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無双☆スターズ - (2017/10/14 (土) 14:44:02) の編集履歴(バックアップ)


無双☆スターズ

【むそう すたーず】

ジャンル アクション

対応機種 プレイステーション4
プレイステーション・ヴィータ
Windows 7/8.1/10
メディア 【PS4】BD-ROM/ダウンロード版
【PSV】PSVitaカード/ダウンロード版
【Win】Steam専売
発売元 コーエーテクモゲームス
開発元 コーエーテクモゲームス(オメガフォース)
発売日 【PS4/PSV】2017年3月30日
【Win】2017年8月30日
定価 通常版
【PS4/Win】7,800円
【PSV】6,800円
TREASURE BOX
【PS4】12,800円
【PSV】11,800円(各税別)
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 賛否両論
ポイント お祭り系のオールスター無双
オプーナを最初から使える権利
自社IPを全て使いきれていない点が惜しい
無双ならではの爽快感は健在
作り込み不足が散見するのが残念だが次回作への期待度は高い
無双シリーズリンク


概要

無双シリーズ』の1つであり、コーエーテクモグループの様々なブランドタイトルとクロスオーバーが行われ、様々な作品のキャラクターが登場するオールスターゲームである。
キャラクターは異世界を救うべく召還された英雄という設定であり、異世界の三つの勢力に分かれ争うことになる。
これまでのシリーズで登場したシステムを本作向けにアレンジしたものから、フリーシナリオ、マルチエンディングなど本作ならではの特徴あるシステムも存在している。

