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BLAZBLUE CALAMITY TRIGGER - (2016/12/15 (木) 14:04:59) のソース

*BLAZBLUE
【ぶれいぶるー】
|ジャンル|対戦格闘アクション|
|対応機種|アーケード|
|開発元・販売元|アークシステムワークス|
|稼働開始日|CT:2008年11月20日&br;CS:2009年11月20日&br;CS2:2010年12月9日&br;CP:2012年11月21日&br;CF:2015年11月19日|
//|プレイ人数|人|
|備考|家庭用移植版については下記「移植版」を参照|
|判定|なし|
//|ポイント||
//記述が肥大化しがちで読みづらいという声もあるため編集の際には注意をお願いします。
//大幅に改編した人へ。「初期の作品と最新作では状況が違う」という事であれば新作のページを新たに作成されてはいかがでしょう? 過去の作品は過去の作品、新作は新作です。一緒くたにして過去の問題点を削除してしまうのは間違いかと
//状況の変化云々でなく、過去の作品としての記述自体に問題があり大きく直したいという場合は、意見箱の利用をお勧めします。
//問題点と言えない記述を賛否両論へ、賛否両論の記述が否に寄りすぎていたのでフォローを入れました。
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#contents(fromhere)
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**概要
-『[[ギルティギアシリーズ]]』、特に『[[GUILTY GEAR XX]]』(以下、GGXX)により格闘ゲーム界隈にその名を轟かせたアークシステムワークスによる2D対戦型格闘ゲーム。
--マイナーバージョンアップを繰り返しなかなか新作の出なかった『GGXX』に代わる新作として製作され、「コンボゲー」と呼ばれるそのゲーム内容をGGXXから概ね継承している。
-現在1作目である『ブレイブルー カラミティ・トリガー』(CT)、その続編である2作目の『ブレイブルー コンティニュアム・シフト』(CS)、2作目のマイナーチェンジ版である3作目『ブレイブルー コンティニュアム・シフトII』(CS2)、現時点での最新作である4作目の『ブレイブルー クロノ・ファンタズマ』(CP)が登場している。

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**特徴
-弱(A)・中(B)・強(C)とドライブ(D)の4ボタン制。ボタン順押しによる連続技・ジャンプキャンセル、ほぼ全キャラ共通の空中ダッシュ・二段ジャンプといったコンボゲーらしいシステムは一通り揃っている。
-本作のゲージは「体力ゲージ」の他に、いわゆるパワーゲージに相当する「ヒートゲージ」、バリアガードを使用するための「バリアゲージ」の3本が存在。作品によって異なる第4のゲージも存在する。

#region(本作のシステム解説(長いので収納))
-バリアガード
--AボタンとBボタンの同時押しで通常のガードの強化版である「バリアガード」を展開できる。
--GGXXの「フォルトレスディフェンス」に相当し、通常空中でガードできない地上技も空中でガードできたり、ガード時に相手との距離が離れやすくなる性質は共通。
--使用には専用の「バリアゲージ」を消費する。これが無くなるとバリアガードが使用できなくなる上、被ダメージが増加する「DANGER状態」となる。

-投げ
--BボタンとCボタンの同時押しで近くにいる相手を掴んで投げることが可能。空中でも可能。投げられてもすぐにB+Cと押すと投げを抜けることができる。
--本作の投げはやや特殊で、通常の格ゲーでは投げられ判定の無い「ガード硬直中」や「攻撃ヒット時ののけぞり中」などにも投げられ判定が存在する。投げのダメージにはコンボ補正がかからない(最低保障100%)ため、大ダメージを受けてしまう。
---ただし、この状態で投げが成立した場合、投げ抜け猶予が通常の投げよりも長くなるため、意識していれば抜けるのは容易。曰く「集中を途切れさせないためのシステム」とのこと。
//このようなシステムになった理由については「相手がダメージ中だからって投げられないのは実際考えてみるとおかしいなと思った。ので、投げられるようにしてみた」とのこと。

-地上ダウン関連のシステム
--地上でダウンした時、通常の格ゲーでは一定のタイミングで起き上がるが、本作は任意のタイミングで起き上がることが可能。ダウンしてもボタンを押さなければ寝っぱなし。
--ただし、「ダウン中に攻撃が当たらない」「ダウン中に当たった攻撃はダウン追い討ちになってダメージが低下する」といったシステムは無いため、ダメージを避けるために素早く起き上がることが望ましい。
--また、移動しながら起き上がって相手と距離を取り、起き攻めを回避することもできる。ただし、前後に隙があるため、移動起き上がりを読まれると逆にコンボを受けてしまうなどの駆け引きも存在する。
//これも「ダウンしてるからって攻撃が当たらないわけは無い。むしろ無防備に寝っ転がってるほうが悪いんじゃないか」という、先述の投げと似たような理由から来ている。

-ヒートゲージ
--攻撃を当てる・攻撃を受けることで増加するパワーゲージ。最大100%ストック可能で、ラウンドごとの引き継ぎはない。
--本作でのゲージはGGXXのテンションゲージと違って攻撃を当てる・受ける以外の行動では溜まらず、また当てた攻撃によって増加量が決まっている。また、逆転要素として体力が少なくなると自動でゲージが増加するようになる。

-カウンターアサルト
--ヒートゲージを50%消費して放つ、所謂ガードキャンセル。
--キャラによっては打撃ではなく専用の避け動作や無敵付の投げが出るバージョンも存在した。

-ラピッドキャンセル
--攻撃アクションのヒット・ガード中にヒートゲージを50%消費することでアクションを強制的に中断する。GGXXで言うロマンキャンセルに相当。
--通常では繋がらない連続技を繋げたり、隙の大きい技の硬直を消すなど使い道は豊富。

-ディストーションドライブ
--超必殺技。ヒートゲージを50%、または100%消費。

-アストラルヒート
--アーク恒例の一撃必殺技。ヒートゲージを100%消費。ヒットするとシリーズごとのテーマ曲が流れる演出付き。
--シリーズによって異なるが、その他に「相手の体力が何%以下」「自分のマッチラウンドである」などの条件もある。
--コンボに組み込めるキャラもいるが、相手の体力が一定値以下で100%消費となると普通にコンボしても倒せることが多い。『[[AC北斗の拳>北斗の拳 (AC)]]』ほど実用的ではないが『[[GUILTY GEAR XX]]』ほど死に技でもない、言うなれば「特殊演出になるフィニッシュブロー」的な扱いである。

