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キャプテン翼シリーズ - (2021/11/21 (日) 15:25:02) のソース

*キャプテン翼ゲームリンク
|''機種''|''タイトル''|''概要''|''判定''|
|>|>|>|BGCOLOR(#cccccc):''テクモ発売''|
|FC|[[キャプテン翼>キャプテン翼 (FC)]]|テクモシアター第1弾。&br()原作の中学生編からJr.ユース編までをゲームで再現。&br()サッカーとRTSを融合させた斬新なシステムが独特の世界を創造、後のシリーズ化への原動力となった。|BGCOLOR(lightgreen):良|
|~|[[キャプテン翼II スーパーストライカー]]|テクモシアター第4弾。&br()完全オリジナルストーリーで、前作からシナリオ・演出がパワーアップ。&br()サッカーゲームとしての戦略性も大幅に強化されており、今でもシリーズ最高傑作に推す声は多い。|BGCOLOR(lightgreen):良|
|GB|[[キャプテン翼VS]]|携帯ハード初の作品。小学生編が舞台で、アニメや映画版の影響も強い。&br()基本システムは『II』に準ずるがカットされた要素も多く、実際のバランスは『I』に近い。&br()初めて対戦プレイが実装。若島津の超強化や、若林のスーパーガンバリゴールキーパー化で有名。|なし|
|SFC|[[キャプテン翼III 皇帝の挑戦]]|ハードの向上によりグラフィックと演出を大幅に強化。BGMはシリーズ最高峰とされる。&br()ゲームバランスも『II』から再調整され、より遊びやすくなった。&br()据え置き機では初めて対戦モードを実装。『II』と並ぶ名作として挙げられることが多い。|BGCOLOR(lightgreen):良|
|~|[[キャプテン翼IV プロのライバルたち]]|シナリオ分岐が採用され、様々なストーリーを楽しめるようになった。&br()しかしゲームテンポの悪化、BGMの劣化、浮き球バグの存在などで評価が著しく下がってしまった。&br()オールスターモードも非常に充実しているが、レベル変動制の仕組みを知らないと後々大変なことに。|BGCOLOR(lightsalmon):ク|
|MCD|[[キャプテン翼>キャプテン翼 (MCD)]]|技レベルの概念等の新機軸も取り入れながらも非常に手堅くまとまっている良作。&br()地味に大友中と戦えるテクモ版はこれだけ。|BGCOLOR(lightgreen):良|
|SFC|[[キャプテン翼V 覇者の称号カンピオーネ]]|システムの大幅変更とオリキャラ大量リストラのテクモ版最終作。&br()''より間違った方向へパワーアップした''ミハエル、ジョアン監督((ロベルトの元コーチ、原作でも名前だけは出ていたのだが、キャプテン翼ライジングサンにてゲーム発売から約20年の時を経てようやく原作でも登場を果たした。ただし、外見や性格等ゲーム版とは完全に別人である。))との戦い、新田の強化と寝返り。|なし|
|>|>|>|BGCOLOR(#cccccc):''バンダイ発売''|
|SFC|[[キャプテン翼J THE WAY TO WORLD YOUTH]]|中途半端に終わったアニメ版を中途半端なシステムでゲーム化。&br()黒歴史原作&黒歴史アニメをダメな部分を几帳面に再現している。&br()ボールのせりあいを連打合戦で再現するという意欲作。''パスだ! パスだ!''|BGCOLOR(lightsalmon):ク|
|GB|キャプテン翼J 全国制覇への挑戦|||
|PS|キャプテン翼J GET IN THE TOMORROW|||
|PS2|キャプテン翼|テクモ版のシミュレーションを採用したバンダイ版キャプ翼。&br;評価できる点はあるがゲームバランスはテクモ版に及ばず。&br()森崎がまさかのSGGK(スーパーグレートゴールキーパー)化…。||
|Switch/PS4/&br;Win((但し、Win版は日本からは購入もプレイも不可))|[[キャプテン翼 RISE OF NEW CHAMPIONS]]|キャプテン翼初の本格サッカーアクションゲーム。&br()魅力的なストーリーにキャラクター、原作再現度の高さによりファンから高い評価を得ている。|BGCOLOR(lightgreen):良|
|>|>|>|BGCOLOR(#cccccc):''コナミ発売''|
|GBA|キャプテン翼 栄光の軌跡|カードバトルゲーム。発想自体は良いが、肝心のシステムに問題あり。||
|PS|キャプテン翼 新たなる伝説・序章|テクモ版と少々異なりドリブルで任意の位置に移動できないなど完全コマンド制。&br()ポジションごとに配置できる選手が決まっていて、ルートによって仲間になるキャラが異なる。&br()場合によってはラストまで初期メンバーのポジションが…。||
|GC|キャプテン翼 黄金世代の挑戦|||
|DS|キャプテン翼 激闘の軌跡|テクモ版と同じくコマンドサッカー。''パスした所に味方がいないサッカーゲーム''&br()アイテムによる強化、必殺技等見るべき所もあるがやはり肝心のシステム面が…。||

