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マリオのスーパーピクロス - (2016/03/02 (水) 23:31:01) の編集履歴(バックアップ)
注意:ここでは、パッケージ製品としてリリースされた『マリオのスーパーピクロス』(良作)と、同機種のピクロスシリーズ(判定なし)について紹介する。
マリオのスーパーピクロス
【まりおのすーぱーぴくろす】
ジャンル
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パズル
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対応機種
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スーパーファミコン
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メディア
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8MbitROM+64kbitSRAMカートリッジ
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発売元
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任天堂
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開発元
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エイプ ジュピター
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発売日
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1995年9月14日
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定価
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7,900円(税別)
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プレイ人数
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1~2人
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セーブデータ
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2個
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レーティング
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【VC】CERO:A(全年齢対象)
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備考
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スーパーファミコンマウス対応
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配信
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バーチャルコンソール 【Wii】2006年12月19日/800Wiiポイント 【Wii U】2013年4月27日/800円(税別)
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判定
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良作
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マリオシリーズ・関連作品リンク
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ピクロスシリーズリンク
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概要
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GBで発売されたパズルゲーム『マリオのピクロス』の続編。
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ピクロスとは「ピクチャークロスワード」の略称。パズル雑誌などで有名な「お絵かきロジック」と、ルール自体は全く同じものである。
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他の類型ゲームにも言えるが、「お絵かきロジック」という名称は世界文化社が持つ登録商標であるため、許諾を取っていなければ使うことができない。
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お絵かきロジック自体は様々なゲームが発売されているが、「マリオのピクロス」はコンピュータならではのヒント機能も追加されている。
特徴とシステム
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各問題は方眼紙のようなマス目になっており、縦列・横列それぞれに書かれた数字をヒントに絵を出す。削ってはいけない場所には目印として×印が付けられる。
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いわゆる「お絵かきロジック」に準じるため、詳しいルールは省略する。
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問題を解くモードは、「マリオのピクロス」と「ワリオのピクロス」の2つに分かれている。「マリオの~」をある程度クリアすると「ワリオの~」が出現。
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「マリオのピクロス」では、制限時間があり、問題の大きさに関わらず一律30分。削ってはいけない場所を削るとペナルティとして制限時間を2分減らされる。
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一見キツい仕様にも見えるが、間違ったことをその時点で教えてくれるため、システム上の難易度はこちらの方が低い。
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さらにマリオのみ「ヒントルーレット」が存在し、開始時に使うか使わないかを選択できる。ルーレットで当たった縦1列と横1列が自動で塗られる。×印も付く。プレイ中に制限時間を5分消費してさらにルーレットを回す事も可能。
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「ワリオのピクロス」では、制限時間が存在しない代わりに、間違った場所を削っても教えてくれない。
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ワリオのみ「試し塗り」モードが存在し、別な色で試し塗りをして「もしこのマスがこうだったら……」と、削るマスの仮定に使うことが出来る。
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試し塗りの終了時には、試し塗りしたマスを確定させて自動的に削ってもらうか、破棄して試し塗りする前の状態にリセットするかを選べる。
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「マリオの~」ではレベル8から出てくる20×20マス問題がレベル5で出てくるなど、全体的な問題の難易度も高い。
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問題の大きさは5×5から始まり、最終的には最大20×25のものが出てくる。
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カラー問題などの問題バリエーションは特にない。シンプルなモノクロ問題のみで構成されている。
