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beatmania IIDX INFINITAS - (2024/03/26 (火) 00:46:46) の編集履歴(バックアップ)


beatmania IIDX INFINITAS

【びーとまにあ つーでぃーえっくす いんふぃにたす】

ジャンル DJシミュレーション
対応機種 Windows 7/8.1/10
販売・開発元 コナミアミューズメント
基本料金 1,628円/月(税込)
サービス開始日 2015年12月1日
判定 初期版 シリーズファンから不評
2019年以降 改善
ポイント KONAMI初のPC版IIDX
収録曲数は1400曲以上
SIRIUSから現行作までの楽曲がプレー可能
解禁の重さが問題
楽曲数でのボリューム自体は及第点レベル
キーボード及びゲームパッドを使った新たな遊びが可能
beatmania IIDXシリーズ


概要

PS2で発売された『beatmania IIDX 16 EMPRESS + PREMIUM BEST』(以下CSEMP)から6年ぶりに登場した家庭用IIDX。17 SIRIUS以降の収録楽曲を中心に収録した完全新作となっている。
コナミのクラウドゲーミングサービスである「コナステ」*1内のコンテンツであるため、対応機種がWindowsPC向けとなっている。
システムに『beatmania IIDX 21 SPADA』をベースにしつつ、全体的に課金方法や仕様等が過去の買い切りであったCSとは大きく異なるものとなっている所が特徴。

長らく停滞していた久々の家庭用新作という事もあって、熱心なユーザーからの期待を集めサービス開始前から盛り上がりを見せていた。
サービス開始の当初はシステムの基礎が未熟で楽曲数が39曲のみと不備が多かったのだが、本作の4周年を迎えた2019年以降は未解禁楽曲の救済処置が行われている他、現在の楽曲数は1400曲以上という抜群のボリュームを誇った事により、評価は2018年以前とは異なって一気に上昇した。

2020年8月5日にて行われた大型アップデートにより、UI及びゲームシステム等の要素は一新されている。2023年8月の時点でLEGGENDARIA譜面の実装及びBIT解禁における仕様の見直しも行われており、サービス開始の当初と比べて評価は著しく向上している。


今作独自の特徴

ゲーム自体の仕様(BEMANIシリーズのコナステ版共通)

  • 「コナステ」内のコンテンツであるものの、タイミング判定の関係でクラウドゲーム形態を使用していない。
    そのため、本編をダウンロードしてインストールしなければプレー出来ない点に注意。

料金体系

  • 料金は月額制で、クレジットカードかPASELIで支払い可能(1,628円/月)。
    • サービス開始からしばらくは「購入期間は毎月1日~月末までの固定」、「日割り計算がなく、月後半から契約を開始しても全額課金(有効期限は月末まで)」という仕様であり、「加入日が月末に近いほど損をする」という状態だった。
    • 2022年10月に「加入日から翌月加入日と同日の前日までサービス利用可能となり、以後加入日同日に自動更新」という仕様に変更されたため、上述のような状態はなくなった。
  • 従量課金要素として「INFINITAS TICKET」(以下、チケット)が存在する。
    • 「段位認定」「MISSIONの追加機能」「championship*2」をプレーする際に使用する。
  • 最初から特定の曲がセットで販売されている有料追加楽曲パックもある。購入は、eAMUSEMENTサイトの購買部で行う。
    以下は現在販売されている楽曲パックの一覧(長いので折りたたみ)。特記しない限り曲数は30曲で値段は6091円または5538ポイント。
    + 有料追加楽曲パック一覧
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.1(19 Lincle)」(25曲/5073円または4612ポイント)
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.2(19 Lincle + The 7th KAC)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.3(20 tricoro)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.4(20 tricoro + The 8th KAC)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.5(20 tricoro + 旧曲)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.6(21 SPADA)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.7(21 SPADA)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.8(22 PENDUAL)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.9(22 PENDUAL)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.10(23 Copula)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.11(23 Copula)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.12(24 SINOBUZ)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.13(24 SINOBUZ)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.14(25 CANNON BALLERS)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.15(25 CANNON BALLERS)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.16(26 Rootage)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.17(26 Rootage)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.18(26 Rootage + 旧曲)」
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.19(27 HEROIC VERSE + BPL S2)」(50曲/10780円または9800ポイント)
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.20(27 HEROIC VERSE)
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.21(28 BISTROVER)
    • 「INFINITAS 楽曲パック vol.22(28 BISTROVER)
    • 「INFINITAS スタートアップセレクション楽曲パック vol.1」(8曲/980円または891ポイント)
    • 「INFINITAS スタートアップセレクション楽曲パック vol.2」(8曲/同上)
    • 「INFINITAS スタートアップセレクション楽曲パック vol.3」(8曲/同上)
    • 「INFINITAS pop'n music セレクション楽曲パック vol.1」(12曲/2480円または2255ポイント)
    • 「INFINITAS pop'n music セレクション楽曲パック vol.2」(12曲/2480円または2255ポイント)
    • 「INFINITAS jubeat セレクション楽曲パック vol.1」(10曲/1980円または1800ポイント)
    • 「INFINITAS SOUND VOLTEX セレクション 楽曲パック vol.1」(12曲/2480円または2255ポイント)
    • 「INFINITAS BPL*3 セレクション楽曲パック vol.1」(10曲/同上)

