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星のカービィ ディスカバリー - (2022/08/21 (日) 01:08:02) のソース

//(2022/7/4 21:00追記)2022/07/04 (月) 18:13:01の編集者が編集競合を無視して編集していたため、その直前の版である2022/07/04 (月) 18:04:15の版に差し戻しました(この編集はスレの相談を経て行われたかなり重要なものです)。
//お手数ですがそれ以降の編集者さんは再度編集していただけるようお願いします(一か所COした19:39:49版のみ反映済みです)。
*星のカービィ ディスカバリー
【ほしのかーびぃ でぃすかばりー】
|ジャンル|3Dアクション|&amazon(B09Q5GM5PQ)|
|対応機種|Nintendo Switch|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|ハル研究所|~|
|発売日|2022年3月25日|~|
|定価|パッケージ版:6,578円&br;ダウンロード版:6,500円|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|周辺機器|amiibo対応|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|本編カービィ初の本格3Dアクション&br;かつて文明の存在した世界が舞台&br;3Dアクション初心者にも遊びやすい配慮が満載|~|
|>|>|CENTER:''[[星のカービィシリーズリンク>星のカービィシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
星のカービィシリーズ30周年記念タイトルであり、『[[スターアライズ>星のカービィ スターアライズ]]』(以下「前作」)以来の本編カービィとなる。~
本作は本編シリーズで初の3Dアクションとなっている。構想は10年以上前からあったものの、カービィ特有の課題や2Dとの相性の良さからこれまで実現しなかったことが開発者によって語られている(詳細は「余談」を参照)。~
しかし「すいこみ」や「コピー能力」といったカービィシリーズの特色を維持した上で、3Dアクションとしての遊びやすさも持ち合わせた出来となっている。

今回は、突如プププランドに発生した渦に吸い込まれたカービィが、吸い込まれた先の「新世界」で囚われの身となっているワドルディ達を救出するために冒険を繰り広げる。

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**システム
''コピー能力''
-シリーズおなじみのコピー能力は本作では&u(){12種類の系統に}分かれており、新登場は「レンジャー」と「ドリル」の2種類。
--レンジャーは手にした銃で星形の弾丸を放つ能力。
---照準が表示され、弾丸そのものも大きいため、命中させるのは難しくない。長押しで強力なチャージ弾を撃てる。
--ドリルは頭のドリルで一定時間地面を掘って進むことができる能力。
---任意のタイミングで地面から飛び出すことができ、飛び出した際には周囲の敵にダメージを与えることができる。
---潜っている間は大半のザコ敵や、多くの攻撃を安全に無視することができる。

-系統だけ見れば前作の28種類より減少しているが、コピー能力の進化によってそれを補っている。
--例えば「ファイア」については進化能力として「ボルケーノファイア」などが存在し、威力・射程が伸びていく。
--強化したとしても必ずしも完全な上位互換ではなく、デメリットがある進化能力も存在する。~
例えば「ソード」の進化能力である「ギガントソード」は威力や射程は大きく伸びガードの性能が上がるが、連打性能が下がり緊急回避ができなくなるといった大きなデメリットを持つ。
--コピー能力の進化には「せっけい図」と「レアストーン」が必要になる。
---「せっけい図」はコピー能力に対応するせっけい図がステージの各所に隠されているので、それを見つけることになる。
---「レアストーン」は後述する「トレジャーロード」や「コロシアム」(ボスラッシュ)をクリアすることで入手できる。
---クリア後はレアストーンを消費し、コピー能力毎の攻撃力を強化できるようになる。~
元の攻撃力が低い進化前の能力ほど、レアストーン強化も多く行える。これによって強化し尽くした進化前の能力は、上手く扱えたときの最大火力は進化後を上回るように調整されていることが多い。

-コピー能力を持つ敵を吸い込んだ際に自動で飲み込む「オートのみこみ」機能が追加された。初期状態ではオンになっており、ポーズメニューからいつでもオフにできる。

''ほおばりヘンケイ''
-前作の「フレンズ能力」に相当する、本作ならではの特殊システム。
--ステージ各所に設置された大きな人工オブジェクトをカービィが吸い込もうとすると、そのオブジェクトを頬張って特殊な能力を使用できる。
---コピー能力とは別であり、ほおばりヘンケイ中できるものはコピー帽子をかぶったまま吸い込み・ほおばりができる。
その代わり頬張り中はコピー能力のワザや空中ジャンプ・ホバリングは一時的に使えなくなる。
---ほおばりヘンケイは任意のタイミングで解除可能。解除する際にトリガーとなる「もの」を吐き出すが、「もの」はその場に留まる(奈落に落としたりしても基本復活する)ため、再度吸い込んでほおばりヘンケイできる。

''ワドルディの町''
-本作の拠点に相当するワドルディの住む町。~
本作ではステージでワドルディを助けることもミッションの一つとなっており、ステージで助けたワドルディの数が増えると町の施設が増えていく。

-町ではストックアイテムを購入したり、コピー能力を強化したりできる。過去作ではタイトルメニューから行えたミニゲームやボスラッシュ、サウンドテストなども町の施設として実装されている。
--ストックアイテムはSwitch作品では久々の登場であり、体力を回復するだけでなく一時的に能力をパワーアップすることもできる。1種類のみステージに持ち込め、任意のタイミングで利用できる。おなじみのマキシムトマトも持ち込み可能。

-ワドルディの町の「おとどけワドル便」で「プレゼントキーワード」を入力することで、アイテムやコインスターを入手できる。キーワードは町の中に隠されているだけでなく、公式Twitterなどで公開されているものもある。
--何度か利用すると限定のフィギュアが貰えるが、それ以外でキーワード限定の要素は無く、攻略が楽になる程度。

''フィギュア''
-ワドルディ救出と並ぶ本作の収集要素((本作の達成率はワドルディ救出率とフィギュア入手率で計算される。))でキャラクターやアイテム、オブジェクトをフィギュア化したもの。全256種と中々のボリュームがある。
--ステージ内にあるカプセルや、ワドルディの町にあるガチャルポンから入手できる他、一定条件を満たすことで入手できるものもある。
--フィギュアにはレア度が設定されており、☆1~☆5の5段階。☆3以上のフィギュアには説明文が設定されている。
--フィギュアは4つのボリュームに分けられており、ボリューム間の重複は無い。入手するカプセルや設置されるガチャルポンも各ボリュームに準じた色になっている。