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絵が完成するとカラーに色付けされ、問題一覧から完成した絵が見られる。
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しかも、一部の絵はアニメーションが付いており、ピョコピョコと動く。GIFアニメ的な粗いものではあるが、独特の味があって悪くない出来。
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アニメーションのある絵は結構多く、全体の4割ぐらいはアニメーションする。
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アニメーションの内容には幅があり、口を開け閉めするぐらいのものもあれば、派手に動くものもある。
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パズルゲームとしては珍しく、協力プレイが存在している。対戦プレイは無い。
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1人プレイの問題を2人で解ける。問題を解いた後には、どちらがいくつマスを削ったかを表示させることも可能。
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マリオとワリオ、サイズの違いを含め、全300問存在する。
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マリオ、ワリオに各10レベルそれぞれ12問あるので240問。それをクリアすると60問の高難度問題が順々に出てくる。
評価点
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モノクロだった前作からカラーになり、SFCならではのグラフィックが発揮されている。
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アニメーションもあって、解く事による楽しみが増えた。
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CMでも「中々手強い300問」と称されていた通りの、抜群の問題数。
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難易度の低い問題も多いが、それでも圧倒的なボリュームである。
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さらに「ワリオのピクロス」の導入により、本格的なステージが増えてしっかりやり込めるようになった。
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それなりに丁寧なチュートリアルも用意されている。
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良質なサウンド。
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フィールドを削る効果音は小気味良い物があり、一気に削れば爽快感がある。
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BGMは中々良質で、マリオとワリオそれぞれに隠し曲が用意されている。
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また、GB版と同じBGMが多く採用されているので、ファンにとっても親しみやすい。
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紙面などで解くのに煩わしさが伴う「お絵かきロジック」をコンピューターゲームに昇華させ、大幅に遊びやすくした。
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お絵かきロジックは、「マスを塗りつぶす」という面倒な作業が必要で筆記具の消耗も激しいため、コンピューターゲーム化する意義は大きい。
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別にピクロスだけの特徴ではないが、本作はその操作性やビジュアル、UIなどにおいて他シリーズとは一線を画しているので特筆する。
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非常に簡単な問題から高難度の問題まで揃っている。
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初心者から上級者まで上達できる良質な構成になっている。
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終盤の問題はかなり難易度が高く、仮定法を複数回使わなければ解けないような問題が多数出てくる。
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特に「ワリオの~」ではヒントも使えず自分の頭で解く以外には方法がないが、上述の通り制限時間はない為、じっくりと時間をかけて解く事が出来る。
賛否両論点
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2Pプレイ。
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ピクロスの性質上、下手な人やよくミスをする人が足を引っ張る構図になりがちで、円滑なプレイを阻害する可能性がある。といってもどうしようもないが。
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上手い人が二人でプレイすれば実質2倍の速度で解くことができるが、やはりそれなりの腕前が必要になる。
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ワリオの問題の中には『ワリオランド』シリーズ出典の敵キャラクターが答えになっているものもある。
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知っている人には嬉しい要素だが、分からない人には分からない。
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問題数で言えば5問程度なので、そこまで大したことではなかったりはする。
問題点
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全体的に、答えの絵が粗い。
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モノクロでも不気味な絵が、カラーになったせいで余計に不気味になった問題もある。
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最大でも20×25とマス数が限られている以上、しょうがない面も大きいのだが。
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完成品がカラー絵でありながらピクロス自体はモノクロのため
完成して着色されるまで何の絵かが全く分からないレベル
の絵が結構ある。完成した段階で何の絵かを教えてくれるためゲームとしては問題無いのだが、「パズルを解いて絵を完成させる」というお絵かきロジックの本来的な目的を想定すると、完成しても絵が何なのかまともに判定できない時点で問題としては悪問であると言える。
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前作のGB版ではこのような「完成しても絵の正体がわからない(あるいは絵の答えに納得ができない=答えの代物に見えない)」という問題はほとんど存在しなかった。
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僅かだが、答えが複数存在する問題がある。
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グラフィックが表示される関係上、製作者の想定した正答を提示しなければクリアにならない。
総評
