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//OG関連のネタバレを書くのは厳禁です //議論は議論スレで *第2次スーパーロボット大戦α 【だいにじすーぱーろぼっとたいせんあるふぁ】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B00007KKPN)|&amazon(B000087JHB)| |対応機種|プレイステーション2|~|~| |発売元|バンプレスト|~|~| |開発元|バンプレソフト|~|~| |発売日|2003年3月27日|~|~| |定価|通常版:7,980円 / 限定版:9,980円|~|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象) *Best版より記載|~|~| |廉価版など|PlayStation2 the Best:2004年9月16日/4,980円&br()PREMIUM EDITION(初代・外伝とのセット):2005年5月28日/9,240円|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |ポイント|戦闘アニメが大幅に進化&br()小隊システムは賛否両論&br()スケールはやや小規模ながら、熱いシナリオ展開|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| |>|>|>|CENTER:&color(blue){αシリーズ}:[[α>スーパーロボット大戦α]]&[[forDC>スーパーロボット大戦α#id_5a8c6bb7]] / [[α外伝>スーパーロボット大戦α外伝]] / &color(black){''第2次α''} / [[第3次α>第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 2001年に発売された『[[スーパーロボット大戦α外伝]]』の続編。完全新規の戦闘アニメーションや、最大4体のユニットで1つのチームを組む「小隊システム」がウリとなっている。 #region(参戦作品一覧(バンプレストオリジナルは除く)) |BGCOLOR(#eeeeee):COLOR(blue){''参戦済み''}|機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY| |~|機動戦士Zガンダム| |~|機動戦士ガンダムZZ| |~|機動戦士ガンダム 逆襲のシャア| |~|機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン(機体のみ)| |~|M-MSV(機体のみ)| |~|CCA-MSV(機体のみ)| |~|機動戦士ガンダムF91| |~|新機動戦記ガンダムW Endless Waltz((隠し機体にアニメ未出演のウイングガンダム(EW版)が登場。))| |~|無敵鋼人ダイターン3| |~|マジンガーZ| |~|グレートマジンガー| |~|ゲッターロボ| |~|ゲッターロボG| |~|真・ゲッターロボ(原作漫画版)| |~|大空魔竜ガイキング| |~|戦国魔神ゴーショーグン| |~|超電磁ロボ コン・バトラーV| |~|超電磁マシーン ボルテスV| |~|闘将ダイモス| |BGCOLOR(#eeeeee):COLOR(red){''初参戦''}|鋼鉄ジーグ| |~|勇者王ガオガイガー| |~|ブレンパワード| |~|機動戦士クロスボーン・ガンダム| |~|真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日(機体のみ)((隠し機体にブラックゲッターが登場。なおα外伝のHi-νガンダムと同じく、公式クレジットに記載されていない。))| #endregion -「白富野作品」の1つとされている『ブレンパワード』、これまで参戦は難しいとされたタカラ提供の『鋼鉄ジーグ』と『勇者王ガオガイガー』、ゲームには参戦していたが映像メディア化がされていなかった『機動戦士クロスボーン・ガンダム』が登場した。 //現在はGレコもあるし、「白富野三部作」という名前はあまり聞かないため記述を変更。 --『ジーグ』以外の3作品は作中でも大きな戦力・扱いとされ、非常に多くのプレイヤーの印象に残った。『ジーグ』も原作再現は良好だが、性能面で一歩劣り(問題点を参照)、とあるセリフがユーザー間でネタにされた(余談を参照)。 --『クロスボーン・ガンダム』については『α』で木星帝国という原作内の単語が使用されていたものの、ただの原作ネタのつもりで当時参戦予定を立てていたわけではなかったという。アニメ化がなされていないため、キャスティングおよびBGMは出世作とも言える『[[SDガンダム Gジェネレーション F]]』のものがベースになっている。 --本作初参戦の他、『ガイキング』『ゴーショーグン』『ダイモス』がαシリーズ初登場、『F91』が復活参戦となった。~ なお前作からα外伝初出4作の他、『Vガンダム』『マクロスシリーズ』『ライディーン』『ダンクーガ』『SRX』『魔装機神』は本作不在となった。 ---- **特徴・システム -パイロット養成 --携帯機の『OG1』が初出のシステム。PPを消費することにより、各種スキルや能力を強化できる。熟練度を取得するとボーナスとしてPPが得られる新要素も含め、以降の作品ではほぼデフォルトとなった。 --これによりある意味、能力面では先天技能を除き没個性になってしまった感があるが、プレイヤーの好みやプレイスタイルに合わせた運用がよりしやすくなった。 -ステータスの仕様変更 --精神コマンドの消費SPも一律ではなく、パイロットによって異なるようになった。キャラクターの個性分けに一役買っている。 ---たとえば集中の消費SPがアムロは10、カミーユは15で、熱血の場合はアムロが40、カミーユが35になっている。 -小隊システム --最大4体のユニットを一つの出撃枠として出撃させられる新システム。 --小隊の編成は、各ユニットに設定されているコストの合計が5以下に収まるように編成する必要がある。MSや戦闘機等の小型機はコストが低く、スーパー系等の大型機は高コストになっている。戦艦は小隊に入れられない。 --攻撃の際は他の小隊員が小隊用武器で攻撃し、小隊長が任意の武器で攻撃をする「小隊攻撃」ができる。 ---この際最終命中率が+20%されるため、命中率が0%の攻撃も20%になることから、回避系ユニットの集中、不屈の価値が大きく上昇した。また全体攻撃、MAP兵器、そして援護攻撃を受ける際は小隊攻撃ができない。 --多くのユニットは、小隊員が攻撃できない代わりに、相手の小隊長・小隊員全員をまとめて攻撃する「全体攻撃(ALL攻撃)」を持っている。 --相手の攻撃を受ける際には小隊員に援護防御してもらうことができる。ただし全体攻撃はもちろん、小隊攻撃で小隊員の攻撃が1度でも当たるとそちらを援護防御しに向かい、小隊長の攻撃は援護防御できない。 --移動力は全小隊メンバーの平均値になる。また、移動前なら小隊長を自由に変更可能。 --重力下では、全員が空を飛べない場合は空専用ユニットが混ざっていようと地上ユニットとなる。 --小隊員に修理装置、補給装置持ち、広範囲バリア持ちがいる場合、それぞれHP回復10%・EN回復10%、バリアの効果を得る事が出来る。バリア以外の効果は重複するため、小隊員を構成する事で継戦能力、耐久力を高める事が出来る。小隊システムならではの機能である。 --小隊員は獲得経験値、獲得PPにマイナス補正がかかる。ただし特殊技能「ラーニング」を取得していると小隊長と同様の獲得量となる。 --小隊には好きな名前をつけられる。使用できる漢字も非常に多い。 --小隊システムの実装にあたり、「加速」「覚醒」などの精神コマンドの必要SP、および有用性が大幅に増加した。 -機体限界システムの削除 --パイロットの最終的な回避率(回避能力+ユニットの運動性)を制限する「限界」が消滅し、どんなに弱いユニットでもパイロット養成さえすれば最大限の回避力を得られるようになった。 -機体サイズ補正 --ユニットサイズの差によって、命中率だけでなくダメージにも補正が入るようになった。 ---相手よりサイズが大きければ与えるダメージが増加し、受けるダメージが減少する。 -インターミッション会話画面の変更 --据え置き機では本作から、前作『α』『α外伝』で使用されていたインターミッションでの各キャラのバストアップ絵のアニメーション(口パクや目の瞬き)がなくなった。 --さらに会話画面でのキャラは横ではなく、旧シリーズや携帯機シリーズのように上下に表示されるようになっている。これはαシリーズでも本作のみであり、『第3次α』では左右に表示するように戻されている。 ---- **評価点 ***シナリオ・演出面の評価点 ''戦闘アニメ'' -『α』~『α外伝』の時点でも相当な進化を遂げたが、本作では全てのユニットが新たに書き下ろされ、現在のスパロボシリーズの源流ともいえる程のアニメーションへと躍進した。 --中でも、PV冒頭で登場した「ガンダム試作1号機fb」の「ビームライフル(連射)」は、多くのスパロボユーザーの度肝を抜いた。 --「全体攻撃(ALL攻撃)」実装に伴い、スーパー系は空気気味・必殺技が被る武装に、リアル系には新たな必殺技な扱いで追加・仕様変更され、いずれも好評を得た。 -被弾・回避・切り払い・シールド防御等にもアニメーションが殆どの機体に追加。((νガンダム等の一部機体の回避モーションは過去作から追加されていた。)) --この演出は以降のシリーズでも引き継がれている。 -以降の作品で定番となった「トドメ演出」が多くなった。 --通常とのアニメーションの違いを楽しむことができる。スーパー系のボスは昔風のセル画のようないわゆる「ダイナミック爆発」を起こすようになっている。 -戦艦系のグラフィックが非常にパースの利いたものになっており、巨大感がある。 -特に敵ユニットの戦闘アニメは特筆に値するほど進化した。 --本作以前の敵ユニットはオリジナル勢やボス系以外、ほとんど動いていないというケースも少なくなかった(特にMSなど)。本作ではザコユニットであろうがボスユニットであろうが、ほとんど動かないアニメのユニットは存在しないといってもいい。効果音などの細かい演出の再現なども多く、敵キャラクターを好むファンにとっては非常に嬉しい。 ---因みに雑誌のインタビューでは「いきなりPS2の天井が見えた」とコメントしていた。この時点でPS2の限界に挑んでいたということであろう。 ''BGM・音楽'' -BGMの音質はαシリーズでも随一と言える。 --多くのプレイヤーが『α外伝』からの進化を堪能出来る要素の一つだろう。 -テーマソングである「SKILL」は『第3次α』の「GONG」に劣らぬ人気を誇る名曲。やはり、数々のMADに使用されている。 ''シナリオ'' マクロスシリーズと『トップをねらえ!』が参戦していないため話のスケールはやや縮小しているが、ボリュームでは前作に劣っていない。 -今回「αナンバーズ」と命名された自軍は『α』から一緒にやってきたメンバーが多く、原作再現を経て成長しているキャラクターも多いので一体感がある。 -『α外伝』に続き、スーパー系の敵がきわめて手強い存在として登場している。 --中盤では一時的にスーパー系敵勢力が侵攻を開始し、人類側が窮地に追い詰められるという事態を迎えるほど。さらに終盤では、その意趣返しとばかりに主人公勢が逆襲しており、それを現した第43話「スーパーロボット軍団、怒りの大反撃!!」