-ガチャルポンはコインスターを消費してフィギュアを入手できるのだが、「2回連続でダブると3回目は未入手のフィギュアが確実に入手できる」という仕様があり、「いつまでも特定のフィギュアが出ない」ということはない。
--逆に言うと、未入手があるのにずっとダブってばかりの場合は、今のガチャルポンから入手できるものはもうコンプリートしており、残りは入手条件を満たしていない隠しフィギュアだけということである(ガチャルポンを回す前にも同様の忠告はされる)。
//-余談だが、ガチャルポンで手に入るフィギュアは各種9個まで所持数がカウントされ、カンストしたフィギュアの所持数には王冠マークが付く。全てのフィギュアに王冠マークをつけることは本作のエンドコンテンツの一つである。

''難易度''
-「はるかぜモード」と「ワイルドモード」の2種類から選択できる。シナリオ展開などは変わらないので好きなモードでプレイして構わない。モード切替はマップメニューからいつでも可能。
--「はるかぜモード」は初心者向けのモードで、体力がおよそ2倍になり、敵の数が減る・すっぴんでのはきだしで敵を狙いやすくなるなど、プレイしやすくなる。
--「ワイルドモード」は敵を倒したときにコインスターを落としやすくなり、さらに各ステージをクリアするたびに追加でコインスターがもらえる。

''ステージ''
-ワールドマップはワープスターに乗って移動することになる。
--ワールドマップではステージ以外でも調べられる隠しポイントがあり、コインスターを入手出来たり、トレジャーロードを見つけたりできる。トレジャーロードの詳細は後述。

-ステージは3Dになっている以外はこれまでのカービィシリーズと同じようにステージを攻略し、ゴールを目指す形である。
--「ワドルディを助け出す」という目的のためか、本作のゴールは金の檻(に捕らわれたワドルディ)で一貫している。一度クリアしたステージでは檻の中がコインスターの山に置き換わる。

-ステージにはミッションがいくつか用意されており、達成するとワドルディを助けることができる。
--道中でもワドルディが何体か捕らわれており、これを助ける事自体もミッション課題となっている。
--これ以外のミッション課題は達成するまで、または課題の一部を達成するまでは条件が分からなくなっているが、ステージクリア時に条件不明のミッションが残っている場合は上から順番に1つずつ条件がオープンされていく。
---ミッションクリアのタイミングは任意だが、ワールドボスに挑む際にはワールドで一定数のワドルディを助けておく必要がある。

-トレジャーロードは決められた能力と時間内にゴールを目指すミニステージ。初回クリア時にはコピー能力の強化に用いるレアストーンが入手出来る。
--1人プレイ専用で、クリアタイムの記録もされる。トレジャーロード毎に目標タイムが設定されており、目標タイムを突破した場合は初回に限り追加でコインスターが入手出来る。
--コピー能力の使い方を熟知していないと目標タイムどころか制限時間に間に合わないコースもいくつかある。
--トレジャーロードはエンディング到達には必須ではなく、ワドルディ救出にも関わることはない。全てのトレジャーロードをクリアするとフィギュアがもらえるが、目標タイム到達はこれに影響しない。

''2人プレイ''
-本作では一部を除き、基本的にステージ中であっても2人プレイと1人プレイを入れ替えることができる。なお2Pだけがやられた場合、一定時間で復活できる。
--2Pが操作するのはバンダナワドルディで固定である。
---バンダナワドルディはコピー能力の切り替えができないためかアクションが多岐にわたっており、槍を投げる遠距離攻撃や空中攻撃などを持っている。
--コロシアムは1人プレイと2人プレイでそれぞれ記録が分かれている。一緒にプレイするフレンドがいるなら2人プレイでもタイムアタック可能である。

''その他''
-本作ではカービィが水に入ると常に浮き輪で浮いた状態となり、潜れなくなった(何かほおばった状態で着水するとおぼれてミスになる)。代わりに、水上でも吸い込みやコピー能力による攻撃が可能である。これに関連し、能力星が水に触れてもすぐに消えなくなった。

-十字ボタンでは操作はできず、各方向に割り当てられたアピールをする。特に意味は無いがかわいい。
--町中のワドルディの近くでアピールすると反応してくれる。

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**評価点
''3Dアクションゲームとしての遊びやすさ''
-ホバリングやコピー能力といったシリーズの魅力は残しつつ、3Dアクションとしてうまく昇華されている。
-段差やステージの区切りは構造物によって明確に区切られており、隠し通路など意図的なものを除けば進路はかなりわかりやすい。
--カメラワークや操作感がライト層向けに調整されており、「当たったように見える攻撃はヒット扱いになるように判定を自動調整する((「3Dの視点によっては、軸のずれのために当たっていない攻撃が当たったように見えることがある」という事象への対策。))」「着地寸前にジャンプ入力しても着地したものとして判定する((開発陣の呼称は「ファジー着地」。カービィの高さを掴みづらいため着地したかどうかがわかりにくく、律儀に地上でのみジャンプを受け付けるとホバリングが暴発する現象への対策。))」など、3Dアクションへのとっつきやすさを上げている。また、遠距離攻撃やはきだしに追尾性能が付加されたり当たり判定が大きくなったりと、アクションそのものにも配慮がなされている。
--ほおばりヘンケイできるオブジェクトや目的地のランドマークは光るなどしてマークアップされ、迷う場面はほとんどない。

''慣れた人向けのやりこみ要素''
-ミッション、フィギュア収集やトレジャーロード、コロシアムのタイムアタックなどやりこみ要素は満載である。
--これまでの収集要素とは異なり、ミッションの達成条件は初期状態では見られない。プレイヤーはさまざまなアクションに挑戦したり、一見無意味に見える場所に立ち寄ったりする必要がある。
---最初こそノーヒントなミッションだが、ステージクリア時はその度に条件が1つずつ公開されるようになっているためコンプリートを断念しづらくなっている。
--トレジャーロードはただクリアするだけなら簡単だが、目標タイムは初見でギリギリ届くか届かないかというレベルでやり込みがいがある。一方で目標タイム達成は100%クリアには必要がなく、あくまで自己満足にとどめられているのは良調整である。
--本作のボスラッシュ最高難易度は(縛りプレイをするならば)シリーズ屈指の難易度を誇り、こちらもやりごたえ抜群。
---ただし本作ははるかぜモードや強力なコピーおよびパワーアップ効果といった救済策が多く、クリアしてフィギュアをもらうだけなら極端に難しすぎるわけでない。

