うちまくれ! タッチペンウォーズ
【うちまくれ たっちぺんうぉーず】
| ジャンル | ガンガンうちまくりアクション | 
| 対応機種 | ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア) | 
| 発売・開発元 | トムクリエイト | 
| 配信開始日 | 2010年2月10日 | 
| 価格 | 200DSiポイント | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 1箇所 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | ゲームバランスが不安定 | 
| ポイント | 防衛系戦場アクションシューティング 容赦ない敵の猛攻・操作性の悪さのダブルショック
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概要
定期的にニンテンドーDS(3DS)のダウンロードソフト配信を行っているトムクリエイトがリリースした一作。
固定砲台グループ(自機ユニット)を操り、様々な攻撃手段で襲ってくる敵軍の猛攻に耐え抜くというゲーム設定。
同時期にリリースされた『うちまくれ! タッチdeカメレオン』と同じ「うちまくれ」の冠が付いたタイトルだが、ゲーム性に類似はあるものの直接的な関連性はない。
オートセーブ方式。DS本体の上下二画面が繋がった状態での、縦視線によるゲーム表示となる。
主なルール
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ゲームの流れ・ステージクリア条件について。
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メインユニットである「ベース砲」とその援軍ユニットを操作し、襲い掛かる敵どもを倒していくのが大方の目的となる。
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ベース砲は固定であるが故に一切の移動操作ができない。援軍ユニットに関しても、そのほとんどは移動操作不可となる。
 
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本作はステージによってクリア条件が異なる。
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通常ステージでは制限時間が0になるまで敵の猛攻に耐え切ればステージクリア。制限時間が10秒を切ると敵猛攻が激しくなってくる。
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5の倍数はボスステージとなっており、ボス敵に特定ダメージをあたえて破壊すればステージクリア。ボスを破壊しない限りは、敵援軍が無限に沸いてくる。
 ボスステージにも通常ステージ同様に制限時間があるが、通常のプレイでは時間切れになるまでに決着が付く。
 
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全25ステージ構成。一度プレイしたステージは、ステージセレクトにて何度でも再チャレンジが可能。
 
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ユニット配置・操作系統・ゲームオーバー条件について。
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各ステージを始める前には、援軍ユニットの配置を変える事ができる「ユニット配置」画面に移項する。
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画面内においては、下画面の配置可能範囲内であれば援軍ユニットを好きな位置に配置できる。但し、ベース砲に関しては一切の配置変更はできず、必ず固定配置となる。
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各ステージに配置できる援軍ユニットの種類・及び数は必ず決まっており、すべてのステージで全種類のユニットを配置できる訳ではない。
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ウォールを除く全ユニットの攻撃操作はすべてタッチペンで行う。ユニットによって攻撃性能や操作系統が異なっている。
 同じ種類のユニットは片方を操作するだけで、双方のユニットのショットが同時に撃てる。
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キャノン砲と炸裂砲にはショット制限があり、ショットを撃ち尽くすと弾切れとなってしまう。よって、無駄なショット放出はユニットの寿命を縮める結果となる。
 ベース砲と戦車には一切のショット制限はない。ウォールに関してはショット自体が撃てない。
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全ユニットには耐久度が設定されており、敵攻撃によるダメージで限界に達すると破壊されてしまう。
 ベース砲が破壊されてしまうと、他のユニットが残っていようが即ゲームオーバーとなる。すなわち、できるだけベース砲にダメージが及ばないプレイを行わなければならない。
 
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ベース砲と援軍ユニットの種類・及び操作系統は以下の通り。
 
    
    
        | + | ユニット一覧 | 
| ベース砲 | 全ステージにて強制出撃のメインユニット ショットは攻撃力に長けた投下型だが、連射ができず画面内に一発しか撃てない
 ベース砲から撃ちたい方向へとスライドする事により、ショットを投下できる。投下場所にはサイトが表示される
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| キャノン砲 | 一部ステージに出撃する援軍ユニット。2種類のタイプが存在する ショットは比較的連射が効き、画面端に触れると反射する性能
 キャノン砲から撃ちたい方向へとスライドする事により、ショットを投下できる
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| 炸裂砲 | 一部ステージに出撃する援軍ユニット。2種類のタイプが存在する ショットはキャノン砲に比べると射程が短いものの、爆発性があり周囲にいた敵に巻き込みダメージをあたえられる性能
 炸裂砲から撃ちたい方向へとスライドする事により、ショットを投下できる
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| 戦車 | 一部ステージに出撃する援軍ユニット。2種類のタイプが存在する ユニットの中で唯一移動が可能で、近くにいた敵を自動攻撃してくれる性能
 戦車をスライドさせるとその方向へと移動できる
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| ウォール | 一部ステージに出撃する援軍ユニット。2種類のタイプが存在する。 一切の攻撃が撃てないが、抜群の防御性能を誇る。
 敵攻撃はもちろんの事だが、ユニット側の攻撃でも被弾(ダメージ)してしまう為、他のユニット攻撃の妨げになる恐れもある
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特殊な要素について。
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ステージ内において、ユニット側のダメージなしの状態のままに敵を連続で破壊すると「コンボ」がカウントされる。
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但し、ウォールに関してはいくらダメージをもらおうがコンボが途切れる心配はない。あくまでもコンボが途切れる要因は、攻撃性能を持つユニットのダメージのみである。
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多くのコンボを繋げると多大なスコアボーナスが入手できるチャンスとなる。ステージクリア時においては、ステージ単位でスコアと同時に最大コンボ数も記録される。
 
