*ドラゴンボールZ 超悟空伝 突激編 【どらごんぼーるぜっと すーぱーごくうでん とつげきへん】 |ジャンル|プレイングコミックス((アドベンチャーゲーム))|&amazon(B002BX2B7Y)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|16MbitROMカートリッジ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|トーセ|~| |発売日|1995年3月24日|~| |定価|9,800円(税別)|~| |判定|なし|~| |ポイント|要:コミックス&br()珍しいADV|~| |>|>|CENTER:''[[ドラゴンボールゲームリンク>ドラゴンボールシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 SFCのDBタイトルとしては珍しい、原作初期(少年期)を舞台にしたADV。~ またプレイヤーの立場も変わっており、悟空=プレイヤーというわけでもないという不思議なタイトルである。~ 本作は「超悟空伝」の前編となっており、次回作「覚醒編」は青年期(マジュニア戦からフリーザ編まで)を舞台にしている。 **特徴 -プレイヤーの立ち位置は「ファン」 --このゲームの設定は「DB好きな少年少女たちが、原作を再現したゲームで遊ぶ」というものになっており、ライバルたちと進行度合いを競うことになる。 --主人公・ライバル・ライバルの子分・イヤミな奴・情報屋の名前と性別を設定可能(ただし情報屋はゲームには参加しないヒント役)。彼ら彼女らはゲーム本編にはまったく登場せず、各章を跨ぐ際にセリフが入る程度になっている。 -カードは用いない --非格闘のDBゲームはカード要素を持つものが多かったが、本作は単純にADVであり戦闘パート以外はテキストを読んで進める。 --その為詰まることはあまりないが、演出の面で…(後述)。 -戦闘パート --LとR同時押しで戦闘力を溜め、それが一定値にならないと技は使用できない。ただし溜めている間は敵との距離の詰め方が早くなって攻撃されやすくなるだけでなく、無防備に攻撃を受けてしまう。 --Aボタンが「必殺技」、Bボタンが「キック技」。Yボタンが「パンチ技」でXボタンは「ガード技」になる。 --ボタンをただ押しただけで発動する技は固定だが、↑↓←→それぞれに習得した技を割り振ることで各技計五種類繰り出せるようになる。 --技は基本的には原作通りにシナリオを進む中で自然に習得する((例えば天下一武道会でナムに勝つと多重残像拳や急降下アタックを習得する))が、特殊なイベントを起こして習得する「亀仙流最終奥義」のようなものもある。 **評価点 -これまでに無かった細かいエピソードの拾い方 --戦闘メインになりがちでなかなかゲームでは再現されない初期の展開をしっかりとゲームに取り込んでくれている。 --FCの「悟空伝」もオリジナル要素が強かったため、原作に沿ったゲーム化というのは珍しかった。 --序盤でブルマの車と戦ったり、戦闘開始はするがすぐに逃げてしまうウーロンなど他のゲームでは中々扱ってくれないイベントも多い。 -反射神経だけではない戦闘パート --対戦格闘のように素早さが要求されるものではない為、よほど不器用だったり無駄に戦闘力を溜め続けたりしなければ詰まることなく進むことが可能。 --ヤムチャの狼牙風風拳がちゃんと描写されていたり兎人参化の「触るとニンジンになる」という点がちゃんと再現されているなど、戦闘でも原作再現は多い。 **賛否両論/問題点 -ビジュアル --基本的に顔グラだけでの表現が多く、原作が手元にないと何が起きているのか判別しにくいイベントがいくつかある。 --ただその分、最後の戦闘に勝利した際の演出は原作再現としても完璧だしゲームとしても非常に良い。 --SFCというハードの制約上、これは仕方ないだろうか…。 -ガード技の仕様がわかりにくい --「○○は完全回避するが他の攻撃は直撃」というパターンになっており、ガードが無意味なこともしばしば。 --ダメージ量を減らすものもあるが、これも対応したタイプの攻撃でなければ直撃と変わらないダメージを受けたりする。 -最初の設定である「友達との競争」という部分は結局置き去り --どんな風に進めても最終的には主人公が一位になる。まぁ特に重要な要素として扱われていなかったのかもしれないが。 **総評 原作初期が好きなドラゴンボールファンならば、エピソードの拾い方やラストの演出など必ず頼んでもらえる一本。~ しかしながら、ハードの制約などで惜しい部分も見受けられる。「悟空伝」の完全版というかバージョンアップ版と言うべきか。~ なんにせよ貴重な無印DBタイトルということで、ファンならば手に取ってみて頂きたい。