また、ネット上で事あるごとにネタにされていたオプーナが登場するゲームとしても話題となった。

システム

  • チームバトル
    • 最大5人1組でチームを組んで戦闘する。『OROCHI』にも似たようなシステムがあるが、その実態はかなり違いがある。
      • 最大、と書いているとおりチームの人数はそれよりも少なくてもOK。極端な話、下記のヒーロースキルやヒーローチェインに頼らないソロプレイも可能。
      • チームを組むものの『OROCHI』と異なり、操作できるのは基本的にはリーダーとなる1キャラのみ
      • チームメンバーに選んだキャラは、ヒーローチェインで一時的に操作可能。
  • 無双フィーバー
    • 本作のウリの一つ。フィーバースターを消費して発動可能で、一定時間無敵になり敵兵が大量に湧く。
      • この間はヒーローコンボとヒーロースキルなどは使用できないが、プレイヤーのレベルにかかわらず全ての攻撃アクションが一時的に解禁されるため、キャラ本来の爽快感を早期からでも味わいやすくなる。
    • 無双フィーバー発動中は自キャラにスポットライトが当たったり、チームメンバーが画面に登場(≠戦場に登場)し応援してくれたりと、お祭り感のある演出がされる。
      • さらに周囲が暗くなると共に敵兵の持つ武器がサイリウムのように光り、画面脇でパーティメンバーがプレイヤーキャラに声援や援護攻撃を送るという、アイドルライブのような光景になる。
      • パーティメンバーが呂布や石田三成のような愛想の悪い面子だと爆笑必至。
    • 無双フィーバー中の撃破数は通常の撃破数とは別にカウントされ評価にも影響しないが、ミッション条件に限りまとめてカウントされる。 無双フィーバー中の撃破数に応じて制限時間が伸び、終了時のアイテムも増加する。
      • 無双フィーバーの効果時間が切れたら、その時点でチームメンバーと一緒に周囲に残った敵を弾き飛ばして終了となる。
    • フィーバースターは戦闘開始時に持っている他、1,000人撃破を達成する毎にドロップする。
  • ヒーロースキル
    • それぞれのキャラクターが持っている特殊技のようなものであり、任意のタイミングで発動出来るが、クールタイムがあるので連続使用は出来ない。
    • プレイヤーの場合はチームメンバーのヒーロースキルを使うことが出来る。
    • キャラクターの組み合わせによっては合体技を発動することも出来、組み合わせ次第ではかなり強力になることも。
  • ヒーローチェイン
    • 一定時間チームメンバーを操作することが出来るシステム。その間リーダーキャラクターは操作してるチームメンバーの隣に並び一緒に攻撃してくれる。
    • 敵が多いときにまとめて敵を倒すことが出来るメリットがあるが、ヒーロースキルとクールタイムを共有するため要注意。
  • ブレイブ
    • 旧作でいうところの士気に相当するシステムだが、NPCの各軍団長だけでなくプレイヤーにもに設定されている。
    • プレイヤーは最初は1であるが、他の軍団長は1~10でステージごとに固定されている。ブレイブが高いほどヒーロー同士の戦闘で有利になる仕組み。
      • 敵の場合おおよそ総大将は9や10となっており、最初から強引に攻め込んでもまず勝てない。
    • プレイヤーはミッションの達成、撃破数を増やす、といった条件を達成することで最大10まで増えるが、他のキャラクターは特定ステージのイベントでしかブレイブは変わらない。
    • 普通にゲームプレイをする限り、ブレイブの関係で無茶な戦闘をさせられる場面はない(精々相手の方が1高いくらい)。もし相手のブレイブの方がかなり高い場合は、正規の攻略ルートからは外れかけているということを意味する。。
  • 拠点
    • 戦場には拠点が設置されており、制圧することで有利に戦闘を進めることが出来る。
    • 拠点内のザコ敵を倒し、拠点の戦力を0にすることで拠点ボスが出現し、これを倒すことで拠点を制圧することが出来る。
    • システムこそ真・三國無双5や無双Empiresシリーズに似ているが、拠点同士が繋がっているわけではないため、ミッションに関わらない限りは制圧しなくても構わない。
    • 味方の場合本陣が陥落すると敗北となるステージが多い。
  • ミッション
    • 戦国無双』シリーズのようにバトル中にはミッションが出現し、ミッションをクリアしていくことでバトルが進行する。
    • クリアには直接関係のないサブミッションも4つ存在する。クリアすることでブレイブが上がり、その他にも戦闘が有利になる。
  • 聖域
    • プレイヤー達の拠点となるフィールド。他のキャラクターと会話したり、レベルを上げたり、カードを強化したりすることが出来る。
  • ワールドマップ
    • 本作では挑戦するバトル(シナリオ)をワールドマップ上から任意で選択して戦闘を進めていくことになる。
    • 基本的にクリアする順番は任意であり、選んだバトルによって加入するキャラクターやシナリオが変化していく。
      • 特定のキャラクターを加入させると、加入できなくなるといったキャラクターはないが、特定のキャラクターやバトルをクリアすると選べなくなるバトルは存在する。
    • 本作はマルチエンディングであり、エンディングになるバトルをクリアするとその時点で1周クリアとなる。その後のセーブデータをロードし、成長要素を引き継いでの周回プレイを行うことになる。
    • バトルの中にはシナリオ進行に無関係のフリーバトルもあり、経験値やアイテム、カードが入手しやすくなっている。

登場キャラクター

4キャラ登場となった『真・三國無双』シリーズを除き、どのシリーズからも3キャラクター以内の登場となっている。 各キャラクターのアクションはそれぞれ『三国7』または『戦国4』をベースに、通常攻撃6段+強攻撃6種類+必殺技という構造が用意されている。