-ガードクラッシュ
--一定の条件を満たすとガードクラッシュが発生し無防備な状態になるが、作品によってシステム・条件が異なる。また、バリアによりガードクラッシュの発生を防げる点も共通している。
--CT…ガードライブラ。両者がゲージを共有し、ガードさせるごとにバランスが相手側に寄っていき、相手側に振り切るとガードクラッシュが発生。一般的なガードクラッシュシステムに近い。
--CS…ガードプライマー。専用のストックを初期状態で数個持っており、特定の技をガードさせるとストックが減少。手持ちストックが無くなるとガードクラッシュが発生。
--CP…クラッシュトリガー。ヒートゲージを25%消費して、ガードクラッシュを誘発する攻撃を繰り出せる。

-バースト
--「GGXX」から受け継がれた連続技脱出システム。作品ごとにシステムが異なるが、基本的に使用にはリスクが伴う。
--CT…バリアバースト。1ラウンドで必ず1回は使用できるが、使用するとバリアゲージが0になり回復しなくなる。その為、上記のバリアゲージの仕様の関係上、バースト後は防御力が低下してしまう。
--CS…ブレイクバースト。1回の試合で2回までしか使えず、また使用するとラウンド中ガードプライマーのストックの上限が半減する。
--CP…バースト。オーバードライブが使用できる状態でのみ使用でき、使用するとオーバードライブゲージを全て消費する。

-フェイタルカウンター
--CSから導入された新システム。特定の技をカウンターヒットさせると、この技を始動とする連続技で当てた技の受け身不能時間が一律2F増加するというもの。僅かな変化だが及ぼす影響は大きく、大ダメージコンボが狙える。

-オーバードライブ
--CPから導入された新システム。オーバードライブゲージが満タンの時に発動でき、一定時間Dボタンに関連した能力や技性能を強化することができる。強化時間は残り体力に反比例して増加する。

//-体力ゲージ・ダメージに関して
//--コンボを受けている間、受けた累計ダメージが体力下に具体的に数値として表示される。また、根性値((いわゆる防御力補正。体力が減少した状態で受けた技の攻撃力を、従来の技威力より低くなるよう調整する仕様のこと。))といったシステムが無く、同じコンボで与えるダメージは基本的に同じ。

-スタイリッシュモード
--通常操作を「テクニカルモード」と呼ぶのに対し、ボタン連打で連続技・ボタン一つで必殺技を出すなどの「スタイリッシュモード」を選択できる。
--あくまで初心者向けのモードのため、テクニカルモードに比べて出来ることは少ない。対戦に勝つには不向きだが、手っ取り早くキャラを動かしたい人向けのモードである。

//さらに操作に関する配慮として、コンボ中のシビアな入力を少しでも緩和するべく、先行入力が非常に利きやすくなっている。硬直が切れる直前にボタンを押しっぱなしにしておけば最速で次の技を出すことができる。
#endregion

-本作の特徴と言えるのが4ボタン目に割り当てられた''ドライブ''。これはキャラクターごとの特徴的なアクションをボタン一つに担わせるようにしたもので、それぞれのキャラクターが独自にシステムを持っていると言える。また、「キャラの特徴はDを押せば発揮できる」という具合に感覚的にわかりやすくなっている。