-収集要素まわりのUIが全体的に親切。
--ステージクリアでミッション条件が明かされるのは先述の通りだが、他の収集に対してもありがたいフォローがなされている。
--捕らえられたワドルディは「わにゃ!わにゃ!」と助けを求めているのだが、これがそのままヒントにも繋がっており、ワドルディに近づくと音量が上がるようになっている。
--取りこぼしたせっけい図がある場合、町にいるものしりワドルディから場所を教えてもらえる。
--隠しステージはとあるアイテムを収集するのが目的となるが、部屋ごとにコンプリート達成するとその都度報告してもらえるため、取りこぼしが発生しづらい。

-クリアに必須ではないミニゲームもスコアやタイムアタックが可能となっているため、本編そっちのけで記録更新のためにのめりこめる。

''コピー能力システム''
-コピー能力そのものは上述のとおり12種類と少ないが、基本的には3段階ずつの強化が用意されており、性能やエフェクトが変わっていく。
--上位のコピー能力になると派手なアクションができるものもある。
---上述の遊びやすさとも被るが「プレイヤーが慣れた頃にアクションを増やす」という一面も担っている。

-能力の傾向はもちろん変わらないが、カービィの外見から能力の見た目など様々な変化があるためせっけい図を発見し、強化する楽しみも生まれている。
--強化版のアイスは氷弾を自由に作れるようになるため「どうやって弾を配置し、ダメージ量を増やしていくか」という新しい戦略性が生まれている。
--カッターは投擲後の長押しでカッターの空中固定が可能に。カービィの方に戻ってくるまでの軌道を任意に選択する余地があり、上手くダメージが重なると爽快。
--久々の本編登場となったニードル・トルネイドは大規模に再定義がなされ、敵やボスの出す星を巻き込んでぶつけるという実質的な投げ主体の能力に。ニードルは小ネタ程度の存在だった壁に突き刺さるという性質を、地面に突き刺すことで風に流されない(『[[カービィボウル]]』の地面に固定される性質に近いか)という特徴に昇華し、ステージギミックでの出番が増えた。

-一発系能力(クラッシュ・スリープ)が強化され、実戦投入可能な機会が増えた。
--クラッシュは高威力な全体攻撃ができるコピーだが、一度しか使えない上にそれまで使っていたコピーを捨てなければいけない事もあり、使いづらい一面もあった。しかし強化版のタイムクラッシュにはフォローが入っている。
---こちらも使いきりなのは同様だが、使用すると''少しのあいだ時を遅くして無敵になれる''という効果になっている。派手さもさることながら、これまでよりも大暴れがしやすくなっている。
--スリープは本作では寝ている間に少しずつ回復する過去にも一部の作品であった仕様が復活しており、積極的に取りに行く価値が増えている。進化後のディープスリープではなんと眠るタイミングを自由に決められる。そのうえ使用すると体力全回復+各能力がランダムにアップする強力な効果に。

''演出面''
-舞台はかつて高度に現代文明化されていた世界という、カービィシリーズでは例の少なかったもの。
--このことが行動範囲にメリハリを持たせつつ、本作の要となる「探索」の意欲を高めさせる効果を生んでいる。
--また廃墟が多いものの基本的に恐怖感をあおるような雰囲気にはなっておらず、シリーズ全体の雰囲気とのバランスは取れている。

-BGMも高く評価されている。
--静かな雪ステージ、ステージ展開と鮮やかにマッチした峡谷ステージ、背景ストーリーの重さに合致した隠しステージの曲は特に人気が高い。
--ラスボス戦のBGMは前作同様の組曲となっており、特に終盤からの盛り上がりは圧巻。曲の演奏タイミングに応じて遷移パターンが大量に用意されており、いつにも増してこだわりが深い。
--本作は''本編作品で初の声つきテーマソング''((派生作品も含めると『スーパーカービィハンターズ』の前例がある。また、声なしを含めると『夢の泉の物語』のオープニングで「絵かき歌」が流れる。))が用意され、ゲーム冒頭を盛り上げてくれる。
---この歌は架空言語で作られているため初プレイで聴くだけでは理解不能だが、日本語字幕がついている。~
「舞台となる新世界でかつて流行っていた」という設定で、新世界への想いを綴った歌詞はカービィとプレイヤーを歓迎するかのよう。本作を象徴するかのように、様々な場面でアレンジされている楽曲である。
---ちなみにこの演出は体験版ではカットされており、先にそちらを遊んだプレイヤーにとってはサプライズとなった。

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**賛否両論点
''トレジャーロードの目標タイムで厳しいものがある''
-トレジャーロードには目標タイムが定められているが、その目標タイムはかなりシビアなものが多い。
--大抵の場合、無駄な行動はほぼ許されない。一度でも落下すると目標タイム達成が困難となるものも。
---一部ステージのカメラワークは相当に劣悪。遠近感やカービィの現在位置の把握が難しく最適なルート構築が困難になっており、少なからず難易度を上げる要因となっている。
--さらに厄介なことに、再挑戦までの流れが地味ながらかなりストレスが溜まる。目標タイム未到達のままゴールしてしまうと、スキップ不能のリザルト演出に加え、問答無用でステージから退出させられてしまう。さらに再入場時の演出・ロードも加わり、非常に煩わしい。何度もやり直すことが前提になっている割には不親切な仕様である。

-トレジャーロードは大きく分けると、どれだけ早く敵を倒せるかの撃破系課題と、どれだけ早くステージを突破できるかの突破系課題に分かれている。
--突破系は運の要素が比較的少ないが、そんな中で難しいのがドラゴニックファイアで一定時間にクリアする課題。
---滑空を上手く制御しつつ、導火線が消えないようにしていかなければならず、文字通り少しのミスも許されない構成である。
---ドラゴニックファイアの滑空が制御しづらいという点も難易度の高さに繋がっている。
--撃破系は運の要素も強く、敵の行動次第でクリアできないおそれがある。そんな中で難しいとされるのがフロストアイスの試練。
---難易度こそ☆2(最大は☆3)だが、特に最後のワイルドフロストで躓きやすい。
---アイスの能力で攻撃を続けると中ボスであっても凍ることがあり、凍らせることができると一気に大ダメージを与えられるのだが、敵が特定の行動を取っていると凍結蓄積が急激にリセットされるという仕様があるせいで、運が悪いとなかなか凍らせられずタイムが伸びないことも。
--ただしアイテム屋で強化すれば攻撃力、スピード共に高められるので、目標タイムの突破はそれなりに簡単になる。ほおばり系など一部の試練は意味がないものもあるため全てとはいかないが…

