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JAWS UNLEASHED」(2022/10/13 (木) 09:22:50) の最新版変更点

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*JAWS UNLEASHED 【じょーず あんりーしゅど】 |ジャンル|アクション|&amazon(B0009VAU14)| |対応機種|PlayStation 2&br()Xbox&br()Windows|~| |発売元|Majesco Games|~| |開発元|Appaloosa Interactive|~| |発売日|2006年3月23日|~| |定価|$19.99|~| //↑https://www.4gamer.net/games/017/G001749/ |備考|''日本未発売''|~| |判定|なし|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -かのサメ映画の名作『JAWS』をテーマとしたアクションゲーム。舞台も「JAWS」と同じく、アミティ島。もちろん配給元のユニバーサル・ピクチャーズの公式許諾を受けている。 --しかし本作は、惨劇をもたらした巨大ホオジロザメ(以後JAWS)を映画のように倒すゲームではない。逆にプレイヤー自身がJAWSとなって、島に惨劇をもたらすという、なんともサディスティックなゲーム。 -日本未発売。CS機版はたとえ輸入してもリージョン制限により日本仕様の本体では起動・プレイ不可((Windows版は特にそういう制限はないので「どうしても」というならそれを探すのが手か))。本作の残酷描写を考えれば無理もないが。 **ストーリー > かつて巨大ホオジロザメによって多くの被害を出したアミティ島。あれから30年。事件は過去のものとなり、多くの企業も誘致され、一大観光島として栄えていた。そんなある日。またしても、あの日の再現かという事件が起こる。観光客が次々とサメに襲われるという事件が起こったのだ。その被害者の中には、島の企業、EnvironplusのCEOの息子まで含まれていた。彼は仇討ちとばかりにハンター、ラドックを雇う。しかしサメ研究者のブロディがサメを捕獲。あまりの規格外の大きさに、市長は観光の目玉になるとしてサメを水族館の研究施設で保護してしまう。そしてこのサメは、惨劇をもたらすものから、この島に恩恵をもたらすものとなるかと思われたが…。 **システム -基本的に三人称視点のアクションゲーム。しかし一人称視点にも、随時変更が可能。 -動きはサメらしいもの。噛みつきは当然として、ジャンプなどもできる。ただしサメらしく後退はできない。 --さらにパワーを溜め、突進や強烈な尾での攻撃ができる。 --JAWSは体を使った攻撃以外に、物を掴み投げる事もできる。実はこれが一番重要な技。 -体力ゲージの他に食欲ゲージがあり、食欲ゲージが減ると体力ゲージに影響する。このため、定期的に獲物を食べないといけない。 --体力や食欲は獲物(主に人間)を食らうことで回復。 --また捕食や破壊・License Plates(後述)取得によりアップグレードポイントが貯まり、それを消費して能力アップできる。ある程度能力が上がると、様々な技を覚えられる。 -JAWSは島周辺を回遊しながら、ミッションをこなしてストーリーを進めていく。島周辺には様々な施設や観光客、船がおり、ミッションとは関係なく襲う事もできる。 --Story Missionsは11、その他にSide Challengesというフリーミッションが32ある。 --海底にはアップグレードポイントを増やすLicense Platesや、Treasure Chestsが落ちており、それを集めると特典が得られる。 -主な敵はダイバーや警察ボート、警備艇、潜水艇など。さらに何故か、そこらにいるサメ、イルカ、JAWSより遥かに小さいカマスまでもが攻撃してくる。 **評価点 -それまでのJAWSゲームと言えば人間側ばかりだったが、サメがプレイヤー側という発想の転換。 -違和感のない滑らかなJAWSの動き。また覚えていく技の数々を、使いこなすのもなかなか面白い。 --実はサメは移動し続けないと、呼吸ができない。これも再現されており、停止し続けていると死ぬ。サメへの拘りは半端ではない。 -JAWSと言えば、やはりその残忍な人食いぶり。それがいかんなく表現されている。 --一気に飲み込むのではなく、食いちぎりながら食べていくという残酷ぶり。人間は最初、四肢を食いちぎられ、最後はバラバラに。だが食われた人間の方も必死の足掻きを見せる。