は、本作屈指の燃えどころとして機能している。 -『逆襲のシャア』のシナリオにも力が入っている。原作再現はもちろん、『IMPACT』と同様に主題歌「BEYOND THE TIME」まで起用されるほど。 --なお本作のシャアは最初から敵状態であり、原作再現の終了時点で確実に死亡し、自軍に復帰することもない。原作通りとはいえ、かなり思い切った処遇である。 --本作は、原作同様にアクシズ落としが再現されるほか、条件によってはシャアと『クロスボーン・ガンダム』のドゥガチが結託してアクシズの代わりにオルファンを地球に落とそうとするなど、冨野作品ファンにはたまらないクロスオーバーが展開される。 -『ガンダムΖΖ』は、今までになくハマーンが大きく目立っており、彼女との交渉次第で終盤の展開が大きく変わるという展開が用意されている。 --選択次第でハマーンをキュベレイごと加入させることが可能。以前もハマーン、キュベレイを加入させられたことはあったが、両者を同時に正式加入させられるのは本作が初となる。性能が非常に高いうえ、ラスボスとの会話もあるなど、非常に豪華な出来栄え。 ---交渉が決裂した場合は当然敵対し、ハマーンはシャアに協力することになる。 --ジュドーが、クロスボーン・ガンダムの主人公であるトビアと密接に絡む。これは、『スカルハート』の1エピソードである『最終兵士』で、その後のジュドーの可能性が高い「グレイ・ストーク」が登場したことに由来する。 -『機動戦士クロスボーン・ガンダム』『機動戦士ガンダムF91』は、本作におけるガンダム関連では最も扱いがよい。 --味方陣営や、キーキャラクターであるザビーネはもちろん、ドレル、アンナマリーも続投されている。さらに、原作でカロッゾの副官として暗躍したジレも、シリーズ初登場を果たした。 --死の旋風(デスゲイルズ)隊はつねに三位一体で行動しており、本作の小隊システムを活かした展開を見せてくれる。当時は『クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』の連載開始前だったためギリやローズマリーは純粋な悪役扱いだが、それはそれで新鮮な味わいとなっている。 --『逆襲のシャア』関連は、『[[新>新スーパーロボット大戦]]』や『[[64>スーパーロボット大戦64]]』、『[[IMPACT>スーパーロボット大戦IMPACT]]』、『[[第3次Z>第3次スーパーロボット大戦Z 時獄篇/天獄篇/連獄篇]]』、『[[T>スーパーロボット大戦T]]』など、本作以外も多くの作品で再現されているが、家庭機スパロボにおける『クロスボーン』と『F91』の共演は、本作と『[[X>スーパーロボット大戦X]]』のみ。また、Xでは『スカルハート』『鋼鉄の七人』名義であるため、『クロスボーン』と『F91』のクロスオーバーを実現させたのは、本作が唯一無二と言える。 -『勇者王ガオガイガー』は、序盤のみの再現となっているが、活躍の度合いは他の作品に引けを取っていない。 --特に、パスダーやゾンダリアン四天王との戦いが描かれるのは、本作と『[[W>スーパーロボット大戦W]]』のみ。他項目にあるように、クロスオーバーもしっかりしている。 -『0083』はキンバライト基地といったマイナーながらも評価の高いエピソードが再現されており、原作では絡みのなかったシーマとビッターが分かり合う展開があるなど、以前とはまた違った切り口で物語が展開している。 --シーマ自身も、原作の裏切りキャラにとどまらず非常に味わい深いキャラになっている。一方でアイビスを主人公にした場合、[[第4次>第4次スーパーロボット大戦]]を彷彿とさせるコメディ要素も担う。 --また原作では終始ガトーに舌戦で敗北していたコウが、本作終盤でガトーを論破し、成長を認められるシーンがある。 -『ゲッターロボ(TV版1作目)』(以下『初代ゲッター』)の原作再現がこれまでのシリーズで最も多い。『α外伝』でも大いに活躍したゲッターだったが、今回の参戦においても大きく取り上げられることとなる。 --特筆すべきは、『初代ゲッター』の敵キャラ中唯一の旧シリーズ登場キャラであったキャプテン・ラドラが登場したこと。さらに条件を満たせば味方にすることも可能。これは現在までに『初代ゲッター』の敵キャラが仲間になる唯一の事例である(『ゲッターロボG』の場合は今までにも何度か事例はあった)。 --また、シリーズではたびたび登場したメカザウルス「ゼン2号」の本来のパイロットであるキャプテン・ザンキも登場。これに伴い、2号に比べて影が薄いとされる「ゼン1号」も登場した。 --シリーズで初めて(かつ現時点で本作のみ)、流竜馬の父親である流竜作が登場。原作同様、偏屈ではあるが息子想いのシーンを見せてくれる。 --巴 武蔵の名シーンではTV版ではなく原作漫画版(及びネオゲッターロボ)の再現が披露されている。 -『鋼鉄ジーグ』は、『ガオガイガー』と「サイボーグ」という共通点でクロスオーバーし、サイボーグ宙とサイボーグ凱によるオリジナルの熱い掛け合いのDVEまである。 --『グレートマジンガー』とのクロスオーバーも魅力の一つで、当作品のラスボスである闇の帝王が、思わぬ形でクロスオーバーを果たす。 --「行くぞ、ガンダム! 鋼鉄ジーグが相手だ!」「シャア・アズナブル! 鋼鉄ジーグが相手だ!」といった声優ネタも。 --主人公が後述のゼンガーの場合に限り、オリジナルキャラの「ククル」が『ジーグ』の敵組織「邪魔大王国」の幹部として登場。物語開始当初からゼンガーと因縁を持つライバルとして立ちふさがる。 -『無敵鋼人ダイターン3』は、『α』『α外伝』で登場しなかったメガノイド達が登場。「コマンダー・サンドレイク」「コマンダー・ギドガー」などが初めて参戦した。ロボットも「デス・スパイダー」や「ブッターギルン」が追加されている。 --サイボーグとメガノイドの共通点から、『ガオガイガー』『ジーグ』のメンバーと大いに絡んだり、ギャリソンが『クロスボーン・ガンダム』のカラスと渡り合うなど、シナリオ面でも大いに目立つ。 -『グレートマジンガー』は、前作に続きミケーネ帝国のメンバーが物語に大きく絡む。「地獄大元帥」や「悪霊将軍ハーディアス」をはじめとする七大軍団が久々に出演。また、「アルゴス長官」が初登場を果たした。 --『α』で戦力を温存していた分、本作での暴れ振りは『α外伝』すら上回るほどで、前述した通り人類を一時的に壊滅寸前にまで追い詰める。この展開に驚愕したプレイヤーは多く、だからこそ終盤の決戦がより一層光ることになる。 --また、地獄大元帥がかつてDr.ヘルであったことを活かし、自らを見捨てた結果、あしゅら男爵やブロッケン伯爵の死の遠因となったゴーゴン大公に復讐しようとするなど、ゲームならではの展開も見られる。 -『大空魔竜ガイキング』は、初参戦の『新』に出なかった大ボスのダリウス大帝が初登場し、きちんと決着がつけられる。 --デスクロス四天王やエリカも再登場。ただの敵だったエリカもシナリオ再現がなされるなど、その活躍ぶりは『新』以上となっている。 -主人公の個性化でシナリオ面が強化された。 --『α』でも選択できる主人公は数多くいたが、誰を選んでも展開は同じだった。今作では主人公が4人に減った代わりに全員に確固たる個性が与えられ独自のシナリオ等が展開するため、主人公間の差別化がしっかりされている。 --各々の個性が非常に強いため、どの主人公を選んでもシナリオやテキストが冗長に感じられることは少ない。また、『α』の批判を反映してか全体で見れば主人公の出番は控えめである。 #region(各主人公勢) -クスハ・ミズハ --『α』からの続投主人公。恋人は同じく『α』の主人公だったブリット。彼女は『α』ではデフォルトだとリアル系の主人公の一人だったが、本作からスーパー系の主人公に改められ、以降の作品でもスーパー系のパイロットとして設定されている。 --性格は『α』のとほぼ同一だが、それに加えて手製の栄養ドリンクを嗜むようになった。ただし味の方は…… --ワケあってブリットは後半仲間になるが、ユニットの性能的にはボスキラーであるブリットに場を取られがちにも思える。 --主人公勢、および全作品中で最も胸が揺れるキャラ。多用しやすい武器の名前も「如意金箍(きんこ)棒」であり、余計なニュアンスを孕みがちに見られる。 ---担当声優は二人とも、当時新人だった『α』の頃と比べだいぶ演技がうまくなっている。 -ゼンガー・ゾンボルト --元々は『α外伝』での敵役。予想外の配役は驚きをもって迎えられた。主人公としても29歳という現時点で最年長である((因みに2位は『Z』のランド、27歳。))。 --そのキャラを色づける''豪胆かつ潔すぎる''ユニット性能、武士そのものである物言い、どれを取っても抜きん出た魅力を醸し出し、ファンからは「''親分''」と呼ばれている。 --序盤こそ『α外伝』の彼に近いが、ゲームが進むにつれ「武人キャラ」として別人のように変化していくため、『α外伝』をプレイしていなくとも問題は無い。以降の作品ではこの「武人ゼンガー」がデフォルトになっている。 --後継機の「ダイゼンガー」は''キャラ名が機体名''、''全長50mの武者風ロボ''、''剣一振りだけで戦う''という強烈過ぎる個性を持ち、初登場シーンではプレイヤーの腹筋を殺しつつ燃えさせるというワケのわからない事態を引き起こした。 ---スタッフにも愛されているようで、後の作品やOGシリーズにおける彼のイベントは妙に凝っていたり燃えたりするものばかりである。 -アイビス・ダグラス --それまでのバンプレオリジナルでは「窮地になると秘められた力が解放される」「敵に思惑があって手加減されていた」「(プレイヤーの予想通り)誰かが助けに来る」という展開が多かった。~ その中でアイビスは「あくまで普通の人間」であり、「努力して腕を磨く」キャラである。また「ライバルから本気で付け狙われる」上、「クストース(度々自軍を救う謎の存在)が現れても助力を拒否して、自分の腕だけで戦うことを望む」という一直線なシナリオとなっている。 --前半こそ後ろ向きでヒステリックな面もある(ファンから「鬱ビス」という通称で呼ばれる程)ものの、その王道で熱い展開が功を奏し、高い人気を獲得するに至った。 --後述にもある通り「乳揺れ」要素が賛否両論であるのに対し、アイビスのカットインは%%揺れるほど胸がないため%%キーアイテムであるペンダントが揺れるという粋な演出がなされている。これは中盤でイルイからプレゼントされて以降変化するもので、シナリオの展開がカットインにも反映されているという稀有な例である。 --ファンからは「負け犬」という呼称から「ワンコ」、オリキャラでは珍しく胸が小さいので「貧乳」と呼ばれる。 --ちなみに彼女は上記の経緯からか、中盤のイベントを迎えるまで主人公勢の中ではぶっちぎりでステータスが低い事も特色といえる。詳しくは後述。 --また、当時は主人公と相棒は男女ペアが基本だったのだが、今作では彼女のみ相棒のツグミ・タカクラも女性で唯一の同性同士のペアになる。さらに、シナリオでは妙に女性キャラクターが話の軸に集まりやすい。 -アラド・バランガ --『α』のリアル系主人公を継承したルート。武器が主に格闘の多い機体に乗る。いわゆる「猪突猛進型で、敵陣に突っ込んで撃墜される」という落ちこぼれポジション。 ---喜怒哀楽がはっきりしておりデフォルメしたようなカットもある。 --最初期はヤザンの部下としてザクII(パートナーはバーザム)に搭乗し、ロンド・ベルと戦わなければならない。ヤザンは後に『[[V>スーパーロボット大戦V]]』で正式に自軍入りを果たすが、こちらは彼一人のみとなっており、ラムサスやダンゲルを含めたヤザン隊全員を味方で使えるのは本作のみ。 --なまじ相棒のゼオラがテンプレなツンデレ傾向+巨乳(後述)というセクシャルな点で注目されがちではあるが、アラド自身も陽気でめげない性格ゆえにファンは多い。アイビスもそうだが、本作はリアル系主人公の方が前向きである。 --彼らの乗る機体は『IMPACT』のアルトアイゼンとヴァイスリッターを髣髴とさせるもので、後の『OG』シリーズでは同一計画のコンセプトを同じとする機体として設計された設定がついている。 #endregion --彼らのほかにも、「トロンベ」と呼ばれる黒いヒュッケバインを駆る仮面の男「レーツェル・ファインシュメッカ―」や、SRXチームの隊長である「ヴィレッタ・バディム」が参入。二人とも主人公たちに負けず劣らずの存在感を発揮する。 ---レーツェルの専用BGM「Trombe!」は、ブンドル以外のすべての敵に対して専用BGMが流れるなど、豪華な設定。また、ヴィレッタは味方オリジナルパイロットとしては唯一、αシリーズで皆勤となっている。 ''隠し要素'' -前作、前々作で好評を博した隠し要素は、今作でも非常に充実している。 //第二次α発売当時ではまだ連載もされていないクロスボーンガンダム鋼鉄の七人出典のバーラ・トトゥガが例に挙げられているのはおかしく、トトゥガ自体も主人公アイビス限定かつ最終盤加入で戦力としては微妙なので、スーパー系主人公限定で高コストだが飛行ユニット&小隊攻撃が強いシグ(メカザウルス)に差し替え。 //--「クロスボーンガンダムX2」や「トトゥガ」、「キュベレイ」などの敵機体も例外ではなく、戦力としても十分役立てられる。 --「クロスボーンガンダムX2」や「シグ(メカザウルス)」、「キュベレイ」などの敵機体も例外ではなく、戦力としても十分役立てられる。 ---中でもプレイヤーの目を引いたのは、当時プラモデルとしてしか登場していなかった「ウイングガンダム(EW版)」((「『Endless Waltz』に登場したウイングガンダム」という位置づけのMS。後に漫画『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光』で主役機として登場した))の参戦。参戦したのは本作のみで、「アニメーションを見るためにも価値がある」と言われるほどだった。 ---また敵として出てくるシャアの乗機が、条件を満たすと「サザビー」より強力な「ナイチンゲール」に変化するという面白い要素も存在する。残念ながら味方にはできないが、強力なシャアと戦いたいというプレイヤーの希望に沿うようになっている。 --同年発売の[[スパロボD>スーパーロボット大戦D]]に先駆けて、ブラックゲッターが初登場。~ ただ武装や性能や経緯等、半ばバンプレストオリジナルの扱いに近い。 --そのためか公式の参戦リストには記載されていない。 ***システム面の評価点 -パイロット養成システムについて --『α外伝』で問題になった成長タイプ導入による2軍パイロットの能力値の低さをこれで補う事が出来る。 -小隊システムの評価点 --メインとなるアタッカーとサポーターを組み合わせて運用しやすく、これまで育てにくかったキャラやユニットも平等な育成が可能になった。 ---サブキャラを出しやすいシステムであることもあってか、後作でも色々な形でこういった二機以上でのチーム編成システムが受け継がれていった。 --戦艦を組み込めない事とコスト制限以外は自由で、原作での小隊やチームを再現したり、夢の小隊を組んだりと、好きな小隊を組める。 ---「出撃していないのに戦艦から敵に対して大言壮語する」光景も基本的に無くなったのも好評。~ 出撃枠及び主役級ではない脇役ユニットが倉庫番になりがちだったのが出撃させやすくなった上、強力な精神コマンドを習得・使用しやすくなった。 -機体性能の見直し --前作『α外伝』でバランス調整とシステムの大幅な変更を受けて、徹底的に弱体化されたリアル系ユニットの殆どが『α』と同クラスの性能に戻されている。 ---これにより、序盤から撃墜される心配はほぼ無くなった。 --サイズ補正の変更でこれまではサイズが大きいほど回避にマイナス補正が働くだけの純粋なマイナス要素が、メリットが生まれた事で戦艦や巨大スーパーロボット・MAが大幅に強化された。 ---ただし後述するようにこの仕様によって新規参戦の鋼鉄ジーグが使いにくくなってしまっているなどの問題点も存在する。 ---- **賛否両論点 -MAP兵器の強力さ --シリーズ恒例ではあるものの、今回は小隊制ということもありALL攻撃以上の範囲を持つMAP兵器の所持格差も最大限活用するならやはり大きい。 ---今回は試作3号機や百式も持たないほど所持ユニットが絞られたものの、有用性は言うまでもなくALL攻撃以上。使い勝手としては隠しユニットのウィングガンダム(EW版)が特に高く、毎度のガンダム試作2号機のアトミックバズーカも条件や制限は多いが強力。 ---MAP兵器の連発を重視する場合には、覚醒を小隊員に任せられるという更なるメリットは出たものの、消費は非常に多くなり再動も削除。また激励の効果、範囲が狭くなり、味方を攻撃して修理や底力を狙う運用をしたくても敵がどうやってもMAP兵器範囲内にいない場合は選択できない、多数出現する強敵がMAP兵器無効の能力を持っているなど、若干扱いづらい場面もある。 //連発するスタイルのみ問題になりそうなので、暫定的に賛否両論としておきます -お色気要素 --本作で女性キャラのカットインにおける「乳揺れ」が本格的に導入された。動きのあるカットイン自体を評価する声はあるものの、やはり下品さを感じる人も多い。 -参戦作品の『勇者王ガオガイガー』のシナリオ再現は多いのだが、DVEという強い表現で麗雄博士の「奇跡だ!」という台詞が再現されたシナリオのほとんどで挿入されるため、「頻繁に奇跡的なことが起こって問題が解決する作風なのか」と思われかねない。 --「最善を尽くしてどうにもならない部分は勇気を持って挑み奇跡的な確率でも引き当てる」「それでも足りない時に護の奇跡的な力で補う」というのが原作の流れなのだが、「最善を尽くしている部分」が強調されている回は積み重ねの回であるため短くまとめるにはカット対象になりやすく、他が目立ちやすいという事情もある。 ---使用すると自壊は免れない「弾丸X」を使った激戦後、護の力による回復を行う部分も再現されているが、原作では一命をとりとめた程度の回復だったが、今回は(敵勢力が残っている関係か)ルート次第では次のシナリオも完調で戦えるほどの回復となっている点も気になる人には気になる部分か。 --また「敵の重力攻撃を頑強なゴルディーマーグだから耐えられたので、反撃の糸口がつかめた」というシナリオも一部再現されたが、ゴルディーマーグ並みかそれ以上に頑強な機体が参戦しているためか、「敵の重力攻撃範囲外からゴルディーマーグが強襲したので、反撃の糸口がつかめた」という流れになっている。 ---この際の強襲も作戦として狙ったものでもなく「ゴルディーマーグだからできた」というフォローがあるわけでもなかったのは若干残念な部分。 -マジンカイザーはスクランダー(飛行ユニット)が無い状態で登場し最後までそのまま。つまり本作では強化パーツなしでは空を飛べない。 --これは当時リリース中だったOVA『マジンカイザー』を準拠にしたためであり、『α』並びに『α外伝』では普通に飛行ユニットを装備していたため、前作、前々作プレイヤーほど違和感が大きい。 ---作中設定上は『α外伝』で発覚した弱点をなくすため改造したことになっているが、その弱点の位置が『α外伝』と今回とで異なる。~ なお、性能そのものは非常に強力。合体攻撃の為に甲児をマジンガーZに乗せ、カイザーは全能力最低レベルであるボスに譲ってもなお一線を張れるほど。 ---- **問題点 ***シナリオ面の問題 -クロスボーン・バンガード関連 --ザビーネが貴族主義の信奉者である点は変わらないのだが、原作で嫌っていたラフレシアを使ったり((セシリーにやらせるわけにはいかないので、代わりにやっているに過ぎない。とうそぶいている。))、バグを使った咎として射殺したはずのジレと組むなど、ほかのF91のメンバーと比べると俗物のイメージが強い。また、原作ではギリの拷問によって精神が歪んだという理由づけがなされているが、本作では特にそのようなことはなく、最終決戦で唐突に狂うため、いささか不自然でもある。~ 一方で、『クロスボーン・ガンダム』の原作再現としては秀逸であり、前述したクロスオーバーの起爆剤にもなっているなど、敵としての扱いという意味ではむしろ優遇されている。また、「初代α」に比べてニュータイプのレベルも大幅に上昇しているなど、パイロットとしてもかなり強化されている。 //--カロッゾは、既にαで倒されていることから、本作では登場しない。そのため、前述したラフレシアや、木星帝国との絡みも実現しなかった。もし参戦していれば、漫画『機動戦士ガンダムF90 ファステストフォーミュラ』に先駆けたドゥガチとの共演も見られたため、いささかもったいないと言える。 //流石に「死んだキャラを蘇らせないから問題!」は無理が -ゲッター、マジンガー関連 --前述のように、見せ場が多く、前作とはまた違った活躍、クロスオーバーが見られる点は非常に優れているのだが、いくら未来での出来事とはいえ、一度倒した組織がシリーズ作品として連続で登場したという点に限っては、食傷気味という意見もある。 ***システム面の問題 -小隊システムの煩わしさ --上記のようにメリットもあるが、いちいち小隊を組むのが面倒という点がよく挙げられる。自動編成ができないのも問題。 --ダイターン3の様なコスト3の機体はコストダウンをつけなければまともに4機小隊も作れない(1小隊のコスト上限は5)。 --冷静に考えれば当たり前だが、飛行可能ユニットと陸上歩行ユニットで小隊を組むと、飛行可能ユニットは陸上歩行しかできなくなるため、常時飛行するにはそのようなユニットのみで編成するか「ミノフスキークラフト」か「ミノフスキードライブ」を着ける必要がある。 ---ただし、飛行可能なユニットや陸の適応を持つユニットが小隊内にいない場合、荒れ地などの地形で移動力が減少してしまう。このため、ある程度は常時飛行を諦める必要性も出てくる。 --次の話でイベント出撃するときは、ユニットは固定の小隊を組まれ、その話が終わると既存の小隊から除隊させられる。これが小隊長だった場合は、''小隊長不在''になるため、放っておくとその小隊は出撃ができなくなる。次回作と違い、一々解散されるよりはましだが ---また、小隊長が撃墜されると同じように除隊させられ、再編成するのが面倒。 --どんなユニットでも育成は可能だが、小隊用武器がなかったり、あっても使いにくいユニットはいわゆる「いるだけ小隊員」になるため、小隊攻撃に参加できなくなりがちで、新規ユニットが参入した場合はまず武器チェックが必要となった。 --上記のように様々な要因を考えるとこの部分だけまるでパズルゲームのようになってしまう。 --せっかくの小隊命名機能もこの通り煩雑なので最後には使われなくなる。 --敵も小隊を組むため、ALL武器がない小隊長は必然的に敵を撃破するのに時間がかかり、撃墜数も稼ぎにくい。初参戦のクロスボーンガンダムは本作において新型という設定だが、X1及びX3は性能は高いがALL攻撃がないため、旧型のF91の方がALL攻撃を所持しているため使いやすく感じてしまう。 ---それでも、乗換可能なリアル系パイロットはまだマシ、乗換不可でかつALL武器を持たない機体(ダイゼンガー等)のパイロットはボスキラーには向いているが、他の場面では小隊長としては扱いにくい。 -サイズ差補正の弊害 --後作のような「サイズ補正無視」スキルはまだなく、小型ユニットは終始火力にマイナス補正を受けてしまう。 ---このあおりをもっとも受けたのが『鋼鉄ジーグ』のジーグであり、スーパー系回避重視のSサイズの機体なのだが、サイズ差補正のせいで''リアルロボット並の装甲、スーパーロボットレベルの射程と回避力''と揶揄される非常に中途半端な性能になってしまった。補給装置持ちでパイロットが「期待」を覚えるビッグシューターの方が有用と考えるプレイヤーもいる((ジーグも重要度の高い「加速」を覚え、換装が解禁されれば移動力の上昇に加えて飛行も可能となるなど、小隊員としては有用な部類と言える。))。 -フル改造ボーナスの消滅 --前作『α』『α外伝』ではユニットの能力値を全て改造すると、好きな改造ボーナスを得る事が出来たが、本作では何故か消滅している。そのため、ユニットの総能力値は若干低い(それでも、無双は可能なレベル)。『第3次α』では復活している。 -パイロット養成システムの残念な点 --デフォルトで習得してる技能を上書きできない為、死に技能を消せない。 ---特にオリキャラのスレイは、リアル系に乗っているのに「ガード」(気力130以上で受けるダメージを80%に)「気力+ダメージ」(被弾すると大きく気力UP)と、スーパー系おあつらえ向きのちぐはぐな技能を持っていた。技能を上書きできるようになるのは次回作以降である。 -PS時代にはあったステレオ/モノラルの切り替えができなくなった。 --このためモノラルテレビを使用しているプレイヤーはBGMが残念なことになってしまう。 --とは言え、この当時モノラルテレビ自体が既に時代遅れになってしまってはいたのだが…。 ***演出面の問題 -どのユニットも''上から押し潰されたような扁平なグラフィック''である。 --本作を一見してまず気になる点がこれであろう。小隊制であるため同画面内にサイズの異なるユニットが並ぶ機会が多く、サイズ差をわかり易くするためとも考えられるのだが…。 -一部戦闘アニメーション中に画面全体のちらつきが目立つ。 --これはインターレースの解除処理が間に合っていないため。いわゆる処理落ちである。 //---次回作の『第3次α』でも同じ現象が存在する。 //第3次の記事では「解消されている」と書かれている。また、次回作は『第3次α』ではなく『MX』なのでCO。 ***バグ・設定ミス -PP引き継ぎバグ --ボルフォッグをビッグボルフォッグに換装したまま最終話をクリアすると、クリア後の周回プレイでボルフォッグにPPが引き継がれない。これは両者が別パイロット扱いなため。 --2周目以降にゼンガー編をプレイした場合、武蔵と弁慶のPPがリセットされてしまう。 -フリーズバグ --ゼンガー編の機体乗り換えシナリオにおいて、ゼンガーに援護攻撃などを養成しておくとアニメーションが作成されていないダイゼンガー(斬艦刀非装備状態)で援護攻撃ができてしまい、戦闘アニメONの状態で実行すると[[バグ戦闘デモが再生される>http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=rlduvZngUpI#t=51s]]か、フリーズする。 -その他細かなバグ --移動モーション中に移動後のコマンドメニューが開かれる前にキャンセルすると移動キャンセルした距離に応じてENが回復する。『第3次α』にも同様のバグが存在する。 --48話 「決戦への秒読み」で、剣鉄也をマジンカイザーに搭乗させていると、甲児が「台詞削除イベント削除」という謎の発言を行う。 ---これは開発段階で何かしらのイベントを用意していたものの没になり、その後当該の台詞を削除するのを忘れたものと思われる。 ---- **総評 後のシリーズの基本となるシステムを数多く詰め込んだ、多くの意味で挑戦色の強い作品となった。~ 小隊システムもその一つで、それ自体は大きな功績であるが不便な点も目立つ。後続作で徐々に改善はされているものの、ファンの大多数が歓迎する状態にはいまだ至っていない。~ ただし、主人公の選択やそれによって変わるストーリーやインターミッションの会話、クロスオーバーの豊富さなど、シナリオの面では魅力十分。アニメーションもさらに進化しているなど、αシリーズの面目躍如をあらわす一作となった。 ---- **余談 -今は亡きゲーム雑誌『ザ・プレイステーション2』のVol.316(2002年12月20日号)において、本作の情報が特報として初めて掲載された際に、欄外にて小さくだが、当時の参戦希望作品の1位~3位は『勇者王ガオガイガー』『機動戦士クロスボーン・ガンダム』『ブレンパワード』だったと記載され「スパロボファンの願いが届いたといえる」とコメントされていた。なお、具体的な票数などは公開されていない。 --なお『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ ザ・コンプリートガイド』掲載のインタビューによると、構想では『勇者王ガオガイガー』は1作目『スーパーロボット大戦α』から参戦させる予定だったという。しかし『第2次α』からの参戦となったため、1作目のプロットから日本の防衛組織「GGG(Gutsy Geoid Guard)」が抜け落ちた穴を埋める代替の組織として用意された設定が、DC戦争を起こさなかった「DC(ディバイン・クルセイダーズ)」の日本支部という設定になった。そのためDC日本支部の所在地もGアイランドシティに相当する東京湾海上都市になっていた。 //前作絡みの余談といえるので、概要から移動 //記載した者ですが、もう20年以上も前の雑誌であり既に廃棄してしまった為、具体的に掲載された号などはうろ覚えでした。が、この度バックナンバーを調べてみたところ、Vol.316において初めて本作の特報が掲載されたのを確認しました。 -『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ パーフェクトガイド』掲載のインタビューによると、本作の本来の中盤までのプロットを、当初の構想になかった『α外伝』に流用してしまったため、中盤の盛り上げ方に苦労したという。また『第3次α』は銀河に旅立つ話になると決まっていたため、地球の争いは全部済ませておくため本作で詰め込んでおく必要性に迫られた。 --「中継ぎの宿命を背負いつつ『第3次α』のネタを振りすぎる訳にも行かず。おそらく、αシリーズを並べられて、一番微妙なのが『第2次α』ではないかと。」という自己評価がなされている。 //評価に関係ない部分なので評価点から移動 -賛否両論点で述べたお色気要素はシリーズを重ねる毎に強くなっており、完全にそれを自重しなくなった作品に『[[スパロボ学園]]』『無限のフロンティアシリーズ』がある。 --『学園』はともかく、『無限のフロンティア』が一定のファン層を獲得した点から、お色気ネタを許容できる層は一定程度存在している。 --そもそもスパロボに登場する原作ロボットアニメからして作中でお色気要素が出たりするので(『第3次α』の『SEED』、『第2次Z』の『グレンラガン』等)、スパロボの問題というより時代の風潮ともいえる。 --2017年の『[[V>スーパーロボット大戦V]]』以降はこういったお色気要素が激減している。 //本作の評価というより続編に関する話になっているので、賛否両論点から移動 -隠し機体であるスターガオガイガー・Hi-νガンダムの入手条件がかなり難解で、かつ普通ならまず行わない行動であるため、事前情報なしに偶然条件を達成する事はまず不可能なレベル。どちらも、知ってさえいればそこまで難しくない。 --スターガオガイガーは、ただでさえ強力なガオガイガーの強さにさらに磨きがかかる(例:全体攻撃が追加される)が、ヘルアンドヘヴンが封印される、一部地形適応が下がるなど、完全な上位互換ではない。とはいえ換装パーツなので、地形に合わせて戻せば良い。 --Hi-νガンダムはνガンダムからの引き継ぎがなく無改造なのが難点だが、改造を施せば超一線級の性能。なお、実は店頭PVの戦闘シーンがヒントになっていたが、原作再現でもあるため、それが条件だと気づけた人はまずいないと思われる。 --この手の「事前に知らないと難しい隠し条件」は、その後のスパロボでも登場しており((『J』のグレートゼオライマー、『OG』のヴァイサーガ・アシュセイヴァー等)、手間に見合った強力な機体である場合が多い。 -ゲームには関係ないが、本作のサウンドトラックは1ループする前に曲がフェードアウトし、『クロスボーンガンダム』のBGMが収録されていないなど、評価は低い。 --『クロスボーン』については、版権元が参戦させる以上のことを許可しなかった為に、サウンドトラックや続編『第3次α』において、『クロスボーン』が未収録・未参戦だったという説がある。 -本作のPVで流された鋼鉄ジーグが必殺技「ジーグブリーカー」を使用した際の台詞、「ジーグブリーカー!''死ねぇ!''」はあまりにも有名((2chのロボゲ板において「ハニワ原人して1時間シネェ!されなかったら全滅だ!」というスレがあり、圧倒的長さで未だに続いているほど))。&br;アムロ・レイ役でお馴染み古谷徹氏が演じていた事もネタ性に拍車をかけたとも見れる。 --なお、ジーグの代表的な台詞のように思われがちだが、原作では殆ど言っていない。 -『逆襲のシャア』に登場するアストナージ・メドッソは常時味方部隊内にいるにもかかわらず、何故かアイビスルートの分岐シナリオ中のシナリオデモ内でしか登場しない。 --そのため、図鑑登録100%にならない原因になりやすい。 //出番が少ないだけだし、特徴に書くほどでもないし余談に移動 -解析によって判明したことだが、没データのユニットの一部にはSガンダム、Ex-Sガンダム、Zプラス、FAZZ など、ガンダム・センチネルに登場する機体のグラフィックが数多く存在する。 --このことから「第2次αには第4次以降久々にガンダム・センチネルも参戦する予定だったのでは?」という噂も存在する。 ---本作に登場するバーザムがセンチネル版なことや、センチネルに登場した兵器である衛星ミサイルが登場する点もより疑惑を強くしている。 ---ちなみに何故か、『[[第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]』にも没データが入っている。 --スパロボOGラジオ「うますぎWAVE」において「新規参戦はもう1作あったが途中で急に駄目になった」と語られたこともそれを助長している。 -本作のオリジナル敵勢力の設定は『α』に参戦していた「ジャイアントロボ THE ANIMATION」がモチーフとなっていると見られており、プロット段階では同作がシリーズのストーリーに大きく関わっていたと考えられている。 --なお構想されていたのは本作開発時ではなく1作目開発時。1作目の真のラスボスとして途中まで作っていたが諸事情で使えなくなり、その幻となったラスボスの設定を再構成したのが本作の最終面であることが寺田氏のTwitterで明かされている。 --幻となった設定を反映したのか『α forDC』では、古代人の文明でサイコドライバーを意味した言葉が列挙される中にビッグファイアが含まれている。 -『[[第2次スーパーロボット大戦OG]]』では本作の騒乱がメインシナリオの1つとなっている。 ----