  • 『真・三國無双』シリーズ
    • 趙雲
    • 呂布
    • 王元姫
    • 周倉
      • 周倉のみ未発売の『真・三国無双8』より先行参戦となっている。
  • 『戦国無双』シリーズ
    このシリーズのキャラは攻撃中の×ボタン回避が、攻撃判定を持った影技になる。ゲージ消費はなし。
    • 真田幸村
    • 石田三成
    • 井伊直虎
  • 討鬼伝
    • 桜花
    • ホロウ
    • 時継
  • 『遙かなる時空の中で6』
    • 有馬一
    • ダリウス
  • ソフィーのアトリエ
    • ソフィー
    • プラフタ
  • NINJA GAIDEN』シリーズ
    • リュウ・ハヤブサ
    • あやね
  • DEAD OR ALIVE』シリーズ
    • かすみ*1
    • マリー・ローズ
    • ほのか
  • 影牢』シリーズ
    • ミレニア
    • レグリナ
  • よるのないくに
    • アーナス
    • クリストフォロス
  • 『のぶニャがの野望』
    • 織田のぶニャが
  • 『Rio』シリーズ:リオ
    • Rioシリーズはパチスロ作品を起点としたメディアミックスであるがメインキャラであるリオの人気は高く、過去にも『DEAD OR ALIVE Paradise』(『DEAD OR ALIVE Xtreme 2』のPSP移植作)で追加ヒロインとして登場している。
  • 『仁王』:ウィリアム
  • 『オプーナ』:オプーナ
    • 元々プレイアブルキャラクターになる予定はなかったため、ストーリーにはあまり絡まず加入条件も基本的には厳しい。
  • オリジナルキャラクター
    • 刹那
    • 志貴

評価点

様々な作品のキャラクターの登場

  • キャラクターの数こそ『無双OROCHIシリーズ』には及ばないが、コーエーテクモの様々な作品のキャラクターで無双出来るのはそれらの作品のファンからすればたまらないだろう。
    • キャラクター自身も原作の設定を極力反映させているが、どう考えても戦闘向きでないであろうリオやも可能な限り"らしい"アクションが採用されている。
  • シリーズ同士のキャラクターの会話はもちろんだが、シリーズの垣根を越えた会話やシナリオもいくつか用意されており、クロスオーバーならではといえる。
  • マップ構造こそ過去作をベースにしつつもオリジナルアレンジが非常に強いOROCHIシリーズと違い、本作のバトルステージはそれぞれの世界観をイメージしたモチーフが忠実に継承されている。

ファンサービス色の強いBGM

  • 各作品から人気のBGMが多数アレンジされて使用されている。さらに、状況によって同じ曲でもBGMが変化するよう複数用意されている。全体通しての最新作である『仁王』のみは原曲が使用されている。

敵の数が非常に多く爽快感がある

  • これまでの『無双シリーズ』と比較してもかなり敵の数が多く、無双感を十分味わうことが出来る。
    • 1,000人撃破は当たり前であり、敵を倒すように意識すれば数千人単位で撃破することも十分可能。
    • 無双フィーバーは超大量の敵が周囲に詰め込まれて登場するため、わずか1分にも満たない時間であるにも関わらず1,000人撃破が出来るレベル。
  • 今まで無双シリーズに出ていたキャラクターもアクション面を中心にブラッシュアップが行われており、新鮮な――とまではいかないものの違いを楽しめるだろう。周倉に関しても、旧スタイルのアクションをここで楽しめると考えれば十分なサービス。

ブレイブという分かりやすい指標

  • 旧作でも士気という要素は存在したが、具体的な指標としては分かりづらい面があった。そこで本作では数値化しその影響を強くしたことで、より明確に意識しやすいようになっている。
  • このためプレイヤーのブレイブそのものが攻略順序の指標としても機能しており、自ずとどう攻略していいか分かりやすくなっている。
  • ブレイブそのものは上がりづらいものではなく、簡単に達成できる100人撃破ですぐに2に上がる。いきなり無双フィーバーで敵ヒーローを巻き込めば3くらいまで稼げることも。

聖域で休憩中のキャラ

  • 『無双OROCHI2』のような退廃的な世界観ではないおかげもあり、登場キャラの大半には無縁の現代的な娯楽施設がかなり存在する拠点のため、各キャラがリラックスを超えてかなりフリーダムに楽しんでいる姿が描かれている。
    • 例をあげると「アーケードゲームに熱中して台パンする呂布」「風呂上がりの牛乳を飲むリュウ・ハヤブサ」など原作では絶対に見る事が出来ない姿を見る事ができる。
    • また樽を調べると全キャラに専用台詞が用意されている。