#region(本作の使用可能キャラクターとドライブ一覧)
|キャラの名前|登場作品|ドライブ名|ドライブ説明|
|ラグナ=ザ=ブラッドエッジ|CT|ソウルイーター|Dボタンによる攻撃を当てると相手の体力を吸収することができる。主に連続技に使用。|
|ジン=キサラギ|CT|零刀(フロストバイト)|Dボタンによる攻撃を当てると相手を凍結させ、連続技に繋げやすくなる。また、ヒートゲージを25%消費して凍結効果を持った強化版の必殺技が出せる。|
|ノエル=ヴァーミリオン|CT|チェーンリボルバー|Dボタンで始動技を出し、その後ボタンとレバーを組み合わせて入力していくことで流れるような連携技が出せる。|
|レイチェル=アルカード|CT|シルフィード|レバー+Dボタンでその方向に風を吹かせる。飛び道具の軌道を変えたり、キャラを押したり浮かせたりするなど、風を吹かせる用途は多岐に渡る。|
|タオカカ|CT|ダンシングエッジ|レバー+Dボタンで任意の方向に突進攻撃を行う。突進攻撃を出した後も行動できるため、空中制御の自由度が非常に高い。|
|テイガー|CT|ボルテックバトラー|Dボタンによる攻撃を当てると相手に磁力が付き、D攻撃やコマンド投げ等、特定の技で吸い寄せることが出来るようになる。|
|ライチ=フェイ=リン|CT|萬天棒|Dボタンを押すと棒を手放して設置。さらにDボタンを押すと棒が飛び道具として発射され、再度棒を持つ。棒の設置中は技性能が変わったり必殺技が別物になるのが特徴。|
|アラクネ|CT|クリムゾン|Dボタンによる飛び道具を相手に当てるとゲージが溜まり、ゲージが最大になると画面の至る所から飛び道具の蟲を呼ぶことができる。|
|シシガミ=バング|CT|バーニングハート|Dボタンで、出かかりにガード判定の付いた打撃技を出す。また、Dボタンによる攻撃を1ラウンドに4回当てると「風林火山」というパワーアップ技が使えるようになる。|
|カルル=クローバー|CT|オートマトン|画面上に人形があり、この人形はDボタンを押しながらレバーを倒したりボタンを離したりすることで移動や攻撃ができ、本体との同時操作ができる。|
|ハクメン|CT|斬神|相手の攻撃にあわせてタイミングよくDボタンを押すと、その攻撃を受け止めて投げ飛ばすことができる。いわゆる当身技。|
|ニュー(ν-13)|CT、CP|ソードサマナー|Dボタンで剣型の飛び道具を発射する。発生が早くも弾速が速く、飛距離も長いため、遠距離戦が得意。|
|ラムダ(Λ-11)|CS、CP2((CP2でν-13、Λ-11の両方が登場))|ソードサマナー改|~|
|ツバキ=ヤヨイ|CS|インストール|Dボタンを押しっぱなしにすることで専用のゲージをチャージ。チャージしたゲージ量による回数分だけ、強化版の必殺技を使用できる。|
|ハザマ|CS|ウロボロス|Dボタンで鎖を伸ばし、再度ボタンを押すことで鎖の先端に向かって移動する。鎖の先端には攻撃判定もあるため、遠距離キャラとしての側面もある。|
|ミュー(μ-12)|CS(家庭用)|シュタインズガンナー|Dボタンでビットを設置し、レーザーを発射する。ビットは必殺技で爆発させたり特殊レーザーを放つことも可能。|
|マコト=ナナヤ|CS(家庭用)|インパクト|Dボタンを押しっぱなしにしてタイミングよく離すと攻撃力の高い打撃が出せる。主に連続技に用いる。|
|ヴァルケンハイン=R=ヘルシング|CS(家庭用)|ヴェーア・ヴォルフ|Dボタンを押すと狼に変身。もう一度押すと人に戻る。狼になっている間は通常時よりも遥かに高い機動力を持つ。|
|プラチナ=ザ=トリニティ|CS2|マジカルシンフォニー|Dボタンを押すとランダムで選出されたアイテムを装備。もう一度Dボタンを押すとそのアイテムで攻撃する。|
|レリウス=クローバー|CS2Ver1.10|デトネーター|Dボタンを押してレリウスに追尾する人形を召喚。人形を召喚している間は専用の通常技や必殺技を出すことができる。|
|バレット|CP|ロックオン|Dボタンを押しっぱなしにすると自分を中心にサークルを展開。そのサークル内に相手がいる時、ボタンを離すとその相手に向かって突進攻撃をする。|
|アズラエル|CP|ザ・テラー|Dボタンで出した攻撃がヒットすると「弱点」が付き、「弱点」が付いている時に再びDボタンで繰り出す攻撃を当てるとそのヒット効果が強化される。|
|アマネ=ニシキ|CP|珠波衣羅盧(スパイラル)|Dボタンを押すとドリルで攻撃。削り能力が高い。このドリルは当て続けることでレベルが上がり、削り能力も上がるが、使いすぎるとオーバーヒートして逆に使えなくなってしまう。|
|イザヨイ|CP|スカーレットジャスティス|Dボタンを押すと「ゲインアートモード」にチェンジ可能。もう一度押すと「通常モード」に戻る。ゲインアートモードではホバーダッシュを使った怒涛の攻めや強力な必殺技を使用できるが、この必殺技を使うには通常モードで必殺技を当ててストックされた零織ゲージを消費する必要がある。|
|ユウキ=テルミ|CP(家庭用)|フォースイーター|Dボタンによる攻撃を当てるとヒットもしくはガードさせることで相手のヒートゲージを吸収する。|
|カグラ=ムツキ|CP(家庭用)|ブラックゲイル|Dボタンを押すと構え、再度ボタンを押すことで派生技を繰り出す。|
|ココノエ|CP(家庭用)|グラヴィトン|設置型飛び道具を放つ。設置したグラヴィトンは対戦相手やココノエの炎攻撃を引き寄せる効果がある。|
|セリカ=A=マーキュリー|CP2|ミネルヴァ|レバーを入れながらDボタンを押していくと連続技になる。|
|黒鉄ナオト|CF|ブラッドエッジ|血で作成した武器で攻撃する。ボタンの押しっぱなしにより溜め撃ちが可能で、リーチが長くなる上ガードブレイク効果が付与されるなどと言った恩恵を得られる。|
|ヒビキ=コハク|CF|ダブルチェイス|自分の立ち位置から分身を放つ、及び分身をその場に残して相手に攻撃を行う攪乱攻撃。|
|ナイン=ザ=ファントム|CF|無し|代わりに、アクティブスロットに錬成された「魔法」を操る事ができる。|
#endregion

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**評価点
***格闘ゲーム初心者に対する手厚い配慮
-出来ることが多い一方で操作が忙しく難しかった『GGXX』の反省か、本作ではゲームスピードの低下、コンボ難度の全体的な易化、地上受け身の追加によるセットプレイを回避できる選択肢の増加、主人公格キャラの簡単に強さを引き出せるような調整など、『GGXX』の方向性を損なわない範囲で比較的ビギナー向けの調整が施されている。
--『GGXX』において必須操作ながら自在に使えるようになるまでのハードルが高かった「フォースロマンキャンセル」にあたるシステムは撤廃。
-この他、ボタン連打をするだけで連続技を出したり1ボタンで必殺技の出せる簡易操作モードを実装したり、家庭用では格闘ゲームの基本から手取り足取り講義するフルボイスのチュートリアルも付いているなど、ハードルの高いジャンルといわれる対戦格闘ゲームを少しでも多くのプレイヤーに広めるための歩み寄りが行われている。
-こうした配慮や後述のハイクォリティな演出・宣伝効果もあってか、『GGXX』など他の格闘ゲームからのプレイヤーだけでなく、多くの新規プレイヤーの囲い込みに成功したと言われ、現在のプレイヤー人口はかなりのものである。

***自由度の高いアクション
-ビギナー向けの調整がされた本作だが、『GGXX』の特徴であった抜群の爽快感や自由度の高さは失われていない。
--さらに個々のドライブ能力が自由度の高さに拍車をかけており、キャラによっては画面全体を縦横無尽に駆け回るような立ち回りも可能。
--キャラごとの動きが全くといってよいほど違うゲームであるため、相手キャラによって立ち回りを大きく変えていくことになるだろう。
-人を選ぶ「コンボゲー」要素であるが、初心者でも簡単にできるパーツが用意してある一方で、繋ぎや状況判断が非常にシビアなものもあり、敷居は低く底が深い。