大ボリュームや操作性の改善により、前作『マリオのピクロス』の正当進化として相応しい作品となった。
亜種問題やご褒美・おまけ的なものがないため若干単調な部分もないではないが、時代を考えれば快適な操作性で300問が遊べるだけでも十分満足な出来である。
ある程度のキャラ性や動くグラフィックも含めてお絵かきロジック系のゲームとしては抜群の内容であるため、今遊んでも楽しめるだろう。
荒削りな部分も残ってはいるが、高い完成度を誇るパズルゲームの金字塔である。
余談
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作中では語られないが、「古代遺跡の石盤に隠された絵を解読する」という設定があり、演出もそれらしくなっている(「マスを塗り潰す」が「削る」と言い替えられているなど)。
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『ピクロスDS』以降(厳密には『ピクロスNP』以降)のピクロスシリーズはマリオを撤廃したカジュアル路線になった。
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異様に汗臭いテレビCMで知られる。ゴールデンタイムにもよく流れていたので、知っている人も多いだろう。
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半裸の屈強な男達が「スー! パー! ピク! ロス!」と掛け声を出しながら採掘を行っている絵面のインパクトは絶大。
タモリのピクロス / サテラdeピクロス
【たもりのぴくろす】 / 【さてらでぴくろす】
ジャンル
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パズル
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対応機種
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スーパーファミコン サテラビュー
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メディア
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4MbitROM+?kbitSRAM (メモリーパック保存)
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発売元
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任天堂
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開発元
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エイプ、ジュピター
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配信日
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タモリ:1995年4月23日? - 9月頃? (再放送は1996年3月頃まで) サテラ:1997年11月30日 - 12月27日
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定価
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無料配信
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1個
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判定
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なし
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ポイント
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ラジオのお供
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概要(タモリのピクロス / サテラdeピクロス)
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どちらも放送期間中は毎日違うデータが配信されていた模様。以下はそれぞれの概要を説明する。
タモリのピクロス
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衛星放送サービス『サテラビュー』上で放送、配信されたピクロスゲーム。配信日からわかる通り、上記の『マリオのスーパーピクロス』に先駆けてリリースされている。
「サバチーチカレッジ タモロス博士のサンデーゼミナール」というスーパーファミコンアワー内でのラジオ放送番組を補完する形のゲームであった。
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全体的にプロトタイプ版のような雰囲気であるが、作りはこの時点でほぼ完成されており、サウンドも一部除き『マリオのスーパーピクロス』にそのまま流用されている。
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ちなみにラジオ音声を除くとタモリ要素はタイトルと一部問題のみである。
サテラdeピクロス
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上記同様『サテラビュー』上で後年放送、配信されたピクロスゲーム。
こちらはデータ放送内の「マンスリーイベント」用企画。
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タイトル以外は『タモリのピクロス』とほとんど変わらない。
特徴とシステム(タモリのピクロス / サテラdeピクロス)
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基本ルール等は『マリオのスーパーピクロス』と同じなため割愛。ただし『タモリのピクロス』では2P同時プレイが搭載されていない。
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ゲーム起動時にラジオを聞くがどうかが選択でき、はいを選択すると以降ポーズ画面から再度切り換えるかゲームを再起動するまで効果音のみ再生されるようになる。
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モードはGB版『マリオのピクロス』と同じように「あそびかた」「やさしいピクロス」「ピクロス」のモードで構成されているが、中身は少し異なっている。
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「やさしいピクロス」は5*5が4問、10*10が8問、15+*15が2問の計14問が用意されている。これは実装以降どの日の配信も問題は同じ。
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「ピクロス」内には「今日のピクロス」「今週の宿題」「応募」の三項目がある。
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「今日のピクロス」はその放送日までに配信された15*15の問題が14問分収録され、それぞれタイトルに「○月○日の問題」と表示される。
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「今週の宿題」だけルールが「ワリオのピクロス」基準になり、放送された週の日~土曜日分の20*20の問題が5問用意されている。こちらは週替わりだったと思われる。
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「応募」はハガキへの応募要項が表示され、宿題の答えと連想するコトバを書いて応募すると抽選でプレゼントが貰えた。
余談(タモリのピクロス / サテラdeピクロス)
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容量的には仕方なかったかもしれないが、『マリオのスーパーピクロス』のように問題を解いた後に答えがアニメーションすることはない。