-目標タイムのクリア報酬はスターコイン50であり、正直大したものではない。レアストーン自体はクリアさえすれば入手できるので問題ないわけだが、目標タイムがなかなかクリア出来ず数時間掛けてしまうケースもあるだろう。
--わざわざ時間を計測するからには目標があって燃えるし、目標タイムクリア報酬が大したことないのだからやりたくなければ気にしなければ良い、という意見もあるものの、目標タイムが定められると突破したくなるというのが人の性というものである。

''バランスブレイカーなコピー能力の存在''
-本作ではある隠しモードをクリアすると、そのラスボスをモチーフにした能力のせっけい図が手に入る。~
しかしこのコピー能力は『鏡の大迷宮』のマスター能力よろしく飛び抜けた強さを持っており、''攻撃性能・防御性能・移動制御のあらゆる面において壊れ性能と名高い。''
--デフォルトの攻撃力が作中屈指の高さに設定されており、長いリーチと連射可能な飛び道具を備えているため、特にテクニックが無くてもあらゆるボスを簡単に倒せてしまう。
--攻撃ボタンを押し続けると一定時間攻撃判定が巨大化するため、敵に近づくリスクを背負う必要が無い。
--そのうえこの能力を使うと回避モーションが変化し、やたら長い距離を安全に逃げ回ることができる。
--自力で存在に気づくのは難しいが、ある操作をすると''ホーミング能力を持った弾を遠距離に飛ばせる。''ステージが広くなった本作において、遠距離から安全に対処できるのは汎用性が高すぎる。
--極め付けに''一部の攻撃をヒットさせるたびに体力が少しずつ回復する''。回復手段の限られたコロシアムでは反則とも言える性質で、前作『スターアライズ』のコックカワサキと強力なドリームフレンズを合わせたようなやりたい放題っぷりである。
--これらの技は、特に難しいテクニックを要する事なく使えてしまうのが恐ろしい。従来作のハンマーのように敵に近づいたり攻撃タイミングを計ったりする必要は薄く、強力なボスも安全策を取り続ければ簡単に倒せてしまう。
//当たり判定増大化の技は溜め時間が非常に長く大きな隙を晒すため決してノーリスクとはいえません。また、ホーミング弾については通常では攻撃不能な位置に当たることが強力な点ですが、溜めを要する上に威力があまり高くないため、あくまで知っていると限られた状況で有利になるだけでありバランスブレイカーというには疑問符が付きます。

-あまりの強さからコロシアムの難易度を下げる要因になっており、プレイヤーによっては「この能力のお陰で簡単にクリアできてしまった」という声も。
--ただし解禁されるのは裏モードのエンディングを見終えたゲーム最終盤であり、その後に登場するコロシアムのコースは元々の難易度がかなり高い。この能力はとにかくクリアしたい人向けの救済策と見ることもできる。
--特に強化アイテム無しで挑むワイルドモードの難易度は伊達では無く、この能力をもってしても初見での完走は難しい。
--威力と安全性を兼ね備えたのがこのコピーであるが、威力を重視するならハンマー系統という選択肢も用意されている(特に最大強化時はボス戦タイムアタックにおいて飛び抜けて強力な性能を持っている進化系統が2つ存在する)。
--また、2種のコピー能力だけ3段階の強化が用意されているため、他のコピー能力は冷遇感が否めない。
---もっともその内片方の系統は1段階だけ、強化込みの性能が芳しくないものも存在する((ハンマー系統のワイルドハンマーが挙げられる。威力が高い代わりに速度が下がるタイプの進化版だが、エンディング後は更に強力な範囲に加え速度の欠点も改善されるマスクドハンマーが解禁され、速度が強化される進化版のコピコハンマーも最大強化でワイルドハンマーの火力をあっさり追い抜いてしまう。))が…

-隠しコピー能力を除くとレンジャーの最上位能力もしばしば強すぎる能力として挙がる。
--弾速が早く、全能力でも随一の射程を持ち、命中させやすい上にチャージショットは相当な高威力。本作は相変わらず過去作からの悪癖で「接近戦の範囲外へ忙しなく移動するパターン」「体当たりを継続して行うパターン」「射撃以外届かない場所に逃げるパターン」が様々なボスに存在するため、通常は手だしできない時間を攻撃チャンスに変えられるメリットは計り知れない。
--接近戦は弱いかと思うと、空中射撃時の炸裂弾が高威力でこれまた強い。射程は短いが広範囲に散布するため当てやすさも上々。
--''極めつけはジャスト回避からの射撃で、自動照準、遠距離対応、しかも威力もそれなりにある''というバランスブレイカーぶり。連続で射撃パターンを持つ一部のボスは''ボーナスタイム''とまで言われるほど。
---ダメージ効率を突き詰めるなら話は別だが、ハイリスク・ハイリターンでテクニックの習熟を要する他の能力と違い''お手軽で使いやすく、近付く手間もかからず、リスクがほとんどない''といい事づくめ。良く言えば初心者向け、悪く言えば他のコピーとのバランスがあまりに悪い。

''鬼畜ミニゲーム「コロコロ!タマコロカービィ」''
-このゲームは「木でできた小箱に敷かれた道の上で、Switch本体かコントローラーを傾けてカービィの形をした球をゴールまで転がす」というもの。~
要するに『[[コロコロカービィ]]』のようなゲームなのだが……
-''問題は、通常の3コースクリア後に解禁されるゲキムズ版''。
壁がない上に細い道を複数通らなければならず、そのうえ触れたら即死のゴルドーが妨害をしてくるせいで何分もかけてじっくり進んでゴリ押すのは不可能。
--あっさりミスになるためプレイヤーの腕前にもよっては100回以上のリトライも覚悟しなければならない。しかもリトライの度にコインスターを5枚取られるので、1回あたりは少額でも容易に出費が膨れ上がる恐怖のバランス。
---設定時間でクリアできれば賞金が出て元を取れるが、クリアだけでも精一杯なゲームで目標達成するのは困難を極める。
---夢中になって遊んでいたら、ガチャルポンや能力強化に使うコインスターが無くなるという事もありうる。プレイスタイルによっては真のラスボスが倒せずにワドルディのアイテム屋で強化アイテムを購入するお金が必要となり、金策を余儀なくされる。
--当然ながら生半可にクリアできるものではなく、軽い気持ちで挑んだプレイヤーから阿鼻叫喚の声が相次ぎ、その鬼畜っぷりは人によっては「''本作の真のラスボス''」とまで揶揄するほどで、[[同様のギミックが出てくる別のゲーム>スーパーマリオギャラクシー]]のトラウマをほじくりかえされた者、''腹いせにタマコロ屋をコピー能力で襲撃''した者は数知れず。良くも悪くも話題を集めるミニゲームとなってしまった。