片足が食いちぎられても、大量出血しながらなんとか岸まで泳ごうとする((ちなみに、他のサメがいる海域でこれをやると、サメが人間に寄って来る。))。何とか海岸に上がり不自由になった体を動かし、這うように逃げる姿は悲壮感を誘うもの。もちろん、そんな相手も岸に突撃すれば、食い散らかせるが。 ---陸上には、10秒程度上がる事ができる。それ以上は窒息死してしまう。 --人間の残骸描写も凝っている。四肢を食われ、頭をちぎられ、身体すらも二つに割かれると、中から内臓がはみ出し、臓物と血の塊となって海に浮く事となる。 --下半身に噛みつき、海面を引きずり回すなどというサメ映画につきものの芸当も可能。他にも人間を放り投げ、壁面にぶつけたり、地面落下させたりしてBUMPなどもできる。 --島周辺にいるのは老若男女、人種も様々。だが人間は平等に餌食。ペットの犬すら餌食。 --JAWSが技を覚えるのは前述の通り。その内半分はどう惨殺するかという技。攻略自体にはそう意味がないものに、この凝り様。 -船や施設をも問答無用に破壊。 --狙うは人間や魚ばかりではない。ヨットやボート、釣り船はもちろん、空飛ぶ人命救助ヘリコプターや、果ては製油所、海底油田、フリゲート艦までもがターゲット。 -Side Challengesの中には、愉快というか、サメだったら是非襲ってみたいと思わせるシチュエーションが多数用意されている。以下はその一例。 --練習中のライフセーバーに襲い掛かり、全員餌食。 --アシカをテーマとした番組撮影中に、スタッフを襲撃。 --奥に引っ込んだ穏やかな湾内で、ヨットやボートや釣りをのんびりと楽しんでいる人間たちを食い散らかす。 --バンジージャンプの番組生放送中。海へとジャンプして下りてくる人間を、水面でガブリ。 --水上スキーのジャンプ台を楽しんでいる水着美女を、ジャンプした瞬間に同じくジャンプしてキャッチ。 --海岸近くの豪華な別荘に可燃物を投げつけ、炎上させる。そこから逃げてきた住人にも投げ、火だるまに。 -自由度の高さ。 --島周辺の海は広大で、もちろん自由にどこにでも行ける。各ミッションをいつ始めるかも自由。 -海洋生物の種類も多彩。その数50種以上。海底も彩り豊かな南国そのもの。 --船も単なる手漕ぎボートから、水上バイク、ヨット、各種釣り船、潜水艇…など、こちらも種類が多い。 -難易度はやや低め。 --JAWSは素早く、動いている最中は敵の攻撃がなかなか当たらない。 --体力回復も人間一人や、カツオ程度の魚でも全快させられる。このため敵に体力を削られて死ぬという事は、滅多に起こらない。 ---むしろ自爆や、一発死のギミックでゲームオーバーになる方が多い。 -BGMには、あの映画『JAWS』のテーマもある。 **問題点 -混乱する事もある視点。 --本作での三人称視点は、少々変わったものとなっている。視点がJAWSにロープで結び付けられているような位置に置かれており、進んでいる場合は視点も引っ張られるため、一般的な背後視点となる。 ---だが速度を落とした状態では、少々事情が違う。この状態で反転すると、視点が引っ張られないためその場で止まってしまう。このため、JAWSの側面や正面を見るような位置となってしまい、獲物が見えないという事態に陥る。むろん、そのまま前進すれば、また視点が引っ張られるため通常の状態に戻るが。しかし、低速の時に狙いを外した獲物を再度狙おうとすると、この視点の混乱により獲物を見失う場合がある。 --一人称視点にしていればこれらの問題は起こらないが、その場合かなり視界が限られる。JAWSはすぐさま左右に向けない上、動く方向も変わってしまうため、これはこれでプレイに難がある。 -ボリュームがやや乏しい。 --メインとなるStory Missionsは11だけ。しかも一部を除くと、そう攻略に手間のかからないものが多い。 --工業施設などの様な、あまりに頑丈もしくは危険なターゲットも結構ある。さすがにJAWSの顎でもそれらに対しては歯が立たず、爆発物等を投げつけなければ太刀打ちできない。こうしたターゲットが多い結果、似たような攻略法となるミッションがやや目立つ。 --ラストミッションは最後にしては食い足らない。 #region(ラストミッションネタバレ) ---映画「JAWS」のオマージュらしく、ラドック操るオルカ号のような釣り船と戦う事になる。さらにブロディのヘリコプター、中型艦船、潜水艇までが襲い掛かって来るという修羅場。しかもJAWSは爆弾をセットされた状態で始まり、ラドックの船から離れると爆発してしまう。 ---ところが、意外にあっさりとクリアできてしまう。ラストミッションなので、よほどSide Challengesやアイテム集めをさぼっていない限り、JAWSはほぼ最強状態。クリアターゲットはラドックの船だけなので、上手くいけば1分以内にクリア。 #endregion --EDも取って付けたかのよう。 -Story Missionsは、攻略方法の分かりづらいものが多い。 --ざっくりと目的だけを提示したものや、説明すらなくデモだけ見せて開始させられるミッションも。 -面白味に乏しい海底。 --広大な海は、実は同一パターン繰り返しばかり。海岸付近こそ、同一パターンという訳ではないが、沖に出ると代り映えしない風景となっている。 -徒労感ばかりのクリア特典。 --本作は100%クリアにかなり手間がかかる。各ミッションをクリアするのは、ボリュームが乏しいながらもそれなりにやりがいがありむしろ楽しい。 --問題なのはアイテム集めで、なんと45あるLicense Platesと50あるTreasure Chestsを全て集めないといけない。広大な海、しかも同一パターン繰り返しも見られる中、これらを一つ残らず見つけ出すのは大変骨が折れる。 --だが苦労の果てに得た特典は、ささやかなもの。 ---全てのLicense Platesを集めると、全ミッションが解禁され自由にできるようになる。しかし能力は初期状態にリセット。ミッション別にポイントが与えられるだけとなってしまう。 ---Treasure Chestsにおいては、JAWSが無敵になるというだけ。 ---無敵はともかく、全ミッションの解禁くらいは、全ミッションクリア程度で付けるべきものだったろう。 **総評 凝った残酷描写は、まさしくJAWS。JAWSの挙動も生き生きとしたもので、数々の技も使いこなしがいがある。ミッションのSide Challengesも、これまたJAWSならではの楽しみがある。~ 一方で、ボリュームが乏しく、Story Missionsのバリエーションのなさは残念な所。特にラストバトルは、あっさり感が拭えない。さらにクリア特典の手間の膨大さは、茫然とするしかない。~ 基本システムは悪くないのだが、それを十分楽しませるために、もう一つ、二つ力を入れてもらいたかった作品。 **余談 -本作のデベロッパーであるAppaloosa Interactive((旧Novotrade。1996年の『スリー・ダーティ・ドワーブズ』の発売前後に現社名に変更))はメガドライブで発売された『[[エコー・ザ・ドルフィン]]』シリーズを手掛けた会社でもある。 --同社はこの作品の発売後、事業終了により会社組織を解散。奇しくも本作が最後の開発作品となってしまった。
*JAWS UNLEASHED 【じょーず あんりーしゅど】 |ジャンル|アクション|&amazon(B0009VAU14)| |対応機種|PlayStation 2&br()Xbox&br()Windows|~| |発売元|Majesco Games|~| |開発元|Appaloosa Interactive|~| |発売日|2006年3月23日|~| |定価|$19.99|~| //↑https://www.4gamer.net/games/017/G001749/ |備考|''日本未発売''|~| |判定|なし|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -かのサメ映画の名作『JAWS』をテーマとしたアクションゲーム。舞台も「JAWS」と同じく、アミティ島。もちろん配給元のユニバーサル・ピクチャーズの公式許諾を受けている。 --しかし本作は、惨劇をもたらした巨大ホオジロザメ(以後JAWS)を映画のように倒すゲームではない。逆にプレイヤー自身がJAWSとなって、島に惨劇をもたらすという、なんともサディスティックなゲーム。 -日本未発売。CS機版はたとえ輸入してもリージョン制限により日本仕様の本体では起動・プレイ不可((Windows版は特にそういう制限はないので「どうしても」というならそれを探すのが手か))。本作の残酷描写を考えれば無理もないが。 **ストーリー > かつて巨大ホオジロザメによって多くの被害を出したアミティ島。あれから30年。事件は過去のものとなり、多くの企業も誘致され、一大観光島として栄えていた。そんなある日。またしても、あの日の再現かという事件が起こる。観光客が次々とサメに襲われるという事件が起こったのだ。その被害者の中には、島の企業、EnvironplusのCEOの息子まで含まれていた。彼は仇討ちとばかりにハンター、ラドックを雇う。しかしサメ研究者のブロディがサメを捕獲。あまりの規格外の大きさに、市長は観光の目玉になるとしてサメを水族館の研究施設で保護してしまう。そしてこのサメは、惨劇をもたらすものから、この島に恩恵をもたらすものとなるかと思われたが…。 **システム -基本的に三人称視点のアクションゲーム。