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不思議のダンジョン 風来のシレンGB2 砂漠の魔城
【ふしぎのだんじょん ふうらいのしれんじーびーつー さばくのまじょう】
ジャンル
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ローグライクゲーム
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対応機種
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ゲームボーイカラー(専用)
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発売元
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チュンソフト
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開発元
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チュンソフト、スティングレイ
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発売日
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2001年7月19日
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定価
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4,725円
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分類
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良作
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風来のシレンシリーズ関連作品リンク
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概要
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携帯機では第二作目となる風来のシレン。砂漠の町イルパとその郊外にそびえ立つ魔城を舞台に、シレンの新たなる冒険が始まる。
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シリーズ異質のシステムが多いながらもそのバランスに準拠した内容になっている。そこから出る相変わらずの中毒性や、GBとは思えない異例のボリュームから今でもファンは多い。
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後にシリーズのお約束となる「風来救助隊」初登場の作品でもある。
特徴
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各武器・防具に強化限界が設けられ、取捨選択が更に広がった。
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そのぶん敵の能力は抑え目になり、「もっと不思議」も最大HP250であるにもかかわらず武器なし・防具なしでクリアできるほど。
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また特定の装備の組合せで発生する「共鳴」。攻撃力や防御力が上がるだけのものから、固定5ダメージ追加・腕輪が壊れなくなる・ワナにかからなくなるといった強力なものまで様々で、うまく使うと戦いが有利になる。
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腕輪にも印が設けられ合成できる。ワナが見える強力な「よくみえの腕輪」も初登場。今までよりも実用性が上がった。また単品で壊れない腕輪も登場。
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桁違いの性能を誇る旅仲間「ンフー」。クリア後に仲間にできる彼は、肉を与えられることでその肉のモンスターの能力を使えるようになるのだが、肉を厳選するととんでもない性能になる。
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何よりシレンが該当モンスターの肉を食べるよりも遥かにノーコストで技を出せるのは大きい。トンファンの穴では厳選した特殊能力持ちのンフーが戦闘の要になる。
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クリア後の仲間であり、当然「もっと不思議」では使えないためバランスブレイカーにはならない。むしろ、鍛冶屋のかまど素潜りプレイという新しい遊び方を開発した素晴らしい仲間といえる。
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「呪い&祝福システム」が初登場。武器・防具・腕輪に加え、全てのアイテムが呪われることに。呪われるとぶつけてダメージ2以外の能力を発揮できなくなる。そのため「ノロージョ系」が難敵に。
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一方、一時的だがアイテムの性能を大きく上げる祝福も登場。特に杖と巻物の(祝福状態の間のみ)使用無制限は強力である。また飲み込んだアイテムを祝福状態にする敵も登場する。
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特訓ダンジョンや救助隊など初心者救済要素も多く、初プレイには最適。
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また復活アイテムである「復活草」が出やすかったり祝福できたりと、そういった部分でも初心者に優しい。
問題点
丁寧にバランス調整をしたためか、システム面でのマイナス点は少ない。しかしGBCというハードの制約故か、仕様上の問題が一部存在する。
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操作性が厳しく、ゲームの処理やテンポも遅い。
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GBAでプレイするとワンボタンでマップを表示することができないという謎仕様。
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通路でも視界が暗くならず、一度入った部屋も暗くならない。
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セーブデータが1つしかない。これ以前はデータは大体3つあり、これ以降からはセーブデータ1つのみが基準になった。以降のシリーズは紛失せず何度も復活する武器や倒されても紛失・劣化しないエレキ箱などでバランスを取っているのもあるが、本作にはそれらがないので、持ち込み可能ダンジョンでもアイテムの出し惜しみをするケースも。
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ゲームの進行を著しく妨げる、続行不可能になる、
セーブデータが破壊される
といった致命的なバグが多数存在。特に有名なものは公式ページでも警告されていた。
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コクワガッター系レベル3・ノコギガッターの凶悪さ。明らかに見えない位置に居るシレンを認識してモンスターを投げてくる(過去の同能力モンスターはシレンを視認しないと投げてこない)、2体でシレンのキャッチボールを始めると何も出来ず殺される、特殊能力抜きでも異常に硬い、他の凶悪モンスターと比べて出現フロアが圧倒的に多いなど。モンスター1種類を出現させなくするアイテム「ねだやしの巻物」の対象としては筆頭候補。
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あまりにも有名になりすぎたせいか、DSリメイク版でのコクワガッター系はいずれも大幅に弱体化した。
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他には突然凶悪な能力を得たギャザー系やエーテルデビル系、部屋内のモンスターを片っ端から凶悪化させるバットカンガルー系(特にレベル3・デビルカンガルー)なども恐れられるが、不思議のダンジョンシリーズはこれら凶悪モンスターの存在によってバランスを取っている側面もあるため、一概に問題点であるとは言い切れない。
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武具の強化限界が低い。特に、特殊能力が付いているものは上限が8という有様。
