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Star Raiders

【すたーれいだーす】

ジャンル スペースコンバットシミュレーター(STG+SLG)
対応機種 ATARI5200
発売・開発元 ATARI
発売日 1982年
プレイ人数 1人
判定 良作
ポイント ATARI400/800のキラータイトルの移植版
FCの『スターラスター』の元ネタ
5200のコントローラーをフル活用
ゲームの出来の良さをハードウェアが足を引っ張る


概要

ATARI400/800用の同名のゲームソフトのATARI5200移植版。
『スターレイダース』自体は、パソコン黎明期のシミュレーションゲーム『スタートレック』のフォロワー作品の一つであり、後にナムコからFCで『スターラスター』という本作によく似たゲームが発売されている。
本記事では、ATARI5200版に限って紹介をする。


特徴

  • ゲームの目的
    • プレイヤーは宇宙船を操作し、敵国であるZylonの艦隊を撃破する。
    • 銀河マップを開いた状態で移動先を選んでハイパースペースを起動することによって、ワープを行うことができる。
    • 「スターベース」という基地があり、そこで燃料補給などができる。スターベースはZylonの敵機に破壊されないように守る必要がある。
    • 全てのZylonを破壊するか、全てのスターベースを破壊されるか、自機が破壊された場合、ゲームオーバーとなる。
  • 基本操作
    • ATARI5200コントローラーのアナログスティック・トリガーボタン・キーパッドを使用して、ゲームをプレイする。
    • コントロールモードとスピードモードを切り替えて、それぞれ宇宙船の操作とスピードを操作できる。
キーパッド コントロールモード スピードモード
1 前方視点 V=00
2 後方視点 V=00
3 スキャン V=01
4 銀河マップ V=03
5 追跡コンピューター切り替え V=06
6 シールドON/OFF切り替え V=12
7 攻撃コンピューター切り替え V=25
8 ハイパースペース V=37
9 手動操作 V=43
0 中止ボタン V=00
* スピードモードへの切り替え
# 難易度選択 コントロールモードへの切り替え

評価点

  • 奥行きのある3Dのグラフィック
    • 1982年という年代で、疑似3Dかつ一人称視点のグラフィックを家庭用ゲーム機で描画していることは、当時のユーザーに衝撃を与えた。
    • それまでのゲームは殆どがドット絵描画の二次元的なグラフィックであったため、本作のような3Dの描画は革新的であった。
  • リアルタイムで進行するアクションと戦略性の融合
    • 本作は『スタートレック』から影響を受けていることは概要にて説明したが、完全にターン制だったシミュレーションゲームのそちらとは異なり、ゲームはリアルタイムで進行し、その中を3Dシューティングでプレイするという、今までにないゲームジャンルとなっている。
    • シミュレーションゲーム特有の戦略性の高さに加えて、ゲームがリアルタイムで進行するため、その時に合わせたアドリブ性も求められるため、何度もプレイしたくなる中毒性が存在する。
    • この点に関しては後続の『スターラスター』などにも言えることだが、本作はそれよりも3年(原作から数えれば5年)早く実現している。
  • 5200のコントローラーをフル活用した操作性。
    • 本作はATARI5200のコントローラーのキーパッド・アナログスティックなどを全て活用している。
    • 原作ではキーボード操作だったが、本5200版ではアナログスティックの搭載により、滑らかな操作性を実現している。
    • その他のソフトでは持て余しがちだったキーパッドも、原作の宇宙船の操作に割り当てており、5200ならではのゲーム体験を味わえるようになっている。

問題点

  • やはり操作やルールが複雑で、初心者が理解するのに時間がかかる。
    • ゲーム内容や操作体系が複雑故に、初心者からするとゲームルールや操作方法を理解しづらい。
      • 特にキーパッドの使用に関しては、他の5200用ソフトの殆どで使ってなかったこともあり、操作が難解だと感じる人も少なくなかったようだ。
    • 当時としては革新的な要素が多いことは事実なのだが、それ故の取っつきにくさ・遊びづらさはどうしても存在した。

総評

原作のATARI400/800版の『Star Raiders』をなるべく忠実に、その上アナログスティックの搭載により操作性を改良した良移植。
それまでになかった新しいジャンルのゲームであったため、万人がすぐに楽しめるゲームとは少々言い難いが、1982年という時代を考慮すれば、とても革新的なゲームであり、後続作品にも影響を与えた歴史的な一作と呼べる。
ゲーム自体は間違いなく良作・良移植と呼べる作品であるのだが、惜しむらくは移植先のATARI5200が様々な事情により、成功したハードとはとても呼べず、ゲーム内容に反して評価が埋もれやすくなっていることだろうか。


余談

ATARI5200について

  • 前述したように本作はATARI5200というゲーム機*1でリリースされたのだが、このATARI5200、とにかく欠点が多く成功したとは言い難いハードウェアとなってしまった。以下は主な不評点。
    • 本体がとにかくデカい。コントローラーなどをしまうためのスペースが本体に確保されているのだが、これのせいで余計に本体が巨大になってしまっている。
    • コントローラーが非常に故障しやすい。前世代機のATARI2600などのコントローラーと互換性も無いので、一度故障すると代替品を用意するのが大変。
    • 何よりも当時は前世代機であるATARI2600のソフトも同時に供給していた上に、5200用ソフトの殆どが他機種からの移植ゲームが多くを占めていたため、ATARI5200への移行も中々進まなかった。

その他余談

  • 本ATARI5200版とは別にATARI2600版『Star Raiders』も発売されている。
    • ただし、ATARI2600はATARI5200よりも性能で劣る上に、コントローラーのボタン数も圧倒的に少ないため、プレイするには『Star Raiders』専用の「ビデオタッチパッド」が無いと遊ぶことができない。
  • Atari 50: The Anniversary Celebration』に本作が収録されている。
    • 流石に原作そのままの画面/UIでは遊びづらいと開発側も感じたのか、『Atari 50』収録版では、画面外に加速度・シールドのON/OFF・コンピューターのON/OFFなどのインターフェースの他、操作方法などのボタン表示などが追加されており、原作と比べると多少ではあるが遊びやすくなっている。
最終更新:2026年05月08日 17:29

*1 当時のATARIの見解では「ATARI2600の上位機」というコンセプトで発売したものとなっている。