収録曲数

  • 総収録曲数は2024年2月時点で1433曲
    • 最初から選べる曲は2022年4月のアップデート時点で131曲。下記の楽曲に加え、Rootageまでの全バージョンから有名どころを揃えている。
      • それ以前は『SIRIUS』初出の一部、その他の旧曲、2019年にて追加された4曲*4、2020年に追加されたオリジナル2曲と『HEROIC VERSE』初出2曲の計47曲と、他機種のコナステに比べるとずいぶん寂しいボリュームだった。
    • それ以外の楽曲はChampionship、楽曲パック、DJ POINTとBITを利用した解禁楽曲になる。

本作独自のオプション

  • キーボード向けのASSISTオプションとして「KEY ASSIST」「ANY KEY」が搭載されている。
    • 「KEY ASSIST」
      3つ以上の同時押しが、無条件で2つの同時押しに減り、なおかつチャージノートも先端のみになるオプション。使用してクリアした場合は「ASSIST CLEAR」になる。
    • 「ANY KEY」
      タイミングが合っていれば、どのキーを押してもオブジェがあるレーンで押した判定となる、判定タイミングの調整に使用するオプション。使用時はスコアもクリアも記録されない。(プレー曲数のみカウントされる)
  • MOVIE ON/OFF(詳細オプションから変更)
    • これを使ってOFFにするとムービーが非表示になり、薄くタイトルロゴが表示されるのみになる。

解禁システム

  • 現在はゲーム内通貨「BIT」を貯め、それを使って楽曲やカスタマイズを解禁する仕組みになっている。
    BITは楽曲クリアごとに「譜面問わず1回1000BIT*5」が貰える他、累計実績「Achieve Mission」をクリアすることでも貰える。
    • 2023年7月下旬にのアップデート前は、BITを貯める手段が選択した課題・解禁譜面ごとや累計の実績をクリアする「MISSION」システムのみであった。 チケットを使えば1日間2~3個のMISSIONを受注する・MISSION達成時の報酬を倍増する・約1日(22時間)1回のみ達成可能なMISSIONを即座に再受注可能な状態に戻す、といった事が可能になる。
    • 楽曲ごとのハイスコア累計に比例して貯まったDJ POINTの数量に応じて解禁される隠し曲もある。
      • なお、カスタマイズの解禁は、eAMUSEMENTサイトの購買部で行う。

評価点

家庭用音楽ゲームにしては破格の楽曲数

  • これが本作最大の評価点と言える。SIRIUS以降の楽曲を自宅等のゲーセン以外の環境で、低難度譜面から高難度譜面まで幅広くプレーできる。総収録曲数は2024年2月の更新で1433曲もある。
    • やはり音楽ゲームなので収録楽曲が多いことは魅力的。PCとはいえ家庭用音楽ゲームとしては規格外の収録楽曲数を誇る。
      • どれぐらい大規模なのかと言えば、携帯機ではあるが『シアトリズム ファイナルファンタジー カーテンコール』の221曲+DLC100曲やPS4の「DJMAX RESPECT」の146曲+DLC専用楽曲*6等、PC版の「EZ2ON REBOOT:R」の256曲+DLC135曲でも「家庭用音楽ゲームとしては驚異の曲数」と評価されている事と、現在ではそれらの数倍以上という大規模のボリュームを誇る事から本作の収録曲数の多さがわかるだろうか。
    • 2022年3月には当時のAC現行作CastHourの楽曲も配信され、ついにAC全てのバージョンフォルダが揃った。2023年現在はRESIDENTの楽曲まで追加されている。
    • ACの削除曲も一部収録されており、専用ムービー付きで収録された「Be Rock U (1998 burst style)」など意外性のある旧曲も逃していない*7
    • 過去のCS作品に1度しか収録されなかった旧曲も数多く再収録されている。「22DUNK」や「never let you down」などはCSでは3rd style(2000年)以来の復活となる。
    • INFINITAS向けのオリジナル楽曲も評価は高い。その例として挙げるのならINFINITASの大型アップデートを記念した「Rejection Girl」やPS2向けのCS IIDXシリーズではお馴染みだったL.E.D.氏によるCS EMPRESSの「ErAseR EnGinE DistorteD」以来12年ぶりのINFINITAS向けオリジナル楽曲となる「GRAVITON」、その他にもpop'n musicやjubeat等からのAC版より先行収録となる新規移植楽曲なども色々ある。
    • 過去のCS作品には無い新譜面や追加DP ANOTHERをプレーできる旧曲と本作に先行収録されたCS作品のLEGGENDARIA譜面*8もある。
  • この膨大な楽曲数は後にコナステ作品である「SOUND VOLTEX III GRAVITY WARS」のほうに上回られているが、DPを含む譜面数やBGA等の1曲毎のデータ量を考えれば、総合的なボリュームとして見劣りはしない。