-しかし幸いなことに、実はゲキムズ版は100%クリアには一切関係無い。
--達成度に関わるのは通常版全クリアのフィギュアだけであり、ゲキムズ版はもっと楽しみつくしたい人向けのおまけと見ることもできる。
--ただし本体やコントローラーを傾ける「ジャイロ操作」自体が普段のゲーム性と大きく異なるため、通常の★3に関しても、プレイヤーによってはかなり苦戦する要因になる。
--また「はららく!ワドルディカフェ」も最高難易度はやや過度に難易度が高い。

''エンディングの展開について''
#region(ネタバレを含むため折りたたみ){}
-物語の最終局面において、エフィリンは世界の崩壊を止めるために自らを犠牲にするという展開になる。エフィリンとの突然の別れに、カービィが近年の作品では珍しく悲しげな表情を見せ、エフィリンとの別れを惜しむ展開となるのだが…。
--カービィがうつむいた次の瞬間には、エフィリンが帰ってきて再開となる。どうしてエフィリンが無事だったのかは作中で語られるものの、それを踏まえてもエフィリンが消えてから帰ってくるまでが早過ぎ、拍子抜けとなってしまう。
--カービィが悲しい顔をしたままエンディングというのも締まらないが、感動が台無しになってしまった感も否めず、意見が割れている。
#endregion

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**問題点
''一部アクションの説明不足''
-ポーズ画面で操作説明が見られなくなった。
--00年代以降のカービィシリーズでは、ポーズ画面からコピー能力ごとの操作説明が必ず見られるようになっていた。しかし本作では「従来の説明文がフィギュア解説で見られる((ほおばりヘンケイやボスの解説もフィギュアでなされている。もっとも、操作説明はないが))だけになっていて、詳細な操作方法がわからなくなっている。
--各コピー能力には複数の技が用意されており、説明が無いとわからない特殊な仕様も存在する。使い方を完璧に知るにはネットで攻略情報を調べる必要があり、不便極まりない。
--ぶき屋のワドルディに話しかけると重要な操作を教えてもらえる事がある。逆に言うと、そうしてわざわざ話しかけないと認知する手段が無い。
--説明不足で問題が生じている技には以下のようなものがある。
---ファイアなどで導火線に着火したあと、大砲に入っているときにZRを押すと導火線の進みが早くなる。これを知らないとクリアできないトレジャーロードがあるにも関わらず、ゲーム内でプレイヤーが知るにはぶき屋ワドルディへ話しかけるしかない。
---アイスやギガントソードの使用中、ガード時の削りが無くなること。後述するワドルディ救出ミッションにおいてかなり有用な情報なのに、知る方法が無い。
---アイス使用中の回避方法。この能力だけ回避の仕様が違い、''スティックを倒したままガード解除''で短距離の回避になっているため、「アイスだけガード中無敵になる代わりに回避できない」と勘違いするプレイヤーが続出した。
---その他「スライディング中にしか出せない追加攻撃の存在」「すいこみ、ファイアやアイスは攻撃+ガードで方向を固定したまま移動できる」「最後の隠しコピーの仕様全般」「-ボタンでY長押しよりもすぐに能力を捨てられる」など、細かい説明不足は多岐にわたる。
---操作の簡略化のため、「空中専用技」「助走中の攻撃技」がなくなってしまったコピー能力も多い。

-上記の説明不足全てを上回る問題として、''重要テクニックである回避アクション、ひいてはジャスト回避がゲーム中で一切説明されない。''
--アクションに駆け引きを生み出し、コピー能力によっては大技を叩き込めるなど、本作の肝とも言えるテクニックにもかかわらず、説明は無い。クリアしてからネットで存在を知り、損をしたというプレイヤーは後を絶たない。
--元々カービィシリーズはガードや回避をしなくても十分クリア可能となっており、これらを使う習慣が無いプレイヤーは少なくない。この点も存在の気づきにくさを助長している。
--厄介なことにSwitchソフトは基本的に説明書の類が存在せず、ゲーム内マニュアルなども全く存在しない。
--実は体験版のみロード中に説明が入るため、こちらを先に遊んだプレイヤーはジャスト回避の存在を認知できた。製品版で説明されなかった理由は不明である。

''要所のテンポの悪さ''
-ロード時間はそれほど気にならないが、演出によって要所で過剰に待たされる事が多い。
--特にステージクリア時はまずリザルトで救出したワドルディの表示、条件解放、スターコインの加算、入手ガチャルポンのチェックを終えてステージ脱出演出に入る。~
ここまでは良いが、その後ワールドマップにて「次ステージ出現」「救出したワドルディの移動」「ステージにクリアマーク付与」「トレジャーロード出現」、といった演出が''それぞれワンテンポ置いたウェイトを挟みながら行われる。''いずれもスキップ不可。~
場合によってはさらにコンプリート演出も追加されるため、最低でも30秒前後、長い時には1分近く待たされる。さすがにこのテンポの遅い演出をステージ毎にやられるのは…。

-ステージのリトライ機能が無いためやり直しにかかる時間も長い。
--リトライが必要になる場面は決して多くないが、それでも一部のワドルディ救出がこの問題をモロに受ける。特に際立つのが''ワドルディ救出の鬼門・ノーダメージクリア''。
---これは名前の通りボス戦をノーダメージでクリアするというものだが、本作は体力を上げる手段や回復する手段は豊富にある一方、ダメージそのものを無くす方法は殆どなく、あっても何かしら制約がある。このためノーダメージクリアには抜け穴があまりなく一気に難易度が跳ね上がる。だが達成度を100%にするためにはこれらを必ず達成しなくてはならない。
---ミリでも削られたらやり直すしかないわけだが、リトライ機能がないので''「失敗のたびに毎回ステージ外へ脱出してから再度入り直す」''という手順を取らねばならない。~
やや長めのステージ入出時演出とロードでもストレス要素なのに、目的のボス・中ボスまでステージを再び踏破する事となる。結果的に再挑戦までの手間が非常に大きい。
---特に4-4では狭い空間で2体同時に登場する中ボスが条件対象で、これらは巨体の2体が同時に遠近綯い交ぜの攻撃を仕掛けてくるだけでもパターンが読みづらくて厳しいのに、''ガード貫通技を使ってくるので無傷ガードが通用しない。''~
ただでさえノーダメージ系の最難関とされる上、''挙句の果てに場所がステージのほぼ最奥''。さすがに性質が悪いと言わざるを得ない。~
アクションに慣れたプレイヤーでも結構な難易度なのだから、初心者は推して知るべし。