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配信という形態や8Mbitの容量かつ妙にデータが消えやすい保存用メモリーパックの性質上、保存が難儀でありバーチャルコンソールなどの復刻も行われていない現在ではプレイするのが困難。
ピクロスNPシリーズ
【ぴくろすえぬぴーしりーず】
ジャンル
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パズル
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対応機種
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スーパーファミコン
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メディア
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8MbitROM+8kbitSRAM (F*2, B*1、SFメモリカートリッジ書き換え)
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発売元
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任天堂
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開発元
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エイプ、ジュピター
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発売日
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【Vol.1】1999年4月1日 【Vol.5】1999年12月1日 【Vol.2】1999年6月1日 【Vol.6】2000年2月1日 【Vol.3】1999年8月1日 【Vol.7】2000年4月1日 【Vol.4】1999年10月1日 【Vol.8】2000年6月1日
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定価
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2000円(税込)
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プレイ人数
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1~2人
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セーブデータ
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2箇所
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判定
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なし
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ポイント
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懸賞付き 対戦モード追加
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概要(ピクロスNP)
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ニンテンドウパワー書き換えサービス向けに制作された書き換え新作タイトル。各Vol.ごとに異なったキャラクターや特集が組まれている。
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タイトルからなにから雑誌のような雰囲気になっており、カーソルも石を削るためのハンマーとピックから紙を塗るためのペン(どう見てもクレヨンにしか見えないが)と消しゴムに変わっている。
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またシリーズ初の対戦モードが搭載された。
特徴とシステム(ピクロスNP)
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基本ルール等はやはり『マリオのスーパーピクロス』と同じなため割愛。サウンドもひとつのジングルを除いて全く同じ。
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今回基本モードは他と異なり「ビギナー」「レギュラー」「プロフェッショナル」「キャラクター」「特集」と分かれており、5つ全てのモードの全問題を解くことで「エクストラ」が出現する。
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また解答後のアニメーションに加え「特集」での問題を解いた場合、解答を元にした別の鮮明なイラストが表示される。
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ほかにも「特集」は懸賞応募用のモードでもあり、答えから連想されるキーワードを書いて応募要項に沿って応募すると抽選でゲームボーイカラーなどを貰うことができた。
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「キャラクター」は任天堂発売の他ソフトからさまざまなキャラクターの絵となっている。
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「対戦」は開始時に15*15サイズ問題の中からランダムで選ばれたものを同時に解いていくというもの。対人戦専用。
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1マス塗るごとに+1ポイント、マスによってはボーナス5ポイント、間違ったマスを塗ると-5ポイントが入り、問題完成までにこのポイントを多く稼いだ方が勝利となる。
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Vol.2から一~三回戦を選択可能に、Vol.6からは問題の趣向を三段階から選べるようになった。
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趣向は「ろんりてき」「ちょっとカン」「かなりカン」から選択し、「カン」が付くものを選ぶと問題のヒント数字の一部が「?」となり一目で分からなくなってしまう。
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なお収録問題はどのVol.も120問とされているが、そのうち18問は対戦専用と思われる。
余談(ピクロスNP)
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こちらもバーチャルコンソールなどの復刻は行われていない現在プレイするのが少々困難である。
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このシリーズは一貫して問題収録数が前述の通り『マリオのスーパーピクロス』の半数以下にもかかわらず書き換え時の使用Fブロックはそちらと同じである。
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ただでさえSFメモリカートリッジはFブロックがカツカツなため、多くの人は次のVol.を書き換える際、前のVol.などを消して購入していたと思われる。
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ちなみに同時期に世界文化社が発売していた書き換え専用ソフト『お絵かきロジック』『同2』は問題数が150問と多くFブロックも1つに抑えていた。
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ただしこちらは最大サイズが20*20、解答後のアニメーション等もない容量相応のシンプルな作りとなっている。