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みんなで!カービィハンターズZ - (2017/07/18 (火) 16:32:48) の編集履歴(バックアップ)


みんなで!カービィハンターズZ

【みんなでかーびぃはんたーずぜっと】

ジャンル アクション
対応機種 ニンテンドー3DS
(ニンテンドー3DSダウンロードソフト)
メディア ダウンロード専売ソフト
発売元 任天堂
開発元 ハル研究所
発売日 2017年4月13日
定価 基本プレイ無料(アイテム課金式)
プレイ人数 1人 ローカル通信2~4人
セーブデータ 1個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
周辺機器 amiibo対応
備考 課金上限はジェムリンゴ通算3,000個分まで
判定 なし
ポイント カービィ初の基本無料タイトル
職業格差とお馬鹿なAI
星のカービィシリーズリンク


概要

Nintendo Direct 2017.4.13で発表され、即時配信されたカービィシリーズ初の基本プレイ無料のDLゲーム。
タイトル通り『星のカービィ ロボボプラネット』(以下ロボプラ)のサブゲーム『みんなで!カービィハンターズ』の拡張版。

基本は『ロボプラ』のサブゲームと同じく4つのジョブから選んで編成し、ボスキャラの戦闘のみを行うアクションゲーム。
『ロボプラ』のサブゲームに出てきた各種ボスの他、同作のメインストーリーのボスや『星のカービィWii?』・『星のカービィ トリプルデラックス』などの過去シリーズのボスも登場している。