//↓賛否両論から評価点へ。人を選ぶという要素は残しつつポジティブな記述に。
***練り込まれたストーリーと魅力的なキャラクター
-本作の魅力の一つとしてストーリーは欠かせない。後述する家庭用ストーリーモードの質の高さもあり、ストーリーに魅せられてブレイブルーを始めたプレイヤーも少なくない。また、コミカライズ、ノベライズ、アニメといったメディア展開も豊富で本作の人気を高めるのに一役買っている。
--ただし本作のキャラなり設定なりストーリーなり台詞回しなりは所謂''「中二病」''と呼ばれるもので、万人受けするような内容ではないことには注意。主人公『ラグナ=ザ=ブラッドエッジ』((「死神」の通り名を持つSS級犯罪者で史上最高額の賞金首。右腕に最強の魔道書「蒼の魔道書(ブレイブルー)」を宿す。そしてオッドアイ。))を見れば作品全体の雰囲気が理解できるであろう。開発者もインタビューで「中二病」という言葉を使用しており、この雰囲気は狙って作られたもの。
--凝っている上に謎が多いため、アーケードモードでクリアした程度だとさわり程度しか分からない。ストーリー部分はほぼ家庭用に任せているといっても過言ではないだろう。公式の資料やインタビュー・その他諸々の別メディアでも情報を発信しており、散りばめられた謎を家庭用の発売前にあれこれ推察してみるのも一興である。
---ほぼ全てのアーク作品に言えるが((同社製作ストーリーが別会社のはずのP4Uにも言える))、このような「アーケードで投げっぱなし→家庭用(や資料)で完結」と言う形態を嫌っている人もいる。
-ストーリーの人気に比例するかのように個性的なキャラクター達の人気も高い。
--ブレイブルーにはアクの強いキャラクターが多く、多数のキャラ目当てのファンも生んだ。画像や動画の投稿サイトではキャラクターに焦点を当てたイラストや動画が、最近発売された格闘ゲームとは思えないほど多数の投稿がされていることからもその人気が伺える。
---公式もこれらの声に答えてか、クッションやねんどろいど等の数々のグッズを発売し、いずれも好評のようだ。
--キャラデザを兼任したプロデューサーが「自分の好みを凝縮させた」「学生時代から考えていた」というキャラも登場しており、それがヒロイン格の『ノエル=ヴァーミリオン』と渋さで作品を引き締めている『ハクメン』。
---このうち、ノエルは人気が高いとされる((AOU2008では使用率が1番高かったことや2009年時点で人気投票2位を取っている。))一方で、「ジンの監視役で世界を左右するほどの力を持っているが、戦闘以外の技能は壊滅的」と中二病的なテンプレ型ドジっ子で賛否が多い。また、戦闘スタイル((ガンカタをモチーフとしているが、2D格ゲーで表すのには無理があったようで動きがダサい。))((格ゲーの性能的な意味でも、ヒロインということで初心者に優しいドライブにした結果、レバー+Dボタンで無敵付きの強力な技が出る。このためガード中にDボタン連打という戦法がそこそこ強いため「擦りキャラ」として対戦を避ける人が多い。))に関しても評判が悪く、嫌っているユーザーはとことん嫌っていたりもする。
---ハクメンに関してはブレイブルーでも屈指の人気キャラである。ストーリーもさることながら戦闘モーションの格好良さが光る。特にアストラルヒートである『悪滅』の演出は必見。
--日本ファンの間では不評点として挙げられることもあるキャラ毎のデフォルトカラーだが、開発者曰く「海外向けにあえてこういったカラーリングにした」らしく、実際海外での人気獲得には(一部を除き)成功している。

***豊富なキャラの掛け合い
-本作の大きな特徴として、戦闘中のボイスパターンが非常に豊富な点が挙げられる。対戦中のあらゆるシチュエーションで専用のボイスが用意されている。今現在の格闘ゲームの中でもそこまで実装されている作品は少なく、世界観へのこだわりが感じられる。
--因縁のある対決など特定の組み合わせ同士でも「相手の名前を叫びながら攻撃する」といったように台詞が変化する。変化する組み合わせも多い。
--また、黒幕であるハザマは正体を知っているラグナ、ヴァルケンハインに対してのみ本性を表した荒々しいボイスになる。(アーケードのボスハザマのボイス)

***良質なグラフィック・音響面
-グラフィック面では『GGXX』からの正統進化が行われた。HD画質への進化により、キャラクターはよりきめ細かく、表情豊かに描かれている。背景CGも奥行きがあり、見渡せば細部まで作りこまれているのが分かる。また2D対戦格闘ゲームでは初の16:9ワイド画面を採用し、横に広いフィールドにて「動かす」自在さが溢れるプレイを楽しめる。
-BGM作曲は『ギルティギア』の企画者である石渡太輔が担当。氏の得意とするギターロックを基調としながら、多彩な楽器を用いてより広い音楽性でキャラや世界観を表現しており、その評価は『ギルティギア』に劣らず高い。
-キャラを演じる声優陣は杉田智和、柿原徹也、中村悠一を筆頭に一線で活躍する声優を多数起用。その魅力を高めている。

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**賛否両論点
***ギルティギアとの多数の類似点
-『GGXX』の後継作として出されたのが本作で、随所に『GGXX』との共通点がある。
--まず、ゲームシステムは概要だけ語ればほぼ『GGXX』と同じ。簡単になった一方で自由度は抑えたと言ったところ。『GGXX』のシステム自体が良好だったこともあり1作目から高い完成度を誇る。だが、「バリアガード」「バースト」「ラピッドキャンセル」といったシステムの根幹を為す部分が''あまりにも類似している''ことから『GGXX』の焼き直しに過ぎないと捉えた人もいた。
---ただし、シリーズが進んだ現在では「オーバードライブ」や「ガードクラッシュ」などのGGには無い独自のシステムも増え、一概に焼き直しとは言えなくなっている
--世界観も、「魔法体系の確立された未来世界」「過去の人ならざるものとの大戦で世界が一度混乱に陥った」という基礎設定は同じ。『ギルティギア』は「GEARとの聖戦と呼ばれる戦いが繰り広げられ…」、ブレイブルーでは「黒き獣との暗黒大戦と呼ばれる戦いが繰り広げられ…」といった具合。
---もちろん何から何まで同じというわけではなく、ブレイブルーでは魔法以外にも「蒼」という謎の力を中心に置いているし、作品ごとに「ループ」「パラレルワールド」といったテーマを用意してストーリーを展開するなど、差別化が図られている。
---また、全く進行していないギルティギアと違って、こちらは完結の見通しが付いているとのこと。
--主人公・ラグナとジンの構図は、設定・ビジュアル面においてギルティギアの主人公・ソルとライバル・カイを連想させる要素が多い。そもそもラグナの演技指示で「''ソルっぽくお願いします''」と頼んでいたりする。
-このような点は『GGXX』の難しさを敬遠していたプレイヤーを一定数取り込むことには成功したものの、『GGXX』からのプレイヤーからは「後継作が出て嬉しい」「ただの焼き直し」とその評価を賛否に大きく二分した。