AC版ゲームシステムへの対応

  • 初版システムからSPADAベースなので、今までのCSに無かったチャージノートやEX-HARDゲージ、フローティングハイスピード等がついに家庭用に登場。昔の楽曲を最近のシステムでプレーできる。
    • HI-SPEED関連の仕様がAC版と同一のものとなった(サービス開始当時)ため、速度変化をする楽曲への対策(いわゆるギアチェン)のACに通用する練習ができるのも過去のCS作品と比べた大きな利点。
    • 細かな点では判定の仕様も違っているため、tricoro以降からプレーを始めたユーザーも馴染みやすい。*9
    • copulaにて搭載されていたHELL CHARGE NOTE要素も2020年2月の楽曲パック登場とともに実装された。CastHourの新要素であるマルチスピンスクラッチ(MSS)要素も2022年3月の当該楽曲の追加で実装。
  • 2020年8月に大型アップデートが行われ、よりAC版に近い仕様になった。
    • 『HEROIC VERSE』のLIGHTNING MODEL筐体と同じフレームレート120Hzのゲーミングモニターに対応。
    • R-RANDOM、ASSISTED EASYオプション追加、BEGINNER譜面追加。
      • その後も「レーンの明るさ調整」「ここからスタート表示」「エフェクター機能」「判定自動調整」等と継続的に機能が追加されており、徐々にAC版に近い仕様になっている。
  • 2022年4月のアップデートにより、プレー画面やリザルト画面が当時現行ACのCastHour準拠(20万点制の旧式スコア廃止など)の仕様になった。
  • 2023年7月のアップデートに伴い、現行作の最上位譜面である「LEGGENDARIA譜面」が遂に実装された。ただしその譜面を遊ぶには「INFINITASチケット1枚を5枚のLディスクと交換し、1回遊ぶ毎にLディスクを1枚消費する」という仕様になっている。

キーボード及びゲームパッドでのプレーに公式対応

  • PCと言う本機種を活かして本作ではキーボードでもプレー可能。1鍵盤毎に2つのキーがアサイン可能、そしてRealforceや昨今のゲーミングキーボードのように同時押し制限の無い「Nキーロールオーバー」を謳っているキーボードを使えば同時押し制限を恐れないまま自由にプレーできる。
    • 2020年8月5日の大型アップデートに伴い、ゲームパッドにおけるボタンのアサインにも対応する様になり、サードパーティー製ゲームコントローラーにおけるボタンのアサインが容易くなった。

オンライン接続対応

  • ACとは仕様が異なるものの、家庭用としては初のクリアレート、ネット接続によるライバル機能等が追加された。
    • かつて開催されていたChampionshipも、その内容は楽曲解禁&スコア競い合いというモードであり、オンライン接続ならではできたオリジナル要素とも言える。

PCゲームにしては軽い方に入る動作条件

  • 本作の動作条件はサービス開始した時の基準から見れば(当時高性能パソコンがまだ普及していなかった事もあって)高い方に入っていたのだが、2020年現在ではHDD容量やメモリ容量等を除いてその動作条件はあまり変わっておらず、本作の動作条件を全て満たしているPCが非常に増えている。
    • 目安として2020年現在のミドルクラス以上のPCであれば本作の動作条件を全て満たしており、入力遅延に関してもモニターとPCの特定の設定を変えれば解決可能。
      • 本作のトライアル版を用いることで、動作確認が可能。

その他の評価点

  • CEROレーティングの影響がないため、一部の曲のBGAがACと同じ内容で収録されている。*10

賛否両論点

公式プレミアム専用コントローラーの出来

  • サービス開始から約半年後に発売されたプレミアム専用コントローラーだが、以下の理由で評価が割れている。
    • 鍵盤仕様について:
      • マイクロスイッチ100g重(0.98N)のバネ無し。販売当時の旧筐体の出荷設定*11とも、ゲーセン独自でカスタマイズにおける主流設定*12とも異なる仕様。そしてやや重めの設定であるため慣れていないと体力消費が激しい。
      • これに関しては2018年2月にて改善版のプレミアム専用コントローラーが発売された。鍵盤マイクロスイッチが100gから80gになってやや軽くなり、ケーブルも差し抜き式になった事で根本が折れる心配は無くなったものの、代わりにターンテーブルが軽過ぎになって反応が鈍くなった。
    • ターンテーブル:
      • ターンテーブルのサイズがPS2版専用コントローラーと同じく小さめである為、本コントローラーでスクラッチに慣れるとACで違和感を覚えてしまう*13
      • 公式にあったプレビューとは異なりスクラッチしやすさを補助する凹凸付きのカーボンシート(通称EMPRESSシート)が貼られていない。改造オプションでシートを貼る事はできるが、初期版だとスクラッチが少しやりづらい。
    • 後に素材がプラスチックになった、エントリーモデル版の専用コントローラーが2019年8月31日にて発売された。
      • こちらはボタンがPS2版以前の仕様と同じくプラスチック製になっている代わりに、Bluetooth機能が追加されており、本シリーズのスマホ版である『beatmania IIDX ULTIMATE MOBILE』にもBluetooth経由で対応している。
  • 2020年に発表されたプロフェッショナルモデルならばターンテーブルも含めAC・LIGHTNING MODELの仕様を再現している。ただしお値段は税込80,080円(INFINITASチケット100枚付属なので実値段は7万)である。