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特定ステージでは「黄色い敵」が出現する場面がある。これを倒すと爆風が発生し、周囲の敵も巻き添えで倒せる。
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単なる撃破ボーナスという以前に、これを利用しないとまともなクリアがほぼ不可能なステージもある為、見つけ次第有効活用しておきたい。
 
 
問題点
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あっという間に死ねる極悪難易度。
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本作の難易度は全体的に鬼畜であり、適当な操作を行おうものなら確実にユニットが全滅させられる。
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ベース砲と援軍ユニットのほぼすべてが移動できないので、敵を逃すと回避ができないままに袋叩きの洗礼をもらってしまう。
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それでいてベース砲のショットは連射できないので、援軍ユニットが全滅すると手も足もでないままにフルボッコにされ即ゲームオーバーとなる。もうどうしようもない。
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援軍ユニット側にも微妙な性能なものが多い。戦車は少し目を離そうものなら、勝手に上画面(タッチペン操作不能)に特攻してあっけなく自滅する。
 ウォールは所詮はただの防御壁なので、いくら耐久度が高いとはいえ長持ちはしない。しかも、こちら側のショットをかき消して、攻略の邪魔となる事も多々ある。
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こちら側のユニットがこの有様なのに、敵側は『戦場の狼』の如く多勢に無勢で襲ってくる。例えるならば、自機が動けない『戦場の狼』状態である。
 しかも中盤ステージ以降は、長い制限時間の中で敵の一方的な無双攻撃が迫ってくる。ボス戦ステージも同様で、「ボスと援軍の攻撃ラッシュ」が延々と続く有様となる。
 
 
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操作性が悪い。
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本作の難易度を押し上げているもう一つの要因が、この「操作性の悪さによる攻撃のし辛さ」にある。
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ベース砲・キャノン砲・炸裂砲・戦車の各ショットをすべて別々で行う必要がある為、猛烈な勢いで別々にスライド操作をしなければならない。
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しかも上記の敵無双の件もあり、下画面のあちこちでスライドを連発しなければ攻撃が追いつかず、DS本体の寿命的にも負担が重く圧し掛かる。
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これでまだ「全ユニット同時にショット撃てる」「ボタン操作で代用できる」のならば救いがあったのかもしれないが、本作にはそんな甘い仕様は搭載されていない。
 
 
評価点
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ゲーム性自体は光る素質あり。
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本作のゲーム性は「アクションシューティング型タワーデフェンス」と呼べる内容であり、この発想はなかなかの面白みがある。
 「ユニットを自由に配置し、試行錯誤で有利なユニット配置にする」「各ユニットの特性を有効活用する」戦略性は確かに持っている。
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その着眼点自体は悪くはないのだが、いかんせん不自然な難易度の高さと操作性の悪さがネックとなり、「戦略性以上に全力で操作する事で精一杯」という難しさが本来のゲーム性を潰してしまっている感は否めない。
 
 
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200円相当としてはそこそこボリュームがある。
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難易度の高さも相まって、全25ステージの攻略は結構なプレイ時間を要するだろう。
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ただし、問題点にある通り中盤ステージ以降はかなりのマゾゲー的な一面があるので、それ相当の気の長さを持っていないとプレイを放棄し兼ねないが。
 
 
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硬派とコミカルが同居した、戦場風なグラフィック・BGM周り。
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デフォルメチックに描かれてはいるものの、戦場の緊張感を表現したグラフィックの書き込みはいい感じ。
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ちょこまかと動き周りながら自機ユニット側に襲い掛かる敵兵士が可愛い。でも、その難易度故に「近づくな、消えてくれ頼むから」という感情に変わってくるのが泣ける。
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種類はあまり多くないが、戦車やヘリなどの機械型敵のデザインもかっこいい。自機ユニットよりも一回り大きいボス敵の存在感もなかなかの圧巻ぶり。
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ステージクリアすると、自機側ユニットから大量の援軍爆撃機が加勢してくれる演出がある。「最初からこいつらが活躍すればいい話なんじゃね?」という突っ込みはなしの方針で。
 
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いかにも戦争的な雰囲気のBGMもいい感じ。
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例によって使い回しばかりではあるが、通常ステージBGMの楽曲がゲームを盛り上げてくれる。制限時間10秒切りのテンポアップ化が、さらなる緊張感を演出している。
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ちょっとSFチックなボスステージのBGMもかっこいい。
 
 
総評
ゲームとしては評価できる面もあるが、難易度が鬼畜すぎるのが難点であり、マゾプレイヤー(?)にとっての快楽点でもある模様。ある意味「戦争を生き抜く過酷さ」は表現されているといえるが…。
余談
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本作のボスステージのBGMに使用されている楽曲は、後の『おみこしウォーズ』にもそのまま流用されている。戦争繋がりか…?
最終更新:2018年01月19日 10:57