//判定(なし)については掲示板の[[記事作成相談スレその4>http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/1469599107/l50]]>>989~[[記事作成相談スレその5>https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/1536049007/]]で意見を募っていたので、そちらも参照下さい。 *ToHeart2 AnotherDays 【とぅはーとつー あなざーでいず】 |ジャンル|ADV|&amazon(B000W0TM8E)| |対応機種|Windows2000/XP/Vista|~| |発売元|Leef|~| |発売日|2008年2月29日|~| |定価|8,800円(税抜)|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~| //|配信|DMM:4,320円(税8%込)|~| |判定|なし|~| |ポイント|&color(blue){''2008年クソゲーオブザイヤーinエロゲー板次点''}&br;本編のサブキャラを攻略できるスピンオフ&br;ハーレムラブコメ風なノリとヘタレが加速した主人公|~| |>|>|CENTER:''[[Leaf/AQUAPLUS作品リンク>Leaf/AQUAPLUS作品]]''| |>|>|CENTER:''[[クソゲーオブザイヤー関連作品一覧>KOTYゲーム一覧]]''| ---- #contents() ---- **概要 『[[ToHeart2]]』(以下「TH2」)で登場したサブキャラクターや新ヒロインを攻略対象としたスピンオフ・続編・ファンディスク的な立ち位置の作品。 ---- **攻略対象ヒロイン -まーりゃん先輩 --前生徒会長。現在は高校を卒業しているはずだが、なぜかしょっちゅう制服姿で生徒会室に現れる。独自のハイテンションな言動で常に周囲を引っ掻き回すトラブルメーカー。 -吉岡 チエ(よしおか チエ) --このみの中学時代からの友人で愛称は「よっち」。元気で明るい性格で、このみや主人公に大胆にスキンシップを図ってくる。 -山田 ミチル(やまだ ミチル) --このみとよっちの友人で愛称は「ちゃる」。眼鏡女子で口数は少ないものの、よっちと同じく主人公を困惑させる言動を見せる。 -菜々子(ななこ) --TH2のるーこルートで登場した小学生の女子。子供らしく純真で一途な性格。主人公に手紙で告白し、主人公の「妹」になろうとする。 -シルファ --段ボール箱に入って主人公の家に送られて来たメイドロボ。3姉妹の三女で、TH2でも登場したイルファと下記のミルファの妹。呂律の回らない独特の喋り方で、メイドロボながら主人公を「らめ(ダメ)ご主人様」呼ばわりする。 -河野 はるみ(こうの はるみ) --主人公のクラスの転校生。主人公のことを「ダーリン」と呼び、出会うなり抱きついたり家に押しかけるなど非常に積極的な態度を見せる。正体は前作で「クマ吉」として登場した((とある事情から、喋れない(=台詞の一切ない)クマのぬいぐるみとして登場))、イルファの妹で、シルファの姉にあたるミルファ。 -柚原 春夏(ゆずはら はるか) --このみの母親。一人暮らしの主人公を心配しなにかと世話を焼いてくれる。他のどのヒロインのルートにも入らず終盤になると自動的に春香さんルートに進む。 -小牧 郁乃(こまき いくの) --愛佳の妹。姉とは正反対に皮肉屋でそっけない性格。生まれついての病気で入院生活が長かったが、手術が成功したため姉と同じ高校に車椅子で通い始めるようになる。 ---- **システム -本作は『AnotherDays』本編(以下「AD本編」)・「このみ&環Story」・「郁乃Story」の3編から構成されている。「このみ&環Story」と「郁乃Story」はAD本編のエンディングを1回以上見た後にプレイできるようになる。 --AD本編の舞台となるのは夏休み明けの秋の季節。TH2と同じく自動イベント→放課後選択の流れだが日付表示はない。またテキスト中の選択肢もかなり少なく、基本的に放課後選択を数回行うだけで目当てのヒロインのルートに入ることができる。 ---設定としては「主人公がTH2でほぼすべてのヒロインと知り合い((ただしるーこだけはシナリオとの整合性の都合か、出会っていないという設定になっている。))、ある程度仲良くなっているが恋人にまでは至っていない」という関係が前提になっている。 --「このみ&環Story」はTH2のこのみルートにおけるエンディングの一つ(「おさななじみエンド」)の直後から始まる後日談。基本的に一本道の展開を読み進めていく形になっている。 --「郁乃Story」はTH2の愛佳ルートのエンディング後から始まる後日談。他とは異なり郁乃の視点から物語が語られる。選択肢がいくつかあり、それによってエンディングが三種類に分岐する。 -画面形式は、TH2の画面全体に文字が表示されるノベル方式から、メッセージウィンドウにセリフが表示されるテキストアドベンチャー方式に変更されている。 -TH2と異なり、主人公の名前は「河野貴明」で固定になった。 --ただし「郁乃Story」では「あなたの名前」(「河野貴明」とは別のキャラクター)を最初に設定する。貴明は脇役の一キャラクターとして登場、ボイスも付いているが音声を再生するかどうかは最初に選択できる。 ---- **評価点 -TH2のサブキャラクターを攻略できる --ささらルートで強烈な存在感を見せたまーりゃん先輩や、根強いファンが多い春夏さんなど、人気のサブキャラを攻略できるのはファンには嬉しい点。 --新規ヒロインのはるみとシルファも、実は名前だけの形で前作から登場している。 -TH2のアフターストーリーが描かれた --「このみ&環Story」はこのみエンドのアフターストーリー。幼なじみ2人との文字通り両手に花な日々を楽しめる。 --「郁乃Story」は愛佳ルートのアフターストーリー。郁乃の視点から姉の愛佳と、その恋人の河野貴明の2人に対する複雑な心境が描写されている。 ---- **賛否両論点 -ハーレムラブコメ風になった作風 --AD本編は、はるみや菜々子などゲーム冒頭時点から貴明に好意を寄せているヒロインが多く、シルファが自宅に住み着いているといった設定から、他キャラのルートでも他のヒロインが脇役として登場することも多く、全体的にハーレムラブコメ的な雰囲気になっている。 ---「このみ&環Story」に至ってはハーレム自体がコンセプトである。 --テキストもTH2から下ネタやパロディが増え、良くも悪くも軽いノリになったことにはやや好みが分かれる。 ---- **問題点 -更にヘタレっぷりが加速した主人公 --『XRATED』のささらルートで指摘されることが多かった主人公の「ヘタレ」っぷりだが、本作ではそれが更に加速。 --AD本編は貴明が「TH2で各ヒロインと知り合いながら誰とも付き合ってない」という優柔不断な設定が前提であるためか、主人公が「ヒロインが主人公に対し好意を持っていることを知りながら、相手の気持ちに向き合えない」いわゆる「ヘタレ」な態度が全編通して多い。 ---作中でも他のキャラに「ヘタレ」「なぜ理由なくそんなにモテるのか」と再三ツッコまれている。 -菜々子・春夏にはHシーンがない --それぞれ小学生((ただしAD本編には菜々子の具体的な年齢を示す表現は無かったりする。))・人妻という倫理的な問題等と思われるが、2人のファンにとってはやはり残念な点。 -郁乃Storyについて --姉の愛佳と付き合っている貴明だが、「女の子が苦手」という元々の設定はどこに行ったのかと思うほどエッチに対して積極的で、TH2ともAD本編ともやや異なる妙なキャラ付けになっている。 --姉の恋人という関係もあってか、どのエンディングでも郁乃と貴明が結ばれる終わり方にはならない。Hシーンの展開もイレギュラーなこともあり、普通に男主人公の視点で郁乃を攻略したかったという声もある。 -草壁優季が出てこない --TH2攻略キャラクターでは唯一登場していない。なお今作の向坂雄二の台詞の中でTH2での絵付きで登場しているなど((他に貴明の台詞で「草壁さん」とある))、作中内で存在はしている模様。 --後に『[[ダンジョントラベラーズ>ToHeart2 ダンジョントラベラーズ]]』では今作で未出演だったことについて、妙な歌でぼやくシーンがあり、かつ自分の立ち位置が特殊で、貴明以外のキャラクターと絡ませにくかった為であるとメタ発言している。 ---- **総評 ToHeart2のスピンオフ・続編的な一作。~ ヘタレっぷりが加速した主人公や全体的に軽薄なノリのテキストなどTH2から多少なりとも作風が変化したこともあり、「ガッカリ続編」としてエロゲー板KOTY次点にもノミネートされてしまった。~ とはいえギャルゲーのスピンオフとしては破綻していると言うほど酷いわけでもなく、グラフィックの質の高さも前作通り。気になるヒロインがいるなら本編の補完としてプレイしてみても損は無いだろう。