楽曲パックについて

  • 楽曲パックに関しては購入すればBIT消費による解禁は不要であり、すぐに遊べられると言う大きいメリットはあるが、その値段は6091円(Vol.1のみ5073円)とかなり高い。
    • 1パックあたりの楽曲数が25曲~30曲と多い為、全曲満遍なくプレーする人なら価格相応の価値はあるものの、特定曲のみ購入することはできないのが痛いところ。
    • 値段はおおよそ税込みで収録曲数×約203円*14。同社のスマートデバイス向けアプリ『jubeat Plus』や『REFLEC BEAT plus』等が4曲500円であることを考えると一見やや割高だが、本作の場合はキー音やBGA等で制作の手間が上記タイトルよりかけられていたことと、DP用にさらに各難易度ごとの譜面が存在することなども含めれば不当とは言い難い。
      • ただし、収録楽曲及び譜面は全てAC版からの移植。独自楽曲も存在する上記アプリとは単純比較はできないだろう。
      • なお、2020年4月8日から4月28日までの間、新生活応援セールとしてVol.1とVol.2の楽曲パックが半額となった事例がある。2022年6月1日から6月30日までの間にvol.3とvol.4の楽曲パックが半額、2022年6月27日から7月25日までの間にvol.5とvol.6が半額になった。
  • 2020年12月にスタートアップセレクションが登場。これらは8曲980円(一曲当たり約123円)と非常にお手ごろな価格・曲単価になっている。

問題点

本作用のコントローラーの準備について

  • 公式の物の場合、入手困難なPS2の旧作向け専用コントローラーを(コンバーターを介して)使うか、受注生産の新型コントローラを購入するか、或いはサードパーティ製のIIDX用コントローラーを買うのか、の3択である。
    上記が用意できない場合はキーボードもしくは一般のゲームパッドでのプレーに限定される。
    • 今作向けに販売開始された「プレミアムモデル」は、税込み32,184円。
      また支払いについてはクレジットカードしか対応しておらず、現金・コンビニや銀行等のその他振込みには対応していない
    • なお、2019年に登場した「エントリーモデル」(税込18,800円*15)以降はPASELIでの決済に対応している。
    • 最新版の「プロフェッショナルモデル」(税込80,080円)はAC版のLIGHTNING MODEL筐体に準拠している。
      • 「プレミアムモデル」と異なり、こちらはターンテーブルのシートに凸凹が追加され、更にターンテーブルが向いている横側に新たにイヤホンジャックが加わる他、プレー状況に応じたLED電飾が搭載されている。
    • 各新型コントローラーは受注生産や抽選販売といった体制を採っているため、受注/抽選期間中でのみ正規購入が可能だったことも入手難度を上げている。
      ただし金額と時期を除いた専用コントローラーの入手難度そのものは、2000年後半~2011年頃、およびINF専用コントローラー販売までの期間からさほど変わっていないかむしろ下がっている。これは旧作向け専用コントローラーの販売自体が、2000年・2004年・2011年にしか行われていないため。
    • PS2専用コントローラーの場合、コンバーターの遅延に悩まされる。機器の選定は勿論の事、遅延対策も必須。また特にPS2専用コントローラーは中古での購入が前提となるため状態の問題も存在する*16
    • 本シリーズ向けのサードパーティ製のIIDX用コントローラーについては、種類がそれなりにあり、日本からでも比較的いつでも購入可能なのが幸いだが、機種によっては本作用のセッティングが必要。
    • キーボードの場合について:本シリーズの高難易度譜面の多くは複数キーによる同時押しが前提となるため、キーボードの同時押し制限は無視できない壁となる。高難度譜面をキーボードでプレーするつもりならNキーロールオーバーに対応したゲーミング仕様のものは必須である*17
    • 一般のゲームパッドの場合、5鍵盤ならまだしも7鍵盤というボタン数の多さや、難易度インフレによる操作量の増加、本来のゲーム性を考慮すれば、まずプレイ環境という面でのハードルが非常に高いと言える。
  • 「エントリーモデル」については頻繁に再生産がおこなわれており比較的入手しやすいが、構造がPS2時代のコントローラとあまり変わらないにもかかわらず、税込み18,800円と従来よりも高価となってしまっている。