特徴

基本システム

  • ジョブ
    • ヒーローソード、ヘビィハンマー、マジックビーム、ヒールドクターの4種類で『ロボプラ』のサブゲーム版と同様。
      • ヒーローソード:「ソード」がベース。ガード時に「ヒーローシールド」を展開し範囲内にいる味方を守ることができる。
      • ヘビィハンマー:「ハンマー」がベース。体力、攻撃力はヒーローソードを上回るが、ドロッチェ団?のメタルカービィよろしく移動に大幅なデメリットがついている。
      • マジックビーム:「ビーム」がベース。溜め攻撃が「タイムビーム」となり、当て続けることでタイマーが進み一定時間敵の動きを完全に停止することができる。
      • ヒールドクター:「ドクター」がベース。溜め打ちが「ヒーリングエリア」となり、自分含め味方の体力を確実に回復させることができる反面攻撃は不得手。
    • 基本性能はほぼ同等だが、浮遊する敵にタイムビームを当てた場合はタイマーの進む量が大きいなど若干変更点もある。
  • ひろば
    • いわゆるベースキャンプで、ここでクエストの選択やよろずやでの買い物、ジェムリンゴの収穫などを行う。
      • 最初は誰もおらず閑散としているが、クエストを進める(=カービィがボスを倒し平和にしていく)ことでだんだんと住人が増えていきにぎやかになっていく。
  • クエスト
    • 本作のメインとなるモードで、仲間のカービィ3体とともにボスと戦う。CPUのカービィと共に戦う「おともとクエスト」、ローカル通信で他の人と遊ぶ「通信でクエスト」の2種類。ジョブはプレイヤー、おとも共に4種から任意で選べる。
    • クエストは無限に受けられるわけではなく「やるき」を一定量消費する。
    • クエストクリアの際は経験値のほか、報酬として「カケラ」が手に入る。
      • また、一部のクエストは「しれんクエスト」と呼ばれ、ストーリーを進めるためにクリアが必須である。
      • クエストクリアの際はクリアタイムと得られた経験値がスコアとして記録され、本編のミニゲーム類と同じくスコアに応じてブロンズ~プラチナで4段階のメダルをもらうことができる。
  • カケラ
    • クエストクリア時に報酬としてもらえる。ほのお、みず、ひかりの3種類。
      • また、「レアなカケラ」という低確率でボスがドロップするものも存在する。
  • 経験値とプレイヤーレベル
    • RPGのような経験値によるレベルアップ制が設けられており、最大レベルは50。最終ステータスはジョブごとに固定。
    • 「通信でクエスト」を遊んだ際は得られる経験値が1.5倍になり、レベルアップした際はやるきが全回復する。
  • やるき
    • いわゆるソーシャルゲームのスタミナに相当するシステム。時間経過で回復するほか、ジェムリンゴ(下記)の消費で最大まで回復できる。プレイヤーレベルが上がることでやるきの最大量も上がっていく。
  • よろずや
    • ショップに相当するシステム。そうび、サポートアイテム、ジェムリンゴを購入可能。ちなみに経営はマホロア?が行っている。
      • そうび:攻撃力が上がる「ぶき」と体力が上がる「ぼうぐ」を購入し装備する。購入にはカケラとジェムリンゴが必要。クエストを進める毎に上位の裝備が解禁され、更に既存の装備も全て「Zきょうか」でパワーアップが可能。ただしカケラとジェムリンゴを大量に消費するうえ、「レアなカケラ」というレアアイテムも必要となる。
      • ぶきとぼうぐはセットで装備することで性能が上昇する。また、攻撃力と体力以外の様々な能力が上がるものもある。
      • 歴代シリーズのキャラを模したものや、『ロボプラ』のすれちがい通信を本体登録しておくと連動で購入可能となるものも。
      • サポートアイテム:一時的にカービィの能力を高めたり、経験値や得られるカケラ、やるき回復速度が高まる書物などを購入できる。購入にはジェムリンゴが必要。
      • ジェムリンゴ:購入には課金、およびインターネット接続が必須。前述通り合計3000個になるまで購入可能で、まとめ買いすることで安くなる。また、日曜日に買うことでオマケのリンゴを貰える。
  • ジェムリンゴとジェムリンゴツリー
    • 宝石のようなリンゴで、装備の購入、強化以外にもクエストの開放・クエスト時間の延長・全滅時のコンティニュー、やるきの回復など非常に多岐にわたり使用する。
    • ジェムリンゴツリーは12時間に1回ジェムリンゴを収穫できる木。座っているバンダナワドルディに話して収穫する。
    • ジェムリンゴを買うごとに木が成長し収穫できる数が増え、上限まで購入すると収穫のみでも十分なリンゴを賄えるようになる。
  • ゆうしゃミッション
    • いわゆる実績。様々な条件を満たしてボスを倒す、プレイヤーレベルの上昇などで達成可能。全256個。
    • クリアするとジェムリンゴやレアなカケラが手に入り、上記の裝備解放もゆうしゃミッション達成の報酬という形。
  • たびびと
    • 他のプレイヤーのカービィを自分のひろばに呼び、CPUのおともとして扱う事ができる。すれちがい通信で出会ったプレイヤーをおともにする「すれちがいたびびと」と、インターネットにつないで呼び出す「さすらいのたびびと」の2種類が存在。クエストに連れていけるのはたびびとごとに3回まで。
      • たびびとと出会った際にはジェムリンゴやカケラがもらえる。ただし、さすらいのたびびとを1日に2回以上呼び出す際はジェムリンゴを消費する。
  • あいことば
    • 特定の言葉を入力することでジェムリンゴやカケラを貰える。
    • インターネット、各種のカービィイベント、雑誌などで公開されている。期間限定のものが多い。
  • amiibo
    • amiiboと連動する事によってカケラを貰える。
    • どのamiiboでもカケラが手に入るが、「スマブラ」シリーズのカービィキャラだと多くなり、さらに星のカービィシリーズ、キュービィのamiiboの場合はレアなカケラが手に入ることがある。

評価点

基本プレイ無料で『ロボプラ』のミニゲームとほぼ同様のものを楽しめる

  • 一定まで進めるだけなら無課金でも十分楽しむ事が可能。
    • 時間はかかるが買うアイテムを絞れば最後まで進む事もできる。
  • 通信プレイで経験値ブーストがかかるので友達と遊んだ際の恩恵は大きい。無料なので本体さえ持ち合えば気軽に遊ぶことができる。
  • 基本的に『ロボプラ』の流用なのでアクションとしての基礎もしっかりしている。

カービィの着せ替えができる希少なゲーム

  • コピー能力が実施的に衣装チェンジとなっていたためか、意外にも過去シリーズにありそうでなかった要素。*1
  • 自慢の服を着せたカービィをフレンドや見知らぬ人と交換できるのは嬉しい要素。

おなじみのファンサービス

  • そうびに過去のボスや仲間を模したものがあったり、「2」のおともがひろばに住人としてやってきたりなど、番外編ながらファンサービスは健在である。
    • 肝心のボス戦もとあるボスが初登場以来の(本人)復活を果たしていたり、本編では直接手合わせをしなかったとある重要キャラが自ら戦っていたりと、ニヤリとさせてくれる。