賛否両論点

マルチエンディングシステム

  • 本作はマルチエンディングとなっており、10以上のエンディングが存在する。
    • もっとも、しっかりとしたエンディングを除けば、中途半端に終了してしまう、いわゆるバッドエンドのようなものが多いが、その場合でもシリーズの垣根を超えたキャラクター同士が協力したり策謀を企てたりといったクロスオーバーを活かしたエンディングが多い。
  • エンディングそのものに否定意見はあまりないが、エンディングを迎えると再度最初から始める必要がある点がかなり面倒となっている。
    • というのも本作ではキャラクターの成長度や所持カードがシステムデータに保存されない仕様となっており。そのため、途中までプレイしたセーブデータを使ってマルチエンドを埋める場合、キャラクターの成長度や所持カードで損が生じる。
    • これまでの『無双シリーズ』と違い、一度加入したキャラクターでも、再度始めた場合は加入バトルをクリアしないと利用可能にならないので、同じ加入バトルをまたやる必要があるのも面倒な点となっている。
      • 真エンドに到達するルートの場合は加入バトルをしなくとも全キャラ利用可能(オプーナ除く)になるが、それでも真エンドに到達するまでのバトルはそれなりに数がいる。
    • またエンディングの条件も見られるのだが、この条件がキャラの離脱状況を一切考慮していないため、場合によっては条件は満たしているのにキャラが抜けているため到達できない、という事も起こりえてしまう。

敵のヒーロースキル

  • 名前持ちのキャラクターが使えるヒーロースキルであるが、敵が使ってくると厄介なものも多い。
    • 攻撃スキルの場合は利用回数に制限があるものの、強力である事が多くガード出来ないものが多い。そのため、ダメージを避けるのは難しい。
    • 補助スキルの場合は単純に相手が強くなったりこちらが弱くなったりして時間が掛かってしまうことになる。
    • 桜花や井伊直虎は一定時間無敵や一定時間不死(体力が0にならない)というスキルがかなり槍玉に上がりやすい。
      • 問題点にあるとおり、本作では味方がやられやすいことからこういった時間稼ぎ系のスキルがかなり面倒臭く感じられがちである。
    • またモブの武将もヒーロースキルほど強力ではないものの、無敵判定があるスキルをメガクラッシュの如く発動できるため、コンボを途切れさせてしまう事が多い。
      • ブレイブ差で瞬殺出来る雑魚武将であっても出会い頭にスキルを使ってくることが多く、そのモーションが終わるまで手出し出来ないため、イライラさせられがちである。

問題点

味方がやられやすい

  • 本作では、総大将以外でも味方が敗走すると敗北となるバトルが意外と多いのだが、それにも関わらず味方が敗走しやすい。上記の通り味方武将のブレイブが固定値という事が原因。
    • 基本的に味方は総大将や敗北条件となるキャラクターも前線に出ることが多いが、特に中盤以降は敵キャラクターとのブレイブの差のせいで敗走しやすくなる。
    • ミッションであっちこっち行かされて、その間にピンチに陥ってしまうと救援が間に合わずに敗走してしまうことも。
      • 一つ一つの拠点が細くて長い(しかも回りくどい)通路でつながっている構造のマップが多いのもその傾向に拍車をかけている。
  • 一応、本作では一つのバトル中に何回かのチェックポイントが存在し、敗北した場合そのチェックポイントからやり直せる、という救済措置はあるが、それでも味方がやられて敗北が多いのが気になる。
    • 特に敗北条件のキャラが3人もいるステージがあり、お勧めの解法とされているのが「3人をブレイブが上昇するチームメンバーに加える」という本作のブレイブの問題点を集約したようなものになっている。
  • ただし逆に過去シリーズのような士気低下&敗走のスパイラルにも陥らないので、低ブレイブの武将は最初から捨て駒と考えることも出来るが、「プレイヤーが頑張っても味方が奮起してくれない」という残念さは残る。