***さらに激しくなった「コンボゲー」
-連続技の繋がりやすさから「コンボゲー」と呼ばれたギルティギアシリーズだが、本作ではさらに技から技に繋がりやすいように調整されている。
--このため、少なめの練習量で実戦的なコンボが出来るようになるように作られている。これが本作が初心者向けと呼ばれる所以である。
--コンボ補正は緻密に作り込まれており、簡単な大ダメージコンボや永久コンボは一切存在しない。コンボダメージはリスクとリターン、またはプレイヤーの練習量に見合っており、その点でのバランスは良い。
--「トレーニングモードが面白い」という意見もあるようにコンボを成功させることの気持ち良さがあり、非常に細かく設定された技の効果や補正を理解して最大ダメージコンボを考案するパズル的な面白さも強まった。
--その一方、打撃技一発一発のダメージは低めに設定されており、技を当てたらコンボを繋げてダメージを稼ぐのが前提の調整となっている。
-しかし、コンボの繋がりやすさと、先述したゲームスピードの低下のため、本作は対戦中のコンボの占める時間が長い傾向にあり、字面通りのコンボゲーとしての意味合いが濃くなっているが、それによる作業感・退屈さを訴えるプレイヤーも多く見られた。
--特にCSシリーズでのコンボの長さは問題視されており、CPではゲーム内容についてまず第一に「''コンボを短くした''」と発表。コンボを繋がりやすさはそのまま、ゲームスピードを早くしたこと、また「一回のコンボで一定時間が経つとすぐに受身が取れるようになる」というシステムを用いて改善を図っている。
-起き攻めを回避できるダウン関連のシステムとの兼ね合いか、多くのキャラにジャンプ攻撃や空中必殺技などで「相手を地面に叩き付けてダウンを奪える」という技を持っているため、連続技の〆にダウンを奪いやすく、起き攻めに移りやすい。
-コンボゲーの例に漏れず本作は全体的に攻めが強い傾向にあり、崩されてまたコンボ~という一方的な展開にもなりやすい。
--ある意味この点も「ツボにはまれば勝ちやすい」という意味で初心者向けな要素ではあるが。

//-また、長い受身不能時間や特殊なヒット効果を持つ技が多数用意され、それらを組み込むことでコンボを伸ばしやすい仕組みにもなっている。
//--ただし、同じ技を当て続けるループコンボになるのを防ぐため、特定の技を二回連続技に組み込むとそのコンボがすぐに終わるほどの補正がかかる「同技補正」((CSシリーズでは技の威力が大幅に減少、CPでは受身不能時間・のけぞり時間が大幅に減少する))というシステムがあり、「受け身不能時間が長く非常にコンボに繋げやすい技を用意してはあるが、多用はさせない」という形でバランスを取っている。
//↑補正に関する詳しい話は長くなるため省きます。

//--なまじ「コンボを簡単なものとする」調整が施されているため、「コンボを完走してダメージを与えるのが当たり前」としている傾向があり、立ち回りのみでダメージを稼ぐことが難しく、どんな状況でもコンボでダメージを狙うことを強制される。
//---基本的に主人公格のラグナとジン以外は総じて癖が強く、キャラごとの独自性をコンボに組み込まなければならないため、このゲームを始めたばかりの初心者にとってはけして容易なものではない。
//---最近では最速入力を要求されたりディレイ入力などタイミング合わせを要求されるコンボも発掘されており、Wikiなどでコンボレシピを覚え、長めのコンボ練習をこなす必要がある。
//---上に挙げた「補正」の多さもややこしさに拍車をかけており、確かに本作はテクニック面での敷居は低くなっているかもしれないが、知識面での敷居はむしろ高くなっている節もある。
//---コンボゲーと言われていた『GGXX』でも、殆どのキャラが短いコンボで火力を稼げた他、テクニカルキャラでも簡単な操作でそれなりのダメージをたたき出せた((遠距離キャラのヴェノムやアクセルでも簡単なコンボでそれなりのダメージを稼げる。))事から、この点は批判に挙がり易い。
//--連続技を拒否するシステムとして『GGXX』から「バースト」が引き継がれているが、本作の「コンボをしなければダメージを与えられない」という調整に合わせてか、バーストの使用に大きなリスクや回数制限がかかっているためなかなか使えない。
//-ただ、コンボの見た目自体については「テンポが悪い」「だらだらと長い」「繋がってなさそうなのに繋がっている」「作業感がすごい」などの理由であまり高い評価はされていない。

***個性的すぎるキャラクターの性能
-ラグナやジンといったスタンダードキャラは動かしやすいものの、「ドライブ」次第では『GGXX』以上に奇抜でトリッキーな動きをするキャラが多い。
--空中制御がふわふわしておりダッシュがワープで必殺技もトリッキーなアラクネ
--ドライブの風を使用することで空中で上下左右を自在に高速移動できるレイチェル
--自身とニルヴァーナの2キャラを同時操作する必要のあるカルル
--鎖を投擲し、追加入力で様々な角度から鎖の到達位置に移動可能なハザマ
-キャラごとに動きが大きく異なり面白いという声もあれば使用感があまり良くないという声も。
--また、ラッシュキャラという触れ込みやキャラ性能に対し「一度立ち止まって特殊ゲージを溜める」ツバキ((攻め続けながら特殊ゲージを溜められるGGXXの聖ソルとよく比較されて言われるが、ラッシュキャラでありながら「いつゲージを溜めるか」「いつ使うか」に個性が表れるキャラであり、批判一辺倒ではない。))や、投げキャラのテイガーが長いコンボをする((アーク製の投げキャラにはよくあることではある。だが1作目のテイガーがあまりにもコンボが無く、投げがメインという男らしい性能だったため惜しむ声がある。))といった光景に「コンセプトが迷走しているのでは」という声が上がることもある。
--他にもアラクネの「完封するかされるか」というあまりにも極端すぎる性能に対しては、それが気持ちよくて使うプレイヤーもいれば不快に思うプレイヤーもいる。
-シリーズ初期の頃は「遠距離をコンセプトに作られたのに意外と近距離もいけた」「前作が強すぎたのでドライブを弱くしてみたら最弱クラスまで落ちた」などの調整ミスもあり、個性を活かしたまま上手くバランスを取るのは難しいようだ。

***「相性ゲー」の傾向
-上記のようにキャラの個性が強い分、相性が大きいゲームである。そのため個人戦よりも団体戦が大きく盛り上がり、キャラ選択やオーダーの駆け引きなどが非常に熱い。
-シリーズによってはかなり厳しい組み合わせもある。友人とローカル対戦する際には複数のキャラを使えるようにしておいた方が良いかもしれない。