しかし一人称視点にも、随時変更が可能。 -動きはサメらしいもの。噛みつきは当然として、ジャンプなどもできる。ただしサメらしく後退はできない。 --さらにパワーを溜め、突進や強烈な尾での攻撃ができる。 --JAWSは体を使った攻撃以外に、物を掴み投げる事もできる。実はこれが一番重要な技。 -体力ゲージの他に食欲ゲージがあり、食欲ゲージが減ると体力ゲージに影響する。このため、定期的に獲物を食べないといけない。 --体力や食欲は獲物(主に人間)を食らうことで回復。 --また捕食や破壊・License Plates(後述)取得によりアップグレードポイントが貯まり、それを消費して能力アップできる。ある程度能力が上がると、様々な技を覚えられる。 -JAWSは島周辺を回遊しながら、ミッションをこなしてストーリーを進めていく。島周辺には様々な施設や観光客、船がおり、ミッションとは関係なく襲う事もできる。 --Story Missionsは11、その他にSide Challengesというフリーミッションが32ある。 --海底にはアップグレードポイントを増やすLicense Platesや、Treasure Chestsが落ちており、それを集めると特典が得られる。 -主な敵はダイバーや警察ボート、警備艇、潜水艇など。さらに何故か、そこらにいるサメ、イルカ、JAWSより遥かに小さいカマスまでもが攻撃してくる。 **評価点 -それまでのJAWSゲームと言えば人間側ばかりだったが、サメがプレイヤー側という発想の転換。 -違和感のない滑らかなJAWSの動き。また覚えていく技の数々を、使いこなすのもなかなか面白い。 --実はサメは移動し続けないと、呼吸ができない。これも再現されており、停止し続けていると死ぬ。サメへの拘りは半端ではない。 -JAWSと言えば、やはりその残忍な人食いぶり。それがいかんなく表現されている。 --一気に飲み込むのではなく、食いちぎりながら食べていくという残酷ぶり。人間は最初、四肢を食いちぎられ、最後はバラバラに。だが食われた人間の方も必死の足掻きを見せる。片足が食いちぎられても、大量出血しながらなんとか岸まで泳ごうとする((ちなみに、他のサメがいる海域でこれをやると、サメが人間に寄って来る。))。何とか海岸に上がり不自由になった体を動かし、這うように逃げる姿は悲壮感を誘うもの。もちろん、そんな相手も岸に突撃すれば、食い散らかせるが。 ---陸上には、10秒程度上がる事ができる。それ以上は窒息死してしまう。 --人間の残骸描写も凝っている。四肢を食われ、頭をちぎられ、身体すらも二つに割かれると、中から内臓がはみ出し、臓物と血の塊となって海に浮く事となる。 --下半身に噛みつき、海面を引きずり回すなどというサメ映画につきものの芸当も可能。他にも人間を放り投げ、壁面にぶつけたり、地面落下させたりしてBUMPなどもできる。 --島周辺にいるのは老若男女、人種も様々。だが人間は平等に餌食。ペットの犬すら餌食。 --JAWSが技を覚えるのは前述の通り。その内半分はどう惨殺するかという技。攻略自体にはそう意味がないものに、この凝り様。 -船や施設をも問答無用に破壊。 --狙うは人間や魚ばかりではない。ヨットやボート、釣り船はもちろん、空飛ぶ人命救助ヘリコプターや、果ては製油所、海底油田、フリゲート艦までもがターゲット。 -Side Challengesの中には、愉快というか、サメだったら是非襲ってみたいと思わせるシチュエーションが多数用意されている。以下はその一例。 --練習中のライフセーバーに襲い掛かり、全員餌食。 --アシカをテーマとした番組撮影中に、スタッフを襲撃。 --奥に引っ込んだ穏やかな湾内で、ヨットやボートや釣りをのんびりと楽しんでいる人間たちを食い散らかす。 --バンジージャンプの番組生放送中。海へとジャンプして下りてくる人間を、水面でガブリ。 --水上スキーのジャンプ台を楽しんでいる水着美女を、ジャンプした瞬間に同じくジャンプしてキャッチ。 --海岸近くの豪華な別荘に可燃物を投げつけ、炎上させる。そこから逃げてきた住人にも投げ、火だるまに。 -自由度の高さ。 --島周辺の海は広大で、もちろん自由にどこにでも行ける。各ミッションをいつ始めるかも自由。 -海洋生物の種類も多彩。その数50種以上。海底も彩り豊かな南国そのもの。 --船も単なる手漕ぎボートから、水上バイク、ヨット、各種釣り船、潜水艇…など、こちらも種類が多い。 -難易度はやや低め。 --JAWSは素早く、動いている最中は敵の攻撃がなかなか当たらない。 --体力回復も人間一人や、カツオ程度の魚でも全快させられる。このため敵に体力を削られて死ぬという事は、滅多に起こらない。 ---むしろ自爆や、一発死のギミックでゲームオーバーになる方が多い。 -BGMには、あの映画『JAWS』のテーマもある。 **問題点 -混乱する事もある視点。 --本作での三人称視点は、少々変わったものとなっている。視点がJAWSにロープで結び付けられているような位置に置かれており、進んでいる場合は視点も引っ張られるため、一般的な背後視点となる。 ---だが速度を落とした状態では、少々事情が違う。この状態で反転すると、視点が引っ張られないためその場で止まってしまう。このため、JAWSの側面や正面を見るような位置となってしまい、獲物が見えないという事態に陥る。むろん、そのまま前進すれば、また視点が引っ張られるため通常の状態に戻るが。しかし、低速の時に狙いを外した獲物を再度狙おうとすると、この視点の混乱により獲物を見失う場合がある。 --一人称視点にしていればこれらの問題は起こらないが、その場合かなり視界が限られる。JAWSはすぐさま左右に向けない上、動く方向も変わってしまうため、これはこれでプレイに難がある。 -ボリュームがやや乏しい。 --メインとなるStory Missionsは11だけ。しかも一部を除くと、そう攻略に手間のかからないものが多い。 --工業施設などの様な、あまりに頑丈もしくは危険なターゲットも結構ある。さすがにJAWSの顎でもそれらに対しては歯が立たず、爆発物等を投げつけなければ太刀打ちできない。こうしたターゲットが多い結果、似たような攻略法となるミッションがやや目立つ。 --ラストミッションは最後にしては食い足らない。 #region(ラストミッションネタバレ) ---映画「JAWS」のオマージュらしく、ラドック操るオルカ号のような釣り船と戦う事になる。さらにブロディのヘリコプター、中型艦船、潜水艇までが襲い掛かって来るという修羅場。しかもJAWSは爆弾をセットされた状態で始まり、ラドックの船から離れると爆発してしまう。 ---ところが、意外にあっさりとクリアできてしまう。ラストミッションなので、よほどSide Challengesやアイテム集めをさぼっていない限り、JAWSはほぼ最強状態。クリアターゲットはラドックの船だけなので、上手くいけば1分以内にクリア。 #endregion --EDも取って付けたかのよう。 -Story Missionsは、攻略方法の分かりづらいものが多い。 --ざっくりと目的だけを提示したものや、説明すらなくデモだけ見せて開始させられるミッションも。 -面白味に乏しい海底。 --広大な海は、実は同一パターン繰り返しばかり。海岸付近こそ、同一パターンという訳ではないが、沖に出ると代り映えしない風景となっている。 -徒労感ばかりのクリア特典。 --本作は100%クリアにかなり手間がかかる。各ミッションをクリアするのは、ボリュームが乏しいながらもそれなりにやりがいがありむしろ楽しい。 --問題なのはアイテム集めで、なんと45あるLicense Platesと50あるTreasure Chestsを全て集めないといけない。広大な海、しかも同一パターン繰り返しも見られる中、これらを一つ残らず見つけ出すのは大変骨が折れる。 --だが苦労の果てに得た特典は、ささやかなもの。 ---全てのLicense Platesを集めると、全ミッションが解禁され自由にできるようになる。しかし能力は初期状態にリセット。ミッション別にポイントが与えられるだけとなってしまう。 ---Treasure Chestsにおいては、JAWSが無敵になるというだけ。 ---無敵はともかく、全ミッションの解禁くらいは、全ミッションクリア程度で付けるべきものだったろう。 **総評 凝った残酷描写は、まさしくJAWS。JAWSの挙動も生き生きとしたもので、数々の技も使いこなしがいがある。ミッションのSide Challengesも、これまたJAWSならではの楽しみがある。~ 一方で、ボリュームが乏しく、Story Missionsのバリエーションのなさは残念な所。特にラストバトルは、あっさり感が拭えない。さらにクリア特典の手間の膨大さは、茫然とするしかない。~ 基本システムは悪くないのだが、それを十分楽しませるために、もう一つ、二つ力を入れてもらいたかった作品。 **余談 -本作のデベロッパーであるAppaloosa Interactive((旧Novotrade。1996年の『スリー・ダーティ・ドワーブズ』(SS/Win)の発売前後に現社名に変更))はメガドライブで発売された『[[エコー・ザ・ドルフィン]]』シリーズを手掛けた会社でもある。 --同社はこの作品の発売後、事業終了により会社組織を解散。奇しくも本作が最後の開発作品となってしまった。

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