味方の攻撃が邪魔すぎる

  • OROCHIとは違い、本作はサブで選んだチームメンバーは護衛武将のように後ろからリーダーについていき、一緒に戦ってくれる。
    • 人数を減らして戦う挑むメリットは無く、敗走もしないので常に4人のキャラが操作キャラ近くにいることになる。しかしただでさえスペックの向上で派手になったキャラの攻撃がプレイヤーキャラ合わせて5人同時になると誰が誰に攻撃しているかわからなくなってしまう。
    • 敵を見失うことは当たり前であり、コンボを繋げて戦いたくてもチームメンバーが攻撃してコンボが途切れてしまうのは日常茶飯事で、回復スキルを使ったキャラを素早く倒そうとしても明後日の方向に飛ばしてしまい、見つけた時には全回復されているということもある。

馬がない

  • 『無双シリーズ』ではお馴染みの馬(乗り物)であるが本作では登場しない。
    • 広いマップを移動する際に面倒な上、上記の味方がやられやすい原因の一つにもなっている。
    • その代わり、徒歩の移動速度自体は他の無双シリーズより高めになっている。

「参戦キャラの偏り」や「要素だけ参戦」

  • まず参戦キャラは非常に偏っている。一番多い三國無双と言えば三つ巴の争いで知られるが、プレイアブル自体は三国全てから選ばれていない。
    • 無双シリーズの始祖を築いたとはいえ、三国・戦国無双だけでも7キャラである。『OROCHI』シリーズのように他が多いならいざ知らず、シリーズが脈々と続いているこれらニシリーズのキャラが多いことは「どうせ新作も出るんだし…」と必ずしも受け入れられてはいない。
      • 『OROCHI』シリーズにも出演していた『デッド・オア・アライブ』関係のキャラクターも、『NINJA GAIDEN』枠として分けられているとはいえ、4体存在する。
      • またシナリオでは三つ巴の戦いが繰り広げられるが、基本登場しないオプーナ除き29人しかおらず、単純に3分の1は自軍に属するため、敵として登場するキャラのバリエーションが少なめ。そのうえ何故か軍によって出てくるキャラが固定気味で似た顔ぶればかり見る事になる。幸村、直虎、呂布あたりの登場率が特に高い。
    • そのくせ本作オリジナルキャラが多数投入されている。しかも1人ならいざ知らず3体も居る。本作のストーリー的には必要とはいえ、他が万全と言えない中での采配はあまり歓迎されているとは言い難い。
    • 総じて『OROCHI』でも使えたキャラや作品が多く、差別化として作品チョイスの幅は広げて欲しかったという声が多い。
  • 二つ目の「要素」とは、BGMを始め、プレイアブル以外のところ「だけ」で採用された作品がある、ということ。
    • 例えばモンスターファームのBGMが使われているが、MFシリーズからの参戦キャラは居ない。
      • シリーズが凍結状態なだけに、MFは本作発表時に参戦を待ち侘びる声も多かった。しかし、結局DLCを含めて実現せず。
      • なお、そのBGM自体は当時の作曲家が手掛けた楽曲が存在するなど、ファン垂涎の力の入った仕様である。よって尚の事プレイアブルとして欲しかったのだが…。
    • この辺りは先の参戦キャラの偏りが問題となっている節がある。
  • スポット参戦キャラの、というかオプーナの影が薄い
    • せっかく話題になったというのに、オプーナはストーリーにほぼ絡まない。アクションパートでは愛嬌ある仕草に見合ったヒーローらしい声の掛け声がたくさんあるのだが。

フルボイスではない

  • 本作のキャラクターはフルボイスではなくイベントシーンなどは会話内容に応じた呟きをするのみである。
    • キャラ同士の掛け合いはしっかり出来ているが、そこまでのボイスがないのは残念である。
    • もっともバトルでの会話はしっかりとフルボイスである。