***ボタン数の減少
-『BB』では「ボタン数を増やすと初心者には分かりにくい」という事で、『GGXX』の5ボタン制から4ボタン制に変更。
--が、その代わりに細かいレバー入力での攻撃の使い分けをしなければならなくなっており((例えばGG時代だとレバー入力は地上では→+攻撃と↓+攻撃、ニュートラル入力(キャラによっては斜め下+攻撃)の使い分けぐらいだったのが、BBでは斜め下+攻撃を全キャラに実装。キャラによっては←+攻撃もある上に空中でも同様のレバー入力の使い分けを要求されることがあるとかなり増加。))、今度はレバー入力が忙しく暴発しやすいため、人によっては5ボタンの方が操作しやすいかもしれない。
--ただし、ラグナやジンといった比較的初心者向けのキャラはレバー入力の必要な通常技が少ないという配慮はされている。
-GGXX時代の5ボタンというのも初心者には操作しづらい配置だったため、それを改善しようとした事については評価されている。また、相手との距離によって異なる性能の通常技が無くなったことも上記のことを考えれば評価点か。

***その他
-笑いの種としてネットスラングを多用する傾向が強い。例としては「○○だろ常識的に考えて」「エターナルフォースブリザード((2ちゃんねるで考案され話題になった所謂「痛い名前の必殺技」ネタ。))」「ブロントさん((オンラインゲーム『FF11』に実在したプレイヤー。その間違いまくった日本語と、上から目線過ぎる態度の為に弄られまくり、ネタとして一ジャンルを築くまでになったが、現実的には『厨プレイヤー』及び『痛い人』であり嫌う人も多い。また、「恥知らずなカイ」などの煽りネタも生まれている為、不快に思うGGプレイヤーも存在する。))」ネタなど。
--ストーリー上シリアスな場面で使われる事はない。日常パートやギャグパート、PS3のトロフィーなどで使用される和み要素である。特に『CS』のストーリーモードでは「たすけて! ココノエ博士」という救済コーナー(『月姫』のオマージュ)があるが、ここで繰り広げられる寸劇では殊更に多用されている。
--このようなネタはウケる人にはとことんウケるが、発祥の都合上オープンな企業が使用する事を嫌忌される場合もある。
//ニコニコ動画でラジオ番組を行うような作品なのでそういう作風と割り切るべきだろう。
//↑「~べきだろう」といった限定的主観は公正視点にそぐわないので不要
-ギルティギアで言うところの『EXキャラ』+『GOLDカラー』にあたる『アンリミテッドキャラ』がある。
--パロディ技が多く取り入れられているなどお遊び要素が強く、他の格ゲーに詳しい人が見れば思わずニヤリとするものも。
--全てノーマルキャラからモーションを使い回しており、ノーマルキャラには無いモーションも多く見られたギルティギアの『EXキャラ』と比べると見栄えに欠けるとの声も。
//-『CP』でアレンジされた楽曲は全体的にサビが盛り上がらない(『Nightmare Fiction』等)、イントロや間奏がやたらと長い曲(『MOTOR HEAD』等)、度が過ぎるアレンジ(『X-MATIC((重苦しい曲から疾走感溢れる曲にアレンジされ、家族総出の乱闘にもカルルとレリウスの戦闘スタイルにも相応しくない物となった。))』等)が多く評判はあまりよくない。
//--また、何かとキーボードの速弾きが多用されており正直くどい。
//↑それは好みの問題でしょう。wikiに書くことではないかと
//↑今の方が好きという人もいるだろうと思って賛否両論の方に書いたわけですが。

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**問題点
//-対戦バランス的に明らかに強すぎるキャラクターの存在。(旧作品) ←シリーズごとの説明へ

//-相性ゲーの傾向 ←賛否両論へ

//-「ガードクラッシュ」があまりよく機能していない。(旧作品) ←シリーズごとの説明へ

//-キャラの動きの奇抜さ、ボタン数の減少など ←賛否両論へ

-『コンティニュアムシフト』シリーズが既にバージョンアップ版だけで数タイトル連続して発表ないし発売されており、マンネリ化が続いていた。
--内容も細かなバランス調整、変わったのか変わってないのか分からないような演出調整、キャラの追加も小出しでインパクトが薄いため、不満は多い。
--ただ、これは『CS』最初期verの基板クラッキング騒動への対策を急がねばならなかったためのゴタゴタの影響であり仕方が無いという見方は強い。
-対戦中、キャラの発したボイスが別のボイスに遮られて途切れる場面が多い。
-通常技の打撃の効果音やヒットエフェクトに爽快感が無いという不評も多い。斬撃音や斬撃のエフェクトはおおむね問題ないと言われているのだが、それでも多少の批判はある。
--とにかく軽かったりもっさりしていたりで、打撃技主体のキャラなどは特にそれが顕著。
--攻撃ヒット時の動作を変更してみたり、超必殺技のボイスにエコーを掛けてみたりと工夫は見られるものの、効果はどれも芳しくない。爽快感に乏しいという評価は相変わらず。
//-AC版でのストーリー投げっぱなしが酷い。
-アーケードモードのストーリーが完結しない
--CTはともかく、CS(II)、CPでは物語の途中で話が終わると言っても過言ではない。
---漫画で例えるならCSは最終戦直前で最終回を迎え家庭用という単行本で完結、CPの一部キャラに至っては物語途中で打ち切りみたいな展開も。((特にバレットはラスボスも因縁の相手でもなく、EDも唐突に野営のシーンで師匠の仇を探してることがわかりそこで話が終わるというもの))
--そもそも''家庭用で30時間を超えると言われるストーリー''を戦闘前デモ数回に圧縮できるはずもなく、根本的にアーケードでのストーリー展開に向いていない作品と言える。
---そのため新キャラクターとの絡みやストーリー背景を描いてメインのストーリーを追わないことも。
--このような作風はゲームセンターで軽くストーリーを追いたいプレイヤーには不評であり、アーケードで一応の完結を見せてほしいという意見もある。
---しかしCFにて、ようやく一応の完結を見せる模様である。
//---別に家庭用のようなストーリーモードは望まないが家庭用を買わないと結末を見れないのは酷い、1作品としてきちんと完成させてから出せという厳しい意見もある。
//---ただし、アーケードにストーリー求めるなという声もあるが、それなら最初からストーリーモードをAC版で無くせばいい。あるのならあるなりに完結させろというのは真っ当ではある。
//不満の声がないとは言わないですが、BLAZBLUEのストーリーをアーケードで完結させるのは不可能でしょう。「このゲームはアーケードで完結しないタイプの格ゲーであり、それを不満に思う人もいる」という書き方に変えました。