版権曲・JASRAC信託曲は基本未収録

  • 『17 SIRIUS』の「MIRU Key Way」などの版権曲、『22 PENDUAL』の「BEMANI×東方Project」楽曲、『26 Rootage』以降のIIDX EDITIONカバー楽曲はライセンス契約の問題のせいか、今のところ未収録。
  • また、オリジナル楽曲でも一部はJASRACに著作権管理を委託しているもの*18があり、収録を行おうとするとJASRACからの許可および楽曲使用料金の支払いが必要になるため、家庭用版での収録が難しいものと考えられている*19。楽曲の権利扱いが似ている後述の『beatmania IIDX ULTIMATE MOBILE』でも同様の楽曲は収録が見送られているものが多い。
    • 最新バージョンまで継続的に楽曲を提供しているY&Co.(REMO-CON)の楽曲が主にこれに該当しており、現在も話題にあがる人気曲である「Daisuke」は未収録。シリーズ初期の人気アーティストであるTaQやgood-coolの楽曲も7th以降のものはUMでも収録されていない(≒今後も本作で収録される見込みが薄い)のはこれが要因と思われる。これにより9thのワンモア曲でDP皆伝の常連ラスボス曲「quasar」やGOLDのワンモア曲「Sense 2007」などが未収録。
  • これにより、家庭用版が無い『17 SIRIUS』以降の収録曲かつアーケード現行版で削除済みのためプレー手段が希薄となっている楽曲がいくつか存在している。
  • 同じコナステの『SDVX』以降のタイトルでは版権曲の配信も行われている。先行したタイトル故に許諾の取り方などが異なる可能性はあるが、同ブランド内のタイトルでもあるため、比較されてしまうのも仕方ないだろう。

楽曲追加ペースの遅さ・収録曲の偏り

  • 追加課金の楽曲パックを除き、基本料金のみでプレーできる楽曲の追加は2023年10月更新以降2曲/月のみ。
    • 初期は1ヶ月でおよそ8曲ほどと現在と比較すると曲数が多かったが、それでも過去作で登場した曲数を踏まえると遅さが否めなかった。
    • その後しばらくして月のログイン特典楽曲*202曲、BIT解禁楽曲2曲の計4曲に追加楽曲が減り、2019年のゴールデンウィーク記念アップデート以降からBIT解禁楽曲が過去のログイン特典楽曲の救済枠のみとなり、新規楽曲の配信が実質2曲に減少。その後、2022年の課金体系の変更*21に伴いログイン特典楽曲の追加はなくなり*22、BIT解禁楽曲としての追加となっているが、やはり2曲/月の配信となっている。
  • 当初の追加楽曲は『EMPRESS』以前の楽曲の配信が多く、2015年12月のサービス開始時点ではイベントがらみの例外を除いて『Resort Anthem』以降の楽曲は配信されていなかった。
    その後2016年8月に『Resort Anthem』楽曲が追加配信され、2017年8月より『Lincle』以降の追加曲を楽曲パック中心で配信し始めている。
    サービス開始時点で6作分遅れている状態あったが、SPADAパック配信開始からペースが上がり、2021年末現在およそ3作分遅れまでは縮まっている。それでも過去のCS作品が大体1年越しに発売されてきたことを考慮すると、依然として差は大きい。

面倒かつヘビーなBIT解禁

  • 本作一番の問題点の一つ。本作の月々のBIT解禁曲、過去のプレー特典曲、カスタマイズを合わせると解禁要素が相当なものになる。
    下記の通り、BIT稼ぎ効率そのものは改善されてはいるものの、長期間に及ぶ楽曲の継続的追加によって需要の総量も相当なものとなっている。本作の評価点である「楽曲数の多さ」を恩恵を受けるためには避けられない要素となる。
    • 2023年7月下旬のアップデートにより、アーケード版のように「譜面問わず曲を1回クリアすれば必ず1000BITを得られる」という仕様に変わった。これは「SPDP両方が☆12の譜面を1つ解禁する際でも12回遊べば解禁できる&時間による制限なし」ということであり、以前の解禁方法と比べると段違いに軽くなっている。
      • 譜面の解禁に必要なBIT量は難易度に比例し*23、例としてSPAが☆11、DPAが☆12であるのなら両譜面のANOTHERの値段は11500BITになる。
      • 低難易度の譜面は値段も安いため初級者帯なら必要BIT数も減るのだが、それとは関係なく、プレーの敷居が非常に高いDP譜面と必ずまとめ買いになっているのは無駄が多すぎる
    • その一方で本作は最初から選べる曲数がかなり少なかったため、ボリューム不足なうえにBIT稼ぎも苦行になる。
      • 単に「同じ曲ばかりやらされる」という意味だけでなく、「クリアランプを更新するとその分のボーナスのBITがもらえる」システムがあるため、曲数が少ないと更新できる数が少なるため不利。
    • 定期的にBIT獲得に関するキャンペーンをやったりしているが、それらはほとんど「ログインボーナス」の他はチケットによるBITブースト=追加課金利用時の倍率強化のみの場合が多いため恩恵は非常に薄い。
      • ただし、チケットが月に1度ログインボーナスで入手できるようになったためそれを用いる前提であれば、イベント実施時は従来の3倍の稼ぎ効率となり、チケット利用・イベントの価値も十分にある。

解禁システムについて

  • かつて行われていた解禁イベントは単調さやテンポの悪さ、結局MISSIONで稼いだBITを使うことに変わりはないというもので評判こそ悪いものであったが、一応本作独自の演出の行われる解禁イベントではあった。
    現在はそれに類するものはなく選曲画面での解禁となるため、自由度や手軽さはあれど味気なくなったとも言える。