#region(少しでもリトライの手間を減らすための対策例){}
---アイテム屋で強化を行う、エンディングを見たあとでコピー能力を強化するといった方法で攻撃力を高めるのが最もスタンダードな対策。ほとんどの相手は1,2撃で倒せるようになる。だが強化に必要なレアストーンの問題と、一部は依然として事故率の不安が残る。
---あえてやられてゲームオーバーすればステージを出ずに直前のリトライポイントから再開することもできる((しかも有効なコピー能力敵が直近に配置されている))が、わざとカービィを痛めつけることになり、気分の良いものではなく、時間((前述の通り、転落したり壁や天井に押しつぶされても即ミスではなくなっている。))もかかる。
---無敵状態で連続攻撃できるタイムクラッシュを強引に持ち込むという手がある。2Pのワドルディで道中の敵を蹴散らすか、吐き出した能力帽子が消えないうちに中ボス敵の出す星を吸い込んで攻撃し、直後にタイムクラッシュを回収するという流れを繰り返す。
#endregion

-ステージをクリアしないと道中で達成したミッション(ワドルディ救出)が記録されない。
--序盤は探索をせずに進むだけなら比較的速やかにクリアできるステージがほとんどとはいえ、それでもゴールを目指す作業とも言える時間を過ごす事に変わりはない。
--またストーリー終盤以降はクリアに時間がかかるステージもあり、収集物を取り逃がしたり、前述した高難易度ミッションに失敗したりするとかかる時間は一気に増大する。
--システムで述べた通りミッションはステージをクリアするごとに1つずつ内容が明かされていくため、進め方次第では、同じステージを最大で5回クリアする事が必要になる(1回目でクリアできるミッションも十分あるため実際は2~3回程度で済む事が多いが)。
--コピー能力のせっけい図もこの方式が取られており、長い時間をかけ複数回ステージをクリアしてワドルディの町に戻った直後に「そのステージにせっけい図がある」と言われて出直す羽目になる事もある。
---ステージ選択画面で設計図の有無や入手状況を確認できるようにした方が良かったのではないか。
--『[[あつめて!カービィ]]』のように近道を用意したり、3を除く数字カービィのように「途中でステージを出てもミッションはクリア扱いになる」などの救済措置があってもよかったのではないだろうか。

-ワドルディのどうぐ屋で購入できるアイテム「アタックアップ」「スピードアップ」は重ねがけが可能だが、実際に行うには手間がかかる。
--原因は「ストックアイテムとしてのテイクアウト」しかできない上、購入も使用も一度に1つずつしかできない。重ね掛けするたびに購入と消費を重ね掛けしたい回数分繰り返す必要がある。まとめ買いや複数同時使用のシステムが欲しかった所。
---ワドルディカフェと統合して「アタックアップ」「スピードアップ」もイートインをできるようにすれば幾分か楽になっていたと思われる。ワドルディカフェで購入できるようして問題はなかっただろうし、使用できるタイミングを遅くしたいなら「ゲーム進行によって品物が増える」というシステムにも出来たはずである。
//些細な問題なのでCO

''一部視認性の悪い部分がある''
-3Dアクションの宿命といえばそうなのだが、どうしても気になるレベルで視認性が悪いシーンがある。
--根本的にカービィというキャラクターが小さくしかもピンク一色なため、見失いやすいという一面が開発スタッフからも指摘されており、ボス戦でエフェクトが激しくなるとそれが顕著になる。
--表エンディング後にプレイすることになる裏ステージでは、ステージ全体が暗い一色に染まっている演出がなされており、ザコ敵の攻撃や小さいブロックが見えづらいシーンが多い。特に、終盤は画面が赤やオレンジ色に染まり、ボスの攻撃も溶岩や火柱を用いた赤いエフェクトや、ピンク色のカービィされも同化して視認性の悪さに拍車がかかる。
---過去作はコピー能力やアイテムで色を変える事もできるソフトもあるため、本作でも導入すれば幾分か改善されていたと思われる。
--インタビューなどで3D空間でのカメラワークなどにも趣向を凝らしたということが語られ、事実として大半のシーンにおいて視認性が気にかかることがないからこそ、こういったシーンの存在が余計に気にかかるものである。

''レアストーン関連''
-コロシアムのクリア報酬以外は入手できる数が限られており、その割に能力強化に必要になる数が膨大なため需要に対して全く足りていない。
-クリア後には能力の威力を上げることができるようになるためさらに必要数が増えるのだが、全能力の最上位のみでも相当な数が必要なので、もし全ての能力を全段階強化したいとなれば必要数合計は300個を超える。ステージで入手できる数を差し引いても、''コロシアムを100回以上の周回を覚悟しなければならない''。
--そのコロシアムだが、難易度コースの3段階のうち1段階目と2段階目はどちらもクリア報酬がレアストーン1個しか手に入らない。~
3段階目についてはレアストーン3個となっているが、最後の最後に挑戦するコースとして難易度がかなり高いので、レアストーンを稼ぐなら必然的にコロシアムの1段階目をひたすら周回することになる。これにより回数を重ねるにつれて飽きと作業感も重くのしかかる。なぜ2段階目が1つしか入手できないのかは謎で、こちらは実利面でも難易度でも不遇と言わざるを得ない。
--レアストーンの設定上、ステージに転がっているのは不都合であるのは確かだが、コロシアムの報酬をもう少し増やすか、他の入手手段があっても良かったのではないだろうか。

-レアストーンはゲーム終盤に未入手のフィギュアとも交換可能になるが、あまりに釣り合っていない。
--上記のようにレアストーンの需要が高い上、ガチャルポンから出るフィギュアは数回に一度の頻度で必ず未入手のものが出るようになっている。そのため貴重品のレアストーンを渡してまで未入手の物を手に入れる必要はほとんどない。要はガチャを回した方が効率が良く、この交換はぼったくりも甚だしいものとなっている。
--このワドルディに頼る必要があるのは、どうしてもコインスターが無くて金策が面倒な時くらいとなる。もっとも、その頃にはレアストーンの使い道が他にはなくなっている可能性もあるが。