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**総評
//GGXXとはまさに「似て非なる」という言葉がぴったり当てはまる作品。その立場相応に良さも悪さもあるが、一つ弱点として確かなのが「独自性に欠ける」という点。~
//システム・演出・バランスなど、各要素は丁寧かつ良質に作られているが、そのいずれもが焼き直し感が強く、本作のみを見て語れることが限られることは、いずれ作品の価値を大きく損ねかねない。~
//しかしGGXXが完成されたが故に進化の袋小路に達し、時間が経つにつれユーザーが減り、新作を出すことも新規ユーザーを獲得することも難しい状況になっていたこと、~
//それに対するフォローとして本作が登場したことには、「血の入れ換え」を行うことで格闘ゲームというジャンルやコミュニティを存続させていくという重要な意味合いが込められているとも言える。
//↑ブレイブルーはGGXXのナンバリング続編ではないため比較は最小限にし、本作単体での評価・総評とします。
対戦格闘ゲームとしては、GGXXとはまさに「似て非なる」という言葉がぴったり当てはまる作品。~
GGXXのシステムが複雑化し、コアユーザーの人気とは裏腹に新規ユーザーの獲得が難しい状況になっていた中、~
ゲームスピードとコンボの難易度を下げた本作は、コンボゲーとしての敷居を下げることに成功し、多数のファンを獲得した。~
また、壮大な世界観・ストーリーもファン獲得の要因の一つであろう。~
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しかし、GGXXより長くなり重要となってしまったコンボ性と、~
ドライブ能力による個性の強すぎるキャラクター達を魅力と取るかどうかは人を選ぶところである。~
さらに、上記にあるとおりアップデートの頻度も高く、キャラによってはコンボパーツを1から組み直さないといけなくなる為、ついていけなくなったプレイヤーもいるのは事実。~
また、ストーリーも中二と揶揄されることもあるなど万人に評価されるシナリオではない。~
全体として癖の強い作品ではあるが、「合えば面白い格ゲー」と言えるだろう。

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**移植版
|対応機種|CT:プレイステーション3、Xbox360、プレイステーション・ポータブル、Windows&br;CS:プレイステーション3、Xbox360&br;CS2:プレイステーション・ポータブル、ニンテンドー3DS&br;EX:プレイステーション3、Xbox360、プレイステーション・ヴィータ|#amazon(B005QJ6HA2)|#amazon(B005QJ6GZ8)|#amazon(B005MNM2G0)|
|発売・開発元|アークシステムワークス|~|~|~|
|発売日|CT:【PS3/360】2009年6月25日、【PSP】2010年2月25日、【Win】2010年8月26日&br;CS:2010年7月1日&br;CS2:2011年3月31日&br;EX:2011年12月17日|~|~|~|
|定価|CT:【PS3/360】7,140円、【PSP/Win】5,040円&br;CS:7,140円&br;CS2:5,224円&br;EX:5,980円|~|~|~|
//|プレイ人数|人|~|~|~||
|判定|なし|~|~|~|
//|ポイント||~|~|~|

**概要(移植版)
-プレイステーション3やXbox360で発売された家庭用版ではオンライン対戦に対応。~
光回線の浸透により環境は良好で、『[[ストリートファイターIV]]』と並んで格闘ゲームのオンライン対戦の一般化の旗手を担った。

-VITA版はローンチタイトルでもあり、携帯機でありながらAC版・据え置き版と遜色ないクオリティを実現している。

**特徴(移植版)
-アーケード版では一人用モードをクリアしても何かを匂わせるだけの微妙なエンディングを迎えるだけだが、家庭用ではサウンドノベルを見紛うようなフルボイスで大ボリュームのストーリーモードが用意されており、一旦はきちんとした結末を迎える。キャラ専門層も満足。
--本筋となるストーリーの他にも、キャラを使ったネタ展開に特化したギャグルートへの分岐も存在する。
-ギャラリーモードも充実しておりストーリーモードで見たムービーやイラストのほか、美樹本晴彦や極楽院櫻子といった著名イラストレーターや漫画家が寄稿したイラストなども鑑賞できる。
-「CS2」というタイトルで発売されたのは携帯機版のみだが、PS3・360版「CS」でも「CS2」準拠のキャラクター性能に無料でバージョンアップ可能。ただし、DLCキャラは有料となる。
-「EX」は新キャラクターの「レリウス=クローバー」を追加した「CS2 ver1.1」を準拠に「CS」のDLCを全て収録し、新モードに「アンリミテッドマーズモード」と「アビスモード」を追加、更にストーリーモードでは「CS2」の新キャラのシナリオ4つに、「CT」のストーリーを再構成した総集編が追加されている。
--『スーパーストリートファイターIV アーケードエディション』のような追加DL版や『GGXXAC+』のようなアペンドディスク版の販売がないため、前作からのプレイヤーはフルプライスで買わされる羽目になってしまう。
---''要するに後出し完全版である。''「CS」で追加キャラやDLCを購入したプレイヤーへの救済措置はほぼ皆無。((ないことはないが「CS」のセーブデータがあればストーリーの進行度を引き継ぐことが出来るのみ。))

//**総評(移植版)

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**余談
-本作では「''ブレイブルーは多角的エンタメであり、格闘ゲームは一コンテンツ''」と公言されており、ゲーム以外にもコミカライズ、ライトノベル、ドラマCDなどのメディア展開に力を入れている。
--ゲーム本編の根幹に関わるストーリー展開を肝心のゲームそっちのけで繰り広げているため、「裏設定が見れて楽しい」「ライトノベルからゲームに入った」という意見も、「いつの間にか知らない設定やキャラが増えてて意味が分からない」「付いていけない」「どうせならゲームにも取り入れて欲しい」といった意見もある。
--この一環で本作の販促番組としてニコニコ動画上で「ぶるらじ」という出演声優陣によるインターネットラジオ番組が配信されている。
---動画というメディアを生かして、ラジオ中でパーソナリティが発したネタを拾ってそれに応じたアニメーションやネタ画像を表示させるなど、非常に凝った内容になっていることで有名で、ファンからはとても好評。
--『[[クイーンズゲイト スパイラルカオス]]』や『ロードオブヴァーミリオン』などのカードゲームに出演、音楽ゲーム『[[GROOVE COASTER]]』に楽曲やアバターキャラクターを提供するなどコラボにも積極的。また、フィギュアや抱き枕カバーなどオタク向けグッズも発売している。
--本作の、こういった「格闘ゲームはあくまでメディア展開の1ジャンル」と言う多角展開はアトラスのペルソナチームに高く評価され、ブレイブルーチームの開発で『[[ペルソナ4 ジ・アルティメット・イン・マヨナカアリーナ]]』が稼働する事となった。