過去作CSにあった機能の未搭載

  • シリーズ伝統でありながら近作では廃止されてしまったEXPERTモードはまだしも、トレーニングモード、STATISTICS(プレーヤーの詳細な累計ステータスを閲覧出来た)も存在しない。
    • アーカイブ等も無く、SIRIUS以降のリザルトグラフィックが見られるなんてことも無い。

INFINITASチケットについて

  • 段位認定や大会参加にも有料アイテムのINFINITASチケットが1個必要になる。このチケットは1個110円(まとめ買いの無料チケット分を除く)だが、途中終了のリスクがあり、そもそも月額制で基本料金を支払っている所にそういったシステムを盛り込んだ事に批判が多かった。
    • 段位認定では未解禁のコース楽曲もプレーできるのでその兼ね合いであると思われ、今は「ノスタルジア Op.2」からのクラス検定システムにも搭載されているものの、それでも挑戦権の為に追加料金を払う必要性に不満の声が上がっている。
  • 2023年7月下旬のアップデートによりLEGGENDARIA譜面を遊ぶ際に必要であるLディスクと5枚交換できる様になった。しかし、AC版でLEGGENDARIA譜面をプレイするのに必要なVディスクは他の用途と兼用とはいえ20~30円の追加料金で7枚もらえるため、割高感は否めない。

段位認定について

  • 実装当時の収録曲で選出された関係上、課題曲についてはACと比較して疑問符の付く内容となっている。
    • 例として、☆2~3で構成される六級の2曲目に☆4の「Spica」SP NORMAL譜面がある、☆8上位~☆9下位クラスが主に選ばれるSP五段の曲目で、☆9でもかなり難しい方と言われる「DROP」のSP HYPERが3曲目に選出されていたり、最高段位であるSP皆伝の1曲目が、一つ下の段位である中伝の一部楽曲よりも簡単とされている「G59」のSP ANOTHERであることなど、低難易度から高難易度まで幅広く挙げられる。
      • SP五段については、上述の「DROP」のSP HYPERが3曲目にいる一方で、☆8でもかなり易しい部類の「Mermaid girl」のSP HYPERが1曲目に選出されており、難易度バランスの悪さが批判の対象となった。
    • 特に指摘が相次いだのはDP皆伝で、前3曲はACと同等クラスの難易度になっているのだが、ラストに配置された「Almagest」のDP ANOTHERが余りにも難しすぎるとして問題となった。
      • 前3曲はおろかACで定番ボスとなっている「quasar」のDP ANOTHERと比べても圧倒的に難しいためか、当初におけるDP皆伝の達成者数はわずか数十名しかいない。当然ながら難易度のバランスが悪すぎるとして批判の対象となった。
    • また、楽曲が増加した後も課題曲の改訂などが一切行われていない。
      • SP皆伝に関しては、2曲目以降からは現行のACと全く同じ課題曲*24となるため、合格難易度そのものはほぼ変わっていないとされる。これはこれで「変わり映えがない」という意見と、「皆伝2曲目以降はこれで完成されているため、再現されてよかった」とする意見もあり、やや賛否両論か。
      • ちなみに今でもSP皆伝の1曲目としてお馴染みだった「嘆きの樹」はこの段位認定の実装から後に登場しているが、「それなら段位認定より先に収録すれば良かったのでは?」という不満の声が出ている。
    • 他のシリーズでも、悪名高い「AC10th八段」を筆頭に問題のある段位はあったものの、今作がここまで槍玉に挙げられる理由としては、上記の通り受験毎に追加料金が必要という仕様が一因であると言える。
      • ちなみに、後にアーケードの『24 SINOBUZ』のCLASSIC CLASSの中伝に本作のコースが移植されているが、中伝自体の初出は『23 copula』と日が浅いため、単に数合わせで移植した可能性もある。
  • また、2023年8月現在AC版にある「MIRROR段位」、「EX段位」、「極段位」と「裏皆伝」等は未実装のままになっている。

旧曲の難易度・譜面修正について

  • 本作に収録された、AC削除曲である「Ubiquitous Fantastic Ride」のDP HYPERや「DENJIN AKATSUKINI TAORERU -SF PureAnalogSynth Mix-」のSP ANOTHERの難易度が上方修正されたが、それを除けば本作に登場している楽曲の難易度や譜面は修正されていない。
    • 難易度が明らかに詐称である「ADVANCE」のSP ANOTHERなどは本作収録の際に修正されていない。
    • ただし、12段階制になる前に削除された楽曲の収録時には新規に12段階制の難度がつけられている。

プレミアムカスタマイズについて

  • BITではなく有料でのみ購入できるカスタマイズで、現在は『7th Style』~『27 HEROIC VERSE』までの選曲・決定BGMが実装されている。
    • 『24 SINOBUZ』は遁術システムにより曜日ごとに選曲BGMが7種類に変化する演出があったが、本作ではSINOBUZの選曲BGMは一種類しかない*25
  • 『26 Rootage』のような、システムUIを各バージョン風のものに変えるスキンなどは未実装。現状はあくまでBGMを変えるのみである。
+ 2022年現在にて改善された問題点