//OG関連のネタバレを書くのは厳禁です //議論は議論スレで *第2次スーパーロボット大戦α 【だいにじすーぱーろぼっとたいせんあるふぁ】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B00007KKPN)|&amazon(B000087JHB)| |対応機種|プレイステーション2|~|~| |発売元|バンプレスト|~|~| |開発元|バンプレソフト|~|~| |発売日|2003年3月27日|~|~| |定価|通常版:7,980円 / 限定版:9,980円|~|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象) *Best版より記載|~|~| |廉価版など|PlayStation2 the Best:2004年9月16日/4,980円&br()PREMIUM EDITION(初代・外伝とのセット):2005年5月28日/9,240円|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |ポイント|戦闘アニメが大幅に進化&br()小隊システムは賛否両論&br()スケールはやや小規模ながら、熱いシナリオ展開|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| |>|>|>|CENTER:&color(blue){αシリーズ}:[[α>スーパーロボット大戦α]]&[[forDC>スーパーロボット大戦α#id_5a8c6bb7]] / [[α外伝>スーパーロボット大戦α外伝]] / &color(black){''第2次α''} / [[第3次α>第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 2001年に発売された『[[スーパーロボット大戦α外伝]]』の続編。完全新規の戦闘アニメーションや、最大4体のユニットで1つのチームを組む「小隊システム」がウリとなっている。 #region(参戦作品一覧(バンプレストオリジナルは除く)) |BGCOLOR(#eeeeee):COLOR(blue){''参戦済み''}|機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY| |~|機動戦士Zガンダム| |~|機動戦士ガンダムZZ| |~|機動戦士ガンダム 逆襲のシャア| |~|機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン(機体のみ)| |~|M-MSV(機体のみ)| |~|CCA-MSV(機体のみ)| |~|機動戦士ガンダムF91| |~|新機動戦記ガンダムW Endless Waltz((隠し機体にアニメ未出演のウイングガンダム(EW版)が登場。))| |~|無敵鋼人ダイターン3| |~|マジンガーZ| |~|グレートマジンガー| |~|ゲッターロボ| |~|ゲッターロボG| |~|真・ゲッターロボ(原作漫画版)| |~|大空魔竜ガイキング| |~|戦国魔神ゴーショーグン| |~|超電磁ロボ コン・バトラーV| |~|超電磁マシーン ボルテスV| |~|闘将ダイモス| |BGCOLOR(#eeeeee):COLOR(red){''初参戦''}|鋼鉄ジーグ| |~|勇者王ガオガイガー| |~|ブレンパワード| |~|機動戦士クロスボーン・ガンダム| |~|真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日(機体のみ)((隠し機体にブラックゲッターが登場。なおα外伝のHi-νガンダムと同じく、公式クレジットに記載されていない。))| #endregion -「白富野作品」の1つとされている『ブレンパワード』、これまで参戦は難しいとされたタカラ提供の『鋼鉄ジーグ』と『勇者王ガオガイガー』、ゲームには参戦していたが映像メディア化がされていなかった『機動戦士クロスボーン・ガンダム』が登場した。 //現在はGレコもあるし、「白富野三部作」という名前はあまり聞かないため記述を変更。 --『ジーグ』以外の3作品は作中でも大きな戦力・扱いとされ、非常に多くのプレイヤーの印象に残った。『ジーグ』も原作再現は良好だが、性能面で一歩劣り(問題点を参照)、とあるセリフがユーザー間でネタにされた(余談を参照)。 --『クロスボーン・ガンダム』については『α』で木星帝国という原作内の単語が使用されていたものの、ただの原作ネタのつもりで当時参戦予定を立てていたわけではなかったという。アニメ化がなされていないため、キャスティングおよびBGMは出世作とも言える『[[SDガンダム Gジェネレーション F]]』のものがベースになっている。 --本作初参戦の他、『ガイキング』『ゴーショーグン』『ダイモス』がαシリーズ初登場、『F91』が復活参戦となった。~ なお前作からα外伝初出4作の他、『Vガンダム』『マクロスシリーズ』『ライディーン』『ダンクーガ』『SRX』『魔装機神』は本作不在となった。 ---- **特徴・システム -パイロット養成 --携帯機の『OG1』が初出のシステム。PPを消費することにより、各種スキルや能力を強化できる。熟練度を取得するとボーナスとしてPPが得られる新要素も含め、以降の作品ではほぼデフォルトとなった。 --これによりある意味、能力面では先天技能を除き没個性になってしまった感があるが、プレイヤーの好みやプレイスタイルに合わせた運用がよりしやすくなった。 -ステータスの仕様変更 --精神コマンドの消費SPも一律ではなく、パイロットによって異なるようになった。キャラクターの個性分けに一役買っている。 ---たとえば集中の消費SPがアムロは10、カミーユは15で、熱血の場合はアムロが40、カミーユが35になっている。 -小隊システム --最大4体のユニットを一つの出撃枠として出撃させられる新システム。 --小隊の編成は、各ユニットに設定されているコストの合計が5以下に収まるように編成する必要がある。MSや戦闘機等の小型機はコストが低く、スーパー系等の大型機は高コストになっている。戦艦は小隊に入れられない。 --攻撃の際は他の小隊員が小隊用武器で攻撃し、小隊長が任意の武器で攻撃をする「小隊攻撃」ができる。 ---この際最終命中率が+20%されるため、命中率が0%の攻撃も20%になることから、回避系ユニットの集中、不屈の価値が大きく上昇した。また全体攻撃、MAP兵器、そして援護攻撃を受ける際は小隊攻撃ができない。 --多くのユニットは、小隊員が攻撃できない代わりに、相手の小隊長・小隊員全員をまとめて攻撃する「全体攻撃(ALL攻撃)」を持っている。 --相手の攻撃を受ける際には小隊員に援護防御してもらうことができる。ただし全体攻撃はもちろん、小隊攻撃で小隊員の攻撃が1度でも当たるとそちらを援護防御しに向かい、小隊長の攻撃は援護防御できない。 --移動力は全小隊メンバーの平均値になる。また、移動前なら小隊長を自由に変更可能。 --重力下では、全員が空を飛べない場合は空専用ユニットが混ざっていようと地上ユニットとなる。 --小隊員に修理装置、補給装置持ち、広範囲バリア持ちがいる場合、それぞれHP回復10%・EN回復10%、バリアの効果を得る事が出来る。バリア以外の効果は重複するため、小隊員を構成する事で継戦能力、耐久力を高める事が出来る。小隊システムならではの機能である。 --小隊員は獲得経験値、獲得PPにマイナス補正がかかる。ただし特殊技能「ラーニング」を取得していると小隊長と同様の獲得量となる。 --小隊には好きな名前をつけられる。使用できる漢字も非常に多い。 --小隊システムの実装にあたり、「加速」「覚醒」などの精神コマンドの必要SP、および有用性が大幅に増加した。 -機体限界システムの削除 --パイロットの最終的な回避率(回避能力+ユニットの運動性)を制限する「限界」が消滅し、どんなに弱いユニットでもパイロット養成さえすれば最大限の回避力を得られるようになった。 -機体サイズ補正 --ユニットサイズの差によって、命中率だけでなくダメージにも補正が入るようになった。 ---相手よりサイズが大きければ与えるダメージが増加し、受けるダメージが減少する。 -インターミッション会話画面の変更 --据え置き機では本作から、前作『α』『α外伝』で使用されていたインターミッションでの各キャラのバストアップ絵のアニメーション(口パクや目の瞬き)がなくなった。 --さらに会話画面でのキャラは横ではなく、旧シリーズや携帯機シリーズのように上下に表示されるようになっている。これはαシリーズでも本作のみであり、『第3次α』では左右に表示するように戻されている。 ---- **評価点 ***シナリオ・演出面の評価点 ''戦闘アニメ'' -『α』~『α外伝』の時点でも相当な進化を遂げたが、本作では全てのユニットが新たに書き下ろされ、現在のスパロボシリーズの源流ともいえる程のアニメーションへと躍進した。 --中でも、PV冒頭で登場した「ガンダム試作1号機fb」の「ビームライフル(連射)」は、多くのスパロボユーザーの度肝を抜いた。 --「全体攻撃(ALL攻撃)」実装に伴い、スーパー系は空気気味・必殺技が被る武装に、リアル系には新たな必殺技な扱いで追加・仕様変更され、いずれも好評を得た。 -被弾・回避・切り払い・シールド防御等にもアニメーションが殆どの機体に追加。((νガンダム等の一部機体の回避モーションは過去作から追加されていた。)) --この演出は以降のシリーズでも引き継がれている。 -以降の作品で定番となった「トドメ演出」が多くなった。 --通常とのアニメーションの違いを楽しむことができる。スーパー系のボスは昔風のセル画のようないわゆる「ダイナミック爆発」を起こすようになっている。 -戦艦系のグラフィックが非常にパースの利いたものになっており、巨大感がある。 -特に敵ユニットの戦闘アニメは特筆に値するほど進化した。 --本作以前の敵ユニットはオリジナル勢やボス系以外、ほとんど動いていないというケースも少なくなかった(特にMSなど)。本作ではザコユニットであろうがボスユニットであろうが、ほとんど動かないアニメのユニットは存在しないといってもいい。効果音などの細かい演出の再現なども多く、敵キャラクターを好むファンにとっては非常に嬉しい。 ---因みに雑誌のインタビューでは「いきなりPS2の天井が見えた」とコメントしていた。この時点でPS2の限界に挑んでいたということであろう。 ''BGM・音楽'' -BGMの音質はαシリーズでも随一と言える。 --多くのプレイヤーが『α外伝』からの進化を堪能出来る要素の一つだろう。 -テーマソングである「SKILL」は『第3次α』の「GONG」に劣らぬ人気を誇る名曲。やはり、数々のMADに使用されている。 ''シナリオ'' マクロスシリーズと『トップをねらえ!』が参戦していないため話のスケールはやや縮小しているが、ボリュームでは前作に劣っていない。 -今回「αナンバーズ」と命名された自軍は『α』から一緒にやってきたメンバーが多く、原作再現を経て成長しているキャラクターも多いので一体感がある。 -『α外伝』に続き、スーパー系の敵がきわめて手強い存在として登場している。 --中盤では一時的にスーパー系敵勢力が侵攻を開始し、人類側が窮地に追い詰められるという事態を迎えるほど。さらに終盤では、その意趣返しとばかりに主人公勢が逆襲しており、それを現した第43話「スーパーロボット軍団、怒りの大反撃!!」は、本作屈指の燃えどころとして機能している。 -『逆襲のシャア』のシナリオにも力が入っている。原作再現はもちろん、『IMPACT』と同様に主題歌「BEYOND THE TIME」まで起用されるほど。 --なお本作のシャアは最初から敵状態であり、原作再現の終了時点で確実に死亡し、自軍に復帰することもない。原作通りとはいえ、かなり思い切った処遇である。 --本作は、原作同様にアクシズ落としが再現されるほか、条件によってはシャアと『クロスボーン・ガンダム』のドゥガチが結託してアクシズの代わりにオルファンを地球に落とそうとするなど、冨野作品ファンにはたまらないクロスオーバーが展開される。 -『ガンダムΖΖ』は、今までになくハマーンが大きく目立っており、彼女との交渉次第で終盤の展開が大きく変わるという展開が用意されている。 --選択次第でハマーンをキュベレイごと加入させることが可能。以前もハマーン、キュベレイを加入させられたことはあったが、両者を同時に正式加入させられるのは本作が初となる。性能が非常に高いうえ、ラスボスとの会話もあるなど、非常に豪華な出来栄え。 ---交渉が決裂した場合は当然敵対し、ハマーンはシャアに協力することになる。 --ジュドーが、クロスボーン・ガンダムの主人公であるトビアと密接に絡む。これは、『スカルハート』の1エピソードである『最終兵士』で、その後のジュドーの可能性が高い「グレイ・ストーク」が登場したことに由来する。 -『機動戦士クロスボーン・ガンダム』『機動戦士ガンダムF91』は、本作におけるガンダム関連では最も扱いがよい。 --味方陣営や、キーキャラクターであるザビーネはもちろん、ドレル、アンナマリーも続投されている。さらに、原作でカロッゾの副官として暗躍したジレも、シリーズ初登場を果たした。 --死の旋風(デスゲイルズ)隊はつねに三位一体で行動しており((とあるルートでは最序盤に2機編成で現れるが、部隊が未完成ゆえに個々の性能の割には簡単に追い払える。それがかえって、いざ三位一体が完成した時の死の旋風隊の強さを際立てる事になるのだが))、本作の小隊システムを活かした戦術でこちらを苦しめてくる((その一方で死の旋風隊には個々の性能が尖り過ぎているが為の弱点が存在し、それが奇しくも今作の小隊システムのチュートリアルとして機能する事にもなっている))。当時は『クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』の連載開始前だったためギリやローズマリーは純粋な悪役扱いだが、それはそれで新鮮な味わいとなっている。 --『逆襲のシャア』関連は、『[[新>新スーパーロボット大戦]]』や『[[64>スーパーロボット大戦64]]』、『[[IMPACT>スーパーロボット大戦IMPACT]]』、『[[第3次Z>第3次スーパーロボット大戦Z 時獄篇/天獄篇/連獄篇]]』、『[[T>スーパーロボット大戦T]]』など、本作以外も多くの作品で再現されているが、家庭機スパロボにおける『クロスボーン』と『F91』の共演は、本作と『[[X>スーパーロボット大戦X]]』のみ。また、Xでは『スカルハート』『鋼鉄の七人』名義であるため、『クロスボーン』と『F91』のクロスオーバーを実現させたのは、本作が唯一無二と言える。 -『勇者王ガオガイガー』は、序盤のみの再現となっているが、活躍の度合いは他の作品に引けを取っていない。 --特に、パスダーやゾンダリアン四天王との戦いが描かれるのは、本作と『[[W>スーパーロボット大戦W]]』のみ。他項目にあるように、クロスオーバーもしっかりしている。 -『0083』はキンバライト基地といったマイナーながらも評価の高いエピソードが再現されており、原作では絡みのなかったシーマとビッターが分かり合う展開があるなど、以前とはまた違った切り口で物語が展開している。 --シーマ自身も、原作の裏切りキャラにとどまらず非常に味わい深いキャラになっている。一方でアイビスを主人公にした場合、[[第4次>第4次スーパーロボット大戦]]を彷彿とさせるコメディ要素も担う。 --また原作では終始ガトーに舌戦で敗北していたコウが、本作終盤でガトーを論破し、成長を認められるシーンがある。 -『ゲッターロボ(TV版1作目)』(以下『初代ゲッター』)の原作再現がこれまでのシリーズで最も多い。『α外伝』でも大いに活躍したゲッターだったが、今回の参戦においても大きく取り上げられることとなる。 --特筆すべきは、『初代ゲッター』の敵キャラ中唯一の旧シリーズ登場キャラであったキャプテン・ラドラが登場したこと。さらに条件を満たせば味方にすることも可能。これは現在までに『初代ゲッター』の敵キャラが仲間になる唯一の事例である(『ゲッターロボG』の場合は今までにも何度か事例はあった)。 --また、シリーズではたびたび登場したメカザウルス「ゼン2号」の本来のパイロットであるキャプテン・ザンキも登場。これに伴い、2号に比べて影が薄いとされる「ゼン1号」も登場した。 --シリーズで初めて(かつ現時点で本作のみ)、流竜馬の父親である流竜作が登場。原作同様、偏屈ではあるが息子想いのシーンを見せてくれる。 --巴 武蔵の名シーンではTV版ではなく原作漫画版(及びネオゲッターロボ)の再現が披露されている。 -『鋼鉄ジーグ』は、『ガオガイガー』と「サイボーグ」という共通点でクロスオーバーし、サイボーグ宙とサイボーグ凱によるオリジナルの熱い掛け合いのDVEまである。 --『グレートマジンガー』とのクロスオーバーも魅力の一つで、当作品のラスボスである闇の帝王が、思わぬ形でクロスオーバーを果たす。 --「行くぞ、ガンダム! 鋼鉄ジーグが相手だ!」「シャア・アズナブル! 鋼鉄ジーグが相手だ!」といった声優ネタも。 --主人公が後述のゼンガーの場合に限り、オリジナルキャラの「ククル」が『ジーグ』の敵組織「邪魔大王国」の幹部として登場。物語開始当初からゼンガーと因縁を持つライバルとして立ちふさがる。 -『無敵鋼人ダイターン3』は、『α』『α外伝』で登場しなかったメガノイド達が登場。「コマンダー・サンドレイク」「コマンダー・ギドガー」などが初めて参戦した。ロボットも「デス・スパイダー」や「ブッターギルン」が追加されている。 --サイボーグとメガノイドの共通点から、『ガオガイガー』『ジーグ』のメンバーと大いに絡んだり、ギャリソンが『クロスボーン・ガンダム』のカラスと渡り合うなど、シナリオ面でも大いに目立つ。 -『グレートマジンガー』は、前作に続きミケーネ帝国のメンバーが物語に大きく絡む。「地獄大元帥」や「悪霊将軍ハーディアス」をはじめとする七大軍団が久々に出演。また、「アルゴス長官」が初登場を果たした。 --『α』で戦力を温存していた分、本作での暴れ振りは『α外伝』すら上回るほどで、前述した通り人類を一時的に壊滅寸前にまで追い詰める。この展開に驚愕したプレイヤーは多く、だからこそ終盤の決戦がより一層光ることになる。 --また、地獄大元帥がかつてDr.ヘルであったことを活かし、自らを見捨てた結果、あしゅら男爵やブロッケン伯爵の死の遠因となったゴーゴン大公に復讐しようとするなど、ゲームならではの展開も見られる。 -『大空魔竜ガイキング』は、初参戦の『新』に出なかった大ボスのダリウス大帝が初登場し、きちんと決着がつけられる。 --デスクロス四天王やエリカも再登場。ただの敵だったエリカもシナリオ再現がなされるなど、その活躍ぶりは『新』以上となっている。 -主人公の個性化でシナリオ面が強化された。 --『α』でも選択できる主人公は数多くいたが、誰を選んでも展開は同じだった。今作では主人公が4人に減った代わりに全員に確固たる個性が与えられ独自のシナリオ等が展開するため、主人公間の差別化がしっかりされている。 --各々の個性が非常に強いため、どの主人公を選んでもシナリオやテキストが冗長に感じられることは少ない。また、『α』の批判を反映してか全体で見れば主人公の出番は控えめである。 #region(各主人公勢) -クスハ・ミズハ --『α』からの続投主人公。恋人は同じく『α』の主人公だったブリット。彼女は『α』ではデフォルトだとリアル系の主人公の一人だったが、本作からスーパー系の主人公に改められ、以降の作品でもスーパー系のパイロットとして設定されている。 --性格は『α』のとほぼ同一だが、それに加えて手製の栄養ドリンクを嗜むようになった。ただし味の方は…… --ワケあってブリットは後半仲間になるが、ユニットの性能的にはボスキラーであるブリットに場を取られがちにも思える。 --主人公勢、および全作品中で最も胸が揺れるキャラ。多用しやすい武器の名前も「如意金箍(きんこ)棒」であり、余計なニュアンスを孕みがちに見られる。 ---担当声優は二人とも、当時新人だった『α』の頃と比べだいぶ演技がうまくなっている。 -ゼンガー・ゾンボルト --元々は『α外伝』での敵役。予想外の配役は驚きをもって迎えられた。主人公としても29歳という現時点で最年長である((因みに2位は『Z』のランド、27歳。))。 --そのキャラを色づける''豪胆かつ潔すぎる''ユニット性能、武士そのものである物言い、どれを取っても抜きん出た魅力を醸し出し、ファンからは「''親分''」と呼ばれている。 --序盤こそ『α外伝』の彼に近いが、ゲームが進むにつれ「武人キャラ」として別人のように変化していくため、『α外伝』をプレイしていなくとも問題は無い。以降の作品ではこの「武人ゼンガー」がデフォルトになっている。 --後継機の「ダイゼンガー」は''キャラ名が機体名''、''全長50mの武者風ロボ''、''剣一振りだけで戦う''という強烈過ぎる個性を持ち、初登場シーンではプレイヤーの腹筋を殺しつつ燃えさせるというワケのわからない事態を引き起こした。 ---スタッフにも愛されているようで、後の作品やOGシリーズにおける彼のイベントは妙に凝っていたり燃えたりするものばかりである。 -アイビス・ダグラス --それまでのバンプレオリジナルでは「窮地になると秘められた力が解放される」「敵に思惑があって手加減されていた」「(プレイヤーの予想通り)誰かが助けに来る」という展開が多かった。~ その中でアイビスは「あくまで普通の人間」であり、「努力して腕を磨く」キャラである。また「ライバルから本気で付け狙われる」上、「クストース(度々自軍を救う謎の存在)が現れても助力を拒否して、自分の腕だけで戦うことを望む」という一直線なシナリオとなっている。 --前半こそ後ろ向きでヒステリックな面もある(ファンから「鬱ビス」という通称で呼ばれる程)ものの、その王道で熱い展開が功を奏し、高い人気を獲得するに至った。 --後述にもある通り「乳揺れ」要素が賛否両論であるのに対し、アイビスのカットインは%%揺れるほど胸がないため%%キーアイテムであるペンダントが揺れるという粋な演出がなされている。これは中盤でイルイからプレゼントされて以降変化するもので、シナリオの展開がカットインにも反映されているという稀有な例である。 --ファンからは「負け犬」という呼称から「ワンコ」、オリキャラでは珍しく胸が小さいので「貧乳」と呼ばれる。 --ちなみに彼女は上記の経緯からか、中盤のイベントを迎えるまで主人公勢の中ではぶっちぎりでステータスが低い事も特色といえる。詳しくは後述。 --また、当時は主人公と相棒は男女ペアが基本だったのだが、今作では彼女のみ相棒のツグミ・タカクラも女性で唯一の同性同士のペアになる。さらに、シナリオでは妙に女性キャラクターが話の軸に集まりやすい。 -アラド・バランガ --『α』のリアル系主人公を継承したルート。武器が主に格闘の多い機体に乗る。いわゆる「猪突猛進型で、敵陣に突っ込んで撃墜される」という落ちこぼれポジション。 ---喜怒哀楽がはっきりしておりデフォルメしたようなカットもある。 --最初期はヤザンの部下としてザクII(パートナーはバーザム)に搭乗し、ロンド・ベルと戦わなければならない。