-移植版の店舗別予約特典
--イラストが殆どセクシャルなイラストかつノエル・レイチェル・プラチナばかりで磯村知美((マコト・ナナヤ役の声優。))には「いやらしい」と突っ込まれたことがある。男性陣で描かれたのは、せいぜいラグナとジンしかいない上に比較的まともなイラストもこの二人の時だけ((EXTENDでは一応、ハザマとレリウスも特典イラストに使われているがポスターの使い回し。))。

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**シリーズ作品
***カラミティ・トリガー
2008年稼働の1作目。キャラは10人+タイムリリース2人(ボスキャラ)。この作品のアーケード版のみエイエムアイが販売を行っている。
-対戦バランスとしては、ニュー、アラクネ、レイチェルの名が「シューティング3強」として良く挙げられる。16:9の画面比率を生かした飛び道具によるゲームの制圧力は「''これは格闘ゲームじゃなくてシューティングゲーム''」と言わしめた。次点に半数以上のキャラに対して脱出不能なハメを持っていたカルルが挙げられる。同時操作するニルヴァーナとの連携はその見た目から「''バレーブルー''」と呼ばれた。
--ガードクラッシュが悪い方向に機能してしまった典型。遠距離からガードを強要できる「シューティング3強」をさらに強力にするだけの結果に。
-一方、3強の弾幕に対して対処法の乏しい鈍重キャラが弱キャラとされる。特に、いわゆる大柄な投げキャラである『テイガー』がかなり辛く、テイガー:ニュー、テイガー:アラクネの組み合わせは「詰み」と評された。
***コンティニュアム・シフト
2009年稼働。2人の新キャラを追加(家庭用版ではさらに3人追加)し、ガードクラッシュ等のシステムの一部変更・追加を行ったバージョン。イラストやステージ演出の変更、ボイスの一新なども行われている。~
それら以上に本作における最も大きな変更点はコンボ関係の調整。「ブレイブルーと言えばコンボ」というイメージを決定づけたのは本作と言える。
-前作では「コンボは繋がりやすいがコンボパーツに使える技はそこまで多くなかった、多そうなキャラは補正のかかり方が強くあまり伸ばせなかった」という傾向だったが、本作ではコンボパーツに使えるように特殊なヒット効果を付けた技が大幅に増えたり、補正のかかり方がアッパー気味に調整されている。
-この調整に特に恩恵を受けたのがライチとバング。バングは調整の結果全体的に性能が高いハイスタンダードなキャラとなり、ライチは前作から軽くなった補正による異常なコンボ能力でダメージとゲージを稼ぎ、一旦コンボを締めたら「ゲージを使った拘束力の高い飛び道具を撃ち再度セットプレイに持ち込み、崩したらさらにコンボ」という磐石の勝ちパターンを手にした。
-また、家庭用版のDLCでの追加キャラ2人は調整不足のためかこの2キャラと同等かそれ以上の強さを誇っていたと言われている。
***コンティニュアム・シフトII
2010年稼働。「NESiCAxLive」のロンチタイトル。CS家庭用版での追加キャラに加え、新キャラを1人追加したCSの再調整版。演出面はほぼCSと同じ。~
イケイケすぎたCSのコンボ関係の調整から、試合開始直後ではコンボは伸びにくく、ゲージを使う・画面端に追い込むなどでCS同様にコンボが伸びやすくなるといった抑揚を付けるよう調整が行われている。~
「全キャラ攻めが非常に強いため、どのキャラでも勝機は十分あるためキャラバランスが良い」と評されるようになったのも本作から。~
***コンティニュアム・シフト エクステンド
2011年に配信された「CS2」のバージョンアップ版(Ver1.10)。家庭用では「~エクステンド」というタイトルで単品で発売されている。新キャラをさらに1人追加。内容はCS2をさらにマイルドに調整したものとなっている。
***クロノファンタズマ
2012年稼働。新キャラ4人(家庭用版ではさらに3人)の追加に加え、「オーバードライブ」といった新システムの追加や、UIやステージの一新、既存BGMはアレンジを行って収録するなど大幅な変更が行われたバージョン。~
これまで抑え気味だったゲームスピードが速くなったのも大きな変更点。~
キャラバランスに関してはオーバードライブを利用したコンボでバーストを防ぎつつほぼどこからでも7,000を超えるダメージを出すハクメンやジャンプCにディレイをかけることにより運びつつダメージを取れ、全体的な性能もハイスタンダードなハザマを筆頭に「6強」と呼ばれるキャラが存在していたが比較的安定していたものの、家庭用版の追加キャラであるココノエはアーケード版の強キャラ以上に図抜けて強いと悪い意味で話題になった。~
2014年3月にはアーケード向けに新キャラとバランス調整を施したVer1.10が稼働。5月に家庭用向けのパッチが適用された。~
***クロノファンタズマ Ver2.00(クロノファンタズマエクステンド)
2014年稼働。新キャラ2人(うち一人は復活キャラ)を加えてさらなる調整を施した「クロノファンタズマ」の最終バージョン。アーケード版は通称「BBCP2」と呼ばれる。「オーバードライブ」をガードキャンセルでも使えるようになったのが大きな変更点。((ロケテスト時はガードキャンセルオーバードライブが硬直のないキャンセルオーバードライブ扱いで発動していたため殆どの地上技をガードしてGCOD>ジェネシックエメラルドテイガーバスターが確定する疑惑のあったテイガーなどに対して不安がる声があったが、本稼働時には発動に硬直が存在する通常のオーバードライブ扱いとして発動したため大きくバランスを崩すまでには至らなかった。))~
***セントラルフィクション
2015年稼働。新キャラ3人(うち一人はボスキャラ)を追加し、既存キャラの調整も行われる。
既存キャラの一部の必殺技が削除され、似た用途で使用できる新しい必殺技が追加された点や、積極的な行動を取るとオーバードライブゲージの増加やダメージの増加などの恩恵があるアクティブフロウ、オーバードライブ中にオーバードライブを終了することによって発動できるエクシードアクセルなどが追加される。