&br
**関連作品
|''機種''|''タイトル''|''概要''|''判定''|
|FC|[[忍者龍剣伝]]|テクモシアター第2弾。|なし|
|~|[[忍者龍剣伝II 暗黒の邪神剣]]|テクモシアター第3弾。|BGCOLOR(lightgreen):良|
|~|[[忍者龍剣伝III 黄泉の方船]]|テクモシアター第5弾。|BGCOLOR(lightgreen):良|
|~|[[キャッ党忍伝てやんでえ]]|テクモシアター第6弾。|BGCOLOR(lightgreen):良|
|~|[[ラディア戦記 -黎明篇-]]|テクモシアター第7弾。|なし|
|~|[[ファミコンジャンプ 英雄列伝]]|ヘルナンデスの凶悪さは有名。|なし|
|DS|[[JUMP ULTIMATE STARS]]|翼、若林、日向、ロベルト、早苗が登場。|なし|


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**シリーズ概要

サッカー漫画『キャプテン翼』(後述)をゲーム化した作品。その初作品は1988年4月28日にテクモから発売された。~
それまでのスポーツゲームはサッカーに限らず、そのままアクションゲーム化したものが通例だった中で、敢えてアクション性を完全に廃止しシミュレーションに特化させたことで高い原作再現を実現した。~
同時にそれまでのキャラゲーが陥りやすかった「濃厚な原作を容量の少ないゲームに無理矢理押し込もうとしてクソゲー化、または再現しきれず原作ファンから不評」という悪癖を克服した。~
また、このゲームのシステムから生まれた「くっ! ガッツがたりない!」((ドラクエでいう「MPが たりない」のようなもの。「ガッツ」とはエネルギーのようなもので、これが必要な必殺技やシュート、ワンツーなどはある一定の残量がないと使えなくなり、その時にキャラが言う台詞。))という独特の台詞は現在でも愛されるネタになっている。~
後述の通り初作は原作終了間近に発売され、正式な続編が出るまで原作は6年以上も進展がなかったこともあって、以降II~Vまでの続編は全てテクモオリジナルのストーリーで構成されている(メガCD版とGB版の『VS』の小学生編は原作準拠)。~
これらは完全オリジナルだが、原作をちゃんと踏襲しているのとともに、原作でも人気のあったライバルキャラたちのその後が掘り下げられたものが多く、原作ファンからも非常に人気が高い。

原作の正式な続編たる『ワールドユース編』が開始されて間もなく発売された『キャプテン翼V 覇者の称号カンピオーネ』を最後にテクモの歴史は幕を閉じ、以後はバンダイなどからその原作に準拠した作品が作られている。~
サッカーシミュレーションに一本化していたテクモ版とことなり、いろいろなゲーム性への試行錯誤を繰り返している。~
しかし、後述の通りその続編の原作自体の評判が悪いことや、ゲーム性を一新したことなどが裏目に出てユーザー評価はかなりムラがありテクモ版ほどの高評価は得られていない。


''原作''

高橋陽一氏によって描かれた『週刊少年ジャンプ』にて1981年18号~1988年22号まで連載されたサッカー漫画の草分け的存在((少年誌での連載サッカー漫画はそれ以前にも『赤き血のイレブン(1970~1971)』『キッカー烈男(1979~1980)』など存在したが、人気という点ではそれほど高くはなく、いずれも現在はマイナーな作品である。))(アニメは1983年10月13日~1986年3月27日の全128話)。~
それ以前に1980年18号で読み切り単発作品(月例賞受賞作品)として掲載された。これは後の連載との繋がりはないものの、その骨子となっている。~
高橋氏は新人賞の投稿作品に自身の経験がある野球と、野球漫画作品は以前からの多く飽和状態だったため他のスポーツの漫画を交互に作成することになる。~
「他のスポーツ」にサッカーが選ばれた理由は作者自身が1978年のアルゼンチンワールドカップを偶然テレビ観戦したことでサッカーの面白さを知ったことがきっかけだったようだ。

連載作品はサッカーを愛し日本のワールドカップ優勝を夢見る少年、大空翼が様々な友やライバル達と出会い、成長して日本一、世界制覇への道を描いたストーリー。~
1981年当時まだ日本ではサッカー自身が盛んなものではなかったため、大会などは現実とのリンクはほとんどなく独自設定で描かれている。ただし舞台は日本や世界でありサッカー場に関しては実在のものをモデルにしている。~
上記の通り作者自身が最近面白さを知ったという程度で、そこまでサッカーに詳しくなかったこともあって実際の試合ではまずレッドカード必至の反則プレーが普通にまかり通っていたり((一例として足をドッキングさせて飛ぶスカイラブハリケーンや、それを阻止するためにゴールバーに乗ったりすること。))、小中学生はもちろんのこと世界のトッププロでも不可能な描写もある((一例としてシュートでゴールネットを破るシーンが作中では何度も見られるが、サッカーゴールのネットの強度はトップクラスのプロのシュートでもビクともしない強度があり、刃物でさえ日用品程度では切るのにはかなり手間がかかる。更にネットを破っただけでは飽き足らずスタジアムのコンクリート壁にボールがめり込む描写もある。))。~
ただ結果的には、だからこそ現実を意識した考え方で生み出された当り前のサッカー漫画では想像もつかない斬新な面白さにつながり絶大な人気を得ることになる。作者自身がサッカーに詳しくないからこそ上記のように描けたいわゆる「ケガの功名」と言えるだろう。