STANDARDモードがステージ制

  • 本作は後のBEMANIシリーズコナステ版と違い、ACの1クレジットプレーに相当する従量課金モードを用意していない。にもかかわらず当初は最大3~4曲プレー終了の度に一々セーブ画面などが入ってテンポが悪かった。
    • レベル制限やEXTRA隠し曲も無く、そもそもエスケープキーにより常時途中終了ができるため、わざわざこの仕様にする必要性が無い。
    • アップデートにより、過去CS作のFREEモードと同等の仕様になり、またステータスも「プレー数」から「プレー数」に変更された。

不評を買った解禁イベント「Akashic Explore」

  • 早い話がBITを消費して賽を振る双六だが、単なる作業ゲーであり、特に冗長過ぎる演出がかなり不評だった。
    • 楽曲数の少ない頃から導入したために、ますます作業感を助長する事に。
    • アップデートで、BIT消費により好きな譜面を解禁できるシステムに変更された。

DJ NAMEが変更不可(2019年3月のアップデートにて改善)

  • 一度DJ NAMEを登録すると変更ができないという仕様がプレーヤー達からの不満を買った。
    • 2019年3月のアップデートにてようやく搭載されたが、INFINITASベーシックコースに加入した状態であるうえで、最後の変更から30日経過しているのが利用条件である。

告知無しでの譜面変更

  • 2019/6/7にて、「New Castle Legions」のANOTHER譜面が未告知で変更されていた。変更後の譜面自体はRootageにて復活した時にて差し替えられたCN付きの☆12なのだが、これに関しては意見が割れていた。
    • 譜面変更自体は今後の予定に含まれていた可能性もあるが、不具合によりクリア・スコアのデータベース情報変更をしないまま譜面のみが差し替えられてしまっていた。
    • データベースが旧譜面を参照していたままだったため、旧譜面でクリア・スコアを保存していた場合、新譜面プレーの結果と全く合わない状態になっていた。
  • 譜面変更そのものについても、"Rootageにある方のANOTHER譜面がARENAでの解禁無しでも遊べられる"との意見があるが、悪く言えば"古い方のANOTHERが遊べられない"という意見がある。
    • 2019/6/19に「意図しない譜面の変更」として不具合であったと発表。翌20日に修正された。

SOUND DATA CREATE ERROR

  • 2018年以前からはこのエラーがあまり起きる事は無かったものの、2019年以降からはそのエラーの発生頻度が高くなっており、特に長時間遊びたいプレーヤーにとっては大問題になる。発生条件は不明だが、一部の楽曲を選曲すると高確率で上記のエラーで強制終了する事はある。
    • 例として「Chrono Diver -PENDULUMs-」か「chrono diver -fragment-」等の特定の楽曲を選曲すれば上記のエラーでクラッシュしてしまう。
  • これに関しては2019年12月中旬のアップデートでこの問題は解消された。

最新オプション(2020年8月改善)

  • ベースとなるシステムも長らくSPADAベースになっており、『PENDUAL』以降に追加されたR-RANDOMやASSISTED EASY等のプレーオプションが実装されていなかった。
  • サービス開始当初はエフェクターが実装されていなかったが、サービス開始から5年経った2020年12月にクイックリトライ、2021年7月28日にエフェクターがようやく実装された。
    • 大型アップデートで上記オプションは実装されたものの、その後もACは続々と機能追加を続けており、まだまだ未実装機能は多い。

カスタマイズ要素の乏しさ

  • 2020年4月28日のアップデートまではResort Anthemまでのカスタマイズパーツしか配信されていなかった。
    • 上記のアップデートにより、LincleからSPADAまでのパーツが配信。さらに後にPENDUAL~CANNON BALLERSのパーツや、有料パーツとして選曲BGMも配信されている。
  • なお、プレー画面の背景外観を変更するフレームスキンカスタマイズは実装されていない。

消極的なアップデート

  • 2016年11月以降小規模なアップデートのみで、楽曲追加以外はイベントもシステムも特に変わらない状況が続いていた。
    • 2020年8月にようやく大型アップデートが行われ、またそれ以降は定期的にシステム面のアップデートも実施されるようになり、この状況は脱したと言える。

遊べる初期曲が少ない

  • 解禁に使えるBIT収入が少なめなこともあり、どのレベル帯でも遊び始めの段階で同じ曲を高頻度で遊ぶといった事が起こりやすかった。
  • 2022年4月のアップデートでBIT解禁曲のうち26までの各バージョンから何曲かずつ初期解禁曲となり、最初から遊べる曲が131曲に増加している。

HEROIC VERSEにて変更された一部旧曲の難易度の未反映

  • 『beatmania IIDX 27 HEROIC VERSE』では初期楽曲のNORMAL譜面を主に規模が大きい難易度修正が入っていた*26が、これらの変更が反映されていなかった。
    • HEROIC VERSE稼働から3年が経過した2022年4月のアップデートにてようやくこれらの難易度修正が反映された。