友好度を上げにくい

  • 『OROCHI』のようにキャラ同士に友好度が存在し、友好度を上げることで会話などが発生するのだが……。
    • 本作の友好度は何故か片道である。例えばAからBの友好度を上げたとしてもBからAの友好度は上がらない。
      • ちなみに友好度が上がると親密などと表現されるが、相手からは面識(初期状態)というなんとも違和感のある状態になってしまう。
    • また『OROCHI』のように全員の友好度を上げる、といった方法もないため、友好度を上げるのは作業感漂う内容になってしまう。

マルチプレイ不可

  • これまでの無双ではマルチプレイ(ローカルや作品によってはオンライン)に対応していたが本作ではマルチプレイは一切出来ず、一人専用となっている。
    • 同じくチームを編成するタイプだった『OROCHI』でもマルチプレイは可能だったことも考えると単純に劣化といえる。

風呂場イベント

  • 内容そのものに対する批判はあまりないものの、イベントを起こすのが非常に面倒。
    • 狙ったキャラが登場するかはランダムであり、特に「野生の動物が先に入っていた」というハズレがあるため、狙ったイベントが起きるまで何度も出入りする必要がある。
  • またオプーナ及び本作オリジナルキャラクター3人には風呂イベントが存在しない、どころか風呂場に入れない。そのため当然タオル一枚の立ち姿もない。
    • なおオプーナは特典の布ポスターにてオリジナルキャラを除いた男性キャラと一緒に風呂場にいる姿が描かれている*2

成長システムの問題

  • 本作ではプレイヤーキャラの成長要素は大きく分けて3つ有り、「レベルアップ」でステータスが成長し、新しい技を覚えていくのはいつも通りだが、「友情アビリティ」と「ヒーローカード」に若干問題が有る。
    • 友情アビリティは戦闘を有利にするステータス補正などを得るものなのだが、このアビリティ取得を進めたいならメンバーを取っ替え引っ替えして友好度を上げる必要が有り、好きなチームだけでプレイすると損してしまう仕組み。
    • ヒーローカードは過去作の武器や装備アイテムに該当するものだが、上位のカードでも戦場でキャラが持つ武器のグラフィック等は変化せず、カードの絵柄も変わらないという仕様で、手抜き感が否めない。

総評

コーエーテクモの人気キャラ達が集結するお祭りゲームであり、無双ならではの敵のわらわら感は健在である。
しかしながらそんな一騎当千の快感を味わうよりも戦場を遽しく駆け回り味方のフォローをしなければならないという不便さが目立つ結果となっている。
キャラクター同士の交流は概ね好評であるが、それ以外の本作独自の要素はどうにも粗削り感が拭えない出来となっている。

もっともブレイブシステムや無双フィーバーなどをはじめとした本作独自のシステムを高く評価する者もおり評価は大きく二分しているといえる。
事実、不評を呈する者の中にもこのシステムを気に入ってる人は多く、ブラッシュアップした次回作/拡張作を望む声は大きい。
コーエーテクモゲームスという様々なIPを持つメーカーだけあって、それらのキャラが集結するというコンセプトへの期待値は高いので、今後に期待したいところである。

余談

  • オプーナは最初マスコットキャラクターをイメージしていたが、ティザームービーに登場させたところ反響が大きくて急遽プレイキャラになったという経緯がある。
    • 初回限定特典として「オプーナを最初から使える権利」が付属していたが、公式がまさかのネットでのネタ*3を拾った形となっている。
      • なおこの権利を使わない場合、他の全キャラより圧倒的に面倒な加入条件となっている。
    • ちなみにこういった経緯で参戦したオプーナであるが、ヒーローとしての性能はまっとう、むしろ強いくらいである。そして実質のレベルキャップ引き継ぎができるということにもなるため、特典としては相当便利。