反面『ワールドユース編』(1994年から連載)など続編に関しては、その頃には作者自身のサッカーそのものの知識が豊富となり、時代的に現実とのリンクも無視できないもの(例えば後述の「Jリーグ」)になっていたこともあってか、無印時代の超人的なプレーは徐々に鳴りを潜めた。~
同時に異常な頭身(俗に言う「キャプツバ頭身」)等、諸問題も顕在化し、無印時代に比べると連載打ち切りが多く人気という点では明らかに落ちている。~
またアニメに関しても声優キャスティングの一新などが劣化と見られる傾向から無印シリーズ以外は短期終了が多い((1994年から始まったアニメ『キャプテン翼J』も当初フルリメイク予定だったが、ゴールデンタイムながら致命的な低視聴率からリメイクは小学生編のみに短縮せざるを得ず、予定を前倒して当時連載継続中だったワールドユース編に移行しても視聴率を盛り返す兆しもなく実質的に打ち切りとなった(一部地域では小学生編リメイク部のみで打ち切り)。))。

''『キャプテン翼』がもたらした日本サッカーへの影響''

1980年代当時日本ではサッカーのプロリーグがなく((日本のサッカーリーグ「JSL(日本リーグ)」は実業団(いわゆる社会人が仕事と並行して趣味で行う「部活」のようなもの)であり言うなればアマチュア。ワールドカップやオリンピックの日本代表もこの中から構成されていた。))、ドイツブンデスリーガでプロ選手として活躍していた奥山康彦の存在すら熱烈な一部のサッカーファンや関係者が知る程度でしかなく、プロリーグのある野球やアマチュアながら世界トップクラスの力を持っていたバレーボール((「ワールドカップ」と言えばサッカー(FIFA)ではなく当時はバレーボール(FIVB)のイメージが強い時代だった。))に比べると、明らかに見劣りするものだった。~
ワールドカップは1954年のスイス大会から挑戦を続けたものの当時は日本どころかアジアのレベルすら低く((スイス大会にアジア枠で出場した韓国が0-7・0-9と現在を含めてもワースト級な大敗を喫したことで次のスウェーデン大会からアジア枠は0.5枠(アジア1位国はヨーロッパの次点国とプレーオフを行い勝利してやっとこ出場)という超冷遇により、1966年のイングランド大会で北朝鮮が出場を決めるまでアジア(オセアニア含む)からは全く出場できなかった。))さらにその中の予選でも日本はことごとく敗退を繰り返していた。~
オリンピックでは1968年のメキシコ大会の銅メダルという過去の栄光はあれども、その原動力となったクラマーイズムを次の世代に引き継げず、この世代交代の失敗が日本のサッカー界全体に悪影響を与えてしまった。~
クラマーイズムの世代が引退した1970年代中期以降には再び世界でまったく通用しない冬の時代に逆戻りすることになりサッカーへの国民の関心、同時に少年層のサッカー人気もまた極端に低いものだった。つまり連載が始まった1981年はまさに日本サッカーはどん底の暗黒期だった。

しかし上記の通り絶大な人気を得た『キャプテン翼』の影響は大きく((その他の漫画の中でもサッカーをする描写が増えていった。また、当時子供に人気だったガキ大将ドラマ「あばれはっちゃく」(1979年~1985年・全5シリーズ)でも、『キャプテン翼』人気が充分に高まった1982年に始まったシリーズの3作目「熱血あばれはっちゃく」では主人公の桜間長太郎(演:荒木直也)にサッカー少年というキャラクターが付与されている。))、その影響でサッカー人気が高まり日本サッカー協会に登録された小学生選手数を連載終了の1988年時には連載前の倍以上に急増することになった。~
また、1993年に日本で正式に誕生したプロリーグ「Jリーグ」をはじめ、後の日本人プロサッカー選手たちは少年期に『キャプテン翼』に憧れてサッカーの道に入った者も多かった。~
これがなければプロリーグ誕生をはじめ日本サッカーの発展は少なくとも10年以上は遅れていたと言われていることもあって、日本サッカー界そのものへの貢献度の大きさも非常に大きいものであることは言うまでもない。~
連載終了後に生まれた世代からも人気は高く、それをきっかけにサッカーをはじめたり果てはプロになったという者もおり、今後もその影響力は失われないであろう。


本項目ではここまでの簡単な説明に留める。詳細は各自で検索されたし。

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