''対戦型のサブゲームがない''
-カービィシリーズではおなじみとなったサブゲームだが、本作では対戦型のサブゲームがない。

-コピー能力が減ったためか「コピー能力を持つ敵」の種類がやや少ない。
--本作初登場の「ドリル」「レンジャー」や従来の作品では一回使い切りの「クラッシュ」「スリープ」は無理があっただろうが、「ファイア」「カッター」は「夢の泉の物語」が初出にも関わらずコピーできる敵がそれぞれホットヘッドとサーキブル一種だけ。
---「ファイア」は「Wii」から「ロボボプラネット」までの作品では「フレイマー」「ガルボ((「トリプルデラックス」に限りザコ敵のガルボは登場せず、中ボス版の「フレイムガルボロス」だけ登場する。))」と言った敵が登場するため、これらも登場させた方が良かったと思われる。
---「カッター」も「3」「64」のカパーや「Wii」のジャックルを登場させて良かったと思われる。特に「カパー」に関しては遊泳中も吸い込みが出来るようになったシステムとの相性も良かったと思われる。

''台詞テキストについて''
//-本作では主要キャラのエフィリンや終盤の黒幕の他にも、バンダナワドルディと町の各施設のワドルディ達がセリフ付きで喋る。~
//しかし、バンダナワドルディはともかく、町のワドルディ達は全員が「ですます調」「カービィをさん付けで呼ぶ」という同一の口調で統一されている。そのためせっかく各々の格好が違うにも関わらず、没個性的な印象が否めなくなっている。ただし、アニメ版においてはワドルディは個体毎の見分けが付かない設定で、運勢も同じなどといったキャラ付けがなされている為、それを踏襲したとも取れる。
//--ごく一部では、モブ住民が似たようなキノピオばかりで統一された『[[ペーパーマリオ スーパーシール]]』の苦い記憶を思い出したという人も…
//些細な問題なのでCO
-バンダナワドルディは他のワドルディ達と口調が違うだけでなく、本来自分の主であるはずのデデデ大王を呼び捨てにしており、過去作の描写との整合性が取れていない。
--もっともフィギュアの説明文では「デデデの部下」とは記されておらず、同年に公式で「カービィシリーズの各作品はパラレルワールド」と明言されているため、本作では部下ではないのかもしれない。事実として、熊崎信也はインタビューでバンダナワドルディはデデデ大王の部下よりもカービィの友達に近くなったと語っている。
-また、クリア後はデデデ大王とメタナイトも町の住人に加わるが、前者はお供のワドルディ、後者はエフィリンが代わりに会話する形式のため''直接話しかけることすらできない。''
--『バトルデラックス!』等では普通に喋っていたことを考えると、なぜ普通に会話させてくれなかったのか疑問符がつくところ。


''ものしりワドルディ''
-「ワールドワイドな情報」には「全国のプレイヤーがガルルフィを倒した数」など人によっては実用性が感じられないものも存在するため、知りたい情報を知るのに手間がかかることも。
//ニンテンドースイッチオンラインに加入していない場合は「ニンテンドースイッチオンライン」に加入するかどうかを聞いてくる。
//未加入時に聞かれるのは本作に限った話ではない
//--しかも「ワドルディ救出」のヒントはない。
//些細な問題なのでCO

''一部2Pがいない方がいいステージ構成となっている箇所がある''
-バンダナワドルディは上述の通り性能面では悪くないが、やはりコピー能力を持っていないという性質上使いにくいステージもある。
--例えば溶岩地帯では、カービィはアイス能力で移動した場合、溶岩の上を凍らせて滑れる、という性質があるのだが、バンダナワドルディではどうしようもない。
---溶岩を凍らせているわけではなく、カービィが移動している際に一時的に溶岩上を滑れる、というだけなのでカービィが道を作ってあげる、ということはできない。
--他にも、一度通ると床が落ちる仕掛けがある場面ではカービィの移動を邪魔してしまうことも。
---特にほおばりヘンケイが必要な場面だと、カービィはホバリングができなくなるため致命的となってしまう場合もある。
--ただ、全体的に見てこういったバンダナワドルディが使いにくい場面はそれ程多くないため、多少そういった構成がある、といった程度の問題ではある。


''プレゼントキーワードをまとめて入力できない''
-おとどけワドル便でプレゼントキーワードを1度入力すると、カービィの家に置き配される荷物を受け取らない限り次のキーワードが入力できない。
--キーワードの数が膨大というわけではなく、クリアに必須でもないのだが、往復距離があるため、地味に面倒くさい仕様である。

''ゲームバランスを崩すバグの存在''
-発売の半月後、ハンマーを使ってある手順を踏むと超高度ジャンプができるバグ技が発見された(通称''ハンマーバグ'')。
--本作はホバリングに上昇制限が付いているが、この技を使うことでショートカットをしたりステージの外へ行ったりできるようになり、話題となった。
---3Dアクションでカービィが好きなだけ飛べると何が起きてしまうのか、その恐ろしさが垣間見えるバグである。
--しかしこの機能によってハンマーのトレジャーロードはショートカットし放題となり、ボスラッシュの最低難易度「メタナイトカップ」は意図しない動作によって''最短1戦でクリア扱いとなる''など、タイムアタックが破綻することに。
---本作はシリーズで初めて世界ランキングを導入しているため((世界ではなく地域規模であれば、3DS作品ではすれ違い通信を通じて近隣プレイヤーと速さを競う要素があった。))、大きく不都合が生じている。

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**総評
初めての3Dアクションのカービィ本編作品であるが、ライト層にも遊びやすく誰にでも手に取りやすい出来となっている。探索を考えればボリュームも十分であり、これまで同様の遊びを楽しめる。~
荒廃した世界という設定こそあれ、カービィらしくポップな雰囲気は壊していない。シリーズおなじみのコピー能力も数こそ減ってしまったが、能力強化の要素を付与しつつしっかり3Dでも遊べるものになっている。~
カービィらしさを残しつつ新たな舞台に飛翔した、カービィシリーズ30周年に相応しい一作である。

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**余談
''3Dカービィ誕生までの経緯''
-90年半ば、マリオやゼルダといった任天堂の人気タイトルは次々と3Dアクションゲームへと切り替わっていったのだが、『星のカービィ』の本編シリーズは『[[64>星のカービィ64]]』のように3Dグラフィックを採用する程度にとどまり、ゲームシステムはあくまで2Dアクションのスタイルとなっていた。
--ただし番外作品ではレースゲームに近い『[[カービィのエアライド]]』のような例もあったりはした。

