BLEACH ~ブレイド・バトラーズ~
【ぶりーち ぶれいどばとらーず】
| ジャンル | 超絶剣戟アクションゲーム |  
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| 対応機種 | プレイステーション2 | 
| 発売元 | Sony Computer Entertainment | 
| 開発元 | ラクジン | 
| 発売日 | 2006年10月12日 | 
| 定価(税抜) | 6,800円 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 廉価版(税抜) | PlayStation 2 the Best 2007年10月25日/2,800円
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| 判定 | なし | 
| ポイント | アクションとしてはそれなり キャラゲーとしてもそれなり
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| BLEACHシリーズ | 
 
概要
オサレ系アクション漫画『BLEACH』のキャラゲー。
この手の作品では大抵出ているキャラ物格闘である。
システム
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フリーラン型3D格闘アクション。相手の体力をゼロにすると勝利、というごく普通のスタイルである。
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最大4人が入り乱れるので、本作ではターゲット機能が搭載されている。
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体力は最大4本までストックされている。体力ストック数は対戦前に変更可能であり、ハンデとして使える。
 
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攻撃は主に□と△を用いる。
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□ボタンで通常技。連続で繰り出すとコンボが繋がる。
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△ボタンで必殺技。スティックとの組み合わせやジャンプにより、3種類存在する。
 
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ゲージは体力と霊圧の2つ。霊圧は主に○ボタンでの技に用いる。
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○ボタンの技はスティックとの組み合わせで2種類存在する。
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スティックを倒しながらだと、ゲージ1消費の超必殺技。また、一部のキャラはジャンプしながら超必殺技を出せ、性能も変わる。
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スティックを倒さないと、ゲージ3消費のスペシャルアタック。始動技ヒットで演出が始まり、相手に大ダメージを与える。
 
 
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「パワーアップ」で一発逆転を狙える。
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霊圧がフルで、体力が半分以下の時にL1&R1同時押しで発動。一定時間の間、大幅にパワーアップして戦える。
 
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モードはフリーバトルの他、「ストーリー」と「ミッション」がある。
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ストーリーはオリジナルストーリーにしたがって様々なバトルを行うモード。キャラクター選択は不可。
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ミッションは用意された様々な条件下でバトルを行うもの。各ミッションでは評価が下され、この評価の合計点が一定以上に達するごとに使用可能キャラが増える。
 
評価点
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キャラゲーとしての出来はいい。
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台詞はフルボイス。原作再現された台詞も多い。
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特典として、各キャラクターの担当声優のコメントが鑑賞できるスペシャルムービーも収録されている。
 
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各技の演出も、原作そのまま。ファンにはたまらない。
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特殊な演出として「刀狩り」というものがある。
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これはミッションモードで、特殊なミッションをクリアすると選べるようになる。各キャラクターのスペシャルアタックを別のキャラのスペシャルアタックに差し替える、という変わった要素。
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このため、「黒崎一護版千本桜影巌」「朽木白哉版月牙天衝」など原作からすれば考えられない技が使える。台詞もこのためだけに新しいものになっている。
 
 
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アクションとしても悪くない出来。
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ターゲットが意外と融通が利く。L1押しっぱなしで外すと、自由に動けるようになり、L1を放すと一番近いキャラをロックする。これが出来るとかなり楽に動けるようになる。
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パワーアップは一発逆転要素として十分機能している。霊圧はダメージを受けると多く貯まるので、体力が半分を切るころには大抵貯まっている。また、「卍解」などパワーアップの多い原作らしい要素とも言える。
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効果も様々。一護などは純粋に性能強化に近いが、「巨人を召喚し、本体との同時攻撃で大ダメージを狙う(狛村左陣)」「始動と同時に周囲に強烈なダメージを与える(紬屋雨)」「効果時間中ターゲット不能になる(東仙要)」など。
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ただし、一部のキャラは別人レベルまで性能が変化するので注意が必要(例:超遠距離特化キャラから高速近接攻撃キャラに(裏黒崎一護))。
 
 
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ネタ要素も豊富。
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「浦原商店」では、バトルで得たお金を使って様々なアイテムを購入できるが、購入できるものが結構カオス。
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様々な台詞を喋るボイスフィギュアなど、ファンにとってはうれしいものも結構ある。
 
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ストーリーもギャグ満載のフルボイスである。
 
問題点
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使える技が少ない。
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必殺技3種類+超必殺技1~2種類+スペシャルアタック、及びパワーアップ時の技…とあまり種類がない。このためバトルで取れる選択肢が少なく単調になりがち。
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問題点と言うほどでもないが、刀狩りのバリエーションが1種類しかないのも惜しい。全キャラクターの組み合わせ分、とまでは言わないがもう少しバリエーションが欲しかったところ。
 
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緊急回避の瞬歩がゲージ消費。
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しかもゲージ半分と結構多い。非死神キャラは「瞬歩」ではないのでゲージを消費せず、これらのキャラとの差が大きくなってしまっている。
 
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キャラクターバランスも微妙。
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隠しキャラである藍染が頭一つ抜けて強い。パワーアップ中はダメージを受ける度に相手の背後に瞬間移動というチート臭い能力持ちになる。
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刀狩りは演出が変わるだけで始動技の判定は変わらない。それはいいにしても、以下のキャラクターは困ったことになっている。
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夜一の刀狩りの対象は砕蜂。砕蜂は原作再現で「非常に当てにくいが当たれば一撃必殺」のスペシャルアタックを持つのだが、刀狩り夜一の場合「当てやすさは元の夜一のスペシャルアタックのままで、一撃必殺能力のみ受け継ぐ」というとんでもないことになる。
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逆に夜一の技を刀狩りする砕蜂は、「当てにくさそのままで一撃必殺能力だけ失われる」という完全劣化状態に。強さを求めるなら刀狩り砕蜂を選ぶ意味はない。
 
 
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難易度がたった2段階しかない。
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しかも上位(隊長クラス)はかなり強い。特にカウンターの使い方が非常に上手く、相当の手強さを誇る。
 
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ボリュームは少なめ。
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ストーリーは何本か用意されているがいずれもかなり短く、ミッションモードも全キャラ使用可能にするだけなら数時間で終わる。
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フリーバトルを楽しめないと寿命は短いが、4人対戦にはマルチタップが必要なので、敷居が高い。
 
 
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ステージ数も少なめ。
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ギミックはそれなりに凝っているのだが…。背景キャラもなく、割と寂しい。
 
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やや疑問の残るキャラクター選定。
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ほとんど戦闘描写のなかった雛森が参戦している一方、隊長格ではこの時点で能力の明かされていた浮竹や京楽は非参加。総勢23名というのも、若干寂しいところ。
 
総評
極端な問題点はなく、キャラゲーとして平均点以上はキチンとクリアしている出来。
しかし純粋に対戦アクションとして見ると、首を傾げざるを得ない部分も多く、『BLEACH』ファン以外にはあまりオススメできない作品である。
もちろんファンアイテムとしての価値は高いので、可能であればマルチタップも合わせて多人数でプレイしてみるといいだろう。
その後の展開
最終更新:2024年07月07日 14:14