重いだけではなく制限も多いBIT稼ぎ

  • かつてはチケット課金無し、かつREPLAY MISSIONのみで1日で稼げる量では、1日にANOTHER譜面をに1~2曲解禁する分のBITを稼ぐのがやっとだった。
    • 初期と比べると比較的BITの稼ぎやすいミッションが追加されたりはしていた(ただしそれらの稼ぎやすいミッションはノーツ数=実力に依存するところが大きく、達成困難だったり効率が落ちたりする)が、逆にMISSIONを介さないプレー報酬や日替わりのボーナス対象曲などといった ミッション以外でBITを得る手段が本当に皆無 だったのである。

追加当初のBEGGINER譜面の扱い

  • 2020年の大型アップデートの際に、収録済み楽曲のBEGINNER譜面が実装されたが、2023年7月下旬のアップデートが来るまではこれも初期解禁曲のもの以外全てbit解禁が必要だった。
    • 特に☆1のBEGINNER譜面がすべて要解禁だった。2022年の初期解禁曲の追加で常時解禁となったBEGINNER☆1も存在したが、それでも数曲程度にとどまっていた。
    • また、Rootage以前のAC版のように特殊難易度扱いとなっており、他の譜面と難易度変更ボタンで行き来ができなずBEGINNERフォルダからしか選択ができなかったり、REWARD MISSIONの対象外であるなど扱いも悪かった。
    • 現在は全てのBEGINNER譜面が無条件解禁され、かつAC版と同じく他の譜面と同様通常選択ができる様になった。

総評

サービス開始当初は事実上のCS新作として発表されたが、CS版として見てもプレー環境構築の厳しさや楽曲追加ペースの遅さ、独自要素の少なさ等の多くの問題点があったことから、しばらくの間は改良が望まれていた状況と言える。
特にパッケージ収録されていない期間限定解禁楽曲について、解禁を逃した場合のサポートの遅さは問題だった。

その一方でバグ修正はしっかりと行われており、ライバルやペースメーカー等の最低限のオプションについても整備されていたなどプレー環境として不備はなかった点については2019年以前の改善前環境でも評価点できる点だろう。
またSIRIUSにて追加されたCN譜面や、同じくSIRIUS以降で増加した☆12の連続スクラッチを主体とする楽曲は、代替になる譜面を除いてCS旧作では無いも同然だったので、これらが家庭用環境でできるようになったことも大きい。
システム面もFHSやEX-HARDなどが家庭版初登場であり、特に前者は速度変化する楽曲への対処方法に大きな影響があるため、これが使える環境でAC向けの練習ができるのは大きい。

楽曲パッケージの追加が、2019年からはおよそ1バージョン/半年のペースで実施されるようになり、また登場から2年が経過した期間限定楽曲についてもある程度のサポートが実施されるようになってからは、家庭用向けIIDX環境としてはかなり整備されたと言える。
特に総収録楽曲数は2024年現在では1400曲以上とオンライン環境を活かした対応となっている。

但し、新規イベントや、難易度変更等などといった対応はほとんどないため、イベントを重視するユーザーにとっては味気ないと言えるかもしれない。
また環境構築や楽曲パック等というゲーム外での大きな費用捻出が待ち構えている以上、それ相応にプレーできるユーザーでなければその恩恵を十分に得られるとは言い難いことはあまり変わっていない。
もちろん、アーケードだけでなく家庭用環境でも練習したい、もしくは楽曲をしっかり遊びたいユーザーにとっては、アーケード仕様に近い環境をソフト面でも整えた上でプレーができることは非常に大きいと言えるだろう。
この事から楽曲パック及びBITによる楽曲解禁などのハードルはあるものの、総じて言えば「ACにあるLEGGENDARIA譜面及びSIRIUS以降の楽曲をPCで遊びたい」や「AC版には未収録の削除曲やオリジナル楽曲を遊びたい」とかのニーズを持つユーザーにはお勧めできる作品になっている。


余談

開発チームについて

スマホアプリ版『beatmania IIDX ULTIMATE MOBILE』

  • CS IIDX繋がりとして、2019年現在のCS IIDX最新作である本作がサービス開始してから約3年後のJAEPO2019にて、『beatmania IIDX』のスマホ版である『beatmania IIDX ULTIMATE MOBILE』が発表され、2019年12月9日にてサービスが開始された。
    • こちらは譜面の自動演奏機能がある他、BeatStream』『MUSECA』等のオンラインサービス終了済み機種を含めたBEMANIシリーズの楽曲が聴き放題になる音楽プレーヤー機能が付いている。
    • 『beatmania IIDX』以外にも『SOUND VOLTEX』『DanceDanceRevolution』にそのULTIMATE MOBILEと冠したスマホ版BEMANIのプロジェクトが始動し、どちらにも専用コントローラーが用意されていたもの、そちらは本作と違い長年音沙汰がなく、自然消滅した形になる。
      • 後にそれぞれPCコナステ版の『SDVX III』および『DDR GRAND PRIX』として結実している。
  • 本作もエントリーモデルの専用コントローラーと共に展示されており、同時にJAEPO2019限定の特別バージョン*27と共に一部のtricoro楽曲と8th KAC課題曲を詰め込んだ第4弾の楽曲パックが先行公開された。後の1月30日のアップデートにて本作用の第4弾の楽曲パックが配信された。