-2000年代後期には開発元のハル研究所が3Dカービィの開発に取り組んだものの、期待された完成度に仕上げることはできず、カービィの3D化はこの後10年近くの長い休眠状態へと入っていった(ちなみにこの企画は更なる没案を経て、2011年の『[[星のカービィ Wii]]』として結実している)。[[参考リンク>https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/sukj/vol1/index.html]]
--2Dアクションゲームの3D化には「カメラワークの調整が難しい」「敵への攻撃が当たったかどうか分かりづらい」など様々な障害があり、カービィシリーズのスタッフのノウハウだけでは作り込みが難しかったとされている。
//--カービィに限らず、『Bubsy 3D((海外市場で展開されていたアクションゲームのPS1版(シリーズ作品のうち、日本でも『やまねこバブシーの冒険』がSFCで発売されている)。あまりの完成度の低さから、海外レビュアーからは「PS1最悪のゲーム」の一つに数えられている。))』『[[ロックマンX7]]』『[[聖剣伝説4]]』など急な3D化にスタッフが対応できなかった失敗例はいくつかある。
//あまり「他のシリーズはダメだった、だがカービィは出来た」といったことを強調するのもよろしくないのでCO

-こうして一度は潰えた3Dカービィの企画だったが、2016年発売の『[[星のカービィ ロボボプラネット]]』ではカービィを3D操作するサブゲーム「カービィの3Dチャレンジ」が登場。使用アクションはすいこみ・はきだし・ホバリングといった基本操作のみだが、ある意味ではタイトル通りの「カービィの本格的3D化に向けた実験作」と見る向きもあり、ファンの期待を煽る作品であった。~
その後は「3Dチャレンジ」を発展させた『[[カービィのすいこみ大作戦]]』を挟んだのち、3D空間でのコピー能力使用を可能とした『[[カービィ バトルデラックス!]]』が発売されている。
--そして『星のカービィ スターアライズ』の最終アップデートが終わって久しい2019年9月に、ハル研究所は「全く新しいカービィ作品」のプロジェクトスタッフを募集する([[当時のリンク>http://web.archive.org/web/20190904031613/https://www.hallab.co.jp/recruit/r_prj/201909/]])。のちにこのプロジェクトは本作の開発に関する企画だったことが明かされている。~
そして、本編として初めての3Dアクションのカービィである本作が生み出された。
//ゲームの直接的な説明ではないので移動

''エフィリン黒幕説''
-本作のパートナーであるエフィリンの存在は、初報から少し遅れて発表された。

-かわいらしいマスコットキャラクターとして注目を集めたのはもちろんだが、シリーズ作品を知るカービィファンは彼を見ただけで''[[過去の>星のカービィ Wii]][[シリーズ作品>星のカービィ スーパーデラックス]]''で起こった事を思い出し、''あまり情報が出ていない段階からよってたかって「裏切りそう」「本作のラスボス」などと決めつける珍事が発生した((補足すると実験動物を彷彿とさせる欠けた耳や、PVで彼を模した不気味な人形が映し出されたりと発売前から怪しい要素はあるにはあった。))。''
--SNSなどの検索エンジンで「エフィリン」と入れると「裏切り」「黒幕」「ラスボス」「エフィリンソウル」と言った不穏なサジェストで溢れかえり、ラスボス化した時の想像図まで投稿されていた。こうした扱いは日本特有のネタではなく、英語圏のカービィファンの間でも起きていたようである。
--中には[[同様の展開が含まれる同時期のゲーム>Pokemon LEGENDS アルセウス]]を引き合いに出す声も存在した。
--ちなみに『[[タッチ!カービィ スーパーレインボー]]』のパートナー・エリーヌも発売前は同様に扱うユーザーが少なからずいた。ただしこちらは番外作品かつ普及率の低かったWii U作品と言うこともあり、エフィリンほどのムーブメントとはならなかった。

-もちろん全てのファンが黒幕扱いしていたわけではなく、最後まで仲間だったキャラクターを引き合いに「裏切らない」と予想するユーザーや、「裏切らないけど洗脳されて襲ってくるかもしれない」と予想するユーザーもいた。
--結果的に「エフィリンが敵か味方か」という予想は発売前の楽しみの一つとして受け入れられ、本作はネタバレを封印してまで真相を確かめに行ったユーザーが多かったようである。
#region(ちなみに発売後は…)
-物語の結末はあえて割愛するが、本作発売後のサジェストはそれまでとうってかわって「''エフィリン ごめん''」が真っ先に出てくるようになっている。
--ただし上記に挙げられた予想の一部はとある形で的を射ている。
#endregion

''ハンマーバグに関するネタ''
-真ラスボス戦でハンマーバグを使うことで''ラスボスをSwitchの処理限界まで増殖させることが可能となっている。''
--このステージの外には再戦時にボスを再出現させる判定があるのだが、第2形態に移行した後は元のボスがいないものとして扱われてしまい、既に第2形態のボスがいる状態で通過すると新たにラスボスが登場してしまう。
--5、6体出せば負荷に耐えきれずSwitchがフリーズするため、本体にもダメージを与える危険なバグ技となっている。どうしても試したい場合はくれぐれも自己責任で。

''その他''
-発売前に体験版が配信されている。製品版へのデータ引継はできない。
--条件を満たすことで製品版で使用できるプレゼントキーワードを確認できる(全2種類)。

-ワドルディの鳴き声は『[[バトデラ>カービィ バトルデラックス!]]』でアニメから逆輸入されているが、ゲーム中の台詞で「わにゃ」と表記されるのは本作が初めてである。

-評価点で触れたように、開発段階では敵の攻撃頻度が課題として立ちふさがっていたのだが、その時の微笑ましいエピソードは何かと語り草になっている。
--発売元の任天堂からは「ほとんどカービィがダメージを受けず、難易度が下がっている」というダメ出しを受けていたのだが、ハル研究所の開発陣がその原因を振り返ったところ「''カービィがかわいそうだと思ったから''手を緩めてしまった」のだとか。

-売上
--発売から15週間で全世界累計セールスが400万本を超え、「星のカービィ」シリーズ最大のセールスとなった。([[2023年3月期第1四半期 決算説明資料>https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2022/220803_2.pdf]])

-セーブデータ連動で、『カービィのグルメフェス』側にBGMが追加される。