦で5勝するとEDに突入するが、本作でも一度EDを見た後にペガサスを撃破するとEDが強制的に流れる仕様が引き継がれている。ペガサスで勝利数を稼ぐ場合はやはり勝利の度に電源を切らなければならず、相変わらずテンポが悪い。

総評

前作より全てにおいてパワーアップした点は評価できる。
しかし、肝心のゲーム部分はCPUのロジックが改善されていなかったり、カード収集やデュエルの単純作業感は否めない。
その為、良作と言い切るには難しく、結局、特典カード目当てで買う人が多かった。


余談

隠しキャラについて

  • 勝利後に双六が低確率で出現し、プレイヤーに追加でカードをプレゼントしてくれる。
    • 彼に関しては、「出るソフトと出ないソフトがあり、出るソフトでもかなりの低確率」と攻略本で仕様のように書いてあった。
  • ペガサスを倒したあとで戦える闇デュエリスト達は低確率で変更される。
    • 闇デュエリストに関しては、攻略本によると1/256の確率で変更されるらしいのだが、確率が確率である故に全く変化しないのも同然で、双六同様いきなり変わったりすることも。
    • 4人の闇デュエリストのうち、本作オリジナルキャラクターの「イシズ・イシュタール・ナオミ」は『封印されし記憶』にも登場した他、後に原作漫画における重要キャラクターとして大出世する事になった。
  • いずれも次回作からはパスワードで使用したり、変更することができるようになった。

特典カード

  • 今回からOCGのカードが特典として付属。10種類中3枚封入。
    • 中でも《究極完全態・グレート・モス》《ホーリー・ナイト・ドラゴン》はレアリティが高く、カードショップやリサイクルホビーショップなどで3万円を越える値段で取引されている。後にこれらは再録されるが、このゲーム付属のものはコレクター価値が非常に高く、今もその価値は下落することなく高値を維持している。
    • 他にも《死のデッキ破壊ウィルス》や《ハーピィの羽根帚》などの当時や今でも強力なカードが収録されていた。特に《ハーピィの羽根帚》はデッキの必須カードでもあり、制限カード行きも早かった。
      • 《死のデッキ破壊ウィルス》は当時はそこまで猛威を奮ってはいなかったが、OCGの戦況が変わるに連れて真価を発揮し始める。
      • 《ハーピィの羽根帚》のみ現在は制限カードとなっている*2
  • 以上の点で、本作はカード目当てで何個も買う人も多かったのだが、これらのカードの多くは度重なる重版で入手も容易になった。

当時の大会について

  • 本作は東京ドームで大会が行われた。予選参加者及び予選を通過する事にプロモカードが貰えた。
    • 上位入賞者だけが貰える限定のカードは数枚しか存在しないので非常に高価である。
      • 後にレプリカとしてパックに収録し通常販売された。
  • 来場客があまりにも殺到したため、来場者限定パックの販売が中止されるという異例の事態となった。
  • その後、週刊少年ジャンプの方で来場者を証明するもの(当日のパンフレットやチラシなど)を送付する事で、来場者限定でパックの通信販売が行われた。
添付ファイル