タイトル | 発売日 | 開発メーカー | ジャンル | 概要 | 判定 |
水晶の龍 | 1986年12月15日 | スクウェア | ADV | 本編よりもファミマガのウソテクで一躍有名になったアドベンチャーゲーム | なし |
ディープダンジョン 魔洞戦記 | 1986年12月19日 | ハミングバードソフト | RPG | 3Dダンジョンを冒険するロールプレイング | |
とびだせ大作戦 | 1987年3月12日 | スクウェア | ACT/STG | いわゆるスペースハリアータイプの3Dアクションシューティング | 良 |
アップルタウン物語 | 1987年4月3日 | スクウェア | RCG | アクティビジョンのPC用ゲーム「リトル・コンピュータ・ピープル」のアレンジ移植 | |
ハオ君の不思議な旅 | 1987年5月1日 | キャリーラボ | ACG | 魔法使い見習いのハオ君が師匠の出した試練に挑むアクションゲーム | |
勇士の紋章 ディープダンジョンII | 1987年5月29日 | ハミングバードソフト | RPG |
ディープダンジョン第2作 パッケージ版と書き換え版では一部のマップが異なる |
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磁界少年メット・マグ | 1987年7月3日 | シンキングラビット | ACG | 磁力を持った主人公を極性を切り替えながらゴールを目指すアクションパズル | |
クレオパトラの魔宝 | 1987年7月24日 | スクウェア | ADV | レベルアップ要素のあるアドベンチャーゲーム | |
カリーンの剣 | 1987年10月2日 | クリスタルソフト | RPG | クイックセーブが特徴のフィールド型RPG | なし |
ムーンボールマジック | 1988年7月12日 | システムサコム | TBL |
書き換え専用 アイテムを集め敵を倒していくピンボール |
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亜空戦記ライジン | 1988年7月12日 | マイクロキャビン | ASTG |
書き換え専用 |
媒体は全てロムカセット
タイトル | 発売日 | 開発メーカー | ジャンル | 概要 | 判定 |
JJ ~ とびだせ大作戦パート2 | 1987年12月7日 | スクウェア | ACT/STG | 『とびだせ大作戦』の続編 | 良 |
ディープダンジョンIII 勇士への旅 | 1988年5月13日 | ハミングバードソフト | RPG |
ディープダンジョン第3作 販売はスクウェア |
ク |
ディープダンジョンIV 黒の妖術師 | 1990年4月6日 | ハミングバードソフト | RPG |
ディープダンジョン第4作 販売はアスミック |
攻略書籍などでは当ブランドでのメーカー表記はスクウェアに統一されている傾向にあるのでスクウェアの別ブランドのように思われがちだが、正しくは1986年にスクウェアが幹事企業となって、ファミコンに参入していなかったキャリーラボ、クリスタルソフト、システムサコム、シンキングラビット、ハミングバードソフト、マイクロキャビンの6社と共に結成された企業連合体。ディスクシステム用ソフトを開発するのでブランド名は『ディスク・オリジナル・グループ』とし、その頭文字を取って通称「DOG(ドッグ)」とされた。
ブランド自体は1986年7月に誕生し、その第1号は同年12月の『水晶の龍』に始まり順風満帆なスタートを切った。結成当時こそディスクが全盛で次々とタイトルが発売されたが1987年後期にはメガロムの影響で当時の強みだった容量で追いつかれ(*3)「ロード時間がある」という弱点を抱えたディスク自体の人気衰退が見え始めた傾向から、新規タイトルの発売は鈍化し1988年7月12日に『亜空戦記ライジン』『ムーンボールマジック』を書換え専用ディスクとして発売したのが最後となる。
以後は容量面の不利のみならず、ロムカセットにバッテリーバックアップ搭載がほぼ標準化されセーブ機能という有利性も失いファミコンディスクシステム自身が衰退していったこともあって、元々ディスクを前提としたDOGブランドは2年少々(ソフトの発売の観点ではわずか1年8ヶ月)で自然消滅という形になった(*4)。
余談だが、会社の枠を越えたブランドであることをアピールするためか、ディスクシステムの通常パッケージ(ディスクとほぼ同じ大きさのコンパクトなもの)とは異なり、後のスーパーファミコンのものに近い大型の共通パッケージを採用していた(説明書は新書サイズ)。ただし後期に発売した『クレオパトラの魔宝』『カリーンの剣』は通常パッケージであり、当然最後に出た書き換え専用の二作品にもパッケージは無いが、当時スクウェアが店頭で配布していた広告の裏面に、通常パッケージと同様のデザインにできるラベルが付属していた。
*1 パソコンゲーム市場において企画段階から協力の上で大作ソフトを作るというプロジェクト「Session61」の立ち上げに伴い、クリスタルソフト、システムサコム、シンキングラビット、ハミングバードソフト、マイクロキャビン、ボーステック、BPS、システムソフトの8社による共同出資で設立された会社。現在は倒産。
*2 なお、ボーステック、BPS、システムソフトの3社については既にファミコン市場へ参入していたなどの理由からDOGには参加していなかった。
*3 ディスクシステム発売の1986年前期は「ロムの3倍の大容量(正しくは両面で896kb)」をウリにしていた。参考までに当時のロムカセットの容量は320kb(『スーパーマリオブラザーズ』など)が標準レベルで、少し後の1986年5月発売『ドラゴンクエスト』が512kb。
*4 サードパーティは元より、ファーストの任天堂も1988年の『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』(前編4月・後編6月発売)を最後に、この年の後期から再びロムカセットメインの供給体制に戻していた。1989年には新規タイトルわずか14タイトルと前年の1/3に満たないまでに激減し(1988年は48タイトル)その衰退は顕著なものとなった。