ヤザンは後に『[[V>スーパーロボット大戦V]]』で正式に自軍入りを果たすが、こちらは彼一人のみとなっており、ラムサスやダンゲルを含めたヤザン隊全員を味方で使えるのは本作のみ。 --なまじ相棒のゼオラがテンプレなツンデレ傾向+巨乳(後述)というセクシャルな点で注目されがちではあるが、アラド自身も陽気でめげない性格ゆえにファンは多い。アイビスもそうだが、本作はリアル系主人公の方が前向きである。 --彼らの乗る機体は『IMPACT』のアルトアイゼンとヴァイスリッターを髣髴とさせるもので、後の『OG』シリーズでは同一計画のコンセプトを同じとする機体として設計された設定がついている。 #endregion --彼らのほかにも、「トロンベ」と呼ばれる黒いヒュッケバインを駆る仮面の男「レーツェル・ファインシュメッカ―」や、SRXチームの隊長である「ヴィレッタ・バディム」が参入。二人とも主人公たちに負けず劣らずの存在感を発揮する。 ---レーツェルの専用BGM「Trombe!」は、ブンドル以外のすべての敵に対して専用BGMが流れるなど、豪華な設定。また、ヴィレッタは味方オリジナルパイロットとしては唯一、αシリーズで皆勤となっている。 ''隠し要素'' -前作、前々作で好評を博した隠し要素は、今作でも非常に充実している。 //第二次α発売当時ではまだ連載もされていないクロスボーンガンダム鋼鉄の七人出典のバーラ・トトゥガが例に挙げられているのはおかしく、トトゥガ自体も主人公アイビス限定かつ最終盤加入で戦力としては微妙なので、スーパー系主人公限定で高コストだが飛行ユニット&小隊攻撃が強いシグ(メカザウルス)に差し替え。 //--「クロスボーンガンダムX2」や「トトゥガ」、「キュベレイ」などの敵機体も例外ではなく、戦力としても十分役立てられる。 --「クロスボーンガンダムX2」や「シグ(メカザウルス)」、「キュベレイ」などの敵機体も例外ではなく、戦力としても十分役立てられる。 ---中でもプレイヤーの目を引いたのは、当時プラモデルとしてしか登場していなかった「ウイングガンダム(EW版)」((「『Endless Waltz』に登場したウイングガンダム」という位置づけのMS。後に漫画『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光』で主役機として登場した))の参戦。参戦したのは本作のみで、「アニメーションを見るためにも価値がある」と言われるほどだった。 ---また敵として出てくるシャアの乗機が、条件を満たすと「サザビー」より強力な「ナイチンゲール」に変化するという面白い要素も存在する。残念ながら味方にはできないが、強力なシャアと戦いたいというプレイヤーの希望に沿うようになっている。 --同年発売の[[スパロボD>スーパーロボット大戦D]]に先駆けて、ブラックゲッターが初登場。~ ただ武装や性能や経緯等、半ばバンプレストオリジナルの扱いに近い。 --そのためか公式の参戦リストには記載されていない。 ***システム面の評価点 -パイロット養成システムについて --『α外伝』で問題になった成長タイプ導入による2軍パイロットの能力値の低さをこれで補う事が出来る。 -小隊システムの評価点 --メインとなるアタッカーとサポーターを組み合わせて運用しやすく、これまで育てにくかったキャラやユニットも平等な育成が可能になった。 ---サブキャラを出しやすいシステムであることもあってか、後作でも色々な形でこういった二機以上でのチーム編成システムが受け継がれていった。 --戦艦を組み込めない事とコスト制限以外は自由で、原作での小隊やチームを再現したり、夢の小隊を組んだりと、好きな小隊を組める。 ---「出撃していないのに戦艦から敵に対して大言壮語する」光景も基本的に無くなったのも好評。~ 出撃枠及び主役級ではない脇役ユニットが倉庫番になりがちだったのが出撃させやすくなった上、強力な精神コマンドを習得・使用しやすくなった。 -機体性能の見直し --前作『α外伝』でバランス調整とシステムの大幅な変更を受けて、徹底的に弱体化されたリアル系ユニットの殆どが『α』と同クラスの性能に戻されている。 ---これにより、序盤から撃墜される心配はほぼ無くなった。 --サイズ補正の変更でこれまではサイズが大きいほど回避にマイナス補正が働くだけの純粋なマイナス要素が、メリットが生まれた事で戦艦や巨大スーパーロボット・MAが大幅に強化された。 ---ただし後述するようにこの仕様によって新規参戦の鋼鉄ジーグが使いにくくなってしまっているなどの問題点も存在する。 ---- **賛否両論点 -MAP兵器の強力さ --シリーズ恒例ではあるものの、今回は小隊制ということもありALL攻撃以上の範囲を持つMAP兵器の所持格差も最大限活用するならやはり大きい。 ---今回は試作3号機や百式も持たないほど所持ユニットが絞られたものの、有用性は言うまでもなくALL攻撃以上。使い勝手としては隠しユニットのウィングガンダム(EW版)が特に高く、毎度のガンダム試作2号機のアトミックバズーカも条件や制限は多いが強力。 ---MAP兵器の連発を重視する場合には、覚醒を小隊員に任せられるという更なるメリットは出たものの、消費は非常に多くなり再動も削除。また激励の効果、範囲が狭くなり、味方を攻撃して修理や底力を狙う運用をしたくても敵がどうやってもMAP兵器範囲内にいない場合は選択できない、多数出現する強敵がMAP兵器無効の能力を持っているなど、若干扱いづらい場面もある。 //連発するスタイルのみ問題になりそうなので、暫定的に賛否両論としておきます -お色気要素 --本作で女性キャラのカットインにおける「乳揺れ」が本格的に導入された。動きのあるカットイン自体を評価する声はあるものの、やはり下品さを感じる人も多い。 -参戦作品の『勇者王ガオガイガー』のシナリオ再現は多いのだが、DVEという強い表現で麗雄博士の「奇跡だ!」という台詞が再現されたシナリオのほとんどで挿入されるため、「頻繁に奇跡的なことが起こって問題が解決する作風なのか」と思われかねない。 --「最善を尽くしてどうにもならない部分は勇気を持って挑み奇跡的な確率でも引き当てる」「それでも足りない時に護の奇跡的な力で補う」というのが原作の流れなのだが、「最善を尽くしている部分」が強調されている回は積み重ねの回であるため短くまとめるにはカット対象になりやすく、他が目立ちやすいという事情もある。 ---使用すると自壊は免れない「弾丸X」を使った激戦後、護の力による回復を行う部分も再現されているが、原作では一命をとりとめた程度の回復だったが、今回は(敵勢力が残っている関係か)ルート次第では次のシナリオも完調で戦えるほどの回復となっている点も気になる人には気になる部分か。 --また「敵の重力攻撃を頑強なゴルディーマーグだから耐えられたので、反撃の糸口がつかめた」というシナリオも一部再現されたが、ゴルディーマーグ並みかそれ以上に頑強な機体が参戦しているためか、「敵の重力攻撃範囲外からゴルディーマーグが強襲したので、反撃の糸口がつかめた」という流れになっている。 ---この際の強襲も作戦として狙ったものでもなく「ゴルディーマーグだからできた」というフォローがあるわけでもなかったのは若干残念な部分。 -マジンカイザーはスクランダー(飛行ユニット)が無い状態で登場し最後までそのまま。つまり本作では強化パーツなしでは空を飛べない。 --これは当時リリース中だったOVA『マジンカイザー』を準拠にしたためであり、『α』並びに『α外伝』では普通に飛行ユニットを装備していたため、前作、前々作プレイヤーほど違和感が大きい。 ---作中設定上は『α外伝』で発覚した弱点をなくすため改造したことになっているが、その弱点の位置が『α外伝』と今回とで異なる。~ なお、性能そのものは非常に強力。合体攻撃の為に甲児をマジンガーZに乗せ、カイザーは全能力最低レベルであるボスに譲ってもなお一線を張れるほど。 ---- **問題点 ***シナリオ面の問題 -クロスボーン・バンガード関連 --ザビーネが貴族主義の信奉者である点は変わらないのだが、原作で嫌っていたラフレシアを使ったり((セシリーにやらせるわけにはいかないので、代わりにやっているに過ぎない。とうそぶいている。))、バグを使った咎として射殺したはずのジレと組むなど、ほかのF91のメンバーと比べると俗物のイメージが強い。また、原作ではギリの拷問によって精神が歪んだという理由づけがなされているが、本作では特にそのようなことはなく、最終決戦で唐突に狂うため、いささか不自然でもある。~ 一方で、『クロスボーン・ガンダム』の原作再現としては秀逸であり、前述したクロスオーバーの起爆剤にもなっているなど、敵としての扱いという意味ではむしろ優遇されている。また、「初代α」に比べてニュータイプのレベルも大幅に上昇しているなど、パイロットとしてもかなり強化されている。 //--カロッゾは、既にαで倒されていることから、本作では登場しない。そのため、前述したラフレシアや、木星帝国との絡みも実現しなかった。もし参戦していれば、漫画『機動戦士ガンダムF90 ファステストフォーミュラ』に先駆けたドゥガチとの共演も見られたため、いささかもったいないと言える。 //流石に「死んだキャラを蘇らせないから問題!」は無理が -ゲッター、マジンガー関連 --前述のように、見せ場が多く、前作とはまた違った活躍、クロスオーバーが見られる点は非常に優れているのだが、いくら未来での出来事とはいえ、一度倒した組織がシリーズ作品として連続で登場したという点に限っては、食傷気味という意見もある。 ***システム面の問題 -小隊システムの煩わしさ --上記のようにメリットもあるが、いちいち小隊を組むのが面倒という点がよく挙げられる。自動編成ができないのも問題。 --ダイターン3の様なコスト3の機体はコストダウンをつけなければまともに4機小隊も作れない(1小隊のコスト上限は5)。 --冷静に考えれば当たり前だが、飛行可能ユニットと陸上歩行ユニットで小隊を組むと、飛行可能ユニットは陸上歩行しかできなくなるため、常時飛行するにはそのようなユニットのみで編成するか「ミノフスキークラフト」か「ミノフスキードライブ」を着ける必要がある。 ---ただし、飛行可能なユニットや陸の適応を持つユニットが小隊内にいない場合、荒れ地などの地形で移動力が減少してしまう。このため、ある程度は常時飛行を諦める必要性も出てくる。 --次の話でイベント出撃するときは、ユニットは固定の小隊を組まれ、その話が終わると既存の小隊から除隊させられる。これが小隊長だった場合は、''小隊長不在''になるため、放っておくとその小隊は出撃ができなくなる。次回作と違い、一々解散されるよりはましだが ---また、小隊長が撃墜されると同じように除隊させられ、再編成するのが面倒。 --どんなユニットでも育成は可能だが、小隊用武器がなかったり、あっても使いにくいユニットはいわゆる「いるだけ小隊員」になるため、小隊攻撃に参加できなくなりがちで、新規ユニットが参入した場合はまず武器チェックが必要となった。 --上記のように様々な要因を考えるとこの部分だけまるでパズルゲームのようになってしまう。 --せっかくの小隊命名機能もこの通り煩雑なので最後には使われなくなる。 --敵も小隊を組むため、ALL武器がない小隊長は必然的に敵を撃破するのに時間がかかり、撃墜数も稼ぎにくい。初参戦のクロスボーンガンダムは本作において新型という設定だが、X1及びX3は性能は高いがALL攻撃がないため、旧型のF91の方がALL攻撃を所持しているため使いやすく感じてしまう。 ---それでも、乗換可能なリアル系パイロットはまだマシ、乗換不可でかつALL武器を持たない機体(ダイゼンガー等)のパイロットはボスキラーには向いているが、他の場面では小隊長としては扱いにくい。 -サイズ差補正の弊害 --後作のような「サイズ補正無視」スキルはまだなく、小型ユニットは終始火力にマイナス補正を受けてしまう。 ---このあおりをもっとも受けたのが『鋼鉄ジーグ』のジーグであり、スーパー系回避重視のSサイズの機体なのだが、サイズ差補正のせいで''リアルロボット並の装甲、スーパーロボットレベルの射程と回避力''と揶揄される非常に中途半端な性能になってしまった。補給装置持ちでパイロットが「期待」を覚えるビッグシューターの方が有用と考えるプレイヤーもいる((ジーグも重要度の高い「加速」を覚え、換装が解禁されれば移動力の上昇に加えて飛行も可能となるなど、小隊員としては有用な部類と言える。))。 -フル改造ボーナスの消滅 --前作『α』『α外伝』ではユニットの能力値を全て改造すると、好きな改造ボーナスを得る事が出来たが、本作では何故か消滅している。そのため、ユニットの総能力値は若干低い(それでも、無双は可能なレベル)。『第3次α』では復活している。 -パイロット養成システムの残念な点 --デフォルトで習得してる技能を上書きできない為、死に技能を消せない。 ---特にオリキャラのスレイは、リアル系に乗っているのに「ガード」(気力130以上で受けるダメージを80%に)「気力+ダメージ」(被弾すると大きく気力UP)と、スーパー系おあつらえ向きのちぐはぐな技能を持っていた。技能を上書きできるようになるのは次回作以降である。 -PS時代にはあったステレオ/モノラルの切り替えができなくなった。 --このためモノラルテレビを使用しているプレイヤーはBGMが残念なことになってしまう。 --とは言え、この当時モノラルテレビ自体が既に時代遅れになってしまってはいたのだが…。 ***演出面の問題 -どのユニットも''上から押し潰されたような扁平なグラフィック''である。 --本作を一見してまず気になる点がこれであろう。小隊制であるため同画面内にサイズの異なるユニットが並ぶ機会が多く、サイズ差をわかり易くするためとも考えられるのだが…。 -一部戦闘アニメーション中に画面全体のちらつきが目立つ。 --これはインターレースの解除処理が間に合っていないため。いわゆる処理落ちである。 //---次回作の『第3次α』でも同じ現象が存在する。 //第3次の記事では「解消されている」と書かれている。また、次回作は『第3次α』ではなく『MX』なのでCO。 ***バグ・設定ミス -PP引き継ぎバグ --ボルフォッグをビッグボルフォッグに換装したまま最終話をクリアすると、クリア後の周回プレイでボルフォッグにPPが引き継がれない。これは両者が別パイロット扱いなため。 --2周目以降にゼンガー編をプレイした場合、武蔵と弁慶のPPがリセットされてしまう。 -フリーズバグ --ゼンガー編の機体乗り換えシナリオにおいて、ゼンガーに援護攻撃などを養成しておくとアニメーションが作成されていないダイゼンガー(斬艦刀非装備状態)で援護攻撃ができてしまい、戦闘アニメONの状態で実行すると[[バグ戦闘デモが再生される>http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=rlduvZngUpI#t=51s]]か、フリーズする。 -その他細かなバグ --移動モーション中に移動後のコマンドメニューが開かれる前にキャンセルすると移動キャンセルした距離に応じてENが回復する。『第3次α』にも同様のバグが存在する。 --48話 「決戦への秒読み」で、剣鉄也をマジンカイザーに搭乗させていると、甲児が「台詞削除イベント削除」という謎の発言を行う。 ---これは開発段階で何かしらのイベントを用意していたものの没になり、その後当該の台詞を削除するのを忘れたものと思われる。 ---- **総評 後のシリーズの基本となるシステムを数多く詰め込んだ、多くの意味で挑戦色の強い作品となった。~ 小隊システムもその一つで、それ自体は大きな功績であるが不便な点も目立つ。後続作で徐々に改善はされているものの、ファンの大多数が歓迎する状態にはいまだ至っていない。~ ただし、主人公の選択やそれによって変わるストーリーやインターミッションの会話、クロスオーバーの豊富さなど、シナリオの面では魅力十分。アニメーションもさらに進化しているなど、αシリーズの面目躍如をあらわす一作となった。 ---- **余談 -今は亡きゲーム雑誌『ザ・プレイステーション2』のVol.316(2002年12月20日号)において、本作の情報が特報として初めて掲載された際に、欄外にて小さくだが、当時の参戦希望作品の1位~3位は『勇者王ガオガイガー』『機動戦士クロスボーン・ガンダム』『ブレンパワード』だったと記載され「スパロボファンの願いが届いたといえる」とコメントされていた。なお、具体的な票数などは公開されていない。 --なお『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ ザ・コンプリートガイド』掲載のインタビューによると、構想では『勇者王ガオガイガー』は1作目『スーパーロボット大戦α』から参戦させる予定だったという。しかし『第2次α』からの参戦となったため、1作目のプロットから日本の防衛組織「GGG(Gutsy Geoid Guard)」が抜け落ちた穴を埋める代替の組織として用意された設定が、DC戦争を起こさなかった「DC(ディバイン・クルセイダーズ)」の日本支部という設定になった。そのためDC日本支部の所在地もGアイランドシティに相当する東京湾海上都市になっていた。 //前作絡みの余談といえるので、概要から移動 //記載した者ですが、もう20年以上も前の雑誌であり既に廃棄してしまった為、具体的に掲載された号などはうろ覚えでした。が、この度バックナンバーを調べてみたところ、Vol.316において初めて本作の特報が掲載されたのを確認しました。 -『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ パーフェクトガイド』掲載のインタビューによると、本作の本来の中盤までのプロットを、当初の構想になかった『α外伝』に流用してしまったため、中盤の盛り上げ方に苦労したという。また『第3次α』は銀河に旅立つ話になると決まっていたため、地球の争いは全部済ませておくため本作で詰め込んでおく必要性に迫られた。 --「中継ぎの宿命を背負いつつ『第3次α』のネタを振りすぎる訳にも行かず。おそらく、αシリーズを並べられて、一番微妙なのが『第2次α』ではないかと。」という自己評価がなされている。 //評価に関係ない部分なので評価点から移動 -賛否両論点で述べたお色気要素はシリーズを重ねる毎に強くなっており、完全にそれを自重しなくなった作品に『[[スパロボ学園]]』『無限のフロンティアシリーズ』がある。 --『学園』はともかく、『無限のフロンティア』が一定のファン層を獲得した点から、お色気ネタを許容できる層は一定程度存在している。 --そもそもスパロボに登場する原作ロボットアニメからして作中でお色気要素が出たりするので(『第3次α』の『SEED』、『第2次Z』の『グレンラガン』等)、スパロボの問題というより時代の風潮ともいえる。 --2017年の『[[V>スーパーロボット大戦V]]』以降はこういったお色気要素が激減している。 //本作の評価というより続編に関する話になっているので、賛否両論点から移動 -隠し機体であるスターガオガイガー・Hi-νガンダムの入手条件がかなり難解で、かつ普通ならまず行わない行動であるため、事前情報なしに偶然条件を達成する事はまず不可能なレベル。どちらも、知ってさえいればそこまで難しくない。 --スターガオガイガーは、ただでさえ強力なガオガイガーの強さにさらに磨きがかかる(例:全体攻撃が追加される)が、ヘルアンドヘヴンが封印される、一部地形適応が下がるなど、完全な上位互換ではない。とはいえ換装パーツなので、地形に合わせて戻せば良い。 --Hi-νガンダムはνガンダムからの引き継ぎがなく無改造なのが難点だが、改造を施せば超一線級の性能。なお、実は店頭PVの戦闘シーンがヒントになっていたが、原作再現でもあるため、それが条件だと気づけた人はまずいないと思われる。 --この手の「事前に知らないと難しい隠し条件」は、その後のスパロボでも登場しており((『J』のグレートゼオライマー、『OG』のヴァイサーガ・アシュセイヴァー等)、手間に見合った強力な機体である場合が多い。 -ゲームには関係ないが、本作のサウンドトラックは1ループする前に曲がフェードアウトし、『クロスボーンガンダム』のBGMが収録されていないなど、評価は低い。 --『クロスボーン』については、版権元が参戦させる以上のことを許可しなかった為に、サウンドトラックや続編『第3次α』において、『クロスボーン』が未収録・未参戦だったという説がある。 -本作のPVで流された鋼鉄ジーグが必殺技「ジーグブリーカー」を使用した際の台詞、「ジーグブリーカー!''死ねぇ!''」はあまりにも有名((2chのロボゲ板において「ハニワ原人して1時間シネェ!されなかったら全滅だ!」というスレがあり、圧倒的長さで未だに続いているほど))。&br;アムロ・レイ役でお馴染み古谷徹氏が演じていた事もネタ性に拍車をかけたとも見れる。 --なお、ジーグの代表的な台詞のように思われがちだが、原作では殆ど言っていない。 -『逆襲のシャア』に登場するアストナージ・メドッソは常時味方部隊内にいるにもかかわらず、何故かアイビスルートの分岐シナリオ中のシナリオデモ内でしか登場しない。 --そのため、図鑑登録100%にならない原因になりやすい。 //出番が少ないだけだし、特徴に書くほどでもないし余談に移動 -解析によって判明したことだが、没データのユニットの一部にはSガンダム、Ex-Sガンダム、Zプラス、FAZZ など、ガンダム・センチネルに登場する機体のグラフィックが数多く存在する。 --このことから「第2次αには第4次以降久々にガンダム・センチネルも参戦する予定だったのでは?」という噂も存在する。 ---本作に登場するバーザムがセンチネル版なことや、センチネルに登場した兵器である衛星ミサイルが登場する点もより疑惑を強くしている。 ---ちなみに何故か、『[[第3次スーパーロボット大戦α -終焉の銀河へ-]]』にも没データが入っている。 --スパロボOGラジオ「うますぎWAVE」において「新規参戦はもう1作あったが途中で急に駄目になった」と語られたこともそれを助長している。 -本作のオリジナル敵勢力の設定は『α』に参戦していた「ジャイアントロボ THE ANIMATION」がモチーフとなっていると見られており、プロット段階では同作がシリーズのストーリーに大きく関わっていたと考えられている。 --なお構想されていたのは本作開発時ではなく1作目開発時。1作目の真のラスボスとして途中まで作っていたが諸事情で使えなくなり、その幻となったラスボスの設定を再構成したのが本作の最終面であることが寺田氏のTwitterで明かされている。 --幻となった設定を反映したのか『α forDC』では、古代人の文明でサイコドライバーを意味した言葉が列挙される中にビッグファイアが含まれている。 -『[[第2次スーパーロボット大戦OG]]』では本作の騒乱がメインシナリオの1つとなっている。 ----

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