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ただし、今作は祝福天地の恵みでいくらでも強化できてしまうため妥当との声も。
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強化限界自体も「カタナの強化限界>こんぼうの強化限界」なので、弱い武器は本当に要らない子になってしまった。弱い武器は共鳴も弱いし。
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特殊合成や異種合成ができなくなってしまった。
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「妖刀かまいたち」「必中の剣」が出てこない。
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3方向同時攻撃・必中の能力だけはあるものの、入手が非常に難しい上に持ち込みありのダンジョンでしか使用できない。
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64版では合成不可能だった2マス貫通の能力は合成可能になったが、こちらも持ち込みありのダンジョン限定。
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冒険の履歴に難易度や手間がメチャクチャなものが存在する。
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レア武器である秘剣カブラステギが1つのカードリッジで入手することができない。
もう一つのカードリッジで道具交換をする必要があるのだが、周りに本作を持っている知人がいなければ、自分で複数のカードリッジを買う必要がある。
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集めるべき9個のアイテムがあるのだが、1つのカートリッジには7個しか出てこない。なので、2つだけだと最悪出てこないアイテムが被る可能性がある。ていうかファンブックで我孫子さんと河内さんがやったときに1個かぶってた。
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「人形」という味方がいる。彼をダンジョンの奥に連れて行き「生かしたまま帰る」と最大10段階パワーアップするのだが、最高まで鍛えてもそんな強くない上に1度でも倒されると1段階目に戻るため、はっきり言って全く使えない。
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なぜ戻るかというと「倒された=壊れた」という設定のため。こいつを仲間にするには町の人形屋から買うのだが、壊してから再び仲間にしようとすると修理代を取られる。
その後の展開
後にDSでリメイクされた。特筆すべき変更点は以下の通り。
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ハードの性能向上によりグラフィック・音質・操作性が大きく強化され、戦闘・移動のテンポも速くなった。
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移動速度が速すぎるので、ミスを多発するプレイヤーも多い。速度設定は変更できるが、「ふつう」と「はやい」の中間がほしかったという意見もある。
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マップが通常画面、あるいは上画面に表示できるようになった。
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メッセージの履歴を見られるようになった。
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GB2に存在したバグが全て修正された。
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通路の視界が暗くなった(SFC版のシレン等と同じ仕様)。
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倉庫に壺の中身を預けられるようになった。
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壺の最大容量が5に減らされた。
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レベル4のモンスターが追加された。
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シレンの攻撃力の上限が上がった。
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シレンの最大HPの上限が250から300に上がった。
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ノコギガッターが弱体化した。
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秘剣カブラステギが1つのカードリッジで入手できるようになった。
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長時間電源を入れっぱなしにすることでフリーズする可能性がある。
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『風来のシレンDS』寄りにアレンジされた部分がある。具体的には以下の点。
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「天下一ワナ道会」の仕様がシレンDSと同じになった。
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敵の視界が通路でも2マスになり、逃げるモンスターを追いにくくなった。ちなみにワルガマラとワルっトドは通常攻撃しなくなった。
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部屋にいる仮眠状態のモンスターが、いきなり起き出すことがあるようになった。
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上記2つの仕様により、「壺の洞窟」の攻略がより困難になった。
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アイテムを投擲してもワナを発動させることができなくなった。
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それに伴い、ワナあての腕輪が削除された。当たらずの腕輪は存在するが、ほぼ完全にマイナスアイテムと化した。
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未識別の杖の使用回数が表示されなくなってしまった。
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追加ダンジョンが3つできたが、いずれも持ち込みありのダンジョン。
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うち2つは持ち込みなしでも突破可能な難易度ではある。
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「ボーグマムル」の追加と、それを守りながら進む(初回30F限定)ダンジョンの追加。
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相変わらず弱くて扱いにくい上、クリア前は倒されるとゲームオーバーしてしまう。メイン装備を失ってしまったプレイヤーは数知れず。しかも救助依頼もできない。
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もっとも、アイテム没収はダンジョンで守るべき対象が死んだのだから当然のことではある。トンファンの穴のンフーと全く同じ仕様の上、持ち込みありなので守るのは楽。
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倉庫の中身を更新して倉庫を出たり、ダンジョンをクリアするor失敗するたびにセーブ画面が発生する。
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最強武器候補である火迅風魔刀が1つしか入手できなくなり、失った後の再入手ができなくなった。明らかな設定ミスだという指摘が多い。
その他細かい変更点は、こちら(外部リンク)を参照されたし。
ハードの性能向上で快適にプレイできるようになったものの、一部ダンジョンの仕様変更や火迅風魔刀の仕様など、新たな問題点が生まれてしまう結果になった。
GB2とDS2のどちらが良作なのかは一概には決められないが、どちらともお薦めできる作品ではある。