問題点

CPUが致命的なまでに頭が悪い

  • 過去シリーズでもCPUの思考回路はあまりよろしいとは言えなかったが、今作では常時3人いるため顕著。
  • 特にヘビィハンマーがお粗末。移動だけでも時間がかかるのにガードを連発してロクに攻撃しない。したとしても当たらない。
  • マジックビームも敵が飛んでいるのに端っこでビームを連射したり、チャージしたかと思ったらボスの無敵状態で打ったりと微妙。
  • ガードを連発する関係上でヒーローソードはそこそこ機能し、ヒールドクターもチャージ技さえ使えば仕事はしてくれるのだが、攻撃性能は低く、タイムアタックではマジックビームにせざるを得なくなる。
    • 上記のような難点のため、真剣にタイムアタックに挑むなら通信プレイは必須と言える。*2

職業の問題

  • 『ロボプラ』の時点でも4つとカービィのコピー能力数にしては少なかったが、追加職業が無い。
    • 以前の『カービィファイターズZ』では追加コピーが存在した。
  • かといってバランスが取れている訳ではなく、ゆうしゃミッションとプラチナメダル獲得のためにタイムアタックを迫られる関係上でマジックビームがぶっちぎりの強職。
    • ヒーローソードも対空チャージ攻撃ができ、回転斬りの威力も高めでかなり強力。
    • 反面、ヘビィハンマーは相手が止まっていないとろくに攻撃できない関係上でチームプレイが必須……つまりCPUとのプレイではまったく役立たず。
    • ヒールドクターも必要かどうかと言われると微妙で、格上相手だと時間が足りなくなり、同格相手だとそれこそタイム短縮のために他職が入る事が多く、使われない。
    • 格上相手でも終盤ではジェムリンゴのコンティニューでゴリ押しという手もある。
  • 職業格差の問題点として、 装備品がおともと共有 である事が挙げられる。
    • ジェムリンゴの使用量も馬鹿にならないため、ハンマーやヒールの裝備を作ってでも使おうとするより、ビームかソードを一点強化した上で同職で挑むという事が最適解となってしまう。
  • そのため、インターネット通信で呼ばれるカービィは高レベルだと殆どがマジックビームかヒーローソードのみとなっている。
    • ハンマーやヒールの裝備を買ってしまったユーザーの救済にはなっているが、他プレイヤーのカービィは3回しか出撃できない。

最終的には最強装備のみになりがち

  • 上記のきせかえができる点は評価点なのだが、裝備の性能はそのままに外見だけを変えるいわゆる「スキン」が存在しないため、最終的には最強装備のプラチナ系で身に包んだカービィばかり送受信される事となる。
  • Z強化する事で弱い裝備も最強クラスに匹敵するステータスまで強化はできるが、「チャージスピード」などのサブステータスが上がらない裝備は上がらないままで結局趣味の範囲。
  • きせかえが出来るだけに非常に残念な点である。

やや高めの課金上限

  • 課金上限は4800円*3と設定されているが、3DSソフト1本分程度に相当する金額であることを考えると決して安いとは言えない。
  • もちろん、実際の所はそこまで課金せずともクリアは可能。最強装備を作るために必要なリンゴは99個(強化で更に99個必要)と比較的緩く、後半のステージ解放も200個とそこまで膨大でも無いため、セール品のリンゴのみでも難なく突破できる。
    • しかしリンゴが足りなくなってしまったような場合は、セール品の後は2150個をまとめ買いするが、若干高めのバラ売りリンゴを買うかを迫られてしまう。
    • 一応、課金する毎にジェムリンゴツリーが成長するため、数日間待てばリカバリーも効くが……時間と金の相談である。
  • 課金上限まで購入するメリットはゆうしゃミッションのコンプリートぐらいでしかなく、そこまでやり込むつもりが無ければ購入数に気を付けたい。

総評

基本はしっかりと作られており、多少の課金でも最後まで楽しむ事もできるというお手頃な作品。
しかし、CPUの思考や職業バランスはあまり宜しいと言えず、評価を落とす原因ともなった。
基本プレイ無料で勧めやすく、なるべく友達と楽しみたい作品である。

余談

17年8月15日に今作を題材にした小説が角川つばさ文庫から発売される事となった。